JPH0582298A - 高周波4重極型線形加速器 - Google Patents
高周波4重極型線形加速器Info
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- JPH0582298A JPH0582298A JP24545191A JP24545191A JPH0582298A JP H0582298 A JPH0582298 A JP H0582298A JP 24545191 A JP24545191 A JP 24545191A JP 24545191 A JP24545191 A JP 24545191A JP H0582298 A JPH0582298 A JP H0582298A
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Abstract
(57)【要約】
【構成】 対向電極対2を固定する固定部材6が伸縮ベ
ローズ8内に移動可能に内設された支持軸7に支持さ
れ、さらに、ベース14と固定部材6とが導電性の伸縮
ベローズ8によって短絡されている。支持軸7は大気側
に設けられた縮駆動機構4に駆動されて軸心方向に移動
する。 【効果】 支持軸7を軸心方向に移動させて電極支持部
材12の長さHを調整することにより共振周波数が変化
し、加速エネルギーを変化させることができる。縮駆動
機構4が大気側に設けられているので、真空雰囲気中に
ゴミを発生させることがなく装置の信頼性は高く、且
つ、真空中の部材の冷却機構を簡素化でき、メンテナン
ス性に優れる。
ローズ8内に移動可能に内設された支持軸7に支持さ
れ、さらに、ベース14と固定部材6とが導電性の伸縮
ベローズ8によって短絡されている。支持軸7は大気側
に設けられた縮駆動機構4に駆動されて軸心方向に移動
する。 【効果】 支持軸7を軸心方向に移動させて電極支持部
材12の長さHを調整することにより共振周波数が変化
し、加速エネルギーを変化させることができる。縮駆動
機構4が大気側に設けられているので、真空雰囲気中に
ゴミを発生させることがなく装置の信頼性は高く、且
つ、真空中の部材の冷却機構を簡素化でき、メンテナン
ス性に優れる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えばイオン注入装置
等に用いられる高周波4重極(以下、RFQ:Radio Fr
equency Quadrupoleと称する) 型線形加速器に関し、特
に、イオン等の被加速粒子の加速エネルギーが可変であ
るRFQ型線形加速器に関する。
等に用いられる高周波4重極(以下、RFQ:Radio Fr
equency Quadrupoleと称する) 型線形加速器に関し、特
に、イオン等の被加速粒子の加速エネルギーが可変であ
るRFQ型線形加速器に関する。
【0002】
【従来の技術】イオン注入装置は、拡散したい不純物を
イオン化し、この不純物イオンを磁界を用いた質量分析
法により選択的に取り出し、電界により加速してイオン
照射対象物に照射することで、イオン照射対象物内に不
純物を注入するものである。そして、このイオン注入装
置は、半導体プロセスにおいてデバイスの特性を決定す
る不純物を任意の量および深さに制御性良く注入できる
ことから、現在の集積回路の製造に重要な装置になって
いる。
イオン化し、この不純物イオンを磁界を用いた質量分析
法により選択的に取り出し、電界により加速してイオン
照射対象物に照射することで、イオン照射対象物内に不
純物を注入するものである。そして、このイオン注入装
置は、半導体プロセスにおいてデバイスの特性を決定す
る不純物を任意の量および深さに制御性良く注入できる
ことから、現在の集積回路の製造に重要な装置になって
いる。
【0003】近年、半導体デバイスメーカでは、C−M
OSデバイス製造プロセスにおけるレトログレイドウエ
ルの形成、ROM後書込み等の利点を有する、MeV級
の高エネルギーイオン注入装置の必要性が高まってい
る。
OSデバイス製造プロセスにおけるレトログレイドウエ
ルの形成、ROM後書込み等の利点を有する、MeV級
の高エネルギーイオン注入装置の必要性が高まってい
る。
【0004】上記高エネルギーイオン注入装置には、イ
オン加速手段としてRFQ型線形加速器が用いられてい
る。このRFQ型線形加速器には、図4に示すように、
筒状の真空容器51内に4本の棒(Rod )状の電極52
・52・53・53を互いに90゜の間隔で水平軸まわ
りに配置し、これらの電極を導電性のポスト56・57
で支持した構造の、いわゆる4Rod−RFQ型線形加
速器がある。
オン加速手段としてRFQ型線形加速器が用いられてい
る。このRFQ型線形加速器には、図4に示すように、
筒状の真空容器51内に4本の棒(Rod )状の電極52
・52・53・53を互いに90゜の間隔で水平軸まわ
りに配置し、これらの電極を導電性のポスト56・57
で支持した構造の、いわゆる4Rod−RFQ型線形加
速器がある。
【0005】上記ポスト56は対角線上に相対向する一
対の電極52・52を支持し、また、ポスト57は同じ
く対角線上に相対向する一対の電極53・53を支持し
ている。これらポスト56・57は、真空容器51の内
底部に固着された導電性のベース58に立設されてい
る。
対の電極52・52を支持し、また、ポスト57は同じ
く対角線上に相対向する一対の電極53・53を支持し
ている。これらポスト56・57は、真空容器51の内
底部に固着された導電性のベース58に立設されてい
る。
【0006】上記4Rod−RFQ型線形加速器は、2
対の電極(52・52および53・53)が電極間のキ
ャパシタンスと第1および第2ポスト56・57のイン
ダクタンスとで結合された共振器となり、その構造によ
り共振周波数が決定される。
対の電極(52・52および53・53)が電極間のキ
ャパシタンスと第1および第2ポスト56・57のイン
ダクタンスとで結合された共振器となり、その構造によ
り共振周波数が決定される。
【0007】従って、所定の共振周波数を得ようとする
場合、ポスト56・57の高さやこれらの間隔が適当に
選定される。
場合、ポスト56・57の高さやこれらの間隔が適当に
選定される。
【0008】そして、図示しない高周波電源から電極5
2・52・53・53に所定周波数の高周波電力を供給
し、これらの中心軸上に4重極電場ができるように共振
させることにより、これを通過するイオンが共振周波数
によって決まる所定エネルギーまで加速される。
2・52・53・53に所定周波数の高周波電力を供給
し、これらの中心軸上に4重極電場ができるように共振
させることにより、これを通過するイオンが共振周波数
によって決まる所定エネルギーまで加速される。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の4Rod−
RFQ型線形加速器において、重イオンに対応できる様
な低共振周波数のものを製作する場合、ポスト56・5
7のインダクタンスを大きくする必要があり、このた
め、ポスト56・57の高さを高くしたり、これらの間
隔を大きくしなければならず、装置が大型化するのは拒
めない。
RFQ型線形加速器において、重イオンに対応できる様
な低共振周波数のものを製作する場合、ポスト56・5
7のインダクタンスを大きくする必要があり、このた
め、ポスト56・57の高さを高くしたり、これらの間
隔を大きくしなければならず、装置が大型化するのは拒
めない。
【0010】また、上記従来の4Rod−RFQ型線形
加速器では、その共振周波数が、その構造によって決ま
る一定のものに固定されているため、同一イオン種の加
速エネルギーを可変できないという問題がある。
加速器では、その共振周波数が、その構造によって決ま
る一定のものに固定されているため、同一イオン種の加
速エネルギーを可変できないという問題がある。
【0011】上記の解決法として、4Rod−RFQ型
線形加速器に後段加速器を付加することが考えられる
が、そのようなものを付加すると、装置が大型化すると
共にコスト的に非常に高くなる。
線形加速器に後段加速器を付加することが考えられる
が、そのようなものを付加すると、装置が大型化すると
共にコスト的に非常に高くなる。
【0012】そこで、後段加速器等の特別なエネルギー
調整手段を付加することなくイオンの加速エネルギーを
可変にした4Rod−RFQ型線形加速器が、特開平1
−137549号公報に開示されている。この4Rod
−RFQ型線形加速器は、ポスト56とポスト57と短
絡する導電性の短絡板が、第1および第2ポスト56・
57に沿って上下方向に移動可能になっている構造であ
り、上記の短絡板を移動させることによってある周波数
帯内で共振周波数を変化させ、イオンの加速エネルギー
を調整するようになっている。
調整手段を付加することなくイオンの加速エネルギーを
可変にした4Rod−RFQ型線形加速器が、特開平1
−137549号公報に開示されている。この4Rod
−RFQ型線形加速器は、ポスト56とポスト57と短
絡する導電性の短絡板が、第1および第2ポスト56・
57に沿って上下方向に移動可能になっている構造であ
り、上記の短絡板を移動させることによってある周波数
帯内で共振周波数を変化させ、イオンの加速エネルギー
を調整するようになっている。
【0013】しかしながら、上記の4Rod−RFQ型
線形加速器においては、短絡板の駆動機構が真空容器5
1内にあるため、真空中にゴミが発生し、加速器の信頼
性の低下を招くと共に、電極等、真空雰囲気中の部材の
冷却機構が複雑になり、メンテナンスが容易ではない。
線形加速器においては、短絡板の駆動機構が真空容器5
1内にあるため、真空中にゴミが発生し、加速器の信頼
性の低下を招くと共に、電極等、真空雰囲気中の部材の
冷却機構が複雑になり、メンテナンスが容易ではない。
【0014】本発明は、上記に鑑みなされたものであ
り、その目的は、加速エネルギーが可変であると共に、
装置の信頼性が高くメンテナンス性にも優れた高周波4
重極型線形加速器を提供することにある。
り、その目的は、加速エネルギーが可変であると共に、
装置の信頼性が高くメンテナンス性にも優れた高周波4
重極型線形加速器を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明の高周波4重極型
線形加速器は、上記の課題を解決するために、真空雰囲
気内を通過する被加速粒子の通過経路のまわりに配置さ
れ、対角線上に対向する2対の対向電極対と、導電性の
ベースに設けられて上記対向電極対を各々支持する電極
支持部材とを備えている高周波4重極型線形加速器にお
いて、以下の手段を講じている。
線形加速器は、上記の課題を解決するために、真空雰囲
気内を通過する被加速粒子の通過経路のまわりに配置さ
れ、対角線上に対向する2対の対向電極対と、導電性の
ベースに設けられて上記対向電極対を各々支持する電極
支持部材とを備えている高周波4重極型線形加速器にお
いて、以下の手段を講じている。
【0016】即ち、上記電極支持部材は、上記対向電極
対を固定する導電性の固定部材と、上記固定部材と上記
ベースとを短絡する伸縮自在の導電性の伸縮ベローズ
と、上記伸縮ベローズ内に内設されて上記固定部材を支
持すると共に、上記ベースを貫通して真空雰囲気外へと
延びる軸心方向に可動な支持軸とを有している。
対を固定する導電性の固定部材と、上記固定部材と上記
ベースとを短絡する伸縮自在の導電性の伸縮ベローズ
と、上記伸縮ベローズ内に内設されて上記固定部材を支
持すると共に、上記ベースを貫通して真空雰囲気外へと
延びる軸心方向に可動な支持軸とを有している。
【0017】
【作用】上記の構成によれば、真空雰囲気内には、2対
の対向電極対が対角線上に対向するかたちで被加速粒子
の通過経路のまわりに配置されており、これらの対向電
極対は、導電性のベースに設けられた電極支持部材に各
々支持されている。
の対向電極対が対角線上に対向するかたちで被加速粒子
の通過経路のまわりに配置されており、これらの対向電
極対は、導電性のベースに設けられた電極支持部材に各
々支持されている。
【0018】即ち、上記高周波4重極型線形加速器は、
2対の対向電極対が電極間のキャパシタンスと電極支持
部材のインダクタンスとで結合された共振器となり、そ
の加速エネルギーは、他の条件を一定にすると、共振周
波数の2乗に比例する。また、電極支持部材のインダク
タンスは、他の条件を一定にすれば、電極支持部材の長
さ(対向電極対とベースとの間隔)によって変化する。
2対の対向電極対が電極間のキャパシタンスと電極支持
部材のインダクタンスとで結合された共振器となり、そ
の加速エネルギーは、他の条件を一定にすると、共振周
波数の2乗に比例する。また、電極支持部材のインダク
タンスは、他の条件を一定にすれば、電極支持部材の長
さ(対向電極対とベースとの間隔)によって変化する。
【0019】ここで、上記電極支持部材は、対向電極対
を固定する固定部材が伸縮ベローズ内に内設された支持
軸に支持され、さらに、上記ベースと固定部材とが伸縮
自在の導電性の伸縮ベローズによって短絡されている構
造であり、上記支持軸は軸心方向に可動である。
を固定する固定部材が伸縮ベローズ内に内設された支持
軸に支持され、さらに、上記ベースと固定部材とが伸縮
自在の導電性の伸縮ベローズによって短絡されている構
造であり、上記支持軸は軸心方向に可動である。
【0020】従って、上記支持軸を軸心方向に動かして
電極支持部材の長さを調整することによって、共振周波
数が変化し、被加速粒子の加速エネルギーを変化させる
ことができる。
電極支持部材の長さを調整することによって、共振周波
数が変化し、被加速粒子の加速エネルギーを変化させる
ことができる。
【0021】また、上記支持軸が真空雰囲気外へと延び
ているため、支持軸を動かして電極支持部材の長さを調
整する駆動機構を真空雰囲気外に設けることができる。
従って、真空雰囲気中にゴミを発生させることがなく、
さらに、電極等の真空雰囲気内の部材を冷却するための
機構を簡素化することができる。
ているため、支持軸を動かして電極支持部材の長さを調
整する駆動機構を真空雰囲気外に設けることができる。
従って、真空雰囲気中にゴミを発生させることがなく、
さらに、電極等の真空雰囲気内の部材を冷却するための
機構を簡素化することができる。
【0022】
【実施例】本発明の一実施例について図1ないし図3に
基づいて説明すれば、以下の通りである。
基づいて説明すれば、以下の通りである。
【0023】本実施例に係る4Rod−RFQ型線形加
速器5は、図3に示すように、高エネルギーイオン注入
装置に適用されるが、これに限定されるものではない。
速器5は、図3に示すように、高エネルギーイオン注入
装置に適用されるが、これに限定されるものではない。
【0024】上記イオン注入装置において、引出し電源
22によってイオン源21から引出されたイオンは、質
量分析器23によって質量分析され、所定質量のイオン
(被加速粒子)のみが選択的に導出されて静電加速管2
4に導入される。この静電加速管24は、加速電源25
によって4Rod−RFQ型線形加速器5に適合するエ
ネルギーまでイオンを加速する。加速されたイオンはQ
レンズ等の集束系26によって整形された後、4Rod
−RFQ型線形加速器5に導入される。4Rod−RF
Q型線形加速器5は、高周波電源27からの高周波電力
を受けて所定の高エネルギーまで上記イオンを加速す
る。この後、上記高エネルギーイオンは、図示しない注
入室内のウエハ等のターゲット28に照射される。
22によってイオン源21から引出されたイオンは、質
量分析器23によって質量分析され、所定質量のイオン
(被加速粒子)のみが選択的に導出されて静電加速管2
4に導入される。この静電加速管24は、加速電源25
によって4Rod−RFQ型線形加速器5に適合するエ
ネルギーまでイオンを加速する。加速されたイオンはQ
レンズ等の集束系26によって整形された後、4Rod
−RFQ型線形加速器5に導入される。4Rod−RF
Q型線形加速器5は、高周波電源27からの高周波電力
を受けて所定の高エネルギーまで上記イオンを加速す
る。この後、上記高エネルギーイオンは、図示しない注
入室内のウエハ等のターゲット28に照射される。
【0025】上記4Rod−RFQ型線形加速器5は、
図1に示すように、円筒状の真空容器1を備えており、
容器内には被加速粒子としてのイオンの通過経路のまわ
りに互いに90゜の間隔で4本の棒(Rod )状の電極2
a・2b・3a・3bが配置されている。
図1に示すように、円筒状の真空容器1を備えており、
容器内には被加速粒子としてのイオンの通過経路のまわ
りに互いに90゜の間隔で4本の棒(Rod )状の電極2
a・2b・3a・3bが配置されている。
【0026】そして、対角線上に相対向する一対の電極
2a・2bから成る対向電極対2は、導電性(例えば金
属製)の固定部材6によって電気的に接続されると共
に、これらの電極間隔が固定されている。また、対角線
上に相対向する一対の電極3a・3bから成る対向電極
対3は、導電性(例えば金属製)の固定部材9によって
電気的に接続されると共に、これらの電極間隔が固定さ
れている。
2a・2bから成る対向電極対2は、導電性(例えば金
属製)の固定部材6によって電気的に接続されると共
に、これらの電極間隔が固定されている。また、対角線
上に相対向する一対の電極3a・3bから成る対向電極
対3は、導電性(例えば金属製)の固定部材9によって
電気的に接続されると共に、これらの電極間隔が固定さ
れている。
【0027】上記固定部材6は、後述の伸縮ベローズ8
内に移動可能に内設された支持軸7に支持されている。
この支持軸7は、平板状の導電性(例えば金属製)のベ
ース14および真空容器1を貫通して真空雰囲気外(即
ち、大気側)へと延びており、大気側に設けられた縮駆
動機構4に接続されている。この伸縮駆動機構4は駆動
モータ等を備えており、支持軸7を軸心方向に移動させ
る。
内に移動可能に内設された支持軸7に支持されている。
この支持軸7は、平板状の導電性(例えば金属製)のベ
ース14および真空容器1を貫通して真空雰囲気外(即
ち、大気側)へと延びており、大気側に設けられた縮駆
動機構4に接続されている。この伸縮駆動機構4は駆動
モータ等を備えており、支持軸7を軸心方向に移動させ
る。
【0028】上記支持軸7は機械的に強固であり、本実
施例の場合は絶縁性の材料からつくられている。そし
て、ベース14に穿設されている貫通孔には、Oリング
(図示せず)が設けられており、支持軸7との間に真空
・液漏シールが施されている。
施例の場合は絶縁性の材料からつくられている。そし
て、ベース14に穿設されている貫通孔には、Oリング
(図示せず)が設けられており、支持軸7との間に真空
・液漏シールが施されている。
【0029】また、真空容器1に穿設されている貫通孔
にも、Oリング(図示せず)が設けられており、支持軸
7との間に真空シールが施されている。尚、支持軸7は
導電性であってもよく、この場合、ベース14の下端面
および真空容器1の内壁面の各貫通孔周りには、例えば
表面に銀メッキが施されたステンレス線が支持軸7の周
面と摺接するように設けられ、電気的コンタクトをと
る、いわゆる高周波シール(以下、RFシールと称す
る)が施される。
にも、Oリング(図示せず)が設けられており、支持軸
7との間に真空シールが施されている。尚、支持軸7は
導電性であってもよく、この場合、ベース14の下端面
および真空容器1の内壁面の各貫通孔周りには、例えば
表面に銀メッキが施されたステンレス線が支持軸7の周
面と摺接するように設けられ、電気的コンタクトをと
る、いわゆる高周波シール(以下、RFシールと称す
る)が施される。
【0030】上記固定部材6とベース14とは、支持軸
7を取り囲むようにして設けられた導電性(例えば金属
製)の伸縮ベローズ8によって短絡されている。上記の
固定部材6、支持軸7、伸縮ベローズ8によって対向電
極対2を支持する電極支持部材12が構成されている。
7を取り囲むようにして設けられた導電性(例えば金属
製)の伸縮ベローズ8によって短絡されている。上記の
固定部材6、支持軸7、伸縮ベローズ8によって対向電
極対2を支持する電極支持部材12が構成されている。
【0031】また、上記同様、固定部材9は伸縮ベロー
ズ8内に移動可能に内設された支持軸10に支持されて
おり、且つ、固定部材9とベース14とは導電性の伸縮
ベローズ11によって短絡されている。上記の固定部材
9、支持軸10、伸縮ベローズ11によって対向電極対
3を支持する電極支持部材13が構成されている。ま
た、上記支持軸10は上記縮駆動機構4に駆動されて軸
心方向に移動される。
ズ8内に移動可能に内設された支持軸10に支持されて
おり、且つ、固定部材9とベース14とは導電性の伸縮
ベローズ11によって短絡されている。上記の固定部材
9、支持軸10、伸縮ベローズ11によって対向電極対
3を支持する電極支持部材13が構成されている。ま
た、上記支持軸10は上記縮駆動機構4に駆動されて軸
心方向に移動される。
【0032】尚、伸縮ベローズ8・11の真空側表面に
は高周波電流が流れて昇温する。そこで、図2に示すよ
うに、真空容器1およびベース14を貫通して伸縮ベロ
ーズ8・11内部へ冷却液を導入する導入管15、およ
び冷却液を導出する導出管16が設けられて、伸縮ベロ
ーズ8・11の内部を冷却液が循環してこれらの昇温を
抑制するようになっている。
は高周波電流が流れて昇温する。そこで、図2に示すよ
うに、真空容器1およびベース14を貫通して伸縮ベロ
ーズ8・11内部へ冷却液を導入する導入管15、およ
び冷却液を導出する導出管16が設けられて、伸縮ベロ
ーズ8・11の内部を冷却液が循環してこれらの昇温を
抑制するようになっている。
【0033】上記4Rod−RFQ型線形加速器5は、
2対の対向電極対2・3が電極間のキャパシタンスと、
電極支持部材17・18のインダクタンスとで結合され
た共振器となる。
2対の対向電極対2・3が電極間のキャパシタンスと、
電極支持部材17・18のインダクタンスとで結合され
た共振器となる。
【0034】そして、高周波電源27(図4参照)から
対向電極対2・3に所定周波数の高周波電力を供給し、
これらの電極中心軸上に4重極電場ができるように共振
させることにより、電極中心を通過するイオンが所定エ
ネルギーまで加速される。本実施例の高周波電源27は
周波数可変型のものである。
対向電極対2・3に所定周波数の高周波電力を供給し、
これらの電極中心軸上に4重極電場ができるように共振
させることにより、電極中心を通過するイオンが所定エ
ネルギーまで加速される。本実施例の高周波電源27は
周波数可変型のものである。
【0035】ところで、電極支持部材17・18のイン
ダクタンスは、これらの間隔等他の条件を一定にすれ
ば、これらの長さH(対向電極対2・3とベース14と
の間隔)によって変化する。
ダクタンスは、これらの間隔等他の条件を一定にすれ
ば、これらの長さH(対向電極対2・3とベース14と
の間隔)によって変化する。
【0036】従って、本実施例の4Rod−RFQ型線
形加速器5の場合、伸縮駆動機構4により支持軸7を軸
心方向に移動させて電極支持部材17・18の長さHを
調整することによって、共振周波数をその構造によって
決まる所定の周波数帯内で任意に設定できる。
形加速器5の場合、伸縮駆動機構4により支持軸7を軸
心方向に移動させて電極支持部材17・18の長さHを
調整することによって、共振周波数をその構造によって
決まる所定の周波数帯内で任意に設定できる。
【0037】尚、RFQ型線形加速器における加速エネ
ルギーは、一般に、イオン種や高周波電力のパワー等の
条件を一定にすると、共振周波数の2乗に比例する。従
って、上記のようにして共振周波数を変化させると共
に、供給する高周波電力の周波数もそれに対応させて変
化させることにより、イオンの加速エネルギーを広範囲
に変化させることができる。
ルギーは、一般に、イオン種や高周波電力のパワー等の
条件を一定にすると、共振周波数の2乗に比例する。従
って、上記のようにして共振周波数を変化させると共
に、供給する高周波電力の周波数もそれに対応させて変
化させることにより、イオンの加速エネルギーを広範囲
に変化させることができる。
【0038】上記のように、本実施例の4Rod−RF
Q型線形加速器5は、簡単な機構で容易にイオンの加速
エネルギーを変化させることができる。また、伸縮駆動
機構4が大気側に具備されているため、真空雰囲気中に
ゴミを発生させることがなく、加速器の信頼性は高く、
さらに、電極2a・2b・3a・3bの冷却機構(図示
せず)の簡素化が図れ、メンテナンスを容易に行うこと
ができる。
Q型線形加速器5は、簡単な機構で容易にイオンの加速
エネルギーを変化させることができる。また、伸縮駆動
機構4が大気側に具備されているため、真空雰囲気中に
ゴミを発生させることがなく、加速器の信頼性は高く、
さらに、電極2a・2b・3a・3bの冷却機構(図示
せず)の簡素化が図れ、メンテナンスを容易に行うこと
ができる。
【0039】尚、本実施例の4Rod−RFQ型線形加
速器5は、ベース16が真空容器1の底面部に固着され
る構造のものであるが、ベース16が真空容器1の真空
壁の一部になっている構造のものであってもよい。この
場合、支持軸7・10と真空容器1との間の真空シール
が不要となり、支持軸7・10とベース14との間の液
漏防止シールを行うだけでよく、構造がより簡素化され
る。
速器5は、ベース16が真空容器1の底面部に固着され
る構造のものであるが、ベース16が真空容器1の真空
壁の一部になっている構造のものであってもよい。この
場合、支持軸7・10と真空容器1との間の真空シール
が不要となり、支持軸7・10とベース14との間の液
漏防止シールを行うだけでよく、構造がより簡素化され
る。
【0040】
【発明の効果】本発明の高周波4重極型線形加速器は、
以上のように、電極支持部材は、対向電極対を固定する
導電性の固定部材と、固定部材と導電性のベースとを短
絡する伸縮自在の導電性の伸縮ベローズと、上記伸縮ベ
ローズ内に内設されて上記固定部材を支持すると共に、
上記ベースを貫通して真空雰囲気外へと延びる軸心方向
に可動な支持軸とを有している構成である。
以上のように、電極支持部材は、対向電極対を固定する
導電性の固定部材と、固定部材と導電性のベースとを短
絡する伸縮自在の導電性の伸縮ベローズと、上記伸縮ベ
ローズ内に内設されて上記固定部材を支持すると共に、
上記ベースを貫通して真空雰囲気外へと延びる軸心方向
に可動な支持軸とを有している構成である。
【0041】それゆえ、上記支持軸を軸心方向に移動さ
せて電極支持部材の長さを調整することによって、共振
周波数が変化し、被加速粒子の加速エネルギーを変化さ
せることができる。
せて電極支持部材の長さを調整することによって、共振
周波数が変化し、被加速粒子の加速エネルギーを変化さ
せることができる。
【0042】また、支持軸を動かして電極支持部材の長
さを調整する駆動機構を真空雰囲気外に設けることがで
きるので、真空雰囲気中にゴミを発生させることがなく
装置の信頼性が高いと共に、電極等の真空雰囲気内の部
材を冷却するための機構を簡素化することができ、メン
テナンス性にも優れている等の効果を奏する。
さを調整する駆動機構を真空雰囲気外に設けることがで
きるので、真空雰囲気中にゴミを発生させることがなく
装置の信頼性が高いと共に、電極等の真空雰囲気内の部
材を冷却するための機構を簡素化することができ、メン
テナンス性にも優れている等の効果を奏する。
【図1】本発明の一実施例を示すものであり、4Rod
−RFQ型線形加速器の概略の縦断面図である。
−RFQ型線形加速器の概略の縦断面図である。
【図2】図1における電極支持部材の拡大図である。
【図3】上記4Rod−RFQ型線形加速器が適用され
ているイオン注入装置の一例を示す概略構成図である。
ているイオン注入装置の一例を示す概略構成図である。
【図4】従来例を示すものであり、4Rod−RFQ型
線形加速器の概略の縦断面図である。
線形加速器の概略の縦断面図である。
2・3 対向電極対 5 4Rod−RFQ型線形加速器 6・9 固定部材 7・10 支持軸 8・11 伸縮ベローズ 12・13 電極支持部材 14 ベース
Claims (1)
- 【請求項1】真空雰囲気内を通過する被加速粒子の通過
経路のまわりに配置され、対角線上に対向する2対の対
向電極対と、導電性のベースに設けられて上記対向電極
対を各々支持する電極支持部材とを備えている高周波4
重極型線形加速器において、 上記電極支持部材は、上記対向電極対を固定する導電性
の固定部材と、上記固定部材と上記ベースとを短絡する
伸縮自在の導電性の伸縮ベローズと、上記伸縮ベローズ
内に内設されて上記固定部材を支持すると共に、上記ベ
ースを貫通して真空雰囲気外へと延びる軸心方向に可動
な支持軸とを有していることを特徴とする高周波4重極
型線形加速器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24545191A JPH0582298A (ja) | 1991-09-25 | 1991-09-25 | 高周波4重極型線形加速器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24545191A JPH0582298A (ja) | 1991-09-25 | 1991-09-25 | 高周波4重極型線形加速器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0582298A true JPH0582298A (ja) | 1993-04-02 |
Family
ID=17133861
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP24545191A Pending JPH0582298A (ja) | 1991-09-25 | 1991-09-25 | 高周波4重極型線形加速器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0582298A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH08330099A (ja) * | 1995-05-30 | 1996-12-13 | Hitachi Ltd | エネルギー可変型高周波四重極加速器およびイオン打込み装置 |
-
1991
- 1991-09-25 JP JP24545191A patent/JPH0582298A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH08330099A (ja) * | 1995-05-30 | 1996-12-13 | Hitachi Ltd | エネルギー可変型高周波四重極加速器およびイオン打込み装置 |
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