JPH058218U - 燃焼装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【構成】 燃焼用の第１ロータリキルン１および第２ロ
ータリキルン３を、中間室６を介して接続配置した燃焼
装置である。 【効果】 燃焼用ロータリキルンを２段に配置したの
で、各ロータリキルンにおいて、燃焼物の燃焼特性に応
じた細かい燃焼制御を行うことができ、したがって全体
として燃焼による公害物質の発生を効果的に抑制するこ
とができる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、多段式の燃焼装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、燃焼装置の中に、ロータリキルン式のものがある。そして、このロータ リキルン式のものは単独で設けられており、その燃焼制御はロータリキルン全体 について一律に行われていた。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

ところで、近年、公害防止の目的から、多種多様の物質を燃焼させる必要があ り、したがって燃焼形態が複雑になるとともに、燃焼過程で発生する公害物質の 抑制が重要となる。しかし、上述した従来の単独形、すなわち一体形のロータリ キルン式燃焼装置によると、燃焼過程の全般について、総合的な調整しか対応す ることができず、したがって燃焼量、燃焼物の変化に応じて、公害防止の面から 細かい追従ができないという問題があった。

【０００４】 そこで、本考案は上記問題を解消し得る燃焼装置を提供することを目的とする 。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記課題を解決するため、本考案の燃焼装置は、燃焼用ロータリキルンを複数 段に配置したものである。

【０００６】

【作用】

上記の構成によると、燃焼用ロータリキルンを複数段に配置したので、各ロー タリキルンにおいて、燃焼物の燃焼特性に応じた細かい燃焼制御を行うことがで き、したがって全体として、燃焼による公害物質の発生を効果的に抑制すること ができる。

【０００７】

【実施例】

以下、本考案の一実施例を図１に基づき説明する。 本実施例に係る燃焼装置は、燃焼用ロータリキルンを２段に配置したものであ る。

【０００８】 すなわち、図１に示すように、燃焼用の第１ロータリキルン１が支持ローラ２ を介して回転自在に配置されるとともに、この第１ロータリキルン１の後方には 、かつ第１ロータリキルン１よりも低い位置に燃焼用の第２ロータリキルン３が 支持ローラ４を介して回転自在に支持されている。

【０００９】 そして、第１ロータリキルン１の入口側には、この入口全体を覆うようにかつ 燃焼用バーナ５が取り付けられた前室６が設けられており、この前室６には第１ ロータリキルン１内に燃焼物を投入するための投入シュート７が配置され、さら にこの投入シュート７の上部には、開閉蓋８が２段に取り付けられた投入ホッパ ー９が設けられている。

【００１０】 上記第１ロータリキルン１と第２ロータリキルン３との間には、第１ロータリ キルン１から排出された燃焼物を第２ロータリキルン３の入口部に導くための中 間室１０が設けられ、さらに第２ロータリキルン３の排出部には、煙突１１が設 けられた後室１２が配置されている。また、上記中間室１０の上部には、ガス取 出口１３が設けられている。なお、図中、１４，１５は各ロータリキルン１，３ の回転駆動装置である。

【００１１】 上記構成において、投入ホッパー９から投入された燃焼物は投入シュート７を 介して、第１ロータリキルン１内に導かれ、ここで燃焼用バーナ５により、乾燥 または一次燃焼が行われる。なお、燃焼用空気は、前室６の下側ホッパー部６ａ または前室６に別個に設けられた燃焼用空気の送入口（図示せず）より、第１ロ ータリキルン１内に供給される。

【００１２】 第１ロータリキルン１内で乾燥または一次燃焼された燃焼物は、中間室１０の 案内スロープ１０ａを介して第２ロータリキルン３内に導かれ、ここで燃焼が完 結された後、その燃焼残滓は後室１２の下側ホッパー部１２ａから外部に排出さ れる。

【００１３】 一方、燃焼により発生する燃焼ガスは、後室１２を経て煙突１１から外部に排 出される。 また、中間室１０に設けられたガス取出口１３からは、燃焼特性に応じて、燃 焼ガスの一部が取り出されたり、あるいは図示していないが、中間室１０に設け られた空気送入口から、燃焼用空気を送り込むとともに前室６の下側ホッパー部 ６ａから燃焼ガスを抜き出すことにより、第１ロータリキルン１内のガスの流れ を対向流としたり、またこの抜き出された燃焼ガスを中間室１０に導き、第２ロ ータリキルン３内のガスの流れを並行流にすることもできる。

【００１４】 このように、ロータリキルンを２段に配置するとともに、両ロータリキルンを 接続する中間室を利用して、各ロータリキルン内を流れるガスを制御することに より、燃焼物の特性に応じた、すなわち燃焼物から発生する公害物質の抑制に応 じたきめ細かい燃焼状態を得ることができる。

【００１５】 ところで、上記実施例においては、第１ロータリキルンと第２ロータリキルン とを同一の大きさとして図示したが、例えば各ロータリキルンの内径または長さ などを異ならせて、燃焼物の燃焼特性に応じた燃焼空間を設けるようにしたり、 また各ロータリキルンの回転数およびロータリキルンの設置傾斜角を変更するこ とにより、燃焼をより細かく制御することができる。

【００１６】 また、中間室にバーナを設けて、第２ロータリキルン内での燃焼を完全に行う ようにしてもよい。 また、中間室に燃焼ガスを循環させるようにしたり、あるいは中間室に水や空 気を供給するようにして、第２ロータリキルン内での燃焼を抑制することもでき る。

【００１７】 また、第１ロータリキルンからの燃焼物を第２ロータリキルン内に確実に移送 するために、中間室にプッシャーを設けてもよい。 さらに、上記実施例においては、燃焼用ロータリキルンを２段に配置したが、 ２段に限定されるものではなく、３段以上に配置して、各ロータリキルンごとに 、燃焼物のキルン内の滞留時間、燃焼用空気の送入量、空気の送入方向、燃焼空 間の大きさ、燃焼物の攪拌程度、燃焼物の加熱または冷却などをより細かく自由 に調節するようにしてもよい。

【００１８】

【考案の効果】

以上のように本考案の構成によると、燃焼用ロータリキルンを複数段に配置し たので、各ロータリキルンにおいて、燃焼物の燃焼特性に応じた細かい燃焼制御 を行うことができ、したがって全体として燃焼による公害物質の発生を効果的に 抑制することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例における燃焼装置の一部切欠
側面図である。

【符号の説明】

１ 第１ロータリキルン ３ 第２ロータリキルン ５ 燃焼用バーナ ６ 前室 １０ 中間室 １１ 煙突 １２ 後室 １３ ガス取出口

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 【請求項１】燃焼用ロータリキルンを複数段に配置した
   ことを特徴とする燃焼装置。