JPH0585207B2 - - Google Patents

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JPH0585207B2
JPH0585207B2 JP5325984A JP5325984A JPH0585207B2 JP H0585207 B2 JPH0585207 B2 JP H0585207B2 JP 5325984 A JP5325984 A JP 5325984A JP 5325984 A JP5325984 A JP 5325984A JP H0585207 B2 JPH0585207 B2 JP H0585207B2
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JP
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liquid
filter housing
primary
primary side
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JP5325984A
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JPS60197287A (ja
Inventor
Shigemitsu Hirayama
Takamichi Akashi
Akio Ikuta
Hiroshi Fukuda
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Fujisawa Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Fujisawa Pharmaceutical Co Ltd
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Publication date
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Priority to AT84110712T priority patent/ATE42145T1/de
Priority to DE8484110712T priority patent/DE3477691D1/de
Priority to EP84110712A priority patent/EP0139202B1/en
Publication of JPS60197287A publication Critical patent/JPS60197287A/ja
Priority to US07/291,395 priority patent/US4872974A/en
Priority to US07/396,912 priority patent/US5064529A/en
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Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、液体の無菌濾過装置に関する。
注射剤その他の液体医療品を製造する場合また
は工場用水の無菌化を行なう場合など、メンブラ
ンフイルタ(膜濾過器)を使用した液体の無菌濾
過工程が必要であり、この工程にはメンブランフ
イルタの完全性試験とフイルタハウジングの空気
抜きが必要である。そして、液体の無菌濾過工程
の自動化を図るには、メンブランフイルタの完全
性試験およびフイルタハウジングの空気抜きの自
動化が鍵になるが、後述するように、これらの自
動化はきわめて困難である。
次に、従来の薬液の無菌濾過工程、とくにメン
ブランフイルタの完全性試験およびフイルタハウ
ジングの空気抜きについて説明する。
まず、準無菌室において、薬液を調製釜から粗
濾過用フイルタを通して洗浄、消毒剤の一次側受
器(容器)に分ける。一方、無菌濾過後の薬液を
入れるための洗浄剤の二次側受器(容器)と、第
1図のように内部にカートリツジ状メンブランフ
イルタ10が装置されてフイルタ10の一次側お
よび二次側にそれぞれチユーブ(配管)11,1
2が接続されたフイルタハウジング13とを、準
無菌室と無菌室の間に設けられた滅菌装置を通し
て、無菌室に入れる。
そして、無菌室において、メンブランフイルタ
10の完全性試験を行なう。メンブランフイルタ
の完全性をこれを破壊したり汚染したりすること
なく容易に再現性良く試験できる方法として、
ASTM−F316−70で標準化されているバブルポ
イントテスト(以下BPTと略す)が広く用いら
れている。BPTは、フイルタの濾孔を細管とみ
なし、後の表面張力の式(1)で表わされる圧力と濾
孔の最大半径との関係を利用して、圧力を測定す
ることより濾孔の最大半径を求める方法であり、
従来は第1図に示すような装置を使用して次のよ
うに行なわれている。すなわち、まず、フイルタ
ハウジング13の一次側チユーブ11を指示圧力
計14およびボール弁15を介して空気、窒素、
二酸化炭素などの気体源16に接続し、ハウジン
グ13の二次側チユーブ12の先端を容器17に
入れた水18の中に導いておく。一方、試験に先
立ち、フイルタ10を蒸留水などの液体で湿潤さ
せて毛細管現象により濾孔を液体で満たし、弁1
5を適当な開度に開き、フイルタ10の一次側を
気体によつて徐々に加圧する。そして、人がハウ
ジングからの液洩れの目視チエツクを行ないなが
ら、圧力計14および二次側チユーブ12の先端
を観察する。フイルタ10の一次側を気体によつ
て加圧すると、圧力が比較的小さい間は、この圧
力と濾孔中の液体が平衡を保ち、液体が濾孔から
排除されることは無視できるが、圧力が一定の値
に達すると、径の大きい濾孔中の液体が濾孔から
二次側に排除され、気体がこれらの濾孔を通つて
二次側に出てくる。このことは二次側チユーブ1
2の先端から気泡が発生することによつて知るこ
とができる。このときの圧力をバブルポイント圧
(以下BP圧と略す)とする。そして、この圧力P
と濾孔の最大半径rとの間には、次の表面張力の
式(1)で表わされる関係がある。
r=k(2σcosθ/P) ……(1) ここで、σは表面張力、θは接触角、kは形状
補正係数である。したがつて、上記のようにして
BP圧を測定することによりフイルタ10の濾孔
径を知ることができる。ところが、上記の方法で
は、二次側チユーブ12から気泡が発生するまで
人が常に圧力計14およびチユーブ12の先端を
観察して気泡が発生したときの圧力を読取る必要
があり、作業が面倒で、かつ自動化がきわめて困
難である。また、メンブランフイルタの完全性を
自動的に試験する装置として、フイルタの一次側
にBP圧の約80%の圧力をかけたときの二次側へ
の気体の拡散流量を測定するものやフイルタの一
次側に断続的に圧力をかけてこの圧力の変化を測
定することによりBP圧に達したことを知るもの
が提案されている。ところが、前者の場合は、フ
イルタの濾過面積によつて試験値が異なり、小形
のフイルタでは誤差が大きくなるという問題があ
り、後者の場合は、ハウジングの容量により測定
条件が異なるという問題がある。また、いずれの
場合も、上記のように微妙な試験条件の設定が必
要であり、装置が複雑で高価なものになり、メン
テナンスが困難である。また、試験自体は自動的
に行なわれるが、完全性の良否は測定結果に基い
て人が判断しなければならない。したがつて、こ
のような従来の装置は、ラインに組込まれたフイ
ルタの試験装置すなわちインラインでの試験装置
としてラインに組込むことがきわめて困難であ
る。
メンブランフイルタ10の完全性試験が終了し
たならば、フイルタハウジング13の一次側チユ
ーブ11を無菌室と準無菌室の間の壁を通して準
無菌室内の一次側受器に接続するとともに、二次
側チユーブ12を無菌室内の二次側受器に接続
し、ハウジング13の空気抜きを行なう。これ
は、フイルタ10の濾過面積を確保するためにハ
ウジング13の一次側の空気を排出するものであ
り、ハウジング13の上端を開放した状態で一次
側受器からハウジング13の一次側に薬液を送る
ことにより行なわれる。ハウジング13の一次側
に薬液が送られると、この中にあつた空気がハウ
ジング13の上端から排出され、ハウジング13
内の薬液の液面が徐々に上昇する。そして、この
液面を人が観察しており、液面がフイルタ10を
越えたならば、ハウジング13の上端を閉鎖し
て、空気抜きを終了する。このように、フイルタ
ハウジング13の空気抜きにおいても、人がハウ
ジング13内の液面を常に観察している必要があ
り、作業が面倒で、かつ自動化がきわめて困難で
ある。
フイルタハウジング13の空気抜きが終了した
ならば、そのままの状態で一次側受器からハウジ
ング13内のメンブランフイルタ10を通して二
次側受器に薬液を連続的に流し、その無菌濾過を
行なう。
このようにして1つの一次側受器の薬液の無菌
濾過が終了したならば、一次側受器および二次側
受器をそれぞれフイルタハウジング13のチユー
ブ11,12から取外し、無菌濾過後の薬液が入
つた二次側受器を無菌室内の充填機に運んで薬液
の充填を行なう。そして、他の一次側受器および
二次側受器を使用して同様に薬液の無菌濾過を行
なうが、このときにも、上記のような人手による
メンブランフイルタの完全性試験およびフイルタ
ハウジングの空気抜きを行なう必要がある。ま
た、上記の二次側受器のかわりに充填機に直結さ
れたバツフアタンクを使用して、薬液の無菌濾過
と充填を同時に行なうこともあるが、この場合で
も、1つの一次側受器の薬液の無菌濾過が終了す
るたびに上記のような人手によるメンブランフイ
ルタの完全性試験とフイルタハウジングの空気抜
きを行なう必要がある。
この発明の目的は、上記の問題を解決し、液体
の無菌濾過工程におけるメンブランフイルタの完
全性試験の自動化を可能にし、よつて液体の無菌
濾過の自動化および省力化を可能にする液体の無
菌濾過装置を提供することにある。
第1の発明によると液体の無菌濾過装置は、内
部にメンブランフイルタが固定されるフイルタハ
ウジングと、濾過前の液体が入れられる一次側容
器と、フイルタハウジングの一次側と一次側容器
を結ぶ一次側配管と、濾過後の液体が入れられる
二次側容器と、フイルタハウジングの二次側と二
次側容器を結ぶ二次側配管とを備えている液体の
無菌濾過装置において、蒸気源、気体源および蒸
留水源が切換弁を介して一次側配管に接続され、
気体によるメンブランフイルタの一次側の昇圧速
度を所定の値に保つための昇圧速度設定弁が気体
源と切換弁の間に設けられており、弁により開閉
する排気口がフイルタハウジングの上部に設けら
れ、フイルタハウジングの一次側に圧力検出器が
設けられていることを特徴とするものである。ま
た、第2の発明による液体の無菌濾過装置は、上
記の構成に加えて、フイルタハウジングのメンブ
ランフイルタより上方に液面検出器が設けられて
いることを特徴とするものである。
以下第2図〜第6図を参照してこの発明の実施
例を説明する。
第2図は薬液の自動充填設備における無菌濾過
装置を示し、この装置は次のように準無菌室20
と無菌室21に跨つて構成されている。
準無菌室20にフイルタハウジング22が設置
されており、ハウジング22の内部にはカートリ
ツジ状メンブランイルタ23が装着、固定され
る。フイルタハウジング22の上端に排気管24
を介して遠隔操作排気弁25が接続されており、
排気弁25にはこれによつて開閉する排気口26
が設けられている。そして、排気管24には、第
3図に示すような光フアイバ67を使用した液面
検出器27と、圧力検出器28とが取付けられて
いる。なお、メンブランフイルタ23およびフイ
ルタハウジング22自体の構成は、従来のものと
同様である。
濾過前の薬液が入れられる調製釜(一次側容
器)29が準無菌室20に設置されており、これ
とフイルタハウジング22の一次側とが、第1の
遠隔操作切換弁30を備えた一次側配管31によ
つて結ばれている。調製釜29内の薬液を一次側
配管31を通してフイルタハウジング22の一次
側に圧送するための第1の圧縮空気源32が準無
菌室20に設置されており、この圧縮空気源32
と調製釜29との間には、第6の遠隔操作切換弁
33と第1の調製弁34が設けられている。
準無菌室20には、また、蒸気滅菌のための蒸
気源35、空気吹きおよびメンブランフイルタ2
3の完全性試験のための第2の圧縮空気源(気体
源)36、ならびにリンスおよびメンブランフイ
ルタ23の完全性試験のための蒸留水源37が設
置されている。蒸気源35は、第2の遠隔操作切
換弁38および第3の遠隔操作切換弁39を介し
て、一次側配管31の第1の切換弁30とフイル
タハウジング22の間の部分に接続されており、
この蒸気源35と第3の切換弁39の間には圧力
計40、第7の遠隔操作切換弁41およびフイル
タ42が設けられている。第2の圧縮空気源36
は第4の遠隔操作切換弁43を介して第3の切換
弁39に接続されており、この圧縮空気源36と
第4の切換弁43との間には第8の遠隔操作切換
弁44、ニードル弁を使用した昇圧速度設定弁4
5、第2の調整弁46およびフイルタ47が設け
られている。そして、この昇圧速度設定弁45と
並列に第9の遠隔操作切換弁68が設けられ、調
整弁46とフイルタ47の間に排気弁48が設け
られている。蒸留水源37は第5の遠隔操作切換
弁49を介して第4の切換弁43に接続されてい
る。
無菌室21には濾過後の薬液が一時的に入れら
れるバツフアタンク(二次側容器)50が設置さ
れており、フイルタハウジング22の二次側とこ
のタンク50とが二次側配管51によつて結ばれ
ている。この排管51は準無菌室20と無菌室2
1に跨つており、無菌室21内にある部分に第10
の遠隔操作切換弁52を介して薬液導入管53と
流体噴出管54が並列に接続されている。そし
て、薬液導入管53の先端がタンク50内の上部
内壁面に面し、流体噴出管54の下端がタンク5
0内の上部中央に位置している。タンク50の上
部には、温度検出器55が設けられるとともに、
排気弁56がフイルタ57を介して接続されてい
る。タンク50の底部に薬液送出管58が接続さ
れており、この管58には、液圧によつてタンク
50内の液面の高さを検出する液位検出器59が
取付けられている。薬液送出管58は、第11の遠
隔操作切換弁60を介して充填機(図示略)に接
続されるとともに、第12の遠隔操作切換弁61を
介して蒸気排出管62および排水管63に接続さ
れている。蒸気排出管62および排水管63は準
無菌室20に設置されており、蒸気排出管62に
は第13の遠隔操作切換弁64および蒸気トラツプ
65が、排水管63には第14の遠隔操作切換弁6
6がそれぞれ設けられている。
上記の充填設備には、図示は省略したが、マイ
クロコンピユータを使用して全体を制御する制御
装置が設けられており、たとえば次のように、薬
液の無菌濾過および充填が自動的に行なわれる。
すなわち、まず、蒸気源35から第3および第
2の切換弁39,38、一次側配管31、フイル
タハウジング22内のメンブランフイルタ23、
二次側配管51、第10の切換弁52、薬液導入管
53および流体噴出管54、バツフアタンク5
0、薬液送出管58ならびに第12の切換弁61を
通つて蒸気排出管62に蒸気が流れるように各弁
が操作され、蒸気滅菌が行なわれる。このとき、
フイルタハウジング22の排気弁25およびバツ
フアタンク50の排気弁56はともに閉じてい
る。また、蒸気滅菌の間、バツフアタンク50の
温度検出器55によつて蒸気の温度が監視されて
おり、所望の温度になるように、蒸気源35の第
7の切換弁41の開度が制御される。
次に、第2の圧縮空気源36から第9の切換弁
68、第4、第3および第2の切換弁43,3
9,38、一次側配管31、フイルタハウジング
22内のメンブランフイルタ23、二次側配管5
1、第10の切換弁52、薬液導入管53および流
体噴出管54、バツフアタンク50、薬液送出管
58ならびに第12の切換弁61を通つて排水管6
3に空気が流れるように各弁が操作され、空気吹
きが行なわれる。そして、この空気により、各部
分に残つている蒸気凝縮水が排除されるととも
に、メンブランフイルタ23が冷却される。この
とき、フイルタハウジング22の排気弁25は閉
じているが、バツフアタンク50の排気弁56は
適当な開度に開いている。また、空気吹きの間、
バツフアタンク50の温度検出器55によつて空
気の温度すなわちメンブランフイルタ22の温度
が監視されており、所望の温度に低下すると、空
気吹きが終了する。
次に、蒸留水源37から第5、第4、第3およ
び第2の切換弁49,43,39,38、一次側
配管31、フイルタハウジング22内のメンブラ
ンフイルタ23、二次側配管51、第10の切換弁
52、薬液導入管53および流体噴出管54、バ
ツフアタンク50、薬液送出管58ならびに第12
の切換弁61を通つて排水管63に蒸留水が流れ
るように各弁が操作され、リンスが行なわれる。
そして、この蒸留水によつて各部分がすすがれ、
メンブランフイルタ23が蒸留水で湿潤される。
このとき、フイルタハウジング22の排気弁25
は閉じているが、バツフアタンク50の排気弁5
6は適当な開度に開いている。
次に、第2の圧縮空気源36から昇圧速度設定
弁45、第4、第3および第2の切換弁43,3
9,38、一次側配管31、フイルタハウジング
22内のメンブランフイルタ23、二次側配管5
1、第10の切換弁52、薬液導入管53および流
体噴出管54、バツフアタンク50、薬液送出管
58ならびに第12の切換弁61を通つて排水管6
3に空気が流れるように各弁が操作され、メンブ
ランフイルタ23の完全性試験が行なわれる。
発明者らは、メンブランフイルタの完全性試験
について研究を重ねた結果、次のような事実を見
出した。すなわち、液体で湿潤された欠陥のない
フイルタの一次側を気体によつて所定の割合で昇
圧した場合、一次側がBP圧に到達したのちは、
一次側からの気体の供給量と二次側への気体の排
出量が平衡を保ち、一次側の圧力が一定に維持さ
れる。この場合、欠陥のないフイルタの一次側が
BP圧に達するまでの時間は、このフイルタのBP
圧と昇圧速度によつて決まるほぼ一定のものであ
り、したがつて、これより長い所定時間経過後に
一次側の圧力が所定の判定値に達しているか否か
を調べることによつてフイルタの完全性を自動的
にかつ正確に試験することができる。上記の試験
はこのような原理によるものであり、従来の
BPTの結果との間に測定値の誤差がなく、フイ
ルタの完全性を定量的に判断できることが実験に
より確かめられている。
次に、濾孔径0.2μmのメンブランフイルタの完
全性試験を行なう場合を例にとつて、上記の装置
における動作を説明する。なお、セルロースエス
テル、ナイロン6−6またはポリビニリデンフル
オリドなどの親水性のメンブランフイルタの場
合、濾孔径0.2μmの欠陥のないもののBP圧は約
3.5Kg/cm2である。
試験開始前には、第2の圧縮空気源36の第8
の切換弁44は閉じており、試験に先立ち、所定
の昇圧速度が得られるように、人が設定弁45を
調節しておく。なお、この場合は、1秒につき
0.1Kg/cm2の割合で昇圧する。また、試験の間、
フイルタハウジング22の排気弁25は閉じてい
るが、バツフアタンク50の排気弁56は適当な
開度に開いている。
このような状態で試験が開始され、試験途中に
圧力検出器28により連続的に検出されるハウジ
ング22の一次側の圧力が第4図〜第6図に示す
ように記録計(図示略)に記録される。なお、第
4図〜第6図において、横軸は時間(sec)を、
縦軸はハウジング22の一次側の圧力(Kg/cm2
を表わしている。
試験が開始されると、まず、第8の切換弁44
が開かれて、第2の圧縮空気源36から昇圧速度
設定弁45を通つてハウジング22の一次側に空
気が供給され、メンブランフイルタ23の破損や
装着不良などがない場合は、一次側の圧力は第4
図および第5図に直線(a)で示すように上記の
割合で上昇する。そして、一次側の圧力が2Kg/
cm2に達したならば、第8の切換弁44が閉じられ
て、一定時間(t2=20sec)昇圧が停止される。
ハウジング22や配管のシール不良またはフイル
タ23の湿潤不良などがある場合、昇圧を停止し
ている間に一次側の圧力が2Kg/cm2から減少する
ので、警報が発せられ、試験が中断される。この
ような異常がない場合は、一次側の圧力は第4図
および第5図に直線(b)で示すように一定に維
持され、上記時間(t2)が経過したのち昇圧が再
開される。そして、昇圧再開後一定時間(t3=
60sec)経過したときに、一次側の圧力が所定の
判定値(3Kg/cm2)より大きいか否かが自動的に
調べられる。
濾孔径0.2μmの欠陥のないフイルタの場合、昇
圧再開後の一次側の圧力は、第4図に直線(c)
で示すように上記の割合で上昇し、BP圧(3.5
Kg/cm2)に達したのちは同図に直線(d)で示す
ように一定に維持される。そして、昇圧再開後上
記時間(t3)が経過したときの圧力(3.5Kg/cm2
は判定値(3Kg/cm2)より大きいので、正常であ
ると判断され、試験が終了する。
フイルタの濾孔径が0.2μmより大きい場合たと
えば誤つて濾孔径0.45μmのフイルタが装着され
た場合は、昇圧再開後の一次側の圧力は、第5図
に直線(e)で示すように上記の割合で上昇し、
BP圧(2.4Kg/cm2)に達したのちは同図に直線
(f)で示すように一定に維持される。そして、
昇圧再開後上記時間(t3)が経過したときの圧力
(2.4Kg/cm2)は判定値(3Kg/cm2)より小さいの
で、異常であると判定され、警報が発せられたの
ち、異常内容を明確にするためにさらに一定時間
(t4=40sec)圧力が維持され、試験が終了する。
フイルタの破損や装着不良があるような場合
は、最初に昇圧を始めたのちの一次側の圧力は、
第6図に曲線(g)で示すように上昇し、昇圧開
始後一定時間(t1=40sec)経過しても2Kg/cm2
に達しないので、異常であると判定される。そし
て、警報が発せられたのち、試験が終了する。
メンブランフイルタ23の完全性試験が終了し
て、その結果が正常であつた場合、第1の圧縮空
気源32から調製釜29に空気が送られ、その圧
力により、調製釜29の薬液が一次側配管31、
フイルタハウジング22内のメンブランフイルタ
23、二次側配管51、第10の切換弁52、薬液
導入管53、バツフアタンク50、薬液送出管5
8および第11の切換弁60を通つて充填機に流れ
るように各弁が操作され、このような状態で、ま
ず、フイルタハウジング22の空気抜きが行なわ
れ、次いで、薬液の無菌濾過が行なわれる。この
間、バツフアタンク50の排気弁56は適当な開
度に開いたままであるが、フイルタハウジング2
2の空気抜きが始まるときには、ハウジング22
の排気弁25は開いている。このような状態で一
次側配管31からハウジング22に薬液が送られ
ると、ハウジング22の一次側の空気が排気管2
4および排気弁25を通つて排気口26から排出
され、ハウジング22内の薬液の液面が徐々に上
昇する。そして、液面が液面検出器27まで達す
ると、次のようにこれが検出され、排気弁25が
閉じて、空気抜きが終了する。第3図に示すよう
に、液面検出器27を構成する光フアイバ67の
先端部は排気管24の中に少し入つており、光フ
アイバ67内を伝送されてきた光の一部はその先
端で反射して光フアイバ67内に戻るようになつ
ている。そして、薬液の液面が光フアイバ67に
達していないときすなわち光フアイバ67の先端
部周囲に空気が存在するときと、液面が光フアイ
バ67に達してその先端部周囲に薬液が存在する
ときとで、光フアイバ67先端における光の反射
率が異なるため、光フアイバ67内に戻る光の量
が変化する。そして、この変化により、液面が光
フアイバ67に達したことが検出される。このよ
うな光フアイバ67を使用した液面検出器27の
応答速度はきわめて速いので、液面が検出器27
に達すると、ただちに排気弁25を閉じることが
できる。なお、フイルタハウジング22の空気抜
きは、従来のように人手によつて行なわれてもよ
い。
フイルタハウジング22の排気弁25が閉じて
空気抜きが終了したならば、そのままの状態で、
引続いて薬液の無菌濾過が行なわれ、調製釜29
から一次側配管31を通つてフイルタハウジング
22の一次側に送られた薬液は、メンブランフイ
ルタ23により無菌濾過されて二次側に流れ、濾
過後の薬液は二次側配管51を通つて薬液導入管
53からバツフアタンク50内に入る。バツフア
タンク50には、4段階の液位、すなわち、下か
ら許容値下限、目標値下限、目標値上限および許
容値上限が設定されている。そして、無菌濾過が
開始された直後は、第11の切換弁60は閉じてお
り、タンク50内の液位が目標値上限に達する
と、この切換弁60が開く。これにより、タンク
50内の薬液は、薬液送出管58および第11の切
換弁60を通つて充填機に供給される。また、薬
液導入管53からタンク50内に供給される薬液
の量は、薬液送出管58から送り出される薬液の
量に比べて少し多くなるように調節されており、
タンク50内の液位が目標値上限に達すると、第
1の切換弁30が閉じて、無菌濾過が中断する。
そして、タンク50内の液位が目標値下限まで下
ると、第1の切換弁30が開いて無菌濾過が再開
され、このようにして、無菌濾過中、タンク50
内の液位は目標値上限と同下限の間に保たれる。
調製釜29内の薬液が全てフイルタハウジング
22に送られて無菌濾過されると、調製釜29、
一次側配管31およびハウジング22の一次側に
空気が充満する。しかしながら、この空気は、
BP圧より低圧であるから、メンブランフイルタ
23を通過することがなく、したがつて、メンブ
ランフイルタ23は薬液で湿潤されたままにな
る。そして、濾過後の薬液は重力によつて残らず
バツフアタンク50に送られ、タンク50内の液
位は徐々に下降する。そして、液位が許容値下限
まで達したならば、すぐにまたは一定時間経過後
に第11の切換弁60を閉じて、無菌濾過を終了す
る。このとき、調製釜29に薬液が残つていなけ
れば、上記のように正常に無菌濾過が終了したと
判定する。なお、タンク50内の液位が許容値下
限まで下つたときに調製釜29に薬液が残つてい
るような場合は、装置のどこかに異常が発生した
と判断して、警報が発する。また、タンク50内
の液位が許容値上限まで達したときも、異常と判
断して、警報を発する。
薬液の無菌濾過が正常に終了したならば、再び
メンブランフイルタ23の完全性試験を行なう。
このとき、メンブランフイルタ23は上記のよう
に薬液で湿潤されているので、前の蒸留水による
試験と比べて各種の値は異なるが、動作自体は同
じである。
メンブランフイルタ23の完全性試験が終了し
たならば、人がメンブランフイルタ23をハウジ
ング22から取外し、前の蒸留水リンスと同様に
して、装置を蒸留水によつて洗浄する。このと
き、蒸留水のかわりに洗剤または有機溶媒などを
使用するようにしてもよい。
最後に、前の空気吹きと同様にして、装置の乾
燥を行ない、無菌濾過工程を終了する。
上記実施例では、無菌濾過開始前と終了後にだ
けメンブランフイルタ23の完全性試験を行なつ
ているが、無菌濾過中の適当なとき、たとえばバ
ツフアタンク50内の液位が目標値上限に達して
無菌濾過が中断したときなどに、上記同様の薬液
による完全性試験を行なうようにすることができ
る。このようにすれば、より信頼性が向上する。
メンブランフイルタ23およびフイルタハウジ
ング22の構成は、上記実施例のものに限らず、
適宜変更可能である。第7図および第8図はカー
トリツジ状メンブランフイルタ23の上記実施例
と異なるハウジング22をそれぞれ示し、第9図
は上記実施例と異なるデイスク状メンブランフイ
ルタ23およびそのハウジング22を示してい
る。なお、第7図〜第9図において、上記実施例
と同一のものについては同一の符号を付してい
る。また、メンブランフイルタ23の完全性試験
は、空気以外の適当な気体を使つて行なわれても
よい。
無菌濾過装置は、必ずしも上記実施例のように
充填機に直結されたものでなくてもよい。また、
この発明は、薬液以外の液体にももちろん適用で
きる。
第1の発明の液体の無菌濾過装置によれば、前
述のように、液体の無菌濾過工程におけるメンブ
ランフイルタの完全性試験の自動化が可能にな
り、よつて、液体の無菌濾過の自動化、省力化、
原価低減および信頼性向上を図ることができる。
そして、無菌濾過中の任意のときに何回でもメン
ブランフイルタの完全性試験ができ、このように
することによつて、より信頼性が向上する。ま
た、第2の発明の液体の無菌濾過装置によれば、
メンブランフイルタの完全性試験の自動化に加え
てフイルタハウジングの空気抜きの自動化が可能
になり、これよつて液体の無菌濾過のより高度な
自動化が可能になる。
【図面の簡単な説明】
第1図はメンブランフイルタのバブルポイント
テストを行なうための従来の装置を示す管系統
図、第2図〜第6図はこの発明の1実施例を示
し、第2図は薬液の無菌濾過装置の管系統図、第
3図は液面検出器の主要部の拡大側面図、第4図
〜第6図はメンブランフイルタの完全性試験の結
果の3つの例をそれぞれ示すグラフ、第7図〜第
9図はメンブランフイルタおよびフイルタハウジ
ングの変形例をそれぞれ示す垂直断面図である。 22……フイルタハウジング、23……メンブ
ランフイルタ、25……排気弁、26……排気
口、27……液面検出器、28……圧力検出器、
29……調製釜(一次側容器)、30,38,3
9,43,49……切換弁、31……一次側配
管、35……蒸気源、36……圧縮空気源(気体
源)、37……蒸留水源、45……昇圧速度設定
弁、50……バツフアタンク(二次側容器)、5
1……二次側配管。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 内部にメンブランフイルタが固定されるフイ
    ルタハウジングと、濾過前の液体が入れられる一
    次側容器と、フイルタハウジングの一次側と一次
    側容器を結ぶ一次側配管と、濾過後の液体が入れ
    られる二次側容器と、フイルタハウジングの二次
    側と二次側容器を結ぶ二次側配管とを備えている
    液体の無菌濾過装置において、蒸気源、気体源お
    よび蒸留水源が切換弁を介して一次側配管に接続
    され、気体によるメンブランフイルタの一次側の
    昇圧速度を所定の値に保つための昇圧速度設定弁
    が気体源と切換弁の間に設けられており、弁によ
    り開閉する排気口がフイルタハウジングの上部に
    設けられ、フイルタハウジングの一次側に圧力検
    出器が設けられていることを特徴とする液体の無
    菌濾過装置。 2 内部にメンブランフイルタが固定されるフイ
    ルタハウジングと、濾過前の液体が入れられる一
    次側容器と、フイルタハウジングの一次側と一次
    側容器を結ぶ一次側配管と、濾過後の液体が入れ
    られる二次側容器と、フイルタハウジングの二次
    側と二次側容器を結ぶ二次側配管とを備えている
    液体の無菌濾過装置において、蒸気源、気体源お
    よび蒸留水源が切換弁を介して一次側配管に接続
    され、気体によるメンブランフイルタの一次側の
    昇圧速度を所定の値に保つための昇圧速度設定弁
    が気体源と切換弁の間に設けられており、弁によ
    り開閉する排気口がフイルタハウジングの上部に
    設けられるとともに、フイルタハウジングのメン
    ブランフイルタより上方に液面検出器が設けら
    れ、フイルタハウジングの一次側に圧力検出器が
    設けられていることを特徴とする液体の無菌濾過
    装置。
JP5325984A 1983-09-09 1984-03-19 液体の無菌濾過装置 Granted JPS60197287A (ja)

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AT84110712T ATE42145T1 (de) 1983-09-09 1984-09-07 Vorrichtung zum pruefen von filtermembranen, und vorrichtung zum sterilisieren von fluessigkeiten mittels einer filtermembran.
DE8484110712T DE3477691D1 (en) 1983-09-09 1984-09-07 Apparatus for testing membrane filters, and apparatus for sterilizing liquids with use of membrane filter
EP84110712A EP0139202B1 (en) 1983-09-09 1984-09-07 Apparatus for testing membrane filters, and apparatus for sterilizing liquids with use of membrane filter
US07/291,395 US4872974A (en) 1983-09-09 1988-12-27 Apparatus for testing membrane filters, and for sterilizing liquids with use of membrane filter
US07/396,912 US5064529A (en) 1983-09-09 1989-08-22 Apparatus for testing membrane filters

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