JPH0584123A - エアマツト - Google Patents

エアマツト

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JPH0584123A
JPH0584123A JP3252066A JP25206691A JPH0584123A JP H0584123 A JPH0584123 A JP H0584123A JP 3252066 A JP3252066 A JP 3252066A JP 25206691 A JP25206691 A JP 25206691A JP H0584123 A JPH0584123 A JP H0584123A
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air
pressure
air cell
cell group
exhaust
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Michiyasu Ishida
通泰 石田
Mikihiko Morimoto
幹彦 森本
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Molten Corp
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 寝心地を快適なものにすると共に、衰弱者な
どの慢性就床者のエアマットとして使用するに際して床
ずれを防止しうるエアマットの提供。 【構成】 それぞれが略切頭円錐性にされ、かつ相互に
配列された第1および第2エアセル群と、第1および第
2エアセル群への給排気を交互に切換えるための制御部
とを備え、前記制御部によって、排気後気圧を給気後気
圧の1/3〜2/3の範囲、最適には約1/2に設定
し、床ずれ防止用として用いるときは、給気後気圧を25
0 〜600mmAq で、かつ排気後気圧を給気後気圧の1/3
〜1/2の範囲に設定し、健常者用としては排気後気圧
を給気後気圧の1/2〜2/3の範囲で設定しうるよう
に構成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はエアマットに関する。さ
らに詳しくは、慢性就床患者などにみられる床ずれを防
止するとともに、健常者にとっては快適な寝心地を提供
するエアマットに関する。
【0002】
【従来の技術】この種のエアマットとしては、細長いエ
アセルを多数隣接して配列し、これらを2つのグルー
プ、たとえば一端から奇数番目のセルと偶数番目のセル
との2グループに分け、各グループに細いエアパイプを
介して交互給気、排気して、セルを膨張、収縮させる構
造が知られている(たとえば実開平3-41431 号)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前掲公報に開示された
エアマットにあって、2種のエアセル間に交互に給排気
を繰り返し、人体の局所に圧力が長時間加わることによ
る床ずれの発生を防止するとともに、給気時の気圧と排
気時の気圧の関係に言及している。すなわち、排気後の
気圧を給気後の気圧の約7割ないし9割とすることによ
り、不快感の防止および良好な血行の維持を図ってい
る。しかしながら、本発明者らのその後の研究により給
気セルの気圧に対する排気セルの気圧を前述の関係にす
ることでは、寝心地、血行維持に関し必ずしも満足でき
る結果がえられないという知見を得た。
【0004】本発明は前記問題を解消するためになされ
たものであり、前掲公報に開示の技術を検討し、さらに
発展させることにより、寝心地の良さと血行の維持とを
共に満足する最適条件を実現したエアマットを提供する
ことを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、複数の細長い
可撓性中空エアセルよりなる第1エアセル群と、複数の
細長い可撓性中空エアセルからなる、前記第1エアセル
群と交互に配列されてなる第2エアセル群と、前記第1
および第2エアセル群へそれぞれ給気するためのエアポ
ンプと、該エアポンプと前記第1および第2エアセル群
間に介在せしめられ、第1および第2エアセル群への給
気と排気とを交互に切り換えるための制御部とを備える
エアマットであって、前記制御部が第1または第2エア
セル群の排気後気圧を給気後気圧の1/3ないし2/3
の範囲で設定されることを特徴としている。
【0006】また、前記第1および第2エアセル群の各
エアセルが略切頭円錐形状に形成されてなり、第1エア
セル群の各エアセルの径大部が同一方向に配列されると
共に、第2エアセル群の各エアセルの径大部が第1エア
セル群の各エアセルの径大部と反対側の位置に配列され
ているのが好ましい。
【0007】さらに、体の移動が不自由な慢性就床患者
の床ずれを防止するために、前記制御部を、前記第1ま
たは第2エアセル群の給気後気圧を 250ないし600mmAq
の範囲で設定すると共に、排気後気圧を給気後気圧の1
/3ないし1/2の範囲で設定するのが好ましい。
【0008】加えて、体を自由に動かすことができる健
常者のために、前記制御部を、前記第1または第2エア
セル群の排気後気圧を給気後気圧の1/2ないし2/3
の範囲で設定するのが好ましい。
【0009】
【実施例】つぎに添付図面を参照しつつ本発明のエアマ
ットを説明する。
【0010】図1は本発明のエアマットの一実施例にお
けるエア切換弁の斜視図、図2は図1のI−I線断面
図、図3は図1における回転子の平面図、図4は図1に
おける固定板の平面図、図5は本発明におけるエア切換
弁の一実施例の回路図、図6は人間の体圧とその組織許
容特性を示す曲線図、図7は図1のエア切換弁の動作を
説明するための平面図、図8は図1のエア切換弁の動作
を説明するための波形図、図9は本発明のエアマットの
一実施例を示す斜視図である。
【0011】図9は、エアマットの全体構成を示し、1
はエアマット、2a、2a…は複数の細長い略切頭円錐形状
の可撓性中空エアセルよりなる第1エアセル群、2b、2b
…は第1エアセル群2a、2a…と略同一形状の第2エアセ
ル群で、交互に隣接配置されている。第1および第2エ
アセル群2a、2a…、2b、2b…の材料としては、ナイロン
などの織布の両面または片面にポリ塩化ビニルをラミネ
ートしたものが使用できる。3aは第1エアセル群2a、2b
…への給排気に用いる第1エアパイプ、3bは第2エアセ
ル群2b、2b…への給排気に用いる第2エアパイプ、4は
制御部である。制御部4は第1および第2エアパイプ3
a、3bに交互に給排気切換を行うためのエア切換弁6
(図1参照)、エア切換弁6を駆動するためのモータ7
(図1参照)、エア切換弁6にエアを供給するためのエ
アポンプ(図示せず)およびモータ7の制御回路などを
内蔵している。8は、第1および第2エアセル群2a、2a
…、2b、2b…を包むシーツである。
【0012】図1〜4において、6はエア切換弁であ
り、固定板9と円板状の回転子10とから構成されてい
る。7は回転子10を回転駆動させるためのモータで、回
転子10はモータ7の回転軸11に固定されている。12は回
転軸11にその一端側が固定されたコイルスプリングであ
って、回転子10を固定板9へ押圧して両者を密着させ
る。回転子10は固定板9の接触面側に扇状の凹所にて形
成されたエア分配溝13、エア分配13と連通して中心軸周
囲に形成された給気溝14および分配溝13から中心軸を挟
んで相対する位置に複数の小孔より構成された排気孔15
を有する。16はモータ7の回転軸11が貫通する中心孔、
17は回転子10の側面に相対向して一対に形成されたスイ
ッチ制御突起である。固定板9は回転子10が接触する面
に開口された1個のエア導入孔18と、2個の第1および
第2エア排出孔19、20とを有している。導入孔18はエア
ポンプに接続され、第1排出孔19は第1エアパイプ3aを
介して第1エアセル群2a、2a…に連通され、第2排出孔
20は第2エアパイプ3bを介して第2エアセル群2b、2b…
に連通される。25は導入孔18に連通する導入管、26、27
はそれぞれ第1および第2排出孔19、20に連通する第1
および第2排出管である。21は固定板9の中心に形成さ
れた孔で、モータ7の回転軸11により貫通される。固定
板9は固定軸11とは分離させられており、回転しない。
22は回転子10に隣接して配設されたリミットスイッチで
あって、ローラレバー型アクチェータ23を備えている。
そしてアクチェータ23の先端のローラ24が回転子10の側
面に接しており、突起17が存在する部分と存在しない部
分とを検知してオン/オフ信号を出力する。本実施例の
ばあい、突起17の上にローラ24が位置する状態がオン
で、その他の状態がオフである。
【0013】図5は制御部における制御回路を示してい
る。図中28はリミットスイッチ22からの検知信号を入力
されてモータ7の駆動制御信号を出力するマイクロコン
ピュータ(以下マイコンという)である。29はこの制御
信号を受けてモータ7にオンまたはオフの駆動信号を出
力するオン/オフ回路である。30はキースイッチであっ
て、たとえば「早い目」、「普通」、「遅い目」という
3種の操作指示のためのキーが設けられている。その操
作信号はマイコン28に入力され、第1および第2エアセ
ル群2a、2a…、2b、2b…の給気および排気の周期が可変
とされる。第1および第2エアセル群2a、2a…、2b、2b
…はエア切換弁6の駆動により、約4〜22分周期で交互
に給排気を繰り返す。第1および第2エアセル群2a、2a
…、2b、2b…は、細長い切頭円錐形状であるから、就床
者への圧迫部位は右から左へ、また左から右へと変化し
て就床者に軽いローリング運動が加えられる。マイコン
28によりこの周期に「1/fゆらぎ」特性(fは周波
数)をもたせ、就床者に「1/fゆらぎ」をもったロー
リング運動を加えることができる。「1/fゆらぎ」と
はある時系列信号において、その信号を構成する周波数
fとそれに属するエネルギーEとの関係が
【0014】
【数1】
【0015】となっている状態をいう。人間の体内にあ
る種々のくり返し信号、信号伝達特性中に「1/fゆら
ぎ」特性があるため、外部からの刺激が心地よいとされ
ている。たとえば心拍ゆらぎや音楽は人々に快感を与え
る音圧刺激であるが、その音響パワーの変動は1/fス
ペクトルをもっている。人間は外部から与えられる「1
/fゆらぎ」をする刺激を快感として感じる傾向があ
る。たとえば本実施例では、給気、排気の周期は「早い
目」で4ないし10分、「普通」で6ないし15分、「遅い
目」で10ないし22分とし、「1/fゆらぎ」になる組合
せとしている。
【0016】第1および第2エアセル群2a、2a…、2b、
2b…の排気後におけるセル内気圧は、給気後気圧の1/
3ないし2/3の範囲で設定される。給排気後気圧をこ
の関係にすると、給排気セル群で形成される凹凸が体に
不快感を与えず、きわめて快適な感触を与えることが多
数の臨床実験で確認されたからである。最も好ましい割
合は約1/2であった。排気後気圧を給気後気圧の1/
3より低くすると、不快な突起感、さらには圧痛を覚え
ることがあり、他方2/3を越えて上昇させると、段差
がなくなり、一様な圧力が体に連続して加わることとな
る。その結果、血行維持作用に改善が見られず、健常者
のばあい、頻繁に寝返りをうたなければならなくなる。
また切頭円錐形エアセルのばあいは実質的にローリング
運動がえられなくなる。
【0017】図6は、体圧とその持続時間による人体の
組織許容曲線を示す。体圧とは、局部的な体圧であっ
て、その状態が動かないで持続されたばあいには実線よ
り上の領域では組織が耐えかねて床ずれを発生すること
が分かる。たとえば、一般の病院のベッドでは局部的に
体圧が2000mmAqにも達することがあるため、2時間以内
に寝返りなどの体位変換を行う必要がある。図6からも
分かるように、一般的に健常者にあっては体圧が約400m
mAq 以下では毛細血管閉塞現象は起こらないと言われて
いる。健康な人は体を支えている部分の体圧が高くて
も、組織が破壊される以前に400mmAq 以下に下がれば床
ずれは生じないのである。この最少値は衰弱者や重病人
ではさらに低下し、経験的に約250 ないし300mmAq 程度
であることが確認された。
【0018】体を動かすことができない患者のばあい、
給気後気圧を250 ないし600mmAq の範囲で設定するとと
もに、排気後気圧を給気後気圧の1/3ないし1/2の
範囲、すなわち80ないし300mmAq の範囲で設定するのが
望ましい。排気後気圧を給気後気圧の1/2以下とする
のは、給気エアセルと排気エアセルとの間の段差を大き
めにして排気エアセル部分での血行を促進させるためで
ある。排気後気圧の上限を300mmAq とするのは、前述し
たようにこれを超えると床ずれ発生の可能性が高くなる
からである。また80mmAqより低く設定すると患者の体を
支える力が弱くなり、体重によりセルが潰れてしまい、
体が床面に接触してしまう(底づきと呼ばれる)惧れが
あり、好ましくない。給気後気圧を前述のごとく250 な
いし600mmAqの範囲に設定すると、給排気後の気圧関係
を1/3ないし1/2の範囲とすることができ、血行を
促進する状態で患者に快適な寝心地を与えることができ
るのである。
【0019】就寝中、体を自由に動かすことができる健
常者のばあい、利用者の体重、年齢、好みなどによっ
て、硬めあるいは軟らかめなど自由に調整できる。この
ばあい、過度の凹凸感を抑えて寝心地を快適なものとす
るために、排気後気圧を給気後気圧の1/2ないし2/
3の範囲で設定するのが望ましい。排気後気圧を給気後
気圧の1/2以上とするのは、給排気エアセル間に発生
する段差を最小限に抑えるためである。健常者にあって
は血行阻害防止よりも寝心地の改良が優先されるのであ
る。ここで給気後気圧は300 ないし800mmAqの範囲が望
ましく、排気後気圧がこの給気後気圧の1/2ないし2
/3の関係を満足するよう約150 ないし540mmAqの範囲
で設定される。給気後気圧の範囲として300 ないし800m
mAq が適しているのは、この範囲を超えて昇圧するとエ
アセルが硬くなり過ぎ、突起感、さらには痛みを覚える
などの不都合が発生するからである。また、この圧力範
囲より低下させると排気エアセルとの間に生じる段差が
小さくなってしまい、最適なものではなくなるからであ
り、また、体重によりエアセルが押し潰されて快適な硬
度が得られなくなることも臨床実験により確認された。
【0020】つぎに図7〜8を参照してエア切換弁6の
駆動と、エアセルの給排気状態と、リミットスイッチ22
のオン/オフ動作と、モータ7のオン/オフ動作との関
係を説明する。なお、図7〜8は床ずれ防止用エアマッ
トとして使用するばあいを示している。図8(イ)にお
いて、波形Aは第1エアセル群2a、2a…の気圧を示し、
波形Bは第2エアセル群2b、2b…の気圧を示している。
給気後気圧は約 500mmAqで、排気後気圧約250mmAq であ
る。この値はエアポンプの調圧弁および排気時間、また
排気孔の面積により可変調整される。
【0021】図7(a) は、分配溝13が第1排出孔19上に
位置し、リミットスイッチ22がオンからオフへ切り換わ
った直後を示している。リミットスイッチ22のオフによ
り、マイコン28よりモータ・オフ信号が出力され、回転
子10の回転は停止する。この時点から始まる停止期間T1
は、マイコン28の内蔵クロックにより所定期間、たとえ
ば約4〜22分の範囲で任意に設定される。この期間T1は
周期ごとに変更され、「1/fゆらぎ」が発生するよう
プログラムされている。この期間エアポンプからのエア
はエア導入孔18、第1排出孔19、第1排出管26、第1エ
アパイプ3aを介して第1エアセル群2a、2a…に供給され
る。この第1エアセル群2a、2a…は約500mmAq に維持さ
れる。この時点において第2エアセル群2a、2a…は排気
され、約 250mmAqを維持した状態で密封されている。
【0022】図7(b) は、期間T1の経過後、マイコン28
からオン/オフ回路29を介してモータ・オン信号が出力
され、回転子10が図中矢印X方向へ回転を開始している
状態を示している。これにより配分溝13は第1排出孔19
の上から第2排出孔20の上へ移動し、第1エアセル群2
a、2a…への給気を停止し、第2エアセル群2b、2b…へ
の給気を開始する。モータ7の駆動期間T2は、リミット
スイッチ22がオンに切り換わることによりマイコン28に
より決定される。
【0023】図7(c) は、期間T2の経過後、マイコン28
よりモータ・オフ信号が出力され、回転子10が停止した
状態を示している。停止期間T3は約1分に設定される。
期間T2および期間T3の間に第2エアセル群2b、2b…への
給気が行われる。期間T3の経過後、マイコン28からモー
タ・オン信号が出力されてモータ7は回転する。
【0024】図7(d) は、モータ7の駆動期間T4(約6
秒)の経過後、モータ・オフ信号が出力されてモータ7
が停止した状態を示している。この期間T4は、回転子10
の排気孔15が第1排出孔19上に位置する時間に一致する
ように設定される。この位置で回転子10は期間T5(約4
秒)の間停止する。この期間T5は、第1エアセル群2a、
2a…の排気時間であり、セル内残圧が約250mmAq に低下
するまでの時間として調整される。期間T5の経過後、マ
イコン28からのモータ・オン信号によりモータ7は回転
を開始し、期間T6の間回転し続ける。
【0025】図7(e)は、回転子10の回転によりリミッ
トスイッチ22が突起17を通り過ぎ、オンからオフへ切り
換わった状態を示している。このオフ信号により、マイ
コン28からモータ・オフ信号が出力されてモータ7は停
止する。この時点からマイコン28により設定された期
間、すなわち約4〜22分の範囲から選ばれた期間T7の間
モータ7は停止し続ける。この期間T7は、前述の期間T1
と同様の性質をもつ「1/fゆらぎ」を発生する期間と
してマイコン28により設定される。この間、第1エアセ
ル群2a、2a…は排気状態(残圧約250mmAq )に、また第
2エアセル群2b、2b…は給気状態(約 500mmAq)に維持
されている。期間T7の経過後、マイコン28からモータ・
オン信号が出されてモータ7は回転を開始し、リミット
スイッチ22がオンになるまでの期間T8の間回転し続け
る。
【0026】図7(f) は、モータの回転直後に分配溝13
が第1排出孔19上に位置し、第1エアセル群2a、2a…へ
の給気が開始された状態を示している。
【0027】図7(g) は、期間T8の終了時にリミットス
イッチ22が突起17上に乗り上げてスイッチ・オンに切換
わった状態を示している。期間T8の経過後、マイコン28
からモータ・オフ信号が出力されて、モータ7は停止す
る。これに続く期間T9の間モータ7は停止する。期間T8
および期間T9の略全期間にわたって第1エアセル群2a、
2a…に給気がなされてセル内気圧が約500mmAq となる。
モータ7の停止期間T9は、気圧が約500mmAq に達するの
に十分な時間(本実施例では約1分)としてマイコン28
により設定される。期間T9の経過後モータ7は回転を開
始する。
【0028】図7(h) は、回転子10の回転により排気孔
15が第2排出孔20上に移動し、第2エアセル群2b、2b…
から排気が開始された状態を示している。期間T10 が経
過したとき、排気孔15は第2排出孔20に一致しており、
この位置において、続く期間T11 (約4秒間)の間モー
タ7は停止する。この停止期間T11 の間、第2エアセル
群2b、2b…の排気が続行され、その気圧は約250mmAq に
まで低下する。この期間T11 の経過後、マイコン28から
モータ・オン信号が出力されてモータ7は回転駆動し、
排気孔15は第2排出孔20上を通り過ぎて排気動作は終了
する。かかる状態において、第1エアセル群2a、2a…は
約500mmAq の高圧状態に維持され、第2エアセル群2b、
2b…は約250mmAq の低圧状態に維持される。モータ7お
よび回転子10の回転により、リミットスイッチ22が突起
17を通り過ぎると、リミットスイッチ22はオフになって
モータ7は停止する。かくして第1および第2エアセル
群2a、2a…、2b、2b…の給気および排気動作の1サイク
ルが終了する。それ以後、期間T1およびT2のみ変更され
た同様のサイクルが繰返される。
【0029】以上の図7〜8に基づく説明は、床ずれ防
止用エアマットについてのものであったが、本エアマッ
トは健常者用エアマットとしても使用できる。このばあ
い、給気後気圧はエアポンプに設けた調圧弁の調整によ
り、また排気後気圧は期間T5を調整することにより、あ
るいは排気孔15の小孔の数を加減することにより調整す
ることができる。
【0030】
【発明の効果】本発明によれば、排気エアセル群の気圧
を給気エアセル群の気圧に対して1/3ないし2/3の
範囲で設定しているから、就寝者にとって最も快適な寝
心地を提供することができる。
【0031】また本発明によれば、第1および第2エア
セル群の各エアセルを略切頭円錐形とすることにより、
就寝者に適度なローリング運動、すなわち軽い寝返り動
作を付与することができ、血行促進を図ることができ
る。
【0032】さらに本発明によれば、エアマットを慢性
就床患者に使用するに際し、排気後気圧が血行阻害を生
じない範囲で設定されるから、床ずれの発生を防止する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のエアマットの一実施例におけるエア切
換弁の斜視図である。
【図2】図1のI−I線断面図である。
【図3】図1における回転子の平面図である。
【図4】図1における固定板の平面図である。
【図5】本発明におけるエア切換弁の一実施例の回路図
である。
【図6】人間の体圧とその組織許容特性を示す曲線図で
ある。
【図7】図1のエア切換弁の動作を説明するための平面
図である。
【図8】図1のエア切換弁の動作を説明するための波形
図である。
【図9】本発明のエアマットの一実施例を示す斜視図で
ある。
【符号の説明】
1 エアマット 2a 第1エアセル群 2b 第2エアセル群 4 制御部 6 エア切換弁 7 モータ 9 固定板 10 回転子 13 分配溝 14 給気溝 15 排気孔 17 突起 18 エア導入孔 19 第1排出孔 20 第2排出孔 22 リミットスイッチ 28 マイコン 29 オン/オフ回路 30 キースイッチ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の細長い可撓性中空エアセルよりな
    る第1エアセル群と、複数の細長い可撓性中空エアセル
    からなる、前記第1エアセル群と交互に配列されてなる
    第2エアセル群と、前記第1および第2エアセル群へそ
    れぞれ給気するためのエアポンプと、該エアポンプと前
    記第1および第2エアセル群間に介在せしめられ、第1
    および第2エアセル群への給気と排気とを交互に切り換
    えるための制御部とを備えるエアマットであって、前記
    制御部が、第1または第2エアセル群の排気後気圧を給
    気後気圧の1/3ないし2/3の範囲で設定されること
    を特徴とするエアマット。
  2. 【請求項2】 前記第1および第2エアセル群の各エア
    セルが略切頭円錐形状に形成されてなり、第1エアセル
    群の各エアセルの径大部が同一方向に配列されると共
    に、第2エアセル群の各エアセルの径大部が第1エアセ
    ル群の各エアセルの径大部と反対側の位置に配列されて
    なることを特徴とする請求項1記載のエアマット。
  3. 【請求項3】 体の移動が不自由な慢性就床患者の床ず
    れを防止するためのエアマットであって、前記制御部
    が、前記第1または第2エアセル群の給気後気圧を 250
    ないし600mmAq の範囲で設定されると共に、排気後気圧
    を給気後気圧の1/3ないし1/2の範囲で設定される
    ことを特徴とする請求項1または2記載のエアマット。
  4. 【請求項4】 体を自由に動かすことができる健常者の
    ためのエアマットであって、前記制御部が、前記第1ま
    たは第2エアセル群の排気後気圧を給気後気圧の1/2
    ないし2/3の範囲で設定されることを特徴とする請求
    項1または2記載のエアマット。
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US11549514B2 (en) 2017-11-27 2023-01-10 Intex Marketing Ltd. Manual inflation and deflation adjustment structure for a pump
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