JPH0586103A - シクロデキストリンポリマー - Google Patents

シクロデキストリンポリマー

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JPH0586103A
JPH0586103A JP3216036A JP21603691A JPH0586103A JP H0586103 A JPH0586103 A JP H0586103A JP 3216036 A JP3216036 A JP 3216036A JP 21603691 A JP21603691 A JP 21603691A JP H0586103 A JPH0586103 A JP H0586103A
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compound
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JP3216036A
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English (en)
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Masanobu Yoshinaga
雅信 吉永
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Toppan Inc
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Toppan Printing Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 シクロデキストリンユニットの固定量が増大
し、その機能性が大巾に向上したシクロデキストリンポ
リマーを提供すること及び特定の高分子化合物を用いる
ことで水等に不溶であるが酵素により分解可能であり、
この結果分解性ポリマーとして使用しうるシクロデキス
トリンポリマーを提供する。 【構成】 シクロデキストリンを、ポリウレタン、ポリ
尿素、不飽和ポリエステル、ポリエステル、ポリカーボ
ネート、ポリアミド及びポリスルホンから選ばれる高分
子化合物の主鎖に含むシクロデキストリンポリマー。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はシクロデキストリンを含
有するポリマーに関し、詳しくは、吸着・分離剤として
利用可能なシクロデキストリンポリマーに関する。
【0002】
【従来の技術】シクロデキストリンはその環状空洞内に
種々の化合物を包接する性質を有しており、これらの包
接化合物は吸着・分離剤として利用することができる。
しかしながら、シクロデキストリンは水に可溶であり、
更に特定の有機溶媒にも溶解しうるものである。従っ
て、このようなシクロデキストリンに種々の系から化合
物を包接し、単離することは困難であった。このため、
シクロデキストリンを不溶性高分子化合物として用いる
方法が提案されている。
【0003】このように、シクロデキストリンを高分子
化合物として用いる方法としては、例えば、特開昭54-6
1290号及び同54-61291号各公報に記載されている、クロ
ロメチル化ポリスチレンにシクロデキストリンの誘導体
を反応させたもの、特開昭59-227906号公報に記載の不
溶性高分子物質にシクロデキストリン誘導体を反応させ
た固定化シクロデキストリンアミノ誘導体、及び特開昭
62-275102号公報に記載のシクロデキストリンをエピク
ロルヒドリンで架橋させ高分子化合物とし、残水酸基を
他の官能基に変換したもの等、更に共重合体の末端官能
基に高分子反応でシクロデキストリンを固定させたもの
等が挙げられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
方法にてポリマーに高分子反応によりシクロデキストリ
ンを固定化する場合、固定量が極めて少なく、前記の如
きシクロデキストリンの機能は期待し難く、また、架橋
により得られたものも、三次元網状化しているため、シ
クロデキストリンの空洞を利用した機能については期待
はされえない。また、シクロデキストリンを不溶性ポリ
マーとすることによる廃棄等の問題も生じてきた。
【0005】従って本発明の目的は、シクロデキストリ
ンユニットの固定量が増大し、その機能性が大巾に向上
したシクロデキストリンポリマーを提供することにあ
る。
【0006】また、本発明の別の目的は、特定の高分子
化合物を用いることで水等に不溶であるが酵素により分
解可能であり、この結果分解性ポリマーとして使用しう
るシクロデキストリンポリマーを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者等は前記課題に
鑑みて鋭意研究の結果、本発明の上記目的は、シクロデ
キストリンを、ポリウレタン、ポリ尿素、不飽和ポリエ
ステル、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリアミド
及びポリスルホンから選ばれる高分子化合物の主鎖に含
むシクロデキストリンポリマーを提供することにより達
成されることを見出した。
【0008】以下に、本発明を更に詳細に説明する。
【0009】本発明においてシクロデキストリン(以
下、CDと略記する)を主鎖に含む高分子化合物として
は、上記の如くポリウレタン、ポリ尿素、不飽和ポリエ
ステル、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリアミド
又はポリスルホンが挙げられる。
【0010】このような高分子化合物の合成に用いられ
るCDの誘導体としては、CDの有する水酸基のうち2
の水酸基のみに保護基を導入したものが挙げられる。こ
のようなCD誘導体としては、下記のようなものが用い
られる。
【0011】
【化1】
【0012】
【化2】
【0013】
【化3】 上記(7)の化合物の具体例としては以下の化合物が挙
げられる。
【0014】
【化4】 また、上記(8)及び(9)の化合物の具体例として
は、以下の化合物が挙げられる。
【0015】
【化5】
【0016】
【化6】 本発明においてCDを上記のような高分子化合物の主鎖
に組みこみ、CDポリマーを合成するための反応例とし
ては以下のようなものが挙げられる。
【0017】
【化7】
【0018】
【化8】
【0019】
【化9】
【0020】
【化10】
【0021】
【化11】
【0022】
【化12】
【0023】
【化13】
【0024】
【化14】
【0025】
【化15】
【0026】
【化16】
【0027】
【化17】
【0028】
【化18】
【0029】
【化19】
【0030】
【化20】
【0031】
【化21】
【0032】
【化22】 またnは、CDがα−CDのときは6,CDがβ−CD
の場合は7,CDがγ−CDの場合は8であり、mは2
〜10の整数を表わす。
【0033】上記反応は具体的には以下のようにして行
なわれる。
【0034】但し、(1)−a、(1)−b、(1)−
c、(1)−d、(1)−e、(1)−f、(1)−
g、(1)−h、(1)−i、(1)−j、(1)−
k、(1)−l、(1)−m及び(1)−nの各々に示
した反応で、残水酸基の保護は のいずれによっても行うことができる。
【0035】また、(1)−e、(1)−f、(1)−
g及び(1)−hの反応においては更に上記に加え により残水酸基を保護することもできる。
【0036】(残水酸基の保護の具体例) (イ) CH3−化,CH2=CH−CH2−化 保護基を2つ導入した化合物を脱水DMFに溶解し、系
を0〜5℃に冷却し、窒素気流下そこにNaHを添加す
る。添加後、その温度下で2時間反応させ、その後遮光
してヨウ化メチルを、または遮光しないで臭化アリルを
ゆっくり滴下する。滴下終了後、0〜5℃において2時
間、室温にて24時間攪拌する。反応終了後濾過し、DM
Fを減圧下留去し残渣に少量のエタノールを加え、大量
の水より再沈殿を行なう。沈殿物はよく水洗し乾燥させ
る。その後シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより
精製し残水酸基を保護した化合物を得る。
【0037】 保護基を2つ導入した化合物を脱水ピリジンに溶解し、
室温下無水酢酸をゆっくり滴下する。滴下終了後、60℃
で12時間反応させる。反応終了後、ピリジンを減圧下濃
縮し、残渣は大量の氷冷水より再沈殿を行なう。沈殿物
はよく水洗し乾燥させる。その後、シリカゲルカラムク
ロマトグラフィーにより精製し、残水酸基を保護した化
合物を得る。
【0038】 保護基を2つ導入した化合物を脱水DMFに溶解し、室
温下でp−トルエンスルホン酸を添加する。その系にD
MFに溶解した2,3−ジヒドロ−4H−ピラン、又は
2,3−ジヒドロ−4H−チインを滴下する。滴下終了
後、室温下で24時間反応させ、反応終了後DMFを減圧
下留去する。残渣に少量のエタノールを加え、大量の水
より再沈殿を行なう。沈殿物はよく水洗し乾燥させる。
その後シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製
し、残水酸基を保護した化合物を得る。
【0039】 (イ)の反応においてヨウ化メチル又は臭化アリルにか
えて、遮光しないで臭化ベンジルを用いる以外は同様に
して残水酸基を保護した化合物を得る。
【0040】次に(1)−a〜(1)−nの残水酸基の
保護および保護基の分離について説明する。
【0041】(1)−a 化合物[2]の合成(n=7,β−CDの場合) β−CDを室温下ピリジンに溶解し、この系にピリジン
に溶解したジフェニルメタン−p,p′−ジスルホニル
クロライドを5℃にて滴下する。滴下終了後20℃以下に
て1昼夜撹拌する。反応終了後ピリジンを40℃以下にて
減圧留去し残渣を大量のアセトンより再沈殿を行なう。
沈殿物を集め水より再結晶を繰り返し精製し、化合物
[1]を得る。(収率:15%)
【0042】得られた化合物[1]をDMF中でKIと
70〜80℃で1昼夜撹拌し、反応させ、反応終了後、DM
Fを減圧下で留去し、残渣を大量のアセトンより再沈殿
する。沈殿物はn−ブタノール/エタノール/水より再
結晶し精製し、化合物[2]を得る。
【0043】DMF中窒素雰囲気化NaHとベンジルア
ルコールを反応させ室温で化合物[2]のDMF溶液を
加える。その後70〜80℃にて1昼夜反応させ、終了後濾
過する。次いで減圧下DMFを留去し残渣を大量のアセ
トンより再沈殿する。沈殿物はエタノールより再結晶し
精製し、化合物[3]を得る。(収率:45%)
【0044】化合物[3]を脱水DMFに溶解し、系を
0〜5℃に冷却し、窒素気流下そこにNaHを添加す
る。添加後、その温度下で2時間反応させ、その後遮光
してヨウ化メチルを、または遮光しないで臭化アリルを
ゆっくり滴下する。滴下終了後、0〜5℃において2時
間、室温にて24時間攪拌する。反応終了後濾過し、DM
Fを減圧下留去し残渣に少量のエタノールを加え、大量
の水より再沈殿を行なう。沈殿物はよく水洗し乾燥させ
る。その後シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより
精製し化合物[4]を得る。
【0045】得られた化合物[4]は粗成物のままエタ
ノールに溶解し5%Pd/Cを加え水素添加を行なう。
水素圧が減らなくなるまで反応し、終了後濾過エタノー
ルを減圧下で留去し残渣をシリカゲルカラムクロマトグ
ラフィーにより分離・精製し化合物[A]−1(ジ−6
−ヒドロキシ−ペル−O−メチルβ−CD)を得る。
(収率:30%)
【0046】(1)−b β−CDを水に溶解し、次いで室温で酢酸を加え、続い
てベンズアルデヒドをゆっくり滴下する。しばらくする
と結晶が析出してくるがそのまま加え、滴下終了後さら
に6時間攪拌する。その後濾過し、沈殿物は氷冷水で洗
浄し、次いで炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄し乾燥さ
せる。沈殿物は水より再結晶を繰り返し精製し化合物
[9]を得る。(収率:45%)
【0047】化合物[9]の残水酸基の保護は(1)−
aの反応における(イ)、(ロ)又は(ハ)に準じて行
ない化合物[10]を得ることができる。
【0048】化合物[10](例えばメチル化物)を酢酸
に溶解し、5%Pd/Cを添加し水素添加を行なう(室
温,5atm/cm2)。水素圧が減少しなくなると反応を終
了し、Pd/Cを濾別、酢酸を減圧下留去する。残渣を
シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより分離・精製
し、目的物[A]−2を得る。
【0049】(1)−c β−CDを脱水DMFに溶解し、室温でp−トルエンス
ルホン酸を加える。室温で1時間撹拌後DMFに溶解し
たオルト酢酸メチルを滴下する。滴下後ゆっくりと温度
を上げ90〜100℃で1時間撹拌する。反応終了後室温ま
で放冷し、その後中和し濾過する。DMF、トリメチル
オルト酢酸エステルは、減圧下留去し、残渣は大量のア
セトンにより再沈殿し、濾過する。沈殿物は十分水洗
し、メタノールにより再結晶を行ない精製し、化合物
[11]を得る。
【0050】化合物[11]の残水酸基の保護は(1)−
bの反応の残水酸基の保護と同様に行ない、化合物[1
2]を得ることができる。
【0051】化合物[12](例えばアセチル化物)を酢
酸に溶解し、50〜60℃下12時間反応を行なう。反応終了
後、酢酸を減圧下留去し、残渣をシリカゲルカラムクロ
マトグラフィーにより分離・精製して目的物[A]−3
を得る。
【0052】(1)−d β−CDを水に溶解し、30〜40℃に系を保つ。その系に
フェニルホウ酸のメタノール溶液をゆっくり滴下する。
しばらくすると結晶が析出してくるがそのまま加え、滴
下終了後1時間攪拌する。反応終了後放冷し、濾過す
る。沈殿物は水、メタノールで洗浄し、乾燥させる。沈
殿物はメタノールより再結晶を行ない精製し化合物[1
3]を得る。(収率:60%)
【0053】化合物[13]の残水酸基の保護は(1)−
bの反応の残水酸基の保護と同様に行ない、化合物[1
4]を得ることができる。
【0054】化合物[14](例えばアリル化物)をアセ
トンに溶解し、室温下1,3−プロパンジオールをゆっ
くり滴下する。滴下終了後40〜50℃下にて12時間反応さ
せる。反応終了後、アセトンを減圧下留去し残渣をクロ
ロホルム/水系にて抽出を行なう。クロロホルム層は乾
燥し、その後減圧下濃縮し、残渣をシリカゲルカラムク
ロマトグラフィーにより分離・精製し目的物[A]−4
を得る。
【0055】(1)−e β−CDを脱水ピリジンに溶解し、0〜5℃に冷却す
る。その系にピリジンに溶解した1,1,4,4−テト
ラメチル−1,4−ジクロロジシルメチレンをゆっくり
滴下する。滴下終了後0〜5℃で1時間、室温で3時間
攪拌する。反応終了後、そのピリジン溶液を水中に入れ
よく攪拌する。沈殿物はよく冷メタノールで洗浄し、エ
タノール、メタノールの順で再結晶し精製し化合物[1
5]を得る。(収率:30%)
【0056】化合物[15]の残水酸基の保護は(1)−
aの反応における(イ)、(ロ)、(ハ)又は(ニ)に
準じて行ない化合物[16]を得ることができる。
【0057】化合物[16](例えばメチル化物)を塩化
メチレンに溶解しその系に室温下47%三フッ化ホウ素エ
ーテル溶液をゆっくり滴下する。滴下終了後、室温で6
時間攪拌し、反応終了後氷冷水中に注ぐ。有機層を分離
し、炭酸ナトリウム水溶液、水で洗浄し乾燥後減圧下濃
縮する。残渣はシリカゲルクロマトグラフィーにより分
離し目的物[A]−5を得る。
【0058】(1)−f β−CDを脱水ピリジンに溶解し、0〜5℃に冷却す
る。その系にピリジンに溶解した1,1,4,4−テト
ラメチル−1,4−ジクロロジシルエチレンをゆっくり
滴下する。滴下終了後0〜5℃で1時間、室温で3時間
攪拌する。反応終了後、そのピリジン溶液を水中に入れ
よく攪拌する。析出した沈殿物はよく冷メタノールで洗
浄し、エタノールより繰り返し再結晶することで精製し
化合物[17]を得る。(収率:25%)
【0059】化合物[17]の残水酸基の保護は(1)−
eの反応の残水酸基の保護と同様に行ない、化合物[1
8]を得ることができる。
【0060】以下(1)−eにおける化合物[16]の反
応と同様にして目的物[A]−6を得る。
【0061】(1)−g (1)−fの反応において、1,1,4,4−テトラメ
チル−1,4−ジクロロジシルエチレンを1,3−ジク
ロロテトラメチルジシロキサンに変える以外は同様に反
応を行ない化合物[19]を得る。(収率:25%)
【0062】化合物[19]の残水酸基の保護は(1)−
eの反応の残水酸基の保護と同様に行ない化合物[20]
を得ることができる。
【0063】以下(1)−eにおける化合物[16]の反
応と同様にして目的物[A]−7を得る。
【0064】(1)−h (1)−fの反応において1,1,4,4−テトラメチ
ル−1,4−ジクロロジシルエチレンを1,1,3,
3,5,5−ヘキサメチル−1,5−ジクロロトリシロ
キサンに変え、再結晶溶媒としてイソプロピルアルコー
ルを用いる以外は同様にして反応を行ない化合物[21]
を得る。(収率:30%)
【0065】化合物[21]の残水酸基の保護は(1)−
eの反応の残水酸基の保護と同様に行ない化合物[22]
を得ることができる。
【0066】以下、(1)−eにおける化合物[16]の
反応と同様にして目的物[A]−8を得る。
【0067】(1)−i β−CDを脱水DMSO(あるいはDMF)中で溶解さ
せ、室温、窒素気流下2倍等量のNaHを添加する。添
加後40〜50℃で30分攪拌し濾過する。濾液に40〜50℃下
DMSO(あるいはDMF)に溶解した2,2′−ビス
(ブロモメチル)−1,1′−ビフェニルを滴下し、終
了後、80℃で24時間攪拌させる。反応終了後濾過し、溶
媒を留去し、残渣を大量のアセトンより再沈殿させる。
沈殿物は水洗し、さらにアセトンで洗浄し、乾燥後エタ
ノールより再結晶し精製し化合物[23]を得る。(収
率:20%)
【0068】化合物[23]の残水酸基の保護は(1)−
bの反応における残水酸基の保護と同様に行ない、化合
物[24]を得ることができる。
【0069】化合物[24](例えばメチル化物)を酢酸
に溶解し10%Pd/Cを添加し、水素添加を行なう(60
℃,5atm/cm2)。水素圧が減少しなくなるまで反応を
続け、反応終了後Pd/Cを濾別し、酢酸を減圧下留去
する。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーによ
り分離・精製し、目的物[A]−9を得る。
【0070】(1)−j 反応(1)−iにおいて、2,2′−ビス(ブロモメチ
ル)−1,1′−ビフェニルを1,2−ジブロモ−1,
2−ジフェニルエタンに変える以外は同様に反応を行な
い化合物[25]を得る。(収率:15%)
【0071】(i) 化合物[25]の残水酸基の保護は
(1)−bの反応における残水酸基の保護と同様に行な
い、化合物[26]を得ることができる。
【0072】(ii) 化合物[25]を脱水DMFに溶解
し、室温下でp−トルエンスルホン酸を添加する。その
系にDMFに溶解した2,3−ジヒドロ−4H−ピラン
又は2,3−ジヒドロ−4H−チインを滴下する。滴下
終了後室温下で24時間反応させ、反応終了後DMFを減
圧下留去する。残渣に少量のエタノールを加え大量の水
より再沈殿を行なう。沈殿物はよく水洗し乾燥させる。
その後シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製
し、化合物[26]を得る。
【0073】以下、(1)−iの化合物[24]の反応と
同様に、化合物[26]を反応させて目的物[A]−10を
得る。
【0074】(1)−k β−CDを脱水ピリジンに溶解し、0−5℃に冷却す
る。その系にピリジンに溶解したp−ニトロフェニルク
ロロギ酸エステルをゆっくり滴下する。滴下終了後室温
下で24時間撹拌する。反応終了後残渣を大量のアセトン
により再沈殿させる。沈殿物は濾過し、よく水洗し乾燥
させる。残った沈殿物は、イソプロピルアルコールによ
り再結晶を行ない化合物[27]を得る。(収率約15%)
【0075】化合物[27]の残水酸基の保護は(1)−
bの反応における残水酸基の保護と同様に行ない、化合
物[28]を得ることができる。
【0076】化合物[28](例えばテトラヒドロピラニ
ル化物)をジオキサンに溶解する。その系に室温で0.5
M NaOH−50%ジオキサン水溶液を滴下する。滴下
終了後室温で3時間攪拌する。反応終了後ジオキサンを
減圧下留去し結晶が析出する前に陽イオン交換樹脂カラ
ムを通し再度溶媒を留去する。残渣をクロロホルム/水
系より抽出し、クロロホルム層は乾燥させ減圧下濃縮す
る。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより
分離・精製し目的物[A]−11を得る。
【0077】(1)−l β−CDを脱水DMSO(あるいはDMF)中で溶解さ
せ、室温、窒素気流下で2倍等量のNaHを添加する。
添加後40〜50℃で30分撹拌し、濾過する。その濾液に10
℃以下でDMSO(あるいはDMF)に溶解したジ−
(ブロモフェニルエチル)スルフィドを窒素気流下で滴
下終了後その雰囲気において室温下60時間撹拌反応させ
る。
【0078】反応終了後濾過し、次いで溶媒を減圧下30
℃以下にて留去、残渣を大量のジエチルエーテルにより
再沈殿させる。沈殿物はアセトンで洗浄、さらに水洗を
繰り返し、乾燥後エタノールにより再結晶し精製し、化
合物[29]を得る。
【0079】次に化合物[29]を(1)−bの反応にお
ける残水酸基の保護と同様に行ない化合物[30]を得る
ことができる。
【0080】化合物[30]を(1)−jの保護基の分離
と同様に行ない目的物[A]−12を得ることができる。
【0081】(1)−m (1)−lの反応のジ−(ブロモフェニルエチル)スル
フィドをp,p′−ジブロモメチル−ジフェニルスルフ
ィドに変える以外は同様に反応を行ない化合物[31]を
得る。
【0082】次に化合物[31]を(1)−bの反応にお
ける残水酸基の保護と同様に行ない化合物[32]を得る
ことができる。
【0083】次に化合物[32]を(1)−iの保護基の
分離と同様に行ない目的物[A]−13を得ることができ
る。
【0084】(1)−n β−CDを脱水DMFに溶解し、窒素気流下NaHと反
応させる。その系を0〜5℃に冷却し、炭酸ジメチルの
DMF溶液をゆっくりと滴下する。滴下後も0〜5℃で
2時間撹拌する。反応終了後、未反応のNaHをメタノ
ールで反応させ、アルコラートとし、溶媒を減圧下30℃
にて留去する。残渣は大量のアセトンにより再沈殿させ
る。沈殿物は濾過し、よく水洗し乾燥させる。残った沈
殿物はイソプロピルアルコールにより精製し化合物[3
3]を得る。
【0085】次に化合物[33]を(1)−bの反応にお
ける残水酸基の保護と同様に行ない化合物[34]を得る
ことができる。
【0086】化合物[34]を1−kの反応における保護
基の分離と同様に行ない目的物[A]−14を得ることが
できる。
【0087】 DMF中にナトリウムアジドを溶解し室温で化合物
[2]のDMF溶液を加える。添加後80〜90℃で6時間
反応させる。終了後室温まで放冷し、濾過しDMFを減
圧下で留去し残渣を大量のメタノールより再沈殿する。
沈殿物を集めて水より再結晶し化合物[5]を得る。
(収率:80%)
【0088】得られた化合物[5]をピリジンに溶解し
室温で無水酢酸を加え、その後30時間撹拌する。反応終
了後ピリジン、無水酢酸を減圧下で留去し残渣を少量の
エタノールに溶解し大量の氷冷水より再沈殿を行なう。
沈殿物はよく氷冷水で洗浄し乾燥させ化合物[6]を得
る。
【0089】化合物[6]は粗成物のままエタノールに
溶解し、10%Pd/Cを加え水素添加を行なう。水素圧
が減らなくなるまで反応し、終了後濾過エタノールを減
圧下で留去し残渣をシリカゲルクロマトグラフィーによ
り分離・精製し、化合物[B](ジ−6−アミノ−ペル
−O−アセチルβ−CD)を得る。(収率:60%)
【0090】iv)化合物[C]の合成(R′がCH2
CH−CH2−の場合) DMF中で窒素雰囲気下グリコール酸とNaHを反応さ
せ室温でその系に化合物[2]のDMF溶液を加える。
添加後70〜80℃で1昼夜反応させ、終了後減圧下でDM
Fを留去し、残渣を大量のアセトンより再沈殿させる。
沈殿物はメタノールより再結晶し精製し化合物[7]を
得る。(収率:25%)
【0091】得られた化合物[7]をDMFに溶解し窒
素雰囲気下0℃でNaHを加える。添加後0℃で1時
間、室温で2時間撹拌後、再び0℃において臭化アリル
を加え添加後室温で1昼夜撹拌する。終了後濾過しDM
Fを減圧下で留去し、残渣に少量のエタノールを加え大
量の水より再沈殿を行なう。沈殿物はよく水洗し乾燥さ
せベンゼン/酢酸エチルで再結晶を行ない精製し、化合
物[8]を得る。(収率:65%)
【0092】次に化合物[8]をテトラヒドロフラン
(THF)に溶解し塩化チオニルを加える。添加後還流
下6時間反応させる。反応終了後放冷し減圧下でTH
F,塩化チオニルを留去し乾固させ化合物[9]を得
る。
【0093】別途ナトリウムアジドを水に溶解し氷冷し
たものを用意し、その系に化合物[9]のアセトン溶液
を10〜15℃で加える。添加後、さらにその温度で2時間
撹拌し室温まで放置する。2層に分離した溶液を分液し
て化合物[10]のアセトン溶液を得る。
【0094】得られた化合物[10]の溶液を60〜70℃に
加熱したベンゼン中にゆっくり注ぎ2時間撹拌する。反
応終了後濾過し、減圧下でアセトン・ベンゼンを留去し
乾燥させると化合物[C](ジ−6−イソシアナト−ペ
ル−O−アリルβ−CD)が得られる。(粗収率:50
%)
【0095】CDポリマーの合成(重付加)反応は以下
のように行なう。
【0096】1.化合物[A]−1〜[A]−11(n=
7,R;CH3−)のいずれかをクロルベンゼン(また
はアニソール)に溶解し、窒素雰囲気下で撹拌する。そ
の系にヘキサメチレンジイソシアネート(m=6)を溶
解したクロルベンゼン(またはアニソール)を還流下滴
下する。約半量を滴下後4〜5時間反応させる。その後
残りの半量を滴下しさらに2〜3時間反応させる。反応
終了後放冷し、析出したポリマーを少量のDMFに溶解
し大量のメタノールで再沈殿させる。沈殿物を集めてよ
くメタノールで洗浄し減圧乾燥させればポリウレタン
[I]が得られる。
【0097】 下、ヘキサメチレンジイソシアネート(m=6)を溶解
したアニソールの全量の約80%をゆっくりと滴下する。
ただちにポリ尿素[II]が析出する。滴下終了後70〜80
℃で1時間反応させ、続いて残りの20%のジイソシアネ
ート溶液を加え90〜100℃にて6時間反応させる。反応
終了後濾過し、沈殿物はよくメタノールで洗浄し、さら
にソックスレーでエタノールを溶媒として低分子量オリ
ゴマーを熱時抽出する。残りのポリマーを減圧乾燥すれ
ばポリ尿素[II]が得られる。
【0098】3.化合物[C](n=7,R′;CH2
=CH−CH2−)とヘキサメチレングリコール(m=
6)との反応は上記合成例の1に、また化合物[C]と
ヘキサメチレンジアミン(m=6)との反応は上記反応
例の2に準じて行なうことができる。
【0099】
【化23】
【0100】
【化24】
【0101】
【化25】
【0102】
【化26】
【0103】
【化27】
【0104】
【化28】
【0105】
【化29】 上記反応式において、R,R′及びnはポリウレタン及
びポリ尿素の合成反応式にて定義されたものと同義であ
り、R″は
【0106】上記不飽和ポリエステルの合成反応(2)
は、具体的には以下のように行なわれる。
【0107】i)化合物[2]の合成は前記ポリウレタ
ン、ポリ尿素の合成の場合と同様に行なわれる。
【0108】 DMF中で窒素雰囲気下グリコール酸とNaHを反応さ
せ室温でその系に化合物[2]のDMF溶液を加える。
添加後70〜80℃で1昼夜反応させ終了後減圧下でDMF
を留去し、残渣を大量のアセトンより再沈殿させる。沈
殿物はメタノールより再結晶し精製し、化合物[7]を
得る。(収率:25%)
【0109】得られた化合物[7]をピリジンに溶解
し、室温で無水酢酸を加えその後30時間撹拌する。反応
終了後ピリジン、無水酢酸を減圧下で留去し残渣を少量
のエタノールに溶解、大量の氷冷水より再沈殿を行な
う。沈殿物はn−ヘキサン/アセトンより再結晶し精製
し化合物[D]を得る。(収率:80%)
【0110】iii)化合物[E]の合成 化合物[D]と塩化アセチルとを混合し、還流下化合物
[D]が全て溶解してから2〜3時間反応させる。反応
終了後室温まで放冷し、その後氷冷下0〜5℃に系を冷
却すると結晶が析出する。結晶を集めてエチルエーテル
で洗浄すると化合物[E]が得られる。(収率:80%)
【0111】CDポリマーの合成(重縮合)反応は以下
のように行なう。
【0112】1.フラスコ内に化合物[A](n=7,
R;CH3−),無水マレイン酸、テレフタル酸のDM
SO溶液を入れ、窒素気流下徐々に加熱する。140〜150
℃において2時間撹拌し、さらに170〜180℃に温度を上
げ縮合水が留出しなくなるまで(約3時間)反応を続け
る。
【0113】反応終了後窒素気流下放冷し、大量の水よ
り再沈殿させる。得られたポリマーをよく水で洗い減圧
乾燥させ化合物[V]を得る。また、3時間反応を続け
た後120〜130℃まで系温度を下げ、そこにハイドロキノ
ン、スチレンを加え撹拌し(約2時間)、その後同様の
処理を行なうとスチレンを含んだ不飽和ポリエステルを
得ることもできる。
【0114】 ン酸、1,3−プロパンジオール(m=3)を入れ窒素
気流下徐々に加熱する。150〜160℃において2時間撹拌
しさらに200〜210℃に温度を上げ縮合水が留出しなくな
るまで(約3時間)反応を続ける。
【0115】反応終了後得られたポリマーをよく水洗し
減圧乾燥させ化合物[VI]を得る。
【0116】また、3時間反応を続けた後、140〜150℃
まで系温度を下げそこにハイドロキノン、スチレンを加
え、撹拌させ(約2時間)その後同様の処理を行なうと
スチレンを含んだ不飽和ポリエステルを得ることもでき
る。
【0117】 ン酸,1,3−プロパンジオール(m=3)を入れ窒素
気流下徐々に加熱する。150〜160℃において2時間撹拌
しさらに200〜210℃に温度を上げ縮合水が留出しなくな
るまで(約3時間)反応を続ける。
【0118】反応終了後、得られたポリマーはよく水洗
し減圧乾燥させ、化合物[VII]を得る。また、3時間
反応を続けた後、140〜150℃まで系温度を下げそこにハ
イドロキノン、スチレンを加え、撹拌させ(約2時間)
その後同様の処理を行なうとスチレンを含んだ不飽和ポ
リエステルを得ることもできる。
【0119】前記ポリエステルの合成反応(3)は具体
的には以下のように行なわれる。
【0120】i)化合物[2]の合成は前記ポリウレタ
ン、ポリ尿素の合成の場合と同様に行なわれる。
【0121】 DMF中で窒素雰囲気下グリコール酸とNaHを反応さ
せ、室温でその系に化合物[2]のDMF溶液を加え
る。添加後70〜80℃で1昼夜反応させ、反応終了後減圧
下でDMFを留去し、残渣を大量のアセトンより再沈殿
させる。沈殿物はメタノールより再結晶し精製し、化合
物[7]を得る。(収率:25%)
【0122】得られた化合物[7]をピリジンに溶解し
室温で無水酢酸を加え、その後30時間撹拌する。反応終
了後ピリジン無水酢酸を減圧下で留去し残渣を少量のエ
タノールに溶解し、大量の氷冷水より再沈殿を行なう。
沈殿物をn−ヘキサン/アセトンより再結晶し精製し化
合物[8]を得る。(収率:80%)
【0123】(R″がCH3−の場合)化合物[8]を
エーテルに溶解し0℃まで冷却する。この系にジアゾメ
タンのエーテル溶液をゆっくりと加える。その温度で窒
素が発生しなくなるまで撹拌し反応終了後過剰のジアゾ
メタンを酢酸でつぶし、その溶液を大量のメタノール/
水に加え再沈殿を行なう。得られた沈殿物は再度エタノ
ールに溶解し大量の水より再沈殿を行ない精製し化合物
[F]を得る。(収率:55%)
【0124】一方化合物[8]をベンゼンに溶解し、塩
化チオニルと還流下6時間反応する。反応終了後、減圧
下ベンゼン、塩化チオニルを留去し乾固させ、化合物
[G]を得る。(収率:70%)得られた白色結晶はその
まま縮合反応に用いる(非常に不安定なため)。
【0125】CDポリマーの合成(重縮合)反応は以下
のように行なう。
【0126】1.(i)重合反応管中に化合物[A]−
1又は(1)ポリウレタン及びポリ尿素の合成において
得られた[A]−2〜[A]−11のいずれか(n=7,
R;CH3 )及びテレフタル酸ジメチル、酢酸カルシ
ウム二水和物、三酸化アンチモンのDMF溶液を入れ
る。混合物を加熱し、毛管を反応管の底に届くように入
れ窒素を流す。100〜120℃で2時間で混合物中のメタノ
ールを留去した後150〜160℃で2時間加熱する。次いで
減圧しさらに5時間加熱し、反応終了後窒素気流中で放
冷する。DMF溶液を大量の水より再沈殿させる。よく
水で洗浄し減圧乾燥させて、ポリエステル[VIII]が得
られる。
【0127】 −)及びエチレングリコール,チタン酸イソプロピルの
混合物を入れる。混合物を加熱し毛管を反応管の底に届
くように入れ、窒素気流下140〜160℃で3時間反応させ
る。次いでメタノールを留去した後180〜200℃で2時間
反応させ、ゆっくり減圧しさらに5時間反応させる。反
応終了後窒素気流中で放冷し減圧乾燥して化合物[IX]
が得られる。
【0128】 ノン、ニトロベンゼンを入れ窒素気流下120〜140℃で8
時間反応させる。反応終了後ニトロベンゼンを減圧下留
去、乾固させる。得られた固体を集めて減圧乾燥すると
化合物[X]が得られる。
【0129】
【化30】
【0130】
【化31】
【0131】
【化32】
【0132】
【化33】
【0133】
【化34】 上記反応式において、R,R′及びnはポリウレタン及
びポリ尿素の合成反応式にて定義されたものと同義であ
る。
【0134】(3a)ポリカーボネートの合成 ポリウレタン、ポリ尿素の合成方法と同様にして、化合
物[A],[B],[H],[I]及び[J]を合成す
る。
【0135】1.化合物[A](n=7,R;CH
3−)をピリジンに溶解し、溶液を30℃以下にし撹拌す
る。その系にホスゲンを通じ、ホスゲン−塩化水素錯体
の黄色が消えてなくなるまで撹拌する。反応終了後、メ
タノールを加え、重合体を沈殿させ濾過し乾燥する。次
いで、再度THFに溶解しメタノールで再沈殿し精製さ
せ、減圧乾燥することでポリカーボネート[XI]が得ら
れる。
【0136】(3b)ポリアミドの合成 ン酸(m=4)のエタノール溶液に加え、撹拌する。1
〜2時間後反応を止め室温で一夜放置後濾過し、濾物は
エタノールで洗い減圧乾燥させる。
【0137】得られたアミド塩を約80%の水溶液としオ
ートクレーブに入れる。窒素置換した後内温180〜200
℃、圧力15〜18kg/cm2の状態で水蒸気を出し加熱撹拌
する(5時間)。その後放圧し、内温は250℃まで上げ
さらに1時間加熱する。室温まで放冷しメタノールで洗
い減圧乾燥することでポリアミド[XII]が得られる。
【0138】2.化合物[H](n=7,R′=CH2
=CH−CH2−)及びヘキサメチレンジイソシアネー
ト(m=4)をキシレンに溶解し重合管に入れ窒素置換
を行った後封管する。その後100〜110℃で5時間、150
〜160℃で3時間反応させる。室温まで放冷後、大量の
メタノール中に入れ再沈殿を行なう。
【0139】沈殿物はよくメタノールで洗浄後減圧乾燥
することでポリアミド[XIII]が得られる。
【0140】3.化合物[I](n=7,R′=CH2
=CH−CH2−)の塩化メチレン溶液をエチレンジア
ミン(m=2)と水酸化カリウムを溶解した大量の水中
に加え激しく撹拌する。
【0141】室温で30分撹拌した後、濾過し、濾別した
ポリマーを沸騰水に入れ吸着されている塩化メチレンを
除去する。再度濾過しポリマーを減圧乾燥することでポ
リアミド[XIV]が得られる。
【0142】(3c)ポリスルホンの合成 ラウリル酸ソーダ水溶液そして炭酸ナトリウムを加え均
一溶液とする。その系に撹拌しながらm−ベンゼンスル
ホニルジクロライドの塩化メチレン溶液を5分間で加
え、その後30分間撹拌する。そしてエタノールを加え、
生成した沈殿を濾過する。沈殿はエタノール、アセト
ン、熱水、アセトンの順で洗浄し減圧乾燥することでポ
リスルホン[XV]を得る。
【0143】本発明において用いられるCDとしては、
例えばα−CD、β−CD及びγ−CDが挙げられる。
【0144】上記の如く得られる本発明のCDポリマー
は水又は特定の有機溶媒に不溶である一方、特定の酵素
により分解可能であり、分解性ポリマーとして使用する
こともできる。
【0145】表1に、本発明のCDポリマーの分解性を
示す。
【0146】
【表1】 但し、上記結果は、各々のCDポリマーを10cm×10cm
(厚み:約50μm)のフィルム状にし、これを土中に埋
め、一定期間ごとにその状態を調べて得られたものであ
る。
【0147】上記の如く得られたCDポリマーは、特に
吸着・分離剤として利用することができる。
【0148】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明の如
く、CDを高分子化合物の主鎖に導入することにより、
CDユニットの固定量が増大し、その機能性が大巾に向
上したCDポリマーを提供することができ、また、特定
の高分子化合物を用いることで水又は特定の有機溶媒に
不溶である一方、酵素により分解可能であり、この結果
分離性ポリマーとして使用しうるCDポリマーを提供す
ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08G 63/42 NMG 7211−4J 63/52 NPF 7211−4J 64/00 NPT 8933−4J 69/26 NSF 9286−4J 69/40 NSP 9286−4J 75/20 NTV 7167−4J

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シクロデキストリンを、ポリウレタン、
    ポリ尿素、不飽和ポリエステル、ポリエステル、ポリカ
    ーボネート、ポリアミド及びポリスルホンから選ばれる
    高分子化合物の主鎖に含むシクロデキストリンポリマ
    ー。
JP3216036A 1990-10-01 1991-08-01 シクロデキストリンポリマー Pending JPH0586103A (ja)

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Cited By (6)

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