JPH0586821B2 - - Google Patents

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JPH0586821B2
JPH0586821B2 JP60213963A JP21396385A JPH0586821B2 JP H0586821 B2 JPH0586821 B2 JP H0586821B2 JP 60213963 A JP60213963 A JP 60213963A JP 21396385 A JP21396385 A JP 21396385A JP H0586821 B2 JPH0586821 B2 JP H0586821B2
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Japan
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baking
weight
coating film
cyclopentadiene
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Takashi Toda
Arihiro Wada
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Idemitsu Petrochemical Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
[産業上の利用分野] 本発明は焼付け塗装用粉体塗料組成物に関し、
詳しくは機械的および化学的性質にすぐれた塗膜
を形成しうる焼付け塗装用粉体塗料組成物に関す
るものである。 [従来技術およびその問題点] 従来から、粉砕された塗料粒子を種々の方法に
よつて材料に塗布、焼付することにより塗膜を形
成する粉体塗料が知られている。 この粉体塗料の基剤として代表的なエポキシ系
樹脂に、塗料の焼付時に硬化反応を生ぜしめる硬
化剤として無水フタル酸、無水コハク酸またはこ
れらの酸の付加物を配合した粉体塗料組成物が知
られている。 しかしながら、この粉体塗料組成物によつて形
成される塗膜は、耐アルカリ性、耐酸性等の化学
的性質にすぐれ、塗膜の平滑性も良好であるもの
の、機械的性質、殊に硬度と弾性に乏しいという
欠点があつた(特公昭51−45285号、特公昭52−
36526号、特公昭54−8690号公報参照)。 [発明の目的] 本発明は前記事情に基いてなされたものであ
る。 すなわち、本発明の目的は、前記欠点を克服
し、耐アルカリ性、耐酸性等の化学的性質にすぐ
れ、塗膜の平滑性が良好であり、かつ、ガラス転
移点が高く、硬度および曲げ弾性率が大きいなど
の機械的性質にもすぐれた塗膜を形成しうる焼付
け塗装用粉体塗料組成物を提供することである。 本発明者は、前記目的の焼付け塗装用粉体塗料
組成物を開発すべく鋭意研究したところ、固形エ
ポキシ系樹脂と特定の共重合体とを配合し、これ
を粉砕してなる組成物が前記目的を達成すること
を見出して本発明に到達した。 [前記問題点を解決するための手段] 前記目的を達成するための本発明の要旨は固形
エポキシ系樹脂と、シクロペンタジエン系モノマ
ーおよび不飽和ジカルボン酸もしくはその無水物
の共重合反応生成物(A)ならびに/またはこの共重
合反応生成物(A)の水素添加物(B)とを配合し、粉砕
してなることを特徴とする焼付け塗装用粉体塗料
組成物である。 本発明におけるエポキシ系樹脂としては、1分
子当り少なくとも2個のエポキシ基を有する、公
知のものを任意に選択することができる。たとえ
ば臭素化エポキシ樹脂、エポキシノボラツク樹
脂、ビスフエノールA−エピクロルヒドリン樹
脂、多官能性エポキシ樹脂、脂肪族エポキシ樹
脂、脂環式エポキシ樹脂等を使用することができ
る。これらエポキシ樹脂の代表的な例は、ビスフ
エノールとエピクロルヒドリンとの反応により得
られ、次の一般式で表される樹脂であつて、
【化】 (式中、nは0または数10以下の整数である。) 一般にnは10以下、エポキシ当量400〜2000を
有するものが好ましい。 本発明における(A)成分、すなわちシクロペンタ
ジエン系モノマーと不飽和ジカルボン酸もしくは
その無水物との共重合反応生成物は、シクロペン
タジエン系モノマーと不飽和ジカルボン酸または
その無水物とから重合反応によつて共重合生成物
として得ることができる。好ましいシクロペンタ
ジエン系モノマーとしては、たとえば、シクロペ
ンタジエン、メチルシクロペンタジエン、エチル
シクロペンタジエンあるいはこれらの二量体、三
量体、共二量体等が挙げられる。これらのうち、
シクロペンタジエンは実用上とくに好ましい。 好ましい不飽和ジカルボン酸としては、たとえ
ば、マレイン酸、シトラコン酸、イタコン酸等が
挙げられ、不飽和ジカルボン酸無水物としては、
前記各種の不飽和ジカルボン酸の無水物が挙げら
れる。なかでも、マレイン酸および無水マレイン
酸は実用上とくに好ましい。 前記(A)成分の好ましい製造法の一例を次に説明
する。 前記シクロペンタジエン系モノマーと前記不飽
和ジカルボン酸またはその無水物とをキシレン等
の芳香族炭化水素溶媒に混合し、温度220〜320
℃、好ましくは250〜300℃に、1〜8時間、好ま
しくは1.5〜5時間加熱する。反応終了後に溶媒
を除去すると、前記(A)成分を得ることができる。
また、この(A)成分は、前述の方法に限らず、その
他の方法により製造して得たものも使用すること
ができる。なお、このような製造法によつて得ら
れる(A)成分は、未だその構造についての定説がな
く、シクロペンタジエン系モノマーと不飽和ジカ
ルボン酸またはその無水物との共重合体と推定さ
れるものの、シクロペンタジエン系モノマーのホ
モ重合体をも含んでいる可能性がある。 この発明で好ましい(A)成分は、シクロペンタジ
エン系モノマーに由来するモノマー単位の含有率
が90〜30重量%、好ましくは80〜40重量%であ
り、不飽和ジカルボン酸またはその無水物に由来
するモノマー単位の含有率が10〜70重量%、好ま
しくは20〜60重量%であり、軟化点が60〜200℃、
好ましくは90〜180℃であり、臭素価が10〜200
g/100g、好ましくは50〜130g/100gであり、
酸価が100〜500mgKOH/g、好ましくは200〜
450mgKOH/gである。 また、原料成分の観点から好ましい(A)成分を挙
げると、それは、シクロペンタジエンと無水マレ
イン酸とを共重合して得た共重合反応生成物であ
る。 本発明における(B)成分すなわちシクロペンタジ
エン系モノマーと不飽和ジカルボン酸またはその
無水物との共重合反応生成物の水素添加物は、前
記(A)成分を水素添加して製造することができる。 前記(B)成分の好ましい製造方法を次に示す。 シクロヘキサン等の炭化水素等の溶媒中で、あ
るいは溶媒を使用せずに、Ni,Pd,Co,Pt,
Rh系触媒などの水素化触媒の存在下に、温度130
〜300℃、好ましくは150〜260℃に、1〜7時間、
好ましくは2〜5時間加熱しながら、前記(A)成分
と水素とを接触する。得られる(B)成分は、前記(A)
成分の構造自体定説がないのであるから、シクロ
ペンタジエン系モノマーと不飽和ジカルボン酸ま
たはその無水物との共重合反応生成物の水素添加
物の外にシクロペンタジエン系モノマーのホモ重
合体の水素添加物を含んでいる可能性がある。 本発明で好ましい(B)成分は、シクロペンタジエ
ン系モノマーに由来するモノマー単位の含有率が
90〜30重量%、好ましくは80〜40重量%であり、
不飽和ジカルボン酸またはその無水物に由来する
モノマー単位の含有率が10〜70重量%、好ましく
は20〜60重量%であり、軟化点が60〜200℃、好
ましくは100〜190℃であり、臭素価が10〜100
g/100g、好ましくは15〜50g/100gであり、
酸価が100〜500mgKOH/g、好ましくは150〜
400mgKOH/gである。 また、原料成分の観点から好ましい(B)成分を挙
げると、それは、シクロペンタジエンと無水マレ
イン酸とを共重合して得た共重合反応生成物の水
素添加物である。 本発明の焼付け塗装用粉体塗料組成物における
前記固形エポキシ系樹脂と前記(A)成分および/ま
たは(B)成分との配合割合は、通常固形エポキシ系
樹脂100重量部に対して、(A)成分と(B)成分との合
計量が3〜40重量部、好ましくは5〜30重量部で
ある。ここで(A)成分と(B)成分とを混合して用いる
場合のその配合割合は、任意の割合でよい。ま
た、(A)成分単独または(B)成分単独で使用してもよ
い。 前記固形エポキシ系樹脂100重量部に対する(A)
成分と(B)成分との合計量が3重量部未満である
と、得られる焼付け塗装用粉体塗料組成物の硬化
性などが悪くなることがあり、40重量部を超える
と機械的性質などが低下するなど好ましくない有
様があらわれることがある。 本発明の焼付け塗装用粉体塗料組成物は、前記
固形エポキシ系樹脂と(A)成分および/または(B)成
分のほかは無機充填剤、流動性調整剤、顔料等を
配合していてもよい。 前記無機充填材としては、公知のエポキシ樹脂
系粉体塗料組成物に配合される公知の無機充填材
を用いることができる。そのような無機充填材と
して、たとえば、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化マ
グネシウム、酸化アンチモン、酸化アルミニウ
ム、酸化ケイ素、酸化鉛などの安定性の高い金属
酸化物、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ド
ロマイト等の炭酸塩、硫酸カルシウム、硫酸マグ
ネシウム等の硫酸塩、亜硫酸カルシウム等の亜酸
酸塩、ケイ石、タルク、クレー、マイカ、アスベ
スト、ガラス繊維、ガラスビーズ、ケイ酸カルシ
ウム、モンモリロイト、ベントナイト等のケイ酸
塩、鉄、亜鉛、アルミニウム等の金属粉、炭化ケ
イ素、チツ化ケイ素等のセラミツクスおよびこれ
らのウイスカ、カーボンブラツク、グラフアイ
ト、炭素繊維等が挙げられ、これらの無機充填剤
を単独で、あるいは、2種以上の前記無機充填剤
を混合して使用することができる。 前記各種の無機充填剤の中でも、安定性の高い
金属酸化物、炭酸塩、硫酸塩、ケイ酸塩、金属粉
が好ましく、特に酸化チタン、酸化アンチモン、
酸化アルミニウム、酸化ケイ素、酸化亜鉛、酸化
スズ、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、ケイ石、
タルク、マイカ、Al末、亜鉛末が好ましい。前
記酸化チタン、酸化アンチモン、炭酸カルシウ
ム、硫酸バリウムなどは、塗膜表面の平滑性、光
沢度を良好にするほか、耐熱性、耐摩耗性をも向
上させることができる。 前記無機充填剤は、粒状、板状、繊維状のいず
れの形態であつてもよいが、本発明においては、
その粒径が20μ以下の範囲内にあることが好まし
い。粒径が20μよりも大きくなると、粉体塗料組
成物中での分散、塗膜の光沢度、平滑性がいずれ
も悪くなることがある。 前記無機充填剤は、塗膜の透明度、光沢性、
色、平滑性、機械的強度、化学的性質などの要求
に従つて適宜に選択することができる。 前記流動性調整剤としては、公知のエポキシ樹
脂系粉体塗料組成物の製造の際に用いられる公知
の流動性調整剤を用いることができる。そのよう
な流動性調整剤として、モダフロー(商品名、モ
ンサント社製)、マルチフロー(商品名、モンサ
ント社製)、あるいはジブチルフタレート、ジオ
クチルフタレートなどのエステル類、キシレン、
スチレンなどの置換芳香族類、ポリプロピレング
リコール、グリコールのエーテル−エステル、フ
エノール類、n−ブチルグリシジルエーテル、フ
エニルグリシジルエーテルなどのグリシジルエー
テル類、オクチルオキシド、プロピレンオキシド
などのモノエポキシ化合物、グリシジルメタクリ
レートなどのグリシジルエステル類などを挙げる
ことができる。 流動性調整剤の種類、反応性、他の成分の種類
および配合割合、また配合工程、塗布、焼付の工
程などの操作条件によつて異なり一様ではない
が、前記流動性調整剤の配合割合は、前記固形エ
ポキシ系樹脂100重量部に対して0.3〜30重量部と
することができる。前記流動性調整剤が非反応性
の場合には、0.5〜15重量部、前記流動性調整剤
が反応性の場合には、0.5〜20重量部配合すると
好ましい場合が多い。前記流動性調整剤の配合割
合が前記の範囲未満であると、前記固形エポキシ
樹脂と(A)成分および/または(B)成分、またこれら
と前記無機充填材、顔料との配合(混練)工程あ
るいは、得られた焼付け塗装用粉体塗料組成物の
塗布、焼付工程が円滑に行なえないなどの好まし
くない効果を生じることがあり、一方、前記流動
性調整剤の配合割合が前記の範囲を超えると、塗
膜の機械的強度、化学的性質が低下するなどの好
ましくない効果を生じることがある。 本発明における前記顔料としては、プラスチツ
クの着色に使える通常の着色剤を使用することが
できる。 本発明の焼付け塗装用粉体塗料組成物は、上記
成分以外に必要により各種の添加剤、たとえば酸
化防止剤、帯電防止剤、紫外線吸収剤、滑剤、難
燃剤等を添加することができる。 ここで、酸化防止剤としては、たとえば、2,
6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、ブチル化
ヒドロキシアニソール、2,6−ジ−t−ブチル
−4−エチルフエノール、ステアリル−β−(3,
5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフエニル)
プロピオネート、2,2−メチレンビス(4−メ
チル−6−t−ブチルフエノール)、2,2−メ
チレン−ビス−(4−エチル−6−t−ブチルフ
エノール)、4,4−チオビス(3−メチル−6
−t−ブチルフエノール)、4,4−ブチリデン
ビス−(3−メチル−6−t−ブチルフエノー
ル)、テトラキス[メチレン−3−(3,5−ジ−
t−ブチル−4−ヒドロキシフエニル)プロピオ
ネート]メタン、1,1,3−トリス−(2−メ
チル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフエニ
ル)ブタンのようなフエノール系化合物、フエニ
ル−β−ナフチルアミン、N,N−ジフエニル−
p−フエニレンジアミンのようなアミン系化合
物、トリス(ノニルフエニル)ホスフアイト、ト
リフエニルフオスフアイト、トリオクタデシルフ
オスフアイト、ジフエニルイソデシルフオスフア
イトのようなリン系化合物、ジラウリルチオジプ
ロピオネート、ジミリスチルジプロピオネート、
ジステアリルチオジプロピオネートのような硫黄
化合物等が挙げられる。 前記帯電防止剤としては、たとえばポリオキシ
エチレンルアルキルアミン、ポリオキシエチレン
アルキルアミドのような非イオン系帯電防止剤、
アルキルスルホネート、アルキルベンゼンスルホ
ネートのようなアニオン系帯電防止剤、第4級ア
ンモニウムクロライド、第4級アンモニウムサル
フエートにようなカチオン系帯電防止剤、アルキ
ルベタイン型、アルキルイミダゾリン型のような
両性帯電防止剤等が挙げられる。 前記紫外線吸収剤としては、たとえばフエニル
サリシレート、p−t−ブチルフエニルサリシレ
ート等のサリチル酸系紫外線吸収剤、2,4−ジ
ヒドロキシベンゾフエノン、2−ヒドロキシ−4
−メトキシベンゾフエノン等のベンゾフエノン系
紫外線吸収剤、2−(2−ヒドロキシ−5−メチ
ルフエニル)ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒ
ドロキシ−5−t−ブチルフエニル)ベンゾトリ
アゾール等のベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤
等が挙げられる。 前記滑剤としては、脂肪族系炭化水素、高級脂
肪族系アルコール、脂肪族アマイド系、金属石鹸
系、脂肪族エステル系のような滑剤が挙げられ
る。 前記難燃剤としては、たとえばポリトリブロモ
スチレン、デカブロモジフエニルエーテル、テト
ラブロモビスフエノールAのようなハロゲン系難
燃剤、リン酸アンモニウム、トリクレジルホスフ
エート、トリエチルホスフエート、酸性リン酸エ
ステル等のリン系難燃剤、酸化スズ、三酸化アン
チモン等の無機系難燃剤が挙げられる。 前記固形エポキシ系樹脂と(A)成分および/また
は(B)成分、あるいはこれらと前記無機充填材、前
記流動性調整剤、顔料との配合は、公知のニーダ
ー、ブレンダー、ミキサー等を用いてロール混練
法などの混練によつて行なう。混練温度は通常80
〜150℃、好ましくは100〜130℃である。混練温
度が低いと配合物の均質性が十分でなく、塗膜の
平滑性、機械的性質などに好ましくない効果を生
じることがあり、高すぎると配合物の分解などが
起こり易く好ましくないことがある。 前記の方法によつて得られた配合物は、公知の
粉砕機などによつて適切な粒度の範囲に粉砕さ
れ、本発明の焼付け塗装用粉体塗料組成物を得
る。ここで適切な粒度の範囲は、塗膜として用い
る際の要求によつて異なるので一概に規定できる
ものではないが、通常30〜200メツシユ、好まし
くは60〜150メツシユである。焼付け塗装用粉体
塗料組成物の粒度の範囲が30メツシユ未満の場合
すなわち粒子が粗すぎると塗膜の平滑性、機械的
強度などが低下するので好ましくなく、一方、粒
度の範囲が200メツシユを超える焼付け塗装用粉
体塗料組成物とすることは実用上好ましくない。 本発明の焼付け塗装用粉体塗料組成物は、公知
の塗布、焼付方法、たとえば溶射法、タンブリン
グ法、流動浸漬法、静電塗装法などによつて塗膜
化することができる。 本発明の焼付け塗装用粉体塗料組成物は焼付に
より硬化し、塗膜を形成する。 [発明の効果] 本発明に焼付け塗装用粉体塗料組成物は、これ
を塗布、焼付することによつて耐アルカリ性、耐
酸性などの化学的性質が高く、かつ従来のエポキ
シ樹脂系粉体塗料組成物からは得られなかつたガ
ラス転移点、曲げ弾性率などの機械的強度が著し
く向上し、平滑性および表面外観のすぐれた塗膜
を形成することができる。 [実施例] 次に本発明について実施例と比較例とを示して
本発明をさらに具体的に説明する。 (実施例 1〜5) (A) 成分の具体的製造例と性質 窒素で置換した撹拌機付き重合反応器内に、キ
シレン(溶媒)60gとシクロペンタジエン100g
と無水マレイン酸100gとを装入し、260℃に加熱
して撹拌しながら3時間共重合反応を行なつた。 反応終了後、キシレンを除去して188gのシク
ロペンタジエンと無水マレイン酸との共重合反応
生成物を得た。このシクロペンタジエンと無水マ
レイン酸との共重合反応生成物の軟化点は135℃
であり、モノマー単位としてのシクロペンタジエ
ンの含有率は50重量%であり、臭素価は39g/
100gであり、酸価は490mgKOH/gであり、ガ
ードナー色相は18以上であつた。 (B) 成分の具体的製造例と性質 窒素で置換した撹拌機付き重合反応器内に、前
記(A)成分の製造で得たシクロペンタジエンと無水
マレイン酸との共重合反応生成物100gと、テト
ラヒドロフラン(溶媒)100gと、Pd触媒5g
(0.5重量%のPd金属を担持)とを装入し、水素を
圧入して30Kg/cm2Gとし、200℃に加熱して撹拌
下に3.5時間水添反応を行なつた。 反応終了後に溶媒、触媒等を除去してシクロペ
ンタジエンと無水マレイン酸との共重合反応生成
物の水素添加物101gを得た。 この水素添加物は、軟化点が152℃であり、臭
素価が8g/100gであり、酸価が480mgKOH/
gであり、ガードナー色相が17であつた。 焼付け塗装用粉体塗料組成物の製造 固形エポキシ系樹脂としてビスフエノールAジ
グリシジルエーテル型エポキシ樹脂(「エピコー
ト1004」、分子量1600)を用い、前記製造例によ
つて得られた(A)成分または(B)成分を硬化剤として
用い、無機充填剤として酸化チタン、流動性調整
剤としてモダフロー(モンサント社製)を用い
て、第1表に示す通りの配合割合で、これらを配
合し、130℃で10分間ロール混練した。混練物を
冷却後、粉砕し、平均粒度75メツシユの焼付け塗
装用粉体塗料組成物を得た。この焼付け塗装用粉
体塗料組成物を静電塗装法により、あらかじめリ
ン酸亜鉛で処理してある厚さ1.0mmの鋼板の表面
に塗布し、180℃で10分間焼付け、平均厚100μm
程度の塗膜を形成した。該塗膜の平滑性、耐アル
カリ性、耐酸性の良否の判定は下記の方式で行な
つた。 塗膜の平滑性:試験片を目視。 耐アルカリ性:試験片を10%NaOH水溶液に
室温にて1ケ月間浸漬後異常の有無を目視。 また、焼付け塗装用粉体塗料組成物を金型によ
つて注型加工後、180℃で10分間処理し作成した
試験片について動的粘弾性測定装置(バイブロ
ン)を用いてそれぞれガラス転移点および曲げ弾
性率の測定を行なつた。結果を第1表に示した。
なお、第1表中のガラス転移点および曲げ弾性率
の値は、5×0.6×40mmおよび10×5×100mmの金
型をそれぞれ用いて作成した試験片についての結
果である。 (実施例 6) 実施例1において、(A)成分22.2重量部に代え
て、(A)成分11.0重量部と(B)成分11.0重量部とを用
いたほかは実施例1に同様の方法で実施した。得
られた試験片のガラス転移点は221℃であり、曲
げ弾性率は59Kg/mm2(180℃での値)であつた。
塗膜の平滑性は良好で耐酸性、耐アルカリ性試験
による塗膜の異常は認められなかつた。 (比較例 1) 実施例1において、(A)成分に代えて、テトラヒ
ドロ無水フタル酸を用いたほかは実施例1と同の
方法で実施した。結果を第1表に示す。 (比較例 2) 実施例1において(A)成分に代えて無水コハク酸
を用いたほかは実施例1と同様の方法で実施し
た。結果を第1表に示す。 第1表および実施例6から、固形エポキシ系樹
脂と(A)成分および/または(B)成分とを配合し、粉
砕の後に焼付けにより塗膜化することの効果は明
らかであり、本発明の焼付け塗装用粉体塗料組成
物は、その塗膜の平滑性、耐酸性、耐アルカリ性
にすぐれ、かつ、従来のものと比較してガラス転
移点すなわち硬度および曲げ弾性率の高いすぐれ
たものであることがわかる。
【表】 * モンサント社製

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 固形エポキシ系樹脂と、シクロペンタジエン
    系モノマーおよび不飽和ジカルボン酸もしくはそ
    の無水物の共重合反応生成物(A)ならびに/または
    この共重合反応生成物(A)の水素添加物(B)とを配合
    し、粉砕してなることを特徴とする焼付け塗装用
    粉体塗料組成物。
JP21396385A 1985-09-27 1985-09-27 焼付け塗装用粉体塗料組成物 Granted JPS6272766A (ja)

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