JPH0581525U - セラミックス製球面すべり軸受 - Google Patents
セラミックス製球面すべり軸受Info
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- JPH0581525U JPH0581525U JP1977392U JP1977392U JPH0581525U JP H0581525 U JPH0581525 U JP H0581525U JP 1977392 U JP1977392 U JP 1977392U JP 1977392 U JP1977392 U JP 1977392U JP H0581525 U JPH0581525 U JP H0581525U
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Abstract
(57)【要約】
【目的】セラミックスよりも線膨張係数の大きな揺動軸
の熱膨張によってセラミックス製の内レースが破損する
のを防ぐこと。 【構成】金属製揺動軸2の外周に二分割のセラミックス
製内レース3A,3Bを円環状となるようにかつ十分な
隙間が生ずるように配置させるが、揺動軸2に装着され
る二つの固定リング5,5で内レース3A,3Bを両側
から挟むとともに、固定リング5,5の小径円筒部7,
7で内レース3A,3Bを揺動軸2と同心状に配置させ
ている。揺動軸2が熱膨張すると、固定リング5,5の
小径円筒部7,7が弾性圧縮されることになり、それに
よって内レース3A,3Bが無理なく圧迫されて揺動軸
2と同心位置のまま保たれる。
の熱膨張によってセラミックス製の内レースが破損する
のを防ぐこと。 【構成】金属製揺動軸2の外周に二分割のセラミックス
製内レース3A,3Bを円環状となるようにかつ十分な
隙間が生ずるように配置させるが、揺動軸2に装着され
る二つの固定リング5,5で内レース3A,3Bを両側
から挟むとともに、固定リング5,5の小径円筒部7,
7で内レース3A,3Bを揺動軸2と同心状に配置させ
ている。揺動軸2が熱膨張すると、固定リング5,5の
小径円筒部7,7が弾性圧縮されることになり、それに
よって内レース3A,3Bが無理なく圧迫されて揺動軸
2と同心位置のまま保たれる。
Description
【0001】
本考案は、セラミックス製球面すべり軸受に関する。
【0002】
この種の球面すべり軸受には各種の機械の揺動部分の軸受によく使用されてお り、この構造の代表的なものとして従来では、その内レースと外レースとを共に 例えばM50などの金属素材で形成するとともに、内レースと外レースとをはめ 合わせるために、外レースにはその内周一端側に内レースを入れるための溝を形 成したり、あるいは内レースまたは外レースのいずれかの一方を径方向に半割り 状に二分割したような構造のものがある。
【0003】
このような金属製の球面すべり軸受には、通常の使用で想定された焼き付き寿 命があるが、高温環境下において機械の揺動部分に使用される場合では、すべり 軸受のすべり面が上記想定の寿命を大きく短縮させてしまう程の予想外の高温と なってくることがある。
【0004】 このような高温に対しては、そのすべり面を冷却したり、あるいは潤滑したり してその寿命を長く保たせるための装置を用いることも考えられるが、これでは 上記対策には有効であるものの軸受としてのコストの増大を来し、結果的にはそ の装置を採用されなくなるなどの不都合にもつながってしまうおそれがある。
【0005】 そこで、本考案者らは、コストの増大を来すことなく、かつすべり面での焼き 付き寿命を延ばすことができるように、レース素材を従来のような金属製ではな くセラミックス製とすることを提案するとともに、該セラミックス製球面すべり 軸受を実用化するための研究を鋭意重ねている。
【0006】 ところで、この研究の過程において、内レースや外レースを取付相手(揺動軸 や軸受ハウジング)に対して固定する場合、金属製のものと同様に圧入嵌合する ことによって行っていたが、それが原因で、下記するような不具合が発生するこ とが判った。
【0007】 すなわち、仮に、揺動軸が金属製である場合、それとセラミックス製の内レー スとの線膨張係数の差が大きいため、温度上昇に伴い揺動軸が熱膨張することに より、内レースとの嵌め合い隙間が小さくなり過ぎて内レースが破損しやすくな る。一方、軸受ハウジングが金属製である場合、それとセラミックス製の外レー スとの線膨張係数の差が大きいため、温度上昇に伴い軸受ハウジングの内孔が熱 膨張して拡がることにより、外レースとの嵌め合い隙間が大きくなり過ぎて揺動 軸の支持状態が不安定になる。
【0008】 なお、温度上昇した時点で、取付相手と内外レースとの嵌め合い状態が好まし くなるように予め嵌め合い隙間を設定しようとしても、内レース側では平常温度 時に揺動軸と同心に保持できなくなって運転初期の動作が不安定になることが考 えられ、また、外レース側では軸受ハウジングに対して組立不可能となるなど、 実現不可能である。
【0009】 本考案は、このような課題を解決するために創案されたもので、セラミックス よりも線膨張係数の大きな揺動軸の熱膨張によってセラミックス製内レースが破 損するのを防ぐことを第1の目的とし、また、セラミックスよりも線膨張係数の 大きな軸受ハウジングの熱膨張によってセラミックス製外レースの支持状態を安 定にさせることを第2の目的とし、さらに、セラミックスよりも線膨張係数の大 きな揺動軸と軸受ハウジングとの間に介装される場合において揺動軸および軸受 ハウジングの熱膨張時にセラミックス製内レースの破損を防ぎながらセラミック ス製外レースの支持状態を安定にさせることを第3の目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】 このような目的を達成するために、本考案は、セラミックス製内レースの径方 向外周面を径方向に一定の曲率をもつ凸状または凹状に形成するとともに、セラ ミックス製外レースの径方向内周面を同じく径方向に対し前記曲率に一致もしく はほぼ一致する曲率をもって凹状または凸状に形成したセラミックス製球面すべ り軸受において、次のような構成をとる。
【0011】 本考案の第1のセラミックス製球面すべり軸受では、セラミックス製の内レー スよりも線膨張係数の大きな軸の外周に前記内レースが所要の隙間を存して配置 され、かつ、内レースが、軸に装着される二つの固定リングでもって軸方向両側 から挟まれるとともに、該二つの固定リングに備える弾性圧縮可能な円筒部が前 記内レースと軸との間の隙間に介入されることにより軸に同心状に固定されてい ることに特徴を有する。
【0012】 本考案の第2のセラミックス製球面すべり軸受では、セラミックス製の外レー スよりも線膨張係数の大きな軸受ハウジングの内周に前記外レースが配置され、 かつ、外レースが、軸受ハウジングに取り付けられる固定部材でもって軸方向両 側から挟まれるとともに、該固定部材に備える弾性伸張可能な掛止部が前記外レ ースに引っ掛けられることにより軸受ハウジングに同心状に固定されていること に特徴を有する。
【0013】 本考案の第3のセラミックス製球面すべり軸受では、セラミックス製の内レー スよりも線膨張係数の大きな軸の外周に前記内レースが所要の隙間を存して配置 され、かつ、内レースが、軸に装着される二つの固定リングでもって軸方向両側 から挟まれるとともに、該二つの固定リングに備える弾性圧縮可能な円筒部が前 記内レースと揺動軸との間の隙間に介入されることにより軸に同心状に固定され ており、また、セラミックス製の外レースよりも線膨張係数の大きな軸受ハウジ ングの内周に前記外レースが配置され、かつ、外レースが、軸受ハウジングに取 り付けられる固定部材でもって軸方向両側から挟まれるとともに、該固定部材に 備える弾性伸張可能な掛止部が前記外レースに引っ掛けられることにより軸受ハ ウジングに同心状に固定されていることに特徴を有する。
【0014】 前記固定部材は、軸受ハウジングの内周部に嵌合されるようなリング形に形成 されていて、その円周数箇所に前記掛止部が設けられるものである。また、前記 固定部材は、軸受ハウジングの内周部の数箇所に個別に取り付けられる複数個の 片からなり、それら個々に前記掛止部が設けられるものである。
【0015】
第1のセラミックス製球面すべり軸受では、要するに、軸が熱膨張しても内レ ースを圧迫することがないように内レースと軸との嵌め合い隙間を十分に大きく し、また、熱膨張していなくとも軸に対して内レースが同心状に配置されるよう に二つの固定リングで挟むとともに、固定リングの弾性圧縮可能な円筒部を軸と 内レースとの間の隙間に介入させるようにしている。これにより、軸と内レース との各嵌め合い面の寸法精度を高精度に管理せずに済むようになり、製作が容易 となる。また、軸が熱膨張しても、固定リングの円筒部を介して内レースが径方 向外向きに突っ張られるようになって、内レースの位置が軸と同心位置のままに 保たれるようになる。このとき、固定リングの円筒部から内レースへ作用する突 っ張り力は、この円筒部自信が弾性圧縮することによって吸収されるから、円筒 部から内レースへ無理な力が加わらない。
【0016】 第2のセラミックス製球面すべり軸受では、要するに、軸受ハウジングが熱膨 張しても外レースの支持状態が不安定にならないように外レースを固定部材を介 して軸受ハウジングに引っ掛けるようにしている。これにより、軸受ハウジング が熱膨張したとき、外レースとの嵌め合い隙間が大きくなるけれども、固定部材 を介して外レースが径方向外向きに引っ張られることになるから、外レースの位 置が軸受ハウジングと同心位置のままに保たれるようになる。このとき、固定部 材の掛止部から外レースへ作用する引っ張り力は、この掛止部自信が弾性伸張す ることによって吸収されるから、掛止部から外レースへ無理な力が加わらない。
【0017】 第3のセラミックス製球面すべり軸受では、第1,第2のセラミックス製球面 すべり軸受それぞれの作用を同時に発揮できる。
【0018】
以下、本考案の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。
【0019】 図1および図2には本考案の第1実施例を示している。図中、1は軸受ハウジ ング、2は軸受ハウジング1に挿入された揺動軸、3A,3Bは、揺動軸2の外 周に円環状となるように配置された二つ一対の径方向に半割り状のセラミックス 製の内レース、4は軸受ハウジング1の内周に配置され、内レース3A,3Bと で球面すべり軸受をなす円環状のセラミックス製の外レース、5,5は揺動軸2 の外周に円環状に組み合わせた内レース3A,3Bをその両側から挟むように揺 動軸2に外嵌圧入される二つ一対の固定リングである。
【0020】 この実施例では、軸受ハウジング1をセラミックス製の外レース4の線膨張係 数に近似する材料にしており、揺動軸2を例えばSUS304などの金属として いる。
【0021】 内レース3A,3Bそれぞれの径方向の外周面は、一定の曲率をもつ径方向に 凸状の球面形に、また、外レース4の径方向の内周面は内レース3A,3Bの外 周面と一致もしくはほぼ一致する曲率をもつ径方向に凹状の球面形に、それぞれ 形成されている。内レース3A,3Bは、外レース4に所定の微小隙間を持つ状 態にはめ合わされ、また、揺動軸2に対しては十分に大きな嵌め合い隙間を存し てはめ合わされる。さらに、二つの内レース3A,3Bは、それぞれ、内周面の 軸方向両側部分に軸方向中央部分の内径寸法よりも大きくなる大径円筒面6A, 6Bが形成されている。なお、このような内レース3A,3Bや外レース4をセ ラミックスで製作する場合、セラミックス粉体(窒化ケイ素)に稀土類元素を焼 結助剤として混合したものを用いて、まず、それぞれ所定形状に成形し、その後 、この成形品を、HP(ホット・プレス)、HIP(ホット・アイソスタテック ・プレス)、CIP(コールド・アイソスタテック・プレス)と称する方法でも って焼結すればよい。
【0022】 固定リング5,5個々は、それぞれ、揺動軸2に外嵌圧入される寸法の軸方向 貫通孔(符号省略)を有しているとともに、軸方向中央寄りから一方端面側へ向 かう領域には外径寸法が小さくなる小径円筒部7,7が形成されている。この小 径円筒部7,7の外径寸法は内レース3A,3B個々の大径円筒面6A,6Bの 内径寸法よりもごく僅かに小さく設定されている。したがって、この固定リング 5,5は、揺動軸2に外嵌圧入された状態で、その小径円筒部7,7が揺動軸2 の外周に円環状に組み合わせられる内レース3A,3B個々の大径円筒面6A, 6Bに微小隙間を介して嵌合させられ、これにより内レース3A,3B個々が揺 動軸2に対して同心状に配置されるようになる。この固定リング5,5は、揺動 軸2と同一の金属または線膨張係数の近似する材料からなる。そして、固定リン グ5,5の小径円筒部7,7の肉厚は、この小径円筒部7,7の部位が弾性圧縮 可能となるように薄く設定されている。
【0023】 次に動作を説明する。揺動軸2と内レース3A,3Bとの嵌め合い隙間を予め 十分に大きくなるように設定しているから、温度上昇に伴い揺動軸2が熱膨張し ても内レース3A,3Bに対しては無理な力がかからない。ところで、揺動軸2 の熱膨張とともに固定リング5,5が熱膨張するので、固定リング5,5の小径 円筒部7,7により内レース3A,3Bが外レース4側へ押し付けられるように 圧迫させられることになって、内レース3A,3Bが揺動軸2と同心位置のまま に保たれるようになる。このように固定リング5,5の小径円筒部7,7が熱膨 張しても、この小径円筒部7,7自信がほとんど熱膨張しない内レース3A,3 Bによって弾性圧縮させられることになって小径円筒部7,7から内レース3A ,3Bへ作用する突っ張り力が吸収されるから、内レース3A,3Bへ無理な力 が加わることもなく、内レース3A,3Bを破損させるまでには至らずに済む。 また、揺動軸2の揺動に際しても、固定リング5が圧縮変形するので内レース3 A,3Bの端部でのいわゆるエッジ当たりが緩和され、内レース3A,3Bの欠 けなどを防止できる。
【0024】 この実施例のように、揺動軸2と内レース3A,3Bとの嵌め合い隙間を予め 十分に大きくなるように設定していれば、揺動軸2の外周面や内レース3A,3 B個々の内周面の寸法精度を高精度に管理しなくてもよくなり、製作が容易とな るだけでなく製作コストの低減に貢献できるようになる。
【0025】 図3および図4には本考案の第2実施例を示している。この実施例では、上記 実施例と異なり、軸受ハウジング1をSUS304などの金属とし、揺動軸2を 内レース3A,3Bの線膨張係数と近似する材料としており、外レース4側の問 題を解決する例を挙げている。
【0026】 この実施例では、外レース4を軸受ハウジング1に位置決め固定するために固 定リング8,8を用いている。この固定リング8,8は、軸受ハウジング1に内 嵌圧入されるものであり、その一側面の円周数箇所には軸方向に沿って突出する 正面視ほぼ扇形の突起9,9(請求項に記載の掛止部に相当)が設けられている 。この突起9,9の径方向の厚み寸法は、径方向に内外へ弾性伸張可能となるよ うにごく薄く設定されている。そして、外レース4は、その軸方向両側面の円周 数箇所に固定リング8,8の突起9,9が嵌まる形状の凹部10,10が形成さ れている。
【0027】 動作を説明する。温度上昇すると、軸受ハウジング1および固定リング8,8 が熱膨張してその孔径寸法が大きくなる一方で、セラミックス製の外レース4が ほとんど熱膨張しないから、固定リング8,8の突起9,9によってセラミック ス製の外レース4が径方向外向きに引っ張られることになり、外レース4が軸受 ハウジング1と同心位置のままに保たれるようになる。このように突起9,9が 熱膨張しても、この突起9,9自信がほとんど熱膨張しない外レース4によって 弾性伸張させられることになって当該突起9,9から外レース4へ作用する引っ 張り力が吸収されるから、外レース4へ無理な力が加わることもなく、外レース 4を破損させるまでには至らずに済む。上記突起9,9は突起状でなくても全周 にわたる鍔状のものでもよい。この場合、外レース4の凹部10,10は溝状に 形成される。
【0028】 この実施例でも、軸受ハウジング1と外レース4との嵌め合い隙間を予め十分 に大きくなるように設定しているから、軸受ハウジング1の内周面や外レース4 の外周面の寸法精度を高精度に管理しなくてもよくなり、製作が容易となるだけ でなく製作コストの低減に貢献できるようになる。
【0029】 図5には本考案の第3実施例を示している。この実施例は、図1と図3の構造 を合併した例を挙げており、内レース3A,3Bと外レース4の両方について温 度上昇時の対策を施している。なお、この実施例では、軸受ハウジング1と揺動 軸2とは例えばSUS304などの金属からなる。この実施例の構成および動作 は上述した二つの実施例を組み合わせたものとなるので、ここでの詳細な説明は 割愛する。
【0030】 なお、上記の各実施例において、内レース3A,3Bの外周面と外レース4の 内周面との凹凸の関係は逆であってもよい。また、上記実施例とは逆に、内レー スを円環状に形成するとともに外レースを半円形のもの二つとしたものや、ある いは外レースに入れ溝を形成して内レースと外レースの両方を円環状にしたもの なども本考案の適用対象となる。
【0031】 さらに、図3に示す第2実施例の変形実施例として、例えば図6や図7に示す ようなものも考えられる。すなわち、図6では、固定リング8,8の突起9,9 を、外レース4の内周面の端縁部分に引っ掛けるようにしている。この場合、外 レース4に凹部10,10を設ける代わりに、揺動軸2とともに内レース3A, 3Bが揺動したときに内レース3A,3Bの軸方向両側部分が突起9,9に当接 しないように内レース3A,3Bの軸方向幅を短く設定する必要がある。図7で は、固定リング8,8の代わりに、四つの掛止爪8′,8′を用いた例を挙げて いる。この掛止爪8′,8′は、外レース4の内周面の円周数箇所にスポット的 に固定されるものであり、それぞれ、一側面に軸方向に突出する突起9′,9′ が設けられている。
【0032】 この他、図3、図6、図7の例において、突起9,9′を弾性素材で形成して 本体部分とインサート成形したものも本考案に含まれる。また、図7の例だと、 掛止爪8′,8′を弾性部材を介して軸受ハウジング1に取り付けるようにして もよい。
【0033】
以上説明したように、本考案によれば、次のような効果が得られる。
【0034】 本考案の第1のセラミックス製球面すべり軸受では、セラミックスよりも線膨 張係数の大きな揺動軸が熱膨張してもそれから無理な圧迫力を受けずに済むから 、内レースの破損を防止できるようになる。しかも、揺動軸の熱膨張の有無に関 係なく内レースを揺動軸と同心状に配置できるから、揺動軸の支持状態を常に安 定化できるようになる。加えて、内レースと揺動軸との嵌め合い隙間を十分に大 きくしているため、揺動軸と内レースとの各嵌め合い面の寸法精度を高精度に管 理せずに済んで、製作コストの低減に貢献できる。
【0035】 本考案の第2のセラミックス製球面すべり軸受では、セラミックスよりも線膨 張係数の大きな軸受ハウジングの熱膨張の有無に関係なく外レースを揺動軸と同 心状に配置できるから、当該セラミックス製球面すべり軸受を介して支持する揺 動軸の支持状態を常に安定化できるようになる。
【0036】 本考案の第3のセラミックス製球面すべり軸受では、本考案の第1,第2のセ ラミックス製球面すべり軸受それぞれについての作用、効果を同時に発揮できる から、セラミックスよりも線膨張係数の大きな揺動軸および軸受ハウジングの間 に好ましい状態で装着できるから、セラミックス製球面すべり軸受の実用化に大 きく貢献できる。
【図1】本考案のセラミックス製球面すべり軸受の第1
実施例の縦断面図。
実施例の縦断面図。
【図2】図1の側面図。
【図3】本考案のセラミックス製球面すべり軸受の第2
実施例の縦断面図。
実施例の縦断面図。
【図4】図3の側面図。
【図5】本考案のセラミックス製球面すべり軸受の第3
実施例の縦断面図。
実施例の縦断面図。
【図6】本考案の第2実施例に関する変形実施例を示す
縦断面図。
縦断面図。
【図7】本考案の第2実施例に関する変形実施例を示す
側面図。
側面図。
1 軸受ハウジング 2 揺動軸 3A,3B 内レース 4 外レース 5,5 内レースの固定リング 7,7 固定リングの小径円筒部 8,8 外レースの固定リング 9,9 固定リングの突起
Claims (5)
- 【請求項1】セラミックス製内レースの径方向外周面を
径方向に一定の曲率をもつ凸状または凹状に形成すると
ともに、セラミックス製外レースの径方向内周面を同じ
く径方向に対し前記曲率に一致もしくはほぼ一致する曲
率をもって凹状または凸状に形成したセラミックス製球
面すべり軸受であって、 セラミックス製の内レースよりも線膨張係数の大きな軸
の外周に前記内レースが所要の隙間を存して配置され、
かつ、内レースが、軸に装着される二つの固定リングで
もって軸方向両側から挟まれるとともに、該二つの固定
リングに備える弾性圧縮可能な円筒部が前記内レースと
軸との間の隙間に介入されることにより軸に同心状に固
定されている、ことを特徴とするセラミックス製球面す
べり軸受。 - 【請求項2】セラミックス製内レースの径方向外周面を
径方向に一定の曲率をもつ凸状または凹状に形成すると
ともに、セラミックス製外レースの径方向内周面を同じ
く径方向に対し前記曲率に一致もしくはほぼ一致する曲
率をもって凹状または凸状に形成したセラミックス製球
面すべり軸受であって、 セラミックス製の外レースよりも線膨張係数の大きな軸
受ハウジングの内周に前記外レースが配置され、かつ、
外レースが、軸受ハウジングに取り付けられる固定部材
でもって軸方向両側から挟まれるとともに、該固定部材
に備える弾性伸張可能な掛止部が前記外レースに引っ掛
けられることにより軸受ハウジングに同心状に固定され
ている、ことを特徴とするセラミックス製球面すべり軸
受。 - 【請求項3】セラミックス製内レースの径方向外周面を
径方向に一定の曲率をもつ凸状または凹状に形成すると
ともに、セラミックス製外レースの径方向内周面を同じ
く径方向に対し前記曲率に一致もしくはほぼ一致する曲
率をもって凹状または凸状に形成したセラミックス製球
面すべり軸受であって、 セラミックス製の内レースよりも線膨張係数の大きな軸
の外周に前記内レースが所要の隙間を存して配置され、
かつ、内レースが、軸に装着される二つの固定リングで
もって軸方向両側から挟まれるとともに、該二つの固定
リングに備える弾性圧縮可能な円筒部が前記内レースと
軸との間の隙間に介入されることにより軸に同心状に固
定されており、 セラミックス製の外レースよりも線膨張係数の大きな軸
受ハウジングの内周に前記外レースが配置され、かつ、
外レースが、軸受ハウジングに取り付けられる固定部材
でもって軸方向両側から挟まれるとともに、該固定部材
に備える弾性伸張可能な掛止部が前記外レースに引っ掛
けられることにより軸受ハウジングに同心状に固定され
ている、ことを特徴とするセラミックス製球面すべり軸
受。 - 【請求項4】請求項2に記載のセラミックス製球面すべ
り軸受において、前記固定部材が、軸受ハウジングの内
周部に嵌合されるようなリング形に形成されていて、そ
の円周数箇所に前記掛止部が設けられるものである、こ
とを特徴とするセラミックス製球面すべり軸受。 - 【請求項5】請求項2に記載のセラミックス製球面すべ
り軸受において、前記固定部材が、軸受ハウジングの内
周部の数箇所に個別に取り付けられる複数個の片からな
り、それら個々に前記掛止部が設けられるものである、
ことを特徴とするセラミックス製球面すべり軸受。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1977392U JP2553673Y2 (ja) | 1992-04-02 | 1992-04-02 | セラミックス製球面すべり軸受 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1977392U JP2553673Y2 (ja) | 1992-04-02 | 1992-04-02 | セラミックス製球面すべり軸受 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0581525U true JPH0581525U (ja) | 1993-11-05 |
JP2553673Y2 JP2553673Y2 (ja) | 1997-11-12 |
Family
ID=12008658
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1977392U Expired - Lifetime JP2553673Y2 (ja) | 1992-04-02 | 1992-04-02 | セラミックス製球面すべり軸受 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2553673Y2 (ja) |
-
1992
- 1992-04-02 JP JP1977392U patent/JP2553673Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2553673Y2 (ja) | 1997-11-12 |
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