JPH0582844B2 - - Google Patents

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JPH0582844B2
JPH0582844B2 JP60171001A JP17100185A JPH0582844B2 JP H0582844 B2 JPH0582844 B2 JP H0582844B2 JP 60171001 A JP60171001 A JP 60171001A JP 17100185 A JP17100185 A JP 17100185A JP H0582844 B2 JPH0582844 B2 JP H0582844B2
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cellulose
acid
glucose
pressure vessel
impregnated
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Ei Derongu Edowaado
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08BPOLYSACCHARIDES; DERIVATIVES THEREOF
    • C08B15/00Preparation of other cellulose derivatives or modified cellulose, e.g. complexes
    • C08B15/02Oxycellulose; Hydrocellulose; Cellulosehydrate, e.g. microcrystalline cellulose
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C13SUGAR INDUSTRY
    • C13KSACCHARIDES OBTAINED FROM NATURAL SOURCES OR BY HYDROLYSIS OF NATURALLY OCCURRING DISACCHARIDES, OLIGOSACCHARIDES OR POLYSACCHARIDES
    • C13K1/00Glucose; Glucose-containing syrups
    • C13K1/02Glucose; Glucose-containing syrups obtained by saccharification of cellulosic materials

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Emergency Medicine (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Polymers & Plastics (AREA)
  • Polysaccharides And Polysaccharide Derivatives (AREA)
  • Processes Of Treating Macromolecular Substances (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、リグノセルロース原料から一様重合
度微結晶性セルロース及びグルコースを製造する
方法に関する。
より詳細には、本発明は、爆発的減圧反応器を
用いてリグノセルロース原料から一様重合度微結
晶性セルロース及びグルコースを製造することに
関する。セルロース及びヘミセルロースからリグ
ニンの分離を可能とし、そのようにして製造され
た生成物に関する本発明者らの発明(カナダ特許
第1096374号と第1141376号)以前には、リグノセ
ルロース原料中のセルロースから未崩壊の化学反
応性リグニン及びヘミセルロースを明確に分離す
る経済的に実施可能な方法は知られていなかつ
た。したがつて、従来、リグノセルロースバイオ
マスの酸加水分解は原料を複合体として処理する
ことによつて行われてきた。
本明細書において、「リグノセルロース原料」
とは、カラスムギの外皮、トウモロコシの茎、バ
ガス、小麦わら、カラスムギわら、大麦わら及び
各種の樹木、特に広葉樹といつた植物成長材料の
ことである。
リグノセルロース原料は3種の主要化学成分−
リグニン、ヘミセルロース及びセルロース−をほ
ぼ次の割合で含有して成り、さらに灰分と微量元
素を含有する: 広葉樹: リグニン 21% ヘミセルロース 24% セルロース 48% 一年生植物原料(わら、バガス等) リグニン 15% ヘミセルロース 31% セルロース 46% セルロース及びヘキセルロースはいずれも炭水
化物である。セルロースは自然に最も豊富に存在
する化学物質であり、ヘミセルロースが2番目
で、リグニンが3番目である。セルロースは6炭
(グルコース)糖分子から成る。一年生植物及び
広葉樹に含まれたヘミセルロースのキシラン成分
(約70%)は5炭(キシロース)糖分子から主と
して成る。リグニンは石油及びガス中に存在する
フエノール、ベンゼン、プロパン等といつた多種
類の化学成分から成る複合無定形分子である。リ
グノセルロース複合物中のこれら3種の物質の機
能は次の通りである。
−リグノセルロース繊維の中心部はセルロースか
ら主として成る。セルロースは繊維構造体中の
骨格である。セルロースは樹木又は植物の組織
を支持する結晶性の束として存在する。
−ヘミセルロース及びリグニンは架橋してセルロ
ース骨格を取り巻くマトリツクスを形成し、ガ
ラス繊維複合体における樹脂のように構造体を
一体に保持する。
このリグニン/ヘミセルロースマトリツクスが
微生物の侵入に対する自然の保護となつている。
このマトリツクスはまた材料を耐水性にしてい
る。
カナダ特許第1096374号及び同第1141376号の開
示を適用することにより、リグニンとヘミセルロ
ースのいずれをも実質的に劣化させることなく、
これらの化学成分間の架橋をいかに破壊するかと
いう、科学者及び技術者を100年以上にわたつて
困らせていた問題が解決された。リグノセルロー
ス原料中の分子間架橋が一旦切断されると、緩
(mild)有機溶剤又は弱水酸化ナトリウムを用い
てリグノセルロース原料をその3主要化学成分
(リグニン、ヘミセルロース及びセルロース)ら
分けることは比較的簡単である。
この予測結果は本発明の次の工程により達成さ
れる。
(a) 分砕し、さらした湿潤状態のリグノセルロー
ス原特を弁付き出口を有する圧力容器に充填
し、 (b) 弁を閉じたまま、圧力容器に400〜700psiの
圧力の蒸気を急速に充満させ、加圧蒸気により
実質的に全てのリグノセルロース原料を60秒以
内に185℃〜240℃の範囲の温度に上げ、リグノ
セルロース原料を熱軟化させて塑性状態にし、 (c) 前記塑性状態が得られたら直ちに、弁付き出
口を開放し、塑性状態にあるリグノセルロース
原料を圧力容器の出口から大気中へ爆発的に放
出させることにより、リグノセルロース原料が
粒子状となつて出口から出てその結果、この原
料中のリグニンが実質的に1〜10μmの粒子と
なり、かつセルロース及びヘミセルロースから
分離可能となり、粒子状リグニン、ヘミセルロ
ース及びセルロースがポツテイングソイル
(potting soil)の外観を有する分離状態で一緒
に存在し、リグニンの大部分がメタノール又は
エタノールに可溶性でかつ熱可塑性となり、セ
ルロースが結晶性アルフアセルロースミクロフ
イブリルの状態となり、かつ微生物及び酵素に
よる消化又は転化に適したものとなるように
し、 (d) エタノール、メタノールといつた緩有機溶剤
又は弱水酸化ナトリウム溶液を用いて室温で混
合物からリグニンを抽出した後、過を行い、
ついで、 (e) 残りの物質をセルロースとヘミセルロースと
に分離するために、ヘミセルロースを弱(1重
量%)水酸化ナトリウム溶液中で、所望の抽出
時間によつて選択される温度が異なるが、50〜
100℃で溶解する。
あるいは、工程(d)と(e)とは次の工程で行うこ
とができる、 (f) 爆発的に放出された全原料から温水(50℃)
で2時間ヘミセルロースを抽出後、過し、つ
いで、 (g) エタノール、メタノールといつた緩有機溶剤
又は弱(0.1N)水酸化ナトリウム溶液を用い
て室温でリグニンを抽出し、過後、高純度の
セルロース分画を残す。
得られる各画分(各化学的成分)は極めて純度
が高く、大部分が天然又は未劣化の状態にある。
リグニンは無定形であり、ヘミセルロースマトリ
ツクスから単離されると、化学的に非常に敏感で
ある。リグニンは弱酸性溶液中で、リグニンのガ
ラス転移温度約125℃、又はそれ以下の温度(含
水量によつて所要温度は異る)で容易に加水分解
する。同様に、ヘミセルロースのキシラン成分も
無定形であり、リグニンに比べて化学的にごくわ
ずかに耐性があるに過ぎない。このキシラン成分
は弱酸性溶液中で、ガラス転移点の165℃又はそ
の付近の温度(やはり含水量によつて異なる)で
極めて容易に加水分解する。他方、セルロースは
化学的に一層頑丈であり、他の2つに比べて加水
分解しにくいが、ガラス転移温度の234℃又はそ
れよりわずかに高い温度では弱酸性溶液中に極め
て容易に加水分解する。
爆発的工程を受けなかつたリグノセルロース原
料が複合体として酸加水分解されると、酸はまず
一層敏感な無定形成分(リグニン及びキシラン)
と反応する。これらは、結晶性セルロースが加水
分解される前に、通常黒液と呼ばれるものへの化
学的供給原料としての経済的有価物以上に崩壊さ
れる。さらに、複合体のミクロ構造は水及びその
他の液体に対して抵抗性があるので、木材チツプ
又はその他の未処理供給原料は酸の滲透に抵抗
し、したがつてチツプの外側から中心に向つて加
水分解する傾向を示す。こうして、チツプの外側
から最初に生成したグルコースは、チツプの内部
からグルコースが解放される前に崩壊される。こ
のことが、リグノセルロース原料の酸加水分解に
よるグルコースの収率が理論収率の50%以下に制
限されてきた基体的な理由である。
セルロースミクロフイブリルは、セルロースの
無定形領域によつて、次の微結晶によつて取巻か
れ、つながつているセルロース微結晶から構成さ
れている。今回判明したことであるが、この無定
形セルロースは、微結晶をグルコースに加水分解
する場合に比べて、時間、温度及び酸濃度がゆる
やかな条件下でグルコースに加水分解する。この
ため、適当な条件下では、グルコース溶液中で微
結晶セルロースを生成させることが可能であるこ
とが判明した。
本発明によれば、リグノセルロース原料から一
様重合度微結晶性セルロース及びクルコースを製
造する方法が提供され、この方法は次の工程から
成る: (a) 分砕し、さらした湿潤状態のリグノセルロー
ス原料を弁付きオリフイスを有する圧力容器に
充填し、 (d) 圧力容器に400〜700psiの圧力の蒸気を急速
に充満させ、加圧蒸気により全てのリグノセル
ロース原料を60秒以内に185〜240℃の範囲の温
度に上げ、リグノセルロース原料を熱軟化させ
て塑性状態にし、 (c) 塑性状態が得られたら直ちに、弁付き出口を
開放し、塑性状態にあるリグノセルロース原料
を圧力容器の出口から大気中へ爆発的に放出さ
せることにより、リグノセルロース原料が粒子
状となつて出口から出て、その結果、この原料
中のリグニンが実質的に1〜10μmの粒子とな
り、かつセルロース及びヘミセルロースから分
離可能となり、粒子状リグニン、ヘミセルロー
ス及びセルロースがポツテイングソイルの外観
を有する分離状態で一緒に存在し、リグニンの
大部分がメタノール又はエタノールに可溶性で
かつ熱可塑性となり、セルロースが微結晶性ア
ルフアセルロースミクロフイブリルの状態とな
り、かつ微生物及び酵素による消化又は転化に
適したものとなるようにし、 (d) 粒子状原料中のセルロースをリグニン及びヘ
ミセルロースから分離し、 (e) 分離したセルロースを、硫酸、塩酸及び亜硫
酸から成る群から選ばれた少なくとも1種の酸
溶液中に、酸がセルロース内に均一に分布する
まで浸漬した後、セルロースを、セルロースの
重量に対し0.05%〜2.0%の範囲の濃度の酸で
含浸させたままにしてセルロースの含水量を減
少させ、 (f) 酸含浸セルロースを弁付き出口を有する圧力
容器に充填し、 (g) 圧力容器に300〜700psiの圧力の蒸気を急速
に充満させ、加圧蒸気により実質的に全ての酸
含浸セルロース原料を60秒以内に185〜240℃の
範囲の温度に上げ、加水分解及び熱軟化により
グルコース単位を結合している分子内結合を弱
めてセルロースを生成させ、 (h) 弁付き出口を開放し、酸含浸セルロースを圧
力容器の出口から大気中へ爆発的に放出させる
ことにより、セルロースの分子内架橋を切断
し、加水分解された酸含浸セルロースを解重合
して、そこからセルロースとグルコース溶液と
の混合物を生成させ、また爆発的放出により放
出物質の温度を100℃以下に低下させて、セル
ロースの解重合及びグルコースの崩壊がさらに
進むのを防ぎ、ついで (i) グルコース溶液及び残留セルロースの酸度を
中和する。
したがつて、本発明によれば、カナダ特許第
1096374号及び同第1141376号に開示された方法を
リグノセルロース原料に適用し、得られた生成物
からセルロースを分離すると、セルロースは極め
て小さな(直径20〜50μm、長さ1又は2mm)セ
ルロースフイブリルの状態となることが今や判明
した。このフイブリルは爆発的減圧の機械的作用
により膨張し、かつてリグニンとヘミセルロース
とが存在していた空所で、硫酸、塩酸及び亜硫酸
から成る群から選ばれた酸が容易に浸透し得る空
所を残す。さらに、本発明によれば、セルロース
が湿分で湿潤されていると、酸予備浸漬により原
料全体にわたつてセルロースの各分子に酸が吸い
上げられ、均一に分布される。これにより、酸に
対するセルロースの易接近性の問題及びセルロー
ス全体にわたり酸の均一に分布される問題が解決
されることが判明した。
本発明のいくつかの態様において、酸含浸セル
ロースの含水量はセルロースの重量の20〜80%の
範囲のレベルに減少させることができる。これは
機械的脱水により達成することができる。脱水す
ることにより、蒸気でセルロースを加熱すること
が容易となり、圧力容器内に過剰の水が存在する
のを防ぐことができる。好ましくは、含水量は可
能な限り減少される。脱水された酸含浸セルロー
スは次いで、圧力容器に充填され、含水量によつ
て300psi〜700psiの圧力の高圧蒸気が装填され、
原料を、温度と酸濃度によつて異なるが、60秒以
内、好ましくは45秒以内に185〜240℃の温度に上
げる所望の温度に達したら、酸含浸セルロースは
大気中へ爆発的に放出される。好ましくは、残留
セルロースはすべて、グルコース溶液から別さ
れる。
本発明のいくつかの態様においては中和された
最終性生成物をセルロースの無定形成分からのグ
ルコースと、セルロースの結晶性アルフアセルロ
ース画分からの一様重合度微結晶性セルロースと
の混合物とする場合、セルロースは、セルロース
の重量に対し0.05%〜1.0%の濃度の酸で含浸さ
れ、圧力容器を蒸気で350〜550psiの圧力まで急
速に充填し、酸含浸セルロースは60秒以内に200
〜225℃の範囲の温度まで上つた後、大気へ爆発
的に放出される。
目的の生成物がグルコースと一様重合度微結晶
性アルフアセルロースとの混合物である場合、塩
酸を用いてセルロースに含浸し、300〜450psiの
範囲の圧力の蒸気でセルロースを処理するのが好
ましい。他方、目的生成物が実質的に純粋なグル
コースに含浸し、400〜700psiの範囲の圧力の蒸
気でセルロースを処理するのが好ましい。
本発明のいくつかの態様においては中和された
最終生成物をセルロースの無定形成分からのグル
コースとセルロースの結晶性アルフアセルロース
画分からの一様重合度微結晶性アルフアセルロー
スとの混合物とする場合、セルロースは、セルロ
ースの重量に対し約0.2%の濃度の塩酸で含浸さ
れ、圧力容器を約450psiの圧力の蒸気で急速に充
満し、酸含浸セルロースを45秒以内に約215℃の
温度に上げた後、大気中へ爆発的に放出させる。
本発明のさらに別の態様においては最終生成物
を実質的にすべてグルコースとする場合、圧力容
器を400〜700psiの範囲の圧力の蒸気で急速に充
満し、セルロースの重量に対し0.5%〜1.5%の範
囲のレベルに硫酸で含浸されているセルロースを
60秒以内に215〜240℃の範囲の温度に上げた後、
大気中へ爆発的に放出させる。
本発明の別の態様においては最終生成物を実質
的にすべてグルコースとする場合、圧力容器を約
650psiに圧力の蒸気で急速に充満し、セルロース
の重量に対し約1.0%のレベルに硫酸で含浸され
ているセルロースを45秒以内に約234℃の温度に
上げる。次いで圧力容器の内容物を大気中へ爆発
的に放出させる。
好ましくは、比較的低温のセルロース原料に高
圧蒸気が接触して生成する凝縮物は、生成され次
第、圧力容器の底部から除去される。
いずれの残留セルロースも酵素で処理してクル
コースに転化させるか、圧力容器内で再処理する
ことができる。
本発明の実施態様を示す添付の図面において、
第1図は弁付き出口を有する圧力容器の側断面図
である。
第1図には、図示の態様(1は装置全体を表わ
す。)では押出しダイ出口6となつている弁付き
出口を有する圧力容器2と、押出しダイ密閉プラ
グ30と、装填用端部密閉フラツプ8と、蒸気入
口オリフイス10〜12が示されている。圧力容
器2はダイ4へ通じるくびれ部分14と温度計
(図示せず)用の挿入口16,18とを有する。
ダイ出口6を含む圧力容器2の先方端にはフラ
ンジ20があり、下流方向に横断面積が徐々に減
少する弯曲衝突管22はフランジ26を備えたイ
ピンドル入口スリーブ24を有する。空気ラム2
8はフランジ26に取付けられていて、ラム28
のスピンドル32上に設けたダイ密閉プラグ30
を有する。出口弁33を有する凝縮物排出タンク
31が設けられているので、凝縮物が生成される
と、これを除去することが可能である。
圧力容器2の後方端34は、残りの部分に対し
てフランジ36,38によつてシールされ、ヒン
ジ40によりヒンジされた装填用端部密閉フラツ
プ8を有し、クランプ42によつてシール可能で
ある。後方端34には逃し安全弁44がある。
第1図に示した圧力容器は前記した方法におい
て、分割したリグノセルロース原料を加圧し、爆
発的に放出させる初期段階と、酸含浸セルロース
フイブリルを加圧し、爆発的に放出させる後の段
階とのいずれにおいても使用することができる。
操作に当つては、装填用端部密閉フラツプ8が
開かれ、ダイ密閉プラグ30がダイ出口4を閉鎖
した状態で圧力容器2に粉砕状態のリグノセルロ
ース原料が装填される。ロツド(図示せず)を用
いてリグノセルロース原料が圧力容器2に充填さ
れる。
圧力容器2にリグノセルロース原料が完全に充
満したら、ダイ密閉プラグ30が空気ラム28に
よりシールされ、密閉プラグ8はクランプ42に
より後方端に対してシールされ、次いで圧力容器
には、リグノセルロース原料の温度は60秒以内に
185〜240℃の温度に上昇させて、リグノセルロー
ス原料を熱軟化させて塑性状態とするのに足る温
度で、400〜700psiの範囲の圧力の蒸気が蒸気原
(図示せず)から蒸気入口オリフイス10〜20
に蒸気を噴射することによつて充満される。挿入
口16,18に入れた温度計(図示せず)を用い
て圧力容器2内のリグノセルロース原料の温度を
監視して、リグノセルロース原料の温度が選択し
た温度に達する時期が決定される。
圧力容器2内のリグノセルロース原料が所望の
温度に達したら直ちに、空気ラム28が作動され
て密閉プラグ30を撤退させ、ほぼ同時にダイ出
口4を大気中に開放し、したがつてリグノセルロ
ース原料は塑性化状態で押出し圧力下にダイ出口
4から押出され、好ましくは数ミリ秒の間に弯曲
衝突管22に沿つて大気中へ放出される。大気中
へのこの急激な解放により塑性化状態のリグノセ
ルロース原料は爆発的に放出させ、ポツテイング
ソイルの外観を有する粒子状物質が生成し、この
物質は爪を褐色に汚染し、水中に石のように沈降
するほど大きな比重をもつている。弯曲衝突管を
不可欠のものではないが、押出力の一部を利用し
て、押出しによつて得られる粉砕に加えてリグノ
セルロース原料をさらに粉砕することは有利であ
る。
次いで、前記の方法によりセルロースが粒子状
生成物から分離される。セルロースは次に硫酸、
塩酸又は亜硫酸に浸漬され、含水量が減少され
る。
次に、圧力容器2の装填用端部密閉フラツプ8
が開放され、ダイ密閉プラグ30と弁33とを閉
じたまま圧力容器に酸含浸セルロース装填され
る。
圧力容器2に酸含浸セルロースが完全に充満し
たら、ダイ密閉プラグ30が空気ラム28により
シールされ、密閉プラグ8がクランプ42により
後方端34に対してシールされ、次いで圧力容器
に300psi〜700psiの間の圧力の蒸気を充満させ、
60秒以内、好ましくは45秒以内に、原料を含水量
とセルロースに含浸させた酸溶液のPHにより異な
るが、185〜240℃の温度にセルロースを昇温させ
る。挿入口16,18に入れた温度計(図示せ
ず)を用いて酸含浸セルロースの温度を監視し
て、セルロースが選択された温度に達した時期が
決定される。
圧力容器内のセルロースが所望の温度に達した
ら直ちに、弁付き出口が開放され、原料が圧力容
器の出口から大気中へ爆発的に放出される。
含浸段階で使用される酸の割合は、使用される
温度、その温度に達するまでの時間及び含浸セル
ロースの含水量によつて異なる。いかなる場合
も、酸濃度は原料の乾燥重量に対し2%より高く
はなく、通常はこれによりずつと低い。この工程
の目的は、酸加水分解と熱とにより、グルコース
単位を結合している分子内結合を弱めてセルロー
スを生成させることである。加水分解と、瞬間的
減圧及び出口から排出によつて生じる機械的シヨ
ツクとの組み合わせによりこれらの結合が破壊さ
れ、高濃度のグルコースが生成し、同時に圧力が
大気中まで低下し、したがつて温度が100℃以下
に低下し、これによりさらに化学的加水分解が抑
制される。
次いで、得られた生成物は適当な塩基により中
和され、過されて残留セルロースが除去され、
このセルロースは前記の通り利用されるか、第2
の処理のために圧力容器にもどされるか、グルコ
ースまで完全に転化させるように酵素加水分解工
程に通される。
反応器に蒸気が導入された後の最初の数秒の間
に、比較的低温のセルロース原料との接触によ
り、液体凝縮物が生成する。この凝縮物は、セル
ロース原料の含水量と出発温度とによつて異なる
が、セルロース原料の10〜30%を被覆し、浸漬セ
ルロース原料の適当な処理を妨害する。この凝縮
物を生成次第除去するためのタンク31は工程の
能力を実質的に改善する。
【図面の簡単な説明】
図は本発明方法を実施するための弁付き出口を
有する圧力容器の側断面図である。 1……装置全体、2……圧力容器、4……ダイ
又はダイ出口、6……ダイ出口、8……装填用端
部密閉フラツプ、10〜12……蒸気入口オリフ
イス、14……くびれ部分、16,18……温度
計挿入口、20,26,36,38……フラン
ジ、22……弯曲衝突管、24……スピンドル入
口スリーブ、28……空気ラム、30……押出し
ダイ密閉プラグ、31……凝縮物排出タンク、3
2……スピンドル、33……出口弁、34……圧
力容器2の後方端、40……ヒンジ、42……ク
ランプ、44……安全弁。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 (a) 分砕し、さらした、湿潤状態のリグノセ
    ルロース原料を弁付き出口を有する圧力容器に
    充填し、 (b) 弁を閉じたまま、圧力容器に400〜700psiの
    圧力の蒸気を急速に充満させ、加圧蒸気により
    実質的に全てのリグノセルロース原料を60秒以
    内に185〜240℃の範囲の温度に上げ、リグノセ
    ルロース原料を熱軟化させて塑性状態にし、 (c) 前記塑性状態が得られたら直ちに、弁付き出
    口を開放し、塑性状態にあるリグノセルロース
    原料を圧力容器の出口から大気中へ爆発的に放
    出させることにより、リグノセルロース原料が
    粒子状で出口から出て、その結果、この原料中
    にリグニンが実質的に1〜10μmの範囲の粒子
    となり、且つセルロース及びヘミセルロースか
    ら分離可能となり、粒子状リグニン、ヘミセル
    ロース及びセルロースがポツテイングソイルの
    外観を有する分離状態で一緒に存在し、リグニ
    ンの大部分がメタノール又はエタノールに可容
    性でかつ熱可塑性となり、セルロースが結晶性
    アルフアセルロースミクロフイブリルの状態と
    なり、かつ微生物及び酵素による消化又は転化
    に適したものとなるようにし、 (d) この粒子状原料中のセルロースをリグニン及
    びヘミセルロースから分離し、 (e) 分離したセルロースを、硫酸、塩酸及び亜硫
    酸から成る群から選ばれた少なくとも1種の酸
    溶液中に、酸がセルロース内に均一に分布する
    まで浸漬した後、セルロースを、セルロースの
    重量に対し0.05%〜2.0%の範囲の濃度の酸で
    含浸させたままにしてセルロースの含水量を減
    少せしめ、 (f) この酸含浸セルロースを弁付き出口を有する
    圧力容器に充填し、 (g) 圧力容器に300psi〜700psiの圧力の蒸気を急
    速に充満させ、加圧蒸気により実質的に全ての
    酸含浸セルロース原料を60秒以内に185〜240℃
    の範囲の温度に上げ、加水分解及び熱軟化によ
    りグルコース単位を結合している分子内結合を
    弱めてセルロースを生成させ、 (h) 弁付き出口を開放して前記酸含浸セルロース
    を圧力容器の出口から大気中へ爆発的に放出さ
    せることにより、セルロースの分子内架橋を切
    断し、加水分解された酸含浸セルロースを解重
    合して、そこからセルロースとグルコース溶液
    との混合物を生成させると共に、爆発的放出に
    より放出物質の温度を100℃以下に低下させて、
    セルロースの解重合及びグルコースの崩壊がさ
    らに進むのを防ぎ、ついで、 (i) このグルコース溶液及び残留セルロースの酸
    度を中和する、 ことを特徴とするリグノセルロース原料から一様
    重合度微結晶性セルロース及びグルコースを製造
    する方法。 2 残留セルロースをグルコース溶液から別す
    る特許請求の範囲第1項の方法。 3 酸含浸セルロースは、圧力容器に充填される
    前に、セルロースの重量に対し20%〜80%の範囲
    に含水量のレベルが低下される特許請求の範囲第
    1項の方法。 4 最終生成物が、セルロースの無定形成分から
    のグルコースと、セルロースの結晶性アルフアセ
    ルロース画分からの一様重合度微結晶性セルロー
    スとの混合物であり、セルロースは、セルロース
    の重量に対し0.05%〜1.0%の濃度の酸で含浸さ
    れ、圧力容器が蒸気で350psi〜550psiの圧力まで
    急速に充填され、酸含浸セルロースが60秒以内に
    200℃〜225℃の範囲の温度に昇温される特許請求
    の範囲第1項の方法。 5 最終生成物が、セルロースの無定形成分から
    のグルコースとセルロースの結晶性アルフアセル
    ロース画分からの一様重合度微結晶性アルフアセ
    ルロースとの混合物であり、セルロースは、セル
    ロースの重合に対し約0.2%の濃度の塩酸で含浸
    され、圧力容器が約450psiの圧力の蒸気で急速に
    充満され、酸含浸セルロースが45秒以内に約215
    ℃に温度に昇温される特許請求の範囲第1項の方
    法。 6 最終生成物が実質的に全てグルコースであ
    り、圧力容器に400psi〜700psiの範囲の圧力の蒸
    気が急速に充満され、セルロースの重量に対し
    0.5%〜1.5%範囲のレベルに硫酸で含浸されてい
    るセルロースが60秒以内に215℃〜240℃の範囲の
    温度に昇温される特許請求の範囲第1項の方法。 7 最終生成物が実質的に全てグルコースであ
    り、圧力容器に約650psiの圧力の蒸気が急速に充
    満され、セルロースの重量に対し約1%のレベル
    に硫酸で含浸されているセルロースが約45秒以内
    に約243℃の温度に昇温さる特許請求の範囲第1
    項の方法。 8 液体凝縮物が生成すると圧力容器の底部から
    除去される特許請求の範囲第1項の方法。 9 残留セルロースに対して工程(e)〜(i)がくり返
    される特許請求の範囲第1項の方法。 10 残留セルロースが酵素で処理されてグルコ
    ースに転化される特許請求の範囲第1項の方法。
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