JP2023049603A - 濾過器の試験方法及び製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】濾過膜の開口の形状に拘わらず、濾過膜の濾過性能を精度良くかつ簡便な方法で評価する。【解決手段】容器10と、容器10内に配置された濾過膜20と、濾過膜20の一次側に連通する入力ポート11と、濾過膜20の二次側に連通する出力ポート13・14と、を備える濾過器1の試験方法であって、濾過膜20湿潤状態にする湿潤化工程S1と、湿潤化工程S1を経た後に出力ポート13・14を閉鎖し、入力ポート11から空気を注入することにより濾過膜20の一次側における圧力を上昇させる空気注入工程S2と、空気注入工程S2を経た後に出力ポート14を開放し、濾過膜20の一次側と二次側の圧力差が略一定となる平衡状態を作り出した後に一次側の圧力が所定値に到達した時点から出力ポート14から漏洩する空気の体積を測定する体積測定工程S4と、を含む。【選択図】図1

Description

本発明は、濾過器の試験方法及び製造方法に関する。
従来より、血液透析療法や血漿交換療法等の血液浄化方法を実施する際に、濾過膜が使用されている。かかる濾過膜では、細菌や癌細胞等の成分を通さないように最大孔径を正確に測定することが重要である。従来の最大孔径測定方法としては、バブルポイント(BP)法、SEM法、細菌培養液濾過法、等が提案されているが、SEM法では観察できる領域が極めて狭く、細菌培養液濾過法では培養に時間がかかり過ぎることから、何れも性能評価には適していないことが明らかとなっている。
BP法は、濾過膜の孔を真円と想定して最大孔径を測定する方法であり、濾過膜の二次側及び孔内に液体(水、アルコール等)を充填し、濾過膜の一次側から気体による圧力をかけ、一次側の気体が濾過膜を透過して二次側に移行する際の圧力を測定することにより、最大孔径を算出するものである。現在においては、このBP法を用いて、血液処理用微多孔質膜や腹水濾過用中空糸膜の最大孔径を算出する技術が提案されている(例えば、特許文献1及び2参照)。
特開平9-51946号公報 特開2019-180568号公報
しかし、BP法は、濾過膜の孔を真円と想定して最大孔径を測定する方法であることから、真円形状ではない孔(例えば楕円孔)を有する濾過膜の最大孔径を測定する場合には、測定結果と実際の濾過性能との間にずれが生じることがあった。本発明の発明者が検討した結果、延伸開孔膜の孔は楕円形状であり、腹水中の細菌等に対する濾過性能に影響するのは楕円孔の長軸である一方、BP法を用いて測定した最大孔径は楕円孔の短軸に基づいていることが、ずれが生じる原因であることが明らかとなった。
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、濾過膜の開孔の形状に拘わらず、濾過膜の濾過性能を精度良くかつ簡便な方法で評価することを目的とする。
前記目的を達成するため、本発明に係る試験方法は、容器と、容器内に配置された濾過膜と、濾過膜の一次側に連通する入力ポートと、濾過膜の二次側に連通する出力ポートと、を備える濾過器(例えば腹水濾過器)の試験方法であって、濾過膜を湿潤状態にする湿潤化工程と、湿潤化工程を経た後に出力ポートを閉鎖し、入力ポートから空気を注入することにより濾過膜の一次側における圧力を上昇させる空気注入工程と、空気注入工程を経た後に出力ポートを開放し、濾過膜の一次側と二次側の圧力差が略一定となる平衡状態を作り出した後に一次側の圧力が所定値(例えば98.0kPa)に到達した時点から出力ポートから漏洩する空気の体積を測定する体積測定工程と、を含むものである。
かかる方法を採用すると、濾過膜を湿潤状態にすることにより濾過膜の開孔を一時的に液体で塞いだ後、濾過膜の二次側に連通する出力ポートを閉鎖し濾過膜の一次側に連通する入力ポートから空気を注入することにより濾過膜の一次側における圧力を上昇させ、その後出力ポートを開放し、平衡状態(濾過膜の一次側と二次側の気体の圧力差が略一定となる状態)を作り出した後に一次側の圧力が所定値(例えば98.0kPa)に到達した時点から出力ポートから漏洩する空気の体積を測定することができる。従って、濾過膜の開孔の形状に拘わらず(例えば、開孔が長軸及び短軸を有する楕円孔である場合においても)、測定した漏洩体積に基づいて濾過膜の開孔の最大孔径を適切に算出することができるため、濾過膜の濾過性能を精度良く評価することが可能となる。また、従来採用されていたBP法では濾過膜に高圧を付与する必要があり、濾過膜を構成する中空糸が破断する虞というがあったのに対し、本方法ではそのような高圧を付与する必要がないため濾過膜に過剰な負荷をかけることなく容易に試験を行うことができる。さらに、BP法ではミニモジュール(寸法を縮小したモジュール)を使用して試験を行う必要があったのに対し、本方法はフルモジュール(実際に使用する寸法のモジュール)を使用して試験を行うことができるため、実際の製品仕様での最大孔径を担保することができる、という利点がある。
本発明に係る濾過膜の試験方法において、湿潤化工程は、入力ポートから濾過膜の一次側に液体を注入することにより、容器内に配置された濾過膜の一次側及び二次側に液体を充填する注液工程と、注液工程を経た後に出力ポートを開放することにより、充填した液体の一部(例えば約2/3)を抜く抜液工程と、を含むことができる。
かかる方法を採用すると、濾過膜の一次側及び二次側に液体を充填することにより、濾過膜を充分に湿潤状態にすることができる。また、充填した液体を全部抜いてしまうと濾過膜が乾燥して試験継続が困難となるが、かかる方法では充填した液体を部分的に容器内に残留させることにより、濾過膜の乾燥を抑制することができる。
本発明に係る濾過膜の試験方法において、空気注入工程と体積測定工程の間に、出力ポートを所定時間だけ開放して与圧を開放する与圧開放工程を含むことができる。
かかる方法を採用すると、空気注入工程を経て体積測定工程に移行する前に、出力ポートを所定時間だけ開放して与圧を開放することができる。従って、入力ポートからの空気の注入により濾過膜の一次側における圧力が過剰に上昇した場合においても、その圧力を速やかに低下させて平衡状態へと近付けることができ、漏洩体積の測定を迅速に実施することができる。
また、本発明に係る製造方法は、容器と、容器内に配置された濾過膜と、濾過膜の一次側に連通する入力ポートと、濾過膜の二次側に連通する出力ポートと、を備える濾過器の製造方法であって、濾過膜の濾過性能を評価するための試験方法を含み、この試験方法は、濾過膜を湿潤状態にする湿潤化工程と、湿潤化工程を経た後に出力ポートを閉鎖し、入力ポートから空気を注入することにより濾過膜の一次側における圧力を上昇させる空気注入工程と、空気注入工程を経た後に出力ポートを開放し、濾過膜の一次側と二次側の圧力差が略一定となる平衡状態を作り出した後に一次側の圧力が所定値に到達した時点から出力ポートから漏洩する空気の体積を測定する体積測定工程と、を含むものである。
かかる方法を採用すると、濾過膜の開孔の形状に拘わらず、測定した漏洩体積に基づいて濾過膜の開孔の最大孔径を適切に算出することができる試験方法を採用しているため、製造した濾過膜が所望の濾過性能を有しているかどうかを精度良く評価することができる。製造した濾過膜が所望の濾過性能を有していない場合には、所望の濾過性能が得られるように適切な処置(例えば製造工程の見直し)を行うことができる。
本発明によれば、濾過膜の開孔の形状に拘わらず、濾過膜の濾過性能を精度良くかつ簡便な方法で評価することが可能となる。
本発明の実施形態に係る濾過器の試験方法の各工程を説明するためのフローチャートである。 本発明の実施形態に係る濾過器の試験方法の湿潤化工程を説明するための説明図である。 本発明の実施形態に係る濾過器の試験方法の空気注入工程を説明するための説明図である。 本発明の実施形態に係る濾過器の試験方法の与圧開放工程を説明するための説明図である。 本発明の実施形態に係る濾過器の試験方法の体積測定工程を説明するための説明図である。
以下、図を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。
まず、本発明の実施形態に係る試験方法によって評価される濾過器1の構成について説明する。本実施形態における濾過器1は、図2等に示すように、容器10と、容器10内に配置される濾過膜20と、濾過膜20の一次側に連通する入力ポート(空気注入口11)と、濾過膜20の二次側に連通する出力ポート(濾液排出口13・14)と、を備える腹水濾過器である。
容器10は、ガラス等で構成された円筒状の筐体である。容器10の内部には、延伸開孔を有する略円筒型の濾過膜(延伸開孔膜)20が配置されている。容器10の軸方向一端部(鉛直方向下方に向けられる端部)には、後述する空気注入工程S2において容器10内に空気を注入するための空気注入口11が設けられている。空気注入口11は、濾過膜20の一次側(内側)に連通しており、本発明における入力ポートとして機能するものである。一方、容器10の軸方向他端部(鉛直方向上方に向けられる端部)には、本実施形態における空気注入工程S2において容器10内の空気を部分的に抜くための空気排出口12が設けられている。空気排出口12もまた、濾過膜20の一次側(内側)に連通している。
容器10の側壁には、濾過膜20を通過した濾液を排出するための濾液排出口13・14が設けられている。これら濾液排出口13・14は、濾過膜20の二次側(外側)に連通しており、本発明における出力ポートとして機能するものである。本実施形態においては、湿潤化工程S2の抜液工程S12において、容器10内に充填した液体の一部を、鉛直方向下方に配置される濾液排出口(以下、「下方排出口」と称する)13から抜くようにしている。また、本実施形態においては、与圧開放工程S3において、鉛直方向上方に配置される濾液排出口(以下、「上方排出口」と称する)14を介して与圧が開放されるとともに、体積測定工程S4において、上方排出口14から漏洩する空気の体積が測定される。
次に、図1~図5を用いて、本発明の実施形態に係る試験方法について説明する。本試験方法では、濾過器1の濾過性能を評価するために、濾過器1に設けられた濾過膜(延伸開孔膜)20の最大孔径を算出することとする。
まず、濾過器1の濾過膜20を湿潤状態にする(湿潤化工程S1)。本実施形態における湿潤化工程S1は、図2(A)に示すように容器10内に配置された濾過膜20の一次側及び二次側に液体を充填する注液工程S11と、図2(B)、(C)に示すように充填した液体の一部を抜く抜液工程S12と、を含んでいる。
注液工程S11における液体の充填は、空気注入口(入力ポート)11から濾過膜20の一次側に液体を注入して濾過膜20の二次側に浸透させる(すなわち濾過膜20の一次側から二次側へと液体を移動させる)ことにより行ってもよく、下方排出口13から濾過膜20の二次側に液体を注入し濾過膜20の一次側を経由させて上方排出口14側へと液体を移動させる(すなわち濾過膜20の二次側から一次側を経由させて再び二次側へと移動させる)ことにより行ってもよい。
抜液工程S12では、図2(B)に示すように、充填した液体の約2/3を下方排出口13から抜くようにする(この際、上方排出口14も開放しておく)。液体を全て抜いてしまうと、濾過膜20が乾燥して試験継続が困難となる虞がある(濾過膜20が濡れている状態でないとエアーブロックができず、正確な評価ができなくなる)。一方、液体が容器10内に残り過ぎてしまうと、後述する空気注入工程S2で濾過膜20の一次側における圧力を上昇させたときに、液体が上方排出口14から排出されてしまい、正確な評価ができなくなる。抜液工程S12では、充填した液体の約2/3を排出した時点で、図2(C)に示すように両方の濾液排出口(出力ポート)13・14を閉鎖する。
湿潤化工程S1を経た後、空気注入口(入力ポート)11から空気を注入することにより、濾過膜20の一次側における圧力を上昇させる(空気注入工程S2)。本実施形態における空気注入工程S2では、まず、図3(A)に示すように空気排出口12及び濾液排出口(出力ポート)13・14を閉鎖したまま、空気注入口11から98.0~100kPa程度の空気を注入する。これにより、容器10内の空気層が圧縮されてその体積が約1/2となるため、容器10内に充填された液体の液面は容器10の高さの約2/3の位置まで上昇する。次いで、図3(B)に示すように空気排出口12を一時的に開放する。これにより空気層の圧縮状態は開放されるため、液面は容器10の高さの約1/2の位置まで低下する。続いて、図3(C)に示すように空気排出口12を閉鎖すると、容器10内の空気層が再度圧縮されるため、液面は容器10の高さの約2/3まで再度上昇する。
空気注入工程S2を経た後、空気注入口(入力ポート)11を閉鎖した状態で、図4(A)に示すように上方排出口14を所定時間(例えば0.5秒程度)だけ開放して与圧を開放する(与圧開放工程:S3)。本実施形態における与圧開放工程S3は、濾過膜20に過剰にかかっている圧力を抜くことにより、後述する体積測定工程S4における濾過膜20の形態を最適化するために実施される工程である。与圧開放工程S3によって与圧の開放が実現された後、図4(B)に示すように上方排出口14を再度閉鎖する。
与圧開放工程S3を経た後、図5に示すように上方排出口(出力ポート)14を開放し、濾過膜20の一次側と二次側の圧力差が略一定となる平衡状態(例えば一次側の圧力が98.4kPaになった状態)を作り出した後、一次側の圧力が所定値(例えば98.0kPa)に到達した時点から、上方排出口14から漏洩する空気の体積を測定する(体積測定工程:S4)。本実施形態における体積測定工程S4においては、一次側の圧力が所定値に到達した時点から所定時間(例えば10秒)が経過するまでに上方排出口14から漏洩した空気の体積を測定するようにする。所定値及び所定時間は、評価対象となる濾過器1の仕様やサイズに合わせて適宜設定することができる。
その後、体積測定工程S4で測定した空気の体積に基づいて濾過膜20の最大孔径を算出し、算出した最大孔径に基づいて濾過器1の濾過性能を評価する(評価工程:S5)。なお、評価工程S5における濾過性能の評価方法はこれに限られるものではなく、例えば体積測定工程S4で測定した空気の体積が所定量(例えば0.5mL)以下であれば所望の濾過性能を満たしている、と評価することもできる。
以上説明した実施形態に係る試験方法においては、濾過膜20を湿潤状態にすることにより濾過膜20の開孔を一時的に液体で塞いだ後、濾過膜20の二次側に連通する出力ポート(濾液排出口13・14)を閉鎖し濾過膜20の一次側に連通する入力ポート(空気注入口11)から空気を注入することにより濾過膜20の一次側における圧力を上昇させ、その後出力ポート(上方排出口14)を開放し、平衡状態(濾過膜20の一次側と二次側の気体の圧力差が略一定となる状態)を作り出した後に一次側の圧力が所定値(例えば98.0kPa)に到達した時点から、出力ポート(上方排出口14)から漏洩する空気の体積を測定することができる。従って、濾過膜20の開孔の形状に拘わらず(例えば、開孔が長軸及び短軸を有する楕円孔である場合においても)、測定した漏洩体積に基づいて濾過膜20の開孔の最大孔径を適切に算出することができるため、濾過膜20の濾過性能を精度良く評価することが可能となる。また、従来採用されていたBP法では濾過膜20に高圧を付与する必要があり、濾過膜20を構成する中空糸が破断する虞があったのに対し、本方法ではそのような高圧を付与する必要がないため濾過膜20に過剰な負荷をかけることなく容易に試験を行うことができる。さらに、BP法ではミニモジュール(寸法を縮小したモジュール)を使用して試験を行う必要があったのに対し、本方法はフルモジュール(実際に使用する寸法のモジュール)を使用して試験を行うことができるため、実際の製品仕様での最大孔径を担保することができる、という利点がある。
また、以上説明した実施形態に係る試験方法においては、湿潤化工程S1が、入力ポート(空気注入口11)から濾過膜20の一次側に液体を注入することにより、容器10内に配置された濾過膜20の一次側及び二次側に液体を充填する注液工程S11と、注液工程S11を経た後に出力ポート(濾液排出口13・14)を開放することにより、充填した液体の一部(例えば約2/3)を抜く抜液工程S12と、を含んでいる。このため、濾過膜20の一次側及び二次側に液体を充填することにより、濾過膜20を充分に湿潤状態にすることができる。また、充填した液体を全部抜いてしまうと濾過膜20が乾燥して試験継続が困難となるが、本方法では充填した液体を部分的に容器内に残留させることにより、濾過膜20の乾燥を抑制することができる。
また、以上説明した実施形態に係る試験方法においては、空気注入工程S2を経て体積測定工程S4に移行する前に与圧開放工程S3を実施することにより、出力ポート(上方排出口14)を所定時間だけ開放して与圧を開放することができる。従って、入力ポート(空気注入口11)からの空気の注入により濾過膜20の一次側における圧力が過剰に上昇した場合においても、その圧力を速やかに低下させて平衡状態へと近付けることができ、漏洩体積の測定を迅速に実施することができる。
なお、以上の実施形態においては、濾過器1の濾過膜20の濾過性能を評価するための試験方法について説明したが、濾過膜20を有する濾過器1を製造する際に、当該試験方法を組み込むこともできる。すなわち、容器10と、容器10内に配置された濾過膜20と、濾過膜20の一次側に連通する入力ポート(空気注入口11)と、濾過膜20の二次側に連通する出力ポート(濾液排出口13・14)と、を備える濾過器1の製造方法において、濾過膜20の濾過性能を評価するための試験方法を含むことができ、当該試験方法は、濾過膜20を湿潤状態にする湿潤化工程S1と、湿潤化工程S1を経た後に出力ポート(濾液排出口13・14)を閉鎖し、入力ポート(空気注入口11)から空気を注入することにより濾過膜20の一次側における圧力を上昇させる空気注入工程S2と、空気注入工程S2を経た後に出力ポート(上方排出口14)を開放し、濾過膜20の一次側と二次側の圧力差が略一定となる平衡状態を作り出した後に一次側の圧力が所定値(例えば98.0kPa)に到達した時点から出力ポート(上方排出口14)から漏洩する空気の体積を測定する体積測定工程S4と、を含むことができる。
かかる製造方法を採用すると、濾過膜20の開孔の形状に拘わらず、測定した漏洩体積に基づいて濾過膜20の開孔の最大孔径を適切に算出することができる試験方法を採用しているため、製造した濾過膜20が所望の濾過性能を有しているかどうかを精度良く評価することができる。製造した濾過膜20が所望の濾過性能を有していない場合には、所望の濾過性能が得られるように適切な処置(例えば製造工程の見直し)を行うことができる。
本発明は、以上の実施形態に限定されるものではなく、この実施形態に当業者が適宜設計変更を加えたものも、本発明の特徴を備えている限り、本発明の範囲に包含される。すなわち、前記実施形態が備える各要素及びその配置、材料、条件、形状、サイズ等は、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。また、前記実施形態が備える各要素は、技術的に可能な限りにおいて組み合わせることができ、これらを組み合わせたものも本発明の特徴を含む限り本発明の範囲に包含される。
1…濾過器
10…容器
11…空気注入口(入力ポート)
13…濾液排出口(下方排出口、出力ポート)
14…濾液排出口(上方排出口、出力ポート)
20…濾過膜
S1…湿潤化工程
S11…注液工程
S12…抜液工程
S2…空気注入工程
S3…与圧開放工程
S4…体積測定工程

Claims (7)

  1. 容器と、前記容器内に配置された濾過膜と、前記濾過膜の一次側に連通する入力ポートと、前記濾過膜の二次側に連通する出力ポートと、を備える濾過器の試験方法であって、
    前記濾過膜を湿潤状態にする湿潤化工程と、
    前記湿潤化工程を経た後に前記出力ポートを閉鎖し、前記入力ポートから空気を注入することにより前記濾過膜の前記一次側における圧力を上昇させる空気注入工程と、
    前記空気注入工程を経た後に前記出力ポートを開放し、前記濾過膜の前記一次側と前記二次側の圧力差が略一定となる平衡状態を作り出した後に前記一次側の圧力が所定値に到達した時点から前記出力ポートから漏洩する空気の体積を測定する体積測定工程と、
    を含む、濾過器の試験方法。
  2. 前記所定値は、98.0kPaである、請求項1に記載の濾過器の試験方法。
  3. 前記湿潤化工程は、
    前記入力ポートから前記濾過膜の前記一次側に液体を注入することにより、前記容器内に配置された前記濾過膜の前記一次側及び前記二次側に前記液体を充填する注液工程と、
    前記注液工程を経た後に前記出力ポートを開放することにより、充填した前記液体の一部を抜く抜液工程と、
    を含む、請求項1又は2に記載の濾過器の試験方法。
  4. 前記抜液工程では、充填した前記液体の約2/3を抜く、請求項3に記載の濾過器の試験方法。
  5. 前記空気注入工程と前記体積測定工程の間に、前記出力ポートを所定時間だけ開放して与圧を開放する与圧開放工程を含む、請求項1から4の何れか一項に記載の濾過器の試験方法。
  6. 前記濾過器は、腹水濾過器である、請求項1から5の何れか一項に記載の濾過器の試験方法。
  7. 容器と、前記容器内に配置された濾過膜と、前記濾過膜の一次側に連通する入力ポートと、前記濾過膜の二次側に連通する出力ポートと、を備える濾過器の製造方法であって、
    前記濾過膜の濾過性能を評価するための試験方法を含み、
    前記試験方法は、
    前記濾過膜を湿潤状態にする湿潤化工程と、
    前記湿潤化工程を経た後に前記出力ポートを閉鎖し、前記入力ポートから空気を注入することにより前記濾過膜の前記一次側における圧力を上昇させる空気注入工程と、
    前記空気注入工程を経た後に前記出力ポートを開放し、前記濾過膜の前記一次側と前記二次側の圧力差が略一定となる平衡状態を作り出した後に前記一次側の圧力が所定値に到達した時点から前記出力ポートから漏洩する空気の体積を測定する体積測定工程と、
    を含む、濾過器の製造方法。
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