JPH0588119U - ガス絶縁開閉装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【構成】 ガス絶縁開閉装置を輸送単位８にまとめて分
割し、分割された輸送単位８の母線接続部Ａの側壁の内
側に、母線５と接続されるソケット１１を取り付け、該
ソケット１１の内周にテーパ１３を設け、隣接する輸送
単位８の両ソケット１１間を接続するプラグ１４を設
け、該プラグ１４は、中心導体１５の外周に前記ソケッ
トの内面のテーパ１３と同一のテーパ１７を形成したシ
リコンゴム１８を被覆したものとし、該プラグ１４を前
記両ソケット１１間に挿入することにより、前記両ソケ
ット間を接続する。 【効果】 ガス絶縁開閉装置の母線接続部にＳＦ６ガス
を充填する必要がなくなるので、母線接続作業が簡単化
され、真空ポンプ，ガスボンベ等を据付現地に用意せず
に、ガス絶縁開閉装置の母線接続作業を行うことができ
る。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、ガス絶縁開閉装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

ガス絶縁開閉装置の一例としての列盤型ガス絶縁開閉装置の従来例を図４、図 ５に示す。図４は、列盤型ガス絶縁開閉装置を設置した状態を示し、(a)は背面 図で(b)は側面図である。図４において、１はガス絶縁開閉装置、２は配電盤で ある。ガス絶縁開閉装置１は、引込部分３と複数のフィーダ４とからなり、接地 された金属製の容器１０によって区切られている。フィーダ４は内部に母線５、 断路器６、遮断器等７を収納し、空間にＳＦ６ガスを封入している。従来このよ うな列盤型ガス絶縁開閉装置は、製造工場から据付現地へ輸送するため、引込部 分３と各フィーダ４，４を分離可能に構成しており、母線５については接続部Ａ において分割可能としている。

【０００３】 母線５の接続部Ａの詳細を図５に示す。母線５は、引込部分３と各フィーダ４ 毎に分割され、容器１０内において、支持碍子２３、絶縁スペーサ２４により支 持されている。６はフィーダ４の断路器で、固定接触子を母線に取り付け、可動 接触子を絶縁スペーサ２５に取り付けている。

【０００４】 現地での組立に際しては、引込部分３、各フィーダ４毎に設置をし、設置済み の引込部分３あるいはフィーダ４に、隣接するフィーダ４を横からスライドさせ 、両者の母線５を接続する。この接続作業は大気中で行われ、接続作業完了後、 引込部分３各フィーダ４の母線接続部Ａの真空引きとガス充填を行う。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

上記従来の技術は、据付現地において真空引きおよびガス充填を行う必要があ り、真空ポンプおよびガス充填装置が必要となる。また、前記接続作業を大気中 で行うため、母線等に塵埃が侵入し、品質を劣化するという問題があった。

【０００６】 本考案は、ガス絶縁開閉装置を現地据え付けする際の母線接続作業を簡易化し て、現地据え付け時の省力化を図ることを目的とするものである。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

ガス絶縁開閉装置を輸送単位にまとめて分割し、分割された輸送単位の母線接 続部の側壁の内側に、母線と接続されるソケットを取り付け、該ソケットの内周 にテーパを設け、隣接する輸送単位の両ソケット間を接続するプラグを設け、該 プラグは、中心導体の外周に前記ソケットの内面のテーパと同一のテーパを形成 したシリコンゴムを被覆したものとし、該プラグを前記両ソケット間に挿入する ことにより母線間を接続する。

【０００８】

【作用】

上記した手段によれば、各ソケットの内周とプラグのシリコンゴムの外周が密 着した状態となるので、接続部における絶縁部分に空気層が介在することがなく る。したがって、母線接続部にＳＦ６ガスを封入しなくとも必要な耐電圧特性が 得られる。これにより母線接続作業が簡単化されると共に、据付現地に真空ポン プ、ガスボンベ等を用意する必要がなくなる。

【０００９】

【実施例】

本考案を列盤型ガス絶縁開閉装置に適用した実施例を図１〜図３を用いて説 明する。図１は母線接続部の詳細を示す断面図、図２は図１のソケットとプラグ の詳細を示す断面図、図３は列盤型ガス絶縁開閉装置を設置した状態を示し、(a )は背面図で(b)は側面図である。

【００１０】 図３において、１はガス絶縁開閉装置、２は配電盤である。ガス絶縁開閉装置 １は、引込部分３と複数のフィーダ４とからなり、内部に母線５、断路器６、遮 断器７等を接地された金属製の容器１０に収納し、空間にＳＦ６ガスを封入して いる。本例においては、列盤型ガス絶縁開閉装置は、引込部分３あるいは各フィ ーダ４毎に分割するのではなく、輸送限界に入る範囲で引込部分３およびフィー ダ４を１つの輸送単位８にまとめて分割する。輸送に際しては、列盤型ガス絶縁 開閉装置は、母線５を輸送単位８，８間の接続部Ａにおいて分割し、輸送単位８ 毎に輸送を行う。

【００１１】 母線３の接続部Ａの詳細を図１および図２に示す。輸送単位８の容器１０，１ ０の端部に開口９が設けられ、該開口９の容器１０内側にソケット導体１３を備 えたソケット１１が取り付けられる。ソケット導体１３は、母線５との接続部を 容器１０の内側に有し、外側にプラグ１４が挿入される受けが設けられる。ソケ ット９の内周にはテーパ１７が形成される。

【００１２】 プラグ１４は、両端にマルチコンタクト１６を有する中心導体１５とその外周 を被覆したシリコンゴム１８により構成される。シリコンゴム１８の外周には、 ソケット９の内周のテーパ１７と同一のテーパ１９が形成される。プラグ１４は 、その両端のマルチコンタクト１６をソケット導体１３の受けに挿入して、母線 ５、５間を接続する。

【００１３】 輸送時には、ガス絶縁開閉装置１は前記母線接続部Ａにおいて分割され、各輸 送単位８は内部にＳＦ６ガスを封入した状態で輸送される。

【００１４】 据付現地における接続作業に際しては、一方の輸送単位８を他方の輸送単位８ に対して据付時の間隔より大きい間隔を置いて対向させる。母線接続部Ａのソケ ット１１間にプラグ１４を挿入して、他方の輸送単位８を横にスライドさせ、隣 接する容器１０，１０をカラー２２を介して連結ボルト２０、ナット２１により 締め付け固定する。この際、プラグ１４の外周を被覆するシリコンゴム１８はソ ケット１１の内周のテーパ１７と同一のテーパ１９を外周に形成していて、かつ 弾性を有する材料により構成されているから、ソケット１１の内周と、シリコン ゴム１８の外周は密着する。この締付代はカラー２２で調整する。

【００１５】 以上説明したように、本例によれば、母線接続部における絶縁部分がシリコン ゴムおよびエポキシ樹脂等の固体絶縁物で完全に充填され空気が介在することが なくなる。したがって、母線接続部にＳＦ６ガスを充填しなくとも必要な耐電圧 特性が得られる。これにより、接続作業が簡単になると共に、据付現地に真空ポ ンプ、ガスボンベ等を用意する必要がなくなる。

【００１６】

【考案の効果】

本考案によれば、ガス絶縁開閉装置の母線接続部にＳＦ６ガスを充填する必要 がなくなるので、母線接続作業が簡単化され、真空ポンプ、ガスボンベ等を据付 現地に用意せずに、ガス絶縁開閉装置の母線接続作業を行うことができる。また 、母線部分にＳＦ６ガスを封入したまま輸送が行えるから、母線接続作業中に母 線に塵埃が侵入することがなく、ガス絶縁開閉装置の品質が安定する。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本考案の母線接続部の断面図。

【図２】 図１の一部を詳細に示す断面図。

【図３】 本考案のガス絶縁開閉装置の側面図および背
面図。

【図４】 従来のガス絶縁開閉装置の側面図および背面
図。

【図５】 従来のガス絶縁開閉装置の母線接続部の断面
図。

【符号の説明】

Ａ…接続部、１…ガス絶縁開閉装置、２…配電盤、３…
引込部分、４…フィーダ、５…母線、６…断路器、７…
遮断器、８…輸送単位、９…開口、１０…容器、１１…
ソケット、１３…ソケット導体、１４…プラグ、１５…
中心導体、１６…マルチコンタクト、１７，１９…テー
パ、１８…シリコンゴム、、２０…ボルト、２１…ナッ
ト、２２…カラー、２３…支持碍子、２４，２５…絶縁
スペーサ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 ガス絶縁開閉装置を輸送単位にまとめて
   分割し、分割された輸送単位の母線接続部の側壁の内側
   に、母線と接続されるソケットを取り付け、該ソケット
   の内周にテーパを設け、隣接する輸送単位の両ソケット
   間を接続するプラグを設け、該プラグは、中心導体の外
   周に前記ソケットの内面のテーパと同一のテーパを形成
   したシリコンゴムの被覆を有し、該プラグを前記両ソケ
   ット間に挿入することにより、各輸送単位の母線間を接
   続したことを特徴とするガス絶縁開閉装置。