JPH0582740U - 管材運搬用キャスター付きパイプ受け - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】 本考案は建設工事現場等で使用する管材運搬
用キャスター付きパイプ受けに関するものであり、搬入
・搬出において嵩張らず、低コストで、異種多量のパイ
プを効率よく積載できるパイプ受けを得ることを目的と
する。 【構成】 伸縮可能な２重管より成る梁部材１の下部に
キャスター２を設置し、その梁部材の両端上部に縦横方
向に向く一対の軸承３，４又は径の異なる複数対の軸承
を設置又は列設し、梁部材と軸承とに被軸承物の抜け出
しを止めたり、伸縮長さを固定できる締め具７を施装し
た。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は建設工事現場等で使用する管材運搬用キャスター付きパイプ受けに関 する。

【０００２】

【従来の技術】

従来建設現場は現場毎の固有のスタイルを有する。従って、同じ配管工事であ っても、その施工に携わる施工技術者は、各現場毎の作業内容を見極めて、それ に適した装備で工事に対処することとなる。配管工事では小運搬がつきものであ るし、取り扱う管材の径や長さも変わってくる。そこで、施工技術者は比較的小 型の台車を用意し、この台車間に管材を渡し架けるように載置し、小運搬に供し ていた。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかし、台車はデッキプレートの下方に４個のキャスターを付けたものであり 、嵩張るだけでなく重量もあり、持運びに大変不便であった。又、長尺の鋼管を 台車に載置して小運搬しようとすると、最低台車が２台以上必要なこととなり、 各階毎に点在する鋼管を種類別に台車に載置して施工上の利便に供しようとする と、多数の台車が必要となる。この台車は嵩張るので倉庫に保管する際のスペー ス確保に困窮している。現場への搬入・搬出は面倒であるし、段積みすると転が って荷崩れしやすかった。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

そこで本考案は上記の欠点を除去するため、パイプを２重に填め合わせた梁部 材を設け、該梁部材の両端下部にキャスターを設置し、該梁部材の両端上部に縦 横方向に向く一対の軸承又は径の異なる複数対の軸承を設置又は列設し、該軸承 と前記２重に填め合わせた梁部材には、被軸承物の抜け出しを止めたり、伸縮長 さを固定できる締め具を施装したことを特徴とする管材運搬用キャスター付きパ イプ受けを提供しようとするものである。

【０００５】

【実施例】

本考案の一実施例を図面にもとづいて説明すると、長方形断面のパイプを２重 に填め合わせた梁部材（１）を設け、該梁部材（１）の両端下部にキャスター（ ２）を設置し、該梁部材（１）の両端上部に、３種類の径の異なるパイプを３段 重ねした格好の横軸承（３）を、そのパイプ穴が前記梁部材（１）の材軸に直交 する方向に向くように設置し、該横軸承（３）の上部にパイプ穴を上に向けた縦 軸承（４）を一体に立設し、横軸承（３）と縦軸承（４）及び２重に填め合わせ た梁部材（１）には、軸承される支柱（５）及び桁パイプ（６）の抜け出しを止 めたり、伸縮長さを固定させる締め具（７）を施装したことを特徴とする管材運 搬用キャスター付きパイプ受けである。

【０００６】 桁部材（１）はパイプ材を加工・組み合わせたものであり、軽量ながら強度が ある。このキャスター（２）付きの桁部材（１）は略棒状に近いので、複数台を 一塊に集積できる。本考案によりパイプ受けは、２台又は３台一組として使用す るものである。この使用方法は、一組のパイプ受けの横軸承（３）に、工事で使 用する桁パイプ（６）を一時借用して挿通する。この桁パイプ（６）に対し、適 宜間隔に梁部材（１）を配設した後、締め具（７）を効かせて枠組み型の台車を 得るものである。横軸承（３）は、異なる軸承を３種類用意しているので、現場 で調達できる桁パイプ（６）の径に合わせて、いずれかの軸承を選択して使用す ることができる。縦軸承（４）には半端物の短パイプを填めて締め具（７）で固 定し支柱（５）を形成させる。この支柱（５）は、枠組み型の台車に積載するこ ととなるパイプの荷崩れを防ぐ役割がある。尚、積載しようとするパイプが極端 に長い場合は、両端と中央に３台のパイプ受けを配置した枠組み型の台車を使用 する。桁パイプ（６）方向にたわみが生じるので、これを防止するためである。

【０００７】

【考案の効果】

これにより、本考案のパイプ受けは一塊に集積し易く、嵩張ることもないので まとめて搬入・搬出できる。パイプを積載する枠組みの広さを２方向に拡大・収 縮できるので、従来型の台車のように、それ自体が有するデッキの広さに限定さ れたパイプの積載態様しかできなかったが、本考案のパイプ受けを使用すれば、 横方向に広く、縦方向に薄く異種パイプを混載できる（多種類のパイプを同時に 多量に混載しても、横方向を広く確保すれば、縦方向の積載された材料の厚みは は相対的に薄くなるので、必要なパイプをすぐに取り出し易くなる）し、枠組み に掛かる長さ以上であれば、長さの異なるパイプも自由に積載できる。標準的な 長さのパイプの積載に必要とするキャスターは、従来の台車では８個（２台×４ 個）であるが、本考案のパイプ受けを使用すれば４個（２台×２個）で済み、経 済的である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の実施例を示す正面図。

【図２】本考案の実施例を示す平面図。

【図３】本考案の実施例を示す斜視図。

【符号の説明】

１ 梁部材 ２ キャスター ３ 横軸承 ４ 縦軸承 ５ 支柱 ６ 桁パイプ ７ 締め具

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 パイプを２重に填め合わせた梁部材を設
   け、該梁部材の両端下部にキャスターを設置し、該梁部
   材の両端上部に縦横方向に向く一対の軸承又は径の異な
   る複数対の軸承を設置又は列設し、該軸承と前記２重に
   填め合わせた梁部材には、被軸承物の抜け出しを止めた
   り、伸縮長さを固定できる締め具を施装したことを特徴
   とする管材運搬用キャスター付きパイプ受け。