JPH0589520A - 光記録媒体 - Google Patents
光記録媒体Info
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- JPH0589520A JPH0589520A JP3249455A JP24945591A JPH0589520A JP H0589520 A JPH0589520 A JP H0589520A JP 3249455 A JP3249455 A JP 3249455A JP 24945591 A JP24945591 A JP 24945591A JP H0589520 A JPH0589520 A JP H0589520A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- layer
- optical recording
- recording medium
- substrate
- dielectric layer
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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- Optical Record Carriers And Manufacture Thereof (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 カー効果エンハンスメントが大きく、優れた
C/Nを示すとともに、トラッキング用プッシュプル信
号の低下を防ぎ、同時にトラックピッチを狭くしても、
クロストークが増大せず、生産性の高い光記録媒体を提
供する。 【構成】 透明な基板12上に、案内層16と誘電体層
18と、記録層20が積層され、案内層16の一部が除
去されている。誘電体層18の屈折率は基板12より高
いため、カー効果エンハンスメントが生じ、C/Nが高
くなる。また、照射光の一部が案内層16に遮られ、隣
の記録領域に達しないため、トラックピッチを狭くして
もクロストークが増大しない。
C/Nを示すとともに、トラッキング用プッシュプル信
号の低下を防ぎ、同時にトラックピッチを狭くしても、
クロストークが増大せず、生産性の高い光記録媒体を提
供する。 【構成】 透明な基板12上に、案内層16と誘電体層
18と、記録層20が積層され、案内層16の一部が除
去されている。誘電体層18の屈折率は基板12より高
いため、カー効果エンハンスメントが生じ、C/Nが高
くなる。また、照射光の一部が案内層16に遮られ、隣
の記録領域に達しないため、トラックピッチを狭くして
もクロストークが増大しない。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、レーザ光により情報の
記録・再生を行なう光ディスクメモリに用いられる光記
録媒体に関するものである。
記録・再生を行なう光ディスクメモリに用いられる光記
録媒体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、光記録媒体70は図7に示すよう
に、射出成形によりトラッキング用案内溝71の設けら
れたポリカーボネート等の透明基板72上にSiAlO
N、AlN等の干渉層74、GdTbFe、TbFeC
o等の光磁気記録層76、SiAlON、AlN等の保
護層78、Al等の反射層80が順次積層されている。
このような光磁気記録媒体70に於いて、情報の記録
は、光磁気記録層76にレーザ光を照射し、キュリー温
度或は補償温度以上に加熱すると同時に外部から磁界を
印加し、磁化を反転させることにより行なわれる。また
再生は光磁気記録層76に直線偏光のレーザ光を照射し
たとき、反射光の偏光面の回転が磁化の方向により反転
するというカー効果を利用して行なわれる。更に、カー
効果エンハンスメントにより見かけ上の回転角を増大さ
せ、C/Nを向上させるため、基板72、光磁気記録層
76および反射層80に挟まれた干渉層74および保護
層78に於ける多重反射による干渉効果を利用してい
る。
に、射出成形によりトラッキング用案内溝71の設けら
れたポリカーボネート等の透明基板72上にSiAlO
N、AlN等の干渉層74、GdTbFe、TbFeC
o等の光磁気記録層76、SiAlON、AlN等の保
護層78、Al等の反射層80が順次積層されている。
このような光磁気記録媒体70に於いて、情報の記録
は、光磁気記録層76にレーザ光を照射し、キュリー温
度或は補償温度以上に加熱すると同時に外部から磁界を
印加し、磁化を反転させることにより行なわれる。また
再生は光磁気記録層76に直線偏光のレーザ光を照射し
たとき、反射光の偏光面の回転が磁化の方向により反転
するというカー効果を利用して行なわれる。更に、カー
効果エンハンスメントにより見かけ上の回転角を増大さ
せ、C/Nを向上させるため、基板72、光磁気記録層
76および反射層80に挟まれた干渉層74および保護
層78に於ける多重反射による干渉効果を利用してい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
光磁気ディスクでは、干渉層74、光磁気記録層76、
保護層78、反射層80に於ける干渉効果によるカーエ
ンハンスメントを大きくするため、干渉層74の屈折率
をn2としたときに干渉層74の膜厚を略λ/(4n2)
とし、光磁気記録層76の膜厚も反射率が略最小となる
ようにしているため、トラッキングに必要な案内溝71
に於ける反射率も非常に小さくなる。これによりトラッ
キングサーボが不安定になり、安定した再生出力が得ら
れないという問題があった。また、トラックピッチを狭
くするとクロストークが増大したり、溝71が狭くなる
ことによる成形不良が増大し、生産効率が落ちるという
問題があった。
光磁気ディスクでは、干渉層74、光磁気記録層76、
保護層78、反射層80に於ける干渉効果によるカーエ
ンハンスメントを大きくするため、干渉層74の屈折率
をn2としたときに干渉層74の膜厚を略λ/(4n2)
とし、光磁気記録層76の膜厚も反射率が略最小となる
ようにしているため、トラッキングに必要な案内溝71
に於ける反射率も非常に小さくなる。これによりトラッ
キングサーボが不安定になり、安定した再生出力が得ら
れないという問題があった。また、トラックピッチを狭
くするとクロストークが増大したり、溝71が狭くなる
ことによる成形不良が増大し、生産効率が落ちるという
問題があった。
【0004】本発明は、上述した問題点を解決するため
になされたものであり、その目的とするところは、透明
基板上に案内層と、誘電体層と、記録層とを積層し、前
記案内層の一部を除去し、さらに、誘電体層の屈折率を
基板よりも高くすることによりカー効果エンハンスメン
トが大きく、優れたC/Nを示すと共に、トラッキング
に必要なプッシュプル信号の減少を防ぎ、安定したトラ
ッキング特性を持つ高品位な光記録媒体を提供するとと
もに、トラックピッチを狭くしても、クロストークが増
大せず、また、生産性の高い光記録媒体を提供すること
にある。
になされたものであり、その目的とするところは、透明
基板上に案内層と、誘電体層と、記録層とを積層し、前
記案内層の一部を除去し、さらに、誘電体層の屈折率を
基板よりも高くすることによりカー効果エンハンスメン
トが大きく、優れたC/Nを示すと共に、トラッキング
に必要なプッシュプル信号の減少を防ぎ、安定したトラ
ッキング特性を持つ高品位な光記録媒体を提供するとと
もに、トラックピッチを狭くしても、クロストークが増
大せず、また、生産性の高い光記録媒体を提供すること
にある。
【0005】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に本発明の光記録媒体では、透明な基板上に積層された
案内層と、誘電体層と、記録層とを有し、前記案内層の
一部が渦巻状、同心円状、直線状等に沿って連続あるい
は不連続に除去されている。そして、除去された部分の
幅と、その両側の除去されていない部分の幅の和が、前
記記録層上におけるレーザスポット径と等しいかそれよ
りも広くなっている。さらに、誘電体層の屈折率は基板
より高くなっている。
に本発明の光記録媒体では、透明な基板上に積層された
案内層と、誘電体層と、記録層とを有し、前記案内層の
一部が渦巻状、同心円状、直線状等に沿って連続あるい
は不連続に除去されている。そして、除去された部分の
幅と、その両側の除去されていない部分の幅の和が、前
記記録層上におけるレーザスポット径と等しいかそれよ
りも広くなっている。さらに、誘電体層の屈折率は基板
より高くなっている。
【0006】
【作用】上記の構成を有する光記録媒体では、誘電体
層、記録層、案内層はよく知られている薄膜形成手段お
よびフォトリソグラフィーにより作製することができ、
射出成形を用いる必要が無いため、トラックピッチを狭
くしても容易に作製することができる。また、トラック
ピッチを狭くしても、案内層の除去された部分、すなわ
ち、記録領域の幅と、その両側の除去されていない部分
の幅の和が、前記記録層上におけるレーザスポット径と
等しいかそれよりも広くなっているため、照射されたレ
ーザ光が隣の記録領域には達せず、クロストークは増大
しない。さらに、誘電体層は基板より屈折率が高いた
め、誘電体層において多重干渉が生じ、記録層における
反射率が低下するとともにカー効果エンハンスメントに
より見かけのカー回転角が増大するためC/Nが向上す
る。また、案内層における反射率は、平坦化層の屈折率
には依存せず、案内層の反射率は低下しないため、安定
したトラッキング特性が得られる。
層、記録層、案内層はよく知られている薄膜形成手段お
よびフォトリソグラフィーにより作製することができ、
射出成形を用いる必要が無いため、トラックピッチを狭
くしても容易に作製することができる。また、トラック
ピッチを狭くしても、案内層の除去された部分、すなわ
ち、記録領域の幅と、その両側の除去されていない部分
の幅の和が、前記記録層上におけるレーザスポット径と
等しいかそれよりも広くなっているため、照射されたレ
ーザ光が隣の記録領域には達せず、クロストークは増大
しない。さらに、誘電体層は基板より屈折率が高いた
め、誘電体層において多重干渉が生じ、記録層における
反射率が低下するとともにカー効果エンハンスメントに
より見かけのカー回転角が増大するためC/Nが向上す
る。また、案内層における反射率は、平坦化層の屈折率
には依存せず、案内層の反射率は低下しないため、安定
したトラッキング特性が得られる。
【0007】
【実施例】以下、本発明を具体化した一実施例を図面を
参照して説明する。
参照して説明する。
【0008】図1は、本発明の一実施例である光記録媒
体の10の要部断面図であり、この光記録媒体10は、
ガラス等の透明な基板12上に、案内層16、誘電体層
18、記録層20、保護層22を順次積層することによ
り構成されている。
体の10の要部断面図であり、この光記録媒体10は、
ガラス等の透明な基板12上に、案内層16、誘電体層
18、記録層20、保護層22を順次積層することによ
り構成されている。
【0009】案内層16は、Al、Ta等の金属等で作
製されており、渦巻き状、同心円状あるいは直線状に、
基板12側からみた平面図である図2のように連続ある
いは不連続的に除去されている。一定の長さだけ、連続
して除去された部分は情報を記録するために用いられ、
記録領域30となる。また、不連続的に除去された部分
はそのままピット32を構成する。このため、セクター
マーク等の信号をピット32によってあらかじめ記録し
ておくことができ、プリフォーマットを行うことができ
る。
製されており、渦巻き状、同心円状あるいは直線状に、
基板12側からみた平面図である図2のように連続ある
いは不連続的に除去されている。一定の長さだけ、連続
して除去された部分は情報を記録するために用いられ、
記録領域30となる。また、不連続的に除去された部分
はそのままピット32を構成する。このため、セクター
マーク等の信号をピット32によってあらかじめ記録し
ておくことができ、プリフォーマットを行うことができ
る。
【0010】誘電体層18は、基板12よりも屈折率の
高い、例えばSiO、SiAlON、TiO2、Zn
S、ZnO、SiN、AlN等から成る。
高い、例えばSiO、SiAlON、TiO2、Zn
S、ZnO、SiN、AlN等から成る。
【0011】記録層20には例えば希土類と遷移金属と
を主成分とするアモルファス合金である光磁気材料、即
ちTbFeCo(テルビウム鉄コバルト合金)等が用い
られる。また、保護層22は、記録層20を化学変化か
ら保護するためのものでSiAlON、AlN等から成
る。
を主成分とするアモルファス合金である光磁気材料、即
ちTbFeCo(テルビウム鉄コバルト合金)等が用い
られる。また、保護層22は、記録層20を化学変化か
ら保護するためのものでSiAlON、AlN等から成
る。
【0012】基板12から入射した光は主に案内層1
6、および記録層20によって反射される。従って、案
内層16および記録層20によって生じる回折効果を利
用してよく知られたプッシュプル法によりトラッキング
を行うことができる。
6、および記録層20によって反射される。従って、案
内層16および記録層20によって生じる回折効果を利
用してよく知られたプッシュプル法によりトラッキング
を行うことができる。
【0013】また、図3に示すように入射した光40の
一部は案内層16に遮られるため、記録層20に記録さ
れるピットあるいは磁区の幅は案内層16の除去された
記録領域30の幅に制限される。従って、記録領域30
の幅をw、トラックピッチをP、照射光40の記録層2
0上におけるスポット径をdとすると、記録領域30と
その両側の案内層16の除去されていない部分を合わせ
た幅Wは W=P+(P−w)=2P−w (1) となる。従って、Wがスポット径dよりも大きければ、
照射光40が隣の記録領域には達しないため、クロスト
ークは増大しない。すなわち、 d=2P−w (2) とすることにより、クロストークを増大させずトラック
ピッチをスポット径よりも小さくでき、狭トラックピッ
チ化による高密度化が可能となる。
一部は案内層16に遮られるため、記録層20に記録さ
れるピットあるいは磁区の幅は案内層16の除去された
記録領域30の幅に制限される。従って、記録領域30
の幅をw、トラックピッチをP、照射光40の記録層2
0上におけるスポット径をdとすると、記録領域30と
その両側の案内層16の除去されていない部分を合わせ
た幅Wは W=P+(P−w)=2P−w (1) となる。従って、Wがスポット径dよりも大きければ、
照射光40が隣の記録領域には達しないため、クロスト
ークは増大しない。すなわち、 d=2P−w (2) とすることにより、クロストークを増大させずトラック
ピッチをスポット径よりも小さくでき、狭トラックピッ
チ化による高密度化が可能となる。
【0014】本発明の光記録媒体は、よく知られている
薄膜形成手段およびフォトリソグラフィーにより作製さ
れる。即ち、基板12上に、Al、Ta等の金属膜を真
空蒸着、或はスパッタリング等の手段で形成し、その上
にフォトレジストをスピンコート法等で塗布する。次
に、レーザ露光法等によりフォトレジストを渦巻き状も
しくは同心円状に連続あるいは不連続的に取り除く。不
連続的に取り除く場合は、露光時にレーザをセクターマ
ーク等の信号で変調し、フォトレジストに照射すればよ
い。さらに、酸、アルカリ溶液等を用いたエッチング、
或は、プラズマエッチング等により金属膜のフォトレジ
ストが取り除かれた部分をエッチングする。その後、レ
ジストを有機溶剤等で除去することにより案内層16が
形成される。さらに、その上に、誘電体層18、記録層
20、保護層22をスパッタリング等のよく知られてい
る薄膜形成手段により積層することにより光記録媒体1
0が作成される。このように、本発明の光記録媒体10
は、基板に案内溝を必要としないため、射出成形による
溝部の成形不良は生じなく、容易にトラックピッチの狭
い光記録媒体を製造することができる。
薄膜形成手段およびフォトリソグラフィーにより作製さ
れる。即ち、基板12上に、Al、Ta等の金属膜を真
空蒸着、或はスパッタリング等の手段で形成し、その上
にフォトレジストをスピンコート法等で塗布する。次
に、レーザ露光法等によりフォトレジストを渦巻き状も
しくは同心円状に連続あるいは不連続的に取り除く。不
連続的に取り除く場合は、露光時にレーザをセクターマ
ーク等の信号で変調し、フォトレジストに照射すればよ
い。さらに、酸、アルカリ溶液等を用いたエッチング、
或は、プラズマエッチング等により金属膜のフォトレジ
ストが取り除かれた部分をエッチングする。その後、レ
ジストを有機溶剤等で除去することにより案内層16が
形成される。さらに、その上に、誘電体層18、記録層
20、保護層22をスパッタリング等のよく知られてい
る薄膜形成手段により積層することにより光記録媒体1
0が作成される。このように、本発明の光記録媒体10
は、基板に案内溝を必要としないため、射出成形による
溝部の成形不良は生じなく、容易にトラックピッチの狭
い光記録媒体を製造することができる。
【0015】そしてかかる光記録媒体10は、その基板
12を通してレーザ光が記録層20に照射されると、磁
気光学効果により記録層20における局部磁化方向に関
連して反射光のカー回転角が変化させられ、この反射光
のカー回転角に基づいて、情報が読み出される。また、
情報の書き込みに際しては、レーザ光の照射により記録
層20をキュリー点あるいは補償温度まで局部加熱し、
この局部の冷却時に外部磁界の方向を所望する方向へ制
御することにより磁化方向に対応した情報を記録する。
12を通してレーザ光が記録層20に照射されると、磁
気光学効果により記録層20における局部磁化方向に関
連して反射光のカー回転角が変化させられ、この反射光
のカー回転角に基づいて、情報が読み出される。また、
情報の書き込みに際しては、レーザ光の照射により記録
層20をキュリー点あるいは補償温度まで局部加熱し、
この局部の冷却時に外部磁界の方向を所望する方向へ制
御することにより磁化方向に対応した情報を記録する。
【0016】上記の構成を有する光記録媒体10では、
誘電体層18は屈折率の高い透光性材料であり、記録領
域30において基板12と記録層20との間で多重反射
が生じる。ここで、誘電体層18を往復する光に生じる
位相変化量をA、誘電体層の膜厚をd1、屈折率をそれ
ぞれn1とすると、(3)式が成り立つ。
誘電体層18は屈折率の高い透光性材料であり、記録領
域30において基板12と記録層20との間で多重反射
が生じる。ここで、誘電体層18を往復する光に生じる
位相変化量をA、誘電体層の膜厚をd1、屈折率をそれ
ぞれn1とすると、(3)式が成り立つ。
【0017】A=2(2π/λ)n1d1 (3) ここで、よく知られているように A=π+2mπ(mは整数) (4) のとき、記録層20におけるカー効果エンハンスメント
が最大となり見かけのカー回転角が増大するためC/N
が向上する。このとき、誘電体層18の膜厚は d1=λ/(4n1)+mλ/(2n1) (5) となる。
が最大となり見かけのカー回転角が増大するためC/N
が向上する。このとき、誘電体層18の膜厚は d1=λ/(4n1)+mλ/(2n1) (5) となる。
【0018】また、トラッキングは、本発明の構造にお
いては、案内層16と記録層20によって反射された光
に生じる回折を利用してよく知られているプッシュプル
法によって行われる。このプッシュプル信号は誘電体層
18を往復した光に生じる位相変化の差が略π/2ある
いはそれに略πの整数倍を加えた値となるときに最大と
なり、π+mπのときにゼロとなる。従って、プッシュ
プル信号が最大となる誘電体層18の膜厚は d1=λ/(8n1)+mλ/(4n1) (6) となる。一方、プッシュプル信号がゼロとなり、トラッ
キングができなくなる膜厚は(5)式に等しくなる。
いては、案内層16と記録層20によって反射された光
に生じる回折を利用してよく知られているプッシュプル
法によって行われる。このプッシュプル信号は誘電体層
18を往復した光に生じる位相変化の差が略π/2ある
いはそれに略πの整数倍を加えた値となるときに最大と
なり、π+mπのときにゼロとなる。従って、プッシュ
プル信号が最大となる誘電体層18の膜厚は d1=λ/(8n1)+mλ/(4n1) (6) となる。一方、プッシュプル信号がゼロとなり、トラッ
キングができなくなる膜厚は(5)式に等しくなる。
【0019】すなわち、プッシュプル法でトラッキング
を行う場合、誘電体層18の膜厚を(5)式で表わされ
る値以外に選べばプッシュプル信号が得られ、記録再生
が可能となる。誘電体層18の膜厚は(5)式と(6)
式の中間の範囲すなわち、トラッキングを安定に行うこ
とができる範囲で、(5)式の値に近い方が望ましい。
このとき、誘電体層18の膜厚が(5)式のときと比べ
てやや小さくなるが、カー効果エンハンスメントが生じ
るためC/Nは改善される。また、記録領域30におけ
る反射率は誘電体層18の干渉効果によりほぼ最小とな
るが、案内層16の除去されていない部分の反射率は低
下せず、従来の溝付ディスクと比べてプッシュプル信号
の低下を防ぐことができ、安定したトラッキングを行う
ことができる。
を行う場合、誘電体層18の膜厚を(5)式で表わされ
る値以外に選べばプッシュプル信号が得られ、記録再生
が可能となる。誘電体層18の膜厚は(5)式と(6)
式の中間の範囲すなわち、トラッキングを安定に行うこ
とができる範囲で、(5)式の値に近い方が望ましい。
このとき、誘電体層18の膜厚が(5)式のときと比べ
てやや小さくなるが、カー効果エンハンスメントが生じ
るためC/Nは改善される。また、記録領域30におけ
る反射率は誘電体層18の干渉効果によりほぼ最小とな
るが、案内層16の除去されていない部分の反射率は低
下せず、従来の溝付ディスクと比べてプッシュプル信号
の低下を防ぐことができ、安定したトラッキングを行う
ことができる。
【0020】なお、よく知られている3ビーム法でトラ
ッキングを行う場合は、誘電体層18の膜厚は(5)式
のように選べばよい。
ッキングを行う場合は、誘電体層18の膜厚は(5)式
のように選べばよい。
【0021】以上、本発明の一実施例を図1からおよび
図3に基づいて詳細に説明したが、本発明は他の様態で
実施することができる。
図3に基づいて詳細に説明したが、本発明は他の様態で
実施することができる。
【0022】例えば、案内層16の一部を不連続的に除
去することにより形成されたピット32を再生する場
合、再生信号が最大になるときの誘電体層の膜厚は
(5)式になるが、トラッキングに必要なプッシュプル
信号が得られないため、(5)式から膜厚をずらし、 d2=[(λ/(4nI)±λ/(12nI)]+mλ/(4nI) (7) となるように、誘電体層の膜厚を定めてもよい。この場
合、プッシュプル信号および、ピットからの信号がそれ
ぞれ適当な強度で得られるので、プリグルーブディスク
に対して良好に記録再生を行うことができる。
去することにより形成されたピット32を再生する場
合、再生信号が最大になるときの誘電体層の膜厚は
(5)式になるが、トラッキングに必要なプッシュプル
信号が得られないため、(5)式から膜厚をずらし、 d2=[(λ/(4nI)±λ/(12nI)]+mλ/(4nI) (7) となるように、誘電体層の膜厚を定めてもよい。この場
合、プッシュプル信号および、ピットからの信号がそれ
ぞれ適当な強度で得られるので、プリグルーブディスク
に対して良好に記録再生を行うことができる。
【0023】記録層20、誘電体層18および案内層1
6の膜厚については特に限定されない。
6の膜厚については特に限定されない。
【0024】例えば図4に示すように記録層20を薄く
し、保護層22の上にAl、Au、Cu等から成る反射
層24を設けてもよい。即ち、基板12側から入射した
光は、記録層20を透過した後、反射層24によって反
射され、再び記録層20を透過する。これにより、カー
効果だけでなく、ファラデー効果も加わるため、さらに
大きなカー効果エンハンスメントが生じる。この場合も
案内層16の反射率低下を防ぎ、安定したトラッキング
特性が得られる。なお、案内層16が薄い場合は、記録
層20に生じる凹凸も小さくなるため、記録層20の段
差部分からの劣化の抑制効果が大きくなる。
し、保護層22の上にAl、Au、Cu等から成る反射
層24を設けてもよい。即ち、基板12側から入射した
光は、記録層20を透過した後、反射層24によって反
射され、再び記録層20を透過する。これにより、カー
効果だけでなく、ファラデー効果も加わるため、さらに
大きなカー効果エンハンスメントが生じる。この場合も
案内層16の反射率低下を防ぎ、安定したトラッキング
特性が得られる。なお、案内層16が薄い場合は、記録
層20に生じる凹凸も小さくなるため、記録層20の段
差部分からの劣化の抑制効果が大きくなる。
【0025】各層の材料についても特に限定されず、基
板材料としてガラスの代わりに、アクリル樹脂、ポリカ
ーボネイト樹脂、アモルファスポリオレフィン樹脂等を
用いてもよい。
板材料としてガラスの代わりに、アクリル樹脂、ポリカ
ーボネイト樹脂、アモルファスポリオレフィン樹脂等を
用いてもよい。
【0026】また、記録層20もTbFeCo以外の希
土類遷移金属合金、PtCoやPdCoの多層膜、希土
類鉄ガーネット等の酸化物磁性体およびこれらを組み合
わせた光磁気材料だけでなく、Te、Bi等の穴開け型
や、GeSbTe、TeOx等の相変化形材料、色素等
の有機材料等を用いることができる。光磁気材料以外の
材料を用いた場合も、誘電体層18を往復した光に生じ
る位相変化が略πあるいはそれに略2πの整数倍を加え
た値になるように、その膜厚が定められていれば記録感
度が向上する。
土類遷移金属合金、PtCoやPdCoの多層膜、希土
類鉄ガーネット等の酸化物磁性体およびこれらを組み合
わせた光磁気材料だけでなく、Te、Bi等の穴開け型
や、GeSbTe、TeOx等の相変化形材料、色素等
の有機材料等を用いることができる。光磁気材料以外の
材料を用いた場合も、誘電体層18を往復した光に生じ
る位相変化が略πあるいはそれに略2πの整数倍を加え
た値になるように、その膜厚が定められていれば記録感
度が向上する。
【0027】また、案内層の除去パターンについても特
に限定されず、渦巻状あるいは同心円状に連続して除去
してもよい。このとき、プリフォーマット信号は記録層
に記録すればよい。
に限定されず、渦巻状あるいは同心円状に連続して除去
してもよい。このとき、プリフォーマット信号は記録層
に記録すればよい。
【0028】また、誘電体層の材料は基板よりも屈折率
が高ければ特に限定されず、複数の材料を用いた多層膜
で構成されていてもよい。
が高ければ特に限定されず、複数の材料を用いた多層膜
で構成されていてもよい。
【0029】
【発明の効果】以上説明したことから明かなように、本
発明の光記録媒体では、照射光の一部が案内層に遮ら
れ、隣の記録領域に達しないため、トラックピッチを狭
くしてもクロストークが増大せず、また、製造に射出成
形を用いないため、生産性が高くなる。また、誘電体層
が基板よりも屈折率の高い透光性の材料で形成されてお
り、カー効果エンハンスメントによる記録層の見かけの
カー回転角の増大によりC/Nが向上すると同時にトラ
ッキングに必要なプッシュプル信号の低下を防ぎ安定し
たトラッキング特性を得ることができる。
発明の光記録媒体では、照射光の一部が案内層に遮ら
れ、隣の記録領域に達しないため、トラックピッチを狭
くしてもクロストークが増大せず、また、製造に射出成
形を用いないため、生産性が高くなる。また、誘電体層
が基板よりも屈折率の高い透光性の材料で形成されてお
り、カー効果エンハンスメントによる記録層の見かけの
カー回転角の増大によりC/Nが向上すると同時にトラ
ッキングに必要なプッシュプル信号の低下を防ぎ安定し
たトラッキング特性を得ることができる。
【図1】本発明の一実施例である光記録媒体の要部断面
図である。
図である。
【図2】本発明の一実施例である光記録媒体の基板側か
らみた要部平面図である。
らみた要部平面図である。
【図3】本発明の一実施例である光記録媒体の要部断面
図である。
図である。
【図4】本発明の他の実施例である光記録媒体の要部断
面図である。
面図である。
【図5】従来の光磁気記録媒体の一例を示す要部断面図
である。
である。
10 光記録媒体 12 ガラス基板 16 案内層 18 誘電体層 20 記録層 30 記録領域(案内層の除去された部分) 32 ピット(案内層の除去された部分)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大橋 弓子 名古屋市瑞穂区苗代町15番1号ブラザー工 業株式会社内 (72)発明者 浜口 琢哉 名古屋市瑞穂区苗代町15番1号ブラザー工 業株式会社内
Claims (2)
- 【請求項1】 透明な基板と、前記基板上に積層された
案内層と、誘電体層と、記録層とを有し、前記案内層の
一部が除去されており、前記誘電体層の屈折率が基板よ
りも大きいことを特徴とする光記録媒体。 - 【請求項2】 請求項1記載の光記録媒体において、前
記案内層が渦巻状、同心円状、直線状等に沿って連続あ
るいは不連続に除去されており、除去された部分の幅
と、その両側の除去されていない部分の幅の和が、前記
記録層上におけるレーザスポット径と等しいかそれより
も広いことを特徴とする光記録媒体。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3249455A JPH0589520A (ja) | 1991-09-27 | 1991-09-27 | 光記録媒体 |
US07/952,647 US5554451A (en) | 1991-09-27 | 1992-09-28 | Optical data recording medium |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3249455A JPH0589520A (ja) | 1991-09-27 | 1991-09-27 | 光記録媒体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0589520A true JPH0589520A (ja) | 1993-04-09 |
Family
ID=17193220
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3249455A Pending JPH0589520A (ja) | 1991-09-27 | 1991-09-27 | 光記録媒体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0589520A (ja) |
-
1991
- 1991-09-27 JP JP3249455A patent/JPH0589520A/ja active Pending
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