JP2936034B2 - 太陽電池 - Google Patents

太陽電池

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JP2936034B2
JP2936034B2 JP4181557A JP18155792A JP2936034B2 JP 2936034 B2 JP2936034 B2 JP 2936034B2 JP 4181557 A JP4181557 A JP 4181557A JP 18155792 A JP18155792 A JP 18155792A JP 2936034 B2 JP2936034 B2 JP 2936034B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、pi及びni接合
を有する非単結晶質シリコン太陽電池に関し、とりわけ
該接合界面に特定の拡散防止層を設けることにより不純
物原子の熱的拡散を防止し、急峻な接合を保持し、その
結果として光電変換効率及び信頼性を飛躍的に向上させ
た太陽電池に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、全世界的に電力需要が急激に増大
し、そうした需要をまかなうべく電力生産が活発化する
に及んで環境汚染の問題が深刻化して来ている。因に、
火力発電に代替する発電方式として期待され、すでに実
用期に入ってきている原子力発電においては、チェルノ
ブイリ原子力発電所事故に代表されるように重大な放射
能汚染が人体に被害を与えると共に自然環境を侵す事態
が発生し、原子力発電の今後の普及が危ぶまれ、現実に
原子力発電所の新設を禁止する法令を定めた国さえ出て
来ている。また、火力発電にしても増大する電力需要を
まかなう上から石炭、石油に代表される化石燃料の使用
量は増加の一途をたどり、それにつれて排出される二酸
化炭素の量が増大し、大気中の二酸化炭素等の温室効果
ガス濃度を上昇させ、地球温暖化現象を招き、地球の年
平均気温は確実に上昇の一途をたどっており、IEA
(International Energy Age
ncy)では2005年までに二酸化炭素の排出量を2
0%削減することを提言している。
【0003】こうした背景のある一方、開発途上国にお
ける人口増加、そして、それに伴う電力需要の増大は必
至であり、先進諸国における今後更なる生活様式のエレ
クトロニクス化の促進による人口一人当りの電力消費量
の増大と相まって、電力供給問題は地球規模で検討され
ねばならない状況になってきている。このような状況下
で、太陽光を利用する太陽電池による発電方式は、前述
した放射能汚染や地球温暖化等の問題を惹起することは
なく、また、太陽光は地球上至るところに降り注いでい
るためエネルギー源の偏在が少なく、さらには、複雑な
大型の設備を必要とせず比較的高い発電効率が得られる
等、今後の電力需要の増大に対しても、環境破壊を引き
起こすことなく対応できるクリーンな発電方式として注
目を集め、実用化に向けて様々な研究開発がなされてい
る。
【0004】ところで、太陽電池を用いる発電方式につ
いては、それを電力需要を賄うものとして確立させるた
めには、使用する太陽電池が、光電変換効率が充分に高
く、特性安定性に優れたものであり、且つ大量生産し得
るものであることが基本的に要求される。因に、一般的
な家庭において必要な電力を賄うには、一世帯あたり3
kW程度の出力の太陽電池が必要とされるところ、その
太陽電池の光電変換効率が例えば10%程度であるとす
ると、必要な出力を得るための前記太陽電池の面積は3
0m2程度となる。そして、例えば十万世帯の家庭にお
いて必要な電力を供給するには3,000,000m2
といった面積の太陽電池が必要となる。
【0005】こうしたことから、容易に入手できるシラ
ン等の気体状の原料ガスを使用し、これをグロー放電分
解して、ガラスや金属シート等の比較的安価な基板上に
非単結晶質シリコン等の半導体薄膜を堆積させることに
より作成できる太陽電池が、量産性に富み、単結晶シリ
コン等を用いて作成される太陽電池に比較して低コスト
で、且つ少ないエネルギー消費で生産できる可能性があ
るとして注目されている。この非単結晶質シリコンを太
陽電池等の光起電力素子に応用する研究は、W.E.S
pearとP.G.LeComberによるドーピング
の成功(Solid State Communica
tion,Vol.17,pp1193−1196,1
975)を基礎にして、D.E.Carlsonによる
太陽電池の発明(米国特許第4,064,521号明細
書)により始まり、数多くの研究が成されている。
【0006】太陽電池の重要な構成要素たる半導体層
は、いわゆるpn接合、pin接合等の半導体接合がな
されている。それらの半導体接合は、導電型の異なる半
導体層を順次積層したり、一導電型の半導体層中に異な
る導電型のドーパントをイオン打込み法等によって打込
んだり、熱拡散によって拡散させたりすることにより達
成される。この点を前述した注目されているアモルファ
スシリコン等の薄膜半導体を用いた太陽電池についてみ
ると、その作成においては、ホスフィン(PH3、n型
半導体)、ジボラン(B26、p型半導体)等のドーパ
ントとなる元素を含む原料ガスを主原料ガスであるシラ
ン等に混合してグロー放電等を用いて分解することによ
り所望の導電型を有する半導体膜が得られ、所望の基板
上にこれらの半導体膜をpinもしくはnipの順で順
次積層形成することによって容易に半導体接合が達成で
きることが知られている。
【0007】このような研究の成果として、非単結晶質
シリコンを用いた太陽電池は既に、時計、小型計算機、
街灯等の小規模な発電用途において使用され始めている
が、大きな規模で発電を行う場合、例えば電力用に用い
るためには、単結晶系太陽電池や化合物太陽電池等に比
べて低い変換効率、劣化の問題、等の越さねばならない
障壁が未だ残されており、非単結晶質シリコン太陽電池
の不利な点として挙げられている。これを克服するため
にこれまで数多くの試みが行われてきた。
【0008】例えば、光入射側の窓層として禁制帯幅の
広いp型非単結晶質炭化シリコンを用いるもの(Y.U
chida,US−Japan Joint Semi
nar,Technological Applica
tions of Tetrahedral Amor
phous Solids,Palo Alto,Ca
lifornia(1982))、あるいは、窓層にp
型の微結晶炭化シリコンを用いるもの(Y.Uchid
a et al,Technical Digest
of the International PVSE
C−3,Tokyo,Japan 1987 A−II
a−3)等がある。
【0009】また、窓層に禁制帯幅の広い非単結晶質炭
化シリコンを用いる場合に、pi界面で起きるエネルギ
ーバンドの段差をなくし、キャリアの逆拡散、再結合に
よる短波長域における光電変換効率の低下を防ぐことを
目的として該界面に禁制帯幅が連続的に変わるいわゆる
グレーデッドバッファ層を設ける方法(R.R.Ary
a et al,Technical Digest
of the International PVSE
C−3,Tokyo,Japan 1987A−III
a−4)が試みられている。
【0010】また、i層内でのキャリアの移動距離を増
加させるためにi層内にリン原子(P)やホウ素原子
(B)を10ppm以下の微量添加すること(W.Ku
wano et al,The conference
record of thenineteenth
IEEE photovoltaic special
ists conference−1987,p59
9,M.Kondo et al, the conf
erence record of the nine
teenth IEEE photovoltaic
specialists conference−19
87,p604)も試みられている。
【0011】更に、i型半導体層中へのp型およびn型
ドーパントの拡散によって、pi界面およびni界面に
おける半導体接合が弱くなり、その結果として光起電力
素子の光電変換効率が低下することを防ぐ試みも成され
ている。この例として、特開昭55−125681号公
報(出願人三洋電機)にはベルトコンベアに載せたガラ
ス基板を通過させるプラズマ反応室の間に隔壁扉を設け
て太陽電池を形成する方法が開示されている。また、米
国特許4,226,897号明細書には、連続して太陽
電池を形成する装置において各半導体層を形成する空間
をガスゲート(成膜には寄与しないガスを強く流すこと
により、成膜ガスに対して実質的な隔壁の役割を果たす
機構)を用いて分離し、他の成膜空間へのドーパントの
混入を防ぐ方法が開示されている。これらの試みをはじ
めとして他の数多くの研究の結果、光電変換効率、およ
び劣化等の非単結晶質シリコン太陽電池の不利な点は次
第に改善されつつあるが、依然として以下のような問題
が残されている。
【0012】即ち、前述したような方法を用いてp型半
導体層やn型半導体層の形成空間をi型半導体層の形成
空間と実質的に分離することによりガス状態でのドーパ
ントの混入は防ぐことができたとしても、例えばn層の
上にi層を形成する際に、あるいは形成した後にn層中
のドーパントであるホウ素(B)がi層中に熱的に拡散
することにより、該ni半導体接合が弱められてしま
い、太陽電池の開放電圧やフィルファクターが悪化し、
その結果として光電変換効率が低いものになってしまう
という初期特性上の問題点が残されている。また、たと
え製造初期の光電変換効率がある程度高いものであった
としても、様々な天候や設置条件の下での実使用状態に
おいて、p層やn層のドーパントのi層への熱的拡散が
次第に進み、これが太陽電池の劣化を促進してしまうと
いう信頼性問題が残されている。
【0013】
【発明の目的】本発明の目的は、以上の点に鑑みてなさ
れたものであって、p層やn層のドーパントが成膜中に
i層中に熱的に拡散することを有効に防ぎ得る拡散防止
層をpi界面あるいはni界面に設けることによって、
太陽電池の出力特性とりわけ開放電圧、フィルファクタ
ーを向上させ、結果として出力特性の向上した太陽電池
を提供することにある。
【0014】本発明の他の目的は、効果的な拡散防止層
をpi界面あるいはni界面に設け、実使用状態におけ
るドーパントの拡散を防ぐことによって太陽電池の劣化
を低減し、その結果として信頼性の向上した太陽電池を
提供することにある。
【0015】
【発明の構成・効果】本発明は、従来技術における問題
点を解決し、上記の目的を達成すべく、本発明者らが鋭
意研究を重ねた結果完成に至ったものである。
【0016】本発明の太陽電池は、少なくともシリコン
原子を含む第1の非単結晶質層と、少なくともシリコン
原子を含み且つ第1の非単結晶質層とは導電型を異にす
る第2の非単結晶質層が積層されて成り、第1の非単結
晶質層と第2の非単結晶質層の間に、Six1-x(0.
325<x<0.34)で表わされ実質的にストイキオ
メトリであり且つ水素の含有量が500ppm以下であ
る層を設けて成ることを特徴とする。
【0017】上記構成の、本発明の太陽電池の具体的な
内容を以下に説明する。図1は本発明の太陽電池の典型
的な例の構成を示す模式図である。図1に示す本発明の
太陽電池101は、導電性基体102、n型半導体層1
03、拡散防止層104、i型半導体層105、p型半
導体層106、透明電極107、集電電極108、取り
出し電極109から構成され、光は透明電極107を通
して入射することが前提となっている。本発明の太陽電
池は、従来の太陽電池と比較して、前述の拡散防止層1
04を有していることが大きく違う点である。
【0018】図7は本発明の太陽電池の他の典型的な例
の構成を示す模式図である。本例の太陽電池701で
は、透明基体702の上に透明電極703、p型半導体
層704、拡散防止層705、i型半導体層706、n
型半導体層707および裏面電極708の順で形成され
ており、光は透明基体702を通して入射することが前
提となっている。
【0019】図9は本発明の太陽電池の他の典型的な例
の構成を示す模式図である。本例の太陽電池901は、
バンドギャップあるいは層厚の異なる2種の半導体層を
i層として用いたpin接合型太陽電池を2素子積層し
て構成されたタンデム型と呼4ばれる太陽電池である。
太陽電池901は、導電性基体902の上にn型半導体
層(1)903、拡散防止層(1)904、i型半導体
層(1)905、拡散防止層(2)906、p型半導体
層(1)907、拡散防止層(3)908、n型半導体
層(2)909、拡散防止層(4)910、i型半導体
層(2)911、拡散防止層(5)912、p型半導体
層(2)913、透明電極914および集電電極915
の順で形成されており、光は透明電極914を通して入
射することが前提となっている。
【0020】いずれの太陽電池の例においてもn型半導
体層とp型半導体層とは目的に応じて積層順を入れ変え
ることができるが、光入射面に近い方にp型半導体層を
設けた方が発生したキャリアをより有効に利用する点で
望ましい。
【0021】以下、これらの太陽電池の各構成要素につ
いて説明する。
【0022】
【基体】本発明の太陽電池における導電性基体(10
2,902)の構成材料としては、モリブデン、タング
ステン、チタン、コバルト、クロム、鉄、銅、タンタ
ル、ニオブ、ジルコニウム、アルミニウム金属またはそ
れらの合金の板状体、フィルム体が挙げられる。なかで
もステンレス鋼、ニッケルクロム合金、ニッケル、タン
タル、ニオブ、ジルコニウム、チタン金属、これら金属
の合金は、耐蝕性の点から特に好ましい。また、これら
の金属または合金を、ポリエステル、ポリエチレン、ポ
リカーボネート、セルローズアセテート、ポリプロピレ
ン、ポリ塩化ビニル、ポ塩化ビニリデン、ポリスチレ
ン、ポリアミド等の合成樹脂のフィルムまたはシート、
ガラス、セラミック等の上に形成したものも使用可能で
ある。
【0023】前記基体は単独でも用いられ得るが、該基
体上に実質的に可視光に対する反射性および導電性を有
する層(以下、「反射性導電層」と呼ぶ)が設けられて
いることが望ましい。本発明に適用可能な反射性導電層
の材料としては、銀、シリコン、アルミニウムまたはそ
れらの合金または鉄、銅、ニッケル、クロム、モリブデ
ンとの合金が適用可能である。中でも銀、アルミニウ
ム、アルミシリコン合金が好適である。また、該反射性
導電層の厚みを大きくとることによって、そのものを基
体とすることも可能である。
【0024】前記基体の表面に前記反射性導電層を形成
する場合に好適に用いられる方法として、抵抗加熱蒸着
法、電子ビーム蒸着法、スパッタ法等が挙げられる。
【0025】本発明の太陽電池における透明基体(70
2)の構成材料としては、ポリエステル、ポリエチレ
ン、ポリカーボネート、セルローズアセテート、ポリプ
ロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリ
スチレン、ポリアミド等の合成樹脂のフィルムまたはシ
ート、ガラス等が挙げられる。
【0026】
【電極】本発明の太陽電池においては、当該素子の構成
形態により適宜の電極が選択使用される。それらの電極
としては、下部電極、上部電極(透明電極)、集電電極
を挙げることができる(ただし、ここでいう上部電極と
は光の入射側に設けられたものを指し、下部電極とは半
導体層を挟んで上部電極に対向して設けられたものを指
すものとする)。
【0027】本発明において用いられる下部電極として
は、上述した基体が透光性であるか否かによって光が入
射する面が異なるため、その設置される場所が異なる。
【0028】具体的には、図1および図9のような層構
成の場合には基体(102,902)とn型半導体層
(あるいはp型半導体層)(103,903)との間に
設けられる。また、基体(102,902)が導電性で
ある場合には、該基体が下部電極を兼ねることができ
る。図7のような層構成の場合には、透光性の基体(7
02)が用いられ、該基体の側から光が入射されるの
で、電流を取り出すため、および半導体層で吸収されき
れずに該電極に達した光を有効に反射するために、下部
電極708が基体702と対向して半導体層を挟んで設
けられる。
【0029】本発明の太陽電池に好適に用いられる下部
電極の構成材料としては、Ag,Au,Pt,Ni,C
r,Cu,Al,Ti,Zn,Mo,W等の金属または
これらの合金が挙げられる。下部電極は、これらの金属
を使用し、真空蒸着、電子ビーム蒸着、スパッタリング
等の成膜手段により形成できる。その際形成される金属
薄膜は太陽電池の出力に対して抵抗成分とならぬように
配慮されねばならず、シート抵抗値として好ましくは5
0Ω以下、より好ましくは10Ω以下であることが望ま
しい。
【0030】下部電極(102,708,902)とn
型半導体層(あるいはp型半導体層)(103,70
7,903)との間に、図中には示されていないが、Z
nO等の短絡防止および電極金属の拡散防止のための緩
衝層を設けてもよい。該緩衝層の効果としては下部電極
(102,708,902)を構成する金属元素がn型
半導体層(あるいはp型半導体層)の中へ拡散するのを
防止するのみならず、若干の抵抗値をもたせることで半
導体層を挟んで設けられた下部電極(102,708,
902)と上部(透明)電極(107,703,91
4)との間にピンホール等の欠陥で発生するショートを
防止すること、および薄膜による多重干渉を発生させ入
射された光を太陽電池内に閉じ込める等の効果を挙げる
ことができる。
【0031】該緩衝層の構成材料として好適に用いられ
るものとして、フッ化マグネシウムベースの材料、イン
ジウム、スズ、カドミウム、亜鉛、アンチモン、シリコ
ン、クロム、銀、銅、アルミニウムの酸化物、窒化物お
よび炭化物あるいはこれらの混合物の内から選ばれる材
料が挙げられる。とりわけフッ化マグネシウム、酸化亜
鉛は形成が容易であり、且つ緩衝層として適度な抵抗値
と光透過率を有するため望ましい。
【0032】本発明において用いられる透明電極(10
7,703,914)としては、太陽や白色蛍光灯等か
らの光を半導体層内に効率良く吸収させるために光の透
過率が70%以上であることが望ましく、80%以上で
あることが更に望ましい。さらに、電気的には太陽電池
の出力に対して抵抗成分とならぬようにシート抵抗値は
100Ω以下であることが望ましい。このような特性を
備えた材料としてSnO2,In23,ZnO,Cd
O,Cd2SnO4,ITO(In23+SnO2)等の
金属酸化物や、Au,Al,Cu等の金属を極めて薄く
半透明状に成膜した金属薄膜等が挙げられる。透明電極
は図1、図9に示されるような構成の太陽電池において
は、p型半導体層(あるいはn型半導体層)(106,
903)の上に積層され、図7に示されるような構成の
太陽電池においては基体の上に積層されるものであるた
め、互いの密着性の良いものを選ぶことが必要である。
これらの作成方法としては、抵抗加熱蒸着法、電子ビー
ム加熱蒸着法、スパッタリング法、スプレー法等を用い
ることができ、所望に応じて適宜選択される。
【0033】本発明において用いられる集電電極(10
8,905)は、透明電極(107,914)のシート
抵抗値を低減させる目的で透明電極(107,914)
上に設けられる。図1、図9に示すような構成の太陽電
池においては、半導体層形成後に該透明電極(107,
914)を形成するため、該透明電極(107,91
4)の形成時の基板温度をあまり高くすることができ
ず、該透明電極のシート抵抗値が比較的高いものに成ら
ざるを得ないので、該集電電極(108,915)を形
成することが特に好ましい。一方、図7に示すような構
成の太陽電池においては、透明電極703は基板上に直
接形成するので、形成時の基板温度を高くすることがで
き、該透明電極703のシート抵抗値を比較的低くする
ことができるので、集電電極が不用あるいは少なくて済
む。図7では、集電電極が不用である例として、透明電
極703に取り出し電極709が直接設けられている構
成の太陽電池が示されている。
【0034】本発明の太陽電池に好適に用いられる集電
電極の構成材料としては、Ag,Cr,Ni,Al,A
g,Au,Ti,Pt,Cu,Mo,W等の金属の単体
またはこれらの合金あるいはカーボンが挙げられる。ま
た、これらの金属あるいはカーボンを積層させて用いる
ことによって、各々の金属あるいはカーボンの長所(低
抵抗、半導体層への拡散が少ない、堅牢である、印刷等
により電極形成が容易、等)を組み合わせて用いること
ができる。また、半導体層への光入射光量が十分に確保
されるよう、その形状および面積が適宜設計されるが、
その形状は太陽電池の受光面に対して一様に広がり、且
つ受光面積に対してその面積は好ましくは15%以下、
より好ましくは10%以下であることが望ましい。ま
た、シート抵抗値としては、好ましくは50Ω以下、よ
り好ましくは10Ω以下であることが望ましい。
【0035】
【半導体層】本発明の太陽電池において好適に用いられ
るi型半導体層を構成する半導体材料としては、a−S
i:H,a−Si:F,a−Si:H:F,a−Si
C:H,a−SiC:F,a−SiC:H:F,a−S
iGe:H,a−SiGe:F,a−SiGe:H:
F,多結晶質Si:H,多結晶質Si:F,多結晶質S
i:H:F等いわゆるIV族およびIV族合金系半導体
材料が挙げられる。また、該i型半導体層に含まれる水
素原子の量は、好ましくは20原子%以下、より好まし
くは10原子%以下である。
【0036】本発明の太陽電池において好適に用いられ
るp型あるいはn型半導体層を構成する半導体材料は、
前述したi型半導体層を構成する半導体材料に価電子制
御剤をドーピングすることによって得られるが、該p型
あるいはn型半導体層を構成する半導体材料中に結晶層
を含んでいる方が、光の利用率およびキャリア密度を高
めることができるので好ましい。その場合の結晶の粒径
は30Å以上であることが好ましい。但し、前記拡散防
止層と前記p型あるいはn型半導体層の界面において結
晶層が直接接するよりも、該界面に少なくともアモルフ
ァスである半導体層が介在することが太陽電池の光電変
換効率を向上させる点で好ましい。これは前記拡散防止
層と前記p型あるいはn型半導体層の界面において発生
する構造の乱れや応力を緩和し、該界面における整合性
を高めることによるものと考えられる。
【0037】また、前記拡散防止層と前記p型あるいは
n型半導体層の界面において結晶層が直接接するより
も、該界面に少なくともアモルファスである半導体層が
介在することが太陽電池の信頼性を向上させる点でも好
ましい。これは、前記拡散防止層と前記p型あるいはn
型半導体層の界面に前記アモルファスである半導体層を
介在させることによって、前記拡散防止層と前記p型あ
るいはn型半導体層で熱膨張係数が異なるために太陽電
池の実使用状態において発生する熱歪による接合特性の
劣化を低減させ、且つ前記拡散防止層と前記p型あるい
はn型半導体層の間の密着性を高めて剥がれにくくし、
且つ折り曲げや撃力に対する強度を高めた結果であると
推測される。また、前記p型あるいはn型半導体層中に
含まれる水素の濃度は、5原子%以下であることが好ま
しく、1原子%以下であることが更に好ましい。
【0038】これらの半導体層を形成する際に用いられ
る半導体層形成用原料ガスとしては、上述した各種半導
体層の構成元素の単体、水素化物、ハロゲン化物、有機
金属化合物等で、成膜空間に気体状態で導入できるもの
が好適に使用される。
【0039】もちろん、これらの原料ガスは1種のみな
らず、2種以上混合して使用することもできる。また、
これらの原料ガスはHe,Ne,Ar,Kr,Xe.R
n等の希ガス、およびH2,HF,HCl等の希釈ガス
と混合して導入されても良い。
【0040】本発明の太陽電池において用いられる前記
拡散防止層(104,705,904,906,90
8,910,912)を構成する半導体材料は、Six
1-x(0.325<x<0.34)で表わされ実質的
にストイキオメトリであり、且つ水素の含有量が500
ppm以下である。
【0041】本発明の太陽電池に用いられる前記各半導
体層および前記拡散防止層を形成する手段として、マイ
クロ波プラズマCVD法、RFプラズマCVD法、スパ
ッタリング法および反応性スパッタリング法、イオンプ
レーティング法、光CVD法、熱CVD法、MOCVD
法、MBE法そしてHR−CVD法等、いわゆる半導体
堆積膜形成を実現できる成膜手段を挙げることができ、
これらは適宜選択して用いられる。
【0042】本発明における拡散防止層を有する非単結
晶質シリコン太陽電池の形成方法について、図を用いて
詳しく説明する。説明において、例としてマイクロ波
(以下「μW」と略記する)グロー放電分解法を採用す
るが、本発明はこれによって限定されるものではない。
【0043】n型半導体層103、拡散防止層104、
i型半導体層105およびp型半導体層106を、図3
に示す原料ガス供給系1020と堆積系1000からな
るμWグロー放電分解法による装置を使用して形成する
方法の一例を説明する。
【0044】図中のガスボンベ1071乃至1076に
は、本発明の各々の層を形成するための原料ガスが充填
されており、1071はSiH4ガスボンベ、1072
はH2ガスボンベ、1073はH2ガスで10%に希釈さ
れたPH3ガス(以下「PH3/H2」と略記する)ボン
ベ、1074はH2ガスで10%に希釈されたBF3ガス
(以下「BF3/H2」と略記する)ボンベ、1075は
2ガスボンベおよび1076はArガスボンベであ
る。
【0045】ガスボンベ1071よりSiH4ガス、ガ
スボンベ1072よりH2ガス、ガスボンベ1073よ
りPH3/H2ガス、ガスボンベ1074よりBF3/H2
ガス、ガスボンベ1075よりO2ガスおよびガスボン
ベ1076よりArガスを、バルブ1051乃至105
6を開けて、流入バルブ1031乃至1036までのそ
れぞれのガス配管内に導入し、圧力調整器1061乃至
1066によりそれぞれの配管内のガス圧力を約2kg
/cm2に調整する。
【0046】図中の基板1004は、加熱ヒーターを有
する支持手段1005上に配置されている。流入バルブ
1031乃至1036および堆積室1001のリークバ
ルブ1009が閉じられていることを確認し、また、流
出バルブ1041乃至1046および補助バルブ100
8が開かれていることを確認して、コンダクタンス(バ
タフライ型)バルブ1007を全開にして、不図示の真
空ポンプにより堆積室1001およびガス配管内を排気
し、真空計1006の読みが、好ましくは1×10-4
orr、より好ましくは1×10-5Torrになった時
点で補助バルブ1008および流出バルブ1041乃至
1046を閉じる。次に、流入バルブ1031乃至10
36を徐々に開けて、各々のガスをマスフローコントロ
ーラー1021乃至1026内に導入する。
【0047】以上のようにして成膜の準備が整った後、
基板1004上に、n型半導体層103、拡散防止層1
04、i型半導体層105およびp型半導体層106の
成膜を開始する。
【0048】n型半導体層103を形成するには、基板
1004を加熱ヒーター1005´により、好ましくは
200℃以上、より好ましくは250℃以上に加熱、保
持し、流出バルブ1041,1042,1043および
補助バルブ1008を堆積室内でダストが飛散しないよ
うに徐々に開いて、SiH4ガス、H2ガスおよびPH3
/H2ガスをガス導入管1003を通じて堆積室100
1内に流入させる。このときのSiH4ガス流量は1乃
至500sccm、H2ガス流量は10sccm乃至1
000sccm、PH3/H2ガス流量はSiH4ガスの
流量に対して0.5%乃至30%となるように各々のマ
スフローコントローラー1021,1022,1023
で調整する。堆積室1001内の圧力は、好ましくは5
0mTorr以下、より好ましくは20mTorr以下
の所望の圧力となるように真空計1006を見ながらコ
ンダクタンスバルブ1007の開口を調整する。
【0049】次に、直流電源1011による10V乃至
120Vの直流バイアスならびに高周波電源1012に
よる0W乃至200Wの高周波電力(周波数13.56
MHz)の和をバイアス印加電極1013に印加する。
その後、不図示のμW電源の電力を、好ましくは100
W乃至1200W、より好ましくは200W乃至800
Wに設定し、不図示の導波管、導波部1010および誘
電体窓1002を介して堆積室1001内にμW電力を
導入しμWグロー放電を生起させ、基板1004上にn
型半導体層の形成を行う。該n型半導体層の層厚が好ま
しくは20オングストローム(以下「Å」と略記する)
乃至300Å、より好ましくは30Å乃至200Åの所
望の値となったところでμWグロー放電を止め、直流電
源1011および高周波電源1012の出力を切り、ま
た、流出バルブ1041,1043および補助バルブ1
008を閉じて、堆積室1001内へのガス流入を止め
る。
【0050】次に、拡散防止層104を形成するため
に、基板1004を加熱ヒーター1005´により、好
ましくは150℃以上、より好ましくは200℃以上に
加熱、保持し、流出バルブ1041,1045および補
助バルブ1008を徐々に開いて、SiH4ガス、O2
スをガス導入管1003を通じて堆積室1001内に流
入させる。このときのSiH4ガス流量は1乃至50s
ccm、O2ガス流量は1乃至100sccmとなるよ
うに各々のマスフローコントローラー1021,102
5で調整する。堆積室1001内の圧力は、好ましくは
50mTorr以下、より好ましくは20mTorr以
下の所望の圧力になるように真空計1006を見ながら
コンダクタンスバルブ1007の開口を調整する。次
に、直流電源1011による10V乃至120Vの直流
バイアスならびに高周波電源1012による10W乃至
200Wの高周波電力(周波数13.56MHz)の和
をバイアス印加電極1013に印加する。その後、不図
示のμW電源の電力を好ましくは100W乃至1200
W、より好ましくは200W乃至800Wに設定し、不
図示の導波管、導波部1010および誘電体窓1002
を介して堆積室1001内にμW電力を導入し、μWグ
ロー放電を生起させる。その際回転可能なメッシュ状グ
リッド1014を基板1004近傍に設置し、低エネル
ギイオンを除去し高エネルギイオンを選択的に基板上に
入射させる。拡散防止層104の層厚が好ましくは5Å
乃至20Åの所望の層厚となったところでμWグロー放
電を止め、直流電源1011および高周波電源1012
の出力を切り、また、流出バルブ1041,1045お
よび補助バルブ1008を閉じて、堆積室1001内へ
のガス流入を止める。
【0051】次に、i型半導体層105を形成するに
は、基板1004を加熱ヒーター1005´により、好
ましくは150℃以上、より好ましくは200℃以上に
加熱、保持し、流出バルブ1041および補助バルブ1
008を徐々に開いて、SiH4ガスをガス導入管10
03を通じて堆積室1001内に流入させる。このとき
のSiH4ガス流量は好ましくは1sccm乃至500
sccmとなるようにマスフローコントローラー102
1で調整する。堆積室1001内の圧力は、好ましくは
50mTorr以下、より好ましくは20mTorr以
下の所望の圧力になるように真空計1006を見ながら
コンダクタンスバルブ1007の開口を調整する。回転
可能なメッシュ状グリッド1014は回転させることに
よって基板1004近傍から取り除いておく。次に、直
流電源1011による10V乃至120Vの直流バイア
ス、ならびに高周波電源1012による10W乃至20
0Wの高周波電力(周波数13.56MHz)の和をバ
イアス印加電極1013に印加する。その後、不図示の
μW電源の電力を、好ましくは100W乃至1200
W、より好ましくは200W乃至800Wに設定し、不
図示の導波管、導波部1010および誘電体窓1002
を介して堆積室1001内にμW電力を導入しμWグロ
ー放電を生起させ、基板1004上にi型半導体層の形
成を行う。
【0052】該i型半導体層の層厚が好ましくは100
0Å乃至8000Å、より好ましくは2000Å乃至6
000Åの所望の値となったところでμWグロー放電を
止め、直流電源1011および高周波電源1012の出
力を切り、また、流出バルブ1041,1043および
補助バルブ1008を閉じて、堆積室1001内へのガ
ス流入を止める。
【0053】次に、p型半導体層106を形成するに
は、基板1004を加熱ヒーター1005´により、好
ましくは150℃以上、より好ましくは200℃以上に
加熱、保持し、流出バルブ1041,1042,104
4を徐々に開いて、SiH4ガス、H2ガス、BF3/H2
ガスをガス導入管1003を通じて堆積室1001内に
流入させる。このときのSiH4ガス流量は1sccm
乃至500sccm、H2ガス流量は10sccm乃至
1000sccm、BF3/H2ガス流量はSiH4ガス
流量に対して0.5%乃至30%となるように各々のマ
スフローコントローラー1021,1022,1024
で調整する。堆積室1001内の圧力は、好ましくは5
0mTorr以下、より好ましくは20mTorr以下
の所望の圧力になるように真空計1006を見ながらコ
ンダクタンスバルブ1007の開口を調整する。次に、
直流電源1011による10V乃至120Vの直流バイ
アス、ならびに高周波電源1012による0W乃至20
0Wの高周波電力(周波数13.56MHz)の和をバ
イアス印加電極1013に印加する。その後、不図示の
μW電源の電力を、好ましくは100W乃至1200
W、より好ましくは200W乃至800Wに設定し、不
図示の導波管、導波部1010および誘電体窓1002
を介して堆積室1001内にμW電力を導入しμWグロ
ー放電を生起させ、基板1004上にi型半導体層の形
成を行う。該i型半導体層の層厚が好ましくは20Å乃
至300Å、より好ましくは30Å乃至200Åの所望
の値となったところでμWグロー放電を止め、直流電源
1011および高周波電源1012の出力を切り、ま
た、流出バルブ1041,1042,1043および補
助バルブ1008を閉じて、堆積室1001内へのガス
流入を止める。
【0054】それぞれの層を形成する際に、必要なガス
以外の流出バルブ1041乃至1046は完全に閉じら
れていることは云うまでもなく、また、それぞれのガス
が堆積室1001内、流出バルブ1041乃至1046
から堆積室1001に至る配管内に残留することを避け
るために、流出バルブ1041乃至1046を閉じ、補
助バルブ1008を開き、さらにコンダクタンスバルブ
1007を全開にして、系内を一旦高真空に排気する操
作を必要に応じて行うものとする。
【0055】最後に、流入バルブ1031乃至103
6、堆積室1001のリークバルブ1009が閉じられ
ていることを確認し、また、流出バルブ1041乃至1
046、補助バルブ1008が開かれていることを確認
して、コンダクタンス(バタフライ型)バルブ1007
を全開にして、不図示の真空ポンプにより堆積室100
1およびガス配管内を排気し、真空計1006の読みが
約1×10-4Torrになった時点で流出バルブ104
1乃至1046および補助バルブ1008を閉じ、リー
クバルブ1009を開けて堆積室1001内をリーク
し、表面上にn型半導体層、拡散防止層、i型半導体層
およびp型半導体層が形成された基板1004を堆積室
1001内から取り出す。
【0056】
【実施例】以下実施例により本発明を更に詳細に説明す
るが、本発明はこれらによって限定されるものではな
い。
【0057】実施例1 本発明における拡散防止層を有する非単結晶質シリコン
太陽電池を以下のように製作した。
【0058】非単結晶質シリコンからなるn型半導体層
103、拡散防止層104、i型半導体層105および
p型半導体層106をμWグロー放電分解法によって形
成した。各シリコン含有層の形成には、図3に示す原料
ガス供給系1020と堆積系1000からなる装置を使
用した。図中のガスボンベ1071乃至1076には、
本発明の各々の層を形成するための原料ガスが充填され
ており、1071はSiH4ガス(純度99.99%)
ボンベ、1072はH2ガス(純度99.9999%)
ボンベ、1073はH2ガスで10%に希釈されたPH3
ガス(純度99.999%、以下「PH3/H2」と略記
する)ボンベ、1074はH2ガスで10%に希釈され
たBF3ガス(純度99.999%、以下「BF3
2」と略記する)ボンベ、1075はO2ガス(純度9
9.99%)ボンベおよび1076はArガス(純度9
9.999%)ボンベである。
【0059】ガスボンベ1071よりSiH4ガス、ガ
スボンベ1072よりH2ガス、ガスボンベ1073よ
りPH3/H2ガス、ガスボンベ1074よりBF3/H2
ガス、ガスボンベ1075よりO2ガスおよびガスボン
ベ1076よりArガスを、バルブ1051乃至105
6を開けて、流入バルブ1031乃至1036までのそ
れぞれのガス配管内に導入し、圧力調整器1061乃至
1066によりそれぞれの配管内のガス圧力を約2kg
/cm2に調整した。図中の基板1004は、大きさは
100mm角で厚さは1.0mmで表面は鏡面加工を施
したステンレス(SUS304)板上に、層厚が約0.
3μmの不指示の銀(Ag)層を、その上に層厚が約
1.0μmの不指示の酸化亜鉛(ZnO)層を重ねて予
め堆積した基板を使用した。
【0060】次に、流入バルブ1031乃至1036お
よび堆積室1001のリークバルブ1009が閉じられ
ていることを確認し、また、流出バルブ1041乃至1
046および補助バルブ1008が開かれていることを
確認して、コンダクタンス(バタフライ型)バルブ10
07を全開にして、不図示の真空ポンプにより堆積室1
001およびガス配管内を排気し、真空計1006の読
みが約1×10-4Torrになった時点で補助バルブ1
008および流出バルブ1041乃至1046を閉じ
た。次に、流入バルブ1031乃至1036を徐々に開
けて、各々のガスをマスフローコントローラー1021
乃至1026内に導入した。
【0061】以上のようにして成膜の準備が完了した
後、基板1002上に、n型半導体層103、拡散防止
層104、i型半導体層105およびp型半導体層10
6の成膜を行った。
【0062】n型半導体層103をつぎのようにして形
成した。即ち、基板1004を加熱ヒーター1005´
により300℃に加熱し、流出バルブ1041,104
3および補助バルブ1008を徐々に開いて、SiH4
ガス、H2ガスおよびPH3/H2ガスをガス導入管10
03を通じて堆積室1001内に流入させた。この時、
SiH4ガス流量が10sccm、H2ガス流量が100
sccmおよびPH3/H2ガス流量が1.0sccmと
なるように各々のマスフローコントローラー1021,
1022および1023で調整した。堆積室1001内
の圧力は、5mTorrとなるように真空計1006を
見ながらコンダクタンスバルブ1007の開口を調整し
た。次に、直流電源1011による+100Vの直流バ
イアスをバイアス印加電極1013に印加した。その
後、不図示のμW電源の電力を400Wに設定し、不図
示の導波管、導波部1010および誘電体窓1002を
介して堆積室1001内にμW電力を導入しμWグロー
放電を生起させ、基板1004上にn型半導体層の形成
を開始し、層厚約200Åのn型半導体層103を形成
したところでμWグロー放電を止め、直流電源1011
および高周波電源1012の出力を切り、また、流出バ
ルブ1041,1042,1043および補助バルブ1
008を閉じて、堆積室1001内へのガス流入を止
め、n型半導体層103の形成を終えた。
【0063】次に、拡散防止層104をつぎのようにし
て形成した。即ち、基板1004を加熱ヒーター100
5´により250℃に加熱し、流出バルブ1041,1
045および補助バルブ1008を徐々に開いて、Si
4ガス、O2ガスをガス導入管1003を通じて堆積室
1001内に流入させた。この時、SiH4ガス流量が
5sccm、O2ガス流量が6sccmとなるように各
々のマスフローコントローラー1021,1025で調
整した。堆積室1001内の圧力は、5mTorrとな
るように真空計1006を見ながらコンダクタンスバル
ブ1007の開口を調整した。次に、直流電源1011
による+45Vの直流バイアスならびに高周波電源10
12による50Wの高周波電力(周波数13.56MH
z)の和をバイアス印加電極1013に印加した。その
後、不図示のμW電源の電力を100Wに設定し、不図
示の導波管、導波部1010および誘電体窓1002を
介して堆積室1001内にμW電力を導入し、μWグロ
ー放電を生起させた。その際回転可能なメッシュ状グリ
ッド1014を基板1004近傍に設置し、低エネルギ
イオンを除去し高エネルギイオンを選択的に基板上に入
射させた。n型半導体層上に拡散防止層の形成を開始
し、層厚10Åの拡散防止層104を形成したところで
μWグロー放電を止め、直流電源1011および高周波
電源1012の出力を切り、また、流出バルブ104
1,1045および補助バルブ1008を閉じて、堆積
室1001内へのガス流入を止め、拡散防止層104の
形成を終えた。
【0064】次に、i型半導体層105をつぎのように
して形成した。即ち、基板1004を加熱ヒーター10
05´により250℃に加熱し、流出バルブ1041お
よび補助バルブ1008を徐々に開いて、SiH4ガス
をガス導入管1003を通じて堆積室1001内に流入
させた。この時、SiH4ガス流量が150sccmと
なるようにマスフローコントローラー1021で調整し
た。堆積室1001内の圧力は、5mTorrとなるよ
うに真空計1006を見ながらコンダクタンスバルブ1
007の開口を調整した。次に、その際回転可能なメッ
シュ状グリッド1014を回転させ、基板1004近傍
から取り除いた。次に、直流電源1011による+60
Vの直流バイアスならびに高周波電源1012による1
00Wの高周波電力(周波数13.56MHz)の和を
バイアス印加電極1013に印加した。その後、不図示
のμW電源の電力を300Wに設定し、不図示の導波
管、導波部1010および誘電体窓1002を介して堆
積室1001内にμW電力を導入し、μWグロー放電を
生起させ、n型半導体層上にi型半導体層の形成を開始
し、層厚約4000Åのi型半導体層105を形成した
ところでμWグロー放電を止め、直流電源1011の出
力を切り、流出バルブ1041および補助バルブ100
8を閉じて、堆積室1001へのガスの流入を止め、i
型半導体層105の形成を終えた。
【0065】次に、p型半導体層106をつぎのように
して形成した。即ち、基板1004を加熱ヒーター10
05´により200℃に加熱し、流出バルブ1041,
1042,1044を徐々に開いて、SiH4ガス、H2
ガス、BF3/H2ガスをガス導入菅1003を通じて堆
積室1001内に流入させた。この時、SiH4ガス流
量が10sccm、H2ガス流量が100sccm、B
3/H2ガス流量が1sccmとなるように各々のマス
フローコントローラー1021,1022,1024で
調整した。堆積室1001内の圧力は、5mTorrと
なるように真空計1006を見ながらコンダクタンスバ
ルブ1007の開口を調整した。次に、直流電源101
1による+100Vの直流バイアスをバイアス印加電極
1013に印加した。その後、不図示のμW電源の電力
を400Wに設定し、不図示の導波菅、導波部1010
および誘電体窓1002を介して堆積室1001内にμ
W電力を導入し、μWグロー放電を生起させ、i型半導
体層上にp型半導体層の形成を開始し、層厚100Åの
p型半導体層106を形成したところでμWグロー放電
を止め、直流電源1011の出力を切り、また、流出バ
ルブ1041,1042,1044および補助バルブ1
008を閉じて、堆積室1001内へのガス流入を止
め、p型半導体層106の形成を終えた。
【0066】以上の、太陽電池の製作条件を表1に示し
た。
【0067】それぞれの層を形成する際に、必要なガス
以外の流出バルブ1041乃至1046は完全に閉じら
れていることはいうまでもなく、また、それぞれのガス
が堆積室1001内、流出バルブ1041乃至1046
から堆積室1001に至る配管内に残留することを避け
るために、流出バルブ1041乃至1046を閉じ、補
助バルブ1008を開き、さらにコンダクタンスバルブ
1007を全開にして、系内を一旦高真空に排気する操
作を必要に応じて行った。
【0068】次に、流入バルブ1031乃至1036、
堆積室1001のリークバルブ1009が閉じられてい
ることを確認し、また、流出バルブ1041乃至104
6、補助バルブ1008が開かれていることを確認し
て、コンダクタンス(バタフライ型)バルブ1007を
全開にして、不図示の真空ポンプにより堆積室1001
およびガス配管内を排気し、真空計1006の読みが約
1×10-4Torrになった時点で流出バルブ1041
乃至1046および補助バルブ1008を閉じ、リーク
バルブ1009を開けて堆積室1001内をリークし、
表面上にn型半導体層、拡散防止層、i型半導体層およ
びp型半導体層が形成された基板1004を堆積室10
01内から取り出した。
【0069】次に、非単結晶質の太陽電池のp型半導体
層106上に、透明電極107として層厚が700Åの
ITO(In23+SnO2)を、公知の抵抗加熱真空
蒸着法にて真空蒸着し、さらに集電電極108として層
厚が2μmのAlを、公知の抵抗加熱真空蒸着法にて蒸
着し、非単結晶質シリコン太陽電池(試料No.1)を
作成した。
【0070】試料No.1の拡散防止層の膜構成元素の
組成比をつぎのようにして評価した。即ち、図3におけ
る堆積室1001にX線光電子分光分析装置(株式会社
島津製作所製 ESCA−850)を備え付け、上記
の太陽電池製作方法と同様な方法および同様な条件で拡
散防止層104をn型半導体層上に形成した後、基板1
004を大気中にさらすことなく真空中で上記のX線光
電子分光分析装置の測定室に搬送し、拡散防止層を構成
している元素の組成分析を行った。その結果、該拡散防
止層を構成する主な原子はSiとOであり、その比率は
32.6%:67.4%であり、他の元素は検出限界以
下であった。このことから、上記の製作方法および製作
条件で形成した極めて薄い拡散防止層は、実質的にスト
イキオメトリ(化学量論的)な二酸化珪素(SiO2
であることがわかった。
【0071】つぎに拡散防止層の膜中に存在する水素原
子(H)の定量分析をつぎのようにして行った。即ち、
図3における堆積室1001に、2次イオン質量分析装
置(CAMECA製 IMS−4F)を備え付け、上記
の太陽電池製作方法と同様な方法および同様な条件で拡
散防止層104をn型半導体層上に形成した後、基板1
004を大気中にさらすことなく真空中で上記の2次イ
オン質量分析装置の測定室に搬送し、拡散防止層の膜中
に存在する水素原子(H)の定量分析を行ったところ、
検出限界(100ppm)以下であった。このことか
ら、拡散防止層の膜中の水素原子濃度は極めて小さく非
常に緻密な膜が形成されていることがわかった。
【0072】また、図3における堆積室1001にTE
M装置(HITACHI製 H8000)を備え付け、
上記の太陽電池製作方法と同様な方法および同様な条件
でn型半導体層上に形成した後、基板1004を大気中
にさらすことなく真空中で上記のTEM装置の測定室に
搬送し、n型半導体層の結晶性の評価を行ったところ、
このn型半導体層を構成している非単結晶質シリコンは
微結晶性を有していることがわかった。
【0073】また、上記の太陽電池製作方法と同様な方
法および同様な条件でn型半導体層およびその上に拡散
防止層を形成した後、基板1004を取り出し、断面を
研磨した後にSTM装置(デジタルインスツルメント製
ナノスコープAFM)を用いて観察したところ、n型
半導体層と拡散防止層の界面において結晶粒が直接接し
てはおらず、アモルファスである半導体層が介在してい
ることが確認された。
【0074】比較例1 拡散防止層104をn型半導体層上に形成せず、n型半
導体層上にはi型半導体層を形成した以外は、実施例1
と同様にして、図2に示すようにステンレス基板202
上にn型半導体層203、i型半導体層204、p型半
導体層205、透明電極206および集電電極207を
形成し、従来の非単結晶質シリコン太陽電池を製作した
(比較試料No.1)。
【0075】まず実施例1で得られた太陽電池(試料N
o.1)および比較例1で得られた太陽電池(比較試料
No.1)のそれぞれについて、光電変換効率η={単
位面積あたりの最大発電電力(mW/cm2)/単位面
積あたりの入射光強度(mW/cm2)}の評価を行っ
た。
【0076】実施例1の試料No.1および比較例1の
比較試料No.1の太陽電池をそれぞれ5枚ずつ製作
し、AM−1.5(100mW/cm2)光照射下に置
き、図1の引き出し電極109(図2では208)に直
流電圧を印加し、電流電圧特性を測定し、開放電圧、フ
ィルファクターおよび光電変換効率ηを評価したとこ
ろ、比較試料No.1の太陽電池に対して、試料No.
1の太陽電池は、開放電圧の値が平均して1.08倍、
フィルファクターの値が平均して1.1倍、光電変換効
率ηが平均して1.2倍優れていた。
【0077】また、実施例1で製作した太陽電池(試料
No.1)および比較例1で製作した太陽電池(比較試
料No.1)の各々をポリフッ化ビニリデン(VDF)
からなる保護フィルムで真空封止し、実使用条件下(屋
外に設置、両電極に50オームの固定抵抗を接続)に1
年間置いた後、再び光電変換効率の評価を行い、光照射
に起因する劣化率(劣化により損なわれた光電変換効率
の値を初期の光電変換効率の値で割ったもの)を調べ
た。その結果、本発明による拡散防止層を有する太陽電
池(試料No.1)の劣化率は、拡散防止層を有しない
太陽電池(比較試料No.1)の劣化率に対する比で6
5%と低く抑えられていた。
【0078】つぎに実施例1(試料No.1)および比
較例1(比較試料No.1)で製作した太陽電池のPの
深さ方向分布(depth profile)の分析を
行った。まず図3における堆積室1001に2次イオン
質量分析装置を備え付け、実施例1の太陽電池の製作と
同様な手法および同様な条件でn型半導体層103(ま
たは203)、拡散防止層104、i型半導体層105
(または204)およびp型半導体層106(または2
05)を形成した後、基板1004を大気中にさらすこ
となく真空中で上記の2次イオン質量分析装置の測定室
に搬送し、拡散防止層近傍のP原子の深さ方向分布(d
epth profile)の分析を行った。その評価
の結果、図4に示すように実施例1の太陽電池(試料N
o.1)内のPの深さ方向分布は層厚が10Åの拡散防
止層が存在するのでその近傍においてP分布が急峻に変
化し、拡散防止層104を設けていない比較例1の太陽
電池(比較試料No.1)に比べてPのi型半導体層へ
の拡散が明らかに少なく、ほぼ完全に抑えられているこ
とがわかった。
【0079】以上のことから、本発明の拡散防止層がP
の熱的拡散を抑制し急峻なni接合を保持できる効果が
あり、これにより太陽電池の開放電圧、フィルファクタ
ーおよび光電変換効率ηが飛躍的に向上し、且つ実使用
条件下での信頼性が大幅に向上していることがわかっ
た。
【0080】実施例2 拡散防止層104の作成条件を表2の条件に変えた以外
は、実施例1と同様の手法および作成条件で、n型半導
体層、拡散防止層、i型半導体層、p型半導体層、透明
電極および集電電極を順次形成し、非単結晶質シリコン
太陽電池(試料No.2)を作成した。
【0081】次に表2に示す条件下で形成された拡散防
止層を構成している元素の組成分析を実施例1と同様な
方法で行った。その結果、該拡散防止層を構成する主な
原子はSiとOでありその比率は40%:60%であ
り、他の元素は検出限界以下であった。この値は、二酸
化珪素の化学量論比からはずれており、表2の拡散防止
層はSi原子が過剰な膜であることがわかった。
【0082】さらに拡散防止層の膜中に存在する水素
(H)原子の定量分析を実施例1と同様な方法で行っ
た。その結果、拡散防止層中の水素(H)原子濃度は検
出限界(100ppm)以下と極めて小さく、非常に緻
密な膜が形成されていることがわかった。
【0083】また、拡散防止層の成膜時のガス流量比を
様々に変化させることにより、該拡散防止層中の珪素と
酸素の組成比のみを10通りに変えて作成した太陽電池
(試料No.2)を5枚ずつ製作し、上述したと同様な
方法によって光電変換効率ηを評価し、図10に示すよ
うな結果を得た。図10では、拡散防止層中の元素組成
比と光電変換効率の関係を実施例1の太陽電池(試料N
o.1)の光電変換効率ηを1として表わしている。図
10から明らかなように、拡散防止層がSix
1-x(0.325<x<0.34)で表わされ実質的に
ストイキオメトリである場合には光電変換効率の値が優
れたものであることがわかった。
【0084】次に、拡散防止層中の珪素と酸素の組成比
が40%:60%の場合の太陽電池のPの深さ方向分布
(depth profile)の分析を行った。その
評価の結果、図4の比較例1の太陽電池(比較試料N
o.1)と比べると拡散防止層の近傍においてやや急峻
なPの分布が見られたが、実施例1の太陽電池(試料N
o.1)に比べるとi型半導体層へのPの拡散が観測さ
れた。このように実質的にストイキオメトリ(化学量論
的)な組成をもち層厚が10Åの拡散防止層104を設
けた実施例1の太陽電池では、表2の実質的にストイキ
オメトリ(化学量論的)でない組成をもち層厚が10Å
の拡散防止層を設けた実施例2の太陽電池に比べてPの
i型半導体層への拡散が明らかに少なく、ほぼ完全に抑
えられていることがわかった。
【0085】以上のことから、本発明の拡散防止層の元
素組成が実質的にストイキオメトリ(化学量論的)な場
合には、Pの熱的拡散を抑制し急峻なni接合を保持で
きる効果があり、これにより太陽電池の光電変換効率η
が飛躍的に向上することがわかった。
【0086】実施例3 拡散防止層104の製作条件を表3に示すようにDCバ
イアス電圧およびRFバイアス電力を変化させ層中の水
素原子濃度を500ppm、1000ppmおよび2%
と変化させる以外は、実施例1と同様の手法および作成
条件で、n型半導体層、拡散防止層、i型半導体層、p
型半導体層、透明電極および集電電極を順次形成し、非
単結晶質シリコン太陽電池(試料No.3−1、No.
3−2およびNo.3−3)を作成した。
【0087】次に表3に示す条件下で形成された拡散防
止層を構成している元素の組成分析を実施例1と同様な
方法で行った。その結果、該拡散防止層を構成する主な
原子はSiとOであり、その比率は33.5%:66.
5%であり、他の元素は検出限界以下であった。このこ
とから、上記の製作方法および製作条件で形成した極め
て薄い拡散防止層は、実質的にストイキオメトリ(化学
量論的)な二酸化珪素(SiO2)であることがわかっ
た。
【0088】さらにこの拡散防止層の膜中に存在する水
素(H)原子の定量分析を実施例1と同様な方法で行っ
た。その結果、表3に示すようにDCバイアス電圧およ
びRFバイアス電力を変化させることにより、拡散防止
層中の水素(H)原子濃度が500ppm、1000p
pmおよび2%の膜が形成されていることがわかった。
【0089】表3の条件下である層中の水素原子濃度が
500ppm、1000ppmおよび2%の拡散防止膜
を設けた太陽電池(試料No.3−1、No.3−2お
よびNo.3−3)をそれぞれ5枚製作し、上述したと
同様な方法によって光電変換効率ηを評価し、光電変換
効率の水素原子濃度依存性を調べた。その結果、図5に
示すような依存性が得られた。拡散防止層をもたない比
較例1の太陽電池(比較試料No.1)に比較すると、
拡散防止層中の水素原子濃度が1000ppm以下で光
電変換効率が大幅に向上し、特に500ppm(試料N
o.3−1)では1.09倍および100ppm以下
(試料No.1)では平均して1.1倍優れていた。
【0090】つぎにこれらの太陽電池(試料No.3−
1乃至No.3−3)のPの深さ方向分布(depth
profile)の分析を行った。その評価の結果、
拡散防止層中の水素原子濃度の減少にともなって、図4
の比較例1(比較試料No.1)よりも拡散防止層近傍
のPの分布はしだいに急峻となり、特に水素原子濃度が
500ppm以下では、図4の実施例1(試料No.
1)と同様にPのi型半導体層への拡散がほぼ完全に抑
えられていることがわかった。
【0091】以上のことから、本発明の拡散防止層中の
水素原子濃度が500ppm以下(特に100ppm以
下)ではPの熱的拡散を抑制し急峻なni接合を保持で
きる効果があり、これにより太陽電池の光電変換効率η
が飛躍的に向上することがわかった。
【0092】実施例4 拡散防止層104の層厚を表4に示すように4,5,2
0および30Åと変化させる以外は実施例1と同様の手
法および作成条件で、n型半導体層、拡散防止層、i型
半導体層、p型半導体層、透明電極および集電電極を順
次形成し、非単結晶質シリコン太陽電池(試料No.4
−1、No.4−2、No.4−3およびNo.4−
4)を作成した。
【0093】次に表4に示す条件下で形成された拡散防
止層を構成している元素の組成分析を実施例1と同様な
方法で行った。その結果、該拡散防止層を構成する主な
原子はSiとOであり、その比率33.5%:66.5
%であり、他の元素は検出限界以下であった。このこと
から、上記の製作方法および製作条件で形成した極めて
薄い拡散防止層は、実質的にストイキオメトリ(化学量
論的)な二酸化珪素(SiO2)であることがわかっ
た。
【0094】さらに拡散防止層の膜中に存在する水素
(H)原子の定量分析を実施例1と同様な方法で行っ
た。その結果、拡散防止層中の水素(H)原子濃度は検
出限界(100ppm)以下と極めて小さく、非常に緻
密な膜が形成されていることがわかった。
【0095】表4の条件下で層厚4,5,20および3
0の拡散防止層を設けた太陽電池(試料No.4−1、
No.4−2、No.4−3およびNo.4−4)をそ
れぞれ5枚作成し、上述したと同様な方法によって光電
変換効率ηを評価し、光電変換効率の拡散防止層の層厚
依存性を調べた。その結果、図6に示すような依存性が
得られた。拡散防止層厚が20Å以上では太陽電池の直
列抵抗分が増加するため光電変換効率は減少するが、層
厚が5乃至20Åの範囲で光電変換効率が向上し、特に
層厚が10Å(試料No.1)では拡散防止層をもたな
い太陽電池(比較試料No.1)に比べて、太陽電池の
光電変換効率ηは平均して1.1倍優れていた。
【0096】つぎにこれら太陽電池(試料No.4−
1、No.4−2、No.4−3およびNo.4−4)
のPの深さ方向分布(depth profile)の
分析を行った。その評価の結果、拡散防止層厚の増加に
ともなって、図4の比較例1(比較試料No.1)より
も拡散防止層近傍のPの分布はしだいに急峻となり、特
に層厚が5Å以上では、図4の実施例1(試料No.
1)と同様にPのi型半導体層への拡散がほぼ完全に抑
えられており、層厚は少なくとも5Åは必要であること
がわかった。
【0097】以上のことから、本発明の拡散防止層の層
厚が5乃至20Åの範囲(特に10Å)ではPの熱的拡
散を抑制し急峻なni接合を保持できる効果があり、こ
れにより太陽電池の光電変換効率ηが飛躍的に向上する
ことがわかった。
【0098】実施例5 図7に示すように、作成する太陽電池を、ガラス基板7
02上に透明電極703、p型半導体層704、拡散防
止層705、i型半導体層706、n型半導体層707
および裏面電極708の順で形成した構造を有するもの
とし、各層を表5に示す作成条件にしたこと以外は実施
例1と同様の手法で、透明電極、p型半導体層、拡散防
止層、i型半導体層およびn型半導体層を形成し、裏面
電極708は実施例1における集電電極と同様な形成方
法で太陽電池の面のほぼ全面に形成し、非単結晶質シリ
コン太陽電池701を作成した(試料No.5)。
【0099】次に表5に示す条件下で形成された拡散防
止層を構成している元素の組成分析を実施例1と同様な
方法で行った。その結果、該拡散防止層を構成する主な
原子はSiとOであり、その比率は32.6%:67.
4%であり、他の元素は検出限界以下であった。このこ
とから、上記の製作方法および製作条件で形成した極め
て薄い拡散防止層は、実質的にストイキオメトリ(化学
量論的)な二酸化珪素(SiO2)であることがわかっ
た。
【0100】さらに拡散防止層の膜中に存在する水素
(H)原子の定量分析を実施例1と同様な方法で行っ
た。その結果、拡散防止層中の水素(H)原子濃度は検
出限界(100ppm)以下と極めて小さく、非常に緻
密な膜が形成されていることがわかった。
【0101】また、図3における堆積室1001にTE
M装置(HITACHI製 H8000)を備え付け、
上記の太陽電池製作方法と同様な方法および同様な条件
でp型半導体層上に形成した後、基板1004を大気中
にさらすことなく真空中で上記のTEM装置の測定室に
搬送し、p型半導体層の結晶性の評価を行ったところ、
このp型半導体層を構成している非単結晶質シリコンは
微結晶性を有していることがわかった。
【0102】また、上記の太陽電池製作方法と同様な方
法および同様な条件でp型半導体層およびその上に拡散
防止層を形成した後、基板1004を取り出し、断面を
研磨した後にSTM装置(デジタルインスツルメント製
ナノスコープAFM)を用いて観察したところ、p型
半導体層と拡散防止層の界面において結晶粒が直接接し
てはおらず、アモルファスである半導体層が介在してい
ることが確認された。
【0103】比較例2 拡散防止層705をp型半導体層上に形成せず、p型半
導体層上には引き続きi型半導体層を形成した以外は、
実施例5と同様な手法および作成条件で、透明電極、p
型半導体層、拡散防止層、i型半導体層、n型半導体層
および裏面電極を形成し、非単結晶質シリコン太陽電池
を作成した(比較試料No.2)。
【0104】実施例5および比較例2の太陽電池をそれ
ぞれ5枚ずつ製作し、上述したのと同様な方法によって
光電変換効率ηを評価した。評価の結果、比較例2(比
較試料No.2)に比べて、実施例5(試料No.5)
は光電変換効率ηが平均して1.1倍優れていた。
【0105】実施例5および比較例2の太陽電池におい
て、ホウ素(B)の深さ方向分布(depth pro
file)を比較例1と同様にして分析した。その評価
の結果、図8に示すように実施例5の太陽電池(試料N
o.5)内のホウ素(B)の深さ方向分布は拡散防止層
が存在するのでその近傍において分布が急峻であり、比
較例2の太陽電池(比較試料No.2)に比べてホウ素
(B)のi型半導体層への拡散が明らかに少なく、ほぼ
完全に抑えられていることがわかった。
【0106】以上のことから、本発明の拡散防止層がホ
ウ素(B)の熱的拡散を抑制し急峻なpi接合を保持で
きる効果があり、これにより太陽電池の光電変換効率η
が飛躍的に向上することがわかった。
【0107】実施例6 図9に示す太陽電池を作成した。図9に示す太陽電池
は、ステンレス基板902上にn型半導体層(1)90
3、拡散防止層(1)904、i型半導体層(1)90
5、拡散防止層(2)906、p型半導体層(1)90
7、拡散防止層(3)908、n型半導体層(2)90
9、拡散防止層(4)910、i型半導体層(2)91
1、拡散防止層(5)912、p型半導体層(2)91
3、透明電極914および集電電極915の順で形成し
た構造のものである。各層の形成は、表6に示す条件に
すること以外は実施例1と同様な手法により、n型半導
体層、i型半導体層、p型半導体層、拡散防止層、透明
電極および集電電極を形成した。これによりいわゆる積
層型構造をもった非単結晶質シリコン太陽電池を作成し
た(試料No.6)。
【0108】次に表6に示す条件下で形成された拡散防
止層を構成している元素の組成分析を実施例1と同様な
方法で行った。その結果、該拡散防止層を構成する主な
原子はSiとOであり、その比率は34%:66%であ
り、他の元素は検出限界以下であった。このことから、
上記の製作方法および製作条件で形成した極めて薄い拡
散防止層は、実質的にストイキオメトリ(化学量論的)
な二酸化珪素(SiO2)であることがわかった。
【0109】さらに拡散防止層の膜中に存在する水素
(H)原子の定量分析を実施例1と同様な方法で行っ
た。その結果、拡散防止層中の水素(H)原子濃度は検
出限界(100ppm)以下と極めて小さく、非常に緻
密な膜が形成されていることがわかった。
【0110】また、実施例1と同様の方法でp型および
n型半導体層の結晶性の評価を行ったところ、このp型
およびn型半導体層を構成している非単結晶質シリコン
は微結晶性を有していることがわかった。
【0111】また、実施例1と同様の方法でp型および
n型半導体層と拡散防止層の界面を観察したところ、p
型およびn型半導体層と拡散防止層の界面において結晶
粒が直接接してはおらず、アモルファスである半導体層
が介在していることが確認された。
【0112】比較例3 5つの拡散防止層(1)乃至(5)(図9中の904,
906,908,910および912)を全て形成しな
いこと以外は実施例6と同様な手法および作成条件で、
n型半導体層、i型半導体層、p型半導体層、拡散防止
層、透明電極および集電電極を形成し、従来の積層型非
単結晶質シリコン太陽電池を作成した(比較試料No.
3)。
【0113】実施例6の太陽電池(試料No.6)およ
び比較例3の太陽電池(比較試料No.3)をそれぞれ
5枚ずつ製作し、上述したと同様な方法によって光電変
換効率ηを評価した。評価の結果、比較試料No.3に
比べて、試料No.6は光電変換効率ηが平均して1.
1倍優れていた。
【0114】試料No.6および比較試料No.3のそ
れぞれの太陽電池において、ホウ素(B)およびPの深
さ方向分布(depth profile)を評価した
結果、試料No.6の太陽電池内のホウ素(B)および
Pの深さ方向分布は拡散防止層が存在するのでそれぞれ
の接合近傍において分布が急峻であり、比較試料No.
3の太陽電池に比べてホウ素(B)のi型半導体層への
拡散およびPのi層への拡散が明らかに少なく、ほぼ完
全に抑えられていることがわかった。
【0115】以上のことから、本発明の拡散防止層がホ
ウ素(B)およびPのi層への熱的拡散を抑制し急峻な
pi接合およびni接合を保持できる効果があり、これ
により太陽電池の光電変換効率ηが飛躍的に向上するこ
とがわかった。
【0116】
【表1】
【0117】
【表2】
【0118】
【表3】
【0119】
【表4】
【0120】
【表5】
【0121】
【表6】
【0122】
【発明の効果の概要】以上に述べたように、少なくとも
シリコン原子を含む第1の非単結晶質層と、少なくとも
シリコン原子を含み且つ第1の非単結晶質層とは導電型
を異にする第2の非単結晶質層が積層されて成り、第1
の非単結晶質層と第2の非単結晶質層の間に、Six
1-x(0.325<x<0.34)で表わされ実質的に
ストイキオメトリであり且つ水素の含有量が500pp
m以下である層を設けて成ることを特徴としている本発
明の太陽電池において、以下に挙げる効果が得られる。
【0123】即ち、p層やn層のドーパントが成膜中に
i層中に熱的に拡散することを有効に防ぎ得る拡散防止
層をpi界面あるいはni界面に設けることによって、
太陽電池の出力特性とりわけ開放電圧、フィルファクタ
ーを向上させ、結果として出力特性の向上した太陽電池
を提供することができる。
【0124】また、効果的な拡散防止層をpi界面ある
いはni界面に設け、実使用状態におけるドーパントの
拡散を防ぐことによって太陽電池の劣化を低減し、その
結果として信頼性の向上した太陽電池を提供することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による非単結晶質シリコン太陽電池の層
構成を説明するための模式的構成図である。
【図2】従来の太陽電池の層構成を説明するための模式
的構成図である。
【図3】本発明の太陽電池を形成するためにマイクロ波
グロー放電法を用いる際の堆積装置の模式的説明図であ
る。
【図4】本発明による太陽電池および従来の太陽電池内
のP濃度の深さ方向分布を示す説明図である。
【図5】拡散防止層中の水素原子濃度に対する光電変換
効率の依存性を示す説明図である。
【図6】拡散防止層の層厚に対する光電変換効率の依存
性を示す説明図である。
【図7】絶縁性基板上に形成した本発明による太陽電池
の層構成を説明するための模式的構成図である。
【図8】本発明による太陽電池および従来の太陽電池内
のホウ素(B)濃度の深さ方向分布を示す説明図であ
る。
【図9】本発明による積層型非単結晶質シリコン太陽電
池の層構成を説明するための模式的構成図である。
【図10】拡散防止層中の元素組成比と光電変換効率の
関係を実施例1の太陽電池の光電変換効率ηを1として
表わしたグラフである。
【符号の説明】
101 本発明による太陽電池の全体図 102 導電性基体 103 n型半導体層 104 拡散防止層 105 i型半導体層 106 p型半導体層 107 透明電極 108 集電電極 109 引き出し電極 201 従来の太陽電池の全体図 202 導電性基板 203 n型半導体層 204 i型半導体層 205 p型半導体層 206 透明電極 207 集電電極 208 引き出し電極 1000 μWグロー放電分解法による成膜装置 1001 堆積室 1002 誘電体窓 1003 ガス導入管 1004 基板 1005 支持台 1005´ 加熱ヒーター 1006 真空計 1007 コンダクタンスバルブ 1008 補助バルブ 1009 リークバルブ 1010 導波部 1011 直流電源 1012 高周波電源 1013 バイアス印加電極 1014 メッシュ状グリッド 1020 原料ガス供給装置 1021,1022,1023,1024,1025,
1026 マスフローコントローラー 1031,1032,1033,1034,1035,
1036 ガス流入バルブ 1041,1042,1043,1044,1045,
1046 ガス流出バルブ 1051,1052,1053,1054,1055,
1056 原料ガスボンベのバルブ 1061,1062,1063,1064,1065,
1066 圧力調整器 1071,1072,1073,1074,1075,
1076 原料ガスボンベ 701 本発明による太陽電池の全体図 702 絶縁性基体 703 透明電極 704 p型半導体層 705 拡散防止層 706 i型半導体層 707 n型半導体層 708 裏面電極 709 引き出し電極 901 本発明による積層型太陽電池の構造図 902 導電性基体 903 n型半導体層(1) 904 拡散防止層(1) 905 i型半導体層(1) 906 拡散防止層(2) 907 p型半導体層(1) 908 拡散防止層(3) 909 n型半導体層(2) 910 拡散防止層(4) 911 i型半導体層(2) 912 拡散防止層(5) 913 p型半導体層(2) 914 透明電極 915 集電電極 916 引き出し電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 青池 達行 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 丹羽 光行 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (56)参考文献 特開 昭59−973(JP,A) 特開 昭63−318166(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01L 31/04

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくともシリコン原子を含む第1の非
    単結晶質層と、少なくともシリコン原子を含み且つ第1
    の非単結晶質層とは導電型を異にする第2の非単結晶質
    層が積層されてなる太陽電池において、第1の非単結晶
    質層と第2の非単結晶質層の間に、Six1-x(0.3
    25<x<0.34)で表わされ実質的にストイキオメ
    トリであり、且つ、水素の含有量が500ppm以下で
    ある層を設けてなることを特徴とする太陽電池。
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