JPH0591303U

JPH0591303U - 曲面体水耕フロート

Info

Publication number: JPH0591303U
Application number: JP046303U
Authority: JP
Inventors: 博堀端
Original assignee: 博堀端
Priority date: 1992-05-25
Filing date: 1992-05-25
Publication date: 1993-12-14

Abstract

(57)【要約】【目的】本考案の目的は、安価且つ取扱い容易で、多種
多様の商品及び水耕方式を提供出来る曲面体水耕フロー
トを提供する事にある。【構成】本考案の曲面体水耕フロートは、水より軽い物
質例えば発泡スチロール製の一対の半曲面体より成り、
夫々の半曲面体は、其の底部及び上部に、毛根発育用ス
リットを備え発泡ウレタンシートを敷き詰めた種床と、
接着両面テープ付き有孔蓋とを備えた構造より成る。此
等半曲面体は、水栽培される植物の重量の変化に従い、
前記有孔蓋を水上コースターとして利用すると同時に、
其の面上の接着両面テープに依ってコースター上又は他
の浮体上に固定され、充分酸素を毛根から補給すると供
に成長姿勢が乱れない様に構成した事を特徴とする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は水耕容器特に一個の有孔蓋と種床とを備えた一対の曲面体より成り、前者には少なくとも一枚の両面テープを、後者には一枚のウレタンシートを貼着又は挿着した曲面体水耕フロートに係り、其の目的とする所は、多様な植物を水栽培し得る安価な水耕容器を提供する事にある。

【０００２】

【従来の技術】

本出願人は、昭和６２年実用新案登録願第４７９８２号及び同６３年第９７１２６号に於て、一対の半球体、半卵状曲面体、半ハート状曲面体等を含む種々の曲面体より成るコースター付き水耕フロートを提案し、新規且つ効果的な植物水栽培方式及び容器を提案した。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

然しながら、此等の水栽培容器は一応効果的であったとは言え、植物が成長した場合、強風の場合、容器に対し比較的大きい延び丈の植物を栽培する場合等に容器が傾き又は吹き飛ばされる恐れがあった。

【０００４】

【課題を解決する為の手段】

此の様な不備を改善するために本考案に於ては、栽培する植物の根付きを強固なものとする為に、種床内に又は種床と当該水耕容器の有孔蓋間に所定寸法の発泡ウレタンシートを間挿すると同時に、最終的に水上コースターとして利用される有孔蓋の一面又は両面に所望形状の両面接着テープを装着して、此のテープに依り、前記蓋上に載せられる半曲面体水耕容器を接着させて安定化し、此の上で成長する植物の成長姿勢を正常に維持する様に構成した事を特徴とするものである。

【０００５】

【考案の作用】斯くて本考案の曲面体水耕フロートに於ては、栽培される植物の種床上の根付きが強固となるばかりでなく、前記フロートの底部の一部が、水上コースターとしての前記有孔蓋に接着してその浮上姿勢を安定化させるので、所定高さまでの植物の正常な水上での成長姿勢を維持する事が出来ると同時に、該蓋の他の一面の接着テープに依り、他の大きい浮体に接着させて、強風等に依る物理的圧力に拮抗させる事が可能となる。

【０００６】

【実施例】

本考案の曲面体水耕フロート対（１）は、一対の半曲面体（２）（３）を、所定長さのテープ又はシール（４）に依って例えば球体形に接着した構造より成り、夫々の接触面近辺に一個の有孔蓋（１０）（１０’）を、底部に種床（８）（８’）を備えた比重一以下の物質例えば発泡スチロール製の物である。

【０００７】此等半曲面体（２）（３）の種床（８）（８’）は又、半径（ｒ）の球根サポート部（６）を囲む所定幅及び所定長さのスリット（７）（７）・・・を備えている。此のサポート部及びスリットの寸法は、当該半曲面体の寸法及び栽培する球根又は種物の大きさ及び量に依って規定されるが、可能な限り前者は小さく、後者は大きく選定するのが有利である。

【０００８】更に又、此の種床（８）（８’）の半径（Ｒ）も、栽培される植物の大きさ及び半曲面体寸法に依って変化するが、総体的に半曲面体内径の約３分の１とするのが有利である。

【０００９】一方此の種床（８）（８’）には、（９）（９’）で示す如く、発泡ウレタンシートが間挿若しくは接着されている。此のシートは又、種床の面積より広くても良いが水分を吸収して種床及び曲面体内面に密着する必要がある。此のシートは、播種される種物を湿らせ、球根を種床に落ち着かせて正確に発芽させる効果がある。

【００１０】更に有孔蓋（１０）（１０’）は所定寸法の開孔（１１）（１１’）を備え、夫々の一面又は両面に（１２）（１２’）．．．．．（１２’’’）で示すリング状の両面テープ又は（１２’’’’）で図５に示す方形の此の種テープを貼着している。

【００１１】此等のテープは、蓋（１０）として使用する時は片面のみを活性化されて蓋面上に貼着され、水上コースター（１０’）として使用する時は、両面とも活性化されて、コースター面上と半曲面体底部とに接着されて、半曲面体（２）の浮上姿勢特に植物成長時の姿勢の乱れを最小とする。

【００１２】例えば図６に於て、球根植物（１５）が成長して葉（１９）及び花（１７）をつけると、スリット（７）から水中（Ｗ）に延びた毛根（１６）は、充分上部を真直に支承する事が出来ず、前後左右にγ度のみ傾斜しがちである。然しながら、本考案に於ては、浮かぶコースターとしての有孔蓋（１０’）上の活性化された両面テープ（１２’）の上面が、半曲面体（２）の底部を接着しているので、此の様な姿勢の乱れを起こさず、常に（α）の高さ半曲面体を持ち上げて、毛根（１６）の上部を空気中に暴露して酸素の供給を充分賄っている。

【００１３】一方半曲面体（２）の大きさに比べて蓋の孔（１１’）が小さく、空洞（１４）内の植物の成長後此が傾いたり、球根の毛根発芽部（２０）が水面にとどかないときには、孔（１１’）の直径を（β）のみ切削して拡大し、半曲面体の座りを落ち着かせるのが有利である。

【００１４】図７には球根（１５）の底部分の拡大図が示されており、数字（２０）は毛根発芽部を、（２０）は球根底部を、（１８）は胴部を夫々示している。従って半曲面体（２）の毛根の発育通路となる種床スリット（７）（７）の形状及び配置は、可能な限り毛根発芽部（２１）の形状に近く且つ此に沿う配置とするのが好ましい。

【００１５】更に又、上記リング状の両面テープ（１２）（１２’）．．．．は、その開孔（１３）（１３’）を有孔蓋の間孔（１１）（１１’）よりも大きく選定し、コースターとして使用する場合、此の余分な部分を後者の間孔内側に折り曲げるか又は半曲面体（２）の底部分に接着して、一層強く半曲面体をコースター上に落ち着かせる事が出来る。

【００１６】図８には、ミニバラ（２７）の如き延び丈の比較的高い植物の本水耕フロートに依る複数栽培方式が示されている。此の方式に於ては、例えばプランタ−の如き容器（２８）内の水面上に、比較的大容量の浮体（２２）を浮かべ、其に開けられた複数の孔（２３）（２３）．．上に、同数の有孔蓋（１０’）（１０’）．．．．．．．．を一方の両面テープ（１２’’’）．．．．．．で糊着すると同時に、他面上のテープ（１２”）．．．で成長したミニバラ（２７）を栽培する水耕フロート半曲面体（２）（２）．．．．．を、更に強く固着して複数のミニバラを正確に直列水栽培する事が出来る。此の栽培に於てミニバラ（２７）は、有孔蓋（１０）に依って前記曲面体（２）の空洞（１４）内で圧縮挟持された厚幅の発泡ウレタン（２４）を培地とし、曲面体のみ又はコースターを利用して充分水上育成され、其の柄（２５）及び毛根（２６）が相当成長した後に、浮体（２２）上に移される。

【００１７】此の様にすれば、例えミニバラが成長して重量を増しても、毛根（２６）の一部は、浮体の孔（２３）及ひ有孔蓋の孔（１１）内で空気と接触して酸素を充分吸収し、根腐れを防止する。勿論此の場合、有孔蓋（１０）の上下面の両面テープ（１２）（１２’）は不必要であるが、接着したままでも何等差し支えない。

【００１８】図９には、更に他の水耕栽培方式が示されている。此の方式に於ては、栽培されるべき植物（３１）が比較的高く成長する場合に利用される。即ち、前記水上コースター併用の有孔蓋（１０）上でも、水上の栽培姿勢が安定せず、水耕フロート半曲面体（２）が傾くか転覆する恐れのある場合には、適当な容器例えばコップ（２９）上に取り上げ、コースターと供に又は此れ無しに、テーブル（３２）上で水栽培される。

【００１９】上記水耕フロート半曲面体（２）（３）は、例示として半球面体が示されているが、ハート型、卵型、果物型等の半曲面体も使用する事ができ、特殊目的例えばギフト商品としては後者の半曲面体が効果的である。

【００２０】更に又、一対の半曲面体（２）（３）組合用のテープ又はシール（４）には、社名、イベント名等（５）を記入すれば、宣伝効果が高くなり、内部の空洞（１４）を利用して特定の商品を封入して販売すれば、其の意外性の為販売効果を高める事も可能となる。又、上記有孔蓋（１０）（１０’）面上えの水耕フロート半曲面体の連結に於ては、上記両面テープの代わりに接着ボンドの如き接着剤を利用しても差し支えない。

【００２１】

【考案の効果】

本考案は上記の如き構成及び作用に依って、極めて安価且つ構造簡単な多種多様の商品及び水栽培方式を提供出来ると供に、商品自体の意外性に依り極めて有効な促販品を提供出来る利益がある。又一方では、半曲面体又は曲面体の内部空洞を利用して、特殊な商品の容器として利用出来る利益も備えている。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案曲面体水耕フロートの正面図である。

【図２】本考案曲面体水耕フロートの平面図である。

【図３】図１の矢印ＩＩＩ−ＩＩＩに沿う切断正面図
である。

【図４】本考案半曲面体の部分切断平面図である。

【図５】本考案半曲面体の他の態様の平面図である。

【図６】本考案半曲面体の水耕方式を示す切断正面図
である。

【図７】本考案水耕方式に使用する球根の底面図であ
る。

【図８】本考案水耕方式の他の態様を示す切断正面図
である。

【図９】本考案水耕方式の更に他の態様を示す正面図
である。

【符合の説明】

１曲面体水耕フロート２半曲面体４接着テープ又はシール６球根サポート部７スリット８種床９発泡ウレタンシート１０有孔蓋１２両面テープ

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】一対の有孔蓋（１０）（１０’）を備えた
一対の半曲面体（２）（３）より成ると供に、それぞれ
の底面の対称位置に種床（８）（８’）を備えた曲面体
水耕フロート（１）に於て、前記種床（８）（８’）に
所定寸法のウレタンシート（９）（９’）を挿着又は貼
着すると供に、前記一対の蓋（１０）（１０’）の少な
くとも一面に両面テープを貼着した事を特徴とする曲面
体水耕フロート。
【請求項２】前記種床用ウレタンシート（９）（９’）
は、少なくとも前記種床の面積を有すると供に、其の種
床の厚みから、前記蓋（１０）（１０’）下面までの厚
み範囲の寸法であることを特徴とする請求項１記載の曲
面体水耕フロート。
【請求項３】請求項１及び２記載の曲面体（２）又は
（３）の複数個を、同数の前記蓋（１０）（１０’）を
介して一枚のの浮体（２２）上に貼着したことを特徴と
する水耕器具。