JPH0582526U - 射出成形機の操作装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 固定盤等に設けられた操作盤から離れた位置
で射出成形機を動かす。 【構成】 固定盤等に固定された親操作盤３に子操作盤
４を付設する。切換えスイッチ３ｚをリレーＭＡＪ，Ｍ
Ｌ…の接点ＭＡＪａ，ＭＬａ…に切り換えて子操作盤４
のスイッチ４ｃ，４ｊ…を押すと、アンテナ５が信号を
発信し、親操作盤３のアンテナ６がこれを受ける。受信
信号はフィルタ７とトーン検波回路８を介して上記で押
されたスイッチに対応するリレーをオンとするので、そ
のリレーの接点が閉じ、上記押圧スイッチの機能にした
がって射出成形機が作動する。親操作盤３で射出成形機
を動かす場合は、切換えスイッチ３ｚをスイッチ３ｃ，
３ｊ…に切り換えてスイッチ３ｃ，３ｊ…を押す。親操
作盤３から離れていても子操作盤４で射出成形機を動か
すことができ、マシンボディの上に上って金型の取付け
作業等を容易かつ迅速に行うことができる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、射出成形機を操作する操作装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来における射出成形機の操作装置は、型開スイッチや型締スイッチ等の各種 スイッチを備えた１個の操作盤を固定盤の操作側側面等に固定して成る。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

上記従来の射出成形機の操作装置は、通常の成形運転において特に問題はない が、成形以外の作業、例えば、金型を交換するような場合には次のような問題点 がある。 すなわち、金型を固定盤や可動盤に取り付ける場合、クレーンで金型を吊り上 げてクレーンのワイヤに手を掛け、金型をゆっくり動かして固定盤や可動盤の所 定位置に誘導した後、金型ロケートと固定盤の位置合せ、或いは加熱筒に設けら れたノズルと金型の位置合せ等の目的から、操作盤のスイッチを押して可動盤や 加熱筒を移動させるなどの操作を行って金型を固定盤や可動盤に固定している。

【０００４】 射出成形機が小型であるときは、金型を吊り上げているワイヤに手が届くため 、１人の作業員が操作盤の前で操作盤のスイッチ操作を含む、金型の取付けに必 要なすべての操作を難なく行うことができる。しかし、射出成形機が大型でワイ ヤに手が届かないと、マシンボディの上に上がって金型を誘導しなければならず 、操作盤のスイッチを押すことができない。このため金型の取付けに時間がかか り、また二人作業で対応すると省力化できない。

【０００５】 本考案は、作業員の居場所にかかわりなくスイッチを押して射出成形機を動か すことができ、操作性が良好で金型の取付け作業等に至便な、射出成形機の操作 装置を提供することを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

上記の目的を達成するために、本考案は、型開スイッチや型締スイッチ等の各 種スイッチを備え射出成形機の固定盤等に固定して設けられた親操作盤に、型開 スイッチや型締スイッチ等の各種スイッチを備え上記親操作盤から離れた位置で 操作される子操作盤を付設した構成とした。

【０００７】

【作用】

通常の成形運転に際しては親操作盤で操作し、金型の取付け作業時等は子操作 盤を用いて操作する。したがって金型の取付け作業等を親操作盤から離れた位置 で容易に行うことができる。

【０００８】

【実施例】

添付図面は本考案の一実施例を示すもので、図中符号１は射出成形機のマシン ボディである。マシンボディ１の上には固定盤２が固定され、図１において固定 盤２の左側には可動盤（図示せず）等が、また右側には加熱筒（図示せず）等が それぞれ配設されているが、これらの射出成形機の基本的な構成は従来と同じで ある。

【０００９】 符号３は親操作盤であり、固定盤２の操作側側面（射出成形機の正面）に従来 同様に固定して設けられている。親操作盤３は、運転モード切換用の自動投入ス イッチ３ａ、作動油スイッチ３ｂ、金型調整スイッチ３ｃ、手動操作用の型開ス イッチ３ｉ、型締スイッチ３ｊ、ノズル前進スイッチ３ｋ、ノズル後退スイッチ ３ｌ、型厚後退スイッチ３ｒ、型厚前進スイッチ３ｓ等のほかに、切換えスイッ チ３ｚを備える。切換えスイッチ３ｚ以外のスイッチ３ａ，３ｂ等は周知のもの であり、例えば、型締スイッチ３ｊを押すと、固定盤２に向って可動盤が動かさ れてそれらに取り付けられた金型が固定盤２と可動盤の間で型締めされ、型開ス イッチ３ｉを押すと、可動盤が固定盤２から離れるように動かされて型開きされ る。また、ノズル前進スイッチ３ｋを押すと加熱筒が前進して固定盤２に近付き 、ノズル後退スイッチ３ｌを押すと加熱筒が後退する。金型を固定盤２等に取り 付ける場合は、上記のスイッチ操作に先立って金型調整スイッチ３ｃを押してお くと、上記可動盤や加熱筒の移動が金型調整モードで比較的ゆっくりと行われる 。

【００１０】 親操作盤３には子操作盤４が付設されている。子操作盤４は無線式とされ、親 操作盤３に設けられたスイッチ３ａ，３ｂ…のうちの一部のスイッチと機能上同 一のスイッチ、すなわち、金型調整スイッチ４ｃ、型開スイッチ４ｉ、型締スイ ッチ４ｊ、ノズル前進スイッチ４ｋ、ノズル後退スイッチ４ｌ、型厚後退スイッ チ４ｒ、型厚前進スイッチ４ｓを有する。上記各スイッチ４ｃ，４ｉ…の信号は 電波となってアンテナ５から発信される。

【００１１】 また、親操作盤３には、受信用アンテナ６と、リレーＭＡＪ，ＭＬ，ＯＰ，Ｍ Ａ，ＭＲ，ＮＦ，ＮＲが設けられている。各リレーは、接点ＭＡＪａ，ＭＬａ， ＯＰａ，ＭＡａ，ＭＲａ，ＮＦａ、ＮＲａをそれぞれ個々に有する。そして、接 点ＭＡＪａは金型調整スイッチ３ｃと、接点ＭＬａは型締スイッチ３ｊと、接点 ＯＰａは型開スイッチ３ｉと、接点ＭＡａは型厚前進スイッチ３ｓと、接点ＭＲ ａは型厚後退スイッチ３ｒと、接点ＮＦａはノズル前進スイッチ３ｋと、接点Ｎ Ｒａはノズル後退スイッチ３ｌと、それぞれ並列に接続されている。前記切換え スイッチ３ｚは各スイッチ３ｃ，３ｊ…と各接点ＭＡＪａ，ＭＬａ…を同時に切 り換える。アンテナ６にはフィルタ７が接続され、該フィルタ７はトーン検波回 路８を介して各リレーＭＡＪ，ＭＬ…に接続されている。

【００１２】 次に、上記のように構成された射出成形機の操作装置の作用を説明する。 図３は切換えスイッチ３ｚを各接点ＭＡＪａ，ＭＬａ…に切り換えた状態を示 すもので、この状態で子操作盤４の各スイッチ４ｃ，４ｊ…を押すと、トーン信 号が出力され、キャリア信号にのってアンテナ５から電波となって発信される。 この電波は、親操作盤３のアンテナ６に受信され、フィルタ７とトーン検波回路 ８を介してその信号に対応するリレーＭＡＪ，ＭＬ…がオンとなり、そのリレー の接点ＭＡＪａ，ＭＬａ…を閉じる。このため子操作盤４の押圧スイッチに与え られた機能にしたがって射出成形機が作動する。子操作盤４をどこにでも動かす ことができるので金型の取付け作業等を支障なく円滑に行うことができる。なお 、図３の状態では親操作盤３の各スイッチ３ｃ，３ｊ…を押しても射出成形機が 作動することはない。

【００１３】 切換えスイッチ３ｚを各スイッチ３ｃ，３ｊ…に切り換えた場合には、親操作 盤３の各スイッチ３ｃ，３ｊ…を押すと、その押圧スイッチの機能にしたがって 射出成形機が作動する。この時は子操作盤４のスイッチを押しても射出成形機が 作動しないことは言うまでもない。

【００１４】 上記の実施例では、子操作盤４は電波式としたが、ケーブルで親操作盤３に接 続することもできる。この場合において、子操作盤３を可動式、固定式のいずれ にもすることができる。また、図の実施例のものは、切換えスイッチ３ｚの操作 で親操作盤３と子操作盤４とを択一的に使用する構成である。

【００１５】

【考案の効果】

以上説明したように、本考案に係る射出成形機の操作装置は、型開スイッチや 型締スイッチ等の各種スイッチを備え射出成形機の固定盤等に固定して設けられ た親操作盤に、型開スイッチや型締スイッチ等の各種スイッチを備え上記親操作 盤から離れた位置で操作される子操作盤が付設された構成とされているので、作 業員が固定盤等に固定された親操作盤から離れていても、近くの子操作盤のスイ ッチを押して射出成形機を自由に動かすことができ、操作性が良好である。この ため、マシンボデイの上に上がって金型の取付け作業を行うような場合でも、子 操作盤を用いて射出成形機を動かし、一人で容易にかつ迅速に金型を固定盤等に 取り付けることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本考案に係る射出成形機の操作装置の一実施
例を示す外観図である。

【図２】 親操作盤の正面図である。

【図３】 親操作盤と子操作盤の電気回路図である。

【符号の説明】

３ 親操作盤 ３ｉ 型開スイッチ ３ｊ 型締スイッチ ３ｋ ノズル前進スイッチ ３ｌ ノズル後退スイッチ ３ｒ 型厚後退スイッチ ３ｓ 型厚前進スイッチ ３ｚ 切換えスイッチ ４ 子操作盤 ４ｉ 型開スイッチ ４ｊ 型締スイッチ ４ｋ ノズル前進スイッチ ４ｌ ノズル後退スイッチ ４ｒ 型厚後退スイッチ ４ｓ 型厚前進スイッチ

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 型開スイッチや型締スイッチ等の各種ス
   イッチを備え射出成形機の固定盤等に固定して設けられ
   た親操作盤に、型開スイッチや型締スイッチ等の各種ス
   イッチを備え上記親操作盤から離れた位置で操作される
   子操作盤が付設されたことを特徴とする射出成形機の操
   作装置。