JPH0592387U - 防火ドア - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【構成】框組みされ表裏に面材ｆが貼着されるととも
に、側面木口に大手材４が貼着されてなる防火ドアにお
いて、大手材４の裏面に収納溝５を形成し、該収納溝５
内に加熱膨張材６が挿入されてなる防火ドア。 【効果】大手材４内に加熱膨張材６が収納されるため、
火災時の熱によって該加熱膨張材６が発泡して体積膨張
を起こす。これと同時に、大手材４をドア枠１へ押しつ
け、ドア本体２とドア枠１との隙間を閉鎖し炎、煙の流
出を防止する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

一般住宅、マンション、ホテル等に用いられる防火性能を高められた防火ド ア。

【０００２】

【従来技術およびその問題点】

一般住宅、マンション、ホテル等では、火災が発生しにくいこと、火災が発生 した場合には他の部屋等に延焼しにくいことが要求される。火災が発生した場合 、諸条件の影響を考慮しなければならないが、延焼防止に関し開口部特に出入口 からの火煙の伝播阻止が重要である。そのため、金属製の防火ドアが用いられて きた。

【０００３】 しかし、熱により金属材が膨張変形を起こしその後の開閉が阻まれ、消火、救 援活動に支障を来たす。さらに、外観が平面的で意匠性が低い。指触時の金属材 の冷たさ、金属衝撃音が耳障りとなったり騒音にまで感じられる。

【０００４】 一方、外観的な美しさ（木目、材色、加工）暖かさ、低衝撃音、高級感等より 木質製のドアが使用されるが、その防火性はドア自体を厚くすることにより向上 される。しかしながら、これらドアおよびドア枠、戸当り部材との隙間の閉鎖構 造も防火性の観点から重要な要素となる。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

火災の際、ドアおよびドア枠、戸当り部材との隙間を閉鎖し、延焼を防ぐこ と。

【０００６】

【技術的手段】

框組みされ表裏に面材ｆが貼着されるとともに、側面木口に大手材４が貼着さ れた防火ドアにおいて、大手材４の裏面に収納溝５を形成し、該収納溝５内に加 熱膨張材６が挿入された防火ドア。

【０００７】

【作用】

火災の際、加熱膨張材６がその熱により膨張して大手材４をドア枠１へ押付け ドア本体２とドア枠１の隙間を閉鎖する。

【０００８】

【構成の説明】

図は一実施例を示すものである。図１の１はドア枠であり、建物開口部の内側 に組み付け構成される。ドア枠１の内側にドア本体２が蝶番３によって開閉自在 に吊り込み取付けられる。ドア本体２は框組みされ表裏に面材ｆが貼着されると ともに側面木口に大手材４が貼着される。大手材４はその裏面に収納溝５が設け られその収納溝５内に加熱膨張材６が収納されてなる。

【０００９】 加熱膨張材６はドア側面木口あるいは大手材４に接着される。大手材４裏面の 収納溝５はその長さ方向に連続して設けられるが、任意間隔をあけて分断して設 けてもよい。

【００１０】 また、収納溝５は幅方面に図３ａのように一列にあるいは図３ｂのように複数 列に設けてもよい。大手材４はドア本体２の側面木口に接着剤を用いて貼着す る。または釘、木ネジ、タッカー釘を用いて固定される。さらに接着剤と釘、木 ネジ、タッカー釘を併用してもよい。

【００１１】 接着剤としては熱可塑性接着剤、または耐熱性のない接着剤を選択し用いるこ とが好ましい。釘、木ネジ、タッカー釘はプラスチック製、アルミニウム製の如 く耐熱性のないものを選択し用いることが好ましく、数百度に加熱された時、軟 化したり、溶融、分解などにより貼着力、固着力が低下したりなくなるものが好 ましい。

【００１２】 加熱膨張材６は加熱されることにより発泡し体積膨張を起こすものであり、同 時にそれ自体難燃性を有するもの、例えば、水ガラスを布、不織布、紙紐等に含 浸したり、繊維状物（がラス繊誰、カーボン繊誰等）針金などと混合したシート 状、紐状、板状としたものが用いられるが、これに限定されるものではない。ま た、加熱膨張材６は必要に応じてドア本体２の上下木口にも貼着される。

【００１３】 上記の如く構成されたドア本体２とドア枠１は、ドア本体２の大手材４裏面に 加熱膨張材６が組み込まれ、しかも、該大手材４が数百度に加熱された時軟化し たり、溶融、分解などにより貼着力、固着力が低下したり、なくなるような接着 剤、釘、木ネジ、タッカー針を用いて取付けられているので、火災時の熱によっ て加熱膨張材６が発泡、体積膨張を起こす。これと同時に、該大手材４をドア枠 １へ押しつけ、ドア本体２とドア枠１との隙間を閉鎖し、気密を良くする。この ため、ドア本体２とドア枠１の隙間からの炎、煙の流出が防止され防火性能が向 上される。

【００１４】 図３ａは大手材４をドア枠１に欠き込み嵌め込むタイプを示し、図３ｂは収納 溝５が二列の場合を示す。

【００１５】

【考案の効果】

ａ 大手材４内に加熱膨張材６が収納されるため、火災時の熱によって該加 熱膨張材６が発泡して体積膨張を起こす。これと同時に、大手材４をドア枠１へ 押しつけ、ドア本体２とドア枠１との隙間を閉鎖し炎、煙の流出を防止する。

【００１６】 ｂ 加熱膨張材６が大手材４によって見えなく設けられるため意匠性がよ い。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案防火ドアの正面図、

【図２】図１のＦ２−Ｆ２矢視図、

【図３ａ】大手材４を欠き込み嵌め込んだ場合の要部断
面図、

【図３ｂ】収納溝５を２列にした場合の大手材４の断面
図、

【図４】大手材４の断面図、

【符号の説明】

１：ドア枠、２：ドア本体、３：蝶番、４：大手材、
５：収納溝、６：加熱膨張材、ｆ；面材。

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 框組みされ表裏に面材ｆが貼着されると
   ともに、側面木口に大手材４が貼着されてなる防火ドア
   において、大手材４の裏面に収納溝５を形成し、該収納
   溝５内に加熱膨張材６が挿入されてなることを特徴とす
   る防火ドア。
2. 【請求項２】 大手材４が熱可塑性接着剤または耐熱性
   のない接着剤を用いて貼着されてなる請求項１記載の防
   火ドア。
3. 【請求項３】 大手材４が熱溶融性のタッカー釘で固着
   されてなる、請求項１あるいは２記載の防火ドア。