JPH0587439U - 防雨型排気口 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本考案は、超低圧力損失化と雨滴分離機構に
より、防雨性能を高めた排気口を提供しようとするもの
である。 【構成】 深型フード付排気口において、下部主排気開
口部に加え、深型フードの側面に副開口部を設け、深型
フード内に案内翼を設けることで排気，圧力損失を低
減、排気流速を減少させ、雨滴分離機構の機能を高め、
ダクト内の雨水の侵入を防止する防雨と低圧力損失の作
用を営むように構成されている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は防雨型排気口に関するものである。 本考案は高層化する建物と強風に伴う多方向から吹きつける雨滴に対し、完全 防雨を目的とした考案で従来にない技術である。 本考案による排気口は、側面開口部による超低圧力損失化と雨滴分離機構によ り、防雨性能を高めた排気口であり、高層化する建物の排気防雨に渇望されてい るものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、この種のものにあっては、下記のようなものになっている。 事務室、居室、倉庫等建築物内部を換気する場合の排気口は、暴風雨雪等外気 の状況に左右されない安定した排気がなされる構造を備えていなければならない が、従来は換気扇等を使いダクトを通しての強制換気の先端に取付ける排気口や 外壁に直接取付ける場合の換気口や自然換気における換気口は、正面吹出の鎧型 換気口あるいは上部からの防雨型フードを備えた排気型換気口を取付けたものと なっている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

従来の技術で述べたものにあっては、下記のような問題点を有していた。 強風雨時における雨滴の侵入による被害を受けているのが実情である。

【０００４】 本願は、従来の技術の有するこのような問題点に鑑みなされたものであり、そ の目的とするところは、下記のことができるものを提供しようとするものである 。 近年は事務所ビルや集合住宅の高層化に伴い、雨滴は建物の上下左右から乱気 流と共に換気口より侵入することが多く、低圧力損失を目的とした防雨型排気口 を提供するものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するために、本考案のものは下記のようになるものである。 すなわち本願のものは、深型フード付排気口において、下部主排気開口部に加 え、深型フードの側面に副開口部を設け、深型フード内の案内翼により排気を誘 導し、開口部を拡大することで排気，圧力損失を低減、排気流速を減少させ、雨 滴分離機構の機能を高め、ダクト内の雨水の侵入を防止する防雨と低圧力損失の 作用を営むように構成された防雨型排気口である。

【０００６】

【実施例】

実施例について図面を参照して説明する。 １は本案の防雨型排気口である。 ２は正面方形の垂直背面板２Ａと、この垂直背面板の前面に取付けられた正面 下向きコ字状の枠部２Ｂと、この枠部の前面に張設された正面板２Ｃとから構成 された深型フードである。

【０００７】 そこで、枠部２Ｂは上面板部２Ｂ１と、この上面板部の左右に下方に向け連設 された左右の側板部２Ｂ２，２Ｂ３とから構成されている。 この枠部２Ｂの下面に形成された下部主排気開口部２Ｂ４には網２Ｂ５が張設 されている。 さらに、フード内部に雨滴を誘導減速させて分離するための案内翼が張設され ている。 左右の側板部２Ｂ２，２Ｂ３には、当該側板部の中心より少しく下方位置には 側面方形の副開口部２Ｂ２１，２Ｂ３１が開口されている。 ３は垂直背面板２Ａに開口された円孔に連設されたパイプ状の排気口である。

【０００８】 ４，５は深型フード２の枠部２Ｂにおける左右の側板部２Ｂ２，２Ｂ３の内側 に取付けられた左右の案内翼で、左右の側板部２Ｂ２，２Ｂ３と同一幅を有する 板を素材として、当該左右の側板部２Ｂ２，２Ｂ３とは所定間隔Ｄを存して張設 された左右の中央翼４Ａ，５Ａと、この中央翼の下端と左右の側板部２Ｂ２，２ Ｂ３の内面間に連設された左右の傾斜翼４Ｂ，５Ｂと、この中央翼の上端に連設 された上方翼４Ｃ，５Ｃとから構成されている。 上方翼４Ｃ，５Ｃは斜め上方に向け排気方向に傾斜した状態に構成されている 。 ４Ｂ１，５Ｂ１は傾斜翼４Ｂ，５Ｂに開設された水抜穴である。

【０００９】 ６は枠部２Ｂの下方部分に網２Ｂ５の上方位置をもって張設されている下方案 内翼で、前方に行くほど高くなるように傾斜した状態に構成されていると共に、 後方部分にはドレン穴６Ａが開設されている。

【００１０】 本考案のものは下記のように作用する。 一般的に換気口は開口が大きい程、圧力損失が少なく、流速が減少する。 流速が遅ければ、含水空気の水滴分離を容易にする。 この原理に基づいて、本考案は深型フードの両サイドに副開口部を設け、排気 を案内翼によって両サイドの副開口部に誘導し、これに下部主排気開口部とを合 わせてフード内流速を減少させる。 深型フードによって降雨を防ぎ、雨水の侵入を抑える。

【００１１】 さらに、両サイドの副開口部から下方向に流れる排気は、深型フード下方向か ら吹き上げる外風を逆の流れで弱める働きをする。 相乗効果機能を持つ画期的な排気口である。 下部主排気開口部と両サイドの副開口部を合わせて大きな開口面積となり、従 来品に比較して約１．５倍以上の開口率となり、著しく圧力損失を低減させた。

【００１２】

【考案の効果】

本考案は、上述の通り構成されているので次に記載する効果を奏する。 深型フードタイプの排気口において、下部主排気開口部に加え両側面下部に副 開口部を設け、開口率を著しく高め低圧力損失化すると共に、防雨機能を特徴と した排気口である。 深型フード２の両側面に副開口部２Ｂ２１，２Ｂ３１を設け、深型フード２の 内部に位置する案内翼４，５により排気を副開口部２Ｂ２１，２Ｂ３１に誘導し 、下部主排気開口部２Ｂ４と合わせて排気させることで超低圧損失とし、深型フ ードと案内翼により防雨効果を発揮することができる。

【００１３】 下部主排気開口部２Ｂ４と両側面の副開口部２Ｂ２１，２Ｂ３１による大開口 部で流速が著しく減少するので雨滴の分離が容易となり、防雨機能を確実にする ことができる。 給排気は排気口において圧力損失ができる限り小さいことが望ましく、さらに 、強風、強雨に対しても雨水が建物に侵入しないものが理想とされながら、従来 の技術では、これを満足させる低圧力損失による防雨の機能を備えた排気口はな いが、本願のものはこのような問題を充分解決することができるものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】全体の斜視図である。

【図２】１部を破断した斜視図である。

【図３】Ａ−Ａ線断面図である。

【図４】Ｂ−Ｂ線断面図である。

【図５】使用状態を示す断面図である。

【符号の説明】

１ 防雨型排気口 ２ 深型フード ３ 排気口 ４，５ 案内翼

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 深型フード付排気口において、下部主排
   気開口部に加え、深型フードの側面に副開口部を設け、
   深型フード内の案内翼により排気を誘導し、開口部を拡
   大することで排気，圧力損失を低減、排気流速を減少さ
   せ、雨滴分離機構の機能を高め、ダクト内の雨水の侵入
   を防止する防雨と低圧力損失の作用を営むように構成さ
   れたことを特徴とする防雨型排気口。