JPH059120A - 悪酔改善剤 - Google Patents

悪酔改善剤

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JPH059120A
JPH059120A JP16143291A JP16143291A JPH059120A JP H059120 A JPH059120 A JP H059120A JP 16143291 A JP16143291 A JP 16143291A JP 16143291 A JP16143291 A JP 16143291A JP H059120 A JPH059120 A JP H059120A
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acetaldehyde
improver
sickness
toxicity
sulfate
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JP16143291A
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English (en)
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Takuo Kosuge
卓夫 小菅
Koichi Hirai
孝一 平井
Hajime Nagai
元 永井
Takako Inui
隆子 乾
Yoshiyuki Nakamura
美幸 中村
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Suntory Ltd
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Suntory Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【構成】 シムノールサルフェート式〔I〕を有効成分
として含有する悪酔改善剤。 【効果】 本発明の悪酔改善剤を服用すれば、アルコー
ル飲料の摂取に伴って血中に生ずるアセトアルデヒドの
もたらす毒性から生体を防御し、悪酔を防止することが
できる。 (式中、Mは水素原子又はカチオンを示し、好ましいカ
チオンとしては、ナトリウム、カリウム、カルシウムも
しくはアンモニウムイオン、又は有機アミンを示す)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、シムノールサルフェー
トを有効成分として含有する悪酔改善剤、更に詳しく
は、アルコール飲料の摂取に伴って血中に生じるアセト
アルデヒドのもたらす毒性を抑制し、該毒性から生体を
防御する飲食形態で投与される悪酔改善剤に関する。
【0002】
【従来の技術】アルコール、特にエチルアルコールは主
に肝臓でアルコール脱水素酵素によって酸化され、アセ
トアルデヒドに変換される。また、その一部はミクロゾ
ームのエタノール酸化系(microsomal et
hanol oxidising system;ME
OS)やペルオキシゾームに存在するカタラーゼによっ
てもアセトアルデヒドへと酸化される(L.J.Kri
cka及びP.M.S.Cleark,Biochem
istry of alcoholand alcoh
olism,Ellis Horwood Ltd.,
Chichester,1979)。アセトアルデヒド
は更にアルデヒド脱水素酵素により酢酸に変換される。
肝臓にとり込まれたアルコールの約75%は酢酸として
循環系に放出されることになる(Lundquist,
E.et al.,J.Clin.Invest.,V
ol.41,955−961,1962)。一般に飲酒
後の健康人の血中アルコール濃度は0.01−0.1%
である(Lundquist,F.,The meta
bolism of alcohol,1−52,Bi
ological basis of alcohol
ism,Wiley−interscience,To
ronto,1971)。一方、アセトアルデヒドの血
中濃度はアルコールの1/1000程度である。
【0003】アセトアルデヒドは、アルコール代謝上不
可避的な生成物であり、アルコール飲料を過度に摂取し
たときの急性中毒や、いわゆる“悪酔い”の主因を形成
すると考えられているが、近年、飲酒に伴うアセトアル
デヒトの下記のような副次的な作用についても明らかに
されつつある。 (1)酸化的リン酸化の阻害、及び脳、肝におけるコエ
ンザイムA活性の抑制(Beer,C.T.及びQua
stel,J.H.,Can.J.Biochem.P
hysiol.,Vol.36,531−541,19
58)。 (2)カテコールアミンの遊離の促進、及びそれに伴う
心機能の低下(McCloy,R.B.et al.,
Cardiovasc.Res.,Vol.8,21
6,1974)。 (3)テトラヒドロイソキノリン類の生成。本物質は、
ノルエピネフリンやエピネフリンとアセトアルデヒドが
縮合することにより生成され、アルコール依存症の主因
を形成するとの説がある(Sandler,M.et
al.,Nature(London),Vol.24
1,439−443,1973)。 (4)テトラヒドロ−β−カルボリン類の生成。本物質
は、アセトアルデヒドとインドールアミン類の縮合によ
り形成され、やはりアルコール依存症に関与するとされ
ている(Rahwan,R.G.,Toxicol.A
pp.Pharmacol.,Vol.34,3−2
7,1975)。 (5)心拍数、換気、死腔の増加(Asmussen,
E.et al.,Acta Pharmacol.T
oxicol.,Vol.4,311−320,194
8)。 (6)突然変異原性及び染色体異常誘発(Obe,G.
及びRistow,H.,Mutation Re
s.,Vol.65,229−259,1979)。
【0004】従って、アルコール飲料を健康的に嗜むた
めには、アセトアルデヒドの毒性による上記生体への不
都合な作用を低下させることが望ましく、上記の(1)
〜(6)の好ましからざる副次的作用もアセトアルデヒ
ド濃度を減少させることにより直接、あるいは間接的に
緩和することができる。
【0005】アセトアルデヒド毒性の抑制に関しては、
日本人をはじめとするモンゴロイドでは、遺伝的にアセ
トアルデヒド脱水素酵素(タイプI)の欠損が約50%
の人々に見られ、この酵素の欠損者におけるアルコール
摂取後の血中アセトアルデヒド濃度は欠損していない正
常な人と比べ、著しく高い(約17倍)ことが指摘され
ている(Harada,S.,Lancet,II,98
2,1981)。
【0006】このような観点から、アセトアルデヒドの
血中濃度を低下させる物質についての研究がなされてお
り、例えば、血中のアセトアルデヒド濃度を減少させる
物質として、L−システイン、L−2−メチルチアゾリ
ジン−4−カルボン酸、チアミン塩酸(Sprinc
e,H.et al.,Agents and Act
ions.Vol.4/2,125−130,197
4)、重亜硫酸ナトリウム、D−ペニシラミン(Nag
asawa,H.T.,et al.,LifeSc
i.,Vol.20,187−194,1977)、ニ
コチンアミド(Eriksson,C.J.P.,FE
BS Lett.,Vol.40,317,1974)
等が報告されている。しかしながら、L−システイン、
チアミン塩酸、D−ペニシラミンなどSH基を有する化
合物の有効性については、D−ペニシラミンは臨床的に
許容される投与量域ではアセトアルデヒド血中濃度につ
いて効果を及ぼさないことから否定的見解も出されてお
り(Inoue,K.et al.,Jpn.J.Al
cohol & Drug Dependence,V
ol.19(1),74−82,1984)、またL−
システインは比較的毒性があり、他のチオール化合物も
本発明の目的とは別の薬理作用も併せ持つことから、理
想的なアセトアルデヒドの毒性低下剤とは言い難い。更
にまた最近、アミノ酸の一つであるL−α−アラニンが
アセトアルデヒドの急性毒性を有効に抑制することが報
告されている(Fujiwara,N.et al.,
Jpn.J.Alcohol & Drug Depe
ndence,Vol.23(1),58−69,19
88)が、その効果も充分とはいえない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明は、血
中のアセトアルデヒドのもたらす毒性を抑制し、該毒性
による中毒をとり除いて悪酔を防止することのできる製
剤を提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】このような実情におい
て、本発明者は鋭意研究を行なった結果、サメの胆汁成
分であるシムノールサルフェートが血中アセトアルデヒ
ドの毒性から生体を極めて有効に防御することを見出
し、本発明を完成するに至った。
【0009】すなわち、本発明は、シムノールサルフェ
ートを有効成分として含有する悪酔改善剤を提供するも
のである。
【0010】本発明の有効成分であるシムノールサルフ
ェートは深海ザメの胆汁の一成分であり、次式の構造を
有するものである。
【0011】
【化1】
【0012】このシムノールサルフェートは特表平2−
503554号公報に記載されていてすでに公知の化合
物であり、これは同公報に記載の方法に従って、深海ザ
メの肝臓又は胆嚢から抽出単離することにより製造され
る。本発明においては、シムノールサルフェートは純粋
なものでも、またシムノールサルフェートを含有する粗
製生成物でもよく、また種々の薬理学的に許容可能な塩
の形態でも使用することができる。
【0013】シムノールサルフェートの毒性に関して
は、後記製造例で得たシムノールサルフェートA(シム
ノールサルフェート含量64%)のICR雄性マウス
(SPF)を用いた急性毒性試験(3週齢を日本クレア
社より購入し、4〜5週齢で試験に供した)の結果、L
50値は、腹腔内投与で570mg/kg、経口投与で20
00mg/kg以上であり、シムノールサルフェートは低毒
性である。
【0014】本発明の悪酔改善剤は、その形態に特に制
限はなく、経口又は非経口の何れかの方法によって投与
できる固形状又は液状の形態に調製される。すなわち、
シムノールサルフェートを、賦形剤、担体等の薬品及び
食品の分野において慣用されている補助成分、例えば乳
糖、ショ糖、液糖、蜂蜜、ステアリン酸マグネシウム、
オキシプロピルセルロース、各種ビタミン類、クエン
酸、リンゴ酸、香料、無機塩などと共に、液剤、散剤、
カプセル剤、錠剤、粉末剤、顆粒剤、ドリンク剤、注射
剤、点滴剤等に製剤化することができる。また、食品分
野において慣用されている任意の基剤を用いて清涼飲
料、ジュース、コーヒー、紅茶などの飲料類、飴、チュ
ーインガム、キャンデー、チョコレート、グミなどの菓
子類とすることもできる。更に、アルコール飲料やミネ
ラルウォーターに用時添加する易溶性剤としてもよい。
【0015】本発明の悪酔改善剤には、この発明の効果
を損なわない限りにおいて、従来から用いられている公
知の悪酔改善成分を含有せしめることができる。これら
の成分としては例えば、柿果汁、アラニン、グルタミ
ン、オルニチンなどのアミノ酸類、タンニンなどのアル
コール吸収阻害物質などが挙げられる。
【0016】また、ドリンク剤の場合、必要に応じ、他
の生理活性成分、ミネラル、ビタミン、ホルモン、栄養
成分、香味等を混合することにより、嗜好飲料的性格を
持たせることもできる。ドリンク剤の変形例として、ミ
ネラルウォーターの形とすることも可能である。更に、
シームレスカプセル剤とした場合には、空気中の酸素に
よる酸化を可及的に防ぐことが可能となり、また適量摂
取することができる点でシームレスカプセル剤は好まし
い形態である。シームレスカプセルは、シムノールサル
フェートが食用油に不溶であるため製造が困難である
が、シムノールサルフェートを少量のエタノールに溶解
させたのち、食用油脂である中鎖脂肪酸トリグリセライ
ド(MCT)に溶解させて用いることにより製造しう
る。
【0017】本発明の悪酔改善剤の投与量は、投与の目
的、投与対象者の状態等により異なるが、シムノールサ
ルフェートとして、経口投与の場合 0.1〜100mg /日、
好ましくは 0.5〜50mg/日、特に好ましくは1〜5mg
/日である。本発明悪酔改善剤のアセトアルデヒド毒性
抑制効果を十分に発揮させるためには、有効成分のシム
ノールサルフェートは1回服用又は投与分当り0.5mg 以
上含まれるようにするのが実際上便利である。本発明悪
酔改善剤は、アセトアルデヒドの好ましからぬ作用を抑
制するため、アルコール飲料摂取前、中、後に予防的又
は治療的に服用される。
【0018】
【実施例】次に、シムノールサルフェートの悪酔改善効
果を示す試験例及び本発明の実施例を挙げて説明する。
【0019】試験例1. アセトアルデヒド毒性抑制作用: (1)測定方法 1.実験動物:CDF1マウス(日本チャールズリバ
ー)を7週齢で購入し、1週間の予備飼育の後実験に用
いた。 2.飼育条件:マウスは室温23±1〜2℃、湿度55
±5%、換気回数12〜15回/時間(オールフレッシ
ュエアー方式)、照明時間(12時間/日)(午前7時
点灯、午後7時消灯)に設定された飼育室でポリイソペ
ンテンケージ(日本チャールズリバー製、235×32
5×170Hmm)に6匹ずつ飼育した。固形飼料CE−
2(日本クレア)及び飲料水は自由に摂取させた。 3.試薬の調製:アセトアルデヒドは蒸留水にて希釈
し、投与量が11ミリモル/kgになるようにした。シム
ノールサルフェートは製造例で製造したシムノールサル
フェートA(シムノールサルフェート含量約64%)を
投与量が10mg/kg及び100mg/kgになるように脱イ
オン水に溶解して試験に供した。すべての投与用量は1
0ml/kgとした。 4.アセトアルデヒド急性致死抑制試験:シムノールサ
ルフェートを経口投与し60分後にアセトアルデヒドを
腹腔内投与した。アセトアルデヒド投与2、24及び4
8時間後の生存率を観察した。 (2)結果 結果は図1に示すとおりであり、蒸留水を投与した対照
群において11ミリモル/kgのアセトアルデヒドを腹腔
内投与すると全例が死亡したが、シムノールサルフェー
トをアセトアルデヒド投与60分前に経口投与すると、
用量依存的に生存率が上昇し、100mg/kg投与時には
20%に達した。アセトアルデヒド投与2時間後に生存
したものはすべて48時間後にも生存していた。
【0020】試験例2 サーモグラフィーによる顔面皮膚温の変化:
【0021】サーモグラフィーは、人体から輻射される
赤外線を検出する装置で、表面皮膚温度分布の瞬時変化
を無侵襲的にとらえることが可能である。従って今日で
は、血管拡張薬の薬効判定(Biomedical T
hermography,vol.6,No.1,p1
33〜135,1986)や乳癌の臨床診断等に積極的
に応用されている。心拍機能評価は、心悸亢進の状態が
最も直接的に反映される心拍数と副交感神経機能を反映
し、更に鋭敏な評価指標となる心拍間隔変動係数を応用
した。心拍間隔変動係数による副交感神経機能評価は、
今日では、糖尿病や各種自律神経疾患の臨床応用がなさ
れている(Diabetologia,18,471〜
478,1980,神経内科,19,127〜132,
1983)。本発明者らは、これらの評価系を用いるこ
とで無侵襲的に被験者に負担をかけることなく健常人の
悪酔改善効果を判定することに成功した。更に、本発明
で用いた顔面紅潮度は、悪酔症状の原因の1つであると
考えられる血中アセトアルデヒド濃度の上昇とも相関が
あることが知られている。溝井らは、飲酒時に顔面紅潮
を呈する被験者と呈さない被験者の血中アセトアルデヒ
ド濃度を測定した結果、顔面紅潮を示す被験者では、ピ
ーク時の血中アセトアルデヒド濃度が5倍程度高いこと
を報告している(Pbarmacology Bioc
hemistry & Behavior vol.1
0,p303〜311,1979)。
【0022】(1)測定法 測定開始20分前に測定室に入室させ体温を室温に順応
させた(室温24.2℃、湿度60%、1名のみ室温2
6.2℃)被験者9名(29〜47才男性)にプラセボ
(オレンジエード100ml)又は試料(シムノールサル
フェートA3mg含有オレンジエード100ml)を摂取さ
せ、その30分後にウイスキーを各被験者の限界量(ス
トレートで20〜130ml)飲ませ、サーモグラフィー
により顔面表面温度を測定した。飲酒による覚醒レベル
の低下によって生理指標値が変化するのを防ぐために、
測定中は、「眠気防止作業」としてCRTディスプレー
上に不規則に現われる青色もしくは赤色のターゲットを
凝視させ、赤色のターゲットが現われたときにボタンを
押すという作業を行なわせた。このボタン押しの作業を
モニターし、覚醒レベルが下がり作業が滞ったときは、
注意を促した。この作業は安静時から行なわせた。デー
タ計測は、安静時後半の10分間と飲酒後60分間の計
70分間行なった。尚プラセボ、試料摂取の2回の試行
は同一時間帯に日を変えて行なった。2回のサンプルの
与え方には、順序効果を考慮した。
【0023】(2)結果 結果は図2に示すとおりであり、明らかな顔面温度上昇
の抑制効果が認められた。
【0024】試験例3 アルコール性運動機能障害改善作用: (1)測定方法 1.実験動物 ddY雄性マウスを4週齢で購入し、1週間の予備飼育
の後実験に用いた。マウスは、室温23±1〜2℃、湿
度55±5%、12時間ごとの明暗(明期:7時〜19
時)周期に設定された飼育室で、ポリイソペンテンケー
ジ(日本チャールズリバー製,235×325×170
Hmm )内で、5〜6匹ずつ飼育した。固形飼料CE−
2(日本クレア)及び飲料水は自由に摂取させた。 2.試料の調製 エタノール及びシムノールサルフェートAは、投与容量
がマウスの体重あたり0.1ml /10gになるように蒸留
水に希釈あるいは溶解して用いた。 3.実験方法 1群10匹のマウスにシムノールサルフェートA(3及
び10mg/kg)をゾンデ針を装着した注射筒を用いて強
制的に経口投与し、30分後にエタノール(3g/kg)
を同様に経口投与した。エタノール投与30分後にマウ
スを高さ30cmの位置に水平に渡した針金に前肢でぶら
さげ、落下するまでの時間(懸垂時間)を測定した。 4.統計処理 実験結果は平均値±標準誤差で表示し、有意差検定には
Studentのt検定を用いた。危険率が5%以下の
場合に有意差があると判定した。 (2)結果 下記表1に示すように、蒸留水を投与した対照群におい
て懸垂時間の顕著な低下がみられた。一方、シムノール
サルフェートA(3及び10mg/kg)をエタノール投与
の30分前に、経口投与すると、懸垂時間が用量依存的
に延長した。特に10mg/kg投与群の値は対照値に比べ
て有意な差(P<0.01)が認められた。本結果は、
シムノールサルフェートはエタノールによる筋弛緩を抑
制することを示している。従って、シムノールサルフェ
ートはアルコール性運動機能障害の予防あるいは回復促
進効果を有することが示唆された。
【0025】
【表1】
【0026】製造例 シムノールサルフェートAの製造:ヒラガシラ(Rhi
zoprionodonacutus,8kg)の5頭
(40kg)から取り出した胆のう(65g)をホモジナ
イズしたのち、凍結乾燥し10.3gの凍結乾燥物を得
た。これをn−ヘキサン100mlで3回脱脂をおこな
い、可及的に脂質を除いた。ついで、エタノール100
mlで3回抽出しロータリーエバポレーターにより、溶媒
を除去し黄色あめ状物質3.7gを得た。これを蒸留水
80mlに溶解し、アンバーライトXAD−2カラム(3
×29cm)にかけた。蒸留水400mlで洗浄したのち、
ついでエタノール400mlで溶出した。エタノール溶出
画分をロータリーエバポレーターにより濃縮した。つい
でSephadex LH−20カラム(3×32cm)
にかけ、クロロホルム・エタノール(1:1)混液(2
00ml)で溶出した後、ついでエタノール(50ml)で
溶出した。このエタノール溶出画分をロータリーエバポ
レーターで溶媒を除去し、アメ状物質1.1gを得た。
このものを逆相高速液体クロマトグラフィー(溶出液:
アセトニトリル−リン酸ナトリウム緩衝液(1:1))
で処理、分取し、常法により、標記シムノールサルフェ
ートA(ナトリウム塩でシムノールサルフェート含量6
4%)を淡黄色の粉末として得た。
【0027】実施例1(カプセル剤) 上記の割合でシムノールサルフェートAと乳糖を混合
して打錠したのち粉砕し、これにステアリン酸マグネシ
ウムを混ぜ、混合物を2号カプセルに充填して1カプセ
ルとする。
【0028】実施例2(粉剤) 上記の割合で三者を混合したのち少量の水を加えて練
合機で練合、造粒し、乾燥後、篩過して、整粒し、上記
の単位毎に分包した。
【0029】実施例3(ドリンク剤) DL−酒石酸ナトリウム 1g コハク酸 0.09g 液糖 8kg クエン酸 120g ビタミンC 100g シムノールサルフェートA 10g 香料 150ml 塩化カリウム 10g 硫酸マグネシウム 5g 上記成分を配合し、水を加えて 100lとし、次いで二酸
化炭素を吹き込み、炭酸入りドリンク剤を製造した。
【0030】
【発明の効果】シムノールサルフェートはアルコール飲
料の摂取に伴って血中に生じるアセトアルデヒドのもた
らす毒性から生体を防御する作用を有するから、これを
有効成分とする本発明製剤は悪酔を有利に改善すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】シムノールサルフェートの投与によるアセトア
ルデヒド毒性抑制効果を示す図である。
【図2】シムノールサルフェートの投与による飲酒時の
顔面皮膚温の変化を示す図である。
フロントページの続き (72)発明者 乾 隆子 大阪府三島郡島本町若山台1丁目1番1号 サントリー株式会社基礎研究所内 (72)発明者 中村 美幸 大阪府三島郡島本町若山台1丁目1番1号 サントリー株式会社基礎研究所内

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 シムノールサルフェートを有効成分とし
    て含有する悪酔改善剤。
JP16143291A 1991-07-02 1991-07-02 悪酔改善剤 Pending JPH059120A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005075763A (ja) * 2003-08-29 2005-03-24 Daicho Kikaku:Kk 動物用薬剤
JP2005272309A (ja) * 2004-03-23 2005-10-06 Daicho Kikaku:Kk 魚類用薬剤
JP2005289817A (ja) * 2004-03-09 2005-10-20 Daicho Kikaku:Kk 抗癌剤

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