JPH0586250A - 易崩壊性付与剤および組成物 - Google Patents

易崩壊性付与剤および組成物

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JPH0586250A
JPH0586250A JP27734691A JP27734691A JPH0586250A JP H0586250 A JPH0586250 A JP H0586250A JP 27734691 A JP27734691 A JP 27734691A JP 27734691 A JP27734691 A JP 27734691A JP H0586250 A JPH0586250 A JP H0586250A
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 エチレン含有量3〜24モル%のエチレン−
ビニルアルコール共重合体からなる易崩壊性付与剤およ
び該付与剤を熱可塑性樹脂に配合した組成物。 【効果】 本発明の易崩壊性付与剤は易崩壊性が優れて
おり、また該易崩壊性付与剤を熱可塑性樹脂に配合した
組成物は、フィルム成形時の延展性が優れており、また
得られる成形物の機械的強度も優れている。さらに本発
明の易崩壊性付与剤を熱可塑性樹脂に配合した組成物が
得られる成形物は使用後廃棄物として土中に埋め立てた
場合、微生物により速やかに崩壊をうけ、その形状、強
度などが消失する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、易崩壊性付与剤および
該付与剤を含むフィルム溶融成形時の延展性に優れた易
崩壊性組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に合成高分子は高度の材料特性をそ
なえ加工性に優れしかも安価であるため、あらゆる分野
で広く利用されている。しかしその成形品はかさ高く、
自らの耐久性のため投棄あるいは埋め立てしても自然に
崩壊せず、また焼却すれば発熱量が高いため、焼却設備
をいためるなど、最近プラスチック廃棄物の処理法が問
題となっている。そのため光あるいは微生物などによっ
て、部分的に分解させることにより、該プラスチック廃
棄物のかさ高さを減少させ、廃棄物の処理設備あるいは
埋め立て地を有効に利用する研究がなされてきた。
【0003】中でも、比較的安価でかつ完全な生物分解
性を有する澱粉を易崩壊性付与剤として、熱可塑性樹脂
にブレンドすることにより、生物崩壊性を有する、熱可
塑性樹脂組成物に関する研究は盛んにおこなわれている
(特開平2−14228号,同3−31333号)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら澱粉を易
崩壊性付与剤として含む組成物は澱粉由来の成形性およ
び/又は機械的強度の低さのため、熱可塑性樹脂元来の
成形性、機械的強度が阻害され、易崩壊性、成形性、機
械強度の三つを同時に満足する樹脂組成物が得られない
という欠点があった。とくに成形する場合の延展性に問
題があり、薄いフィルムが得られない。
【0005】しかして本発明の目的は、易崩壊性付与剤
を提供することおよび該付与剤を含む、フィルム成形時
の延展性の優れた、しかも機械的強度の良好な組成物を
提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的は、エチレン含
有量3〜24モル%のエチレン−ビニルアルコール共重
合体(EVOH)を易崩壊性付与剤として使用すること
によって達成される。
【0007】熱可塑性樹脂に易崩壊性付与剤をブレンド
する場合、組成物全体が成形性、機械的強度を有するた
めには、易崩壊性付与剤自身が成形性、物理的強度を有
すること、並びに易崩壊性付与剤と熱可塑性樹脂の界面
が強固に接着することが重要である。また同時に易崩壊
性を持たせるためには熱可塑性樹脂をブレンドすること
により、易崩壊性付与剤と熱可塑性樹脂の組成物よりな
る相に生物学的攻撃を阻害しないこと、例えば、該熱可
塑性樹脂に含まれる一成分が、生化学的に生物学的攻撃
を阻害しないか、あるいは該熱可塑性樹脂と易崩壊性付
与剤よりなる相との相界面で分子的な絡み合いが生じ、
生物学的攻撃を物理的に阻害しないことが重要である。
【0008】かかる観点より、本発明者らが鋭意検討し
た結果、易崩壊性付与剤としてエチレン含量3〜24モ
ル%のEVOHを用いた場合、該EVOHと様々な熱可
塑性樹脂との組成物は、使用に耐え得る機械的強度、並
びにフィルム成形時すぐれた延展性を示し、使用後廃棄
物として土中に埋め立てた場合、すみやかにその形状、
機械的強度を消失するという易崩壊性を具備しているこ
とがわかった。
【0009】EVOHの生物による易崩壊性に関しては
日経ニューマテリアル1990年3月26日号に一部記
載があるし、またEVOHと天然物である澱粉よりなる
樹脂組成物に関しては、特開平2−14228および特
開平3−31333に記載がある。しかしながら従来当
業界にて常識的に用いられてきたEVOHのエチレン含
有量は25モル%以上であり、またこれらの刊行物また
は公報には本発明で特定しているような低エチレン含有
量のEVOHを使用することの具体的な実施例はない。
また、上記公報のうち特開平3−31333号にはエチ
レン含有量10〜90重量%(モル%に換算すると1
4.9〜93.4モル%)のEVOHの記載はあるが、
とくにエチレン含有量が25モル%より小さいEVOH
が易崩壊性に優れているとの記載はない。さらに本発明
者らの追試の結果、従来より用いられてきたエチレン含
有量25モル%以上のEVOHは本発明に記載のEVO
Hに比べ崩壊性が著しく低下することがわかった。この
ことは後述する比較例からも明らかである。
【0010】本発明においてEVOHのエチレン含有量
としては3〜24モル%であることが重要であり、好ま
しくは3〜20モル%、さらに好ましくは3〜14モル
%、最適には5〜12モル%である。エチレン含有量が
24モル%を越えると本発明の目的とするフィルム成形
時の延展性が得られないし、また易崩壊性も十分でな
い。一方3モル%を下回るとフィルムとして成形したと
き実用に耐え得る十分な強度が得られないし、また易崩
壊性も十分でない。
【0011】EVOHのビニルエステル成分のけん化度
としては50%以上であることが好ましい。また熱安定
性の観点からは80%以上、さらには90%以上である
ことが好ましい。けん化度が50%を下回ると熱安定性
が低下し成形時に多量のゲルが発生するため外観が好ま
しくない。また熱水可溶性の観点からは、けん化度50
〜95%、さらには60〜95%であることが好まし
い。またEVOHとはエチレンとビニルエステルとの共
重合体けん化物であり、ここでビニルエステルとしては
酢酸ビニルが代表例としてあげられるが、他の脂肪酸ビ
ニルエステル(例ピバリン酸ビニルエステル)なども使
用できる。さらにEVOHには本発明の目的が阻害され
ない範囲で、プロピレン等の炭素数3以上のオレフィ
ン、(メタ)アクリル酸、ビニルシラン系化合物(ビニ
ルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシランな
ど)、ビニルピロリドン系化合物などの第三成分を共重
合することは自由である。また末端および/または側鎖
に炭素数が4〜50のアルキル基を有するEVOH、水
酸基の一部が酸化されているEVOH、脂肪族ポリエス
テルがグラフトされているEVOH、末端にイオン性基
(カルボン酸基またはその塩、スルホン酸基またはその
塩、アンモニウム基など)を有するEVOHも例示され
る。またEVOHの固有粘度[溶剤 水/フェノール
15/85重量比),30℃]は0.05〜0.2リッ
トル/g、好ましくは、0.07〜0.15リットル/
gである。
【0012】本発明に使用されるEVOHは熱水可溶性
であることがEVOHの易崩壊性を促進させる効果があ
りとくに好ましい。ここで熱水可溶性とは95℃の熱水
中に1分間浸漬したとき、実質的に完全に溶解する性質
を意味する。またEVOHは熱可塑性であることが、他
の熱可塑性樹脂とブレンドした場合、溶融成形が可能で
あることから好ましい。
【0013】本発明において易崩壊性付与剤とは、それ
自身が生物学的に攻撃を受け分解する性質を有し、かつ
該付与剤を他の熱可塑性樹脂に配合することにより、他
の熱可塑性樹脂に崩壊性を付与する性質を有するものを
いう。
【0014】本発明の易崩壊性付与剤を各種熱可塑性樹
脂に配合して使用する場合の各成分の配合量は熱可塑性
樹脂1〜99重量部および上記EVOH99〜1重量部
である。EVOHが1重量部以下、あるいは熱可塑性樹
脂が99重量部を越えると、廃棄物として投棄後、微生
物による十分な易崩壊性樹脂が得られない。好適な配合
量としては熱可塑性樹脂10〜90重量部、EVOH9
0〜10重量部である。
【0015】熱可塑性樹脂としてはとくに制限はない
が、ポリオレフィン(ポリエチレン、ポリプロピレンな
ど)、ポリアミド、ポリエステル(脂肪族ポリエステル
など)、ポリエーテル、ポリスチレン、(メタ)アクリ
ル系樹脂、ビニルアルコール系樹脂(エチレン含有量2
5〜65%のEVOHなど)、酢酸ビニル系樹脂(エチ
レン−酢酸ビニル共重合体など)ポリウレタン、などが
用いられる。このうち、とくにポリオレフィン、ポリエ
ステルが好ましい。
【0016】また本発明の組成物には天然物を配合して
使用することもできる。ここで天然物としては特に制限
はないが、澱粉、セルロース、キチン、キトサン、プル
ラン、などの多糖類があげられる。天然物の配合量は上
記の熱可塑性樹脂の配合量と同じ範囲から選ばれる。
【0017】また本発明の組成物には、樹脂の成形加工
性、可とう性をさらに増すために、他の添加剤、たとえ
ば、水、グリセリンなどの可塑剤を加えることは自由で
ある。
【0018】可塑剤の例としてはポリエチレングリコー
ル、エチレングリコール、ジグリセリン、グリセリン、
1,3−および1.4−ブタンジオール、1,2−プロ
ピレングリコール、ソルビトール、ε−カプロラクタ
ム、尿素、トルエンスルホン酸アミド、ラウリルアミ
ド、アセトアミド、ホルムアミド、ジメチルスルホキシ
ド、ジオクチルフタレート、ジブチルフタレート、水な
どから選ばれる1種あるいは2種以上が混合して用いら
れる。好適にはグリセリン、水、尿素などが用いられ
る。
【0019】さらに本発明の組成物には発明の効果が阻
害されない範囲で充填剤(タルク、クレー、マイカ、セ
ルロース繊維、PVA繊維など)、熱安定剤、紫外線吸
収剤、酸化防止剤、植物油、着色剤などをブレンドする
ことも自由である。
【0020】本発明の易崩壊性付与剤を使用する場合の
形態としては特に制限はないが、粉末、ペレット、他の
易崩壊性付与剤とのブレンド物、各種マスターバッチ、
増量剤、フィラーとのブレンド物が好適に用いられる。
【0021】本発明の組成物を得るための各成分の配合
手段としては、リボンブレンダー、高速ミキサーコニー
ダー、ミキシングロール、押出機、インテンシブミキサ
ー等が用いられる。
【0022】本発明の組成物は周知の押出し機、射出成
形機、プレス機などをもちいて任意の成形物(例:フィ
ルム、シート、各種容器、各種射出成形品)を得ること
ができるし、または得られたフィルムを延伸することに
よりスプリットヤーンとし、これを織物または編物とす
ることもできる。
【0023】成形物の例としては特に制限はないが、あ
る期間使用したのち、廃棄される成形物、たとえば食品
容器としてのカップ、ボトル、トレー、農業用資材とし
てのシート、くい、根おおい(マルチフィルム)、プラ
ンター、農薬・肥料・土壌改良剤等の容器あるいはキャ
リヤー材料、日用品として結束ひも、子供用のおもち
ゃ、ゴミ箱、工業用としてのクッション材、パッキン、
各種コンテナー、コロストミーバッグなどがあげられ
る。
【0024】また該成形品を使用した後、廃棄する場合
には一般のゴミと同様のゴミ集積地に投棄した直後より
崩壊がはじまるが、土中の微生物による崩壊の効果を高
めるために土中への埋め立てによる処理方法が好適であ
る。
【0025】本発明においては、上記組成物層を少なく
とも一層する多層体として使用することもできる。多層
体とする場合の他の層としては、生分解性樹脂層または
光分解性樹脂層であることが好ましい。ここで生分解性
樹脂層としては、タンパク質(ゼラチン、コラーゲ
ン)、ポリペプチド、ポリエステル(ポリアジペート、
ポリラクトン、脂肪族ポリエステル、脂肪族ポリエステ
ルアミド)、ポリエーテル、ポリウレタン、ポリスチレ
ン、さらには多糖類(澱粉、セルロース、キチン、キト
サンなど)を含有する熱可塑性樹脂{ポリオレフィン
(ポリエチレンなど)、ポリスチレン、ビニルアルコー
ル系樹脂(エチレン含有量25〜65モル%のEVOH
など)、エチレン−アクリル酸共重合体などの熱可塑性
樹脂に多糖類を配合したもの}から得られるフィルムま
たはシートが代表的なものとしてあげられる。また光分
解性樹脂層としてはエチレンと一酸化炭素との共重合
体、メチルビニルケトンとエチレン、スチレン、塩化ビ
ニル、メチルアクリレートなどとの共重合体、光分解性
マスターバッチ(ポリエチレンにメチルビニルケトンと
少量のメチルスチレンをグラフト重合したもの)を配合
した各種熱可塑性樹脂から得られるフィルムまたはシー
トが代表的なものとしてあげられる。また他の層として
は、セルロース系の紙、不織布、織布、網などもあげら
れる。
【0026】上記他の層は本発明の組成物層の片面、ま
たは両面に設けることができるし、また他の層の両面に
本発明の組成物層を設けることもできる。これらの多層
体を製造する場合には、必要に応じ接着剤、好ましくは
生分解性接着剤を使用することができる。
【0027】接着剤としてはポリウレタン系樹脂、スタ
ーチ系樹脂およびこれらを含有してなる不飽和カルボン
酸又はその無水物(無水マレイン酸など)をオレフィン
系重合体または共重合体[ポリエチレン{低密度ポリエ
チレン(LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LL
DPE)、超低密度ポリエチレン(SLDPE)}、エ
チレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−(メタ)アク
リル酸エステル(メチルエステル、またはエチルエステ
ル)共重合体]にグラフトしたものがもちいられる。こ
れらの接着剤は層間接着剤として、あるいは組成物層あ
るいは他層に配合して使用される。
【0028】多層体を得る方法としては、押出ラミネー
ト法、ドライラミネート法、共押出ラミネート法、共押
出シート成形法、共押出パイプ成形法、共射出成形法、
溶液コート法などがあげられる。以下、実施例にてより
詳細な説明を行うが、これにより本発明はなんら限定さ
れるものではない。
【0029】
【実施例】
実施例1 易崩壊性付与剤としての有効性の確認のため、本発明の
EVOH単品の易崩壊性を検討した。エチレン含有量7
モル%、けん化度99.7%のEVOHを水/プロパノ
ール混合溶液を溶媒として濃度10重量%のEVOH溶
液を得た。該溶液を温度75℃に調整した回転ドラム上
に塗布することにより溶媒を蒸発させ厚さ15μの均一
なフィルムを得た。
【0030】該フィルムを15×100mmに切り出
し、95℃に調整した熱水中に1分間浸漬し、熱水溶解
性を調べた。結果を第1に示す。なお熱水溶解性は下記
のように3段階で評価した。 ○・・・完全に溶解する △・・・膨潤し、ばらばらになる ×・・・不変
【0031】該フィルムを0.2g切り出し、これを予
め滅菌したポリビニルアルコール(PVA)0.3%含
有液体培地100ミリリットル(ml)に浸漬した。本
培地にあらかじめPVA0.3%含有液体培地にて3日
間振とうし増殖させたPVA分解性菌液1ミリリットル
(ml)を植菌し、途中PHを7〜7.5に調整しなが
ら2週間振とうし、該フィルムの重量変化を下式より求
め表1に示した。なお振とう条件は120rpm(30
℃)である。
【0032】 重量は、フィルムを20℃、50%RH下に48時間放
置後に測定した値である。
【0033】なお、上記PVA0.3%含有液体培地
(PH=7.5)の組成は次の通りである。 PVA(重合度1700、けん化度99.9%) 0.3% NH4NO3 0.1% KH2PO4 0.02% K2HPO4 0.1% MgSO4・7H2O 0.02% NaCl 0.01% CaCl2・2H2O 0.01% FeSO4・7H2O 0.001% Peptone 0.005% Y.ext. 0.005% ピロロキノリンキノン 1μg/ml
【0034】実施例2〜3および比較例1〜4 表1に示す以外は実施例1と同じ条件で実施した。結果
を表1に示す。
【0035】実施例4 易崩壊性付与剤としてエチレン含有量10モル%、けん
化度90%のEVOH30重量部と熱可塑性樹脂として
低密度ポリエチレン(LDPE)(三井デュポンポリケ
ミカル製ミラソンF972−5)70重量部、可塑剤と
してグリセリン10重量部をブレンドし、スクリュー直
径40mm、L/D=26のフルフライト型スクリュー
を有する一軸押出機を用いて溶融混練し、押出機の先端
に取り付けたペレットダイより押出機温度180℃にて
ストランドと化し、引き続きペレタイザーを用いてペレ
ットと化した。
【0036】該ペレットは上記押出機に550mm幅、
リップ開度0.3mmのコートハンガーダイを取り付け
た製膜装置より押出し、直径800mmのキャストドラ
ムを有する引取装置にてフィルムと化した。この時該引
取装置のキャストドラム回転数を順次増速することによ
り得られるフィルムの膜厚は薄くなり、さらに増速する
ことによりやがて破断に至り、それ以上薄いフィルムは
得られなくなる。この破断点におけるフィルムの厚さを
測定し、延展性として表2に示す。
【0037】また上記製膜装置にて製膜した100μの
均一なフィルムをサンプル幅15mm長さ150mmに
切り出し、引っ張り試験機にてチャック間隔50mm、
引っ張り速度500mm/minにて、破断時の強度お
よび伸度を測定した。結果を表2に示す。
【0038】易崩壊性に関しては該フィルム(20μ)
を土壌中(表層下5〜10cm)に埋設し、後の該フィ
ルムの状態を次の4段階で評価し、結果を表2に示す。 A・・・ひどく損傷 B・・・かなり損傷 C・・・やや損傷 D・・・不変
【0039】実施例5〜6および比較例5〜8 表2に示す以外は実施例4と同じ条件で実施した。結果
を表2に示す。
【0040】
【表1】
【0041】
【表2】
【0042】
【発明の効果】本発明の易崩壊性付与剤は易崩壊性が優
れており、また該易崩壊性付与剤を熱可塑性樹脂に配合
した組成物は、フィルム成形時の延展性が優れており、
また得られる成形物の機械的強度も優れている。さらに
本発明の易崩壊性付与剤を熱可塑性樹脂に配合した組成
物から得られる成形物は使用後廃棄物として土中に埋め
立てた場合、微生物により速やかに崩壊をうけ、その形
状、強度などが消失する。
フロントページの続き (72)発明者 廣藤 俐 岡山県倉敷市酒津1621番地 株式会社クラ レ内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エチレン含有量3〜24モル%のエチレ
    ン−ビニルアルコール共重合体からなる易崩壊性付与
    剤。
  2. 【請求項2】 エチレン−ビニルアルコール共重合体が
    熱水可溶性である請求項1記載の易崩壊性付与剤。
  3. 【請求項3】 エチレン−ビニルアルコール共重合体が
    熱水可溶性で、かつ熱可塑性である請求項1記載の易崩
    壊性付与剤。
  4. 【請求項4】 熱可塑性樹脂に請求項1、2または3記
    載のエチレン−ビニルアルコール共重合体を配合した易
    崩壊性組成物。
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