JPH0588345U - トールキャビネット - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 従来有効利用が全く考えられていなかったト
ールキャビネット背面を利用することによって、システ
ムキッチンの調和を損なうことなく簡単に厨房作業の目
隠しができる手段を得る。 【構成】 厨房内に配置して使用されるトールキャビネ
ットにおいて、同トールキャビネット１はトールキャビ
ネット本体２背面に化粧パネル３を設けると共に、同化
粧パネル３に作業台４を取り付ける。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、厨房内に配置して使用されるトールキャビネットに関する。

【０００２】

【従来の技術】

近年厨房内の空間を有効利用し、厨房作業を円滑かつ効率的に行えるシステム キッチンが広く使用されるようになった。

【０００３】 このシステムキッチンは、厨房の床面にレイアウトするフロアキャビネット、 及び、その上方の壁面又は天井に吊り下げるウォールキャビネット、また略天井 までの高さを有するトールキャビネット等を構成要素とし、これらを機能的に配 置することによってその目的を達成している。

【０００４】 この中でトールキャビネットは、従来のフロアーキャビネットやウォールキャ ビネット等と比較し、食器などの収納量が格段に多く、厨房設備として優れたも のといえる。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

ところがこのトールキャビネットは、その安定性の面から、厨房内の壁面に背 面を密着して配置されるのが一般的であり、この背面を積極的に有効利用するこ とはいまだかって考えられていない。

【０００６】 一方、近年の住宅事情の悪化から、厨房もますます狭くなる傾向があり、厨房 と食堂とが独立したものから、厨房と食卓とを一体にした、いわゆるダイニング キッチン型のものが主流を占めるようになった。

【０００７】 このようなダイニングキッチンにおいて、厨房作業を見られないようにするた め、例えば実開昭４９−８６９４８号公報，実開平１−１０３３３１号公報には 、目隠し用のスクリーンを有する厨房設備が提案されている。ところが、同公報 に記載の厨房設備においては、スクリーンの昇降装置等大掛かりな設備が必要で あり、一般家庭用としては汎用性に欠けるものである。

【０００８】 そこで、本考案は上記問題点を解消するものであり、従来有効利用が全く考え られていなかったトールキャビネット背面を利用することによって、システムキ ッチンの調和を損なうことなく簡単に厨房作業の目隠しができる手段を得ること にある。

【０００９】

【課題を解決するための手段】

本考案は、上記目的を達成するために、厨房内に配置して使用されるトールキ ャビネットにおいて、同トールキャビネットはトールキャビネット本体背面に化 粧パネルを設け、さらに同パネルに作業台を取り付けたことを特徴とする。

【００１０】 化粧パネルとしては、比較的強度を有するパーティクルボードあるいは合板等 を使用することができる。

【００１１】

【作用】

トールキャビネットの背面に化粧パネルを設けることによって、厨房の景観を 損なうことなく、壁面以外の場所にも配置できるようになる。また、さらに作業 台を化粧パネルに取り付けることによって、嵩高で安定性に欠けるトールキャビ ネットを壁面以外でも安全に配置することができるようになる。

【００１２】

【実施例】

図１は本実施例のトールキャビネットの前側からの斜視図、図２は同背面から の斜視図である。

【００１３】 本実施例のトールキャビネット１は、略厨房の天井までの高さを有し、トール キャビネット本体２と、この背面の化粧パネル３に固定された作業台４、及び収 納棚５を備える。

【００１４】 トールキャビネット本体２は、図１の斜視図に示すように、上下２段の収納部 ２ａ，２ｂを有し、この収納部２ａ，２ｂ内には、高さ調製可能なガラス製の棚 板２ｃを備える。６は収納された食器類への埃の付着を防止し、またキャビネッ ト１内の収納物を外部から簡単に確認できるように設けられた観音開き式のガラ ス扉で、扉枠６ａの縦方向全長にわたる把手６ｂを設けている。トールキャビネ ット本体２の背面には、パーティクルボードで形成され本体２側面部の色・模様 と合わせた化粧パネル３が取付けられている。

【００１５】 作業台４は、図２の斜視図に示すように、食卓用のテーブルとしても利用可能 な略正方形の平面形状をした天板４ａを備え、この天板４ａの下方には、収納ネ ット７が設けられている。収納ネット７は、上下２段からなり、作業台４の脚４ ｂの同一高さに取付けられたネット材支持金具７ａに取り付けられたバー７ｃに 、複数のネット材７ｂを設けたもので、小物類を収納することが可能である。ま た、作業台４の脚４ｂには、縦方向に複数の位置調整用のダボ孔４ｃが設けられ ており、このダボ孔４ｃに取り付けられたネット材支持金具７ａの取り付け位置 を変えることによって、収納ネット７の高さを自由に変えることができる。

【００１６】 収納棚５は、化粧パネル３の大人が立った状態で略手が届く位置に、支持具８ によって設けられ、下方から収納物を確認できるようにするためガラス製の棚板 ９を備えている。

【００１７】 図３は図１のＡ−Ａ線断面図で、キャビネット本体２の背面には、従来同様、 合板製の薄い背板１０が設けられ、この背板１０は、縦方向に３箇所設けられ全 幅にわたる桟木１１によって補強されている。さらにこの桟木１１の間には、ス ペーサ部材としての角材１２がビス１３止めによって背板１０に固定され、化粧 パネル３の取付け空間Ｓを形成している。これによって、後述する収納棚５の支 持体固定用のナット等が、収納部２ａ，２ｂ内に露出するのを防止する。化粧パ ネル３は、この角材１２の表面に当接し、さらに両端部を図４に示す側板２ｄの 小口部、及び化粧側板２ｅの側面に当接した状態で固定されている。

【００１８】 図４は図３のＢ−Ｂ線断面平面図で、棚板５の支持具８は、支持具本体８ａと 、この本体８ａの基端部に形成され化粧パネル３に当接するフランジ８ｂと、フ ランジ８ｂから突設され、化粧パネル３の取付け孔に挿通される雄ねじ部８ｃを 有し、フランジ８ｂと雄ねじ部に螺合したナット８ｄの間に化粧パネル３を挟み 込んで固定している。

【００１９】 更に、図５は図３のＣ部である作業台４取付け部の拡大断面図で、作業台７の 固定具１４は、鈎型状の固定具本体１４ａと、この本体１４ａの基端部に形成さ れ化粧パネル３に当接するフランジ１４ｂと、フランジ１４ｂから突設され、化 粧パネル３の取付け孔に挿通される雄ねじ部１４ｃとを有し、上記棚板５の支持 具８と同様に、フランジ１４ｂと雄ねじ部１４ｃに螺合したナット１４ｄの間に 化粧パネル３を挟み込んで固定している。また、固定具本体１４ａの先端上面を 、作業台４の天板４ａ裏面に当接し、ビス１４ｅによって、作業台４とトールキ ャビネット本体２とを一体化している。

【００２０】 以上のように、本実施例のトールキャビネット１は、トールキャビネット本体 ２の背面側に化粧パネル３を設けているため、トータルコーディネイトされたシ ステムキッチンの壁面以外の場所にも違和感無く用いることができる。特に流し 台の背後に配置することによって、調理に必要な器具をトールキャビネット１内 に収納し、効率的な厨房作業が可能となり、さらに厨房スペースと食堂スペース とを区画する目隠しとしても利用できる。また、作業台４をトールキャビネット 本体２に固定し、一体化しているため、背が高く不安定なトールキャビネット１ を厨房の壁面以外にも安全に配置することができる。

【００２１】

【考案の効果】

以上に説明したように、本考案のトールキャビネットは、トールキャビネット 本体の背面に化粧パネルを設け、さらに同パネルに作業台を取り付けている。こ のため、厨房の壁面以外にも目隠しとして景観良く配置することができ、しかも 本来が不安定なトールキャビネット本体を作業台によって安定的に支持すること ができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案実施例のトールキャビネットを前側から
みた斜視図である。

【図２】図１に示すトールキャビネットを背面からみた
斜視図である。

【図３】図１のＡ−Ａ線断面図である。

【図４】図３のＢ−Ｂ線断面図である。

【図５】図３のＣ部の拡大図である。

【符号の説明】

１ トールキャビネット、２ トールキャビネット本
体、２ａ，２ｂ 収納部、２ｃ 棚板、２ｄ 側板、２
ｅ 化粧側板、３ 化粧パネル、４ 作業台、４ａ 天
板、４ｂ 脚、５ 棚板、６ ガラス扉、６ａ 扉枠、
６ｂ 把手、７収納ネット、７ａ フレーム、７ｂ ネ
ット材、８ 支持具、８ａ 支持具本体、８ｂ フラン
ジ、８ｃ 雄ねじ部、８ｄ ナット、９ 棚板、１０
背板、１１ 桟木、１２ 角材、１３ ビス、１４ 固
定具、１４ａ 固定具本体、１４ｂ フランジ、１４ｃ
雄ねじ部、１４ｄ ナット、１４ｅ ビス、Ｓ 取付
け空間

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 厨房内に配置して使用されるトールキャ
   ビネットにおいて、同トールキャビネットはトールキャ
   ビネット本体背面に化粧パネルを設けると共に、同化粧
   パネルに作業台を取り付けたことを特徴とするトールキ
   ャビネット。