JPH0587767A - バイオセンサ - Google Patents
バイオセンサInfo
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- JPH0587767A JPH0587767A JP3277298A JP27729891A JPH0587767A JP H0587767 A JPH0587767 A JP H0587767A JP 3277298 A JP3277298 A JP 3277298A JP 27729891 A JP27729891 A JP 27729891A JP H0587767 A JPH0587767 A JP H0587767A
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- Investigating Or Analyzing Materials Using Thermal Means (AREA)
- Investigating Or Analysing Materials By The Use Of Chemical Reactions (AREA)
Abstract
層に、多価アルコール,糖類,多糖類,低分子量グリコ
ールから選ばれた一種以上の物質を新たに含有させるこ
とで、これら物質における水酸基と識別層内の水分子と
を配位結合させて、識別層内における水分子の運動を封
鎖する。また、上記物質を識別層内の生体物質である微
生物の資化物質とする。これにより、識別層内における
生体物質の失活を未然に防止し、生体物質の識別機能を
維持して、長寿命化を図る。
Description
別機能を有する生体物質を用いて、被測定物質を測定す
るバイオセンサに関する。
といった生体物質と被測定物質とで進行する生物化学反
応を利用して、尿中成分の被測定物質を測定したりする
ものであり、種々のものが知られている。例えば、生物
化学反応に関与する各種の物質のイオン濃度変化に基づ
き電位値を測定したり、この反応で生成或いは消費され
る化学物質(電極活性物質)による電極反応で得られる
電流値を測定するタイプの電極型バイオセンサのほか、
生物化学反応に伴う熱変化を熱計測デバイスで測定する
タイプのバイオセンサや、生物化学反応を化学発光に導
きその発光量をフォトカウンタで測定するタイプのバイ
オセンサなどがある。
平板型のバイオセンサが知られており、次のような構成
を備える。即ち、図1に示すように、平板型のバイオセ
ンサ100は、セラミック基板101と、このセラミッ
ク基板101上に形成された作用極103及び対極10
5と、被測定物質に対する識別機能を有する生体物質を
含んだゾル状物質を作用極103上に塗布しその後乾燥
固定化してなる識別層107と、作用極103及び対極
105の間を絶縁する絶縁層108と、作用極103及
び対極105の端子部109,111にそれぞれ接続さ
れ、その間の電流値を測定する電気測定部(図示省略)
とを備えている。この識別層107側が感応部113と
なっている。
定するには、感応部113を被測定物質を含有する被測
定溶液に接触させる。これにより、作用極103上の生
体物質と被測定溶液に含まれている被測定物質とで生物
化学反応が進行し、例えば酸素が消費されて過酸化水素
が生成する。こうして消費或いは生成する電極活性物質
の電極反応、即ち酸素等の発生による酸化還元に伴う電
流を電気測定部で測定することにより、被測定物質が検
出される。
の生体物質を各種の酵素や微生物とすることにより、こ
れと反応する被測定物質を検出することができる。例え
ば、生体物質にグルコースオキシダーゼを用いると、尿
中のグルコースを検出するバイオセンサとなる。また、
生体物質にアスコルビン酸オキシダーゼを用いると、尿
中のアスコルビン酸を検出するバイオセンサとなる。
イオセンサは、測定回数に比例して検出精度が、図2に
示すように低下していく。この図2は、生体物質として
グルコースオキシダーゼを用いた上記構成の電極型バイ
オセンサにて尿中のグルコースを繰り返し測定した際
に、センサ出力(電流値)と測定を開始してからの経過
時間との関係を表わすグラフである。このグラフから、
測定を繰り返すことにより、グルコース濃度に対応する
飽和電流値に到るまでの時間(反応時間)が長期化する
とともに、この飽和電流値も小さな値となり検出グルコ
ース濃度を正確に検出できなくなることが判る。つま
り、グルコースオキシダーゼが失活してグルコースの識
別機能が低下することになる。なお、グルコースの測定
に際して使用した被測定溶液である尿は、同一のもので
ある。
次のようなことが考えられる。被測定物質を含有する被
測定溶液、例えば被測定物質がグルコースやアスコルビ
ン酸等の尿中成分であればその尿の中には、識別層10
7における生体物質の識別対象とならない物質(識別対
象外物質)も含まれている。このため、測定回数が多く
なると、識別対象外物質が識別層107の表面に汚れと
して付着して、被測定物質の識別層内への浸透が阻害さ
れ、生体物質と被測定物質との生物化学反応の進行が低
下すると考えられる。この結果、識別層内における生体
物質の失活を招くと考えられる。
除去することを目的として、所定回数の測定の度にバイ
オセンサを超音波洗浄器を用いて水洗することが行なわ
れていた。しかしながら、超音波洗浄器で水洗しても、
若干の使用可能回数の増加、即ちセンサ寿命の長期化を
図ることができるに過ぎず、十分とはいえない。このよ
うにセンサ寿命の長期化が不十分なのは、超音波洗浄に
より汚れを完全には除去できないことと、識別層に固定
化した生体物質が測定を繰り返すうちに被測定溶液中に
溶出して識別層内の生体物質量が減少することなどに起
因していると考えられる。更に、識別層から被測定溶液
への生体物質の溶出は、洗浄の間に識別層中の生体物質
に加わる超音波振動により助長されるとも考えられる。
され、センサ寿命の長いバイオセンサを提供することを
目的とする。
めに本発明の採用した手段は、被測定物質に対する識別
機能を有する生体物質が含有された識別層を備えたバイ
オセンサであって、前記識別層の少なくとも表層には、
前記生体物質に加え、多価アルコール,糖類,多糖類,
低分子量グリコールから選ばれた一種以上の物質が含有
されていることをその要旨とする。
電極型バイオセンサは勿論、熱変化を測定するタイプの
バイオセンサや発光量を測定するタイプのバイオセンサ
であってもよい。また、生体物質としては、酵素に限ら
ず微生物であってもよい。
ち、多糖類としては、ソルビトール,グリセリン,砂
糖,マルトース,水あめ等を例示することができ、低分
子量グリコールとしては、ポリエチレングリコール(P
EG),ポリプロピレングリコール(PPG)等を例示
することができる。上記低分子量グリコールにおける分
子量は、100ポイズ程度の粘性の液体として存在する
ことができる範囲の分子量であればよく、個々のグリコ
ールによって定まる。例えば、ポリエチレングリコー
ル,ポリプロピレングリコールであれば、1000程度
までの分子量であることが好ましい。
る識別機能を有する生体物質が含有された識別層の少な
くとも表層に、多価アルコール,糖類,多糖類,低分子
量グリコールから選ばれた一種以上の物質を新たに含有
させることで、これら物質における水酸基と識別層内の
水分子とを配位結合させて、識別層内における水分子の
運動を封鎖する。また、上記物質を識別層内の生体物質
である微生物の資化物質とする。
鎖されるので、識別層における生体物質の移動、延いて
は生体物質の溶出も阻止されて、識別層内の生体物質量
が維持される。また、上記物質を資化物質とすることで
識別層内における生体物質の失活を未然に防止し、生体
物質の識別機能が維持される。
し難くすると考えられる。このことは、理論的に確証さ
れたわけではないが、次のように推察される。上記した
糖類等の物質は、その水溶液或いは液体として存在する
とき水に比べて高い粘性を有する。このため、このよう
な物質を識別層の表層、特に表面に存在させれば、識別
層表面の凹部に入り込んだ上記糖類等は、その粘性に起
因して当該凹部に比較的安定して留まることになる。こ
の結果、凹凸のある識別層表面が見かけ上平滑化される
ので、識別対象外物質は識別層表面に付着し難くなると
思われる。
には、センサ本体に形成済みの識別層を、多価アルコー
ル,糖類,多糖類,低分子量グリコールから選ばれた一
種以上の物質を含んだ溶液に浸漬すればよく、こうする
ことで、識別層の少なくとも表層にこれら物質を浸透さ
せる。つまり、従来は既に完成品であったバイオセンサ
に、上記溶液にセンサ本体の識別層を浸漬する工程を追
加して施すだけでよい。この場合、浸漬工程は、センサ
が被測定物質の測定に使用される以前に施されればよ
い。この他、センサ本体に形成済みの識別層の表面に、
上記物質を含んだ溶液を塗布しても良い。
かにするために、以下本発明の好適な実施例について説
明する。なお、本実施例では、既述した平板型のバイオ
センサ100そのものを用いて実施例バイオセンサを製
造するので、このバイオセンサ100そのものの製造工
程についての説明は省略し、実施例固有の製造工程につ
いて説明する。
センサの製造について説明する。実施例バイオセンサと
して、次のバイオセンサ100A,100Bを製造し
た。即ち、バイオセンサ100Aは、グルコースオキシ
ターゼをセルロースで固定化した識別層107を備える
平板型の酸素電極型バイオセンサ100を1%のグリセ
リン水溶液に30分浸漬し、その後自然乾燥させて完成
させた。また、バイオセンサ100Bは、上記平板型の
酸素電極型バイオセンサ100を分子量が1000のP
EG溶液に30分浸漬し、その後自然乾燥させて完成さ
せた。つまり、上記各水溶液に所定時間センサを浸漬す
ることにより実施例バイオセンサが完成する。なお、識
別層107の形成箇所のみを浸漬してもよいことは勿論
である。
中のグルコースを測定するには、感応部113を尿に浸
漬する。これにより、作用極103上の識別層107に
おけるグルコースオキシターゼがグルコースと生物化学
反応し、電極活性物質として酸素が消費されて過酸化水
素を生成する。この酸素の消費・過酸化水素の生成によ
り電極間に流れる電流を電気測定部で測定することによ
り、グルコースが測定される。
間(グルコース濃度に対応する飽和電流値に到るまでの
時間)と、飽和電流値とを、測定の繰り返しの都度測定
し、各測定値と繰り返し回数との関係を調べた。測定に
は、上記実施例バイオセンサ100A,100Bと、識
別層107に何等の処理をしない未洗浄バイオセンサ1
00と、5回の測定の都度に識別層107表面を10分
間に亘って超音波洗浄することにした洗浄例バイオセン
サ100Cとを用いた。その結果を表1(反応時間:
秒),表2(飽和電流値:mA)に示す。なお、表中の
洗浄例バイオセンサ100Cの欄には、超音波洗浄前後
における測定値の推移が記入されており、左側の数値が
該当する測定回数時の洗浄前測定値であり、右側の数値
が洗浄後測定値である。
イオセンサ100A,100Bでは、繰り返し測定を行
なっても反応時間は僅かしか変化しないのに対して、未
洗浄バイオセンサ100では、徐々に反応時間が長くな
り10回目の測定時には1回目の反応時間の3倍以上と
なった。更に、洗浄例バイオセンサ100Cに見られる
ように、5回の測定を繰り返すごとに超音波洗浄を行な
っても、最初の洗浄時(5回の測定後の洗浄)には反応
時間を短縮することができるものの、それ以降では洗浄
を行なっても効果がなかった。
ース濃度を表わす飽和電流値についても、実施例バイオ
センサ100A,100Bでは、繰り返し測定を行なっ
ても飽和電流値、即ちセンサ出力は極めて僅かしか変化
せず好適に測定精度を維持できるのに対して、未洗浄バ
イオセンサ100では、やはり徐々にセンサ出力が低下
し10回目の測定時には1回目のセンサ出力(飽和電流
値)の7倍以上となった。洗浄例バイオセンサ100C
では、最初の洗浄によりセンサ出力を1回目の値に復帰
させて測定精度を維持できるものの、それ以降では洗浄
を行なっても測定精度の低下を防止することはできなか
った。
00Bによれば、識別層107内におけるグルコースオ
キシダーゼの失活を未然に防止して、その識別機能を維
持し長寿命化を図ることができる。また、グルコース測
定用の長寿命なバイオセンサにおいては、グルコースオ
キシターゼを含有する識別層107を備えたバイオセン
サ100をグリセリン水溶液又はPEG溶液に浸漬する
だけで容易に製造することができる。更には、従来のバ
イオセンサの製造工程の最終工程にこの浸漬工程を追加
するだけでよいので、生産設備の大幅な変更が不要とな
り安価に製造することができる。
処理における浸漬時間と、浸漬処理を行なったバイオセ
ンサによる10回目の測定時の反応時間との関係につい
て説明する。この場合、浸漬溶液は、分子量が1000
のPEG溶液である。図3に示すように、30分間の浸
漬処理を行なえば、それ以上の浸漬時間の場合とほぼ同
一の反応時間となることから、30分程度の浸漬を行な
えばよいと考えられる。もっとも、これより短時間、例
えば20分の浸漬処理であっても、何等の処理を加えな
いものや超音波洗浄のみを行なうものに比べれば、長寿
命化に寄与すると考えられる。
施例バイオセンサ100a,100bについて説明す
る。このアスコルビン酸測定用のバイオセンサは、上記
実施例バイオセンサ100A,100Bと次の点で異な
る。
0Bでは、グルコースオキシダーゼを固定化させて識別
層107を形成したが、実施例バイオセンサ100a,
100bでは、アスコルビン酸オキシダーゼを固定化し
て識別層107を形成することにした。更に、実施例バ
イオセンサ100A,100Bでは、平板型の酸素電極
型バイオセンサ100の浸漬溶液を、1%のグリセリン
水溶液又は1000のPEG溶液としたが、実施例バイ
オセンサ100a,100bでは、バイオセンサ100
の浸漬溶液を、5%のソルビトール水溶液又は分子量が
800のPPG溶液とした。
bと、上記未洗浄バイオセンサ100と、上記洗浄例バ
イオセンサ100Cとについて、尿中のアスコルビン酸
を測定し、反応時間又は飽和電流値と測定回数との関係
を調べた。洗浄例バイオセンサ100Cにおける洗浄頻
度及び洗浄時間等の測定操作は、グルコース測定の場合
と同一とした。その結果を、表3(反応時間:秒),表
4(飽和電流値:mA)に示す。
アスコルビン酸を測定する実施例バイオセンサ100
a,100bについても、反応時間や飽和電流値に大き
な変化が見られず、識別層107内におけるアスコルビ
ン酸オキシダーゼの失活を未然に防止して、その識別機
能を維持し長寿命化を図ることができる。また、アスコ
ルビン酸測定用の長寿命なバイオセンサを、容易に製造
することができる。
のではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の
態様において実施することが可能であり、次のような変
形も可能である。例えば、グルコース測定用のバイオセ
ンサ100A,100Bにおけるグルコースオキシター
ゼに替えて、ピヲノースオキシターゼやムタロターゼ等
の酵素、或いは、Pseudomonas fluorescens といった微
生物を用いてもよい。また、被測定物質は、上記グルコ
ース,アスコルビン酸に限られるわけではなく、グリセ
リン水溶液又はソルビトール水溶液における濃度につい
ても、上記した濃度に限られるわけではなく、被測定物
質や生体物質の種類等に応じて適宜決定することができ
る。
ンサによれば、識別層内における生体物質の失活を未然
に防止して生体物質の識別機能を維持するとともに、識
別層表面への汚れの付着を抑制するので、センサ寿命を
長期化することができる。
ため用いた概略斜視図。
ものであり、センサ出力(電流値)と測定を開始してか
らの経過時間との関係を表わすグラフ。
と、浸漬処理を行なったバイオセンサによる10回目の
グルコース測定時の反応時間との関係を表わすグラフ。
Claims (1)
- 【請求項1】 被測定物質に対する識別機能を有する生
体物質が含有された識別層を備えたバイオセンサであっ
て、 前記識別層の少なくとも表層には、前記生体物質に加
え、多価アルコール,糖類,多糖類,低分子量グリコー
ルから選ばれた一種以上の物質が含有されていることを
特徴とするバイオセンサ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3277298A JPH0587767A (ja) | 1991-09-26 | 1991-09-26 | バイオセンサ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3277298A JPH0587767A (ja) | 1991-09-26 | 1991-09-26 | バイオセンサ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0587767A true JPH0587767A (ja) | 1993-04-06 |
Family
ID=17581590
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3277298A Pending JPH0587767A (ja) | 1991-09-26 | 1991-09-26 | バイオセンサ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0587767A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2001073419A1 (fr) * | 2000-03-29 | 2001-10-04 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | Biocapteur |
JP2002207022A (ja) * | 2000-11-09 | 2002-07-26 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | バイオセンサ |
-
1991
- 1991-09-26 JP JP3277298A patent/JPH0587767A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2001073419A1 (fr) * | 2000-03-29 | 2001-10-04 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | Biocapteur |
US6911131B2 (en) | 2000-03-29 | 2005-06-28 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | Biosensor |
US7648617B2 (en) | 2000-03-29 | 2010-01-19 | Panasonic Corporation | Biosensor |
US8673127B2 (en) | 2000-03-29 | 2014-03-18 | Panasonic Corporation | Biosensor |
JP2002207022A (ja) * | 2000-11-09 | 2002-07-26 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | バイオセンサ |
JP4627912B2 (ja) * | 2000-11-09 | 2011-02-09 | パナソニック株式会社 | バイオセンサ |
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