JPH0588311A - 立体写真用レンズシート - Google Patents

立体写真用レンズシート

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JPH0588311A
JPH0588311A JP3251431A JP25143191A JPH0588311A JP H0588311 A JPH0588311 A JP H0588311A JP 3251431 A JP3251431 A JP 3251431A JP 25143191 A JP25143191 A JP 25143191A JP H0588311 A JPH0588311 A JP H0588311A
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sheet
lens
active energy
lens sheet
image
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JP3251431A
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Kenji Kushi
憲治 串
Takayuki Izeki
隆幸 井関
Tadayuki Fujiwara
匡之 藤原
Kazuhiko Jufuku
和彦 寿福
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Mitsubishi Rayon Co Ltd
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Mitsubishi Rayon Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は立体写真用レンズシートに関し、表
面形状及び厚さが高精度で作れ、しかも高い生産性で製
造できるレンズシートの実現を目的とし、更に立体写真
のための画像作成が高精度で容易に行なえるレンズシー
トの実現を目的とする。 【構成】 透明基材及び透明基材の表面に形成されたレ
ンズ層を備える立体写真用レンズシートにおいて、透明
基材の表面のうちレンズ層の反対側の表面に感光乳剤層
を備え、レンズ層は活性エネルギ線硬化型樹脂組成物で
作られており、活性エネルギ線を照射して硬化されたも
のである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は立体写真用レンズシート
に関するものであり、さらに詳しくは画像が鮮明で、画
像のずれがなく、かつ画像がシャープな立体写真用レン
ズシートに関するものである。
【0002】
【従来の技術】立体写真は、人間の左右の目に別々の角
度から見た像を与えることにより像を立体に見せる技術
である。この立体写真を得るには、従来「新版写真技術
便覧」(コロナ社)、868ページに記載されているよ
うにレンチキュラーシート及びはえの目レンズシートと
呼ばれるレンズシートが利用される。
【0003】立体写真用レンチキュラーシートは、図5
の(a)に示すように、透明なシートの表面に微小なシ
リンダ状の連続した凹凸状を設けたものである。はえの
目レンズシートは、図5の(b)に示すように、微小な
球面レンズを配列した凹凸形状を表面に有する透明なシ
ートである。レンチキュラーシートによる立体写真は一
方向のみ観察方向が異なる立体像表示方法であるが、は
えの目レンズシートによる立体写真は二次元的にも観察
方向が異なる立体像表示方法である。
【0004】レンチキュラーシート及びはえの目レンズ
シートを用いた立体写真について簡単に説明する。ここ
ではレンチキュラーシートを用いた時の一方向のみにつ
いて説明するが、はえの目レンズシートを用いた二次元
の場合も基本的には同様である。図6は立体写真の原理
を説明するための図である。図6の(a)において、1
1はレンチキュラーシートであり、人間13がこれを観
察している。レンチキュラーシート11は図6の(b)
に示すように透明なシート11の観察側の表面21は微
小なシリンダを配列した凹凸形状をしており、裏面22
を結像位置とするシリンドリカルレンズの働きをする。
裏面22の後には印画紙23が貼り付けてある。
【0005】この印画紙23は次のようにして製作され
る。まず立体写真で表わしたい対象物を視差を変えて撮
影する。そして印画紙23が貼り付けられたレンチキュ
ラーシート11に向って、視差を保持しながら撮影した
画像を投影する。印画紙23には投影した画像が縮小さ
れて視差の順に記録される。この印画紙をはがして現像
した後、もとの位置に貼り付けることにより、図6の
(b)に示すように投影時の視差に対応した方向に像光
が出力される。
【0006】立体写真では対象物をどのような位置関係
で撮影し、レンチキュラーシートをどのような位置関係
で観察するかを想定して、それに合った特性のレンチキ
ュラーシートを使用している。いま図7に示すようにシ
リンダ面21による結像位置と印画紙面である裏面22
が、レンチキュラーシートの厚みの変動のため一致しな
い場合が生じたとする。すると図7に示すように本来一
点に記録されるべき画像にぼけが生じることになり、再
生する立体像が劣化するという問題が生じる。これはシ
リンダ面21の形状が変動した場合も同様である。その
ため立体写真用レンチキュラーシート及びはえの目レン
ズシートは、高い製作精度が要求される。
【0007】レンチキュラーシート及びはえの目レンズ
シートのような表面に凹凸を有するシート状樹脂成形物
を製造する方法としては、融解した合成樹脂を射出成型
する方法、樹脂板と型を当接させこれを加熱加圧するこ
とにより型の表面の凹凸形状を転写する押圧成型法等が
とられている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記の方
法で立体写真用レンチキュラーシート及びはえの目レン
ズシートを製作する場合、種々の問題がある。射出成型
法は、図8の(a)に示すように上型31と下型32で
形成される中空34中に注入口33を通して融解した合
成樹脂を射出して、固化した後に上型31と下型32を
分離して成型する方法である。しかしながら射出成型法
は型の摩耗が比較的早いため生産性やコストの点で問題
があるばかりでなく、大きなサイズのものの成形は難し
いため比較的小さなサイズの物にした使用できない。ま
た図8の(b)に示す加熱加圧による押圧成型法では樹
脂板及び型の加熱−冷却のサイクルに長時間を要するた
め樹脂成形物の大量生産のためには多数の型を用意する
必要があり、かつ大型の樹脂成形物を作るには装置など
に多大な費用がかかる。また図8の(b)でも明らかな
ように、レンチキュラーシートやはえの目レンズシート
の場合型の形状は鋭角的な突起部分があるため、押圧に
よる型の摩耗が早いという問題があった。さらにこれら
の方法によって製造されたレンチキュラーシートは、金
型に対する転写性が必ずしも満足のゆくものではなく、
レンチキュラーレンズの形状が設計値よりずれており、
画像がずれたり、画像に線が入ったり、画像がシャープ
でなかったりした。
【0009】また押圧成型法でより生産性を向上させる
ため、図9に示すようにロール39の表面にシリンダの
凹凸形状を設け、対向する支持ロール40との間に加熱
した樹脂板を挟んで連続して押圧成型する方法もある
が、上記の理由により型の損傷がいちじるしく、形状の
転写も不充分であるという問題がある。また印画紙は画
像記録後にはがされて現像され、再びもとの位置に貼り
付けられるが、もし貼り付けた位置が記録時の位置と異
なると、図6の(b)からも明らかなように出力される
像光の方向が再現されなくなる。そしてこの位置ずれが
大きくなると実際とは逆の奥行き感を与えることもあ
る。レンチキュラーシートやはえの目レンズシートのレ
ンズ配列ピッチは観察位置からは識別できない程小さい
ことが必要であり、そのピッチは通常300μm 程度で
ある。貼り付け位置精度は、この配列ピッチの数十分の
一程度であることが必要であり、その位置合せが非常に
難しいという問題がある。さらには貼り合せる際に接着
剤を使用するため、レンズシートの透明性が低下し像の
鮮明性が低下するという問題がる。
【0010】本発明は、この様な従来技術の欠点を改良
し、立体の再現性に優れ、像が鮮明で、画像のずれがな
く、かつ画像がシャープな立体写真を得るために使用さ
れるレンチキュラーシートを提供することを目的とする
ものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の立体写真用レン
ズシートは、透明基材、及び該透明基材の表面に形成さ
れたレンズ層を備える立体写真用レンズシートにおい
て、透明基材の表面のうち、レンズ層の反対側の表面に
感光乳剤層を備えるとともに、レンズ層は活性エネルギ
線硬化型樹脂組成物よりなり、活性エネルギ線を照射し
て硬化されたものであることを特徴とする。
【0012】
【作用】活性エネルギ線硬化型樹脂組成物は液状であ
り、活性エネルギ線を照射されることにより硬化する。
そのためレンズ形状の逆型を押し当てても型には力が加
わらないため型の摩耗はほとんど問題にならず、転写性
も良好である。特に図1に示すようにレンズ形状の逆型
を表面に有するロール3を回転し、透明基材1に塗布さ
れた活性エネルギ線硬化型樹脂組成物2に押し当てた状
態で活性エネルギ線源4よりの活性エネルギ線を照射す
れば、連続的に生産することが可能で良好な生産性で生
産可能なだけでなく、大きなシートの生産もできる。ま
た透明基材1に塗布されるため透明基材のもう一方の面
を支持し、型との間隔を精確に保持すればレンズシート
の厚さが高精度のものが得られる。
【0013】また図2に示すように、活性エネルギ線硬
化型樹脂組成物によるレンズ層1のある面と反対側の透
明基材1の面に感光乳剤層6を設け、画像の記録後その
まま現像して固定すれば、はがした後に再び貼り付ける
必要がないため貼り付けによる位置ずれは生じない。
【0014】
【実施例】図3に示すようなレンチキュラーシートを製
作する実施例について説明する。ここでは図1のように
表面に型形状を有する回転ロールを用い、シリンダの方
向にシートが搬送されるものとするが、搬送方向に対し
てシリンダの方向が垂直のものも同様である。また以下
の説明ははえの目レンズシートの場合も同様である。
【0015】本発明において使用される透明基材1とし
ては、シート状あるいはフィルム状の樹脂基材やガラス
板等が使用し得るが、レンチキュラーシートの連続生産
性や巻き取って保存しておくという観点から、厚さ10
00μm 以下の樹脂シート状基材が好ましい。また透明
基材1には、本発明の目的、特に透明性を損なわない範
囲で、必要に応じて洗浄、エッチング、コロナ放電、活
性エネルギー線照射、染色、印刷、易接着処理、帯電防
止処理等の処理を施してもよい。
【0016】本発明の立体写真用レンチキュラーシート
のレンズ層2を構成する材料としては、活性エネルギ線
で硬化し得る比較的低粘度の樹脂で構成されていること
が必要である。活性エネルギ線で硬化し得る樹脂として
は、例えば重合性基を有するモノマー・オリゴマーを主
体とした組成物、熱可塑性バインダー樹脂と重合性基を
有するモノマー・オリゴマーを主体として組成物、ある
いはポリマーの主鎖、側鎖に重合性基が結合している樹
脂を主体とした組成物などを用いることが可能であり、
比較的低粘度で活性エネルギ線により硬化し得る樹脂で
あれば特にこれらの組成物に限定されない。
【0017】重合性基を有するモノマーおよびオリゴマ
ーとしては特に限定はされないが、常圧での沸点が10
0℃以上で分子量が10000以下のものが用いられ、
また活性エネルギ線として紫外線を使用する場合には、
重合性基としてアクリロイルオキシ基またはメタクリロ
イルオキシ基を有するモノマーおよびオリゴマーが好ま
しい。このような(メタ)アクリロイルオキシ基を有す
るモノマーおよびオリゴマーとしては、ポリエーテルア
クリレートもしくはポリエーテルメタクリレート系(以
下、「アクリレートもしくはメタクリレート」を単に
「(メタ)アクリレート」と略記する。)、ポリエステ
ル(メタ)アクリレート系、ポリオール(メタ)アクリ
レート系、エポキシ(メタ)アクリレート系、アミドウ
レタン(メタ)アクリレート系、ウレタン(メタ)アク
リレート系、スピロアセタール(メタ)アクリレート
系、ポリブタジエン(メタ)アクリレート系などのモノ
マー、オリゴマーを挙げることができる。
【0018】熱可塑性バインダー樹脂と重合性基を有す
るモノマー・オリゴマーを主体とした組成物は、上記し
た重合性基を有するモノマー・オリゴマーと熱可塑性樹
脂とを含有する組成物である。熱可塑性樹脂としては透
明性が高くかつ耐水性が良好なものが好ましく、例えば
ポリエステル樹脂、(メタ)アクリル樹脂、ポリスチレ
ン、ポリカーボネート、ポリビニルブチラール等を挙げ
ることができる。
【0019】ポリマーの主鎖、側鎖に重合性基が結合し
ている樹脂の例としては、反応性の二重結合を有する不
飽和多塩基酸と多価アルコールとの縮重合によって得ら
れる不飽和ポリエステル樹脂等があり、具体的には、無
水マレイン酸/無水フタル酸/プロピレングリコール、
無水マレイン酸/イソフタル酸/プロピレングリコー
ル、マレイン酸/フマール酸/イソフタル酸/1,3−
ブタンジオール、マレイン酸/イソフタル酸/ネオペン
チルグリコール、無水マレイン酸/無水テトラヒドロフ
タル酸/ジプロピレングリコールなどから得られる樹脂
等を挙げることができる。
【0020】またレンズ層2の屈折率、可とう性、離型
性、密着性、耐光性、制電性等の特性を向上させる目的
で、可塑剤、界面活性剤、離型剤、酸化防止剤、紫外線
吸収剤、帯電防止剤、滑剤、着色剤、充填剤等を活性エ
ネルギ線硬化型樹脂組成物に配合してもよい。透明基材
1の表面に活性エネルギ線硬化型樹脂組成物を塗布する
には、ロールコート、バーコート、ブレードコート、ス
プレーコート、カーテンコート、フローコート、ディッ
プコートなどのコーティング方法によって塗布できる
が、塗工作業の作業性を考慮すると樹脂組成物の粘度は
低粘度であることが好ましく、そのために樹脂組成物に
エチルアルコール、メチルエチルケトン、トルエン、酢
酸エチル、ジメチルホルムアミドなどの溶剤を配合して
適当な塗工粘度に調整してもよい。なお、これらの溶剤
を配合する場合には、樹脂組成物を塗布後に溶剤を揮散
・乾燥する必要がある。
【0021】本発明において、レンズ層2を構成する樹
脂組成物を硬化するためには、電子線、紫外線などの活
性エネルギ線が使用されるが、熱源の管理等を考慮する
と紫外線を使用するのが好ましい。活性エネルギ線とし
て紫外線を使用する場合には、光重合開始剤を活性エネ
ルギ線硬化型樹脂組成物中に0.1〜10重量%含有さ
せる必要がある。
【0022】使用される光重合開始剤としては、ベンゾ
イン、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンジルジメチ
ルケタール、エチルフェニルグリオキシレート、ジエト
キシアセトフェノン、1,1−ジクロロアセトフェノ
ン、4’−イソプロピル−2−ヒドロキシ−2−メチル
プロピオフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェ
ニルケトン、ベンゾフェノン、ベンゾフェノン/ジエタ
ノールアミン、4,4’−ビスジメチルアミノベンゾフ
ェノン、2−メチルチオキサントン、tert−ブチル
アントラキノン、ベンジルなどのカルボニル化合物、テ
トラメチルチウラムモノスルフィド、テトラメチルチウ
ラムジスルフィドなどの硫黄化合物、アゾビスイソブチ
ロニトリル、アゾビス−2,4−ジメチルバレロニトリ
ルなどのアゾ化合物、ベンゾイルパーオキサイド、ジ−
tert−ブチルパーオキサイドなどのパーオキサイド
化合物が挙げられる。これら化合物は単独でまたは二種
以上を併用して用いることができる。
【0023】次にシート状の透明基材に塗布した活性エ
ネルギー線硬化型樹脂組成物に、どのようにレンズ形状
を形成するかについて説明する。基本的には活性エネル
ギ線硬化型樹脂液を透明基材1に塗布した後、表面に凹
凸形状を有する型を塗布面に押し当て、その状態で活性
エネルギ線を透明基材1側より照射し硬化させる方法が
用いられるが、図1に示した表面にレンズの逆型を有す
るロール3を回転して連続的に製造するのが生産性の点
からは望ましい。
【0024】図1において、透明基材1は一定速度で搬
送され、その上面に液状の活性エネルギ線硬化型樹脂組
成物2が塗布される。7は塗布された樹脂層を所定の厚
さになるようにするための手段である。ロール3の表面
にはシリンダの逆型が輪状に設けられている。4は活性
エネルギ線源であり、ロール3が樹脂組成物2に押し当
てられる部分の下から活性エネルギ線を照射する。8は
活性エネルギ線の遮へい手段であり、樹脂組成物2がロ
ール3に接触する前に硬化して転写不良が生じるのを防
止する。
【0025】製造されるレンズシートは、表面形状だけ
でなく透明基材を含めた厚さが立体写真の質に大きく影
響するため、厚さの管理が重要である。厚さを一定にす
るには、ロールを樹脂組成物に接触させて硬化する時に
透明基材の下面とロール表面の位置関係を所定値に保持
することが重要である。本発明では、既にシート状に加
工された透明基材を用い、成型のために加熱して可塑性
を持たせる必要がないため、張力により位置決めするこ
とも可能であるが、より厳密に厚さの管理を行なうため
には、図4に示すように透明基材1の下面を支持する支
持ロール5を用い、しかも少量ではあるが透明基材1を
支持ロール5に巻き付ける。
【0026】ロール3と支持ロール5の間隔は、機械的
に高精度な位置関係が維持されるため一定厚さのレンチ
キュラーシートが得られる。但しこの場合支持ロール5
が存在するため、活性エネルギ線をロール3の接触部の
真下から照射することはできないため図3のように斜め
方向から照射する必要が生じる。そのため支持ロール5
の直径はできるだけ小さい方が望ましい。
【0027】以上がレンズシートについての説明である
が、上記のようにして得られたレンズシートを用いて立
体写真を実現するにはレンズ層と反対側の透明基材の表
面に画像を形成する必要がある。本実施例ではこの透明
基材の表面に感光層を形成して、そのまま現像が行える
ようにする。レンズシートの表面に形成する感光乳剤層
6は、特に限定はされないが、例えば「新版写真技術便
覧」(コロナ社)、263〜275ページに記載されて
いるようなハロゲン化銀を主体とした通常の写真用感光
乳剤を塗布して形成することができ、感光乳剤は白黒用
でもカラー用でもよい。
【0028】以上のようにして得られる立体写真用レン
チキュラーシートを使用すれば、感光乳剤層がレンチキ
ュラーシートの裏面(平坦図)に存在しているので、そ
のまま露光・現像して像を得ることができる。このた
め、従来のように現像処理した印画紙をレンチキュラー
シートに貼り合わせる必要がなく、貼り合わせる際の位
置合わせ不良による画像のずれがないため、立体の再現
性が優れており、かつ接着剤等を使用しないので、レン
チキュラーシートの透明性が低下して像の鮮明性が損な
われることもない。
【0029】なお、本発明のレンチキュラーシートを用
いて露光・現像したシートは、そのままでも透過型の立
体写真となり得るが、現像処理した感光乳剤層上に白色
あるいは淡色の隠蔽層を塗布により設けたり、白色ある
いは淡色のフィルムを貼り合わせることにより、反射型
の立体写真とすることもできる。以上が本発明のレンズ
シートの説明であるが、上記のようにしてレンチキュラ
ーシートを製造した時のデータを示す。
【0030】厚さ250μm のポリエチレンテレフタレ
ートフィルムの片面に、下記の樹脂組成物Aをブレード
ロールコーターで塗布し、溶剤を揮散させた後、100
μmピッチのレンチキュラーレンズの表面形状を有する
金型を押し当て、紫外線を照射して樹脂組成物を硬化さ
せた。得られたレンチキュラーシートの厚さは、ポリエ
チレンテレフタレートフィルムも含めて300μm であ
った。
【0031】 樹脂組成物A 2,2’−ビス(4−アクリロキシジエトキシフェニル)プロパン 21.0重量部 フェノキシエチルアクリレート 9.0重量部 1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン 1.5重量部 シリコン系界面活性剤SH28PA 0.1重量部 (東レ・ダウコーニング・シリコーン社製) メチルエチルケトン 4.0重量部 トルエン 1.0重量部 得られたレンチキュラーシートの裏側にカラー写真用の
感光乳剤を塗布し、立体写真用レンチキュラーシートを
得た。別に三眼のカメラを用いて写真を撮影・現像処理
し、三枚の原画を得た。この三枚の原画をコンピュータ
ー処理して一枚の上記立体写真用レンチキュラーシート
に焼き付け、現像し、さらに感光乳剤側に白色塗料を塗
布して立体写真を得た。
【0032】得られた画像は、全面にわたって立体的に
見え、鮮明で、かつシャープであった。従来のレンチキ
ュラーシートと比較するため、加熱したポリメチルメタ
クリレート製シートに、実施例1で用いたのと同じ金型
を押し当て、熱プレスして、厚さ300μm のレンチキ
ュラーシートを得た。このシートを、三眼のカメラで撮
影したネガをもとに作成した多重画像を焼き付けた印画
紙の上に、接着剤を用いて貼り合わせた。この際、画像
が立体に見えるように位置を合わせてシートを貼り合わ
せるのに非常に時間がかかり、しかも得られた画像は、
一部分が位置ずれを起こして立体的に見えず、画像がず
れてシャープさもなかった。また、得られた画像はやや
透明性が低く、鮮明さに欠けていた。
【0033】
【発明の効果】本発明により高精度で低コストの立体写
真用レンズシートが得られ、画像が鮮明な立体写真が実
現できる。更に他面に感光層を設けることにより、画像
のずれのない立体写真が面倒な作業を必要とせずに容易
に実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のレンズシートを製造する方法の基本工
程を示す図であり、型として回転ロールを用いて生産性
を向上した例を示す図である。
【図2】レンズ層と反対側の透明基材の表面に感光乳剤
層を設けたレンズシートの断面を示す図である。
【図3】実施例で製造しようとするレンズシートの形状
を示す図である。
【図4】レンズシート製造の一実施例を示す図である。
【図5】立体写真用レンズシートを示す図である。
【図6】立体写真の原理説明図である。
【図7】レンズシートの厚さ変動による焦点位置の変化
を示す図である。
【図8】従来のレンズシート加工法を示す図である。
【図9】図8の(b)の押圧成型法で回転ロールを用い
て連続生産を可能にした従来例を示す図である。
【符号の説明】
1…透明基材 2…活性エネルギ線硬化型樹脂組成物 3…ロール 4…活性エネルギ線源 5…支持ロール 6…感光乳剤層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 寿福 和彦 広島県大竹市御幸町20番1号 三菱レイヨ ン株式会社中央研究所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明基材、及び該透明基材の表面に形成
    されたレンズ層を備える立体写真用レンズシートにおい
    て、 該透明基材の表面のうち、該レンズ層の反対側の表面に
    感光乳剤層を備えるとともに、該レンズ層が活性エネル
    ギ線硬化型樹脂組成物よりなり、活性エネルギ線を照射
    して硬化されたものであることを特徴とする立体写真用
    レンズシート。
JP3251431A 1991-09-30 1991-09-30 立体写真用レンズシート Pending JPH0588311A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0743552A1 (en) * 1995-05-11 1996-11-20 Eastman Kodak Company Method and apparatus for recording stereoscopic images on precoated lenticular material

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0743552A1 (en) * 1995-05-11 1996-11-20 Eastman Kodak Company Method and apparatus for recording stereoscopic images on precoated lenticular material
US5729332A (en) * 1995-05-11 1998-03-17 Eastman Kodak Company Depth image printing method on precoated lenticular material

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