JPH0588299A - 写真感光材料用包装部材 - Google Patents

写真感光材料用包装部材

Info

Publication number
JPH0588299A
JPH0588299A JP23324991A JP23324991A JPH0588299A JP H0588299 A JPH0588299 A JP H0588299A JP 23324991 A JP23324991 A JP 23324991A JP 23324991 A JP23324991 A JP 23324991A JP H0588299 A JPH0588299 A JP H0588299A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resin
light
light shieldable
packaging member
film
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP23324991A
Other languages
English (en)
Inventor
Katsunori Goi
克典 五井
Masahiko Taguchi
征彦 田口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Konica Minolta Inc filed Critical Konica Minolta Inc
Priority to JP23324991A priority Critical patent/JPH0588299A/ja
Publication of JPH0588299A publication Critical patent/JPH0588299A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Wrappers (AREA)
  • Packages (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 写真感光材料に化学的劣化を生じない写真感
光材料包装部材の提供。 【構成】 少なくとも遮光性物質を含有する部材を用い
て形成した写真感光材料用包装部材において、前記遮光
性物質が前記部材中に0.3〜10wt%含有され、かつ前記
遮光性物質中の硫黄含有率が1.0wt%未満であることを
特徴とする写真感光材料用包装部材。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は写真感光材料用包装部材
に関し、詳しくは135ミリカラーネガフィルム、またカ
ラーリバーサルフィルム、レントゲンフィルム、および
印刷用フィルムなどの写真感光材料を包装する部材に関
する。
【0002】
【発明の背景】従来の写真感光材料用包装部材として
は、例えばカーボンブラックをポリスチレン樹脂中に含
有させた135ミリフィルム用スプール、あるいは110ミリ
フィルム用カートリッジ、120ミリフィルム用スプール
などがある。これらは特開昭62-284355号、同62-286043
号、同63-53545号などに開示されている。また、上記以
外の写真感光材料用包装部材としてはたとえば感光材料
の包装材料用ポリエチレンシートがあり、これらは特開
昭63-169641号、同64-82935号、特開平1-182038号、同1
-182039号、同2-56456号などに開示されている。
【0003】また、写真フィルムの高感度化と共に、洩
光に基く光かぶり、前露光効果もしくは後露光効果によ
る減感等の光化学的劣化防止のため、包装部材を黒また
は茶色に着色している。
【0004】この黒色着色剤には、黒色度が甚だ高く、
化学的に安定でかつ廉価であることからカーボンブラッ
ク、または鉄黒などが使用されてる。
【0005】しかし従来技術において排除すべき「写真
的悪作用」の対象とされているのは光化学的劣化のみで
あって、化学的劣化については積極的な何らの提言がな
く、包装部材の備うべき重要な半面の技術構築が脱落し
ている。
【0006】
【発明の目的】本発明の目的は、写真感光材料に化学的
劣化を生じない写真感光材料用包装部材の提供にある。
【0007】
【発明の構成】前記本発明の目的に沿い、写真感光材料
部材に用いられる基材樹脂、遮光性物質、紙、分散剤等
に含まれる写真感光材料に対する有害不純物;硫黄,
燐,各種金属、水分に着目して検討した結果、遮光性物
質中の硫黄化合物が重大な影響を有することを知った。
【0008】即ち分析の結果によると遮光性物質である
カーボンブラック、鉄黒などには酸素,水素,硫黄,灰
分が含まれ、このうち硫黄は前記カーボンブラック中に
おいては通常0.02〜2.0wt%含有されており、この硫黄
含有率と包装部材中に保存した写真感光材料の化学かぶ
りとの間に相関があることを知った。
【0009】前記知見に基いて検討を進めた結果、本発
明の目的は、少なくとも遮光性物質を含有する部材を用
いて形成された写真感光材料用包装部材において、前記
遮光性物質が前記部材中に0.3〜10wt%含有されてお
り、かつ前記遮光性物質中の硫黄含有率が1.0wt%未満
であることを特徴とする写真感光材料用包装部材によっ
て達成された。
【0010】本発明に使用される遮光物質としては、広
く顔料用として使用されている合成品が主体であり、た
とえばカーボンブラック、鉄黒(四三酸化鉄),べんが
ら(α-酸化第二鉄)、酸化チタン、鉄粉などがある。
【0011】粒子の大きさとしては0.5μm程度の球状ま
たは立体状のものが顔料用として使用されているが、カ
ーボンブラックなどは15〜75mμもある。
【0012】このような遮光物質を部材に対して0.3〜1
0wt%含有される。部材としては包装材料に一般的に使
用されている高分子樹脂などであれば、例えばポリオレ
フィン系樹脂、ポリスチレン、ポリエステル樹脂、塩化
ビニル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアセタール樹脂、ポ
リサルホン樹脂などがある。また、紙類ではクラフト原
紙、上質紙などがある。
【0013】そしてこれら部材に前記遮光部材を混合・
分散させる。樹脂の場合は熔融状態にして顔料を分散さ
せる時、予め遮光物質の粉末を樹脂ペレットと共にVブ
レンタなどで混合しておいてから押し出し混練機に投入
して熔融混練する。この時顔料の樹脂に対する割合は通
常0.3〜10wt%程度である。これは0.3wt%未満の顔料濃
度では感光材料に対する遮光特性を満足せず、また10wt
%を超える濃度では樹脂強度を失い、形成された樹脂面
の外観を損い、また吸湿性が増大するという不利を招
く。紙類の場合はパルプ、遮光物質の粉末、および水を
混合して撹拌し、抄紙工程で板紙にする。
【0014】
【実施例】次に実施例、比較例によって本発明を具体的
に示す。
【0015】実施例A群:135フィルム用スプール:135
フィルム用スプールを製造するときの方法、および樹脂
処方については以下の方法によりおこなった。
【0016】 (樹脂組成処方) 一般用ポリスチレン (旭化成スタイロン666R) 14kg 耐衝撃性ポリスチレン(旭化成スタイロン408) 10kg 鉄黒顔料(下記に記載品種) 0.25kg 滑 剤(ビスエチレンステアロイド) 0.25kg 分散剤 (ステアリン酸亜鉛) 0.50kg また、上記鉄黒顔料を使用する時は、顔料中に含まれる
硫黄の含有率が重要な要件であるため、予め選定した市
販顔料中の硫黄含有率をガスクロマトグラフで測定し
た。その結果を下記に示す。
【0017】 〔銘柄〕 〔メーカ〕 〔硫黄含有率(wt%)〕 TB-50SB 利根産業 0.3 KN-320 戸田工業 0.5 東色合成鉄黒 東洋色素 0.8 森下ブラック 森下弁柄 1.0 TB-515B 利根産業 1.3 以上の樹脂組成物をVブレンダで2時間混合し、押出し
混練機(池貝鉄工製PCM-30)にて熔融温度220(℃)で
熔融混練して、ペレタイザで大きさ2mmφ、長さ3mmの
ペレットにした。さらに射出成型機(住友重機械工業製
ネスタール成型機、SG150)に前記ペレットを投入し
て、8個取り金型を用いて135mmフィルム用スプールを
成型した。
【0018】さらに前記スプールに135ミリカラーネガ
フィルム(コニカスーパDD400)を巻取り、パトロー
ネに装填して、80(℃)、3日間の強制フィルム劣化試
験にかけ現像処理を行い、フィルムに発生したかぶりを
光透過濃度の値として求めた。その結果を下記の表1に
示す。
【0019】
【表1】
【0020】なお、かぶり濃度は未露光フィルムを現像
処理した時のフィルム濃度を、前記測定フィルムのかぶ
り濃度から差引いた値であり、測定はさくら濃度計PDA-
65型によりおこない、値はこのうち「青」濃度の値を使
用した。この結果から明らかなように遮光物質である鉄
黒顔料中の硫黄含有率が1.0wt%以上あるとフィルムへ
のかぶりが生ずる事が明らかになった。
【0021】実施例B群 :包装用ラミネートフィルム: まず本発明に使用したポリエチレン樹脂の種類、および
物理的特性を下記に示す。
【0022】 〔No.〕 〔樹脂種類名〕 〔密 度〕 〔メルトインデックス〕 (g/cc) (g/10分) A HDPE 0.952 0.7 B LDPE 0.924 0.8 C LLDPE 0.920 1.0 D LDPE 0.922 2.5 E LLDPE 0.925 4.0 F LLDPE 0.920 2.1 G MDPE 0.935 1.6 H HDPE 0.955 0.04 I LDPE 0.917 6.5 J LDPE 0.918 7.0 なお、HDPEは高密度ポリエチレン、MDPEは中密度ポリエ
チレン、LDPEは低密度ポリエチレン、LLDPEは直鎖状低
密度ポリエチレンを示す。
【0023】つぎに上記ポリエチレン樹脂を使用して、
ラミネートフィルムを成型した。その時の成型方法を下
記に示す。
【0024】試料1:A100%からなる樹脂を45°に斜
配向させ、厚さ33μmのフィルムを作り、斜配向軸が90
°になるように10μmのI樹脂でラミネートしたもの
に、さらにC樹脂70wt%、D樹脂26wt%、カーボンブラ
ック4wt%からなる60μmのフィルムを15μmのJ樹脂で
ラミネートした材料。
【0025】試料2:F樹脂43wt%、G樹脂10wt%、H
樹脂43wt%、カーボンブラック4wt%、からなる樹脂を
45°に斜配向させ、45μmのフィルムを作り、斜配向軸
が90°になるように10μmのI樹脂でラミネートした材
料。
【0026】試料3:F樹脂23wt%、G樹脂30wt%、H
樹脂43wt%、カーボンブラック4wt%からなる樹脂を45
°に斜配向させ、45μmのフィルムを作り、斜配向軸が9
0°になるように10μmのI樹脂でラミネートした材料。
【0027】試料4:E樹脂40wt%、A樹脂56wt%、カ
ーボンブラック4wt%からなる樹脂45°に斜配向させ、
45μmのフィルムを作り、斜配向軸が90°になるように1
0μmのI樹脂でラミネートした材料。
【0028】試料5:F樹脂43wt%、G樹脂30wt%、H
樹脂23wt%、カーボンブラック4wt%からなる樹脂を45
°に斜配向させ、45μmのフィルムを作り、斜配向軸が9
0°になるように10μmのI樹脂でラミネートした材料。
【0029】試料6:F樹脂40(wt%)、G樹脂56(wt
%)、カーボンブラック4(wt%)からなる樹脂を45°
に斜配向させ、45μmのフィルムを作り、斜配向軸が90
°になるように10μmのI樹脂でラミネートした材料。
【0030】さらに上記試料中に含まれるカーボンブラ
ック顔料の種類は以下のように硫黄含有率が異なるもの
を6種類使って試料1〜6をそれぞれ6種類づつ作成し
た。組合せを表2に示す。
【0031】
【表2】
【0032】そして上記遮光性物質(カーボンブラッ
ク)の入ったフィルム層が内側になるように袋(大きさ
50mm/150mm)を作成した。さらにこの袋のなかに135mm
カラーネガフィルム(コニカスーパDD400)のピース
(大きさ35mm×140mm)を1枚入れて、23±2(℃)、5
0±5(%RH)の条件で封入した後、周囲をヒートシー
ルして密封し、温度60(℃)で5日間放置した後に、指
定の現像処理を行い、得られたフィルムの透過濃度を測
定した。
【0033】なお、透過濃度の測定はさくら濃度計PDA-
65型を使用し、「青」濃度を測定した。また未使用のフ
ィルムを現像処理した時の透過濃度を基準値として、そ
の濃度から今回のテストで得られたフィルムの透過濃度
を差引いた値を求め、表3に示した。
【0034】
【表3】
【0035】表3に明らかなように、遮光性物質として
のカーボンブラックの中に含まれる硫黄含有率が1.0wt
%以上のカーボンブラックを使用すると、フィルムのか
ぶり濃度が0.03以上となり、フィルムへの影響が生ずる
ことが分かる。
【0036】実施例C群:遮光紙:紙を部材として使用
し、次の例を実施した。なお紙の原紙はクラフト原紙を
使用した。
【0037】上記遮光紙を使用して特開平1-136146号の
実施例−1に記載されているフィルムを使用して、120
ミリサイズロールフィルムを作成し、密封包装をした後
に60(℃)、5日間放置しておき、その後現像処理をし
て得られたフィルムのかぶり濃度をさくら濃度計PDA-65
型で測定した。なお、測定濃度は「青濃度」である。そ
の結果を下記表4に示す。
【0038】
【表4】
【0039】表4から明らかなように遮光紙中のカーボ
ンブラックに含まれる硫黄の含有率が1.0wt%以上であ
るとフィルムへの影響が出て、かぶりを生ずる。
【0040】
【発明の効果】写真感光材料に直接に当接する部材及び
間接に接する部材の中に含まれる遮光性物質の硫黄含有
率を1.0wt%未満に抑えることによって感光材料の保存
中の化学かぶりを著しく低減することができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも遮光性物質を含有する部材を
    用いて形成した写真感光材料用包装部材において、前記
    遮光性物質が前記部材中に0.3〜10wt%含有され、かつ
    前記遮光性物質中の硫黄含有率が1.0wt%未満であるこ
    とを特徴とする写真感光材料用包装部材。
JP23324991A 1991-02-12 1991-09-12 写真感光材料用包装部材 Pending JPH0588299A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP23324991A JPH0588299A (ja) 1991-02-12 1991-09-12 写真感光材料用包装部材

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1894791 1991-02-12
JP3-18947 1991-02-12
JP23324991A JPH0588299A (ja) 1991-02-12 1991-09-12 写真感光材料用包装部材

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0588299A true JPH0588299A (ja) 1993-04-09

Family

ID=26355711

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP23324991A Pending JPH0588299A (ja) 1991-02-12 1991-09-12 写真感光材料用包装部材

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0588299A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006167696A (ja) * 2004-12-20 2006-06-29 Sony Corp パターン形成方法、パターン形成装置および電子応用装置の製造方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006167696A (ja) * 2004-12-20 2006-06-29 Sony Corp パターン形成方法、パターン形成装置および電子応用装置の製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6069196A (en) Molded articles for photographic photo-sensitive materials
US6312828B1 (en) Packaging material for photographic photosensitive material
US3076707A (en) Heat developable copy sheet and compositions useful therefor
US6022924A (en) Color master batch resin composition for packing material for photographic photosensitve material and packaging material
DE69031395T2 (de) Harzzusammensetzung und Verpackungsmaterial für lichtempfindliches Material
US5543270A (en) Molded article for photographic photosensitive material, molding method and package
US3042516A (en) Print-out compositions for photographic purposes and process of using same
JP3055586B2 (ja) 写真フィルム用容器の製造方法
DE1228633B (de) Neues thermographisches Kopiermaterial
JPH0588299A (ja) 写真感光材料用包装部材
DE3889130T2 (de) Farbstoffkonzentrat-Zusammensetzung.
JP3513733B2 (ja) 感光材料用着色包装材料及びその製造方法並びに感光材料包装体
EP0583778A2 (en) Packaging material for photographic photosensitive materials and package
JPH07287353A (ja) 写真感光材料用包装材料及びその製造方法並びに写真感光材料包装体
JP3095298B2 (ja) 写真感光材料用成形品
JPH0667357A (ja) 写真感光材料用成形品及びそれを用いた写真感光材料包装体
JPS6014237A (ja) 感光材料包装用材料
JP2000147716A (ja) 写真感光材料包装用射出成形品及び写真感光材料包装体
JPH04121733A (ja) 写真フィルムカートリッジ
US5381980A (en) Light shielding container for photo-sensitive material
JP2002244252A (ja) 感光材料用成形物及び感光材料包装体
JP2876430B2 (ja) 写真感光材料用包装材料に用いる着色樹脂組成物及びこれを用いた写真感光材料用包装材料
US7086529B2 (en) Packaging material for photographic light-sensitive material and photographic light-sensitive material package using same
JP3244236B2 (ja) 写真感光材料用遮光性成形体及びその製造方法
JP3055582B2 (ja) 写真感光材料用成形品及びそれを用いた写真感光材料包装体