JP2970029B2 - 環状体の取付装置 - Google Patents
環状体の取付装置Info
- Publication number
- JP2970029B2 JP2970029B2 JP8517491A JP8517491A JP2970029B2 JP 2970029 B2 JP2970029 B2 JP 2970029B2 JP 8517491 A JP8517491 A JP 8517491A JP 8517491 A JP8517491 A JP 8517491A JP 2970029 B2 JP2970029 B2 JP 2970029B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- spacer
- annular body
- mating member
- radial direction
- linear expansion
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Support Of The Bearing (AREA)
- Mounting Of Bearings Or Others (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、たとえば軸受の内
輪,外輪などの環状体と、この環状体を取り付ける相手
部材との線膨張係数が相違する場合における環状体の取
付装置に関する。
輪,外輪などの環状体と、この環状体を取り付ける相手
部材との線膨張係数が相違する場合における環状体の取
付装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、たとえば転がり軸受とこれを取り
付ける相手部材との線膨張係数が相違する場合の取付構
造に関する報文が、LUBRICATION ENGINEERING 1981年7
月号の407〜415頁に掲載されている。
付ける相手部材との線膨張係数が相違する場合の取付構
造に関する報文が、LUBRICATION ENGINEERING 1981年7
月号の407〜415頁に掲載されている。
【0003】この転がり軸受は、図3に示すように、軸
1に取り付けられた内輪2と、図示を省略した軸箱に取
り付けられた外輪3との間に、保持器6付きの円筒ころ
5が配設されており、軸1は鋼材により、内輪2はセラ
ミック材により作られている。内輪2の軸方向の両側端
面は中心軸線に対して外開きに拡径するテーパ面であっ
て、軸1にすきまばめにより嵌合されている。この内輪
2の両側端面は、軸1にしまりばめにより嵌合された鋼
材からなる一対の間座4によって挟着されており、軸1
や間座4が熱膨張したときに、内輪2と間座4とが挟着
面上で相対的に摺動することによって過大な負荷が作用
しないようにしてある。
1に取り付けられた内輪2と、図示を省略した軸箱に取
り付けられた外輪3との間に、保持器6付きの円筒ころ
5が配設されており、軸1は鋼材により、内輪2はセラ
ミック材により作られている。内輪2の軸方向の両側端
面は中心軸線に対して外開きに拡径するテーパ面であっ
て、軸1にすきまばめにより嵌合されている。この内輪
2の両側端面は、軸1にしまりばめにより嵌合された鋼
材からなる一対の間座4によって挟着されており、軸1
や間座4が熱膨張したときに、内輪2と間座4とが挟着
面上で相対的に摺動することによって過大な負荷が作用
しないようにしてある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記の転がり軸受にお
いては、軸受に負荷される荷重は内輪2の両側端面のく
さび作用により拡大されて間座4に伝達されるため、内
輪2の両側端面における接触面圧が著しく増大して摩
耗,破損したり、負荷荷重が限界に達して破壊するなど
の不都合が生じることがあり、負荷荷重の上限値が小さ
い値に制約されるという問題がある。
いては、軸受に負荷される荷重は内輪2の両側端面のく
さび作用により拡大されて間座4に伝達されるため、内
輪2の両側端面における接触面圧が著しく増大して摩
耗,破損したり、負荷荷重が限界に達して破壊するなど
の不都合が生じることがあり、負荷荷重の上限値が小さ
い値に制約されるという問題がある。
【0005】また、内輪2と間座4とを軸1に組み付け
るに当たって、すきまばめにより嵌合されている内輪2
と、しまりばめにより嵌合されている間座4との間で相
対滑りが生じるため、正確な心出しが困難であって組付
け作業に熟練を要し、作業性の点でも支障がある。
るに当たって、すきまばめにより嵌合されている内輪2
と、しまりばめにより嵌合されている間座4との間で相
対滑りが生じるため、正確な心出しが困難であって組付
け作業に熟練を要し、作業性の点でも支障がある。
【0006】この発明は上記の問題を解決して、相手部
材とは異なる線膨張係数を有する環状体の運転使用中
に、環状体の摩耗,破損等が生じ難く、また相手部材に
対して環状体の正確な組付けが容易にできる取付装置を
提供することを目的とする。
材とは異なる線膨張係数を有する環状体の運転使用中
に、環状体の摩耗,破損等が生じ難く、また相手部材に
対して環状体の正確な組付けが容易にできる取付装置を
提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明は次のような構成からなる。すなわち、本発
明に係る請求項1記載の環状体の取付装置は、相手部材
の外周または内周に嵌合された環状体がその相手部材と
は異なる線膨張係数を有し、この環状体の相手部材との
嵌合面とは反対側の軸方向両側の周面に、相手部材の外
周または内周と固く係合する一対の間座の円筒部を嵌合
してなる取付装置であって、前記間座は、相手部材に接
する部分から環状体に接する部分に至る半径方向の線膨
張係数が、相手部材と環状体とによる半径方向の線膨張
係数の変化と共通する方向をもって半径方向に連続的ま
たは段階的に変化する材料によって構成されたうえ、前
記間座の前記円筒部は半径方向に弾性変形可能な薄肉構
造を有していて、前記間座により環状体が相手部材に対
し半径方向に弾性的に支持されていることを特徴とす
る。 また、本発明に係る請求項2記載の環状体の取付装
置は、相手部材の外周または内周に嵌合された環状体が
その相手部材とは異なる線膨張係数を有し、この環状体
の相手部材との嵌合面とは反対側の軸方向両側の周面
に、相手部材の外周または内周と固く係合する一対の間
座の円筒部を嵌合してなる取付装置であって、前記間座
は、相手部材に接する部分から環状体に接する部分に至
る半径方向の線膨張係数が、相手部材と環状体とによる
半径方向の線膨張係数の変化と共通する方向をもって半
径方向に連続的または段階的に変化する材料によって構
成されたうえ、前記間座の前記円筒部を半径方向に弾性
変形可能にする肉抜き部分を前記円筒部の基端側の底面
に設けて、前記間座により環状体が相手部材に対し半径
方向に弾性的に支持されていることを特徴とする。
め、本発明は次のような構成からなる。すなわち、本発
明に係る請求項1記載の環状体の取付装置は、相手部材
の外周または内周に嵌合された環状体がその相手部材と
は異なる線膨張係数を有し、この環状体の相手部材との
嵌合面とは反対側の軸方向両側の周面に、相手部材の外
周または内周と固く係合する一対の間座の円筒部を嵌合
してなる取付装置であって、前記間座は、相手部材に接
する部分から環状体に接する部分に至る半径方向の線膨
張係数が、相手部材と環状体とによる半径方向の線膨張
係数の変化と共通する方向をもって半径方向に連続的ま
たは段階的に変化する材料によって構成されたうえ、前
記間座の前記円筒部は半径方向に弾性変形可能な薄肉構
造を有していて、前記間座により環状体が相手部材に対
し半径方向に弾性的に支持されていることを特徴とす
る。 また、本発明に係る請求項2記載の環状体の取付装
置は、相手部材の外周または内周に嵌合された環状体が
その相手部材とは異なる線膨張係数を有し、この環状体
の相手部材との嵌合面とは反対側の軸方向両側の周面
に、相手部材の外周または内周と固く係合する一対の間
座の円筒部を嵌合してなる取付装置であって、前記間座
は、相手部材に接する部分から環状体に接する部分に至
る半径方向の線膨張係数が、相手部材と環状体とによる
半径方向の線膨張係数の変化と共通する方向をもって半
径方向に連続的または段階的に変化する材料によって構
成されたうえ、前記間座の前記円筒部を半径方向に弾性
変形可能にする肉抜き部分を前記円筒部の基端側の底面
に設けて、前記間座により環状体が相手部材に対し半径
方向に弾性的に支持されていることを特徴とする。
【0008】環状体に対する間座の弾性支持構造として
は、間座の円筒部を薄肉に成形するか、または、この円
筒部の基端側の底面に肉抜き部分を設けるのが好まし
い。また、間座の円筒部の環状体との嵌合面に、軸方向
のスリットを円周方向に間隔をおいて形成してもよい。
は、間座の円筒部を薄肉に成形するか、または、この円
筒部の基端側の底面に肉抜き部分を設けるのが好まし
い。また、間座の円筒部の環状体との嵌合面に、軸方向
のスリットを円周方向に間隔をおいて形成してもよい。
【0009】さらに、本発明に係る請求項3記載の環状
体の取付装置は、請求項1または請求項2記載の環状体
の取付装置において、間座の相手部材と接する部分が相
手部材とほぼ等しい線膨張係数を有し、間座の環状体と
接する部分が環状体とほぼ等しい線膨張係数を有してい
ることを特徴とする。
体の取付装置は、請求項1または請求項2記載の環状体
の取付装置において、間座の相手部材と接する部分が相
手部材とほぼ等しい線膨張係数を有し、間座の環状体と
接する部分が環状体とほぼ等しい線膨張係数を有してい
ることを特徴とする。
【0010】間座の線膨張係数が連続的に変化する材料
としては、たとえばセラミック材と金属材とを適宜の比
率で混合した複合材料を使用し、間座の線膨張係数が段
階的に変化する材料としては、たとえば線膨張係数の異
なる少なくとも2個の素材を半径方向に積層したものを
使用する。また間座を弾性変形し易いセラミック材と金
属材とにより構成してもよい。
としては、たとえばセラミック材と金属材とを適宜の比
率で混合した複合材料を使用し、間座の線膨張係数が段
階的に変化する材料としては、たとえば線膨張係数の異
なる少なくとも2個の素材を半径方向に積層したものを
使用する。また間座を弾性変形し易いセラミック材と金
属材とにより構成してもよい。
【0011】
【作用】この発明の取付装置によって相手部材に取り付
けられた環状体は、環状体に負荷された荷重を、環状体
に嵌合された間座を介して相手部材に伝達する。
けられた環状体は、環状体に負荷された荷重を、環状体
に嵌合された間座を介して相手部材に伝達する。
【0012】環状体の取付時と使用時または運転時との
間の温度変化により、環状体と間座との間に熱応力、し
め代の変化が発生しても、間座の円筒部が弾性変形して
熱応力を緩和し、しめ代の変化分を吸収する。また、間
座の線膨張係数が半径方向に変化する方向性をもってい
るので、間座の相手部材および環状体に対するしめ代の
変化量と、相手部材と環状体との間のしめ代の変化に伴
って生じる間座の相手部材および環状体に対するしめ代
の変化量との合計が、間座の内部歪によって吸収され
る。このため、環状体に負荷された荷重は間座を介して
有効に相手部材に伝達される。
間の温度変化により、環状体と間座との間に熱応力、し
め代の変化が発生しても、間座の円筒部が弾性変形して
熱応力を緩和し、しめ代の変化分を吸収する。また、間
座の線膨張係数が半径方向に変化する方向性をもってい
るので、間座の相手部材および環状体に対するしめ代の
変化量と、相手部材と環状体との間のしめ代の変化に伴
って生じる間座の相手部材および環状体に対するしめ代
の変化量との合計が、間座の内部歪によって吸収され
る。このため、環状体に負荷された荷重は間座を介して
有効に相手部材に伝達される。
【0013】
【実施例】以下、この発明の実施例を図面に基づいて説
明する。
明する。
【0014】図1は、この発明を円筒ころ軸受の内輪
(環状体)と軸(相手部材)との組付けに適用した実施
例である。同図の円筒ころ軸受は、内輪20,外輪30
および内輪20と外輪30との間で保持器51に保持案
内される円筒ころ50により構成されている。
(環状体)と軸(相手部材)との組付けに適用した実施
例である。同図の円筒ころ軸受は、内輪20,外輪30
および内輪20と外輪30との間で保持器51に保持案
内される円筒ころ50により構成されている。
【0015】内輪20の内周側嵌合面21は、軸10に
対してすきまばめにより嵌合し、内輪20の軸方向両側
端面22に形成された垂直面を一対の間座40により挟
着支持した状態で取り付けてある。
対してすきまばめにより嵌合し、内輪20の軸方向両側
端面22に形成された垂直面を一対の間座40により挟
着支持した状態で取り付けてある。
【0016】内輪20の両側端面22と間座40の対向
端面とは、接触させる場合だけに限らず、適当な軸方向
すきまを介して対向させてもよい。
端面とは、接触させる場合だけに限らず、適当な軸方向
すきまを介して対向させてもよい。
【0017】上記の円筒ころ軸受の内輪20の構成材料
は、たとえば窒化珪素のようなセラミック材、軸10の
構成材料が鋼材であり、外輪30および円筒ころ50の
構成材料は軸受鋼である。間座40の構成材料について
は後述する。
は、たとえば窒化珪素のようなセラミック材、軸10の
構成材料が鋼材であり、外輪30および円筒ころ50の
構成材料は軸受鋼である。間座40の構成材料について
は後述する。
【0018】各間座40は、軸10の外周面に嵌合する
円環部40aと、円環部40aから軸方向に突出して内
輪20の軸方向両側端部の外周側嵌合面23に嵌合する
円筒部40bとにより構成され、円環部40aの内周面
42が、軸10に対してしまりばめに嵌合、または接
着、溶接、ねじ締着等により固く係合し、円筒部40b
の内周面43が、内輪20に対してしまりばめにより嵌
合し、内輪20の軸方向両端部を軸10に対して半径方
向に弾性的に支持した構造にしてある。
円環部40aと、円環部40aから軸方向に突出して内
輪20の軸方向両側端部の外周側嵌合面23に嵌合する
円筒部40bとにより構成され、円環部40aの内周面
42が、軸10に対してしまりばめに嵌合、または接
着、溶接、ねじ締着等により固く係合し、円筒部40b
の内周面43が、内輪20に対してしまりばめにより嵌
合し、内輪20の軸方向両端部を軸10に対して半径方
向に弾性的に支持した構造にしてある。
【0019】すなわち、各間座40は、円筒部40bの
肉厚が薄く、容易に半径方向に弾性変形し易い構造にな
っており、さらに円筒部40bの基端側の底面には肉抜
き部分41を設けて、弾性変形がより容易にできるよう
にしてある。上記の円筒部40bの薄肉構造と肉抜き構
造とは、何れか一方のみを設けてもよい。なお、間座4
0の円筒部40bの内周面43に、軸方向のスリットを
円周方向に間隔をおいて形成してもよい(図示を省
略)。
肉厚が薄く、容易に半径方向に弾性変形し易い構造にな
っており、さらに円筒部40bの基端側の底面には肉抜
き部分41を設けて、弾性変形がより容易にできるよう
にしてある。上記の円筒部40bの薄肉構造と肉抜き構
造とは、何れか一方のみを設けてもよい。なお、間座4
0の円筒部40bの内周面43に、軸方向のスリットを
円周方向に間隔をおいて形成してもよい(図示を省
略)。
【0020】また、この間座40は、軸10と接する内
周側部分から内輪20と接する外周側部分に至る半径方
向の線膨張係数が、軸10の線膨張係数αsと内輪20
の線膨張係数αj とによる半径方向の変化と共通する方
向で半径方向に変化する方向性をもつ材料により構成さ
れている。
周側部分から内輪20と接する外周側部分に至る半径方
向の線膨張係数が、軸10の線膨張係数αsと内輪20
の線膨張係数αj とによる半径方向の変化と共通する方
向で半径方向に変化する方向性をもつ材料により構成さ
れている。
【0021】間座40を構成する材料の線膨張係数は、
半径方向に連続的に変化するものに限らず、半径方向に
段階的に変化するものであってもよい。線膨張係数が連
続的に変化する材料としては、たとえばセラミック材と
金属材との配合比を半径方向に異ならせた複合材料(傾
斜機能材料)を用いることができ、線膨張係数が段階的
に変化する材料としては、たとえば線膨張係数の異なる
少なくとも2個の素材を嵌合、接着等により半径方向に
重ね合わせた積層材料を用いることができる。
半径方向に連続的に変化するものに限らず、半径方向に
段階的に変化するものであってもよい。線膨張係数が連
続的に変化する材料としては、たとえばセラミック材と
金属材との配合比を半径方向に異ならせた複合材料(傾
斜機能材料)を用いることができ、線膨張係数が段階的
に変化する材料としては、たとえば線膨張係数の異なる
少なくとも2個の素材を嵌合、接着等により半径方向に
重ね合わせた積層材料を用いることができる。
【0022】上記の各材料を用いて間座40を構成する
場合において、間座40の円環部40aの内周面42を
含む内周側部分の線膨張係数が軸10の線膨張係数αs
にほぼ等しく、間座40の円筒部40bの内周面43を
含む外周側部分の線膨張係数が内輪20の線膨張係数α
j にほぼ等しくなるように設定し、間座40の内周側部
分から外周側部分に至る中間部分の線膨張係数が連続的
または段階的に変化して順次減少するように設定するの
が好ましい。
場合において、間座40の円環部40aの内周面42を
含む内周側部分の線膨張係数が軸10の線膨張係数αs
にほぼ等しく、間座40の円筒部40bの内周面43を
含む外周側部分の線膨張係数が内輪20の線膨張係数α
j にほぼ等しくなるように設定し、間座40の内周側部
分から外周側部分に至る中間部分の線膨張係数が連続的
または段階的に変化して順次減少するように設定するの
が好ましい。
【0023】また、間座40の構成材料としては、上記
の性質に加えて、弾性変形し易い性質を有する材料、た
とえばセラミック材としてジルコニア、金属材としてば
ね鋼等を用いてもよい。
の性質に加えて、弾性変形し易い性質を有する材料、た
とえばセラミック材としてジルコニア、金属材としてば
ね鋼等を用いてもよい。
【0024】いま、上記構成の軸受の使用時における温
度が軸受の取付時よりも高温になった場合について、軸
10、内輪20および間座40の間での荷重伝達機構を
考えると、温度が上昇するに伴って、内輪20の外周側
嵌合面23に対する間座40の円筒部40bの円筒部4
0bの内周面43のしめ代が変化しても、間座40の円
筒部40bは内輪20を軸10に対して半径方向に弾性
支持しているため、上記のしめ代の変化量の多くの部分
は、間座40の円筒部40bが半径方向外方へ弾性変形
(膨張)することによって吸収される。とくに、間座4
0を弾性変形し易い材料で構成した場合には、上記しめ
代の変化量のより多くの部分を、間座40の円筒部40
bの弾性変形によってあらかじめ吸収しておくことがで
きる。
度が軸受の取付時よりも高温になった場合について、軸
10、内輪20および間座40の間での荷重伝達機構を
考えると、温度が上昇するに伴って、内輪20の外周側
嵌合面23に対する間座40の円筒部40bの円筒部4
0bの内周面43のしめ代が変化しても、間座40の円
筒部40bは内輪20を軸10に対して半径方向に弾性
支持しているため、上記のしめ代の変化量の多くの部分
は、間座40の円筒部40bが半径方向外方へ弾性変形
(膨張)することによって吸収される。とくに、間座4
0を弾性変形し易い材料で構成した場合には、上記しめ
代の変化量のより多くの部分を、間座40の円筒部40
bの弾性変形によってあらかじめ吸収しておくことがで
きる。
【0025】また、軸受の使用時における温度上昇に伴
って、間座40の円環部40aと円筒部bとの各内周面
42、43の軸10と内輪20とに対するしめ代が変化
し、これに内輪20と軸10との間に生じるしめ代の変
化に伴う間座40の軸および内輪20に対するしめ代の
変化量が加えられても、間座40の線膨張係数は半径方
向に変化する方向性をもっているので、上記しめ代の変
化量の合計は、間座40の内部歪によって吸収され、零
に近い値とすることできる。
って、間座40の円環部40aと円筒部bとの各内周面
42、43の軸10と内輪20とに対するしめ代が変化
し、これに内輪20と軸10との間に生じるしめ代の変
化に伴う間座40の軸および内輪20に対するしめ代の
変化量が加えられても、間座40の線膨張係数は半径方
向に変化する方向性をもっているので、上記しめ代の変
化量の合計は、間座40の内部歪によって吸収され、零
に近い値とすることできる。
【0026】その結果、温度上昇の前後によって内輪2
0と間座40との間に生じる熱応力を含む嵌合い応力の
変化および間座40と軸10および内輪20との間に生
じるしめ代の変化は、円筒部40bのこのような顕著な
弾性変形がない場合、およびまたは、間座40の上記の
ような線膨張係数の方向性がない場合に比べて減少し、
いずれも取付時と比べてほとんど変化しない。このた
め、温度変化に伴う熱応力の増大によって内輪20を破
壊するということがない。
0と間座40との間に生じる熱応力を含む嵌合い応力の
変化および間座40と軸10および内輪20との間に生
じるしめ代の変化は、円筒部40bのこのような顕著な
弾性変形がない場合、およびまたは、間座40の上記の
ような線膨張係数の方向性がない場合に比べて減少し、
いずれも取付時と比べてほとんど変化しない。このた
め、温度変化に伴う熱応力の増大によって内輪20を破
壊するということがない。
【0027】また、このような取付状態で軸受が負荷を
受けたときは、軸10に作用した荷重は間座40の円筒
部40bを介して内輪20に伝達されるが、間座40の
円筒部40bは弾性変形しながら荷重を伝達するので、
内輪20を破壊することがない。したがって、この軸受
は有効に荷重を伝達することができる。
受けたときは、軸10に作用した荷重は間座40の円筒
部40bを介して内輪20に伝達されるが、間座40の
円筒部40bは弾性変形しながら荷重を伝達するので、
内輪20を破壊することがない。したがって、この軸受
は有効に荷重を伝達することができる。
【0028】また、上記実施例において、内輪20の内
周側嵌合面21と外周側嵌合面23とが、それぞれ軸1
0と間座40とに対して遅くとも軸受の使用時に固い嵌
合状態となり、かつ、内輪10の内周側嵌合面21にお
ける最大引張応力と、外周側嵌合面23における最大圧
縮応力とが、それぞれ内輪20の構成材料の各許容最大
応力よりも小さくなるように、各嵌合面21,23の寸
法を設定することもできる。
周側嵌合面21と外周側嵌合面23とが、それぞれ軸1
0と間座40とに対して遅くとも軸受の使用時に固い嵌
合状態となり、かつ、内輪10の内周側嵌合面21にお
ける最大引張応力と、外周側嵌合面23における最大圧
縮応力とが、それぞれ内輪20の構成材料の各許容最大
応力よりも小さくなるように、各嵌合面21,23の寸
法を設定することもできる。
【0029】このように構成すると、軸受に負荷された
荷重の一部は、間座40を介するだけでなく、内輪20
の内周側嵌合面21をも介して軸10に伝達されるか
ら、間座40の分担荷重が軽減し、内輪20の外周側嵌
合面23に加えられる応力を減少することができ、か
つ、内輪20が負荷された荷重によって破壊することは
確実に防止できることになる。
荷重の一部は、間座40を介するだけでなく、内輪20
の内周側嵌合面21をも介して軸10に伝達されるか
ら、間座40の分担荷重が軽減し、内輪20の外周側嵌
合面23に加えられる応力を減少することができ、か
つ、内輪20が負荷された荷重によって破壊することは
確実に防止できることになる。
【0030】なお、この円筒ころ軸受においては、間座
40の円筒部40bの軸方向端部44の端面が円筒ころ
50の端面に近接対向して円筒ころ50の案内つばとし
ての機能を兼ね、さらにその軸方向端部44の外径面が
保持器51の内径面に近接対向して保持器51の案内輪
としての機能を兼ねている。これらの機能はいずれか一
方のみを兼ねるようにしてもよい。
40の円筒部40bの軸方向端部44の端面が円筒ころ
50の端面に近接対向して円筒ころ50の案内つばとし
ての機能を兼ね、さらにその軸方向端部44の外径面が
保持器51の内径面に近接対向して保持器51の案内輪
としての機能を兼ねている。これらの機能はいずれか一
方のみを兼ねるようにしてもよい。
【0031】図2は、この発明を玉軸受の内輪(環状
体)と軸(相手部材)との組付けに適用した実施例であ
る。同図の玉軸受は、内輪20,外輪30および内輪2
0と外輪30との間で保持器54に保持案内される玉5
3により構成され、内輪20の内周側嵌合面21が軸1
0にすきまばめにより嵌合され、内輪20の軸方向両側
端部の外周側嵌合面23には、軸10に対して肩部11
と軸10に螺合したナット60とにより固く係合する一
対の間座40が、しまりばめにより嵌合されている。内
輪20の軸方向両側端面22は、中心軸線に対して外開
き方向に拡径するテーパ面に形成されており、この両側
端面22と同一傾斜角度の対向端面をもつ一対の中間間
座45を、軸10に固く係合して内輪20と間座40と
の間に配置し、中間間座45を介して内輪20を挟着し
てある。この実施例の間座40は、円筒部40bの先端
部分のみを薄肉構造にしてあり、図1の肉抜き部分は省
略している。
体)と軸(相手部材)との組付けに適用した実施例であ
る。同図の玉軸受は、内輪20,外輪30および内輪2
0と外輪30との間で保持器54に保持案内される玉5
3により構成され、内輪20の内周側嵌合面21が軸1
0にすきまばめにより嵌合され、内輪20の軸方向両側
端部の外周側嵌合面23には、軸10に対して肩部11
と軸10に螺合したナット60とにより固く係合する一
対の間座40が、しまりばめにより嵌合されている。内
輪20の軸方向両側端面22は、中心軸線に対して外開
き方向に拡径するテーパ面に形成されており、この両側
端面22と同一傾斜角度の対向端面をもつ一対の中間間
座45を、軸10に固く係合して内輪20と間座40と
の間に配置し、中間間座45を介して内輪20を挟着し
てある。この実施例の間座40は、円筒部40bの先端
部分のみを薄肉構造にしてあり、図1の肉抜き部分は省
略している。
【0032】この軸受を構成する軸10、内輪20、外
輪30、玉53および間座40の構成材料は、図1の場
合と同じであり、中間間座45は軸10と同等の線膨張
係数をもつ材料により作られている。
輪30、玉53および間座40の構成材料は、図1の場
合と同じであり、中間間座45は軸10と同等の線膨張
係数をもつ材料により作られている。
【0033】上記構成の玉軸受における間座40が内輪
20を軸10に対して半径方向に弾性支持している構成
については、図1の場合と変わりはないが、軸受に負荷
された荷重は、内輪20の外周側嵌合面23を介して、
間座40によって分担されるだけでなく、内輪20の両
側端面22を介して中間間座45が分担した荷重を軸1
0に伝達することができるから、間座40のみで荷重を
分担する場合に比べて、円筒部40bの分担荷重が減少
する。
20を軸10に対して半径方向に弾性支持している構成
については、図1の場合と変わりはないが、軸受に負荷
された荷重は、内輪20の外周側嵌合面23を介して、
間座40によって分担されるだけでなく、内輪20の両
側端面22を介して中間間座45が分担した荷重を軸1
0に伝達することができるから、間座40のみで荷重を
分担する場合に比べて、円筒部40bの分担荷重が減少
する。
【0034】したがって、この実施例によれば、間座4
0の円筒部40bの弾性変形量が過大になることはない
ので、間座40の構成材料から定まる許容応力の限界内
で円筒部40bの一層の薄肉化を計ることができ、さら
には内輪20の外周側嵌合面23への熱応力を著しく減
少させることができる。
0の円筒部40bの弾性変形量が過大になることはない
ので、間座40の構成材料から定まる許容応力の限界内
で円筒部40bの一層の薄肉化を計ることができ、さら
には内輪20の外周側嵌合面23への熱応力を著しく減
少させることができる。
【0035】なお、この実施例においても、内輪20の
内周側嵌合面21と外周側嵌合面23とが、それぞれ軸
10と間座40とに対して遅くとも軸受の使用時におい
て固い嵌合状態になり、かつ、内輪20の最大引張応力
と最大圧縮応力とが、その構成材料の各許容最大応力よ
りも小さくなるように、各嵌合面21,23の寸法を設
定してもよい。このように構成した場合は、軸受に負荷
された荷重は、内輪20の内周側嵌合面21を介しても
軸10に伝達することができるから、間座40と中間間
座45の分担荷重がさらに減少し、内輪20の外周側嵌
合面23における応力の一層の軽減を計ることができ、
内輪20の破壊防止もさらに確実になる。
内周側嵌合面21と外周側嵌合面23とが、それぞれ軸
10と間座40とに対して遅くとも軸受の使用時におい
て固い嵌合状態になり、かつ、内輪20の最大引張応力
と最大圧縮応力とが、その構成材料の各許容最大応力よ
りも小さくなるように、各嵌合面21,23の寸法を設
定してもよい。このように構成した場合は、軸受に負荷
された荷重は、内輪20の内周側嵌合面21を介しても
軸10に伝達することができるから、間座40と中間間
座45の分担荷重がさらに減少し、内輪20の外周側嵌
合面23における応力の一層の軽減を計ることができ、
内輪20の破壊防止もさらに確実になる。
【0036】また、この実施例では、内輪20の軸方向
両側端面22の軸直角断面に対する傾斜角度θ1 ,θ2
と、内輪20の肉厚中心における軸方向の長さWp およ
び直径Dp との間に、次の関係式(1)が成立するよう
に角度,寸法を設定することができる。
両側端面22の軸直角断面に対する傾斜角度θ1 ,θ2
と、内輪20の肉厚中心における軸方向の長さWp およ
び直径Dp との間に、次の関係式(1)が成立するよう
に角度,寸法を設定することができる。
【0037】 tanθ1 +tanθ2 =2Wp /Dp ……………(1) θ1 ,θ2 は、内輪20の軸方向両側端面が外開き方向
に拡径する場合を正、外開き方向に縮径する場合を負と
する。
に拡径する場合を正、外開き方向に縮径する場合を負と
する。
【0038】このように設定すると、内輪20と軸10
との線膨張係数が相違していても、軸受の取付時と使用
時との温度変化に伴う内輪20の軸方向および半径方向
の変位差が打ち消され、内輪20と中間間座45との接
触面および内輪20と軸10との嵌合面に発生する熱応
力による影響を確実に防止することが可能となる。
との線膨張係数が相違していても、軸受の取付時と使用
時との温度変化に伴う内輪20の軸方向および半径方向
の変位差が打ち消され、内輪20と中間間座45との接
触面および内輪20と軸10との嵌合面に発生する熱応
力による影響を確実に防止することが可能となる。
【0039】上式(1)の算定手順は次のとおりであ
る。いま、温度変化ΔTによる内輪20の軸方向両側端
面22における軸方向の変位をΔx1 ,Δx2 、半径方
向の変位をΔy1 ,Δy2 とすると、 Δx1 =(αs −αj )・ΔT・(Wp −Dp tanθ1 )/2…(2a) Δx2 =(αs −αj )・ΔT・(Wp −Dp tanθ2 )/2…(2b) Δy1 =(αs −αj )・ΔT・(Dp −Wp /tanθ1 )/2…(3a) Δy2 =(αs −αj )・ΔT・(Dp −Wp /tanθ2 )/2…(3b) ただし、αs ,αj は、それぞれ軸10および内輪20
の線膨張係数である。そこで、内輪20の軸方向および
半径方向に温度変化による変位差が生じないときの条件
として、 Δx1 +Δx2 =0………………………………………………(4a) Δy1 +Δy2 =0………………………………………………(4b) とおき、αs ≠αj 、ΔT≠0のもとで式(2a),
(2b),(3a),(3b),(4a),(4b)解
くと、求める前記式(1)が得られる。
る。いま、温度変化ΔTによる内輪20の軸方向両側端
面22における軸方向の変位をΔx1 ,Δx2 、半径方
向の変位をΔy1 ,Δy2 とすると、 Δx1 =(αs −αj )・ΔT・(Wp −Dp tanθ1 )/2…(2a) Δx2 =(αs −αj )・ΔT・(Wp −Dp tanθ2 )/2…(2b) Δy1 =(αs −αj )・ΔT・(Dp −Wp /tanθ1 )/2…(3a) Δy2 =(αs −αj )・ΔT・(Dp −Wp /tanθ2 )/2…(3b) ただし、αs ,αj は、それぞれ軸10および内輪20
の線膨張係数である。そこで、内輪20の軸方向および
半径方向に温度変化による変位差が生じないときの条件
として、 Δx1 +Δx2 =0………………………………………………(4a) Δy1 +Δy2 =0………………………………………………(4b) とおき、αs ≠αj 、ΔT≠0のもとで式(2a),
(2b),(3a),(3b),(4a),(4b)解
くと、求める前記式(1)が得られる。
【0040】この実施例における中間間座45は、内輪
20の一方の側の軸方向端面のみに挟着してもよい。
20の一方の側の軸方向端面のみに挟着してもよい。
【0041】また、中間間座45の取付けについては、
図示した場合のほか、中間間座45を軸10に固く係合
したのち、中間間座45の外周面に間座40をしまりば
め等により固く係合するか、あるいは中間間座45と間
座40とを接合して一体にしたものとするか、または一
体に形成したものを用いてもよい。
図示した場合のほか、中間間座45を軸10に固く係合
したのち、中間間座45の外周面に間座40をしまりば
め等により固く係合するか、あるいは中間間座45と間
座40とを接合して一体にしたものとするか、または一
体に形成したものを用いてもよい。
【0042】前記各実施例では、セラミック材からなる
内輪を鋼材からなる軸に取り付けた場合について説明し
たが、この発明はこのような場合に限らず、たとえば鋼
材からなる内輪をステンレス鋼、黄銅、アルミニウム合
金等の材料からなる軸に取り付ける場合についても同様
に適用することができる。
内輪を鋼材からなる軸に取り付けた場合について説明し
たが、この発明はこのような場合に限らず、たとえば鋼
材からなる内輪をステンレス鋼、黄銅、アルミニウム合
金等の材料からなる軸に取り付ける場合についても同様
に適用することができる。
【0043】また、この発明は、内輪と軸との線膨張係
数が異なる軸受だけでなく、外輪と軸箱との線膨張係数
が異なる軸受についても適用することができる。
数が異なる軸受だけでなく、外輪と軸箱との線膨張係数
が異なる軸受についても適用することができる。
【0044】また、この発明は、軸受の使用時における
温度が取付時の温度よりも高温になる場合に限らず、軸
受の取付時よりも使用時の方が低温になる場合について
も適用することができる。
温度が取付時の温度よりも高温になる場合に限らず、軸
受の取付時よりも使用時の方が低温になる場合について
も適用することができる。
【0045】さらに、この発明は、転がり軸受だけでな
く、滑り軸受その他の装置の構成部材である環状体を、
線膨張係数の異なる相手部材に取り付ける場合にも適用
することができる。
く、滑り軸受その他の装置の構成部材である環状体を、
線膨張係数の異なる相手部材に取り付ける場合にも適用
することができる。
【0046】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、相手部材と相手部材に嵌合される環状体との線膨張
係数が異なる場合に、環状体に負荷された荷重を、環状
体に嵌合された間座を介して相手部材に伝達することが
でき、環状体の取付時と使用時との間の温度変化によ
り、環状体と間座との間で熱応力、あるいはしめ代の変
化が発生しても、環状体に嵌合されている間座の円筒部
は、環状体を相手部材に対して半径方向に弾性支持して
いるため、発生した熱応力やしめ代の変化分を緩和、吸
収し、また、温度変化に伴って、間座の相手部材および
環状体に対するしめ代、あるいは相手部材に対する環状
体のしめ代が変化しても、これらのしめ代の変化量は、
線膨張係数が半径方向に変化する方向性をもつ間座の内
部歪によって吸収されるので、環状体を破壊することな
く、荷重を有効に伝達することが可能となる。
ば、相手部材と相手部材に嵌合される環状体との線膨張
係数が異なる場合に、環状体に負荷された荷重を、環状
体に嵌合された間座を介して相手部材に伝達することが
でき、環状体の取付時と使用時との間の温度変化によ
り、環状体と間座との間で熱応力、あるいはしめ代の変
化が発生しても、環状体に嵌合されている間座の円筒部
は、環状体を相手部材に対して半径方向に弾性支持して
いるため、発生した熱応力やしめ代の変化分を緩和、吸
収し、また、温度変化に伴って、間座の相手部材および
環状体に対するしめ代、あるいは相手部材に対する環状
体のしめ代が変化しても、これらのしめ代の変化量は、
線膨張係数が半径方向に変化する方向性をもつ間座の内
部歪によって吸収されるので、環状体を破壊することな
く、荷重を有効に伝達することが可能となる。
【0047】さらに、この発明によれば、環状体の相手
部材に対するはめ合いすきまを小さくすることができる
ため、取付時における心出しが容易になるだけでなく、
運転使用時においても、相手部材に対する同心性を高精
度に保持することができるため、取り付けられた装置の
高性能が維持され、信頼性の高い取付装置が得られる。
部材に対するはめ合いすきまを小さくすることができる
ため、取付時における心出しが容易になるだけでなく、
運転使用時においても、相手部材に対する同心性を高精
度に保持することができるため、取り付けられた装置の
高性能が維持され、信頼性の高い取付装置が得られる。
【図1】この発明を円筒ころ軸受に適用した実施例を示
す上半部縦断側面図である。
す上半部縦断側面図である。
【図2】この発明を玉軸受に適用した実施例を示す上半
部縦断側面図である。
部縦断側面図である。
【図3】従来の円筒ころ軸受の取付装置を示す上半部縦
断側面図である。
断側面図である。
10 軸(相手部材) 20 内輪(環状体) 21 内輪の内周側嵌合面 23 内輪の外周側嵌合面 40 間座 40b 間座の円筒部 41 肉抜き部分 42 間座の軸に対する嵌合面 43 間座の内輪に対する嵌合面
Claims (3)
- 【請求項1】 相手部材の外周または内周に嵌合された
環状体がその相手部材とは異なる線膨張係数を有し、こ
の環状体の相手部材との嵌合面とは反対側の軸方向両側
の周面に、相手部材の外周または内周と固く係合する一
対の間座の円筒部を嵌合してなる取付装置であって、前
記間座は、相手部材に接する部分から環状体に接する部
分に至る半径方向の線膨張係数が、相手部材と環状体と
による半径方向の線膨張係数の変化と共通する方向をも
って半径方向に連続的または段階的に変化する材料によ
って構成されたうえ、前記間座の前記円筒部は半径方向
に弾性変形可能な薄肉構造を有していて、前記間座によ
り環状体が相手部材に対し半径方向に弾性的に支持され
ていることを特徴とする環状体の取付装置。 - 【請求項2】 相手部材の外周または内周に嵌合された
環状体がその相手部材とは異なる線膨張係数を有し、こ
の環状体の相手部材との嵌合面とは反対側の軸方向両側
の周面に、相手部材の外周または内周と固く係合する一
対の間座の円筒部を嵌合してなる取付装置であって、前
記間座は、相手部材に接する部分から環状体に接する部
分に至る半径方向の線膨張係数が、相手部材と環状体と
による半径方向の線膨張係数の変化と共通する方向をも
って半径方向に連続的または段階的に変化する材料によ
って構成されたうえ、前記間座の前記円筒部を半径方向
に弾性変形可能にする肉抜き部分を前記円筒部の基端側
の底面に設けて、前記間座により環状体が相手部材に対
し半径方向に弾性的に支持されていることを特徴とする
環状体の取付装置。 - 【請求項3】 間座の相手部材と接する部分が相手部材
とほぼ等しい線膨張係数を有し、間座の環状体と接する
部分が環状体とほぼ等しい線膨張係数を有している請求
項1または請求項2記載の環状体の取付装置。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8517491A JP2970029B2 (ja) | 1991-04-17 | 1991-04-17 | 環状体の取付装置 |
US07/846,927 US5197808A (en) | 1991-03-08 | 1992-03-06 | Device for mounting annular body |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8517491A JP2970029B2 (ja) | 1991-04-17 | 1991-04-17 | 環状体の取付装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04316715A JPH04316715A (ja) | 1992-11-09 |
JP2970029B2 true JP2970029B2 (ja) | 1999-11-02 |
Family
ID=13851298
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8517491A Expired - Fee Related JP2970029B2 (ja) | 1991-03-08 | 1991-04-17 | 環状体の取付装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2970029B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
IT1273111B (it) * | 1994-04-07 | 1997-07-04 | Skf Ind Spa | Procedimento di preassemblaggio di un anello magnetizzato multipolare, in particolare per l'applicazione in dispositivi di rilevamento della velocita' di rotazione, e prodotto relativo |
JP6024291B2 (ja) * | 2012-08-27 | 2016-11-16 | 日本精工株式会社 | 転がり軸受 |
-
1991
- 1991-04-17 JP JP8517491A patent/JP2970029B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04316715A (ja) | 1992-11-09 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
EP0421619B1 (en) | Ceramic bearing | |
US5197808A (en) | Device for mounting annular body | |
JPH0757367B2 (ja) | セラミックスリーブ組立式圧延ロール | |
JPS645163B2 (ja) | ||
JPH07224946A (ja) | 密封装置 | |
US4934857A (en) | Co-conic fastener and fastening method | |
JP2970029B2 (ja) | 環状体の取付装置 | |
JP2005503518A (ja) | 歯車軸の軸受組立体 | |
JP2970003B2 (ja) | 環状体の取付装置 | |
JP2754572B2 (ja) | 軸と環体との取付装置 | |
JP2650400B2 (ja) | 環状体の取付装置 | |
JP2615990B2 (ja) | 環状体の取付装置 | |
JP2603064B2 (ja) | セラミツクス軸受の固定装置 | |
JPH02284032A (ja) | トルク測定装置 | |
JPH0571548A (ja) | 環状体の取付装置 | |
JP2643415B2 (ja) | 軸 受 | |
JP2001124073A (ja) | 転がり軸受 | |
JPH0472088B2 (ja) | ||
JPH0830492B2 (ja) | 軸受装置 | |
JP3116515B2 (ja) | 環状輪体の取付装置 | |
JP2629270B2 (ja) | 軸と環体との取付具 | |
JPH0629614B2 (ja) | 軸受固定装置 | |
JPH0520897Y2 (ja) | ||
JPH0481043B2 (ja) | ||
JP2782853B2 (ja) | 内輪の取付構造 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Year of fee payment: 8 Free format text: PAYMENT UNTIL: 20070827 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080827 Year of fee payment: 9 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080827 Year of fee payment: 9 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Year of fee payment: 10 Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090827 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |