JPH0587736U - 取付用部品 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 照明器具等の小型化が可能でかつ照明器具等
の変形を防止できる取付用部品を提供する。 【構成】 ハット形本体１の天部２ａにナット３を固着
するとともにナット３のねじ孔に整合するボルト挿通孔
１ａを形成する。 【効果】 照明器具６の内部に吊ボルト５の下端部およ
びナット３の収納スペースを確保することが不要とな
り、照明器具６を小型化できる。また、照明器具６を吊
ボルト５で吊持するときに、吊ボルト５の近傍に発生す
る応力をフランジ４により分散し、集中応力による照明
器具６の変形を防止できる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、建築物等の天井部に照明器具等を取付ける取付用部品に関するも のである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、建築物等の天井部には、図４に示すような照明器具１０１または照明器 具１０２を設けていた。照明器具１０１は、上面にボルト挿通孔１０４を設けて おり、このボルト挿通孔１０４にナット１０６で締付固定した吊ボルト１０５に より吊持されている。照明器具１０２は、器具本体１０８と反射板１１７とから なる。器具本体１０８は、上面にボルト挿通孔１１８を設けており、このボルト 挿通孔１１８にナット１０６で締付固定した吊ボルト１０５により吊持されてい る。なお、１０３は天井板を示す。照明器具１０１および反射板１１７は、それ ぞれ蛍光ランプ（図示せず）を内部に備えている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

従来、照明器具１０１，１０２は、内部に吊ボルト１０５の下端部およびナッ ト１０６の収納スペースを確保しなければならず、小型化が妨げられていた。す なわち、照明器具１０１では、吊ボルト１０５の下端部およびナット１０６が反 射面１０７より突出するので、両者を隠蔽するＶ字形のカバー１０９を反射面１ ０７に取付けていた。このため、全高を抑えることは困難であった。照明器具１ ０２では、吊ボルト１０５の下端部およびナット１０６を器具本体１０８と反射 板１１７との間に収納するため、両者の間隔Ｈを狭めることが制限され全高を押 えることは困難であった。また、図５に示すように照明器具１０１は、吊ボルト １０５で吊持したとき吊ボルト１０５の近傍に発生する集中応力により変形し易 く、補強材等（図示せず）の取付けが必要であった。照明器具１０２についつて も、同様に補強板等の取付けが必要であった。

【０００４】 この考案の目的は、照明器具等の小型化が可能でかつ照明器具等の変形を防止 できる取付用部品を提供することである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

この考案の取付用部品は、ハット形本体の天部にナットを固着するとともにこ のナットのねじ孔に整合するボルト挿通孔を形成したものである。

【０００６】

【作用】

この考案の取付用部品は、ハット形本体の天部にナットを固着するとともにこ のナットのねじ孔に整合するボルト挿通孔を形成したため、吊ボルトの下端部を ボルト挿通孔に挿通しナットを螺合するとともに、照明器具等の上部をハット形 本体のフランジで掛止することによって、照明器具等を吊持することができる。 したがって、照明器具等の内部に吊ボルトの下端部および吊ボルトを締付固定す るナットの収納スペースを確保することが不要となる。また、照明器具等を吊ボ ルトで吊持するときに、吊ボルトの近傍に発生する応力をハット形本体のフラン ジにより分散することができる。

【０００７】

【実施例】

この考案の第１の実施例の取付用部品について説明する。図１に示すように、 取付用部品１０は、ハット形本体１の天部２ａの内面にナット３を熔接したもの である。ハット形本体１は、鋼板をプレス成形したもので頭部２とこの下部周縁 に形成したフランジ４とからなる。頭部２は、天部２ａの中央にボルト挿通孔１ ａを設け下部に開口１ｂを設けている。ナット３は、ボルト挿通孔１ａに中心を 対応させている。吊ボルト５は、上端部を天井梁（図示せず）に固定している。 照明器具６は、蛍光ランプ（図示せず）を内部に備えた反射板７と、反射板７を 上方より覆って設けた器具本体８とからなる。器具本体８は、上面にフランジ４ の外形より口径が小さく頭部２が挿通可能な開口８ａを設けている。なお、９は 天井板を示す。

【０００８】 照明器具６を天井部に取付けるには、図２に示すように、器具本体８の下方よ り開口８ａに頭部２を挿通するとともに、吊ボルト５の下端部をボルト挿通孔１ ａに挿通しナット３を螺合する。同時に、開口８ａの周縁部をフランジ４で掛止 することにより、照明器具６を吊ボルト５で吊持する。 このように、照明器具６を吊持するに際して取付用部品１０を用いると、吊ボ ルト５の下端部およびナット３が照明器具６の上方に位置した状態になるため、 照明器具６の内部に吊ボルト５の下端部およびナット３の収納スペースを確保す ることが不要となる。したがって、器具本体８と反射板７との間隔ｈを短く抑え ることができ、照明器具６を小型化することが可能である。また、照明器具６を 吊ボルト５で吊持するときに、吊ボルト５の近傍に発生する応力をフランジ４に より分散し、集中応力による照明器具６の変形を防止することができる。

【０００９】 図３に基づき、この考案の第２の実施例の取付用部品２０を説明する。ハット 形本体１１は、頭部１２とこの下部に設けた底板１１ｂとからなる。頭部１２は 、天部１２ａの中央にボルト挿通孔１１ａを設けている。底板１１ｂは、円形の 外形を成し、この周縁部を頭部１２の下端周縁より突出させてフランジ１４を形 成している。底板１１ｂの下面１１ｃは、白色に塗装され反射面を成している。 照明器具１６は、上面にフランジ１４の外形より口径が小さく頭部１２が挿通可 能な開口１６ａを設けている。照明器具１６を天井部に取付けるには、器具本体 １６の下方より開口１６ａに頭部１２を挿通するととに、吊ボルト５の下端部を ボルト挿通孔１１ａに挿通しナット３を螺合する。同時に、開口１６ａの周縁部 をフランジ１４で掛止する。なお、この他の構成および効果については、第１の 実施例と同様である。

【００１０】 また、実施例においてナットを天部の下面に熔接したが、ナットはハット形本 体にかしめ固定してもよく、天部の上面に設けてもよい。

【００１１】

【考案の効果】

この考案の取付用部品は、ハット形本体の天部にナットを固着するとともにこ のナットのねじ孔に整合するボルト挿通孔を形成しているため、吊ボルトの下端 部をボルト挿通孔に挿通しナットを螺合するとともに、照明器具等の上部をハッ ト形本体のフランジで掛止することによって、照明器具等を吊持することができ る。したがって、照明器具等の内部に吊ボルトの下端部および吊ボルトを締付固 定するナットの収納スペースを確保することが不要となり、照明器具等を小型化 することができる。また、照明器具等を吊ボルトで吊持するときに、吊ボルトの 近傍に発生する応力をハット形本体のフランジにより分散し、集中応力による照 明器具等の変形を防止することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】（ａ）はこの考案の第１の実施例の取付用部品
の断面図、（ｂ）はその使用例を示す断面図。

【図２】この考案の第１の実施例の取付用部品の使用例
を示す分解斜視図。

【図３】（ａ）はこの考案の第２の実施例の取付用部品
の断面図、（ｂ）はその使用例を示す斜視図。

【図４】従来の照明器具の天井部への取付例を示す断面
図。

【図５】従来の照明器具の天井部への取付例を示す平面
図。

【符号の説明】

１ ハット形本体 １ａ ボルト挿通孔 ２ａ 天部 ３ ナット ４ フランジ

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 ハット形本体の天部にナットを固着する
   とともにこのナットのねじ孔に整合するボルト挿通孔を
   形成した取付用部品。