JPH0589440U - 炭材の炭化装置 - Google Patents

炭材の炭化装置

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JPH0589440U
JPH0589440U JP3251892U JP3251892U JPH0589440U JP H0589440 U JPH0589440 U JP H0589440U JP 3251892 U JP3251892 U JP 3251892U JP 3251892 U JP3251892 U JP 3251892U JP H0589440 U JPH0589440 U JP H0589440U
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oxygen
supply system
drum
combustor
exhaust gas
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JP3251892U
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健司 山根
恭子 松橋
彰 廣岡
俊昭 成定
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Shinmaywa Industries Ltd
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Shinmaywa Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 加熱手段による加熱性能を維持しつつ、排気
ガスの発生量の低減化を図り、排気ガス処理の省力化お
よび熱損失の低減化を図る。 【構成】 乾留炉を構成するドラム3に加熱手段5を接
続し、加熱により生じる排気ガスを排出する排気ガス処
理手段8を接続する。加熱手段5を燃焼器24と、この
燃焼器にプロパンガスを供給するプロパンガス供給系2
5と、燃焼器に空気を供給する空気供給系27と、燃焼
器に酸素を供給する酸素供給系26とで構成する。プロ
パンガス、空気および酸素からなる混合気を燃焼ガスと
し、この燃焼ガスの組成を、酸素を供給する分、空気の
供給量を減らしたものとなるように各供給系の供給量を
調節する。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、例えば廃棄木材などの炭材を炭化処理して、その再利用を図るため の炭化装置に関し、詳しくは炭化処理のための加熱手段および炭化処理に伴い発 生する排気ガスの処理手段を有する炭化装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、この種の炭化装置としては、乾留炉を回転ドラムにより構成し、こ の回転ドラム内で、炭材を加熱して炭化物を生成するものが知られている(例え ば、特開昭47−15387号公報参照)。このような炭化装置では、重油バー ナーなどの燃焼による加熱手段およびドラム内の排気ガスを排出するための煙突 などの排気ガス処理手段が設けられている。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
ところで、上記加熱手段での燃焼には燃料である重油や可燃ガスなどのほかに 、空気を供給する必要がある。そして、燃焼の出力を上げるほど供給空気を増量 する必要がある。
【0004】 しかし、上記燃焼に必要なのは供給空気中のほぼ20%にすぎない酸素成分で あり、他のほぼ80%を占める窒素成分は上記燃焼に寄与せずドラム内に排気ガ スとしてそのまま放出されてしまう。このため、空気の供給量を増加するほど排 気ガスが増加して排気ガス処理手段の負担が増大する上、排気ガスの顕熱による 熱損失によって炭材の加熱のための熱が奪われてしまうという不都合がある。
【0005】 本考案は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするとこ ろは、加熱手段による加熱性能を維持しつつ、排気ガスの発生量の低減化を図る ことにより、排気ガス処理の省力化および熱損失の低減化を図ることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1記載の考案は、炭材を炭化処理する乾留 炉と、この乾留炉に接続されて乾留炉内を加熱する加熱手段と、上記乾留炉に接 続されて乾留炉内の排気ガスを排出する排気ガス処理手段とを備えたものを前提 とする。このものにおいて、上記加熱手段を、上記乾留炉の内部に臨ませて配置 された燃焼器と、この燃焼器に燃料を供給する燃料供給系と、上記燃焼器に空気 を供給する空気供給系と、上記燃焼器に酸素を供給する酸素供給系とを備える構 成とする。そして、上記燃料供給系と空気供給系と酸素供給系とを、供給量の調 節が可能にそれぞれ構成し、上記燃焼器を、上記燃料供給系からの燃料と、空気 供給系からの空気と、上記酸素供給系からの酸素との混合気から構成される燃焼 ガスにより燃焼されるように構成するものである。
【0007】 つまり、燃焼器に供給する空気量を減らして窒素成分量を減らすことにより乾 留炉内の排気ガス量の減少を図り、空気量の減少に伴う酸素成分の減少分を酸素 供給系からの酸素により補うことにより燃焼器での燃焼性能の維持を図るもので ある。
【0008】
【作用】
上記の構成により、請求項1記載の考案では、燃焼器に対して燃料供給系およ び空気供給系のみならず酸素供給系をも接続しているため、上記燃料および空気 に対して酸素を加えることにより、その酸素を加える分、空気供給量の減少が図 られる。このため、燃焼ガス中、燃焼に関与せずに排気ガスとなって放出されて しまう窒素成分量が減少し、排気ガスの発生量の減少が図られる。
【0009】 そして、上記排気ガス量の減少に伴い、排気ガス処理手段における排気ガス処 理能力の省力化が図られるとともに、排気ガスの顕熱による熱損失の低減化が図 られる。
【0010】 しかも、空気供給量を減らしても、酸素の供給により可燃ガスの燃焼に必要な 酸素量が確保されているため、加熱手段における加熱性能が酸素を加えない場合 と同等もしくはそれ以上に維持される。
【0011】
【実施例】
以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明する。
【0012】 図1ないし図3は、本考案の実施例に係る炭化装置を示し、1は支持フレーム 、2はこの支持フレーム1の上に水平軸Zの回りに傾動可能に支持された床フレ ーム、3はこの床フレーム2の上に横向きに配置されて上記水平軸Zに直交する ドラム軸Xの回りに回転可能に支持されたドラム、4はこのドラム3のドラム軸 X方向一側の供給側端部3a(図1の左端部)に接続された供給部、5は上記ド ラム3の供給側端部3aに設けられてドラム3の内部を加熱する加熱手段、6は 上記ドラム3の他側の排出側端部3b(図1の右端部)に接続された排出部、7 は上記排出側端部3bの側に配置された排出量調節手段、8は上記ドラム3内に 発生する排気ガスなどを回収する排気ガス処理手段である。
【0013】 上記支持フレーム1は、設置場所に位置固定された基礎部材1aと、この基礎 部材1aに立設された複数の柱部材1b,1b,…と、この各柱部材1bの上端 同士を連結するはり部材1cとからなる。
【0014】 上記床フレーム2は、上記ドラム3、供給部4および排出部6などを一体的に 取付ける基板に相当する。この床フレーム2の長手方向の一側部は上記はり部材 1cに設けられた傾動支持部2aに上記水平軸Zの回りに傾動可能に連結される とともに、上記長手方向の他側部は傾動用油圧シリンダ2bを介して上記基礎部 材1aに取付けられている。そして、上記床フレーム2は、上記油圧シリンダ2 bの縮小作動により上記はり部材1c上に載置されて上記ドラム3がほぼ水平に 保たれた水平状態(図1に示す状態)に変換され、伸長作動により上記水平軸Z を中心として傾動して上記ドラム3が供給部4から排出部6に向かって下り勾配 となる傾斜状態(図2に示す状態)に変換されるようになっている。
【0015】 上記ドラム3は、上記床フレーム2の上面の所定位置に取付けられた、一対の 鍔付きガイドローラ9a,9aと、平坦なローラ面を有する二対のガイドローラ 9b,9b,…とによって、上記ドラム軸Xの回りに回転可能に支持されている 。上記ドラム3のドラム軸X方向中央位置の外周面には上記各鍔付きガイドロー ラ9aの両鍔部9c,9cの間隔に相当する幅の無端状ガイドレール10aが突 出形成されている。そして、このガイドレール10aのドラム軸X方向両側面を 上記鍔部9c,9cが挟んだ状態で、上記各ガイドローラ9aが上記ガイドレー ル10aに転動可能に接触している。また、上記ドラム3の両側端部3a,3b の外周面には上記各ガイドローラ9bの幅より所定量大きい幅のガイドレール1 0bがそれぞれ設けられており、この各ガイドレール10bに上記各ガイドロー ラ9bが転動可能に接触している。つまり、上記ドラム3は、上記ガイドローラ 9aおよびガイドレール10aによってドラム軸X方向の中央部の上記床フレー ム2に対する相対移動が規制され、かつ、上記各ガイドローラ9bおよび各ガイ ドレール10bによって両側端部3a,3bのドラム軸X方向の相対移動が許容 されるようになっている。
【0016】 そして、上記6つのガイドローラ9a,9b,…の内、ドラム軸Xを挟んで一 側のガイドローラ9aと隣接するガイドローラ9bとは駆動ロッド11により互 いに連結されており、この駆動ロッド11はチェーン13を介して駆動モータ1 2と接続されている。そして、この駆動モータ12の駆動により上記両ガイドロ ーラ9a,9bが回転作動される結果、上記ドラム3がドラム軸Xの回りに回転 作動されるようになっている。
【0017】 また、上記ドラム3のドラム軸X方向の適当な位置(図例では隣接する二つの ガイドレール10a,10bの中間位置)の外周面には、外周方向に突出する環 状のフランジ14が固定されており、このフランジ14の上記ドラム軸X方向の 排出部6側の側面14aに、上記床フレーム2に取付けられた支持ローラ15が 垂直軸Yの回りに転動可能に接触されている。つまり、ドラム3の上記傾斜状態 (図2参照)においてドラム3が排出側へ移動しようとするのを最終的に阻止す るストッパーの機能を果たすようになっている。
【0018】 さらに、上記ドラム3の内周面には内方に突出する多数の撹拌用羽根板16, 16,…が設けられている。この各羽根板16は、上記内周面を円周方向に8等 分した各位置であってドラム軸Xの方向に互いに所定間隔をあけて配置されてい る。
【0019】 また、上記ドラム3の供給側端部3aには上記床フレーム2に取付けられて位 置固定されたカバー筒体17が外挿されており、このカバー筒体17により上記 ドラム3の供給側開口部3cが遮蔽されている。上記供給側端部3aの外周面に は金属製板材により形成されたシール部材3gが固定されており、これにより、 上記ドラム3とカバー筒体17との間の隙間がほぼ閉止されている。
【0020】 上記のように構成されたドラム3、上記カバー筒体17および後述のカバー筒 部31などによって、炭材を炭化処理する乾留炉18が構成されている。
【0021】 上記供給部4は、上記床フレーム2の上方位置に取付けられ、炭材を投入する ホッパー4aと、このホッパー4aの下端に設けられて、上記ホッパー4aから の炭材をドラム3の供給側開口部3cから内部に送給する送給手段4bとを備え ている。この送給手段4bは、図4および図5に詳細を示すように、上記ホッパ ー4aの下端に連通する横向きの送給筒体19と、この送給筒体19の内部を進 退して上記ホッパー4aの下端からの炭材を上記供給側開口部3cまで押し込む ピストン部材20と、このピストン部材20を進退させる一対の油圧シリンダ2 1,21とからなる。
【0022】 この一対の油圧シリンダ21,21は、上記送給筒体19の外面に上記ピスト ン部材20の進退方向に取付けられており、両シリンダロッド21a,21aを 連結する連結杆21bに上記ピストン部材20のピストンロッド20aが連結さ れている。そして、上記各油圧シリンダ21の伸縮作動に伴い上記ピストン部材 20が往復動を繰り返すことにより、送給筒体19内の炭材をドラム3内に連続 して押し込むようになっている。
【0023】 また、上記送給筒体19の先端部19aはカバー筒体17を貫通して上記供給 側開口部3cからドラム3の下部に挿入されており、上記先端部19aには、図 6に詳細を示すように上記ドラム3の下部内周面3eに合致する半円状の留め板 22が固定されている。そして、この留め板22は、これを貫通する上記送給筒 体19の先端部19aからドラム3内に供給された炭材がカバー筒体17側に落 ち込まないように留める役割を果たすようになっている。なお、この留め板22 は、上記供給側端部3aの下部内周面3eからわずかに離されて浮いた状態に配 置され、ドラム3の回転時にドラム3と互いに干渉しないようになっている。
【0024】 なお、図1および図4中23はカバー筒体17の底部に接続されたメンテナン ス用の排出管であり、この排出管23は上記カバー筒体17の底部に溜まる粉炭 などを定期的に排出して上記シール部材3g内への上記粉炭の噛み込みを防止す るようになっている。
【0025】 上記加熱手段5は、上記カバー筒体17の端面を構成する壁部17aに上記ド ラム3の内方に向けて取付けられたガスバーナーなどの燃焼器24と、この燃焼 器24に燃料としてプロパンガスを供給する燃料供給系であるプロパンガス供給 系25と、上記燃焼器24に酸素を供給する酸素供給系26と、上記燃焼器24 に空気を供給する空気供給系27とからなる。そして、上記燃焼器24は上記各 供給系25,26,27から供給されるプロパンガス、酸素および空気を互いに 混合し、その混合気を燃焼ガスとして燃焼させてドラム3内を加熱するようにな っている。
【0026】 上記プロパンガス供給系25は、図4に詳細を示すように、プロパンガスボン ベ25aと、このプロパンガスボンベ25aのプロパンガスを上記燃焼器24に 供給するプロパンガス供給管25bと、このプロパンガス供給管25bに介在さ れてプロパンガスの供給流量を調整する流量調整弁25cとから構成されている 。そして、この流量調整弁25cの開度調節を行なうことにより、所定の流量の プロパンガスが上記プロパンガスボンベ25aの内圧により上記プロパンガス供 給管25bを通して上記燃焼器24まで供給されるようになっている。
【0027】 上記酸素供給系26は、酸素ボンベ26aと、この酸素ボンベ26aの酸素を 上記燃焼器24に供給する酸素供給管26bと、この酸素供給管26bに介在さ れて酸素の供給流量を調整する流量調整弁26cとから構成されている。そして 、この流量調整弁26cの開度調節を行なうことにより、所定の流量の酸素が上 記酸素ボンベ26aの内圧により上記酸素供給管26bを通して上記燃焼器24 まで供給されるようになっている。
【0028】 また、上記空気供給系27は、上記流量調整弁26cより下流側位置の酸素供 給管26bに接続された空気取入れ管27aと、この空気取入れ管27aの上流 端に設けられたエアフィルタ27bと、このエアフィルタ27bの下流側位置の 上記空気取入れ管27aに介在されたブロワ27cと、このブロワ27cの下流 側位置の上記空気取入れ管27aに介在されて空気の供給流量を調整する流量調 整弁27dとから構成されている。そして、上記ブロワ27cを駆動させて上記 流量調整弁27dの開度調節を行なうことにより、所定の流量の空気が上記酸素 供給管26b内に流入し、内部の酸素と混合されて酸素リッチとなった状態の空 気が上記燃焼器24に供給されるようになっている。
【0029】 上記3つの供給系25,26,27における各流量調整弁25c,26c,2 7dは以下のような開度に設定される。
【0030】 まず、上記プロパンガス供給系25の流量調整弁25cは、燃焼器24での燃 焼出力の要求量に応じてプロパンガスが供給されるように開度設定される。次に 、上記空気供給系27の流量調整弁27dの開度設定が行われる。この開度設定 は、図7の上半部に示すように所定量Aのプロパンガスを空気の供給のみにより 燃焼させる場合、すなわち、燃焼に必要な酸素を空気の供給のみにより確保する 場合に必要な空気量をBとすると、この空気量Bよりも少ない空気量C(同図の 下半部参照)の空気が燃焼器24に供給されるように定める。そして、上記酸素 供給系26の流量調整弁26cは、上記所定量Aのプロパンガスを燃焼させるの に上記空気量Cの酸素成分量C1 では不足する酸素量Dを補うように開度設定さ れる。すなわち、上記空気量Cに占める酸素成分量C1 と上記酸素供給系26か らの酸素量Dとの合計が上記空気量Bに占める酸素成分量B1 に等しくなるよう に上記酸素量Dが定められる。
【0031】 なお、燃焼器24の出力を上げるために酸素量を増加させる場合であっても、 主として取扱い上における安全性確保の観点より、窒素と酸素との合計量(C+ D)に対する酸素量(C1 +D)の割合がおよそ50%を超えないようにするの が望ましい。従って、これを基準として上記空気供給系27の流量調整弁27d の下限開度設定値、すなわち、空気量Cの下限値、さらにはまた、酸素供給系2 6の流量調整弁26cの上限開度設定値、すなわち、酸素量Dの上限値を定めれ ばよい。
【0032】 上記排出部6は、上記床フレーム2に支持されたL字状の排出ダクト28と、 この排出ダクト28内の炭化物を取出口28aまで破砕しながら送給するスクリ ューコンベア29と、このスクリューコンベア29を回転駆動する駆動モータ3 0とを備えている。上記排出ダクト28は、図8に詳細に示すように、上記ドラ ム3の排出側端部3bに外挿されたカバー筒部31と、このカバー筒部31の下 端に連通されて下方に延びる落し込み用シュート筒部32と、このシュート筒部 32の下端に基端側が連通して上記取出口28aまで延ばされた横向きの送給筒 部33とからなる。
【0033】 上記排出側端部3bの外周面には金属板材により形成されたシール部材3hが 固定されており、これにより上記ドラム3とカバー筒部31との間の隙間がほぼ 閉止されている。そして、排出側開口部3dと、この排出側開口部3dからドラ ム軸X方向に所定距離だけ離して位置付けられた上記カバー筒部31の端壁31 aとの間に、上記排出側開口部3dから上記シュート筒部32への落し込み空間 35が形成されている。この落し込み空間35の取出口28aの側は、上記スク リューコンベア29によりほぼ閉塞状態になっている。
【0034】 上記送給筒部33の内部には上記スクリューコンベア29が上記シュート筒部 32の下方位置から上記取出口28aまで配置されており、このスクリューコン ベア29の軸部29aは背後に延ばされて軸受け部36を介して上記床フレーム 2に支持されている。そして、上記軸部29aはチェーン30aを介して軸部2 9aと偏心位置に配置された上記駆動モータ30に接続されている。また、上記 軸部29aの中間位置の外周面には翼部材37が固定されており、この翼部材3 7の下方位置には冷却槽38が設けられている。この冷却槽38には図示しない 冷却水循環系により冷却水が循環して供給され、その冷却水に上記翼部材37の 一部が漬けられて上記軸部29aを冷却するようになっている。
【0035】 上記排出量調節手段7は、上記ドラム3の排出側開口部3dの下部を閉止する 留め板39と、この留め板39をドラム軸X方向に進退作動させる作動手段40 とを備えている。上記留め板39は、図9に詳細を示すように上記排出側端部3 bの下半部の内周面3fに合致する半円形状に形成されており、その留め板39 の閉状態(図8に実線で示す状態)で、その外周縁39aが上記排出側開口部3 bの内周面3fからわずかに離れた状態に位置付けられるようになっている。
【0036】 上記作動手段40は、図10に詳細に示すように、上記カバー筒部31の端壁 31aに上記ドラム軸X方向に配置されて取付けられた油圧シリンダ41と、こ の油圧シリンダ41の両側部に油圧シリンダ41に平行に設けられた一対のガイ ドロッド42,42とからなる。上記油圧シリンダ41のシリンダロッド41a および上記一対のガイドロッド42,42の各先端は上記端壁31aを貫通して 上記留め板39に固定されており、上記油圧シリンダ41の伸縮作動により上記 留め板39が上記閉状態と、この閉状態からドラム軸X方向に平行移動した開状 態(図8に二点鎖線で示す状態)との間を移動されかつ両状態間の各移動位置に 上記留め板39が無段階に位置固定されるようになっている。すなわち、上記閉 状態では、排出側開口部3dの下半部が閉止されてその留め板39によりドラム 3内の炭化物もしくは炭材の落し込み空間35側への移動が阻止され、上記開状 態では、上記排出側開口部3dと図8の二点鎖線で示す上記留め板39との間に ドラム3内の炭化物がほぼ抵抗なくシュート筒部32内に落下できるドラム軸X 方向の隙間Sが形成され、この隙間Sの大きさが上記閉状態から開状態に至る間 で上記留め板39の移動に伴い大小調節されるようになっている。つまり、上記 隙間Sの大小調節により、上記シュート筒部32への炭化物の落ち込み量を増減 調節するようになっている。
【0037】 上記排気ガス処理手段8は、上記カバー筒体31の上面に一端が取付けられて 上記落し込み空間35の上部に連通されたダクト43と、このダクト43の他端 に接続されたコンデンサ44と、このコンデンサ44から分離気体を吸引排出す るブロワ45とを備えている。上記ダクト43は上記ブロワ45の作動により上 記ドラム3内および上記落し込み空間35の上部に滞積する高温の排気ガスおよ び乾留ガスを吸引して上記コンデンサ44まで導出するようになっている。そし て、このコンデンサ44は上記高温の排気ガスなどを冷却、凝縮させて気液に分 離するようになっており、気体成分が上部から、液体成分が下部からそれぞれ回 収される。炭材が木材である場合の排気ガスなどは、上記コンデンサ44で木酢 液などの液体と可燃ガスとに分離され、これら木酢液および可燃ガスが個別に回 収される。この場合、木酢液は酸性で害虫が嫌うため、例えば芝生などの害虫駆 除液として有効利用を図ることができる。
【0038】 次に、上記の構成の炭化装置により廃木材などの炭材を炭化処理して炭化物で ある木炭を回収するための処理手順を説明する。この処理手順にはバッチ処理と 連続処理の2方式があり、いずれの方式によってもよい。
【0039】 バッチ処理の場合、まず、傾動用油圧シリンダ2bを縮小作動させてドラム3 を水平状態にするとともに、排出量調節手段7の留め板39を、図11に示すよ うに、閉状態にして、ドラム3内の炭材もしくは炭化物46が排出部6のシュー ト筒部32に落下しないようにする。次に、駆動モータ12の駆動により上記ド ラム3を回転させるとともに、加熱手段5によりドラム3内を加熱する。そして 供給部4のホッパー4aに廃木材などの炭材を投入し、この炭材を送給手段4b により供給側開口部3cからドラム3内に所定量供給する。そして、この炭材を 羽根板16,16,…により撹拌しながら、所定温度(例えば、300〜700 ℃)で所定時間(例えば数時間)加熱することにより乾留して所定状態まで炭化 させる。この場合の加熱は初期にフル出力状態にして昇温し、所定温度になれば その出力を止めて、後は余熱で処理するようにすればよい。
【0040】 上記加熱に際し、プロパンガス供給系25から流量調整弁25cにより調整さ れた所定流量のプロパンガスと、酸素供給系26から流量調整弁26cにより調 整された所定流量の酸素と、空気供給系27から流量調整弁27dにより調整さ れた所定流量の空気とが燃焼器24に供給され、これらを混合した燃焼ガスが上 記燃焼器24で燃焼される。また、この燃焼に伴い発生する排気ガスや上記炭材 の炭化に伴い発生する乾留ガスがブロワ45の吸引駆動によりダクト43を通し て排出され、上記コンデンサ44で気液に分離されて回収される。
【0041】 そして、上記炭材が所定状態まで炭化されて木炭などの炭化物になれば、上記 ドラム3を回転させたまま傾動用油圧シリンダ2bを伸長作動させて上記ドラム 3を傾斜状態にするとともに、作動手段40を作動させて留め板39を図12に 示すように開状態にする。これにより、ドラム3の底部に堆積している炭化物4 6はドラム3の底部内周面を滑って排出側開口部3dと上記留め板39との隙間 S1 からシュート筒部32内に重力作用により落下する。そして、上記炭化物4 6は、スクリューコンベア29により送給筒部33内を排出口28aまで送られ て排出される。
【0042】 連続処理の場合、初期運転は上記バッチ処理と同様に、水平状態のドラム3内 に供給部4から炭材を所定量供給して、この炭材を撹拌しながら所定温度で所定 時間加熱する。そして、所定の炭化状態になれば、上記ドラム3を緩傾斜状態に するとともに、上記留め板39を図13に示すように閉状態から所定量だけ後退 させた定量排出状態に位置固定し、送給手段4bを作動させて比較的少ない一定 量ずつの炭材をドラム3内に供給する。これにより、上記留め板39と排出側開 口部3dとの隙間S2 の量に対応した一定量の炭化物46が上記シュート筒部3 2に連続して落下し、排出口28aから連続して排出される。以後、上記炭材の 供給と炭化物46の排出とが連続して行われる。
【0043】 上記バッチ処理および連続処理における炭材の炭化処理に際し、燃焼器24に 対してプロパンガス供給系25および空気供給系27のみならず酸素供給系26 をも接続しているため、プロパンガスおよび空気に酸素を加えた混合気を燃焼ガ スとして用いることができる上、その酸素を加える分、空気供給量を減少させる ことができる。このため、供給された空気の内、燃焼に関与せずに排気ガスとな って放出されてしまう窒素成分の量を減少させることができ、その分、排気ガス の発生量を減少させることができる。
【0044】 そして、上記排気ガス量の減少に伴い、排気ガス処理手段8におけるコンデン サ44の所要動力を低減させることができ、その省力化および小型化を図ること ができる。併せて、上記排気ガス量の減少に伴い、排気ガスの顕熱による熱損失 を低減させることができ、燃焼器24での燃焼に伴う熱量を有効に炭化処理に用 いることができる。これらの効果は、燃焼器24の燃焼出力を上げる程、顕著に 現れるため、極めて大きい効果を得ることができる。
【0045】 しかも、この場合、プロパンガスの燃焼に必要な酸素量が確保されているため 加熱手段5における加熱性能を酸素を加えない場合と同等もしくはそれ以上に維 持することができる。
【0046】 なお、本考案は上記実施例に限定されるものではなく、その他種々の変形例を 包含するものである。すなわち、上記実施例では、プロパンガスを燃料として用 いているが、これに限らず、例えばブタンガスなどの可燃ガスもしくは重油など を燃料として用いてもよい。これらの場合においても、燃焼に伴う排気ガスの発 生量の低減化を図ることができる。
【0047】 上記実施例では、排気ガス処理手段をコンデンサ44を備えたものとして排気 ガス中の有効成分の回収を行なうように構成しているが、これに限らず、例えば 単にファンによる強制排出を行なうように構成してもよい。この場合においても 、そのファンの省力化および小型化を図ることができる。
【0048】 また、上記実施例では、円筒形の回転ドラムにより乾留炉を構成しているが、 これに限らず、乾留炉を例えば球形のものにより構成してもよく、また、非回転 のものに構成してもよい。
【0049】 さらに、上記実施例では、炭材として廃木材を用いているが、これに限らず、 例えば動植物など有機固体物ならなんでも用いることができる。
【0050】
【考案の効果】
以上説明したように、請求項1記載の考案における炭材の炭化装置によれば、 燃焼器に対して燃料供給系および空気供給系のみならず酸素供給系をも接続して いるため、燃料および空気に酸素を加えた混合気を燃焼ガスとして用いることが できる上、その酸素を加える分、空気供給量を減少させることができる。その結 果、燃焼に関与せずに排気ガスとなって放出されてしまう窒素成分の量を減少さ せることができ、その分、排気ガスの発生量を減少させることができる。
【0051】 そして、上記排気ガス量の減少に伴い、排気ガス処理手段における排気ガス処 理の省力化および装置の小型化を図ることができる。併せて、上記排気ガス量の 減少に伴い、排気ガスの顕熱による熱損失を低減させることができ、燃焼器での 燃焼に伴う熱量を有効に炭化処理に用いることができる。これらの効果は、燃焼 器の燃焼出力を上げる程、顕著に現れるため、極めて大きい効果を得ることがで きる。
【0052】 しかも、燃焼器での燃焼に必要な酸素量が確保されているため、加熱手段にお ける加熱性能を酸素を加えない場合と同等もしくはそれ以上に維持することがで きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の実施例を示す全体図である。
【図2】図1におけるドラムが傾斜状態での全体図であ
る。
【図3】図1のA−A線における一部省略拡大断面図で
ある。
【図4】供給部の拡大断面図である。
【図5】図4のB−B線における断面図である。
【図6】図4のC−C線における断面図である。
【図7】燃焼ガスの組成を示す図である。
【図8】排出部の拡大断面図である。
【図9】図8のD−D線における断面図である。
【図10】図8のE−E線における断面図である。
【図11】留め板の閉状態における炭化物の状態を示す
簡略図である。
【図12】留め板の開状態における炭化物の状態を示す
簡略図である。
【図13】留め板が中間移動位置にある定量排出状態に
おける炭化物の状態を示す簡略図である。
【符号の説明】
5 加熱手段 8 排気ガス処理手段 18 乾留炉 24 燃焼器 25 プロパンガス供給系(燃料供給系) 26 酸素供給系 27 空気供給系
フロントページの続き (72)考案者 成定 俊昭 神奈川県横浜市鶴見区尻手3丁目2番43号 新明和工業株式会社特装車事業部内

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炭材を炭化処理する乾留炉と、この乾留
    炉に接続されて乾留炉内を加熱する加熱手段と、上記乾
    留炉に接続されて乾留炉内の排気ガスを排出する排気ガ
    ス処理手段とを備えた炭材の炭化装置において、 上記加熱手段は上記乾留炉の内部に臨ませて配置された
    燃焼器と、この燃焼器に燃料を供給する燃料供給系と、
    上記燃焼器に空気を供給する空気供給系と、上記燃焼器
    に酸素を供給する酸素供給系とを備えており、 上記燃料供給系と空気供給系と酸素供給系とは供給量を
    それぞれ調節可能に構成されており、 上記燃焼器は上記燃料供給系からの燃料と、空気供給系
    からの空気と、上記酸素供給系からの酸素との混合気か
    ら構成される燃焼ガスにより燃焼されるように構成され
    ていることを特徴とする炭材の炭化装置。
JP3251892U 1992-05-18 1992-05-18 炭材の炭化装置 Withdrawn JPH0589440U (ja)

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