JPH0582814A - 太陽電池 - Google Patents

太陽電池

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JPH0582814A
JPH0582814A JP3272092A JP27209291A JPH0582814A JP H0582814 A JPH0582814 A JP H0582814A JP 3272092 A JP3272092 A JP 3272092A JP 27209291 A JP27209291 A JP 27209291A JP H0582814 A JPH0582814 A JP H0582814A
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zinc oxide
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oxide layer
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 太陽電池を構成する各層の間の密着性を向上
させ、製造工程中及び実使用時に発生する微少な膜剥が
れに起因する特性の低下を効果的に防ぐことにより、初
期特性の向上した信頼性の高い太陽電池を提供すること
を目的とする。 【構成】 第1の電極101と第2の電極107によっ
て半導体層106を挟持する構造を有する太陽電池にお
いて、前記第1及び第2の電極の内、少なくとも一方の
電極と前記半導体層との間に炭素原子を含む酸化亜鉛層
102を配したことを特徴とする。また、前記酸化亜鉛
層中の前記炭素原子の濃度は、5原子%以下の範囲内で
一定であるか、または5原子%以下の範囲内で連続的に
変化していることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は太陽電池に係り、とりわ
け出力特性を安定に向上させた太陽電池に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、全世界的に電力需要が急激に増大
し、そうした需要をまかなうべく電力生産が活発化する
に及んで環境汚染の問題が深刻化して来ている。
【0003】このような状況下で、太陽光を利用する太
陽電池による発電方式は、放射能汚染や、温室効果ガス
の放出による地球温暖化等の問題を惹起することはな
く、また、太陽光は地球上至るところに降り注いでいる
ためエネルギー源の偏在が少なく、さらには、複雑な大
型の設備を必要とせず比較的高い発電効率が得られる
等、今後の電力需要の増大に対しても、環境破壊を引き
起こすことなく対応できるクリーンな発電方式として注
目を集め、実用化に向けて様々な研究開発がなされてい
る。
【0004】太陽電池を用いる発電方式については、そ
れを電力需要を賄うものとして確立させるためには、使
用する太陽電池が、光電変換効率が充分に高く、特性安
定性においても優れたものであり、且つ大量生産し得る
ものであることが基本的に要求される。
【0005】こうしたことから、容易に入手できるシラ
ン等の気体状の原料ガスを使用し、これをグロー放電分
解して、ガラスや金属シート等の比較的安価な基板上に
非単結晶質シリコン等の半導体薄層を堆積させることに
より作製できる太陽電池が、量産性に富み、単結晶シリ
コン等を用いて作製される太陽電池に比較して低コスト
で、かつ少ないエネルギー消費で生産できる可能性があ
るとして注目されている。
【0006】この非単結晶質シリコンを太陽電池等の光
起電力素子に応用する研究は、W.E.Spearと
P.G.LeComberによるドーピングの成功(S
olid State Communication,
Vol. 17,pp1193−1196, 197
5)を基礎にして、D.E.Carlsonによる太陽
電池の発明(米国特許第4,064,521号明細書)
により始まり、歴史が浅いながらも数多くの実り多い研
究が成されている。
【0007】太陽電池の重要な構成要素たる半導体層
は、いわゆるpn接合、pin接合等の半導体接合がな
されている。それらの半導体接合は、導電型の異なる半
導体層を順次積層したり、一導電型の半導体層中に異な
る導電型のドーパントをイオン打込み法等によって打込
んだり、熱拡散によって拡散させたりすることにより達
成される。この点を、前述した注目されているアモルフ
ァスシリコン等の薄膜半導体を用いた太陽電池について
みると、その作製においては、ホスフィン(PH3、n
型半導体)、ジボラン(B26、p型半導体)等のドー
パントとなる元素を含む原料ガスを主原料ガスであるシ
ラン等に混合してグロー放電等を用いて分解することに
より所望の導電型を有する半導体膜が得られ、所望の基
板上にこれらの半導体膜をpinもしくはnipの順で
順次積層形成することによって容易に半導体接合が達成
できることが知られている。
【0008】このような研究の成果として、非単結晶質
シリコンを用いた太陽電池は既に、時計、小型計算機、
街灯等の小規模な発電用途において使用され始めている
が、大きな規模で発電を行う場合、例えば電力用に用ぃ
るためには、単結晶系太陽電池や化合物太陽電池等に比
ベて低い変換効率、劣化の問題、等の越さねばならない
障壁が未だ残されており、非単結晶質シリコン太陽電池
の不利な点として挙げられている。これを克服するため
にこれまで数多くの試みが行われてきた。
【0009】例えば、光入射側の窓層として禁制帯幅の
広いp型非単結晶質炭化シリコンを用いるもの(Y.U
chida,US−Japan Joint Semi
nar,Technological Applica
tions ofTetrahedral Amоrp
hous Solids,Palо Alto,Cal
ifornia(1982))、あるいは、窓層にp型
の微結晶炭化シリコンを用いるもの(Y.Uchida
et.al,TechnicalDigest оf
the International PVSEC−
3,Tokyо, Japan l987 A−IIa
−3)等がある。
【0010】また、窓層に禁制帯幅の広い非単結晶質炭
化シリコンを用いる場合に、pi界面で起きるエネルギ
ーバンドの段差をなくし、キャリヤの逆拡散、再結合に
よる短波長域における光電変換効率の低下を防ぐことを
目的として界面に禁制帯幅が連続的に変わるいわゆるグ
レーデッドバッファ層を設ける方法(R.R.Arya
et.al,Technical Digest о
f theInternational PVSEC−
3,Tokyo,Japan l987 A−IIIa
−4)が試みられている。
【0011】また、i層内でのキャリアの移動距離を増
加させるためにi層内にリン原子(P)やホウ素原子
(B)を10ppm以下の微量添加すること(W.Ku
wano et.al,The cоnference
record of thenineteenth
IEEE photovoltaic special
ists conference−1987,p59
9,M.Kondo et.al,the confe
rence record of the ninet
eenth IEEE photovoltaic s
pecialists conference−198
7,p604)も試みられている。
【0012】更に、他の導電型を有する半導体層中への
p型及びn型ドーパントの拡散によって、pn界面、p
i界面及びni界面における半導体接合が弱くなり、そ
の結果として光記電力素子の光電変換効率が低下するこ
とを防ぐ試みも成されている。この例として、特開昭5
5−125681号公報(出願人三洋電機)にはべルト
コンベアに載せたガラス基板を通過させるプラズマ反応
室の間に隔壁扉を設けて太陽電池を形成する方法が開示
されている。また、米国特許4,226,897号明細
書(出願人プラズマフィジクス社)には、帯状長尺の基
板上に連続して太陽電池を形成する装置において各半導
体層を形成する空間をガスゲート(成膜には寄与しない
ガスを強く流すことにより、成膜ガスに対して実質的な
隔壁の役割を果たす機構)を用いて分離し、他の成膜空
間へのドーパントの混入を防ぐ方法が開示されている。
【0013】また、特開昭56−69875号公報(出
願人富士電機)には導電性基板の上に半導体層を形成し
て成る太陽電池において導電性基板と半導体層の間に透
明導電層を介在させることにより、半導体層と基板の間
の密着性を向上させたり、基板の表面の凹凸を緩和させ
ることにより太陽電池の特性を向上させるという方法が
開示されている。また、半導体層の反受光面側に位置す
る背面電極を構成する金属元素が半導体層中に拡散、半
導体原子と合金を形成することに起因する界面での光反
射率の低下を、背面電極と半導体層との間に酸化亜鉛等
の透明導電層を介在させることにより防ぐ方法が特開昭
55−108780号公報(出願人シャープ)に開示さ
れている。
【0014】また、酸化亜鉛層中に錫やインジウムをド
ーピングすることによって酸化亜鉛層の電気抵抗率を下
げる試み(C.X.Qiu、I.Shin,Solar
Energy Materials,Vol.13,
No.2,1986)が成されている。他にも、酸化亜
鉛層中にアルミニウムをドーピングした例(伊ケ崎、島
岡,静岡大学電子工学研究所研究報告,Vol.21,
No.1,1986)や、弗素をドーピングした例(鯉
沼ら,日本セラミックス協会学術論文誌,Vol.9
7,No.10,1989)が報告されている。
【0015】これらの試みをはじめとして数多くの研究
者による努力の結果、光電変換効率、及び劣化等の非単
結晶質シリコン太陽電池の不利な点は次第に改善されつ
つあるが、依然として以下のような問題が残されてい
た。
【0016】すなわち、導電性基板の上に酸化亜鉛層を
介して半導体層を設けて太陽電池を構成する場合、酸化
亜鉛層と導電性基板や半導体層との間の密着性が十分で
あるとは言えず、半導体層の形成及びその後の工程にお
いて与えられる温度ショックや振動等に起因する微小な
剥がれが生じることがあり、このことが太陽電池の光電
変換効率を低下せしめてしまうという初期特性上の問題
点が残されていた。
【0017】更に、酸化亜鉛層の持つ電気抵抗率をまっ
たく無視し得るほどには小さくできないために、今度は
太陽電池の直列抵抗を増加させてしまい、その結果とし
て太陽電池の光電変換効率を低下させてしまうという初
期特性上の問題点が残されていた。
【0018】また、このことは導電性基板の上に半導体
層を設ける場合に限らず、透光性絶縁基板上に透明導電
層を設け、その上に半導体層を設けて成る太陽電池にお
いても同様であった。すなわち、透明導電層と半導体層
の間の密着性が不十分であるために製造工程の途中にお
いて透明導電層と半導体層の間に微小な剥がれが生じる
ことにより太陽電池の光電変換効率が低いものになって
しまうという初期特性上の問題点が残されていた。
【0019】また、太陽電池製造工程中において先に述
べたような微小な剥がれが生じず製造初期の光電変換効
率がある程度高いものであったとしても、様々な天候や
設置条件の下での実使用状態において、導電性基板や透
明導電層と半導体層の間に微小な剥がれが生じることに
よって太陽電池の光電変換効率が次第に低下してしまう
という信頼性問題が残されていた。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】本発明は以上の点に鑑
みてなされたものであって、第1の電極と第2の電極に
よって半導体層を挟持する構造を有する太陽電池におい
て、前記各層の間の密着性を向上させ製造工程中に発生
する微少な膜剥がれに起因する特性の低下を効果的に防
ぐことにより、初期特性の向上した太陽電池を提供する
ことを目的とする。
【0021】また、本発明は、前記各層の間の密着性を
向上させ、実使用条件下で発生する微小な剥がれに起因
する特性の低下を効果的に防ぐことにより、信頼性の向
上した太陽電池を提供することを目的とする。
【0022】更に、本発明は、酸化亜鉛層の持つ抵抗値
を低減せしめることにより太陽電池の直列抵抗を下げ、
結果として初期効率の向上した太陽電池を提供すること
を目的とする。
【0023】
【課題を解決するための手段】本発明は、前述の目的を
達成するために本発明者が鋭意研究を重ねた結果得られ
たものであり、第1の電極と第2の電極によって半導体
層を挟持する構造を有する太陽電池において、前記第1
及び第2の電極の内、少なくとも一方の電極と前記半導
体層との間に炭素原子を含む酸化亜鉛層を配したことを
特徴とする。
【0024】また、酸化亜鉛層中の前記炭素原子の濃度
は、5原子%以下の範囲内で一定であるか、または、5
原子%以下の範囲内で連続的に変化していることを特徴
とする。
【0025】
【作用】電極と半導体層の界面に、炭素原子を添加して
いない酸化亜鉛層を設けるという従来技術によって作製
された太陽電池に比べて、炭素原子を含む酸化亜鉛層を
用いるという本発明の技術によって作製された太陽電池
は、各層の間の密着性において優れており、その結果と
して初期特性と信頼性は優れたものになる。
【0026】酸化亜鉛層中に炭素原子を含有させること
によって密着性が向上する理由は未だ詳細にわかってい
ないが、酸化亜鉛層中において炭素原子が結合状態・結
晶性の変化を惹起し、太陽電池製造工程中や実使用状態
で微少な膜剥がれの原因となる様々な機械的・熱的スト
レスを有効に緩和せしめるためであろうと考えられてい
る。
【0027】本発明において、酸化亜鉛層中の炭素濃度
は、5原子%以下の範囲内で一定の値とすることが望ま
しく、この範囲で膜の密着性は一層向上して光電変換効
率等の初期特性はより向上する。また、本発明で一定の
濃度とは、平均濃度に対しばらつきが10%以内のこと
を言う。
【0028】さらに、酸化亜鉛層中の炭素濃度を5原子
%以下の範囲内で連続的に変化させることにより、密着
性は一層向上し、太陽電池の初期特性及び信頼性は、よ
り一層向上する。この理由としては、酸化亜鉛層中での
炭素原子の濃度に分布をもたせることによって、酸化亜
鉛層中の構造が変化し、このことが酸化亜鉛層の両側に
異なる種類の堆積膜を形成することによって発生する応
力や、外部から加えられる様々なストレスを有効に緩和
し、製造中や実使用時下で発生していた微少な膜剥がれ
を有効に防ぐためと考えられる。
【0029】また、本発明の技術によって作製された太
陽電池は、従来の技術によって作製された太陽電池に比
べて直列抵抗が大きく改善されており、その結果フィル
ファクター、ひいては光電変換効率が高められている。
これは、酸化亜鉛層中に入った炭素原子がドーピング材
として有効に機能することによって酸化亜鉛層の電気抵
抗率が有効に下げられるためと考えられる。
【0030】
【実施態様例】以下において、本発明を実現するための
構成を図面を用いて説明する。
【0031】図1は本発明による太陽電池の一典型例の
構成を示す概念的模式図である。図1に示す本典型例の
太陽電池100は、第1の電極である導電性基体101
の上に炭素原子を含む酸化亜鉛層102を形成し、この
上にn型半導体層103、i型半導体層104、p型半
導体層105からなるpin型太陽電池素子106、第
2の電極である透明電極107、集電電極108を順次
形成されており、光が透明電極107を通して入射する
ことが前提となっている。
【0032】本発明の太陽電池は、従来の太陽電池と比
較して、前述の炭素原子を含む酸化亜鉛層102を有し
ていることが大きく違う点である。
【0033】図2は本発明による太陽電池の他の典型例
の構成を示す概念的模式図である。図2に示す本典型例
の太陽電池200は、第1の電極である導電性基体20
1の上に炭素原子を含む酸化亜鉛層202を形成し、こ
の上にn型半導体層203、i型半導体層204、p型
半導体層205からなるpin型太陽電池素子206、
炭素原子を含む酸化亜鉛層207、第2の電極である透
明電極208、集電電極209を順次形成されており、
光が透明電極208を通して入射することが前提となっ
ている。
【0034】図3は本発明による太陽電池の他の典型例
の構成を示す概念的模式図である。図3に示す本典型例
の太陽電池300は、透明基体301の上に第1の電極
である透明電極302及び炭素原子を含む酸化亜鉛層3
03を順次形成し、この上にp型半導体層304、i型
半導体層305、n型半導体層306からなるpin型
太陽電池素子307、炭素原子を含む酸化亜鉛層30
8、第2の電極である背面電極309を順次形成されて
おり、光が透明基体301を通して入射することが前提
となっている。
【0035】図4は本発明による太陽電池の他の典型例
の構成を示す概念的模式図である。本典型例の太陽電池
400は、バンドギャップあるいは層厚の異なる2種の
半導体層をi層として用いたpin型太陽電池素子を2
素子積層して構成されたタンデム型と呼ばれる太陽電池
である。図4に示す太陽電池400は、第1の電極であ
る導電性基体401の上に炭素原子を含む酸化亜鉛層4
02を形成し、この上に第1のn型半導体層403、第
1のi型半導体層404、第1のp型半導体層405か
らなる第1のpin型太陽電池素子406、第2のn型
半導体層407、第2のi型半導体層408、第2のp
型半導体層409からなる第2のpin型太陽電池素子
410、炭素原子を含む酸化亜鉛層411、第2の電極
である透明電極412、集電電極413を順次形成され
ており、光が透明電極412を通して入射することが前
提となっている。
【0036】なお、いずれの太陽電池の例においてもn
型半導体層とp型半導体層とは目的に応じて積層順を入
れ変えて使用することもできるが、光入射面に近い方に
p型半導体層を設けた方が発生したキャリアをより有効
に利用する点で望ましい。
【0037】次に、これらの太陽電池の各構成要素につ
いて説明する。
【0038】(基体)本発明に適用可能な導電性基体1
01の材料としては、モリブデン、タングステン、チタ
ン、コバルト、クロム、鉄、銅、タンタル、ニオブ、ジ
ルコニウム、アルミニウム金属またはそれらの合金での
板状体、フィルム体が挙げられる。なかでもステンレス
鋼、ニッケルクロム合金及びニッケル、タンタル、ニオ
ブ、ジルコニウム、チタン金属及び/または合金は、耐
蝕性の点から特に好ましい。また、これらの金属及び/
または合金を、ポリエステル、ポリエチレン、ポリカー
ボネート、セルロースアセテート、ポリプロピレン、ポ
リ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリスチレン、ポ
リアミド等の合成樹脂のフィルムまたはシート、ガラ
ス、セラミック等の上に形成したものも使用可能であ
る。
【0039】基体101は単独でも用いられ得るが、基
体101上に実質的に可視光に対する反射性及び導電性
を有する層(以下、反射性導電層と呼ぶ)を設けること
が半導体層で吸収されきれずに透過した光を更に利用す
る上で、あるいは太陽電池の直列抵抗を低減する上で望
ましい。本発明に適用可能な反射性導電層の材料として
は、銀、シリコン、アルミニウム、鉄、銅、ニッケル、
クロム、モリブデンまたはそれらの合金が適用可能であ
る。中でも銀、銅、アルミニウム、アルミシリコン合金
が好適である。また、反射性導電層の厚みを十分に大き
くとることによって、そのものを基体とすることも可能
である。
【0040】基体101の表面に反射性導電層を形成す
る場合に好適に用いられる方法として、抵抗加熱蒸着
法、電子ビーム蒸着法、スパッタ法等が挙げられる。
【0041】本発明に適用可能な透明基体301の材料
としては、ポリエステル、ポリエチレン、ポリカーボネ
ート、セルロースアセテート、ポリプロピレン、ポリ塩
化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリスチレン、ポリア
ミド等の合成樹脂のフィルムまたはシート、ガラス等が
挙げられる。
【0042】(電極)本発明の太陽電池においては、当
該素子の構成形態により適宜の電極が選択使用される。
それらの電極としては、下部電極、上部電極(透明電
極)、集電電極を挙げることができる。(ただし、ここ
でいう上部電極とは光の入射側に設けられたものを指
し、下部電極とは半導体層を挟んで上部電極に対向して
設けられたものを指すものとする。)本発明の太陽電池
において用いられる下部電極としては、上述した基体の
材料が透光性であるか否かによって光が入射する面が異
なるため、その設置される場所が異なる。
【0043】具体的には、図1、図2、図4のような層
構成の場合には導電性基体101、201、401が下
部電極を兼ねることができる。
【0044】図3のような層構成の場合には透光性の基
体301が用いられており、基体301の側から光が入
射されるので、電流を取り出すため、及び半導体層で吸
収されきれずに電極に達した光を有効に反射するため
に、下部電極309が基体301と対向して半導体層及
び炭素原子を含む酸化亜鉛層を挟んで設けられている。
本発明の太陽電池に好適に用いられる下部電極の材料と
しては、銀、金、白金、ニッケル、クロム、銅、アルミ
ニウム、チタン、亜鉛、モリブデン、タングステン等の
金属又はこれらの合金が挙げられ、これ等の金属または
合金からなる層を真空蒸着、電子ビーム蒸着、スパッタ
リング等の方法を用いて形成する。また、形成された金
属薄膜は太陽電池の出力に対して抵抗成分とならぬよう
に配慮されねばならず、シート抵抗値として好ましくは
50Ω以下、より好ましくは10Ω以下であることが望
ましい。
【0045】本発明において用いられる透明電極10
7、208、302、412としては、太陽や白色蛍光
灯等からの光を半導体層内に効率良く吸収させるために
光の透過率が70%以上であることが望ましく、80%
以上であることが更に望ましい。さらに、電気的には太
陽電池の出力に対して抵抗成分とならぬようにシート抵
抗値は300Ω以下であることが望ましい。このような
特性を備えた材料としてSnO2、In2O3、ZnO、C
dO、Cd2SnO4、ITO(In2O3+SnO2)など
の金属酸化物や、Au、Al、Cu等の金属を極めて薄
く半透明状に成膜した金属薄膜等が挙げられる。透明電
極の作製方法としては、抵抗加熱蒸着法、電子ビーム加
熱蒸着法、イオンプレーティング法、スパッタリング
法、スプレー法等を用いることができ、所望の太陽電池
の特性に応じて適宜選択される。
【0046】本発明において用いられる集電電極10
8、209、413は、透明電極107、208、41
2のシート抵抗値を低減させる目的で透明電極上に設け
られる。図1、図2、図4に示すような構成の太陽電池
においては透明電極の形成が半導体層形成後であるた
め、透明電極形成時の基体温度をあまり高くする事がで
きない。そのため、透明電極のシート抵抗値が比較的高
いものにならざるを得ないので、集電電極108、20
9、413を形成することが特に好ましい。一方、図3
に示すような構成の太陽電池においては、透明電極30
2は基体上に直接形成するので、形成時の基体温度を高
くすることができ、透明電極302のシート抵抗値を比
較的低くすることができるので、集電電極が不用あるい
は少なくて済む。
【0047】本発明の太陽電池に好適に用いられる集電
電極の材料としては銀、金、白金、ニッケル、クロム、
銅、アルミニウム、チタン、亜鉛、モリブデン、タング
ステン等の金属またはこれらの合金またはカーボンが挙
げられ、これ等の金属または合金またはカーボンからな
る層を真空蒸着、電子ビーム蒸着、スパッタリング、印
刷等の方法を用いて形成する。これらの金属または合金
またはカーボンを積層させて用いることによって、各々
の金属または合金またはカーボンの長所(低抵抗、半導
体層ヘの拡散が少ない、堅牢である、印刷等により電極
形成が容易、等)を組み合わせて用いることができる。
【0048】また、半導体層への光入射光量が十分に確
保されるよう、集電電極の形状及び面積が適宜設計され
るが、その形状は太陽電池の受光面に対して一様に広が
り、且つ受光面積に対してその面積は好ましくは15%
以下、より好ましくは10%以下であることが望まし
い。
【0049】また、シート抵抗値としては、好ましくは
50Ω以下、より好ましくは10Ω以下であることが望
ましい。
【0050】(酸化亜鉛層)本発明の太陽電池に好適に
用いられる酸化亜鉛層は、炭素原子を含有し、好ましく
は5原子%以下の一定の濃度で含んでいることを特徴と
している。
【0051】また、本発明の太陽電池に好適に用いられ
る酸化亜鉛層は、炭素原子を含有し、好ましくは5原子
%以下の範囲の内でその濃度が連続的に変化するように
含んでいることを特徴としている。
【0052】本発明の太陽電池に好適に用いられる酸化
亜鉛層の形成方法として、真空蒸着法、スパッタリング
法、イオンクラスタビーム法、化学蒸着法、金属塩溶液
のスプレー後の加熱等の方法が挙げられる。
【0053】酸化亜鉛層中に炭素原子を含ませる方法と
して、例えば酸素雰囲気中で亜鉛原料を加熱蒸着する場
合に亜鉛原料中に予め炭素原子を所定の比率で混合して
おく方法が挙げられる。また、酸化亜鉛層の形成をスパ
ッタ法により行なう場合、スパッタ用のターゲットとし
て炭素原子を含んだ酸化亜鉛のパウダーを焼結したもの
を用いてスパッタを行なっても良いし、炭素原子を添加
した金属亜鉛をターゲットとしてスパッタガスの酸素と
反応させながら酸化亜鉛層を形成してもよい。また、ス
パッタガス中に二酸化炭素ガス等を混合して流すことに
より、酸化亜鉛層中に窒素を取り込ませてもよい。
【0054】酸化亜鉛層中に炭素原子を一定の濃度で含
ませる場合には、上記の方法を代表とする一般の堆積膜
形成法において、成膜パラメータを一定に保つ限り、酸
化亜鉛層中の炭素濃度のばらつきを10%以内にするこ
とができる。
【0055】一方、酸化亜鉛層中に炭素原子を所望の濃
度分布をもたせながら含ませる方法として、次な様な方
法があげられる。例えば、酸素雰囲気中で亜鉛原料を加
熱蒸着する場合、坩堝やボートにいれた亜鉛原料を加熱
し、蒸着を行いながら坩堝やボートに炭素原子材料を適
宜投入することによって形成される酸化亜鉛中に所望の
濃度分布を有する炭素原子を含有させることが可能であ
る。また、亜鉛原料中に予め炭素原子を所定の比率で混
合しておく方法も用いられ得る。この場合、亜鉛と炭素
原子で融点が異なるため蒸着が進むにつれて蒸着源の組
成が変化することを利用して酸化亜鉛層中での炭素原子
の濃度に分布をもたせることが可能であり、蒸着源の量
や温度を調整することによって所望の濃度分布を実現す
ることが可能である。
【0056】また、酸化亜鉛層の形成をスパッタ法によ
り行う場合、スパッタ用のターゲットとして炭素原子を
含んだ酸化亜鉛のパウダーを焼結したものを用いてスパ
ッタを行いながら放電パワーや圧力を適宜変化させるこ
とによって所望の濃度分布を実現することが可能であ
る。また、炭素原子を添加した金属亜鉛をターゲットと
してスパッタガスの酸素と反応させながら酸化亜鉛層を
形成する場合にもこの方法が用いられ得る。
【0057】さらには、炭素原子を含まないターゲット
上に、所望の濃度分布が得られるように適宜大きさを調
整した炭素原子からなる細片や細線を置いたり、溶接し
ておいたりする方法も用いられ得る。この場合には、炭
素原子からなる細片や細線が消費される様子によって酸
化亜鉛層中の炭素原子の濃度に分布をもたせることが可
能である。
【0058】本発明の太陽電池に好適に用いられる炭素
原子を含む酸化亜鉛層を形成する方法はこれら以外の方
法であってもよく、本発明はこれらの方法によって何等
限定されない。
【0059】炭素原子を含む酸化亜鉛層を形成する方法
を、一例として、プレーナ型DCマグネトロンスパッタ
法を用いて詳細に説明するが本発明はこれによって何等
限定されない。
【0060】図5はプレーナ型DCマグネトロンスパッ
タ装置の構成を表わす概念的模式図である。プレーナ型
DCマグネトロンスパッタを用いることの利点は高速ス
パッタが小型の装置で実現できるという点にあり、RF
型、RFマグネトロン型でも実現可能である。
【0061】図5中、501は真空容器であり、加熱板
503が絶縁性を有する支持部502にて支持されてい
る。加熱板503にはヒーター506と熱電対504が
埋設され、温度コントローラー505によって所定の温
度に制御される。スパッタ中の基体508の温度は所望
の酸化亜鉛層の特性によって決定されるものであるが、
その時点で基体508上に半導体層が既に形成されてい
るか、また、半導体層が既に形成されているならば、半
導体層の形成温度等の条件によっても設定が変えられ
る。一般に、半導体層が既に形成されている基体を半導
体層の形成時の基体温度に熱すると半導体層を構成する
半導体材料中から水素の離脱が起きたり不純物原子が移
動拡散する事によって半導体材料の特性や半導体接合の
特性が悪化し易いことが知られている。また、基体や反
射性導電層を構成する金属の種類によっては加熱によっ
て結晶粒界が強調されることもあり、基体の温度設定に
は注意が必要である。これらの条件を加味することを前
提として、基体の温度は室温乃至500℃に設定され
る。基体508は基体押え509にて支持される。
【0062】基体508に対向してターゲット510が
配されるが、ターゲット510はターゲット台512に
設置され裏面にマグネット513を持ちプラズマ空間5
25に磁場を形成できるようになっている。スパッタ中
加熱されるターゲットを冷却するために冷却水導入パイ
プ514よりの冷却水をターゲットの裏面に導入する。
導入された水はターゲットを冷却した後、冷却水排出パ
イプより排出される。ターゲット510は、前述したよ
うに、炭素原子を含んだ酸化亜鉛のパウダーを焼結した
ものであっても良いし、炭素原子を添加した金属亜鉛か
ら成っていてもよい。
【0063】ターゲット510にはターゲット台512
を介してスパッタ電源よりDC電圧が印加される。スパ
ッタ電源から供給されるDC電流は、好ましくは0.0
1A以上、更に好ましくは0.1A以上に設定される。
本発明者の実験によれば、スパッタに供給する電流は大
きい方が作製される酸化亜鉛層による光の吸収が少な
く、太陽電池の光電変換効率、とりわけ発生電流が大き
くなるようである。このことはRF型スパッタ法を用い
て酸化亜鉛層の形成を行なった場合でも同様であり、R
F電力を大きくして作製した太陽電池はRF電力がより
小さい場合の太陽電池よりも発生電流の点で有利であっ
た。
【0064】スパッタガスはマスフローコントローラー
520もしくは521を介してアルゴンガス及び酸素ガ
スが各々供給される。もちろん、スパッタガスに他のガ
ス、例えばSiF4ガス等を混合することによって形成
される酸化亜鉛層に弗素のドーピングを重ねて行なうこ
とも可能である。アルゴンガスの流量は、好ましくは1
sccm乃至1slm、酸素ガスの流量は、好ましくは
100sccm以下とされる。
【0065】また、真空容器501に取り付けられた真
空計523にて内部圧力をモニターできる。真空容器5
01全体は不図示の排気系へ接続されたメインバルブ5
24を介して真空状態とされる。スパッタを開始する前
のバックグラウンドの内部圧力は好ましくは10-4To
rr以下、更に好ましくは10-5Torr以下とされ、
スパッタ中の内部圧力は、1mTorr以上1Torr
以下とされる。
【0066】以上に示した条件を保って酸化亜鉛層の形
成を開始し、酸化亜鉛層の層厚が所望の値に達した後、
スパッタ電源からの電力の供給、スパッタガスの供給を
適宜停止し、適宜基体を冷却した後、真空容器内を大気
リークして酸化亜鉛層を形成した基体を取り出す。もし
可能であれば、酸化亜鉛層の形成終了後に真空中でアニ
ーリングを行なうことは酸化亜鉛層の光透過性や導電率
の向上が望めるので好ましい。
【0067】(半導体層)本発明の太陽電池において好
適に用いられるi型半導体層を構成する半導体材料とし
ては、非晶質(以下、「a−」と略記する)Si:H、
a−Si:F、a−Si:H:F、a−SiC:H、a
−SiC:F、a−SiC:H:F、a−SiGe:
H、a−SiGe:F、a−SiGe:H:F、多結晶
質Si:H、多結晶質Si:F、多結晶質Si:H:F
等いわゆるIV族及びIV族合金系半導体材料が挙げられ
る。
【0068】また、i型半導体層に含まれる水素原子の
量は、好ましくは20原子%以下、より好ましくは10
原子%以下である。
【0069】本発明の太陽電池において好適に用いられ
るp型あるいはn型半導体層を構成する半導体材料は、
前述したi型半導体層を構成する半導体材料に価電子制
御剤をドーピングすることによって得られるが、p型あ
るいはn型半導体層を構成する半導体材料中に結晶相を
含んでいる方が、光の利用率及びキャリア密度を高める
ことができるので好ましい。その場合の結晶の粒径は3
0Å以上であることが好ましい。
【0070】また、p型あるいはn型半導体層中に含ま
れる水素の濃度は5原子%以下であることが好ましく、
1原子%以下であることが更に好ましい。
【0071】これらの半導体層を形成する際に用いられ
る半導体層形成用原料ガスとしては、上述した各種半導
体層の構成元素の単体、水素化物、ハロゲン化物、有機
金属化合物等で、成膜空間に気体状態で導入できるもの
が好適に使用される。
【0072】勿論、これらの原料ガスは1種のみなら
ず、2種以上混合して使用することもできる。又、これ
らの原料ガスはHe、Ne、Ar、Kr、Xe、Rn等
の希ガス、及びH2、HF、HCl等の希釈ガスと混合
して導入されても良い。
【0073】本発明の太陽電池に用いられる各半導体層
を形成する手段として、マイクロ波プラズマCVD法、
RFプラズマCVD法、スパッタリング法及び反応性ス
パッタリング法、イオンプレーティング法、光CVD
法、熱CVD法、MOCVD法、MBE法そしてHR−
CVD法等、いわゆる半導体堆積膜形成用に用いられる
方法を実現するための手段を挙げることができ、所望の
半導体層形成のため適宜手段を選択して用いる。
【0074】本発明の太陽電池に好適に用いられる半導
体層の形成方法について、図を用いて詳しく説明する。
ここでは、例としてマイクロ波(2.45GHz、以下
「μW」と略記する)プラズマCVD法、及びRFプラ
ズマCVD法について説明を行なうが、本発明はこれに
よって何等限定されない。 (μWプラズマCVD法)図6はμWプラズマCVD装
置の構成を示す概念的模式図である。
【0075】図6中、真空容器601内に納められた基
体602は基体ヒーター603に取り付けられており、
半導体層の形成中には150℃以上、より好ましくは2
00℃以上に加熱、保持される。真空容器601にはコ
ンダクタンスバルブ604を介して真空ポンプ(不図
示)が連結されており、半導体層形成用の原料ガスが導
入されている状態で真空計605を見ながらコンダクタ
ンスバルブ604の開口を調整することにより真空容器
601内の圧力を好ましくは50mTorr以下、より
好ましくは20mTorr以下の所望の圧力となるよう
に設定することが可能である。また、真空容器601に
は大気リーク用のリークバルブ606が設けられてい
る。半導体層形成用の原料ガスとしてSiH4ガスが好
ましくは5sccm乃至500sccm、H2ガスが好
ましくは0sccm乃至1slm、ガス導入管607を
介して不図示のガス供給装置から真空容器601内に導
入される。また、p層及びn層形成時にはドーピング用
のガスとして水素で希釈したB26ガス(「B26/H
2ガス」と略記する)及び水素で希釈したPH3ガス
(「PH3/H2ガス」と略記する)がガス導入管607
を介して不図示のガス供給装置から真空容器601内に
適宜導入される。B26ガス、及びPH3ガスのSiH4
ガスに対する流量比は所望の太陽電池特性及び半導体層
形成のパラメータによって適宜決定されるが、好ましく
は0.5%乃至50%に設定される。
【0076】不図示のμW電源から供給されるμW電力
は、μW導波部608、誘電体窓609を介して真空容
器601内に導入され、プラズマを発生することによっ
て真空容器601内に導入された半導体層形成用の原料
ガスが分解、励起されることによって基体602の上に
半導体層が形成される。μW電力は好ましくは100W
以上、より好ましくは150W以上に設定可能である。
また、直流電源610による0V乃至120Vの直流バ
イアスならびに高周波電源611による0W乃至200
Wの高周波電力(周波数13.56MHz)の和をバイ
アス印加電極612に印加することも可能である。更
に、基体602とバイアス印加電極612の間には回転
によって取り去ることが可能な導電性の金属からなるメ
ッシュ613が設けられている。また、基体の直前に任
意に移動可能なシャッター(不図示)を設けることによ
って半導体層の形成をコントロールすることも可能であ
る。
【0077】(RFプラズマCVD法)図7はRFプラ
ズマCVD装置の構成を示す概念的模式図である。
【0078】図7中、真空容器701内に納められた基
体702は基体ヒーター703に取り付けられており、
半導体層の形成中には100℃以上、より好ましくは1
50℃以上に加熱、保持される。真空容器701にはコ
ンダクタンスバルブ704を介して真空ポンプ(不図
示)が連結されており、半導体層形成用の原料ガスが導
入されている状態で真空計705を見ながらコンダクタ
ンスバルブ704の開口を調整することにより真空容器
701内の圧力を好ましくは5Torr以下、より好ま
しくは2Torr以下の所望の圧力となるように設定す
ることが可能である。また、真空容器701には大気リ
ーク用のリークバルブ706が設けられている。半導体
層形成用の原料ガスとしてSiH4ガスが、好ましくは
0.5sccm乃至50sccm、H2ガスが好ましく
は5sccm乃至100sccm、ガス導入管707を
介して不図示のガス供給装置から真空容器701内に導
入される。また、p層及びn層形成時にはドーピング用
のガスとしてB26/H2ガス及びPH3/H2ガスをガ
ス導入管707を介して不図示のガス供給装置から真空
容器701内に適宜導入される。B26ガス、及びPH
3ガスのSiH4ガスに対する流量比は所望の太陽電池特
性及び半導体形成のパラメータによって適宜決定される
が、好ましくは0.5%乃至50%に設定される。
【0079】RF電源708から供給されるRF電力は
真空容器701内に導入され、接地された基体ヒーター
703及び基体702と、それに対して平行に設置され
た平板電極709との間でRFプラズマを発生すること
によって真空容器701内に導入された半導体層形成用
の原料ガスが分解、励起されることによって基体702
の上に半導体層が形成される。RF電力は好ましくは1
mW/cm3以上、より好ましくは3mW/cm3以上に
設定される。
【0080】
【実施例】以下実施例により本発明を更に詳細に説明す
るが、本発明はこれらによって何等限定されるものでは
ない。
【0081】(実施例1)図1に示す構成を有するa−
Si:H太陽電池を以下に説明するように作製した。
【0082】本実施例では基板101として、表面に鏡
面研磨を施した10cm角、厚さ0.1mmのステンレ
ス(SUS304)板上に反射性導電層として銀を公知
の真空蒸着法で0.3μmの厚さに形成したものを用い
た。
【0083】この上に、炭素原子を含む酸化亜鉛層10
2を、図5に示すプレーナ型DCマグネトロンスパッタ
装置を用いて以下のようにして形成した。
【0084】加熱板503に予め銀を蒸着した基板50
8を取り付けた後、真空容器501内を不図示のポンプ
によって真空排気した。真空容器501内の真空度が1
-5Torr以下になったことを真空計523で確認し
た後ヒーター506に通電し、温度コントローラー50
5によって加熱板503を400℃に加熱・保持した。
【0085】本実施例ではターゲット510は、3原子
%の炭素原子を含んだ酸化亜鉛のパウダーを焼結したも
のを用いた。スパッタガスとしてアルゴンガスを24s
ccmの流量となるようにマスフローコントローラー5
20で調整しながら供給し、流量が安定した後、ターゲ
ット510にターゲット台512を介してスパッタ電源
よりDC電圧を、スパッタ電流が0.3Aとなるように
設定・印加した。また、スパッタ中の内部圧力は7mT
orrに保った。
【0086】以上のようにして酸化亜鉛層の形成を開始
し、該酸化亜鉛層の層厚が1.0μmに達した後、スパ
ッタ電源からの電力の供給、スパッタガスの供給、ヒー
ター506ヘの通電を停止し、基板冷却後、真空容器5
01内を大気リークして酸化亜鉛層を形成した基板を取
り出した。
【0087】続いて、この上にa−Si:Hからなるn
型半導体層103、i型半導体層104およびp型半導
体層105を、図6に示すμWプラズマCVD装置を用
いて形成した。
【0088】前述のようにして炭素原子を含む酸化亜鉛
層を形成した基板602を基板ヒーター603に取り付
けた後、不図示の真空ポンプにより真空容器601内を
真空排気し、真空計605の読みが約1×10-4Tor
rになった時点で基板ヒーター603に通電して基板ヒ
ーター603を380℃に加熱・保持した。
【0089】次に不図示の半導体層形成用原料ガス導入
バルブを徐々に開いて、SiH4ガス、H2ガスおよびH
2ガスで10%に希釈されたPH3ガス(以下「PH3
2ガス」と略記する)をガス導入管607を通じて真
空容器601内に流入させた。この時、SiH4ガス流
量が10sccm、H2ガス流量が100sccmおよ
びPH3/H2ガス流量が1.0sccmとなるように不
図示のマスフローコントローラーで調整した。
【0090】ガス流量が安定したところで、真空容器6
01内の圧力が5mTorrとなるように真空計605
を見ながらコンダクタンスバルブ604の開口を調整し
た。次に、直流電源610による+100Vの直流バイ
アスをバイアス印加電極612に印加した。その後、不
図示のμW電源の電力を400Wに設定し、不図示の導
波管、導波部608および誘電体窓609を通じて真空
容器601内にμW電力を導入しμWグロー放電を生起
させ、基板602上にn型半導体層の形成を開始した。
【0091】n型半導体層103の層厚が約20nmと
なったところでμW電力の導入を止め、直流電源610
の出力を切り、また、真空容器601内へのガス導入を
止め、n型半導体層103の形成を終えた。
【0092】次に、i型半導体層104の形成を以下の
ようにして行なった。まず、基板602を基板ヒーター
603により250℃に加熱・保持し、SiH4ガス1
50sccmをガス導入管607を通じて真空容器60
1内に導入した。真空容器601内の圧力が5mTor
rとなるように真空計605を見ながらコンダクタンス
バルブ604の開口を調整した。次に、その際回転可能
なメッシュ状グリッド603を回転させ、基板602近
傍から取り除いた。次に、直流電源610による+60
Vの直流バイアスならびに高周波電源611による10
0Wの高周波電力(周波数13.56MHz)の和をバ
イアス印加電極612に印加した。その後、不図示のμ
W電源の電力を300Wに設定し、不図示の導波管、導
波部608および誘電体窓609を通じて真空容器60
1内にμW電力を導入し、μWグロー放電を生起させ、
n型半導体層上にi型半導体層の形成を開始した。
【0093】i型半導体層104の層厚が約400nm
となったところでμW電力の導入を止め、直流電源61
0と高周波電源611の出力を切り、また、真空容器6
01内へのガス導入を止め、i型半導体層104の形成
を終えた。
【0094】次に、p型半導体層105の形成を以下の
ようにして行なった。まず、基板602を基板ヒーター
603により200℃に加熱・保持し、SiH4ガス、
2ガス、H2ガスで10%に希釈されたBF3ガス(以
下「BF3/H2ガス」と略記する)をガス導入管607
を通じて真空容器601内に導入した。この時、SiH
4ガス流量が10sccm、H2ガス流量が100scc
m、BF3/H2ガス流量が1sccmとなるように各々
のマスフローコントローラーで調整した。真空容器60
1内の圧力が5mTorrとなるように真空計605を
見ながらコンダクタンスバルブ604の開口を調整し
た。次に、直流電源610による+100Vの直流バイ
アスをバイアス印加電極612に印加した。その後、不
図示のμW電源の電力を400Wに設定し、不図示の導
波管、導波部608および誘電体窓609を通じて真空
容器601内にμW電力を導入し、μWグロー放電を生
起させ、i型半導体層上にp型半導体層の形成を開始し
た。
【0095】p型半導体層105の層厚が約10nmと
なったところでμW電力の導入を止め、直流電源610
の出力を切り、また、真空容器601内へのガス導入を
止め、p型半導体層105の形成を終えた。
【0096】次いで、真空容器601、及びガス導入管
607等の内部のアルゴンパージを3回繰り返し行なっ
てからガス導入用バルブを閉じ、リークバルブ606を
開けて真空容器601内を大気リークし、表面上にn型
半導体層、i型半導体層およびp型半導体層が形成され
た基板602を真空容器601内から取り出した。
【0097】次の工程として、上記のようにして形成し
たa−Si:H太陽電池のp型半導体層105上に、透
明電極107として層厚が75nmのITO(In23
+SnO2)を、公知の抵抗加熱真空蒸着法にて真空蒸
着し、さらに集電電極108として層厚が2μmのAl
を、公知の抵抗加熱真空蒸着法にて蒸着し、a−Si:
H太陽電池を作製した。
【0098】更に、プレーナ型DCマグネトロンスパッ
タ法におけるターゲットとなる酸化亜鉛中の炭素原子の
濃度を様々に変化させて酸化亜鉛層102を形成した点
を除いて他の条件はまったく変えずにa−Si:H太陽
電池の作製を行なうことによって、基板101の上に形
成する酸化亜鉛層102中の炭素原子濃度に対する太陽
電池特性の依存性を以下のようにして調ベた。
【0099】これらの太陽電池に対してソーラーシミュ
レーター(山下電装、YSS−150)を用いて疑似太
陽光(AM−1.5、100mW/cm2)の下で電流
−電圧特性を測定し光電変換効率を求めるとともに、各
々の太陽電池の酸化亜鉛層中の炭素原子濃度をSIMS
で測定し、それらの関係を調べた。その結果を図8に示
す。図8の各データは、最大値を1として規格化した値
である。
【0100】なお、各々の太陽電池において、酸化亜鉛
層中の炭素原子の濃度はばらつき10%の範囲で一定で
あった。
【0101】また、比較例として、酸化亜鉛層中に炭素
原子を添加しないという点を除いて他の条件、構成等を
等しくした太陽電池を作成した。該比較例の太陽電池の
変換効率は、実施例1の太陽電池の内、最高の値を1と
した場合、0.87と大きく下まわっていた。このこと
から明らかなように本実施例の太陽電池の変換効率は改
善されているのが分かる。また、酸化亜鉛層中に炭素原
子を5原子%以下の一定の濃度で含む太陽電池では光電
変換効率が飛躍的に高められていることがわかった。ま
た、光電変換効率が向上した太陽電池においてどの点が
最も改善されているかを調ベてみると、とりわけ太陽電
池素子内の直列抵抗が大きく改善されており、その結果
フィルファクター、ひいては光電変換効率が高められて
いることがわかった。これは、酸化亜鉛層中に炭素原子
をドーピングすることによって酸化亜鉛層の電気抵抗率
が有効に下げられたためであると考えられる。
【0102】また、これらの太陽電池の実使用条件下で
の信頼性を調べるために以下のような耐久試験を行なっ
た。
【0103】実施例1で製作した太陽電池の各々をポリ
フッ化ビニリデン(VDF)からなる保護フィルムで真
空封止し、実使用条件下(屋外に設置、両電極に50オ
ームの固定抵抗を接続)に1年間置いた後、再び光電変
換効率の評価を行い、光照射、温度差、風雨等に起因す
る劣化率(劣化により損なわれた光電変換効率の値を初
期の光電変換効率の値で割ったもの)を調ベた。得られ
たデータを規格化した結果を図9に示す。前記比較例の
太陽電池の劣化率は図9のデータの最小値の1.22倍
であった。この結果から、特に、酸化亜鉛層中に炭素原
子を5原子%以下の一定の濃度で含む太陽電池では信頼
性が飛躍的に高められていることがわかる。
【0104】(実施例2)図2に示すように炭素原子を
含む酸化亜鉛層202、207を、基板201とn型半
導体層203の間と、及びp型半導体層と透明導電層2
08の間の両方に形成してなる構成を有するa−Si:
H太陽電池を以下に説明するように作製した。
【0105】本実施例では基板101として、表面に鏡
面研磨を施した10cm角、厚さ1mmのアルミニウム
板を用いた。この上に、炭素原子を含む酸化亜鉛層20
2を実施例lと同様にして形成し、その上に、n型半導
体層203、i型半導体層204、及びp型半導体層2
05を、図7に示すRFプラズマCVD装置を用いて、
以下に説明する方法で形成した。
【0106】炭素原子を含む酸化亜鉛層を形成した基板
702を基板ヒーター703に取り付けた後、不図示の
真空ポンプにより真空容器701内を真空排気し、真空
計705の読みが約1×10-4Torrになった時点で
基板ヒーター703に通電して基板ヒーター703を3
00℃に加熱・保持した。
【0107】次に不図示の半導体層形成用原料ガス導入
バルブを徐々に開いて、SiH4ガス、H2ガスおよびP
3/H2ガスをガス導入管707を通じて真空容器70
1内に流入させた。この時、SiH4ガス流量が2sc
cm、H2ガス流量が50sccm、PH3/H2ガス流
量が1sccmとなるようにマスフローコントローラー
(不図示)で調整した。真空容器701内の圧力が1T
orrとなるように真空計705を見ながらコンダクタ
ンスバルブ704の開口を調整した。
【0108】真空容器701内の圧力が安定したところ
で、不図示のRF電源の電力を200mW/cm3に設
定し、RFマッチングボックス708を通じてカソード
709にRF電力を導入し、RFグロー放電を生起さ
せ、酸化亜鉛層202上にn型半導体層203の形成を
開始した。
【0109】n型半導体層の層厚が5nmとなったとこ
ろでRFグロー放電を止め、真空容器701内へのガス
流入を止め、n型層の作製を終えた。
【0110】次いで、n型半導体層203の上にi型半
導体層204の形成を次のように行なった。基板702
を基板ヒーター703により280℃に加熱・保持し、
SiH4ガス、H2ガスをガス導入管707を通じて真空
容器701内に流入させた。この時、SiH4ガス流量
が2sccm、H2ガス流量が20sccmとなるよう
に調整した。真空容器701内の圧力が1Torrとな
るように真空計705を見ながらコンダクタンスバルブ
704の開ロを調整した。その後、不図示のRF電源の
電力を5mW/cm3に設定し、RFマッチングボック
ス708を通じてカソード709にRF電力を導入し、
RFグロー放電を生起させ、n型半導体層203の上に
i型半導体層204の形成を開始した。
【0111】i型半導体層204の層厚が400nmと
なったところでRFグロー放電及びガスの導入を止め、
i型半導体層204の形成を終えた。
【0112】次いで、i型半導体層204の上にp型半
導体層207の形成を次のようにして行なった。基板7
02を基板ヒーター703により250℃に加熱・保持
し、SiH4ガス、H2ガス,B26/H2ガスをガス導
入管707を通じて真空容器701内に流入させた。こ
の時、SiH4ガス流量が2sccm、H2ガス流量が2
0sccm、B26/H2ガス流量が1sccmとなる
ようにマスフローコントローラーで調整した。真空容器
701内の圧力が1Torrとなるように真空計705
を見ながらコンダクタンスバルブ704の開口を調整し
た。その後、不図示のRF電源の電力を10mW/cm
3に設定し、RFマッチングボックス709を通じてカ
ソード709にRF電力を導入し、RFグロー放電を生
起させ、i型半導体層204の上にp型半導体層205
の形成を開始した。
【0113】p型半導体層205の層厚が10nmとな
ったところでRFグロー放電及びガスの導入を止め、p
型半導体層205の形成を終えた。
【0114】p型半導体層205の形成終了後、真空容
器701、及びガス導入管707等の内部のアルゴンパ
ージを3回繰り返し行なってからガス導入用バルブを閉
じ、リークバルブ706を開けて真空容器701内を大
気リークし、表面上にn型半導体層、i型半導体層およ
びp型半導体層が形成された基板702を真空容器70
1内から取り出した。
【0115】次に、p型半導体層205の上に、炭素原
子を含む酸化亜鉛層208を、加熱板503の温度を2
30℃に設定した点を除いて酸化亜鉛層202を形成し
たときと同様にして形成した。
【0116】続いて、この酸化亜鉛層207の上に、実
施例1と同様にして透明電極208と集電電極209を
形成し、a−Si:H太陽電池を作製した。
【0117】このようにして作製された太陽電池に対し
て実施例1と同様の測定を行なった。
【0118】実施例2で作製された太陽電池の酸化亜鉛
層中に含まれる炭素原子の濃度は3原子%、ばらつき1
0%で一定していた。
【0119】実施例1において作製された太陽電池の
内、酸化亜鉛層中の炭素原子の濃度がほぼ等しいものと
比較した。その結果、実施例2で作製された太陽電池す
なわち半導体層の両側に酸化亜鉛層を有する太陽電池の
光電変換効率と劣化率は、実施例1で作製された太陽電
池すなわち半導体層の基板側にのみ酸化亜鉛層を有する
太陽電池の光電変換効率と劣化率の値を1とした場合、
それぞれ0.98及び0.95であった。
【0120】この結果から、本実施例で作製されたよう
に半導体層の両側に炭素原子を含む酸化亜鉛層を有する
太陽電池は、片側にのみ有する太陽電池と比較して初期
効率では若干劣るものの信頼性において優れていること
がわかる。
【0121】(実施例3)本実施例においては、酸化亜
鉛層の形成にイオンプレーティング法を用いた。イオン
プレーティング法による酸化亜鉛層の形成において、原
料は金属亜鉛(純度99.9%)を用い、ボートには亜
鉛が昇華性の金属であるためモリブデン製の昇華性金属
用ボートを用い、Lカップルの電極に13.56MHz
の高周波電力を印加した。使用したガスは酸素ガスと二
酸化炭素ガス(酸素ガスに対する混合比5%)の混合ガ
スである。
【0122】上記の点を除いて他の条件・方法は実施例
1と同様にしてa−Si:H太陽電池を作製し、作製さ
れた太陽電池に対して実施例1と同様の測定を行なっ
た。
【0123】実施例3で作製された太陽電池の酸化亜鉛
層中に含まれる炭素原子の濃度は2原子%で一定してい
た。
【0124】実施例1において作製された太陽電池の
内、酸化亜鉛層中の炭素原子の濃度がほぼ等しいものと
比較した。その結果、実施例3で作製された太陽電池の
光電変換効率と劣化率は、実施例1で作製された太陽電
池の光電変換効率と劣化率の値を1とした場合、それぞ
れ1.06及び0.99であった。
【0125】(実施例4)図3に示すようにガラス基板
301上に透明電極302、炭素原子を含む酸化亜鉛層
303、p型半導体層304、i型半導体層305、n
型半導体層306、炭素原子を含む酸化亜鉛層308、
裏面電極309を順次形成してなるa−Si:H太陽電
池を作製した。ガラス基板301として、両面を研磨し
たコーニング#7059ガラス基板を用い、酸化錫(S
nO2)膜からなる透明電極302及び裏面電極309
の形成には通常の真空加熱蒸着法を用い、炭素原子を含
む酸化亜鉛層303、308の形成には通常のRFスパ
ッタ法を用い、各半導体層の形成にはRFプラズマCV
D法を用いた。酸化亜鉛層303、308中に含まれる
炭素原子の濃度を、SIMSで測定したところ、共に3
原子%で一定であった。 このようにして作製されたa
−Si:H太陽電池に対する比較例として、炭素原子を
含む酸化亜鉛層303、308を有しないという点を除
いて実施例4と同様にしてa−Si:H太陽電池を作製
した。
【0126】これらの太陽電池の特性を実施例1と同様
に測定した。その結果、実施例4の太陽電池は比較例の
太陽電池に比べて光電変換効率の値で1.10倍、劣化
率の値で0.85倍と非常に優れたものとなっていた。
【0127】(実施例5)本実施例では、酸化亜鉛層1
02の形成方法を除き実施例1と同様にして図1に示す
構成の太陽電池を作製した。
【0128】本実施例では、反射性導電層を形成した基
板101の上に、濃度が連続的に変化する炭素原子を含
む酸化亜鉛層102を、図5に示すプレーナ型DCマグ
ネトロンスパッタ装置を用いて以下のようにして形成し
た。
【0129】加熱板503に予め銀を蒸着した基板50
8を取り付けた後、真空容器501内を不図示のポンプ
によって真空排気した。真空容器501内の真空度が1
-5Torr以下になったことを真空計523で確認し
た後ヒーター506に通電し、温度コントローラー50
5によって加熱板503を400℃に加熱・保持した。
【0130】本実施例ではターゲット510は、3原子
%の炭素原子を含んだ酸化亜鉛のパウダーを焼結したも
のを用いた。スパッタガスとしてアルゴンガスを24s
ccmの流量となるようにマスフローコントローラー5
20で調整しながら供給し、流量が安定した後、ターゲ
ット510にターゲット台512を介してスパッタ電源
よりDC電圧を、スパッタ電流が0.3Aとなるように
設定・印加した。また、スパッタ中の内部圧力は7mT
orrに保った。
【0131】以上のようにして酸化亜鉛層の形成を開始
した後、スパッタ電源を調節し、DCを連続的に増加さ
せることによりスパッタ電流を次第に増加させた。酸化
亜鉛層の層厚が1.0μmに達した時点でスパッタ電流
は0.5Aになっていた。酸化亜鉛層の層厚が1.0μ
mに達した後、スパッタ電源からの電力の供給、スパッ
タガスの供給、ヒーター506ヘの通電を停止し、基板
冷却後、真空容器501内を大気リークして酸化亜鉛層
を形成した基板を取り出した。
【0132】更に、プレーナ型DCマグネトロンスパッ
タ法におけるターゲットとなる酸化亜鉛中の炭素原子の
濃度を様々に変化させて酸化亜鉛層102を形成した点
を除いて他の条件はまったく変えずにa−Si:H太陽
電池の作製を行なうことによって、基板101の上に形
成する酸化亜鉛層102中炭素原子の濃度に対する太陽
電池特性の依存性を以下のようにして調ベた。
【0133】これらの太陽電池に対してソーラーシミュ
レーター(山下電装、YSS−150)を用いて疑似太
陽光(AM−1.5、100mW/cm2)の下で電流
−電圧特性を測定し光電変換効率を求めるとともに各々
の太陽電池の酸化亜鉛層中の炭素原子濃度をSIMSで
測定し、それらの関係を調べた。その結果を図10に示
す。図において、棒の長さは濃度分布の幅を表してい
る。
【0134】なお、各々の太陽電池において酸化亜鉛層
の成膜初期と成膜終了の直前の部分での炭素原子の濃度
比は約30であった。
【0135】また、本実施例の太陽電池の変換効率を1
とすると、DCマグネトロンスパッタ法による酸化亜鉛
層の形成においてDC電圧ひいてはスパッタ電流を変化
させずに形成した実施例1の太陽電池の変換効率は0.
94であった。
【0136】これらの結果から、酸化亜鉛層中に炭素原
子を含有し、かつ、その濃度が5原子%以下の範囲内で
連続に変化している太陽電池では光電変換効率がより一
層高められていることがわかった。
【0137】本実施例で製作した太陽電池の各々をポリ
フッ化ビニリデン(VDF)からなる保護フィルムで真
空封止し、実使用条件下に1年間置いた後、変換効率の
劣化率を調ベた。その結果を図11に示す。図におい
て、棒の長さは濃度分布の幅を表している。
【0138】図11が示すように、酸化亜鉛層中に炭素
原子を含有し、かつ、その濃度が5原子%以下の範囲内
で連続して変化している太陽電池では信頼性が飛躍的に
高められていることがわかる。この理由は未だに明白に
なっていないが、酸化亜鉛層中での炭素原子の濃度に分
布をもたせることによって酸化亜鉛層中の構造が変化
し、このことが酸化亜鉛層の両側に異なる種類の堆積膜
を形成することによって発生する応力や、外部から加え
られる様々なストレスを有効に緩和し、製造中や実使用
条件下で発生していた微少な膜剥がれを有効に防いでい
るためではないかと推測される。
【0139】(実施例6)図2に示すように炭素原子を
含む酸化亜鉛層202、207を、基板201とn型半
導体層203の間と、p型半導体層と透明導電層208
の間の両方に形成してなる構成を有するa−Si:H太
陽電池を以下に説明するように作製した。本実施例で
は、酸化亜鉛層202、208の形成方法を除き、実施
例2と同様にして形成して太陽電池を作製した。酸化亜
鉛層202は、実施例5と同様にして形成し、一方、酸
化亜鉛層208の形成においては、加熱板503の温度
を230℃に設定し、DC電源ひいてはスパッタ電流の
変化の方向を酸化亜鉛層202の場合とは逆に、即ち
0.5Aから0.3Aへと変化させた。
【0140】このようにして作製した太陽電池に対し、
実施例5と同様な測定を行った。
【0141】実施例6において作製された太陽電池の2
つ酸化亜鉛層は各々の層に含まれる炭素原子の濃度がと
もに100原子ppmから0.3原子%まで連続的に変
化しており、変化の方向が逆である点を除いてほぼ等し
いものであった。
【0142】本実施例の太陽電池を、実施例5において
作製された太陽電池の内、酸化亜鉛層中の炭素原子の濃
度ほぼ等しいものと比較した。その結果、実施例6で作
製された太陽電池すなわち半導体層の両側に酸化亜鉛層
を有する太陽電池の光電変換効率と劣化率は、実施例5
で作製された太陽電池すなわち半導体層の基板側にのみ
酸化亜鉛層を有する太陽電池の光電変換効率と劣化率の
値をそれぞれ1とした場合、それぞれ0.97及び0.
92であった。
【0143】この結果から、本実施例で作製されたよう
に半導体層の両側に炭素原子を含む酸化亜鉛層を有する
太陽電池は、片側にのみ有する太陽電池と比較して初期
効率では若干劣るものの信頼性において優れていること
がわかる。
【0144】(実施例7)本実施例においては、酸化亜
鉛層の形成にイオンプレーティング法を用いた。酸化亜
鉛層中の炭素原子の濃度に所望の分布を与えるために、
酸化亜鉛層形成時に用いるガスの内、二酸化炭素ガスの
比率を酸化亜鉛層形成開始から終了までの間に0.5%
から10%と変化させた。
【0145】上記の点を除いて他の条件・方法は実施例
3と同様にして図1に示すa−Si:H太陽電池を作製
し、実施例1と同様の測定を行なった。
【0146】実施例7で作製された太陽電池の酸化亜鉛
層中に含まれる炭素原子の濃度は800原子ppmから
0.3原子%まで連続的に変化していた。
【0147】本実施例の太陽電池を、実施例5において
作製された太陽電池の内、酸化亜鉛層中の炭素原子の濃
度がほぼ等しいものと比較した。その結果、実施例7で
作製された太陽電池の光電変換効率と劣化率は、実施例
5で作製された太陽電池の光電変換効率と劣化率の値を
1とした場合、それぞれ1.06及び0.91であっ
た。
【0148】(実施例8)図3に示す構成の太陽電池
を、酸化亜鉛層の形成方法を除き他は実施例4と同様に
して作製した。尚、酸化亜鉛層303、308の形成
は、実施例6の方法に従った。
【0149】このようにして作製されたa−Si:H太
陽電池の2つの酸化亜鉛層中の炭素原子の濃度を調べた
ところ、ともに0.1原子%から3原子%まで連続的に
変化していた。また、本実施例のの太陽電池に対する比
較例として、炭素原子を含む酸化亜鉛層303、308
を有しないという点を除いて実施例8と同様にしてa−
Si:H太陽電池を作製した。
【0150】これらの太陽電池の特性を実施例1と同様
に測定した。その結果、実施例8で作製された太陽電池
は、比較例の太陽電池に比べて光電変換効率の値で1.
15倍、劣化率の値で0.83倍と非常に優れたものと
なっていた。
【0151】
【発明の効果】以上に述ベたように、第1の電極と第2
の電極によって半導体層を挟持する構造を有する太陽電
池において、前記第1及び第2の電極の内、少なくとも
一方の電極と前記半導体層との間に、炭素原子を含有す
る酸化亜鉛層を有すること特徴とする本発明を用いるこ
とにより、以下の効果が得られる。
【0152】すなわち、導電性基板の上に酸化亜鉛層を
介して半導体層を設けて太陽電池を構成する場合、酸化
亜鉛層と導電性基板や半導体層との間の密着性が向上
し、半導体層の形成及びその後の工程において与えられ
る温度ショックや振動等に起因する微小な剥がれを防ぎ
得、その結果、光電変換効率が大幅に向上した太陽電池
を提供することが可能となる。
【0153】更に、酸化亜鉛層の持つ電気抵抗率を低減
できたために、直列抵抗を増加させることなく光電変換
効率が大幅に向上した太陽電池を提供することが可能と
なる。
【0154】また、透光性絶縁基板上に設けた透明導電
層の上に半導体層を設けて成る太陽電池においても、透
明導電層と半導体層の間の密着性が向上したため、製造
工程の途中において透明導電層と半導体層の間に生じる
微小な剥がれを有効に防ぎ得、光電変換効率が大幅に向
上した太陽電池を提供することが可能となる。
【0155】また、様々な天候や設置条件の下での実使
用状態において導電性基板や透明導電層と半導体層の間
に生じる微小な剥がれを効果的に防ぐことによって信頼
性が大幅に向上した太陽電池を提供することが可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の構成を説明するための概念図
である。
【図2】本発明の他の実施例の構成を説明するための概
念図である。
【図3】本発明の他の実施例の構成を説明するための概
念図である。
【図4】本発明の他の実施例の構成を説明するための概
念図である。
【図5】本発明を実現するための一手段であるプレーナ
型DCマグネトロンスパッタ装置の構成を示す概念図で
ある。
【図6】本発明を実現するための一手段であるμWプラ
ズマCVD装置の構成を示す概念図である。
【図7】本発明を実現するための一手段であるRFプラ
ズマCVD装置の構成を示す概念図である。
【図8】実施例1において作製された太陽電池の酸化亜
鉛層中の炭素原子の濃度と光電変換効率の関係を示すグ
ラフである。
【図9】実施例1において作製された太陽電池の酸化亜
鉛層中の炭素原子の濃度と劣化率の関係を示すグラフで
ある。
【図10】実施例5において作製された太陽電池の酸化
亜鉛層中の炭素原子の濃度と光電変換効率の関係を示す
グラフである。
【図11】実施例5において作製された太陽電池の酸化
亜鉛層中の炭素原子の濃度と劣化率の関係を示すグラフ
である。
【符号の説明】
100 太陽電池、 101 基板、 102 酸化亜鉛層、 103 n型(p型)半導体層、 104 i型半導体層、 105 p型(n型)半導体層、 106 pin型太陽電池素子、 107 透明電極、 108 集電電極、 200 太陽電池、 201 基板、 202 酸化亜鉛層、 203 n型(p型)半導体層、 204 i型半導体層、 205 p型(n型)半導体層、 206 pin型太陽電池素子、 207 酸化亜鉛層、 208 透明電極、 209 集電電極、 300 太陽電池、 301 基板、 302 透明電極、 303 酸化亜鉛層、 304 p型(n型)半導体層、 305 i型半導体層、 306 n型(p型)半導体層、 307 pin型太陽電池素子、 308 酸化亜鉛層、 309 裏面電極、 400 太陽電池、 401 基板、 402 酸化亜鉛層、 403 第1のn型(p型)半導体層、 404 第1のi型半導体層、 405 第1のp型(n型)半導体層、 406 第1のpin型太陽電池素子、 407 第2のn型(p型)半導体層、 408 第2のi型半導体層、 409 第2のp型(n型)半導体層、 410 第2のpin型太陽電池素子、 411 酸化亜鉛層、 412 透明電極、 413 集電電極、 501 真空容器、 502 支持部、 503 加熱板、 504 熱電対、 505 温度コントローラー、 506 ヒーター、 507 熱均一体、 508 基体、 509 基体押え、 510 ターゲット、 512 ターゲット台、 513 マグネット、 514 冷却水導入パイプ、 516 スパッタ電源、 520、521 マスフローコントローラー、 523 真空計、 524 メインバルブ、 601 真空容器、 602 基板、 603 基板ヒーター、 604 コンダクタンスバルブ、 605 真空計、 606 リークバルブ、 607 ガス導入管、 608 μW導波部、 609 誘電体窓、 610 直流電源、 611 高周波電源、 612 バイアス印加電極、 613 メッシュ、 701 真空容器、 702 基板、 703 基板ヒーター、 704 コンダクタンスバルブ、 705 真空計、 706 リークバルブ、 707 ガス導入管、 708 RF電源、 709 平板電極。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の電極と第2の電極によって半導体
    層を挟持する構造を有する太陽電池において、前記第1
    及び第2の電極の内、少なくとも一方の電極と前記半導
    体層との間に炭素原子を含む酸化亜鉛層を配したことを
    特徴とする太陽電池。
  2. 【請求項2】 前記酸化亜鉛層中の前記炭素原子の濃度
    は、5原子%以下の範囲内で一定であることを特徴とす
    る請求項1記載の太陽電池。
  3. 【請求項3】 前記酸化亜鉛層中の前記炭素原子の濃度
    が、5原子%以下の範囲内で連続的に変化していること
    を特徴とする請求項1記載の太陽電池。
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