JPH0590921U - コイル部品 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 小さいコイル用の端子板を用い、大きいイン
ダクタンスを持つ、或いは直流重畳のよい面実装用のコ
イル部品を得る。 【構成】 四角形の端子板の四隅に端子板中央より同じ
長さの位置に突起を設け、この４個の突起の内側に端子
板の幅と同じ大きさのドラムコアを取りつけてコイルを
巻線し、この４個の突起の外側にスリ−ブコアを取りつ
ける。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は電子機器に使用するコイルを巻いたドラムコアに、スリーブコアを取 りつけるコイル部品に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来のコイルを巻線したドラムコアにスリーブコアを被せたコイル部品の一例 を図５、図６に示す。１１は従来の絶縁性プラスチックで作られ、端子１１ｂを 備えた端子板であり、１２はドラムコア、１３は円筒状のスリーブコアである。

【０００３】 コイル１４を巻いたドラムコア１２を端子板１１に設けた突起１１ａ内に取り 付け、コイル１４のリード線１４ａを端子板１１と突起１１ａ、および端子板１ １に設けたリード線の配線溝１１ｃを通し端子１１ｂに接続する。これに円筒形 のスリーブコア１３を被せるものである。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

この上記のようなコイル部品は、スリーブコア１３を取りつける四角形の端子 板１１に設けた突起に内接する構造であるため、端子板１１に取りつけるドラム コア１２は小さいものしか使用できず、この従来の構造によるコイル部品は、大 きいインダクタンスを得るためには、細い電線（マグネットワイヤー）を多数回 巻線しなければならない。

【０００５】 又、上記の従来のコイル部品はドラムコア１２が小さいため、巻線したコイル に電流を流すとドラムコア１２はすぐに磁気飽和し、これ以上の電流をコイルに 流すとコイルのインダクタンスが低下する。このためこの従来のコイルには大き い電流を流すことが出来なかった。

【０００６】 又、ドラムコアに巻線したコイル１４のリード線１４ａをスリーブコア１３の 内側より端子板１１に設けた端子１１ｂに接続するため、端子板１１および端子 板１１に設けた突起１１ａに配線溝１１ｃを設けてコイルのリード線１４ａを通 し、リード線１４ａの断線を防がなければならず、このため端子板１１を作る金 型の構造が複雑になり、端子板１１の安価な供給が出来なかった。

【０００７】 本考案は、上記課題を解決し、安価で大きなインダクタンスが得られ、大きい 電流を流すことの出来るコイル部品を供給するためになされたものである。

【０００８】

【課題を解決するための手段】

本考案は、上記課題を解決するため、端子板１の四隅に、端子板１の中心より 所定の長さと所定の幅を持つ突起１ａを設ける。また、スリーブコア３は略正八 角形の筒状で、それぞれの辺の中央に所定の幅の溝３ａを設ける。

【０００９】 又、端子板１の四隅に幅を広く、端子板１の中央より所定の位置に突起１ａ’ を設ける。この突起１ａ’はドラムコア２の位置決め、及び端子板１の外側に向 けテーパーが設けられているので、略正八角形スリーブコア３の取りつけが容易 である。

【００１０】

【実施例】

本考案の実施例を図面を参照して説明する。 本考案の第１実施例を図１、図２を参照して説明する。図１は本考案のコイル 部品の斜め横より見た一部断面を表す図、図２は図１のコイル部品の平面図であ る。

【００１１】 端子板１は絶縁性プラスチックで作られた複数の端子１ｂを備え、またこの端 子板１はそれぞれの四隅に所定の幅の突起１ａを設ける。この突起１ａの一端は この端子板１の中心より側面までの長さに合わせてあり、この突起１ａ一端より 角の方向に設けたものである。これにより、この端子板１には、ほぼ端子板１の 幅を直径とした大きいフェライトコアで作られたドラムコアを取りつけることが できる。

【００１２】 このドラムコアを取りつけた端子板１に被せる、略正八角形の筒状のフェライ トコアで作られたスリーブコア３で、それぞれの辺の中央に所定の幅で、テーパ ーを備えた溝３ａが設けてある。この略正八角形の筒状のスリーブコア３の対辺 の内側の長さを前記ドラムコア２の直径より大きく、またスリーブコア３の外側 の対辺の幅を前記端子板１の対角線より短く設ける。

【００１３】 この端子板１にドラムコア２を取りつけるには、ドラムコア２の片側の一面に 接着剤を塗布し、端子板１の四隅に設けた突起１ａをガイドとし、端子板１の中 央に取り付け、コイル４をドラムコア２に巻線してコイル４のリード線４ａを前 記端子板１に設けた端子１ｂに接続する。また、略正八角形の筒状のスリーブコ ア３の辺の中央に設けた溝３ａを前記端子板１の四隅に設けた突起１ａにはめ合 わせ取りつける。

【００１４】 本考案の第２の実施例について説明をする。 端子板１は絶縁性プラスチックで作られた複数の端子１ｂを備え、またこの端 子板１はそれぞれの四隅に、対角線に直角に突起１ａ’を設ける。 この突起１ａ’は端子板１の外に向かってテーパーを設けてあり、この突起１ａ ’と端子板中央よりの長さは端子板１の中心より端子板１の側面までとほぼ同じ 長さに設けてある。また、この端子板１に被せる、略正八角形のスリーブコア３ の内面の対辺の長さを端子板１の幅より広く、外面の対辺の長さを端子板１の対 角線より狭く設ける。

【００１５】 この端子板１にドラムコア２を取りつけるには、ドラムコア２の片側の一面に 接着剤を塗布し、端子板１の四隅に設けた突起１ａ’をガイドとし、端子板１の 中央に取り付け、コイル４をドラムコア２に巻線してコイル４のリード線４ａを 前記端子板１に設けた端子１ｂに接続する。また、略正八角形の筒状のスリーブ コア３の辺の中央に設けた溝３ａを前記端子板１の四隅に設けた突起１ａ’には め合わせ取りつける。

【００１６】

【考案の効果】

本考案によれば、本考案のコイル部品は小さい端子板１にこの端子板の幅とほ ぼ同じ直径のドラムコア２を使用でき、又前記端子板１より大きいスリーブコア ３が使用できる。これにより、このコイル部品には太めの電線を巻き、大きいイ ンダクタンスが得られ、また直流重畳特性の良いコイル部品が得られるようにな った。

【００１８】 又、本考案のコイル部品は端子板より突き出た端子に上にスリーブコアが懸か り、面実装のプリント基板が有効に使用される。

【００１９】 また、本考案のコイル部品はスリーブコアが略正八角形に作られているので、 プリント基板に装着する場合に方向の検出が容易であり、これにより自動による プリント基板への装着が可能である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例を示す一部断面を示す正面と
側面の中間より見た図、

【図２】図１の平面図、

【図３】他の実施例を示す一部断面を示す正面と側面の
中間より見た図、

【図４】図３の平面図、

【図５】従来のコイルの一実施例を示す一部断面を示す
正面と側面の中間より見た図、

【図６】図５の平面図。

【符号の説明】

１ 端子板 ２ ドラムコア ３ スリーブコア ４ コイル。

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 絶縁性プラスチックで作られ、四角形の
   四隅にそれぞれ突起を一体に設け、コイルを巻線したド
   ラムコアを取りつけた端子板に、それぞれの辺の中央に
   凹部を設けた略正八角形のフェライトコアで作られたス
   リーブコアを取りつけたことを特徴とするコイル部品。
2. 【請求項２】 端子板の四隅に、端子板の外面に向けて
   テーパーを一体に設け、コイルを巻線したドラムコアを
   取りつけた端子板に、略正八角形のフェライトコアで作
   られたスリーブコアを取りつけたことを特徴とするコイ
   ル部品。