JPH0582822A - 太陽電池保護カバー - Google Patents
太陽電池保護カバーInfo
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- JPH0582822A JPH0582822A JP3245314A JP24531491A JPH0582822A JP H0582822 A JPH0582822 A JP H0582822A JP 3245314 A JP3245314 A JP 3245314A JP 24531491 A JP24531491 A JP 24531491A JP H0582822 A JPH0582822 A JP H0582822A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- solar cell
- protective cover
- radiation
- cell protective
- transmittance
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E10/00—Energy generation through renewable energy sources
- Y02E10/50—Photovoltaic [PV] energy
Landscapes
- Photovoltaic Devices (AREA)
- Surface Treatment Of Optical Elements (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 人工衛星に搭載される太陽電池を放射線から
保護するカバー。 【構成】 耐放射線性ガラス基板の表面に反射防止膜が
形成され、さらに該反射防止膜の表面に透明導電膜が形
成されてなる構造を有し、該透明導電膜の光学的膜厚が
31〜42nmであり、0.75以上の垂直放射率を有する太陽電
池保護カバー。
保護するカバー。 【構成】 耐放射線性ガラス基板の表面に反射防止膜が
形成され、さらに該反射防止膜の表面に透明導電膜が形
成されてなる構造を有し、該透明導電膜の光学的膜厚が
31〜42nmであり、0.75以上の垂直放射率を有する太陽電
池保護カバー。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、太陽電池保護カバーに
関し、より具体的には、人工衛星に搭載される太陽電池
を放射線から保護するカバーに関するものである。
関し、より具体的には、人工衛星に搭載される太陽電池
を放射線から保護するカバーに関するものである。
【0002】
【従来の技術】人工衛星等の宇宙飛翔体の電源には、単
結晶シリコンやガリウム砒素からなる太陽電池が用いら
れる。宇宙空間では、陽子線や電子線等の放射線が降り
注ぐために太陽電池は、放射線の影響で著しく性能が劣
化をきたすことがあり、そのため太陽電池には、それを
保護するためのカバーが貼り付けられる。
結晶シリコンやガリウム砒素からなる太陽電池が用いら
れる。宇宙空間では、陽子線や電子線等の放射線が降り
注ぐために太陽電池は、放射線の影響で著しく性能が劣
化をきたすことがあり、そのため太陽電池には、それを
保護するためのカバーが貼り付けられる。
【0003】ところでこの太陽電池保護カバーには、太
陽電池の効率を向上させるため、近赤外から可視域まで
の波長域に亘って透過率が高いこと、紫外線、陽子線、
電子線、中性子線、X線、γ線等の放射線によって着色
し難いこと、太陽電池に装着する時に使用する接着剤が
紫外線に曝されると劣化し易いため、紫外線を遮断する
こと等の特性が要求され、そのため基板としては、主に
耐放射線性ガラスが使用される。
陽電池の効率を向上させるため、近赤外から可視域まで
の波長域に亘って透過率が高いこと、紫外線、陽子線、
電子線、中性子線、X線、γ線等の放射線によって着色
し難いこと、太陽電池に装着する時に使用する接着剤が
紫外線に曝されると劣化し易いため、紫外線を遮断する
こと等の特性が要求され、そのため基板としては、主に
耐放射線性ガラスが使用される。
【0004】また太陽電池は、温度が低いほど発電効率
が良く、温度が上昇するほど発電効率が低下し、太陽熱
によって太陽電池の温度が上昇することは好ましくない
ため、人工衛星本体表面の金属よりも熱放射率の大きい
ガラスを貼り付けることで熱放射を大きくすることがで
きるという長所もある。
が良く、温度が上昇するほど発電効率が低下し、太陽熱
によって太陽電池の温度が上昇することは好ましくない
ため、人工衛星本体表面の金属よりも熱放射率の大きい
ガラスを貼り付けることで熱放射を大きくすることがで
きるという長所もある。
【0005】さらに太陽電池保護カバーには、太陽電池
に入射する光量を多くするため、表面反射を防止するこ
とが要求され、通常、ガラス基板の表面には、反射防止
膜が形成される。
に入射する光量を多くするため、表面反射を防止するこ
とが要求され、通常、ガラス基板の表面には、反射防止
膜が形成される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら従来の太
陽電池保護カバーを使用した人工衛星等の宇宙飛翔体
は、宇宙空間に存在する荷電粒子が蓄積することによっ
て、局部的に帯電し、各種の搭載機器が誤作動したり、
損傷を受けやすいという問題がある。
陽電池保護カバーを使用した人工衛星等の宇宙飛翔体
は、宇宙空間に存在する荷電粒子が蓄積することによっ
て、局部的に帯電し、各種の搭載機器が誤作動したり、
損傷を受けやすいという問題がある。
【0007】近年、上記事情から宇宙飛翔体を常に同一
電位に保つために、太陽電池保護カバーの表面に導電性
に優れたインジウム錫酸化物等の透明導電膜を形成する
ことが試みられているが、未だ充分な効果が得られてい
ないのが実情である。
電位に保つために、太陽電池保護カバーの表面に導電性
に優れたインジウム錫酸化物等の透明導電膜を形成する
ことが試みられているが、未だ充分な効果が得られてい
ないのが実情である。
【0008】本発明の目的は、宇宙飛翔体の局部的帯電
を充分に防止することができ、しかも良好な熱放射率と
透過率を有する太陽電池保護カバーを提供することであ
る。
を充分に防止することができ、しかも良好な熱放射率と
透過率を有する太陽電池保護カバーを提供することであ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記目的
を達成するため、種々の研究を重ねた結果、従来の太陽
電池保護カバーが、宇宙飛翔体の局部的帯電を充分に防
止することができないのは、その電気抵抗が高いためで
あり、これを低下させ、しかも良好な熱放射率と透過率
を得るためには、透明導電膜の光学的膜厚を所定の値に
規制することが必要であることを見い出し、本発明とし
て提案するものである。
を達成するため、種々の研究を重ねた結果、従来の太陽
電池保護カバーが、宇宙飛翔体の局部的帯電を充分に防
止することができないのは、その電気抵抗が高いためで
あり、これを低下させ、しかも良好な熱放射率と透過率
を得るためには、透明導電膜の光学的膜厚を所定の値に
規制することが必要であることを見い出し、本発明とし
て提案するものである。
【0010】すなわち本発明の太陽電池保護カバーは、
耐放射線性ガラス基板の表面に反射防止膜が形成され、
さらに該反射防止膜の表面に透明導電膜が形成されてな
る構造を有し、該透明導電膜の光学的膜厚が31〜42nmで
あり、0.75以上の垂直放射率を有することを特徴とす
る。
耐放射線性ガラス基板の表面に反射防止膜が形成され、
さらに該反射防止膜の表面に透明導電膜が形成されてな
る構造を有し、該透明導電膜の光学的膜厚が31〜42nmで
あり、0.75以上の垂直放射率を有することを特徴とす
る。
【0011】また本発明において、優れた透過率、耐着
色性および紫外線遮蔽性を得るためには、耐放射線性ガ
ラス基板が、重量百分率で、SiO255.0〜75.0%、Al2O3
2.0〜8.0%、B2O3 3.0〜13.0%、MgO 0〜4.0%、CaO 0
〜3.0%、BaO 0.5〜6.0%、ZnO 0〜4.0%、Li2O 0〜3.0
%、Na2O 7.0〜14.0%、K2O 0〜5.0%、CeO2 2.0〜8.0
%、TiO2 0.3〜3.0%、Sb2O3 0.1〜2.0%、V2O5 0〜1.0
%の組成を有することが好ましい。
色性および紫外線遮蔽性を得るためには、耐放射線性ガ
ラス基板が、重量百分率で、SiO255.0〜75.0%、Al2O3
2.0〜8.0%、B2O3 3.0〜13.0%、MgO 0〜4.0%、CaO 0
〜3.0%、BaO 0.5〜6.0%、ZnO 0〜4.0%、Li2O 0〜3.0
%、Na2O 7.0〜14.0%、K2O 0〜5.0%、CeO2 2.0〜8.0
%、TiO2 0.3〜3.0%、Sb2O3 0.1〜2.0%、V2O5 0〜1.0
%の組成を有することが好ましい。
【0012】
【作用】本発明において透明導電膜の材質としては、イ
ンジウム錫酸化膜が好適であり、その光学的膜厚を31〜
42nmに限定した理由は、以下のとおりである。
ンジウム錫酸化膜が好適であり、その光学的膜厚を31〜
42nmに限定した理由は、以下のとおりである。
【0013】すなわち31nmより小さいと、太陽電池保護
カバーの電気抵抗が高くなり宇宙飛翔体の局部的帯電を
充分に防止することが困難になる。一方、42nmより大き
いと、太陽電池保護カバーの透過率が低下して太陽電池
に入射する光量が少なくなり、且つ、太陽電池保護カバ
ーの熱放射率が低下して垂直放射率が0.75以下になる。
垂直放射率が0.75以下になると、太陽電池や宇宙飛翔体
本体の温度が上昇し、太陽電池の発電効率の低下や搭載
機器の異常動作を招きやすい。
カバーの電気抵抗が高くなり宇宙飛翔体の局部的帯電を
充分に防止することが困難になる。一方、42nmより大き
いと、太陽電池保護カバーの透過率が低下して太陽電池
に入射する光量が少なくなり、且つ、太陽電池保護カバ
ーの熱放射率が低下して垂直放射率が0.75以下になる。
垂直放射率が0.75以下になると、太陽電池や宇宙飛翔体
本体の温度が上昇し、太陽電池の発電効率の低下や搭載
機器の異常動作を招きやすい。
【0014】また反射防止膜の材質としては、フッ化マ
グネシウム等の低屈折率の物質が使用でき、その光学的
膜厚は、所定の設計波長に対して保護カバーの透過率が
最大となるように設定する。
グネシウム等の低屈折率の物質が使用でき、その光学的
膜厚は、所定の設計波長に対して保護カバーの透過率が
最大となるように設定する。
【0015】透明導電膜及び反射防止膜の形成方法とし
ては、真空蒸着法、スパッタリング法等の通常の方法が
採られる。
ては、真空蒸着法、スパッタリング法等の通常の方法が
採られる。
【0016】さらに耐放射線性ガラス基板の好ましい組
成を先記のように限定した理由は、以下のとりである。
SiO2はAl2O3やB2O3と共に、ガラス構造の骨格をなす基
本成分であるが、75.0%より多い場合は、ガラスの粘性
が高くなり、溶融が困難となる。一方、55.0%より少な
い場合は、化学的耐久性が低下する。
成を先記のように限定した理由は、以下のとりである。
SiO2はAl2O3やB2O3と共に、ガラス構造の骨格をなす基
本成分であるが、75.0%より多い場合は、ガラスの粘性
が高くなり、溶融が困難となる。一方、55.0%より少な
い場合は、化学的耐久性が低下する。
【0017】Al2O3は、化学的耐久性を向上させ、ガラ
スの失透を抑制する成分であるが、8.0%より多い場合
は、粘性が高くなり、溶融が困難となる。一方、2.0%
より少ない場合は、上記の効果が得られない。
スの失透を抑制する成分であるが、8.0%より多い場合
は、粘性が高くなり、溶融が困難となる。一方、2.0%
より少ない場合は、上記の効果が得られない。
【0018】B2O3は中性子線を遮蔽すると共に、ガラス
の溶融時に融剤として作用する成分であるが、13.0%よ
り多い場合は、透過率が低下し、太陽電池の効率を低減
させ、さらに溶融時にガラス表面からの揮発が著しく多
くなり、ガラス欠陥を生みやすくなる。一方、3.0%よ
り少ない場合は、上記の効果が得られない。
の溶融時に融剤として作用する成分であるが、13.0%よ
り多い場合は、透過率が低下し、太陽電池の効率を低減
させ、さらに溶融時にガラス表面からの揮発が著しく多
くなり、ガラス欠陥を生みやすくなる。一方、3.0%よ
り少ない場合は、上記の効果が得られない。
【0019】MgO、CaO、BaO、ZnOのアルカリ土類金属酸
化物は、B203やアルカリ成分の揮発を抑制し、且つ、ガ
ラスの化学的耐久性を向上させる成分であるが、各々上
限値より多い場合は、透過率が低下し、太陽電池の効率
を低減させる。一方、下限値より少ない場合は、上記の
効果が得られない。
化物は、B203やアルカリ成分の揮発を抑制し、且つ、ガ
ラスの化学的耐久性を向上させる成分であるが、各々上
限値より多い場合は、透過率が低下し、太陽電池の効率
を低減させる。一方、下限値より少ない場合は、上記の
効果が得られない。
【0020】Li2O、Na2O、K2Oのアルカリ金属酸化物
は、溶融時に融剤として作用すると共に、熱膨張係数を
調整し、且つ、透過率を向上させ、さらに混合アルカリ
効果によって電子線着色を抑制することを可能にする成
分であるが、各々上限値より多い場合は、アルカリ溶出
量が増加すると共に、熱膨張係数が高くなりすぎ、耐熱
性が低下する。
は、溶融時に融剤として作用すると共に、熱膨張係数を
調整し、且つ、透過率を向上させ、さらに混合アルカリ
効果によって電子線着色を抑制することを可能にする成
分であるが、各々上限値より多い場合は、アルカリ溶出
量が増加すると共に、熱膨張係数が高くなりすぎ、耐熱
性が低下する。
【0021】CeO2は、TiO2、V2O5と共に紫外線を遮蔽
し、X線、γ線によるガラスの着色を防止する成分であ
るが、8.0%より多いと、可視域の透過率を低下させ、
太陽電池の効率を低減させる。一方、2.0%より少ない
場合は、上記の効果が得られない。
し、X線、γ線によるガラスの着色を防止する成分であ
るが、8.0%より多いと、可視域の透過率を低下させ、
太陽電池の効率を低減させる。一方、2.0%より少ない
場合は、上記の効果が得られない。
【0022】TiO2は、CeO2と同様、紫外線を遮蔽すると
共に、紫外線によるガラスの着色を防止する成分である
が、3.0%より多い場合は、可視域の透過率を低下さ
せ、太陽電池の効率が低減する。一方、0.3%より少な
い場合は、上記の効果が得られない。
共に、紫外線によるガラスの着色を防止する成分である
が、3.0%より多い場合は、可視域の透過率を低下さ
せ、太陽電池の効率が低減する。一方、0.3%より少な
い場合は、上記の効果が得られない。
【0023】Sb2O3は、清澄剤及びCeO2の還元剤として
使用され、CeO2を還元することによって、Ceイオンによ
る可視域の透過率を抑制する成分であるが、2.0%より
多くしても効果が変わらず、また原料価格を高くするた
め好ましくない、一方、0.1%より少ない場合は、CeO2
の還元作用が無くなり、短波長側の透過率が低下する。
使用され、CeO2を還元することによって、Ceイオンによ
る可視域の透過率を抑制する成分であるが、2.0%より
多くしても効果が変わらず、また原料価格を高くするた
め好ましくない、一方、0.1%より少ない場合は、CeO2
の還元作用が無くなり、短波長側の透過率が低下する。
【0024】V2O5は、CeO2やTiO2と同様、紫外線を遮蔽
する成分であるが、1.0%より多い場合は、可視域の透
過率が低下し、太陽電池の効率が低減する。
する成分であるが、1.0%より多い場合は、可視域の透
過率が低下し、太陽電池の効率が低減する。
【0025】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて詳細に説明
する。
する。
【0026】表1は、本発明の実施例(No.1〜3)と
比較例(No.4〜6)の太陽電池保護カバーの試料に使
用した透明導電膜の光学的膜厚、電気抵抗値及び垂直放
射率を示すものである。
比較例(No.4〜6)の太陽電池保護カバーの試料に使
用した透明導電膜の光学的膜厚、電気抵抗値及び垂直放
射率を示すものである。
【0027】なお、電気抵抗値は、以下のようにして求
め、その単位としては、kΩ/□を用いる。まず図1の
様に2枚の銀メッシュシート10、10を15mm間隔に置いた
上に、透明導電膜側を銀メッシュシートに向けて試料11
を置き、上から1kgfの重荷をかけて抵抗を測る。次い
で下式にて実測抵抗の補正を行い、電気抵抗値R(ρ)
を計算する。 R(ρ)=M(ρ)×h/15 但し、R(ρ):補正後の電気抵抗値 M(ρ):実測抵抗値 h :試料の横寸法
め、その単位としては、kΩ/□を用いる。まず図1の
様に2枚の銀メッシュシート10、10を15mm間隔に置いた
上に、透明導電膜側を銀メッシュシートに向けて試料11
を置き、上から1kgfの重荷をかけて抵抗を測る。次い
で下式にて実測抵抗の補正を行い、電気抵抗値R(ρ)
を計算する。 R(ρ)=M(ρ)×h/15 但し、R(ρ):補正後の電気抵抗値 M(ρ):実測抵抗値 h :試料の横寸法
【0028】
【表1】
【0029】表のNo.1〜5の各試料に使用したガラス
基板は、耐放射性を有するものであり、その製造方法
は、以下のとおりである。
基板は、耐放射性を有するものであり、その製造方法
は、以下のとおりである。
【0030】まず重量百分率で、SiO2 62.1%、Al2O3
5.5%、B2O3 10.0%、CaO 0.5%、BaO 1.5%、ZnO 2.0
%、Na2O 9.3%、K2O 2.1%、CeO2 5.0%、TiO2 1.0
%、Sb2O31.0%のガラス組成になるように調合したガラ
スバッチを白金ルツボに入れ、電気炉内において1500℃
で4時間溶融した。溶融後、グラファイト板上に流し出
し、板状に形成した。次いで、この板状成形体を冷却炉
で徐冷してから小片に切断し、さらに研磨することによ
って、20.0×40.0×0.1mmの寸法にした。
5.5%、B2O3 10.0%、CaO 0.5%、BaO 1.5%、ZnO 2.0
%、Na2O 9.3%、K2O 2.1%、CeO2 5.0%、TiO2 1.0
%、Sb2O31.0%のガラス組成になるように調合したガラ
スバッチを白金ルツボに入れ、電気炉内において1500℃
で4時間溶融した。溶融後、グラファイト板上に流し出
し、板状に形成した。次いで、この板状成形体を冷却炉
で徐冷してから小片に切断し、さらに研磨することによ
って、20.0×40.0×0.1mmの寸法にした。
【0031】また表のNo.6の試料は、耐放射線性の特
性を有さないガラス基板を使用したものであり、その製
造方法は、以下のとおりである。
性を有さないガラス基板を使用したものであり、その製
造方法は、以下のとおりである。
【0032】まず重量百分率で、SiO2 68.8%、Al2O3
6.0%、B2O3 13.1%、CaO 1.1%、BaO 1.7%、Na2O 6.6
%、K2O 2.4%、As2O3 0.3%のガラス組成になるように
調合したガラスバッチを白金ルツボに入れ、電気炉内に
おいて1550℃で8時間溶融した。溶融後、グラファイト
板上に流し出し、板状に成形した。次いで、この板状成
形体を冷却炉で徐冷してから、上記の基板ガラスと同寸
法になるように小片に切断し、研磨した。
6.0%、B2O3 13.1%、CaO 1.1%、BaO 1.7%、Na2O 6.6
%、K2O 2.4%、As2O3 0.3%のガラス組成になるように
調合したガラスバッチを白金ルツボに入れ、電気炉内に
おいて1550℃で8時間溶融した。溶融後、グラファイト
板上に流し出し、板状に成形した。次いで、この板状成
形体を冷却炉で徐冷してから、上記の基板ガラスと同寸
法になるように小片に切断し、研磨した。
【0033】次に図2に示すように各ガラス基板12の表
面に、真空蒸着によって54〜100nmの光学的膜厚を有す
るフッ化マグネシウムからなる反射防止膜13を形成し、
さらにこの反射防止膜13の表面に、蒸着材料とりて5重
量%SnO2、残量In2O3のものを用いた真空蒸着によって
表に示した光学的膜厚のインジウム錫酸化物からなる透
明導電膜14を形成した。また、透明導電膜14の表面の一
部に多層金属膜からなる電極15を形成した。
面に、真空蒸着によって54〜100nmの光学的膜厚を有す
るフッ化マグネシウムからなる反射防止膜13を形成し、
さらにこの反射防止膜13の表面に、蒸着材料とりて5重
量%SnO2、残量In2O3のものを用いた真空蒸着によって
表に示した光学的膜厚のインジウム錫酸化物からなる透
明導電膜14を形成した。また、透明導電膜14の表面の一
部に多層金属膜からなる電極15を形成した。
【0034】こうして作製した各太陽電池保護カバーの
電気抵抗値と垂直放射率を測定したところ、本発明の実
施例であるNo.1〜3及び比較例であるNo.6の各太陽電
池保護カバーは、電気抵抗値が2〜25kΩ/□、垂直放
射率が0.85〜0.87であり、何れも良好な特性を有してい
た。
電気抵抗値と垂直放射率を測定したところ、本発明の実
施例であるNo.1〜3及び比較例であるNo.6の各太陽電
池保護カバーは、電気抵抗値が2〜25kΩ/□、垂直放
射率が0.85〜0.87であり、何れも良好な特性を有してい
た。
【0035】それに対して、比較例であるNo.4の保護
カバーは、電気抵抗値が150kΩ/□と高く、またNo.5
の保護カバーは、垂直放射率が0.73と低かった。
カバーは、電気抵抗値が150kΩ/□と高く、またNo.5
の保護カバーは、垂直放射率が0.73と低かった。
【0036】次にNo.2とNo.6の各試料に対して紫外線
を2時間照射し、照射前後の透過率の差を図2に示し
た。
を2時間照射し、照射前後の透過率の差を図2に示し
た。
【0037】図3からNo.6の試料に比べて、No.2の試
料が、紫外線による透過率の低下が非常に小さいことが
明らかである。
料が、紫外線による透過率の低下が非常に小さいことが
明らかである。
【0038】尚、上記した光学的膜厚は、触針式膜厚計
によって測定した。また垂直放射率はフーリエ変換赤外
分光光度計によって、透過率は自記分光光度計によって
各々測定したものである。
によって測定した。また垂直放射率はフーリエ変換赤外
分光光度計によって、透過率は自記分光光度計によって
各々測定したものである。
【0039】
【発明の効果】以上のように本発明の太陽電池保護カバ
ーは、電気抵抗が低く、且つ、良好な熱放射率と透過率
を有するため、これを宇宙飛翔体の太陽電池保護カバー
に使用した場合、局部的帯電を防止すると共に、良好な
太陽電池の発電効率と、太陽電池への入射光量を得るこ
とが可能である。
ーは、電気抵抗が低く、且つ、良好な熱放射率と透過率
を有するため、これを宇宙飛翔体の太陽電池保護カバー
に使用した場合、局部的帯電を防止すると共に、良好な
太陽電池の発電効率と、太陽電池への入射光量を得るこ
とが可能である。
【図1】電気抵抗値の測定方法を示す説明図である。
【図2】太陽電池保護カバーの側面図である。
【図3】No.2とNo.6の各試料に紫外線を2時間照射し
た前後の透過率差を示す曲線である。
た前後の透過率差を示す曲線である。
10 銀メッシュシート 11 試料 12 ガラス基板 13 反射防止膜 14 透明導電膜 15 電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 清田 伸也 東京都台東区台東一丁目5番1号 凸版印 刷株式会社内 (72)発明者 丸山 真一 東京都台東区台東一丁目5番1号 凸版印 刷株式会社内
Claims (2)
- 【請求項1】 耐放射線性ガラス基板の表面に反射防止
膜が形成され、さらに該反射防止膜の表面に透明導電膜
が形成されてなる構造を有し、該透明導電膜の光学的膜
厚が31〜42nmであり、0.75以上の垂直放射率を有するこ
とを特徴とする太陽電池保護カバー。 - 【請求項2】 耐放射線性ガラス基板が、重量百分率
で、SiO2 55.0〜75.0%、Al2O3 2.0〜8.0%、B2O3 3.0
〜13.0%、MgO 0〜4.0%、CaO 0〜3.0%、BaO0.5〜6.0
%、ZnO 0〜4.0%、Li2O 0〜3.0%、Na2O 7.0〜14.0
%、K2O 0〜5.0%、CeO2 2.0〜8.0%、TiO2 0.3〜3.0
%、Sb2O3 0.1〜2.0%、V2O5 0〜1.0%の組成を有する
ことを特徴とする請求項1の太陽電池保護カバー。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3245314A JPH0582822A (ja) | 1991-09-25 | 1991-09-25 | 太陽電池保護カバー |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3245314A JPH0582822A (ja) | 1991-09-25 | 1991-09-25 | 太陽電池保護カバー |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0582822A true JPH0582822A (ja) | 1993-04-02 |
Family
ID=17131832
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP3245314A Pending JPH0582822A (ja) | 1991-09-25 | 1991-09-25 | 太陽電池保護カバー |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JPH0582822A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JPH0678930U (ja) * | 1993-04-20 | 1994-11-04 | 帝人株式会社 | 液晶表示装置 |
JP2006509352A (ja) * | 2002-12-04 | 2006-03-16 | ザ・ボーイング・カンパニー | 太陽電池のためのゾル・ゲルコーティング |
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WO2022210732A1 (ja) * | 2021-03-30 | 2022-10-06 | 出光興産株式会社 | 光電変換素子および光電変換素子の製造方法 |
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-
1991
- 1991-09-25 JP JP3245314A patent/JPH0582822A/ja active Pending
Patent Citations (3)
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