JPH0581792U - 軸ロック装置 - Google Patents
軸ロック装置Info
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- JPH0581792U JPH0581792U JP4466692U JP4466692U JPH0581792U JP H0581792 U JPH0581792 U JP H0581792U JP 4466692 U JP4466692 U JP 4466692U JP 4466692 U JP4466692 U JP 4466692U JP H0581792 U JPH0581792 U JP H0581792U
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Abstract
(57)【要約】
【構成】 樹脂製の円筒部分を有する外部軸2と、外部
軸2の円筒部分に回転自在に圧入される内部軸3とを有
し、外部軸2と内部軸3との間に摩擦抵抗を生じること
によってこれらの間にトルクを発生させ軸ロックを行な
う。 【効果】 バネ、同径の可動軸および固定軸を必要しな
いため、小型化・軽量化が図れ、低コストで製作でき
る。また、かじり等を生じることのない構造であるので
グリスを塗布する必要がなく、これを原因とする不具合
を生じることがなくなる。
軸2の円筒部分に回転自在に圧入される内部軸3とを有
し、外部軸2と内部軸3との間に摩擦抵抗を生じること
によってこれらの間にトルクを発生させ軸ロックを行な
う。 【効果】 バネ、同径の可動軸および固定軸を必要しな
いため、小型化・軽量化が図れ、低コストで製作でき
る。また、かじり等を生じることのない構造であるので
グリスを塗布する必要がなく、これを原因とする不具合
を生じることがなくなる。
Description
【0001】
本考案は、例えば、ラップトップ型のパソコンあるいはワープロ等で使用され 、ディスプレイ盤をキーボード等を備えた本体に対して任意の角度で位置固定す ることができる軸ロック装置に関する。
【0002】
一般に、ラップトップ型のパソコンあるいはワープロ等のディスプレイ盤は、 キーボード等を備えた本体に閉じた状態で通常収納されており、本体から開いた 状態で使用される。そして、使用する際においては、使用状態や使用場所等の条 件により照明等の光がディスプレイ盤の画面で反射する等の理由で画面上の文字 や絵等が見づらいことがあるため、ディスプレイ盤を本体に対して任意の角度で 位置固定することができるようになっている。
【0003】 ディスプレイ盤を本体に対して任意の角度で位置固定するための軸ロック装置 としては、例えば実開平1−135397号公報に開示されているもの等があげ られる。この軸ロック装置は、可動軸と、この可動軸と同一径を有して可動軸の 両側に設けられた固定軸と、可動軸と固定軸とに密接状態で外挿されるバネとを 備える構造のものであり、可動軸が一方に回転すると、一方の固定軸に密接状態 で外挿されている部分のバネが縮径してロックトルクを生じるとともに、他方の 固定軸に密接状態で外挿されている部分のバネが拡径してスリップトルクを生じ 、このロックトルクとスリップトルクとの和が可動軸に作用してディスプレイ盤 を任意の角度で位置固定するものである。
【0004】
しかしながら、このような構造の軸ロック装置は、バネの力によってディスプ レイ盤を任意の角度で位置固定するため、バネはある程度の径を確保しなければ ならず、よって該軸ロック装置の小型化・軽量化には限界があった。また、可動 軸とこの可動軸の中央の大径部を挟んだ両側の固定軸とにバネが密接状態で外挿 されていることが必要であるため、可動軸の大径部および両側の固定軸の外径が 実質的に同一であることを必要とし製作コストが高くなってしまうという問題が あった。そして、この製作コストは軸径が小さくなるほど増大し、この理由も該 軸ロック装置の小型化・軽量化を困難とした。さらに、バネと軸とに塗布される グリスが長期使用等の理由により乾いて軸にバネによるかじりを生じたり、該グ リスが塗布部から漏れ出して他の部分の機能を低下させたりする可能性があった 。
【0005】 したがって、本考案の目的は、小型・軽量であって低コストで製作でき、かつ グリスの塗布を必要としない軸ロック装置を提供することである。
【0006】
上記目的を達成するために、本考案の請求項1記載の軸ロック装置は、樹脂製 の円筒部分を有する外部軸と、該外部軸の円筒部分に回転自在に圧入される内部 軸とを有することを特徴としている。
【0007】 また、本考案の請求項2記載の軸ロック装置は、請求項1記載のものに加えて 、別個の取付用ブラケットが一体に回転すべく取り付けられていることを特徴と している。
【0008】 さらに、本考案の請求項3記載の軸ロック装置は、請求項1記載のものに加え て、前記外部軸は、取付用ブラケットと一体成形されていることを特徴としてい る。
【0009】
本考案の請求項1または2記載の軸ロック装置によれば、外部軸の樹脂製の円 筒部分とこれに圧入された内部軸との間に摩擦抵抗を生じることによって、これ らの間にトルクが発生することになる。したがって、バネ、同径の可動軸および 固定軸を必要とせずとも、この摩擦抵抗によるトルクを上回るトルクが外部軸と 内部軸との間に加わればこれらは相対回転することになり、この摩擦抵抗による トルクを下回るトルクが外部軸と内部軸との間に加わってもこれらは相対回転し ないことになる。また、かじり等を生じることのない構造であるのでグリスを塗 布する必要がない。
【0010】 具体的には、例えばラップトップ型装置の本体を外部軸側に設け、ディスプレ イ盤を内部軸側に設けて、ディスプレイ盤を開閉するのに必要なトルクを外部軸 と内部軸との摩擦抵抗によるトルクより大とし、ディスプレイ盤の自重によるト ルクを外部軸と内部軸との摩擦抵抗によるトルクより小とすれば、任意の角度で ディスプレイ盤を位置固定できることになる。
【0011】 また、本考案の請求項3記載の軸ロック装置によれば、上記に加えて、外部軸 が取付用ブラケットと一体成形されているため、外部軸に取付用ブラケットを取 り付ける必要がなくなる。
【0012】
本考案の第1実施例による軸ロック装置を図1〜図3および図8を参照して以 下に説明する。なお、図1は第1実施例を部分的に断面とした正面図、図2は第 1実施例を図1における下方から見た図、図3は第1実施例を図1における右側 から見た側面図、図8は第1実施例(後述の第2〜第4実施例もほぼ同様)の軸 ロック装置が適用されるラップトップ型のパソコンあるいはワープロ等(以下ラ ップトップ型装置と称す)の一部を破断した斜視図をそれぞれ示している。
【0013】 図中、符号1は軸ロック装置、符号2は外部軸、符号3は外部軸2の内側に回 転自在に圧入される内部軸をそれぞれ示しており、外部軸2はウレタン,アセタ ール,ポリカーボ,ナイロン樹脂等の樹脂で作製され、内部軸3は鋼材等で作製 されている。
【0014】 外部軸2は、中空の円筒形状をなす分割された二つの円筒部材4a,4bから なっており、両円筒部材4a,4bには、それぞれの相反する端面5a,5bに 例えば図8に示すようなラップトップ型装置Xの本体Yに設けられるブラケット 6a,6bがそれぞれ固着されている。これらブラケット6a,6bは、固着時 に円筒部材4a,4bの内周面7a,7bに対応する位置に設けられ内部軸3の 外径より若干大径の挿入穴8a,8bをそれぞれ有する平板部9a,9bと、こ の平板部9a,9bの下端部から相互に近接する方向にほぼ90゜に折れ曲り円 筒部材4a,4bとほぼ平行をなすよう延在する底板部10a,10bとからな っており、底板部10a,10bにはそれぞれ本体Yに取り付けのための取付穴 11a,11bが1ケ所ずつ設けられている(図2参照)。
【0015】 また、内部軸3は、外部軸2の両円筒部材4a,4bに回転自在に圧入される 二ケ所の軸部12a,12bと、これら軸部12a,12b間に設けられ両円筒 部材4a,4bの外周部13a,13bとほぼ同径をなす大径部14とを有して いる。そして内部軸3は、ブラケット6a,6bが一体に回転すべく固着された 両円筒部材4a,4bを大径部14の端面15a,15bに当接させるまで圧入 した後該円筒部材4a,4bが軸部12a,12bに対して軸方向に移動するの を防止するため、ブラケット6a,6bの相反する端面16a,16bに対応す る部分にワッシャ17a,17bを挟んで止め輪18a,18bをそれぞれ係止 させている。また、図1等における右側の軸部12bの端部には、該軸部12b を軸と平行に切り欠いた形状をなすとともにディスプレイ盤Zに係合し(図8参 照)該ディスプレイ盤Zの開閉により内部軸3自体を回転させる係合部19が設 けられている。
【0016】 そして、上記構造の第1実施例の軸ロック装置1において、両ブラケット6a ,6bを介して外部軸2側に設けられた本体Yに対して、係合部19を介して内 部軸3側に設けられたディスプレイ盤Zを開閉しようとすると、外部軸2の樹脂 製の円筒部材4a,4bとこれに圧入された内部軸3との間に摩擦抵抗を生じ、 これらの間にトルクが発生することになる。ここで、ディスプレイ盤Zを開閉す るのに必要なトルクがこの外部軸2と内部軸3との間の摩擦抵抗によるトルクよ り大となったときに、ディスプレイ盤Zは内部軸3を外部軸2に対して相対回転 させ開閉することになる。また、ディスプレイ盤Zを固定するべく開閉のトルク を除去すると、外部軸2と内部軸3との間には、ディスプレイ盤Zの自重により 閉じようとするトルクのみが作用することになり、このトルクは外部軸2と内部 軸3との間の摩擦抵抗によるトルクより小となって、任意の角度で位置固定され ることになる。
【0017】 なお、人の力によってディスプレイ盤Zを容易に開閉できかつディスプレイ盤 Zの自重ではこれが閉じないようにするために、第1実施例においては、内部軸 3の軸部12a,12bの外周部20a,20bの径を外部軸2を構成する円筒 部材4a,4bの内周面7a,7bの径より大きくする量(いわゆる圧入代)を 適宜設定したり、内部軸3と外部軸2の接触面積等を適宜設定したりすることに なる。
【0018】 したがって、バネ、同径の可動軸および固定軸を必要しないため、小型化・軽 量化が図れ、低コストで製作できる。また、かじり等を生じることのない構造で あるのでグリスを塗布する必要がなく、これを原因とする不具合を生じることが なくなる。
【0019】 次に本考案の第2実施例による軸ロック装置を図4〜図8を参照して以下に説 明する。なお、図4は第2実施例を部分的に断面とした正面図、図5は第2実施 例を図4における下方から見た図、図6は第2実施例を図4における右側から見 た側面図、図7は図4に示すA−A線に沿う断面矢視図をそれぞれ示している。 そして、上記第1実施例に対応する部分には、これと同一の符号を付すこととす る。
【0020】 第2実施例の軸ロック装置1において、外部軸2は、ウレタン等の樹脂からな る中空円筒状をなしており、その図4における右側部分の外周部13には軸方向 に平行に切欠部21が形成されている。
【0021】 また、内部軸3は、外部軸2の内周面7に回転自在に圧入される軸部12と、 該軸部12の図4における右側端部に設けられ該軸部12の上下を平行に切り欠 いた形状をなすとともにディスプレイ盤Zが係合し(図8参照)該ディスプレイ 盤Zの開閉により内部軸3自体を回転させる係合部19とを有している。
【0022】 そして、ラップトップ型装置Xの本体Yに取り付けられるブラケット6は、外 部軸2に圧入された内部軸3の該外部軸2から突出する部分に挿入される挿入穴 8a,8bをそれぞれ有する相互に平行をなす両平板部9a,9bと、外部軸2 とほぼ平行をなすように両平板部9a,9bの下端部同士を連結する底板部10 と、両平板部9a,9b間の底板部10に該平板部9a,9bと平行をなすよう に設けられ上記外部軸2の切欠部21に当接して外部軸2のブラケット6に対す る相対回転を規制する当接部22とからなる一体形状のもので、底板部10には 本体Yに取り付けのための取付穴11が二ケ所設けられている(図5参照)。
【0023】 内部軸3には、圧入後の外部軸2の図4における右側端面5bとの間でブラケ ット6の平板部9bをワッシャ17bを介して挾持する止め輪18bが溝23b に係止しており、外部軸2の図4における左側端面5a側に形成された溝23a には該外部軸2の内部軸3に対する軸方向の移動を規制するための止め輪18a がワッシャ17aを端面5aとの間に挟んで係止している。そして、これらによ り内部軸3はその軸方向の移動が規制されつつ回転自在にブラケット6に支持さ れることになる。
【0024】 そして、上記構造の第2実施例の軸ロック装置1において、ブラケット6を介 して外部軸2側に設けられた本体Yに対して、係合部19により内部軸3側に設 けられたディスプレイ盤Zを開閉しようとすると、第1実施例と同様に樹脂製の 外部軸2とこれに圧入された内部軸3との間に摩擦抵抗を生じ、これらの間にト ルクが発生することになる。ここで、ディスプレイ盤Zを開閉するのに必要なト ルクがこの外部軸2と内部軸3との間の摩擦抵抗によるトルクより大となったと きに、ディスプレイ盤Zは内部軸3を外部軸2に対して相対回転させ開閉するこ とになる。また、ディスプレイ盤Zを固定するべく開閉のトルクを除去すると、 外部軸2と内部軸3との間には、ディスプレイ盤Zの自重により閉じようとする トルクのみが作用することになり、このトルクは外部軸2と内部軸3との間の摩 擦抵抗によるトルクより小となって、任意の角度で位置固定されることになる。
【0025】 したがって、バネ、同径の可動軸および固定軸を必要しないため、小型化・軽 量化が図れ、低コストで製作できる。また、かじり等を生じることのない構造で あるのでグリスを塗布する必要がなく、これを原因とする不具合を生じることが なくなる。
【0026】 次に本考案の第3実施例による軸ロック装置を図8〜図12を参照して以下に 説明する。なお、図9は第3実施例の正断面図、図10は第3実施例を図9にお ける下方から見た断面図、図11は第3実施例を図9における右側から見た側面 図、図12は図9における左側から見た側面図をそれぞれ示している。そして、 上記第1実施例および第2実施例に対応する部分には、これと同一の符号を付す こととする。
【0027】 第3実施例の軸ロック装置1において、外部軸2は、ウレタン等の樹脂からな る中空円筒状をなしており、その図9における左側の端部には軸方向に概略円弧 状に突出する突出部2aが相互に180゜をなす位置に2カ所設けられている。
【0028】 また、内部軸3は、外部軸2の内周面7に回転自在に圧入される軸部12と、 軸部12の図9における右側端部に設けられた、該軸部12よりも大径のフラン ジ部3aと、軸部12の図9における左側端部近傍に設けられた、該軸部12よ りも小径の溝23とを有しており、SUS303等の材料により製作されている 。なお、軸部12のフランジ部3aとの境界部分付近には、後述するブラケット 24の長穴状の挿入穴27に係合して該ブラケット24に対する内部軸3の回転 を規制するための、半径方向外方に延在する回転止部12aが設けられている。
【0029】 そして、本実施例においては、ラップトップ型装置Xの本体Yに取り付けられ るブラケット6の他に、ディスプレイ盤Zに取り付けられるブラケット24を有 している。このブラケット24は、平板部25とこの平板部25の図10におけ る下端からブラケット6に反する方向に90゜屈曲延在する底板部26とを有す る一体成形品であり、SUS304等の材料からなっている。このブラケット2 4の平板部25には、内部軸3を挿通させる挿入穴27が設けられており、また 底板部26にはディスプレイ盤Zに取り付けのための取付穴28が二ケ所設けら れている。なお、挿入穴27は、長穴形状をなしており、上記回転止部12aに 係合して該ブラケット24と内部軸3とを一体に回転させるようになっている。 また、他方のブラケット6は、平板部9とこの平板部9の図10における下端か ら取付時にブラケット24に反する方向に90゜屈曲延在する底板部10を有す る一体成形品であり、SUS304等の材料からなっている。このブラケット6 の平板部9には、内部軸3を挿通させる挿入穴8が設けられており、また上記外 部軸2の突出部2aを係合させる切欠部29が相互に180゜をなすよう外周側 に2カ所設けられている(図12参照)。底板部10には本体Yに取り付けのた めの取付穴11が二ケ所設けられている。
【0030】 そして、内部軸3を、ブラケット24にそのフランジ部3aが当接するまで挿 入し挿入穴27と回転止部12aとを係合させた後、その軸部12に外部軸2を 、突出部2aをブラケット24の反対側に位置させた状態で圧入する。この状態 で、ブラケット6を、その切欠部29を外部軸2の突出部2aに嵌合するように 取り付け、その溝23に止め輪18を係合させる。
【0031】 上記構造の第3実施例の軸ロック装置1において、ブラケット6を介して外部 軸2側に設けられた本体Yに対して、ブラケット24を介して内部軸3側に設け られたディスプレイ盤Zを開閉しようとすると、ブラケット6に一体に回転すべ く係合された樹脂製の外部軸2とこれに圧入された内部軸3との間に第1および 第2実施例と同様に摩擦抵抗を生じ、これらの間にトルクが発生することになる 。ここで、ディスプレイ盤Zを開閉するのに必要なトルクがこの外部軸2と内部 軸3との間の摩擦抵抗によるトルクより大となったときに、ディスプレイ盤Zは 内部軸3を外部軸2に対して相対回転させ開閉することになる。また、ディスプ レイ盤Zを固定するべく開閉のトルクを除去すると、外部軸2と内部軸3との間 には、ディスプレイ盤Zの自重により閉じようとするトルクのみが作用すること になり、このトルクは外部軸2と内部軸3との間の摩擦抵抗によるトルクより小 となって、任意の角度で位置固定されることになる。
【0032】 したがって、第1および第2実施例と同様に、バネ、同径の可動軸および固定 軸を必要しないため、小型化・軽量化が図れ、低コストで製作できる。また、か じり等を生じることのない構造であるのでグリスを塗布する必要がなく、これを 原因とする不具合を生じることがなくなる。
【0033】 次に本考案の第4実施例による軸ロック装置を図8および図13〜図15を参 照して以下に説明する。なお、図13は第4実施例の正面図、図14は第4実施 例を図13における下方から見た図、図15は第4実施例を図13における右側 から見た側面図、図16は図13における左側から見た側面図をそれぞれ示して いる。そして、上記第1〜第3実施例に対応する部分には、これと同一の符号を 付すこととする。
【0034】 第4実施例の軸ロック装置1において、外部軸2は、概略中空円筒状をなす支 持部30と、該支持部30からそれぞれ相反する方向に突出する一対の底板部3 1とを有しており、ウレタン等の樹脂から一体成形されている(すなわち取付用 ブラケットが一体に成形されている)。そして、図13における右側の端部には 軸線方向に沿って概略円弧状に突出する規制部32が設けられており、また、各 底板部31には本体Yに取り付けるための取付穴11が設けられている。
【0035】 また、内部軸3は、外部軸2の内周面7に回転自在に圧入される軸部12と、 軸部12の図13における右側部に設けられた、該軸部12よりも大径のフラン ジ部33と、図13における右側端部に設けられた、軸部12とほぼ同径で外周 部が平行に切り欠かれた形状をなすとともにディスプレイ盤Zに係合し該ディス プレイ盤Zの開閉により内部軸3自体を回転させる係合部19とを有している。 また、軸部12の図13における左側端部近傍には、該軸部12よりも小径の溝 23が設けられている。さらに、フランジ部33は、その外周部の一部が平面状 に切り欠かれており、この部分には、マイクロスイッチ作動用の板バネ(図示せ ず)取付用のネジ穴34が設けられており、またフランジ部33には、外部軸2 と内部軸3との相対回転の限界位置を決めるピン35が打ち込まれている。
【0036】 そして、内部軸3を、そのフランジ部33を規制部32側に位置させた状態で その軸部12を外部軸2に圧入した後、その溝23に止め輪18を係合させる。 これにより、内部軸3は、その軸方向の移動が規制されつつ回転自在に、外部軸 2に支持されることになる。
【0037】 上記構造の第4実施例の軸ロック装置1において、底板部31により外部軸2 側に設けられた本体Yに対して、係合部19により内部軸3側に設けられたディ スプレイ盤Zを開閉しようとすると、第1〜第3実施例と同様に樹脂製の外部軸 2とこれに圧入された内部軸3との間に摩擦抵抗を生じ、これらの間にトルクが 発生することになる。ここで、ディスプレイ盤Zを開閉するのに必要なトルクが この外部軸2と内部軸3との間の摩擦抵抗によるトルクより大となったときに、 ディスプレイ盤Zは内部軸3を外部軸2に対して相対回転させ開閉することにな る。また、ディスプレイ盤Zを固定するべく開閉のトルクを除去すると、外部軸 2と内部軸3との間には、ディスプレイ盤Zの自重により閉じようとするトルク のみが作用することになり、このトルクは外部軸2と内部軸3との間の摩擦抵抗 によるトルクより小となって、任意の角度で位置固定されることになる。
【0038】 したがって、第1〜第3実施例と同様に、バネ、同径の可動軸および固定軸を 必要しないため、小型化・軽量化が図れ、低コストで製作できる。また、かじり 等を生じることのない構造であるのでグリスを塗布する必要がなく、これを原因 とする不具合を生じることがなくなる。
【0039】 また、外部軸2と取付用ブラケットを構成する底板部31とが樹脂により一体 成形されているため、外部軸2に取付用ブラケットを取り付ける必要がなくなる 。したがって、組立が容易となり、部品点数を低減することができる。
【0040】 さらに、外部軸2に設けられた規制部32と、内部軸3に設けられたピン35 とが当接することによって、外部軸2の内部軸3に対する相対回転量が規制され ることになるため、ディスプレイ盤Zの本体Yに対する開閉量を制限することが でき、必要以上に開いてしまうことを防止することができる。
【0041】 ここで、上記第4実施例においては、一対の底板部31を外部軸2から相反す る方向に突出させるものを例にとり説明したが、図17〜図19に示すように、 底板部31を一つとして外部軸2から突出させるように一体成形することも勿論 可能である。
【0042】 なお、第2〜第4実施例においても、人の力によってディスプレイ盤Zを容易 に開閉できかつディスプレイ盤Zの自重ではこれが閉じないようにするために、 上述の第1実施例と同様、内部軸3の軸部12の径を外部軸2の内周面7の径よ り大きくする量(いわゆる圧入代)を適宜設定したり、外部軸2と内部軸3との 接触面積等を適宜設定したりすることになる。
【0043】 ここで、上記第1〜第4実施例においては、いずれもラップトップ型装置Xの 本体Yを外部軸2側に、ディスプレイ盤Zを内部軸3側に設ける構造のものを例 にとり説明したが、勿論、外部軸2と内部軸3を逆に設ける構造とすることも可 能である。また外部軸2をブラケット6を介さずに直接本体Yに取り付けたりす ることも可能である。さらに、本願の軸ロック装置1は、ラップトップ型装置に 限らず種々の物に適用することも勿論可能である。
【0044】
以上詳述したように、本考案の請求項1または2記載の軸ロック装置によれば 、外部軸の樹脂製の円筒部分とこれに圧入された内部軸との間に摩擦抵抗を生じ 外部軸と内部軸との間にトルクを発生させてこれらの軸をロックさせることにな り、バネ、同径の可動軸および固定軸を必要しないため、小型化・軽量化が図れ 、低コストで製作できる。また、かじり等を生じることのない構造であるのでグ リスを塗布する必要がなく、これを原因とする不具合を生じることがなくなる。
【0045】 また、本考案の請求項3記載の軸ロック装置によれば、上記に加えて、外部軸 が取付用ブラケットと一体成形されているため、外部軸に取付用ブラケットを取 り付ける必要がなくなる。したがって、組立が容易となり、部品点数を低減する ことができる。
【図1】本考案の第1実施例による軸ロック装置を部分
的に断面とした正面図である。
的に断面とした正面図である。
【図2】本考案の第1実施例による軸ロック装置を図1
における下方から見た図である。
における下方から見た図である。
【図3】本考案の第1実施例による軸ロック装置を図1
における右側から見た側面図である。
における右側から見た側面図である。
【図4】本考案の第2実施例による軸ロック装置を部分
的に断面とした正面図である。
的に断面とした正面図である。
【図5】本考案の第2実施例による軸ロック装置を図4
における下方から見た図である。
における下方から見た図である。
【図6】本考案の第2実施例による軸ロック装置を図4
における右側から見た側面図である。
における右側から見た側面図である。
【図7】本考案の第2実施例による軸ロック装置の図4
に示すA−A線に沿う断面矢視図である。
に示すA−A線に沿う断面矢視図である。
【図8】本考案の第1〜第4実施例の軸ロック装置が適
用されるラップトップ型装置を示す一部を破断した斜視
図であり、例示として第1実施例の軸ロック装置を適用
したものを示している。
用されるラップトップ型装置を示す一部を破断した斜視
図であり、例示として第1実施例の軸ロック装置を適用
したものを示している。
【図9】本考案の第3実施例による軸ロック装置を示す
正断面図である。
正断面図である。
【図10】本考案の第3実施例による軸ロック装置を図
9における下方から見た断面図である。
9における下方から見た断面図である。
【図11】本考案の第3実施例による軸ロック装置を図
9における右側から見た側面図である。
9における右側から見た側面図である。
【図12】本考案の第3実施例による軸ロック装置を図
9における左側から見た側面図である。
9における左側から見た側面図である。
【図13】本考案の第4実施例による軸ロック装置を示
す正面図である。
す正面図である。
【図14】本考案の第4実施例による軸ロック装置を図
13における下方から見た図である。
13における下方から見た図である。
【図15】本考案の第4実施例による軸ロック装置を図
13における右側から見た側面図である。
13における右側から見た側面図である。
【図16】本考案の第4実施例による軸ロック装置を図
13における左側から見た側面図である。
13における左側から見た側面図である。
【図17】本考案の第4実施例による軸ロック装置の他
の例を示す正面図である。
の例を示す正面図である。
【図18】本考案の第4実施例による軸ロック装置の他
の例を図17における下方から見た図である。
の例を図17における下方から見た図である。
【図19】本考案の第4実施例による軸ロック装置の他
の例を図17における右側から見た側面図である。
の例を図17における右側から見た側面図である。
1 軸ロック装置 2 外部軸 3 内部軸 6,6a,6b ブラケット
Claims (3)
- 【請求項1】 樹脂製の円筒部分を有する外部軸と、 該外部軸の円筒部分に回転自在に圧入される内部軸と、 を有することを特徴とする軸ロック装置。
- 【請求項2】 前記外部軸には、別個の取付用ブラケッ
トが一体に回転すべく取り付けられていることを特徴と
する請求項1記載の軸ロック装置。 - 【請求項3】 前記外部軸は、取付用ブラケットと一体
成形されていることを特徴とする請求項1記載の軸ロッ
ク装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1992044666U JPH0752634Y2 (ja) | 1991-07-02 | 1992-06-26 | 軸ロック装置 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5095191 | 1991-07-02 | ||
JP3-50951 | 1991-07-02 | ||
JP1992044666U JPH0752634Y2 (ja) | 1991-07-02 | 1992-06-26 | 軸ロック装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0581792U true JPH0581792U (ja) | 1993-11-05 |
JPH0752634Y2 JPH0752634Y2 (ja) | 1995-11-29 |
Family
ID=26384618
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1992044666U Expired - Lifetime JPH0752634Y2 (ja) | 1991-07-02 | 1992-06-26 | 軸ロック装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0752634Y2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017526866A (ja) * | 2014-06-12 | 2017-09-14 | マイクロソフト テクノロジー ライセンシング,エルエルシー | ラジアスヒンジ |
US10975603B2 (en) | 2014-06-12 | 2021-04-13 | Microsoft Technology Licensing, Llc | Flexible display computing device |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0317368A (ja) * | 1989-06-14 | 1991-01-25 | Nhk Spring Co Ltd | ヒンジ装置 |
-
1992
- 1992-06-26 JP JP1992044666U patent/JPH0752634Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0317368A (ja) * | 1989-06-14 | 1991-01-25 | Nhk Spring Co Ltd | ヒンジ装置 |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017526866A (ja) * | 2014-06-12 | 2017-09-14 | マイクロソフト テクノロジー ライセンシング,エルエルシー | ラジアスヒンジ |
US10975603B2 (en) | 2014-06-12 | 2021-04-13 | Microsoft Technology Licensing, Llc | Flexible display computing device |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0752634Y2 (ja) | 1995-11-29 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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A02 | Decision of refusal |
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