JPH0587423U - 空気調和機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本考案は送風機用電動機の強制通風による冷
却効果を向上させ巻線温度上昇を低減することにより送
風機用電動機の使用範囲を拡大することを目的とする。 【構成】 羽根２とケーシング３で構成した送風機と羽
根２を回転させる送風機用電動機４を配置し、送風機用
電動機４の相対向する本体キャビネットを貫通する空気
取入管１３を設けたものである。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は空気調和機に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

近年、空気調和機は天井内に空気調和機本体を埋設し被空調室までをダクト接 続し吹出口のみを被空調室に設けるものが望まれている。

【０００３】 従来の空気調和機としては実開昭６３−１９１２９７号公報に示されているも のである。

【０００４】 以下、図面を参照しながら上記従来の空気調和機について説明する。 図３は従来の空気調和機の横断面図を示すものである。図３において、１は天 井内に埋設される空気調和機本体、２は羽根で、３は羽根２の外殻をなすケーシ ングである。４は送風機用電動機、５は冷却システム用の熱交換器である。空気 調和機本体の前部には吹出口６が後部には吸込口７が設けられている。

【０００５】 ８は熱交換器５の下部に設けられたドレンパンである。空気調和機本体１内の 前方には羽根２と、その外殻にケーシング３がありケーシング３の両側面には各 空気吸込口９，１０が開口されている。ケーシング３の片側吸込口９の近傍に送 風機用電動機４が配置されており、羽根２と送風機用電動機４はシャフト１１で 連結されている。吹出口６には被空調室まで空気を導くダクト１２が接続されて いる。

【０００６】 以上のように構成された空気調和機について、以下その動作について説明する 。まず、空気調和機本体１内を通過する空気の送風路は空気調和機本体１の後部 にある吸込口７から吸込まれ熱交換器５を通過しケーシング３の両空気吸込口９ ，１０から流入し、送風機用電動機４の回転によりシャフト１１で連結された羽 根２が回転しケーシング３の吹出口６より吹出されダクト１２を流通し被空調室 に吹出される。

【０００７】 また、製品の使い勝手向上から手元スイッチ（図示せず）による送風機の風量 切換機能が必要となりタップ切換えにて強、中、弱、微風といった風量切換えが 付加され、それに加えてダクト１２を使用して被空調室に導くためダクト静圧の ための切換えも必要となり送風機用電動機の使用範囲が拡大されてきた。

【０００８】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら上記従来の構成では、送風機用電動機４はケーシング３の一方の 空気吸込口９の近傍にに配置されているため、吸込抵抗となり相対する空気吸込 口１０より空気吸込量が少なく送風機用電動機４の周囲を通過する風量による冷 却効果は低下する。また、風量切換えで弱風あるいは微風にし暖房サイクル運転 を行った時、熱交換器５を通過した風の温度は高温（５０〜６０℃）となり送風 機用電動機４の巻線温度上昇は大きくなってくるという問題点を有していた。

【０００９】 本考案は上記従来の課題を解決するもので、ケーシングの空気吸込口の一方近 傍に送風機用電動機を配置した送風機において送風機用電動機の強制通風による 冷却効果を向上させ巻線温度上昇を低減することにより送風機用電動機の使用範 囲を拡大できる空気調和機を提供することを目的とする。

【００１０】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するために本考案の空気調和機は、送風機用電動機の相対向す る本体キャビネットを貫通した空気取入管を備えたものである。

【００１１】

【作用】

本考案の空気調和機は、この構成によって、空気調和機本体より一度ダクト内 に吹出された空気をダクト内の圧力と空気調和機本体の圧力差により本体キャビ ネットを貫通した空気取入管より空気調和機本体内の送風機用電動機近傍に返し てやることにより対流による冷却効果を向上させ送風機用電動機の巻線温度上昇 を低減することができる。

【００１２】

【実施例】

以下、本考案の一実施例の空気調和機について、図面を参照しながら説明する 。

【００１３】 なお、従来と同一構成については、同一符号を付して詳細な説明を省略する。 図１は、本考案の第一の実施例における空気調和機の横断面図をである。図２ は、同実施例の空気調和機の正面図である。

【００１４】 図１、図２において空気調和機本体１の内部前面に備えられたケーシング３の 内部には羽根２が組込まれ送風機用電動機４のシャフト１１と直結されている。 ケーシング３の両側面に形成した空気吸込口９、１０の一方の空気吸込口９の近 傍には送風機用電動機４が配置されており、送風機用電動機４の相対抗する本体 キャビネットにはダクト１２から空気調和機本体１の内部に空気を取入れる空気 取入管１３が取付けられている。

【００１５】 以上のように構成された空気調和機について、その動作を説明する。 ケーシング３の内部に収納された羽根２はシャフト１１に直結された送風機用 電動機４の回転によりケーシング３の両側面の空気吸込口９、１０より空気が流 入し吹出口６より吹出される、吹出された空気の大部分はダクト１２を通り被空 調室へと導かれる。一方一部の空気はダクト１２内部の圧力が空気調和機本体１ の内部の圧力よりも高いため、その圧力差により空気取入管１３を通って空気調 和機本体１の送風機用電動機４の近傍に戻り、この結果、送風機用電動機４の周 辺を通過する風量による冷却効果は増大し巻線温度を低減することができる。

【００１６】 以上のように本実施例によれば、送風機用電動機４の相対向する本体キャビネ ットを貫通する空気取入管１３を設けることにより、空気調和機本体１内部とダ クト１２内部の圧力差を利用し、空気調和機本体１内の送風機用電動機４近傍に 空気を戻すことにより送風機用電動機４側の吸込量が増加し冷却効果が向上し巻 線温度を低減することとなり送風機用電動機４の使用範囲は従来に比べて拡大す ると同時に送風機用電動機４の小型化が可能となりコストダウンが図れる。

【００１７】

【考案の効果】

以上のように本考案によれば、送風機用電動機の相対向する本体キャビネット を貫通する空気取入管を設けることにより、送風機用電動機を配置した空気吸込 口の風量を増大し冷却効果を向上させることにより送風機用電動機の使用範囲を 拡大させ、送風機用電動機の小型化も図ることができる空気調和機を実現できる ものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例における空気調和機の横断面
図

【図２】同実施例における空気調和機の正面図

【図３】従来の空気調和機の横断面図

【符号の説明】

１ 空気調和機本体 ２ 羽根 ３ ケーシング ４ 送風機用電動機 ５ 熱交換器 １３ 空気取入管

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 羽根とケーシングで構成した送風機と、
   送風機用電動機と、熱交換器とからなる空気調和機本体
   と前記送風機用電動機と相対向する空気調和機本体のキ
   ャビネットを貫通した空気取入管を備えたことを特徴と
   する空気調和機。