JPH0584850U - X線回折装置のゴニオメータ光軸調整治具 - Google Patents

X線回折装置のゴニオメータ光軸調整治具

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JPH0584850U
JPH0584850U JP3127592U JP3127592U JPH0584850U JP H0584850 U JPH0584850 U JP H0584850U JP 3127592 U JP3127592 U JP 3127592U JP 3127592 U JP3127592 U JP 3127592U JP H0584850 U JPH0584850 U JP H0584850U
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optical axis
jig
slit
sample
adjustment
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Application number
JP3127592U
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English (en)
Inventor
修 平嶋
Original Assignee
理学電機株式会社
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 治具を試料台に取り付けたままで一連の光軸
調整作業が実施できるようにし、かつ治具の構成を簡易
にする。 【構成】 この治具20は、二つの基準平面26と、貫
通孔27に充填されたSi粉末30と、このSi粉末3
0の後方に取り付けられた調整スリット29とを有す
る。発散スリットと受光スリットの調整、及び2θ=0
°の決定の作業をするときは調整スリット29を利用す
る。θ=0°の決定の作業をするときは基準平面26を
利用する。測角精度の確認作業をするときは、Si粉末
30を利用する。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
この考案は、X線回折装置のゴニオメータの光軸を調整する際に試料台に取り 付けられる光軸調整治具に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のX線回折装置の概略平面図を図4に示す。このX線回折装置は、次のよ うな構成になっている。つまり、基台1の中央部に、基台1に対して垂直に試料 台2の回転軸線(以下、試料軸という。)を設ける。板状試料SPは試料台2に 取り付ける。このとき、板状試料SPの表面上を試料軸が通るようにする。基台 1には、入射X線のための発散スリットDSと、試料軸を中心として回転する検 出器アーム台3とを取り付ける。そして、この検出器アーム台3のアーム3aに X線検出器4と、このX線検出器4の前面に着脱自在の受光スリットRSとを設 ける。さらに、図示していないが、基台1の内部には試料台2と検出器アーム台 3とを1対2の角速度比で回転させる運動機構とその駆動機構等が設けられてい る。
【0003】 次に、このX線回折装置のゴニオメータの光軸調整について述べる。この光軸 調整には、以下のようないくつかの段階がある。 (1)スリット調整。この調整は、検出器アーム台3の回転角(2θ)をゼロ にしたときに、発散スリットDSと、試料軸と、アーム3a上にある受光スリッ トRSとが一直線上に来るようにする。
【0004】 (2)ゴニオメータ光軸上にX線焦点Fが来るように、X線焦点Fとゴニオメ ータとの相対位置関係を定める調整。この調整は、基台1を微小回転させて、X 線検出器4の出力が最大になるように行われる。
【0005】 (3)2θ=ゼロの確認。この確認は次のように実施される。検出器アーム台 3を2θ=ゼロの付近で微小回転させてピークプロファイルを求め、検出ピーク の半価幅の中点をゼロピークの位置とする。次に、このゼロピークの位置と、検 出器アーム台3のゼロマークの位置とのずれが、所定の角度範囲に治まっている ことを確認する。所定の角度範囲に収まっていなければ、上述の(2)の調整か らやり直すことになる。
【0006】 (4)試料台2の回転角(θ)=ゼロの調整。この調整は、試料台2をθ=ゼ ロの付近で微小回転させて、X線検出器4の出力が最大になるように行われる。 この調整をするときには、光軸調整治具を試料台2に取り付ける。この治具の基 準平面は、試料軸を含む平面内にあり、θ=ゼロで基準平面は入射X線に平行と なる。
【0007】 さらに、次の確認も実施される。 (5)測角精度の確認。この確認は、標準試料を用いて実際に回折ピークを測 定し、測定された回折角度と標準の回折角度とを比較して実施される。
【0008】 上述の(2)の作業すなわちθ=ゼロの調整をするには、従来、試料軸を含む 平面内に基準平面があるような治具(通常、半割治具と呼んでいる。)を使用し ている。しかし、この調整治具を利用すると、2θ=ゼロの確認作業からθ=ゼ ロの調整作業に移るときに調整治具を試料台に取り付ける作業が必要になる。そ こで、この問題を解決するために、光軸調整治具を試料台に取り付けたまま、2 θ=ゼロの確認作業とθ=ゼロの調整作業とが実施できるような治具が開発され ている。例えば、実開平1−85659号公報には、2θ=ゼロの確認作業のと きは治具の貫通孔を利用してX線を通過させるような光軸調整治具が開示されて いる。また、実開平1−158952号公報には、治具の貫通孔のところに標準 試料を配置して、治具を試料台に取り付けたまま、2θ=ゼロの確認作業から測 角精度の確認作業までができるようにした光軸調整治具が開示されている。
【0009】 ところで、上述の二つの公開公報に示された光軸調整治具は、上述の(1)の 調整作業すなわち発散スリットと受光スリットの調整作業がすでに完了している 場合を前提にして利用するものである。発散スリットと受光スリットの位置を調 整するには別の作業が必要であり、この種の調整は通常はゴニオメータの製造段 階で実施している。これに対して、発散スリットと受光スリットの調整も含めて 上述の(1)〜(4)の作業を、試料台に治具を取り付けたままで実施できるよ うな光軸調整治具も知られている(特開昭59−183353号公報参照)。こ の治具は基準平面のほかに調整スリットも備えている。しかし、この治具は、上 述の(5)の作業すなわち測角精度の確認作業は実施できなかった。これに対し て、この測角精度の確認作業までも実施できるようにした治具も知られている( 実開平3−114053号公報参照)。
【0010】
【考案が解決しようとする課題】
上述の実開平3−114053号公報に開示された光軸調整治具は、測角精度 の確認作業も含めて上述の(1)〜(4)の作業を試料台に治具を取り付けたま まで実施できるものであり、非常に優れている。しかしながら、調整スリットを 標準試料の前後に配置するものであり、構造がやや複雑であることが難点である 。
【0011】 この考案の目的は、治具を試料台に取り付けたままで一連の光軸調整作業が実 施できて、かつ、簡易な構成の光軸調整治具を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
この考案の光軸調整治具は、X線回折装置のゴニオメータの試料台に光軸調整 治具を取付けたときに、この光軸調整治具の基準平面が、試料台の回転軸線を含 む平面内に位置決めされるように構成された光軸調整治具において、前記基準平 面に対して垂直に交差する貫通孔と、この貫通孔に充填された標準試料と、前記 標準試料の後方に配置された一つのスリットとを有することを特徴としている。 なお、この明細書で「後方」とはX線検出器の方向をいう。この考案で使用する 標準試料としては、例えばSi粉末を利用できるが、このほかにも、回折ピーク の角度位置が正確に求められているものであればその他の材料を用いてもよい。
【0013】
【作用】
発散スリットと受光スリットの調整をするときは、治具に取り付けたスリット を利用する。発散スリットと受光スリットの調整を実施するときに、2θ=ゼロ の調整も完了する。θ=ゼロの調整をするには、従来と同様に治具の基準平面を 利用する。測角精度の確認をするには治具の標準試料を利用する。
【0014】
【実施例】
図1はこの考案の一実施例の斜視図である。図2の(A)はその背面図であり 、同図(B)はB−B線断面図、同図(C)はC−C線断面図である。この光軸 調整治具20は、X線回折装置のゴニオメータの試料台に取り付けて使用するも のである。
【0015】 図1において、板状部材22の片面には、二つの基準面26が形成されている 。この基準平面26に対して垂直に貫通孔27が貫通している。基準平面26の 反対側の面には、スリット幅が0.1mmの調整スリット29が設けられている 。また、貫通孔27には調整スリット29に接するようにSi粉末30が充填さ れている。Si粉末30は回折角度測定の際の標準試料として使用する。このS i粉末30の表面は基準平面26と同一平面上にある。
【0016】 この光軸調整治具20を試料台に取り付けるには、板状部材22の下方にある 取り付けシャフト24を試料台の取り付け孔に挿入する。これにより、光軸調整 治具20を試料台に対して正確に位置決めできる。すなわち、光軸調整治具20 の基準平面26は試料軸O(図2の(B)参照)を含む平面内に位置決めされる 。
【0017】 次に、この光軸調整治具20の使用方法を図3を参照して説明する。図3はX 線回折装置の光学系の概略を示す平面図である。この図では、簡略化のため、発 散スリットの中心Dと受光スリットの中心Rを黒丸で示してある。X線回折装置 のゴニオメータの光軸調整作業は次の手順で行われる。
【0018】 (1)まず、2θ=ゼロを決定する。図3(A)において、最初に、発散スリ ット中心Dと試料軸Oと受光スリット中心Rとが一直線上に来るように、これら を機械的に調整しておく。次に、試料台に光軸調整治具20を取り付けて、試料 台の角度θを90°にする(すなわち、光軸調整治具20の基準平面26が光軸 に垂直になる)。スリット幅が0.05mmの発散スリットとスリット幅が0. 15mmの受光スリットをゴニオメータに取り付ける。X線検出器4は2θ=0 °の付近にもってくる。X線焦点Fから出たX線は治具20のSi粉末30と調 整スリット29を通過して、X線検出器4で検出される。この状態で、ゴニオメ ータ基台1を微小回転して、X線検出強度が最大になるところでゴニオメータ基 台1を固定する。これにより、直線DOR上にX線焦点Fが来たことになる。次 に、検出器アーム台の回転角2θを微小走査して、X線検出強度が最大になる位 置を探し、その位置を2θ=0°と決定する。
【0019】 (2)次に、θ=ゼロを決定する。図3(B)において、試料台をθ=0°に する。そして、2θ=0°に固定した状態で試料台の回転角θを微小走査してX 線検出強度が最大になる位置を探し、その位置をθ=0°と決定する。このとき 、X線は光軸調整治具20の基準面26をかすめて通過することになり、基準平 面26と光軸が平行になったときにX線検出強度が最大となる。
【0020】 (3)最後に、測角精度の確認をする。図3(C)において、治具20の回転 角θと検出器アーム台の回転角2θとを1対2の比率に保ってゴニオメータを回 転させ、Si粉末30からの回折X線をX線検出器4で検出して、回折ピークの 角度位置を求める。この回折ピークの角度位置を標準の回折角度位置と比較する ことによって、測角精度をチェックできる。また、X線検出器4に接続されてい る波高分析器の調整も、この時点で行われる。さらに、治具20とX線検出器4 との間にカウンタモノクロメータを配置する場合も、この確認作業によって測角 精度のチェックできる。
【0021】 上述の実施例では、2θ=0°の決定作業において、ゴニオメータ基台を微小 回転させているが、次のように別の方法を採用することもできる。すなわち、図 3(A)において、発散スリットを光軸に垂直な方向に移動可能にしておき、ゴ ニオメータの基台1は固定したままにしておく。試料台には光軸調整治具20を 取り付けて、試料台の角度θを90°にする(すなわち、光軸調整治具20の基 準平面26が光軸に垂直になる)。発散スリットは外しておき、スリット幅が0 .15mmの受光スリットをゴニオメータに取り付ける。X線検出器4は2θ= 0°の付近にもってくる。X線焦点Fから出たX線は治具20のSi粉末30と 調整スリット29を通過して、X線検出器4で検出される。この状態で、ゴニオ メータ基台1を微小回転して(同時に受光スリットも動く。)、X線検出強度が 最大になる位置を探し、その位置を2θ=0°と決定する。このとき、X線焦点 Fと試料軸Oと受光スリット中心Rとが一直線上にのることになる。その後、ス リット幅が0.05mmの発散スリットを取り付けて、この発散スリットを光軸 に垂直な方向に微小移動させ、X線検出強度が最大になる位置を探して、その位 置に発散スリットを固定する。これにより、直線FOR上に発散スリット中心D が来ることになる。以上のようにして、2θ=ゼロの決定作業が終了する。以降 の作業は、上述の実施例と同様である。
【0022】 また、上述の光軸調整治具は、試料台に直接取り付けるようにしたが、試料台 に取り付け可能な標準試料ホルダーに光軸調整治具を取り付けるようにしてもよ い。
【0023】
【考案の効果】
以上説明したように、この考案の光軸調整治具は、基準平面に対して垂直に交 差する貫通孔に標準試料を充填して、この標準試料の後方にスリットを配置した ことにより、治具の構成を比較的簡易にすると共に、測角精度の確認を含む一連 の光軸調整作業を、試料台に光軸調整治具を載せたままで実施できる効果がある 。
【図面の簡単な説明】
【図1】この考案の一実施例の斜視図である。
【図2】図1の治具の背面図、B−B線断面図、及びC
−C線断面図である。
【図3】図1の治具の使用手順を示す平面図である。
【図4】従来のX線回折装置の概略平面図である。
【符号の説明】
20…光軸調整治具 26…基準平面 27…貫通孔 29…調整スリット 30…Si粉末(標準試料)

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 X線回折装置のゴニオメータの試料台に
    光軸調整治具を取り付けたときに、この光軸調整治具の
    基準平面が、試料台の回転軸線を含む平面内に位置決め
    されるように構成された光軸調整治具において、 前記基準平面に対して垂直に交差する貫通孔と、 この貫通孔に充填された標準試料と、 前記標準試料の後方に配置された一つのスリットとを有
    することを特徴とするゴニオメータ光軸調整治具。
JP3127592U 1992-04-15 1992-04-15 X線回折装置のゴニオメータ光軸調整治具 Pending JPH0584850U (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP3712901A1 (en) * 2019-03-19 2020-09-23 Rigaku Corporation X-ray analysis apparatus

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