JPH0584049U - バッテリ用電気接続具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】 接続端子１をバッテリポストに圧接させるた
めのボルトナットの軸方向を、バッテリポストの軸方向
と同方向となるように設けて、ボルトナットの締付作業
を電気接続具の上部で行ない得るようにしてその締付作
業の作業性と確実性を高める。 【構成】 長孔１７と締付ボルト１６を螺着するねじ孔
１８を形成した電気接続具本体１１と、側面略Ｕ字状に
形成され、かつホスト圧接部１２と対向位置される圧接
板１９と、圧接操作部に設けた長孔１７、ねじ孔１８に
挿通されると共に、圧接板１９を、押圧するテーパー部
２７を有する締付ボルト１６と、圧接操作部の外側に係
止されて締付ボルト１６の圧接操作部での位置決めを行
なうと共に、補助端子２４を設けているボルト保持枠２
３とを設けた構成である。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、バッテリのポストに接続するためのバッテリ用電気接続具に関する ものである。

【０００２】

【従来の技術】

自動車等において、バッテリと車載電装品とを接続するための電気接続具とし て、従来では図１に示すものが提案されている。同図において、１はバッテリ（ 図示せず）のポスト２に締着される接続端子で、このポスト２の周面に圧着する ように略円形に折曲形成した圧着部３と、この圧着部３に所定の結合摩擦力を与 えるようボルト４及びナット５にて締付けられる締結部６とからなる。そして、 締結部６には図外の電装品に配電するケーブル７を接続している。また、８はバ ッテリから直接他の電装品に配電するための補助端子で、ボルト４，ナット５に より前記接続端子１に共締され、この補助端子８にケーブル９を接続したコネク タ１０が嵌合できるようになっている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、このような従来のバッテリ用電気接続具にあっては、接続端子 １をバッテリのポスト２に被せた後、その接続端子１をポスト２の周面に圧接せ しめるためボルト４，ナット５を締着するが、このボルトナットの軸方向は、バ ッテリポストの軸方向（垂直方向）に対して直交方向（水平方向）であるために 、そのボルトナットの締付作業は、接続端子１の側面で行なわなければならない 。

【０００４】 従って、多数の機器が密集されているエンジンルーム内において設備されてい るバッテリのポスト２に、上記横方向のボルトナット４，５を締着して接続端子 １を圧接させる作業時は、そのボルトナットを締付けるに使用する工具が、バッ テリに近接されている設備機器やユニットに邪魔されて、そのボルトナットの締 付作業がしずらく、これが原因で締着力の不足を起して接触不良を生じる等の問 題点があった。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案は、かかる従来の問題点に着目してなされたもので、接続端子１をバッ テリポストに圧接させるためのボルトナットの軸方向を、バッテリポストの軸方 向と同方向となるように設けて、ボルトナットの締付作業を電気接続具の上部で 行ない得るようにしてその締付作業の作業性と確実性を高めることができるバッ テリ用電気接続具を提供することにある。

【０００６】

【実施例】

以下に本考案を図２及び図３に示す実施例に基づいて詳細に説明する。

【０００７】 １１は、バッテリ用の電気接続具本体であって、この電気接続具本体１１は、 平面略Ｕ字状に湾曲形成されたポスト圧接部１２と、このポスト圧接部１２の一 側に続いて形成されかつ上壁１３ａと下壁１３ｂによって正面コ字状に形成され る圧接操作部１３と、この圧接操作部１３に続いて形成される電線接続部１４と 、ポスト圧接部１２の他側に続いて形成され、かつ前記のコ字状圧接部１２の上 壁１３ａと下壁１３ｂとの間に位置される受け辺１５を一体形成したものであり 、上記の上壁１３ａ及び下壁１３ｂには締付ボルト１６を挿入するための長孔１ ７及び締付ボルト１６を螺着せしめるためのねじ孔１８が形成されている。

【０００８】 １９はバッテリポスト２０に圧接される圧接板であって、この圧接板１９は、 側面略Ｕ字状に形成されるが、その圧接板１９の両側辺には、前記の圧接操作部 １３及び受け辺１５に形成した夫々のガイド孔２１に遊嵌保持されるガイド片２ ２が形成されている。２３は前記の圧接操作部１３の外側に被着され、かつ補助 端子２４を有する背面略コ字状に形成されたボルト保持枠であって、このボルト 保持枠２３の上壁面にはボルト挿通溝２５が、また下壁面に凹部２６が形成され ていて、この凹部２６には圧接操作部１３の下壁１３ｂが貫入するようになって いる。２７は前記締付ボルト１６に一体に形成されているテーパー部である。

【０００９】 なお、前記のボルト保持枠２３の端縁には、前記圧接操作部１３に係合せしめ るための係止部２８が形成されている。

【００１０】 このように構成されている電気接続具の作用について述べると、先ず電気接続 具本体１１に設けられている両側一対のガイド孔２１内に、圧接板１９の両側に 設けられているガイド片２２を係合せしめてその電気接続具本体１１に圧接板１ ９を取付ける。次いでコ字状の圧接操作部１３内に締付ボルト１６のテーパー部 ２７が位置されるように締付ボルト１６の首部を長孔１７内に係合せしめると共 に締付ボルト１６のボルト先端ねじ部をねじ孔１８内に位置せしめる。次いで前 記圧接操作部１３の上壁面１３ａと締付ボルト１６の頭部との間にボルト保持枠 ２３の上壁面を挿入しながら、そのボルト保持枠２３を圧接操作部１３の外側に 嵌合係止せしめて、電気接続具の組立を完了する。

【００１１】 そこで、その電気接続具のポスト圧接部１２と圧接板１９との間にバッテリポ スト２０を挿入し、次いで締付ボルト１６を締付けると、そのねじ締め動作でテ ーパー部２７が図３の矢印で示すように降下し、その結果該テーパー部２３の周 面で圧接板１９がバッテリポスト２０方向に押動され、バッテリポスト２０はポ スト圧接部１２と圧接板１９とにより挟圧され電気的接続が確保できるものであ る。

【００１２】 従ってこの実施例の電気接続具によれば、電気接続具を、バッテリポストに接 続させるための接続作業が、電気接続具の上下軸方向（垂直方向）に中心軸を有 する締付ボルトの締付力で行なえることから、従来の中心軸が横方向に位置され ている締付ねじに対して、本実施例では締付ボルトの締付作業性及び締付の確実 性が向上されるものである。

【００１３】

【考案の効果】 以上のように本考案は、平面略Ｕ字状に湾曲形成されたポスト圧接部１２と、 このポスト圧接部１２の１側に続いて形成されかつ上壁１３ａと下壁１３ｂによ って正面略コ字状に形成される圧接操作部１３と、この圧接操作部１３に続いて 形成される電線接続部１４と、前記ポスト圧接部１２の他側に続いて形成されか つ前記コ字状圧接部１２の上壁１３ａと下壁１３ｂとの間に位置される受け辺１ ５を一体形成し、さらに前記上壁１３ａ及び下壁１３ｂに形成されて、締付ボル ト１６を挿入する長孔１７及び締付ボルト１６を螺着せしめるためのねじ孔１８ を形成してなる電気接続具本体１１と、側面略Ｕ字状に形成され、かつ前記のポ スト圧接部１２と対向位置される圧接板１９と、前記圧接操作部１３に設けた長 孔１７、ねじ孔１８に挿通されると共に、前記圧接板１９を、押圧するテーパー 部２７を有する締付ボルト１６と、前記圧接操作部１３の外側に係止されて締付 ボルト１６の圧接操作部１３での位置決めを行なうと共に、補助端子２４を設け ているボルト保持枠２３とを備えたバッテリ用電気接続具であるから、これによ れば電気接続具をバッテリポストに接続させるための接続作業が、電気接続具の 上下軸方向（垂直方向）に中心軸を有する締付ボルトの締付力で行なえることか ら、従来の中心軸が横方向に位置されている締付ねじに対して、本実施例では締 付ボルトの締付作業性及び締付の確実性が向上される。さらにはバッテリ周辺に 多種多様な機器の配設が混雑されていても、その混雑に無関係にバッテリポスト への端子の接続作業が容易に行なえる等の効果が得られる。

【図面の簡単な説明】

【図１】従来例のバッテリ用電気接続具を示した説明
図。

【図２】本考案実施例のバッテリ用電気接続具を示した
構造説明図。

【図３】本考案実施例の締付時の作用説明図。

【図４】本考案実施例の締付時の斜視図。

【符号の説明】

１１…電気接続具本体 １２…ポスト圧接部 １３…圧接操作部 １４…電線接続部 １５…受け辺 １６…締付ボルト １７…長孔 １８…ねじ孔 １９…圧接板 ２０…バッテリポスト ２１…ガイド孔 ２２…ガイド片 ２３…ボルト保持枠 ２４…補助端子 ２５…ボルト挿通溝 ２６…凹部 ２７…テーパー部 ２８…係止部

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 平面略Ｕ字状に湾曲形成されたポスト圧
   接部（１２）と、このポスト圧接部（１２）の１側に続
   いて形成されかつ上壁（１３ａ）と下壁（１３ｂ）によ
   って正面略コ字状に形成される圧接操作部（１３）と、
   この圧接操作部（１３）に続いて形成される電線接続部
   （１４）と、前記ポスト圧接部（１２）の他側に続いて
   形成されかつ前記コ字状圧接部（１２）の上壁（１３
   ａ）と下壁（１３ｂ）との間に位置される受け辺（１
   ５）を一体形成し、さらに前記上壁（１３ａ）及び下壁
   （１３ｂ）に形成されて、締付ボルト（１６）を挿入す
   る長孔（１７）及び締付ボルト（１６）を螺着せしめる
   ためのねじ孔（１８）を形成してなる電気接続具本体
   （１１）と、側面略Ｕ字状に形成され、かつ前記のポス
   ト圧接部（１２）と対向位置される圧接板（１９）と、
   前記圧接操作部（１３）に設けた長孔（１７）、ねじ孔
   （１８）に挿通されると共に、前記圧接板（１９）を、
   押圧するテーパー部（２７）を有する締付ボルト（１
   ６）と、前記圧接操作部（１３）の外側に係止されて締
   付ボルト（１６）の圧接操作部（１３）での位置決めを
   行なうと共に、補助端子（２４）を設けているボルト保
   持枠（２３）とを備えたことを特徴とするバッテリ用電
   気接続具。