JPH0588562A - 転写装置 - Google Patents

転写装置

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JPH0588562A
JPH0588562A JP3250677A JP25067791A JPH0588562A JP H0588562 A JPH0588562 A JP H0588562A JP 3250677 A JP3250677 A JP 3250677A JP 25067791 A JP25067791 A JP 25067791A JP H0588562 A JPH0588562 A JP H0588562A
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comb
brush
paper
shaped
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JP3250677A
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English (en)
Inventor
Kazuhiko Kikuchi
和彦 菊地
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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  • Electrostatic Charge, Transfer And Separation In Electrography (AREA)
  • Control Or Security For Electrophotography (AREA)
  • Cleaning In Electrography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 簡単な構造でオゾン発生が少なく、機械的に
高い要求精度なしに、適度な転写材への押圧力維持がし
易く、なおかつクリーニングが容易である等の優れた機
能を有する転写装置を提供すること。 【構成】 導電性ブラシ部材により構成した転写手段
と、この転写手段の導電性ブラシ部材に少なくとも所定
時間当接するように配置された、転写手段に付着する現
像剤を除去するための回動可能な櫛歯状清掃手段とを具
備しており、櫛歯状清掃手段の櫛歯の角度を、転写材の
搬送方向に対し、所定の角度としている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真装置や静電プ
リンタなどにおいて、感光体等の像担持体に静電潜像を
形成し、この静電潜像を現像して得られた像を用紙等の
被転写材に転写する転写装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真装置や静電プリンタ等の画像形
成装置では、感光体上に静電潜像を形成した後、静電潜
像に現像剤を静電的に付着させて現像剤像を形成し、続
いて、現像剤像を転写装置により用紙に転写することに
より記録している。この種の転写装置としては、コロナ
転写やローラ転写方法等の静電的手段や粘着転写方法等
を用いた機械的手段が知られている。
【0003】また、転写後の感光体上には、静電潜像お
よび転写しきれない現像剤が残存しているので、この現
存現像剤をクリーニング装置により除去し、続いて静電
潜像を除電装置により除去している。画像形成装置では
以上の基本動作が繰り返し行なわれる。
【0004】ところで、近年、装置の小形化の要求と共
に、コロナ放電に伴い発生するオゾンの有害性が問題に
されており、オゾンの除去手段、あるいはオゾン発生の
少ないローラ転写等の手段が求められている。しかしな
がら、ローラ転写法は、このような優位性を持ちながら
一般的に普及しなかった理由がいくつかある。
【0005】それは、ローラ転写法では、紙等の転写材
を感光体等の現像剤像面に適切な圧力が押圧することが
要求され、圧力が不足すると転写ムラを、圧力が過多に
なると現像剤が固着して転写抜け等を引き起こすため、
高い機械精度(真直度±50μm程度)とこれに見合っ
た適度な柔らかさ(JIS硬度約10〜40度)が要求
されるが、従来用いていた導電性ゴムではこれらの両立
が困難であったからである。特に転写紙の厚さが100
μmもあるような記録紙を用いたときには、過大な圧力
が発生して転写不良をきたしてしまうため、転写ローラ
を厚さに合わせて近接・離間させるような複雑な制御が
必要である。
【0006】また、トナー像に静電的力を作用させるた
めの電気抵抗は、放電による記録材料の破壊を防止得る
値を、あらゆる環境下で保つことが必要であり、これが
材料の機械的特性の選択範囲を制約している。更に材料
選択を厳しいものにしているのがローラの表面性に対す
る要求であり、繰り返し長期間使用するためにはローラ
表面はクリーニングしやすい、より平滑で摩擦抵抗の少
ない表面が要求されるが、一般にゴム材料は表面が粗面
であり、特に摩擦抵抗は大きい。
【0007】このため、従来では、クリーニング装置を
使わずにローラを早期に交換したり、使用条件を限定、
あるいはローラ表面に更に潤滑性の高い表面材料を設け
る等の試みがなされているが、クリーニング性が向上し
た替りに弾性特性が要求から外れる等、技術的に困難が
多く、価格の点でもコロナ転写装置に比べて高価であ
り、ごく限定的な採用に止まっていた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明はかかる事情に
鑑みてなされたもので、簡単な構造でオゾン発生が少な
く、機械的に高い要求精度なしに、適度な転写材への押
圧力維持がし易く、なおかつクリーニングが容易である
等の優れた機能を有する転写装置を提供することを目的
とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】このような課題を解決す
るため、本発明は、現像剤像を有する像担持体に当接
し、現像剤像を転写材に転写するための、像担持体との
当接部分を導電性ブラシ部材により構成した転写手段
と、この転写手段の導電性ブラシ部材に少なくとも所定
時間当接するように配置された、前記転写手段に付着す
る現像剤を除去するための回動可能な櫛歯状清掃手段と
を具備し、前記櫛歯状清掃手段の櫛歯が向く方向が前記
転写材の搬送方向となす角は、前記ブラシ部材の有効転
写領域において40度以下であることを特徴とする転写
装置を提供する。
【0010】更に、本発明は、現像剤像を有する像担持
体に当接し、現像剤像を転写材に転写するための、像担
持体との当接部分を導電性ブラシ部材により構成した転
写手段と、この転写手段の導電性ブラシ部材に少なくと
も所定時間当接するように配置された、前記転写手段に
付着する現像剤を除去するための回動可能な櫛歯状清掃
手段とを具備し、前記櫛歯状清掃手段の櫛歯部におけ
る、前記転写材の搬送方向と直角方向の櫛歯のピッチ、
又は櫛歯が向く方向が前記転写材の搬送方向となす角
を、前記転写材のサイズに応じて、部分的に変化させて
いることを特徴とする転写装置を提供する。本発明の転
写装置に用いられる清掃手段は、回動自在の、板状櫛歯
状部材又は回転櫛歯状部材とすることが出来る。
【0011】
【作用】本発明の転写装置は、導電性ブラシ状転写部材
からなる転写手段と、転写手段を清掃するための回動可
能な櫛歯状清掃手段とを具備しており、櫛歯状清掃手段
の櫛歯の角度を、転写材の搬送方向に対し、所定の角度
としている。或いは、櫛歯のピッチ又は角度を転写材の
サイズに応じて、部分的に変化させている。
【0012】そのため、このような清掃手段により、導
電性ブラシ状転写部材に付着したトナーや転写材から発
生する紙粉を、極めて容易に除去することが出来るよう
になるとともに、均一な転写性を得ることができ、また
転写装置の長寿命化にも貢献できる。
【0013】
【実施例】以下、図面を参照して、本発明の一実施例に
ついて説明する。
【0014】図1は、画像形成装置を示すもので、その
本体Hの略中央部には、像担持体としての感光体ドラム
1が矢印A方向に回転自在に設けられている。感光体ド
ラム1は、有機感光体(OPC)系の光導電材料から形
成されている。また、感光体ドラム1の周囲には、その
回転方向に沿って順次、帯電器2、静電潜像形成装置
3、現像装置4、転写装置5、清掃装置6が配設されて
いる。
【0015】帯電器(スコロトロン)2は、感光体1の
上方部に位置しており、感光体1の表面を−500〜−
800ボルトに略均一に負に帯電させるように構成され
ている。LEDアレーからなる静電潜像形成装置3は、
記録するべき画像情報に応じて、感光体ドラム1の表面
にLED光を照射し、帯電領域に静電潜像を形成する。
また、現像装置4は、摩擦帯電性を有する一成分現像剤
(トナー)Tを収納するホッパ7を具備しており、この
内ホッパ7には、現像剤Tを現像ローラ8に供給するた
めの回転する中間ローラ9と、この中間ローラ9から供
給された現像剤を感光体1に摺擦して現像する現像ロー
ラ8とが設けられている。
【0016】現像ローラ8は、102 〜108 Ωcmの電
気抵抗を有する導電性弾性樹脂による導電性表面層10
と、この内部に配置された発泡ウレタンあるいはシリコ
ンゴム、EPDM等からなる弾性層11とにより構成さ
れ、全体として弾力性を有するものである。
【0017】回転する現像ローラ8は、現像剤Tを摩擦
帯電しつつ、薄層を形成するためのリン青銅やウレタ
ン、あるいはシリコン樹脂などからなる弾性ブレード1
2が通過する。その際、現像剤Tは、感光体ドラム1と
同極性の負の摩擦帯電を帯びて、現像ローラ8上に1層
〜2層の現像剤層を形成する。なお、現像ローラ8の表
面は、現像剤Tとの摩擦帯電を考慮して、また適度な弾
性と摩擦性を考慮して選ぶ必要がある。
【0018】更に、現像ローラ8にはバイアス電源13
が接続されており、表面層10と導通している。これに
より、現像時に所定の現像バイアス(−140〜140
0ボルト)が印加される。
【0019】転写装置5は、実質的に感光体ドラム1の
下方において、用紙の搬送路15を介して、感光体ドラ
ム1の周面に対面して設けられている。転写装置5の主
要構造は、例えば図2に示すように、導電性の金属など
からなる支持部材15aによって、刷毛状の転写ブラシ
15bが挟持されてなるのもである。刷毛状の転写ブラ
シ15bは、例えばレーヨンに導電性カーボンを混練し
て作られた導電性繊維を適当な密度で板状に束ねたもの
である。刷毛状の転写ブラシ15bは、感光体ドラム1
の回動に伴って、少なくとも感光体ドラム1の有効画像
幅にわたって摺接されている。
【0020】かかる転写装置5の転写ブラシ15bに、
直流電源21により印加された800〜2000ボルト
の電圧を、ここに搬送されてきた転写紙(記録紙)16
の裏面に接触印加して400〜800ボルトに帯電し、
感光体ドラム1上トナー像を静電的に引付けて、感光体
ドラム1から用紙16に転写する。以下、導電性繊維と
してレーヨン系を用いて得た転写ブラシを用いた例につ
いて更に説明する。
【0021】かかる転写装置5において大切なことは、
導電性繊維からなる転写ブラシ15bの特性である。以
下に、種々の導電性繊維を用いて種々のブラシ15bを
試作し、これらについて行われた転写特性に関する実験
結果を示し、転写ブラシの好ましい特性および形状につ
いて説明する。
【0022】まず、繊維の電気抵抗として、一本あたり
の実効抵抗が104 〜1010Ω/mmの範囲で5種試作
し、繊維の太さが0.5〜30デニールの範囲で10種
試作し、植毛密度が1本/mm〜2000本/mmで10
種、ブラシ繊維の長さも適宜2〜30mmのものを試作
し、感光体ドラム1に対する押圧条件(主に撓み量=支
持角度)を変えて転写特性を調べた。
【0023】この結果、上記パラメータの適正な値とし
ては、繊維長が3mm以下では転写全体に均一な接触が得
にくく、転写特性を満足する調整は困難であった。繊維
長が3〜20mmの範囲では、繊維の太さが1〜8デニール
程度の適度な柔軟性を有するものが機械的に良好であ
り、一本当たりの電気抵抗は105 〜109 Ω/mmの範
囲で良好な転写特性を示し、また、繊維長が20〜30
mmでは、5〜15デニール程度の太さのものが良好な結
果を示した。なお、検討は省略したが、これ以上の長さ
でも繊維の長さを適宜選べば機能することは以上の結果
から明らかである。しかし、これ以上の大きさでは装置
の大型化を招くことにより実用的な価値は失われる。
【0024】植毛密度は、太さ、および長さと共に記録
紙を感光体1に押圧する強さを決定するため、実験的に
選ばねばならない。しかし、この中で植毛密度は、更に
他の重要因子を有していることが判明した。それは、押
圧力を弱めるために密度を減らしていくと、転写画像に
次第に転写抜けと呼ばれる画像欠落部が生じてくること
である。これは、転写時には繊維先端から記録紙に対し
て印加電圧による局部的放電が生じることにより記録紙
を帯電するわけであるが、繊維の先端間距離が離れ過ぎ
ると、記録紙に帯電していない部位が生じるため、この
部分の画像が転写されずに欠落するものであると理解さ
れる。
【0025】この転写抜けの発生条件は、転写に用いる
記録紙の種類や環境湿度によっても変化するが、通常用
いられている記録紙で、30〜70%程度の相対湿度下
では、刷毛状ブラシ15bの繊維の先端間距離がおよそ
1〜2mm以下では発生しにくいことが確認された。
【0026】これらのことから、上記因子の決定順序
は、まず植毛密度を(好ましくは1mm以下となるように
繊維数を多めに植毛して)決定し、次にこれに適した太
さと長さを決定すべきである。この必要繊維密度は使用
する転写紙によっても異なり、電気抵抗の高い透明フィ
ルムなどを用いた場合が最も細かいものが要求され、1
mm当たり10本程度以上の繊維が必要である。しかし、
通常用いられる紙では、3本程度以上で使用に耐える。
しかし繊維数がこのように限界一杯に少ない場合には、
経時的に転写紙を押圧する弾性力も弱くなり、補助的に
繊維の背後からバックアップする弾性板が必要になるな
どの問題を生じやすいため、可能なかぎり細目の繊維数
を用いることが好ましい。
【0027】以上の検討結果から最適な転写条件を抽出
すると、刷毛状ブラシ15bの繊維の植毛密度を3本/
mm以上(最も好ましくは100〜800本/mm)となる
範囲で選択し、繊維の太さを、1〜15デニール程度の
適度な柔軟性を有する太さ(これは長さとの関係におい
て選択する)とし、繊維長を3〜30mm程度とし、一本
当たりの電気抵抗を105 〜109 Ω/mmとなるように
伝導度を調整することにより、適正な転写特性を発揮す
る転写ブラシ15bを作ることができる。
【0028】この転写装置5(繊維は4デニール、長さ
17mm、繊維数700本/mm)と、従来の導電性ゴムを
用いた転写ローラとして最も柔らかいローラ(JIS−
A、30度)を試作し、これらの比較を行った。比較
は、本発明に係る転写ブラシと転写ゴムローラの、感光
体1に対する食込み量(転写ブラシは支持角度を変えて
撓み量を測定)の許容幅、すなわち要求機械精度の比較
で行った。図3は、その結果を示す。
【0029】図3は、バネ秤にゴムローラおよび転写ブ
ラシを押圧して食込み量(押付け距離)と秤の指示値
(当接長さで割った値)の関係を示したものである。そ
れぞれのローラおよび転写ブラシは、実際に画像の転写
実験もしており、この結果からは、約80g/cm以上の
荷重では転写抜けが発生している。また荷重が小さすぎ
ても相対湿度が80%以上になるような多湿下では、約
20g/cm以下で機械的密着不足と帯電不良による転写
抜けが認められた。従って、これを図3と合わせて考察
すると、従来のゴムローラによる転写では適正な転写が
できる機械的食込み量は、高々0.1±0.5mm程度の
範囲であるのに対し、本発明に係る転写ブラシ15bで
は1.2±0.7mm程度と、実に従来の10倍以上の機
械的許容幅を示しており、部品精度および位置設定の容
易化に寄与し、ゴムローラでは実用上大きな障害であっ
た設定精度の問題を解決できることが分かった。
【0030】この程度の機械精度を保つには、図4に示
すように、転写ブラシ15bの支持部材15aの感光体
ドラム1と転写ブラシとの接線に対する支持角θを0〜
60度、好ましくは5〜30度程度に固定することによ
り、食込み量(撓み量)、すなわち押圧力を調整するこ
とが可能である。
【0031】このように、感光体ドラム1との接線に対
して、ブラシの穂先が下流方向に向けて傾斜設置する理
由は、この押圧力の調整のためだけではなく、転写領域
に進入してくる転写紙がよりスムーズに案内されるよう
にするためであり、本発明で用いる刷毛状転写ブラシ1
5bは、感光体ドラム1に対して図4に示すように傾け
てガイド役も果たさせるのに好都合である。
【0032】なお、転写ブラシ15bの先端は、設定時
において感光体ドラム1から浮き上がっていることは好
ましくなく、先端が接触するか、先端近傍の腹部が接触
するように支持されることが必要であり、この状態で最
も帯電ムラが少なく、転写紙が通過しやすい(機械的障
害物とならない)状態の両立ができるからである。
【0033】以上のように、本発明の実施例のような弾
性繊維を用いた転写ブラシによる転写においては、極め
て容易に転写紙押圧力を転写に最適な80g/cm以下
に、しかも大きな機械的許容度をもって、保つことがで
きるという大きな利点を有するものである。
【0034】このような接触式の転写手段では、多湿下
においても安定した転写特性を発揮するため、転写残留
現像剤量を減少させて清掃の負担を軽減するとともに、
転写紙中の紙粉の除去効果を持つため、これも清掃装置
の負担を軽減すると共に信頼性向上に寄与する。
【0035】一方、感光体ドラム1の下方部には、用紙
16を搬送路14に供給する給紙ユニット18が設けら
れている。この給紙ユニット18には画像を転写すべき
用紙17が収納されている。給紙ユニット18の上方に
は、回転により給紙ユニット18から用紙16を搬送路
14へ供給する給紙ローラ19が設けられている。更
に、搬送路14の終りには、用紙16に転写後のトナー
画像を定着する定着器20が設けられている。
【0036】現像後のトナー像は、前記したように次の
転写装置5と対面する転写領域に搬送される。一方、転
写領域には、給紙ローラ19の回転により給紙ユニット
18から用紙16が感光体ドラム1の回転に同期して送
られてくる。この用紙16は転写ブラシ15bによりそ
の裏面がプラスの極性に帯電される。従って、感光体ド
ラム1の表面上のトナー画像は静電的に用紙16に引き
寄せられて転写される。ここにおいて、転写ブラシ15
bには導電性支持体15aを介して直流電源21によ
り、800〜2000ボルトの電圧が印加されるように
なっている。
【0037】転写ブラシ15bは、使用に伴ってトナー
や用紙16による紙粉などにより汚染してくるため、裏
汚れや転写抜けなどの画図5に面欠落が生じる。このよ
うな現象を極力防止するため、転写部材は、図4中の矢
印Rのように支持体15aの回転軸15dを中心に往復
動するようになっており、記録紙のない領域で感光体ド
ラム1から離間退避するように制御されている。これに
より転写ブラシ15bの汚れは極めて少なくすることが
でき1〜2万枚程度のプリントでは支障がなかった。
【0038】しかし、このようにしても更に長期使用の
ためにはクリーニングが必要である。本例では、このた
め、転写ブラシ15bが感光体ドラム1から離間退避す
る際に、導電性繊維に当接するように、回転自在の櫛歯
状部材22(以下、回転櫛歯状部材)が図5に示すよう
に配置されて、前記転写ブラシ15bの導電繊維の自由
端側へ向かう方向に回転することにより、導電性繊維に
付着したトナーや紙粉は前記回転櫛歯状部材の櫛歯部2
2aにより解され、振動等の機械的効果を伴って導電性
繊維から離脱するため、10万枚以上のプリントにおい
ても転写ムラや転写ヌケのない良好な転写特性を得られ
ることが確認された。なお、前記回転櫛歯状部材の回転
方向を反対にした場合には、転写ブラシ15bの導電性
繊維に対してダメージを与えることになる(繊維が折れ
てしまう)ため、好ましくない。特に、用紙から生ずる
紙粉は、用紙サイズの裁断されている端部にほとんど集
中する。従って、図6に示すように、回転櫛歯状部材2
2の櫛歯部において、用紙16の搬送方向と直角方向の
歯部のピッチを用紙サイズに従って、用紙端部近傍の領
域を狭くすことにより、効率よく紙粉を除去することが
できる。また、回転櫛状部材22の櫛歯部の歯部のピッ
チを変化させる代わりに、図7のように回転櫛歯状部材
22の櫛歯部と、用紙16の搬送方向とのなす角ω[de
g ]を変化させることによっても同等の効果がある。す
なわち、角度ω[deg ]を持たせることにより、上述の
機械的振動効果が増大されて、紙粉の除去能力がアップ
するからである。図8に上記角度ωとトナーや紙粉の除
去能力の関係を示す。
【0039】図8のグラフに示すように、角度ωは、値
が大きくなるほどトナーや紙粉の除去能力は増大し、角
度ωが45度程度になると除去能力が飽和するが、しか
し、角度ωが大きくなると、前記転写ブラシ15bの導
電性繊維に与えるストレスも増大するため、ブラシの変
形や切断による転写ムラや転写ヌケが生じやすくなり、
適正な値を選ぶ必要がある。10万枚以上のプリントに
おいては、角度ωが40度以下、好ましくは30度以下
であれば、良好な転写特性が得られることが分かった。
【0040】また、図6において示した回転櫛歯状部材
22の櫛歯部の段差(歯の高さ)hは、転写ブラシ15
bの板状ブラシ部の厚さtよりも大きく設定されてお
り、確実にブラシに付着しているトナーや紙粉を除去で
きるようになっている。
【0041】更に、回転櫛歯状部材を金属または導電性
の樹脂、例えば一般的な樹脂であるABS(アクリロニ
トリル・ブタジエン・スチレン)樹脂、POM(ポリア
セタール)やPUR(ポリウレタン)樹脂等にカーボン
や金属粉を分散したものを用い、バイアス電源23によ
り転写ブラシ15bに印加する電圧よりも10〜200
ボルト高い電圧を印加することにより、転写ブラシ15
bの根元まで混入したトナーや紙粉まで除去することが
できることが確認された。このように回転櫛歯状部材2
2を用いることにより、非常に簡単な構成により高信頼
性で長寿命の転写ブラシを提供することが可能となる。
【0042】ただし、櫛歯状部材22の櫛歯部22aの
先端部や根元22bの導電性繊維との当接部分が尖って
いると、いくら弾性を有して柔らかい導電性繊維といえ
ども長期間剪断力を受けると、切れてしまう。
【0043】このため、本例においては、櫛歯部22a
の先端部や根元22bの導電性繊維との当接部分に曲率
Rを設ける様にした。先端部曲率Rcを0.5以上、
2.0以下にすることにより、100000枚印字試験
においても、導電性繊維16bの剪断は発生しなかっ
た。なお、曲率Rcが大き過ぎると、導電性繊維に剪断
力ではなく、曲げ応力が生じるため導電性繊維の折れが
生じやすくなるため、前記の曲率範囲に収めることによ
り、その問題を回避することができる。
【0044】図9は、回転櫛歯状部材22の櫛歯部22
aの先端形状の例を示している。先端の形状としてa,
b,cの様な形状、すなわち導電性繊維に曲げ応力が生
じないようにスムーズに櫛歯部22aの根元22bのほ
うへ導電性繊維が移動できる形状であれば、本発明にお
ける形状における制約はない。次に、回転櫛歯状部材2
2の櫛歯部22aの歯部と溝部の幅d1およびd2の関
係について説明する。
【0045】櫛歯部22aの歯部の幅d1は、あまり大
きくとると導電性繊維に前述の如く曲げ応力が生じてし
まうため、長期間櫛歯部22aの歯部に当たると、その
部分が永久変形して用紙との密着が悪くなり、縞状の転
写ムラを引起こしやすくなるため、所定の幅以下にする
必要があり、また櫛歯部22aの歯部と溝部の幅d1お
よびd2の比d2/d1は、1.0以上でなければ、溝
部に導電性繊維が密集しすぎて、溝部に詰まって、前記
回転櫛歯状部材の回転トルクがアップしたり、導電性繊
維が切れやすくなったりする。また、上記d2/d1を
大きくすると、今度は導電性繊維が疎となり、櫛歯部で
導電性繊維に付着したトナーや紙粉を解す効果を失って
しまう。
【0046】この効果を維持するためには、実験によ
り、d2/d1は5.0以下、好ましくは3以下であれ
ば問題ないことが判った。また、前記櫛歯部22aの歯
部の幅d1は、100000枚印字後の転写ムラを評価
の対象とすると、3.0mm以下、好ましくは2.0mm以
下であれば比較的良好となる。
【0047】このような回転櫛歯状部材を配設すること
により転写ブラシ15bは10万枚以上のプリント枚数
にわたって良好な転写機能を保つことができた。また環
境の相対湿度を30〜80パーセントの範囲で変化させ
てテストした結果においても、およそ70パーセント以
上の環境下ではコロナ転写による方法に比べて明らかに
高い転写効果(転写されたトナーの転写前の感光体上の
トナー量に対する比率)を発揮し、優れていることも確
認された。
【0048】このような回転櫛歯状部材を配設すること
により、転写ブラシ15bは10万枚以上のプリント枚
数にわたって良好な転写機能を保つことができた。ま
た、環境の相対湿度を30〜80パーセントの範囲で変
化させてテストした結果においても、およそ70パーセ
ント以上の環境下では、コロナ転写による方法に比べて
明らかに高い転写効果(転写されたトナーの転写前の感
光体上のトナー量に対する比率)を発揮し、優れている
ことも確認された。なお、転写装置5には他に、転写ブ
ラシ15bから万一トナーが落下しても良いように、落
下トナーの収容部23を設けてある。
【0049】薄い転写紙を用いた場合に、転写紙が静電
潜像担持体(感光体)に接触する以前に転写部材(転写
ブラシなど)により帯電してしまうと、像担持体に密着
する前にトナーの一部が飛翔(転写)してしまい、二重
像等の画像不良をきたすことがある。この対策として、
図10に示すように、転写ブラシ15bの転写紙進入面
側に厚さ0.1〜0.3mm程度の絶縁性弾性板15e
を、支持体15aに転写ブラシ15bとともに嵌合する
ことにより、転写紙が密着する直前まで帯電しないた
め、前記問題を防止することができる。
【0050】以上のように、弾性導電性の転写ブラシ1
5bを用いた転写装置5による転写では、高価格化せず
に、オゾンの発生がほとんど無く、転写装置5の清掃も
容易になったため高効率で、かつ長期間広範囲な環境に
わたって、良好な転写を持続することが出来る。また、
転写装置5は、転写時に転写紙に直接接触するため、用
紙16に付着している紙粉も効率よく吸着除去すること
が出来、転写後、感光体ドラム1に残留する付属物は極
めて減少し、この後の清掃装置の負担を軽減することが
確認された。更に、転写装置5は、用紙16に対する機
械的許容度が大きいので、転写抜け(部分的に転写しな
いこと)が有効に防止され、特に従来のローラ転写方法
による場合には、転写紙の厚さが厚くなると押圧力が許
容範囲を越えるため、複雑な対策機構を必要とする等の
制約があったが、本発明による転写では、食込み量の許
容度が大きいため影響が少なく、紙厚にかかわらず鮮明
な画像が転写されるという場合にも、板厚、長さ(当接
撓ませ方向の有効長)、支持角度(食込み量、押圧力の
調整)などをブラシの場合と同じ手続きで決定すること
により、同様の機能を発揮することが可能である。
【0051】以上の実施例においては、転写部材として
刷毛状ブラシを用いたが、本発明は、このような固定タ
イプのブラシに限らず、例えば、図11に示すような、
回転櫛歯状部材に当接する、弾性を有する導電性繊維を
用いた回転ブラシ15´であってもよい。この場合、回
転櫛歯状部材の回転方向は、刷毛状ブラシのときとは異
なり、方向による不都合はなく、どちらでもよい。しか
し、回転速度については、回転ブラシ15´と周速差を
設けなければ、良好な清掃効果を得ることが出来ない。
【0052】また、以上の実施例においては、清掃部材
として回動自在な回転櫛歯状部材を用いたが、本発明の
意図するところにおいてはそれらにとらわれることな
く、例えば、図12に示すような板状の櫛歯状部材2
2′を用いてもよい。板状の櫛歯状部材22′は、トナ
ーや紙粉の除去能力は若干劣るが、機構的に回転駆動さ
せるものがないため、非常に安価で信頼性の高いクリー
ニング効果を得ることができる。
【0053】更に、以上の実施例の説明では、転写装置
が感光体ドラムの下方に配置してあるが、本発明の意図
するところにおいては、それに制限されることなく、た
とえば感光体の上方に転写装置がある記録装置にも適応
できることは言うまでもない。
【0054】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
導電性ブラシ状転写部材からなる転写手段と、転写手段
を清掃するための回動可能な櫛歯状清掃手段とを具備し
ており、櫛歯状清掃手段の櫛歯の角度を、転写材の搬送
方向に対し、所定の角度としている、或いは、櫛歯のピ
ッチ又は角度を転写材のサイズに応じて、部分的に変化
させている転写装置が提供される。このような転写装置
によると、感光体ドラムを汚染や損傷を与えることな
く、トナーや紙粉の除去能力が向上し、転写ムラや転写
ヌケのない良好な転写特性が得られ、高品質の画像を得
ることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る転写装置を具備する画
像形成装置の概略構成図。
【図2】刷毛状のブラシ状転写部材の構造例を示す図。
【図3】転写装置の機械的特性を示すグラフ図。
【図4】像担持体とブラシ状転写部材の位置関係を説明
する図。
【図5】回転櫛歯状部材の櫛歯部とブラシ状転写部材と
の当接部の拡大図。
【図6】回転櫛歯状部材の櫛歯部の上面図。
【図7】他の回転櫛歯状部材の櫛歯部の上面図。
【図8】回転櫛歯状部材の櫛歯部と用紙の搬送方向と所
定の角度ω[deg ]とトナーや紙粉の除去能力の関係を
示すグラフ図。
【図9】回転櫛歯状部材の櫛歯部の先端形状の例を示す
図。
【図10】刷毛状のブラシ状転写部材の構造の他の例を
示す図。
【図11】本発明におけるブラシ状転写部材の他の例を
示す図。
【図12】本発明における櫛歯状部材の他の例を示す
図。
【符号の説明】
1…感光体ドラム(像担持体)、3…静電潜像形成手
段、4…現像装置、5…転写装置、15b…ブラシ状転
写部材(転写ブラシ)、15´…回転ウラシ、16…用
紙(被転写材)、21,23…直流電源、22…回転櫛
歯状部材、22′…板状櫛歯状部材、T…トナー。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 現像剤像を有する像担持体に当接し、現
    像剤像を転写材に転写するための、像担持体との当接部
    分を導電性ブラシ部材により構成した転写手段と、この
    転写手段の導電性ブラシ部材に少なくとも所定時間当接
    するように配置された、前記転写手段に付着する現像剤
    を除去するための回動可能な櫛歯状清掃手段とを具備
    し、前記櫛歯状清掃手段の櫛歯が向く方向が前記転写材
    の搬送方向となす角は、前記ブラシ部材の有効転写領域
    において40度以下であることを特徴とする転写装置。
  2. 【請求項2】 現像剤像を有する像担持体に当接し、現
    像剤像を転写材に転写するための、像担持体との当接部
    分を導電性ブラシ部材により構成した転写手段と、この
    転写手段のの導電性ブラシ状部材に少なくとも所定時間
    当接するように配置された、前記転写手段に付着する現
    像剤を除去するための回動可能な櫛歯状清掃手段とを具
    備し、前記櫛歯状清掃手段の櫛歯部における、前記転写
    材の搬送方向と直角方向の櫛歯のピッチ、又は櫛歯が向
    く方向が前記転写材の搬送方向となす角を、前記転写材
    のサイズに応じて、部分的に変化させていることを特徴
    とする転写装置。
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