JPH0583465U - 回転軸の連結構造 - Google Patents
回転軸の連結構造Info
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- JPH0583465U JPH0583465U JP3205292U JP3205292U JPH0583465U JP H0583465 U JPH0583465 U JP H0583465U JP 3205292 U JP3205292 U JP 3205292U JP 3205292 U JP3205292 U JP 3205292U JP H0583465 U JPH0583465 U JP H0583465U
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Abstract
(57)【要約】
【構成】 タイロツド側伝達用シヤフト(被駆動側伝達
用シヤフト)1bの円周方向の振動はハンドル側防振体
(駆動側防振体)12aとタイロツド側防振体(被駆動
側防振体)12bの弾性変形及び両防振体12a、12
bの大径部12L、12L同士の間の摩擦抵抗により吸
収される。軸線方向の振動は両防振体12a、12bと
防振スペーサ20の弾性変形及び両防振体12a、12
bの大径部12Lと小径部12Sとの間の摩擦抵抗によ
つて吸収される。 【効果】 ハンドル側防振体12a、タイロツド側防振
体12b及び防振スペーサ20は金属メツシユ製だから
熱に強く、エンジンの近傍のように高温に曝される場所
でも、振動を確実に吸収できる。
用シヤフト)1bの円周方向の振動はハンドル側防振体
(駆動側防振体)12aとタイロツド側防振体(被駆動
側防振体)12bの弾性変形及び両防振体12a、12
bの大径部12L、12L同士の間の摩擦抵抗により吸
収される。軸線方向の振動は両防振体12a、12bと
防振スペーサ20の弾性変形及び両防振体12a、12
bの大径部12Lと小径部12Sとの間の摩擦抵抗によ
つて吸収される。 【効果】 ハンドル側防振体12a、タイロツド側防振
体12b及び防振スペーサ20は金属メツシユ製だから
熱に強く、エンジンの近傍のように高温に曝される場所
でも、振動を確実に吸収できる。
Description
【0001】
本考案は、回転する駆動側シヤフトとその駆動側シヤフトによつて回転駆動さ れる被駆動側伝達用シヤフトとの連結を行うための回転軸の連結構造であつて、 両伝達用シヤフトの間で振動が伝達されるのを防止する機能を備えた連結構造に 関するものである。
【0002】
従来、上記のような回転軸の連結構造としては、駆動側伝達用シヤフトと被駆 動側伝達用シヤフトのいずれか一方の連結端面に形成したセンタリングシヤフト を他方の伝達用シヤフトの連結端面に形成した嵌合孔に嵌入することにより、両 伝達用シヤフトを軸線周りの相対回転及び軸線方向の相対回転移動を自由に、か つ、軸線と直角方向の遊動を不能に係合し、両伝達用シヤフトの間にゴム材料か らなる環形の連結体を介装し、この連結体のセンタリングシヤフトに関して対称 な2位置に駆動側伝達用シヤフトに形成した2つの保持部を固定するとともに、 連結体のセンタリングシヤフトに関して対称な他の2位置に被駆動側伝達用シヤ フトに形成した2つの保持部を固定した構成になり、駆動側伝達用シヤフトの回 転力が連結体を介して被駆動側伝達用シヤフトに伝達されるようにしたものが用 いられていた。
【0003】 かかる連結構造においては、一方の伝達用シヤフトの軸線周りの振動及び軸線 方向の振動は、連結体の弾性変形により吸収されて、他方の伝達用シヤフトに伝 わるのが防止されるようになつている。
【0004】
しかしながら、駆動側伝達用シヤフトと被駆動側伝達用シヤフトを連結する手 段としてゴム製の連結体を用いた従来の連結構造では、その連結部分がエンジン の近傍等のような高温に曝される場所に位置する場合には、熱によつてゴムの劣 化が生じることは避けられない。このため、両伝達用シヤフトの間における振動 の伝達を十分に防止することができなくなるという欠点があつた。
【0005】
本考案は、上記課題を解決するための手段として、駆動側伝達用シヤフトの連 結端と被駆動側伝達用シヤフトの連結端とを、センタリングシヤフトを介すこと により軸線回りの相対回転及び軸線方向の相対移動を自由に、かつ、軸線と直角 方向への遊動を不能に係合させ、駆動側伝達用シヤフトの連結端と被駆動側伝達 用シヤフトの連結端に、夫々、センタリングシヤフトに関して対称な2つの駆動 側保持部と2つの被駆動側保持部を形成し、金属細線をメツシユに編んで大径部 と小径部とからなる段付き形状に加圧成形した金属メツシユからなる2つの駆動 側防振体と2つの被駆動側防振体を、センタリングシヤフトの周りに交互に配し て円周方向に隣接するもの同士が大径部と小径部とを円周方向に当接させ、かつ 、大径部同士を軸線方向に当接させる状態で設け、2つの駆動側防振体の大径部 側端面に、2つの被駆動側保持部の間を通して設けた駆動側保持プレートの両端 部を当接させるとともに、2つの被駆動側防振体の小径部側端面に、夫々、被駆 動側回転力伝達プレートを駆動側保持プレートとの間に円周方向の遊動間隙を空 けて当接させ、2つの被駆動側防振体の大径部側端面に、2つの駆動側保持部の 間を通して設けた被駆動側保持プレートの両端部を当接させるとともに、2つの 駆動側防振体の小径部側端面に、夫々、駆動側回転力伝達プレートを被駆動側保 持プレートとの間に円周方向の遊動間隙を空けて当接させ、2つの駆動側防振体 及び2枚の駆動側回転力伝達プレートを駆動側保持部と駆動側保持プレートとの 間で挟持して固定するとともに、2つの被駆動側防振体及び2枚の被駆動側回転 力伝達プレートを被駆動側保持部と被駆動側保持プレートとの間で挟持して固定 し、駆動側伝達用シヤフトの連結端面と被駆動側保持プレートとの間及び被駆動 側伝達用シヤフトの連結端面と駆動側保持プレートとの間に、夫々、金属細線を メツシユに編んで加圧成形した金属メツシユからなる防振スペーサを介装した構 成とした。
【0006】
本考案は上記構成になり、駆動側伝達用シヤフトが回転すると、まず、2つの 駆動側防振体が2つの被駆動側防振体を円周方向に押す。これにより、4つの防 振体がその押し合う部分で潰されるように弾性変形を生じ、駆動側防振体に固定 されている駆動側保持プレートと駆動側回転力伝達プレートが円周方向に小角度 回転して、夫々、被駆動側防振体に固定されている被駆動側回転力伝達プレート と被駆動側保持プレートに当接する。
【0007】 かかる状態からさらに駆動側伝達用シヤフトが回転すると、この駆動側伝達用 シヤフト、4つの防振体及び被駆動側伝達用シヤフトが一体となつて回転するの であつて、これにより、駆動側伝達用シヤフトの回転力が被駆動側伝達用シヤフ トに伝達される。
【0008】 駆動側伝達用シヤフトが円周方向に振動すると、その2つの駆動側防振体及び 2つの被駆動側防振体が円周方向に伸縮するように弾性変形するとともに、防振 体の大径部同士の当接面において摩擦抵抗が生じる。この防振体の弾性変形と摩 擦抵抗により駆動側伝達用シヤフトの振動が吸収されるのであつて、円周方向の 振動が駆動側伝達用シヤフトから被駆動側伝達用シヤフトに伝わるのが防止され る。なお、このときに保持プレートと回転力伝達プレートとの間には遊動間隙が 空いているため、これらのプレート同士が干渉することはない。
【0009】 また、被駆動側伝達用シヤフトが円周方向に振動した場合にも、上記と同様の 作用により、振動が被駆動側伝達用シヤフトから駆動側伝達用シヤフトに伝わる のが防止される。
【0010】 駆動側伝達用シヤフトが軸線方向において被駆動側伝達用シヤフトから離間す る方向に相対移動したときには、駆動側防振体と被駆動側防振体の軸線方向に当 接し合つている大径部が駆動側保持プレートと被駆動側保持プレートの間で押し 潰されるように弾性変形する。
【0011】 駆動側伝達用シヤフトが、逆に、被駆動側伝達用シヤフトに接近する方向に相 対移動したときには、防振スペーサが、駆動側伝達用シヤフトの連結端面と被駆 動側保持プレートとの間及び被駆動側伝達用シヤフトの連結端面と駆動側保持プ レートとの間で押し潰されるように弾性変形するとともに、駆動側防振体と被駆 動側防振体の互いに当接し合つている大径部の外周面と小径部の外周面との間に おいて摩擦抵抗が生じる。
【0012】 上述した防振体と防振スペーサの弾性変形及び防振体同士の当接面における摩 擦抵抗により駆動側伝達用シヤフトの振動が吸収されるのであつて、軸線方向の 振動が駆動側伝達用シヤフトから被駆動側伝達用シヤフトに伝わるのが防止され る。
【0013】 また、被駆動側伝達用シヤフトが軸線方向に振動した場合にも、上記と同様の 作用により、振動が被駆動側伝達用シヤフトから駆動側伝達用シヤフトに伝わる のが防止される。
【0014】 上記作用によつて説明したように、本考案は、両伝達用シヤフトの間における 振動の伝達を防止するための手段として用いられる防振体と防振スペーサとを金 属メツシユ製としたから、両伝達用シヤフトの連結部分がエンジンの近傍等のよ うに高温に曝される場所に位置する場合でも、防振体と防振スペーサの振動吸収 性が低下する恐れはなく、両伝達用シヤフトの間における振動の伝達を確実に防 止することができる効果がある。
【0015】
以下、本考案をステアリングシヤフトに適用した一実施例を添付図面に基づい て説明する。
【0016】 ハンドル側伝達用シヤフト(本考案の構成要素である駆動側伝達用シヤフトに 相当する)1aの上端部は、図示しないステアリングハンドルの操作により回転 する図示しない駆動シヤフトの下端部に図示しないユニバーサルジヨイントを介 して連動回転するように連結されている。
【0017】 タイロツド側伝達用シヤフト(本考案の構成要素である被駆動側伝達用シヤフ トに相当する)1bの下端部は、ラツクとピニオン等の図示しないステアリング ギヤを介して図示しないタイロツドの舵取運動を行わせる図示しない従動シヤフ トの上端部に図示しないユニバーサルジヨイントを介して連動回転するように連 結されている。
【0018】 ハンドル側伝達用シヤフト1aの下端部とタイロツド側伝達用シヤフト1bの 上端部とは互いに突き合わされて次述の手段により連結されている。
【0019】 ハンドル側伝達用シヤフト1aの下端面には、タイロツド側伝達用シヤフト1 bに向かつて突出するセンタリングシヤフト2が同心に形成され、一方、タイロ ツド側伝達用シヤフト1bの上端面にはハンドル側伝達用シヤフト1aに向かつ て開口する嵌合孔3が同心に形成されている。センタリングシヤフト2の先端部 は嵌合孔3に嵌入されており、これによつて、ハンドル側伝達用シヤフト1aと タイロツド側伝達用シヤフト1bとが、軸線周りの相対回転及び軸線方向の相対 移動を自由に、かつ、軸線と直角方向への遊動を不能に係合している。
【0020】 ハンドル側伝達用シヤフト1aの下端部には、その下端面と面一の係止鍔部4 aが形成されているとともに、その係止鍔部4aをタイロツド側伝達用シヤフト 1b側へ斜め下向きに屈曲させつつセンタリングシヤフト2を中心として反対側 の二方向に延出させることにより、軸線と直角な板状をなし、センタリングシヤ フト2に関して対称な2つのハンドル側保持部(本考案の構成要素である駆動側 保持部に相当する)5a、5aが形成されている。この2つのハンドル側保持部 5a、5aには、夫々、ハンドル側伝達用シヤフト1aと平行に貫通する連結孔 6aが形成されている。
【0021】 一方、タイロツド側伝達用シヤフト1bの下端部にも、ハンドル側伝達用シヤ フト1aと同様に、下端面と面一の係止鍔部4bが形成されているとともに、そ の係止鍔部4bをハンドル側伝達用シヤフト1a側へ斜め上向きに屈曲させつつ センタリングシヤフト2を中心として反対側の二方向に延出させることにより、 軸線と直角な板状をなし、センタリングシヤフト2に関して対称な2つのタイロ ツド側保持部(本考案の構成要素である被駆動側保持部に相当する)5b、5b が形成されている。この2つのタイロツド側保持部5b、5bには、夫々、タイ ロツド側伝達用シヤフト1bと平行に貫通する連結孔6bが形成されている。
【0022】 ハンドル側伝達用シヤフト1aとタイロツド側伝達用シヤフト1bは、これら のハンドル側保持部5a、5a及びタイロツド側保持部5b、5bが円周方向に おいて90°間隔を空けた4位置に交互に配置されるような回転姿勢をとつてい る。
【0023】 両ハンドル側保持部5a、5aの間には、板面を軸線と直角に向け、両側縁に その幅を狭めることによつて一対の係止凹部10b、10bを形成してなるタイ ロツド側保持プレート(本考案の構成要素である被駆動側保持プレートに相当す る)7bが、その中央の貫通孔8bにセンタリングシヤフト2を貫通させるとと もに、両端部に形成した2つの連結孔9b、9bをタイロツド側保持部5b、5 bの連結孔6b、6bに軸線方向に間隔を空けて整合させた状態で設けられてい る。
【0024】 一方、両タイロツド側保持部5b、5bの間にも、板面を軸線と直角に向け、 両側縁にその幅を狭めることによつて一対の係止凹部10a、10aを形成して なるハンドル側保持プレート(本考案の構成要素である駆動側保持プレートに相 当する)7aが、その中央の貫通孔8aにセンタリングシヤフト2を貫通させる とともに、両端部に形成した2つの連結孔9a、9aをハンドル側保持部5a、 5aの連結孔6a、6aに軸線方向に間隔を空けて整合させた状態で設けられて いる。
【0025】 センタリングシヤフト2の周りには、ステンレス製の細い線材をメリヤス編み した金属メツシユを同じ厚さの同心円形の大径部12Lと小径部12Sとから構 成された凸字形断面形状に圧縮成形してなる2つのハンドル側防振体(本考案の 構成要素である駆動側防振体に相当する)12a、12aと2つのタイロツド側 防振体(本考案の構成要素である被駆動側防振体に相当する)12b、12bと が、周方向に交互に配置されて設けられている。
【0026】 ハンドル側防振体12aはその大径部12Lを下側にした向きで設けられ、タ イロツド側防振体12bはその大径部12Lを上側にした向きで設けられていて 、これにより、周方向に隣り合うハンドル側防振体12aとタイロツド側防振体 12bとが、互いにその大径部12Lの外周面と小径部12Sの外周面とを周方 向に当接させ、かつ、大径部12L、12L同士を周縁部において軸線方向に当 接するように重ねた状態となつている。
【0027】 各防振体12a、12bの中心には、夫々、センタリングシヤフト2の軸線方 向に貫通する連結孔13a、13bが形成されており、これらの各連結孔13a 、13bには、夫々、筒形のカラー14がその上下両端部を僅かに突出させた状 態で嵌装されている。
【0028】 ハンドル側防振体12aの下面すなわち大径部12L側端面には、ハンドル側 保持プレート7aの両端部分がその大径部12L側端面を全体にわたつて覆うよ うに当接しており、ハンドル側防振体12aは、そのカラー14の下端の突出部 をハンドル側保持プレート7aの連結孔9aに嵌合させることによりハンドル側 保持プレート7aに対して軸線と直角方向の遊動が不能となつている。一方、タ イロツド側防振体12bの下面すなわち小径部12S側端面には、中心の連結孔 16bにカラー14の下端の突出部を嵌合させることによりタイロツド側防振体 12bに対して軸線と直角方向の遊動不能に当接する円形のタイロツド側回転力 伝達プレート(本考案の構成要素である被駆動側回転力伝達プレートに相当する )15bが、ハンドル側保持プレート7aの側縁の係止凹部10aにセンタリン グシヤフト2回りの僅かな遊動間隙17を空けて対応した状態で装着されている 。
【0029】 また、タイロツド側防振体12bの上面すなわち大径部12L側端面にも、ハ ンドル側防振体12aと同様に、タイロツド側保持プレート7bが遊動不能に当 接している。一方、ハンドル側防振体12aの上面すなわち小径部12S側端面 にも、タイロツド側防振体12bと同様に、タイロツド側保持プレート7bの係 止凹部10bと対応するハンドル側回転力伝達プレート(本考案の構成要素であ る駆動側回転力伝達プレートに相当する)15aが遊動不能に当接している。
【0030】 かかる状態で、2つのハンドル側防振体12a、12aは、そのハンドル側回 転力伝達プレート15a、15aの上面に当接させたハンドル側保持部5a、5 aとハンドル側保持プレート7aの両端部との間で挟まれた状態で、カラー14 及びハンドル側保持部5aの連結孔6aを貫通させたボルト18とナツト19の 締め付けによりハンドル側伝達用シヤフト1aと一体的に回転するように固定さ れている。
【0031】 一方、2つのタイロツド側防振体12b、12bは、そのタイロツド側回転力 伝達プレート15b、15bの下面に当接させたタイロツド側保持部5b、5b とタイロツド側保持プレート7bの両端部との間で挟まれた状態で、ボルト18 とナツト19の締め付けによりタイロツド側伝達用シヤフト1bと一体的に回転 するように固定されている。
【0032】 このようにしてハンドル側伝達用シヤフト1aとタイロツド側伝達用シヤフト 1bとに固定されたハンドル側防振体12aとタイロツド側防振体12bは、そ の大径部12L、12L同士が軸線方向に重なり合う部分、及び、小径部12S のセンタリングシヤフト2に近い周縁部分が、ハンドル側保持プレート7aとタ イロツド側保持プレート7bとによつて挟み付けられた状態となつている。
【0033】 さらに、ハンドル側伝達用シヤフト1aの係止鍔部4aの下面とタイロツド側 保持プレート7bの中央部上面との間、及び、タイロツド側伝達用シヤフト1b の係止鍔部4bの上面とハンドル側保持プレート7aの中央部下面との間には、 夫々、ステンレス製の細い線材をメリヤス編みして圧縮成形した金属メツシユか らなる円形の防振スペーサ20が、その中心孔21にセンタリングシヤフト2を 貫通させた状態で介装されている。
【0034】 次に、本実施例の作用を説明する。 ステアリングハンドルの操作によつて駆動シヤフトとともにハンドル側伝達用 シヤフト1aが回転すると、まず、このハンドル側伝達用シヤフト1aに固定さ れた2つのハンドル側防振体12a、12aの大径部12Lと小径部12Sが、 夫々、タイロツド側伝達用シヤフト1bに固定された2つのタイロツド側防振体 12b、12bの小径部12Sと大径部12Lをセンタリングシヤフト2回りの 円周方向に押す。
【0035】 これにより、ハンドル側防振体12a及びタイロツド側防振体12bの互いに 押し合う部分が潰されるように弾性変形を生じて、ハンドル側防振体12aに固 定されているハンドル側保持プレート7aとハンドル側回転力伝達プレート15 aとが円周方向に小角度回転し、ハンドル側回転力伝達プレート15aとタイロ ツド側回転力伝達プレート15bが、夫々、タイロツド側保持プレート7bの係 止凹部10bの一端部とハンドル側保持プレート7aの係止凹部10aの一端部 とに当接する。
【0036】 かかる状態からさらにハンドル側伝達用シヤフト1aが回転すると、このハン ドル側伝達用シヤフト1a、ハンドル側防振体12a、12a、タイロツド側防 振体12b、12b、及び、タイロツド側伝達用シヤフト1bが一体となつてセ ンタリングシヤフト2回りに回転する。これにより、ハンドル側伝達用シヤフト 1aの回転力がタイロツド側伝達用シヤフト1bに伝達されるのであつて、この タイロツド側伝達用シヤフト1bの回転力が従動シヤフトを介してステアリング ギヤに伝達されることによりタイロツドが舵取運動を行う。
【0037】 このように、舵取に際しては、保持プレート7a、7bと回転力伝達プレート 15a、15bとが当接することによつてハンドル側伝達用シヤフト1aとタイ ロツド側伝達用シヤフト1bとが一体となつて回転するから、ステアリングハン ドルの回転操作に対するタイロツドの舵取運動の応答性が高い。
【0038】 また、タイロツド側伝達用シヤフト1bが円周方向に振動すると、タイロツド 側防振体12b、12b及びハンドル側防振体12a、12aが円周方向に互い に接離することによつて交互に伸縮するように弾性変形するとともに、ハンドル 側防振体12aとタイロツド側防振体12bの大径部12L、12L同士の互い に軸線方向に当接し合う面において摩擦抵抗が生じる。
【0039】 このハンドル側防振体12aとタイロツド側防振体12bとに生じる弾性変形 と摩擦抵抗により、タイロツド側伝達用シヤフト1bの振動が吸収されるのであ つて、円周方向の振動がタイロツド側伝達用シヤフト1bからハンドル側伝達用 シヤフト1aに伝わることはない。
【0040】 なお、タイロツド側伝達用シヤフト1bが円周方向に振動する際に、ハンドル 側保持プレート7aとタイロツド側回転力伝達プレート15b及びタイロツド側 保持プレート7bとハンドル側回転力伝達プレート15aが円周方向に互いに接 離するが、これらの接離するプレート同士の間には遊動間隙17が空いているた め、これらのプレートが干渉することによつて振動の吸収機能が損なわれるとい う恐れはない。
【0041】 タイロツド側伝達用シヤフト1bが軸線方向においてハンドル側伝達用シヤフ ト1aから離間する方向に相対移動したときには、ハンドル側保持プレート7a とタイロツド側保持プレート7bの間隔が狭まるため、ハンドル側防振体12a とタイロツド側防振体12bの大径部12L、12L同士の重なり合う周縁部分 、及び、各小径部12Sのセンタリングシヤフト2に近い周縁部分が、両保持プ レート7a、7bとの間で押し潰されるように弾性変形する。
【0042】 逆に、タイロツド側伝達用シヤフト1bがハンドル側伝達用シヤフト1aに接 近する方向に移動したときには、ハンドル側伝達用シヤフト1aの係止鍔部4a とタイロツド側保持プレート7bとの間隔及びタイロツド側伝達用シヤフト1b の係止鍔部4bとハンドル側保持プレート7aとの間隔が狭まるために、防振ス ペーサ20、20が軸線方向に押し潰されるように弾性変形する。これとともに 、ハンドル側防振体12aとタイロツド側防振体12bがその大径部12L、1 2Lの当接し合う面を離間させるように軸線方向にずれるため、両防振体12a 、12bの互いに当接し合う大径部12Lの外周面と小径部12Sの外周面との 間で摩擦抵抗が生じる。
【0043】 したがつて、タイロツド側伝達用シヤフト1bがハンドル側伝達用シヤフト1 aに対して接離する軸線方向の振動を生じた場合には、上述した両防振体12a 、12bと防振スペーサ20の弾性変形及びハンドル側防振体12aとタイロツ ド側防振体12bとの間の摩擦抵抗により、タイロツド側伝達用シヤフト1bの 振動が吸収されるのであつて、軸線方向の振動がタイロツド側伝達用シヤフト1 bからハンドル側伝達用シヤフト1aに伝わることはない。
【0044】 上記のように、タイロツド側伝達用シヤフト1bからハンドル側伝達用シヤフ ト1aへの振動の伝達を防止するために用いたハンドル側防振体12a、タイロ ツド側防振体12b及び防振スペーサ20は、ゴムに比べて熱による影響を受け 難い金属メツシユ製である。したがつて、両伝達用シヤフト1a、1bの連結部 分がエンジンの近傍のように高温に曝される場所に位置する場合でも、ハンドル 側防振体12a、タイロツド側防振体12b及び防振スペーサ20の振動吸収性 が低下する恐れはなく、タイロツド側伝達用シヤフト1bからハンドル側伝達用 シヤフト1aへの振動の伝達が確実に防止される。
【図1】一部切欠分解斜視図である。
【図2】ハンドル側伝達用シヤフトからタイロツド側伝
達用シヤフトに回転力が伝達されない状態の一部切欠平
面図である。
達用シヤフトに回転力が伝達されない状態の一部切欠平
面図である。
【図3】ハンドル側伝達用シヤフトからタイロツド側伝
達用シヤフトに回転力が伝達される状態の一部切欠平面
図である。
達用シヤフトに回転力が伝達される状態の一部切欠平面
図である。
【図4】図2のA−A線断面図である。
【図5】図2のB−B線断面図である。
1a:ハンドル側伝達用シヤフト(駆動側伝達用シヤフ
ト) 1b:タイロツド側伝達用シヤフト(被駆動側伝
達用シヤフト) 2:センタリングシヤフト5a:ハン
ドル側保持部(駆動側保持部) 5b:タイロツド側保
持部(被駆動側保持部) 7a:ハンドル側保持プレー
ト(駆動側保持プレート) 7b:タイロツド側保持プ
レート(被駆動側保持プレート) 12a:ハンドル側
防振体(駆動側防振体) 12b:タイロツド側防振体
(被駆動側防振体) 12L:大径部 12S:小径部
15a:ハンドル側回転力伝達プレート(駆動側回転
力伝達プレート) 15b:タイロツド側回転力伝達プ
レート(被駆動側回転力伝達プレート) 17:遊動間
隙 20:防振スペーサ
ト) 1b:タイロツド側伝達用シヤフト(被駆動側伝
達用シヤフト) 2:センタリングシヤフト5a:ハン
ドル側保持部(駆動側保持部) 5b:タイロツド側保
持部(被駆動側保持部) 7a:ハンドル側保持プレー
ト(駆動側保持プレート) 7b:タイロツド側保持プ
レート(被駆動側保持プレート) 12a:ハンドル側
防振体(駆動側防振体) 12b:タイロツド側防振体
(被駆動側防振体) 12L:大径部 12S:小径部
15a:ハンドル側回転力伝達プレート(駆動側回転
力伝達プレート) 15b:タイロツド側回転力伝達プ
レート(被駆動側回転力伝達プレート) 17:遊動間
隙 20:防振スペーサ
Claims (1)
- 【請求項1】 回転する駆動側シヤフトと該駆動側シヤ
フトによつて回転駆動される被駆動側伝達用シヤフトと
の連結を行うための回転軸の連結構造であつて、 前記駆動側伝達用シヤフトの連結端と前記被駆動側伝達
用シヤフトの連結端とを、センタリングシヤフトを介す
ことにより軸線回りの相対回転及び軸線方向の相対移動
を自由に、かつ、軸線と直角方向への遊動を不能に係合
させ、前記駆動側伝達用シヤフトの連結端と前記被駆動
側伝達用シヤフトの連結端に、夫々、前記センタリング
シヤフトに関して対称な2つの駆動側保持部と2つの被
駆動側保持部を形成し、金属細線をメツシユに編んで大
径部と小径部とからなる段付き形状に加圧成形した金属
メツシユからなる2つの駆動側防振体と2つの被駆動側
防振体を、前記センタリングシヤフトの周りに交互に配
して円周方向に隣接するもの同士が前記大径部と前記小
径部とを円周方向に当接させ、かつ、前記大径部同士を
軸線方向に当接させる状態で設け、前記2つの駆動側防
振体の大径部側端面に、前記2つの被駆動側保持部の間
を通して設けた駆動側保持プレートの両端部を当接させ
るとともに、前記2つの被駆動側防振体の小径部側端面
に、夫々、被駆動側回転力伝達プレートを前記駆動側保
持プレートとの間に円周方向の遊動間隙を空けて当接さ
せ、前記2つの被駆動側防振体の大径部側端面に、前記
2つの駆動側保持部の間を通して設けた被駆動側保持プ
レートの両端部を当接させるとともに、前記2つの駆動
側防振体の小径部側端面に、夫々、駆動側回転力伝達プ
レートを前記被駆動側保持プレートとの間に円周方向の
遊動間隙を空けて当接させ、前記2つの駆動側防振体及
び前記2枚の駆動側回転力伝達プレートを前記駆動側保
持部と前記駆動側保持プレートとの間で挟持して固定す
るとともに、前記2つの被駆動側防振体及び前記2枚の
被駆動側回転力伝達プレートを前記被駆動側保持部と前
記被駆動側保持プレートとの間で挟持して固定し、前記
駆動側伝達用シヤフトの連結端面と前記被駆動側保持プ
レートとの間及び前記被駆動側伝達用シヤフトの連結端
面と前記駆動側保持プレートとの間に、夫々、金属細線
をメツシユに編んで加圧成形した金属メツシユからなる
防振スペーサを介装したことを特徴とする回転軸の連結
構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3205292U JPH0583465U (ja) | 1992-04-15 | 1992-04-15 | 回転軸の連結構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3205292U JPH0583465U (ja) | 1992-04-15 | 1992-04-15 | 回転軸の連結構造 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0583465U true JPH0583465U (ja) | 1993-11-12 |
Family
ID=12348098
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3205292U Pending JPH0583465U (ja) | 1992-04-15 | 1992-04-15 | 回転軸の連結構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0583465U (ja) |
-
1992
- 1992-04-15 JP JP3205292U patent/JPH0583465U/ja active Pending
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