JPH0580350A - 電磁放射線情報記録装置 - Google Patents

電磁放射線情報記録装置

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JPH0580350A
JPH0580350A JP2810891A JP2810891A JPH0580350A JP H0580350 A JPH0580350 A JP H0580350A JP 2810891 A JP2810891 A JP 2810891A JP 2810891 A JP2810891 A JP 2810891A JP H0580350 A JPH0580350 A JP H0580350A
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稜雄 高梨
Shintaro Nakagaki
新太郎 中垣
Tsutae Asakura
伝 浅倉
Masato Furuya
正人 古屋
Takehisa Koyama
剛久 小山
Yuji Uchiyama
裕治 内山
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 良好な記録特性が自動的に得られる電磁放射
線情報記録装置を得る。 【構成】 被写体の黒から白までの光量の変化範囲と対
応して光変調材層部材の両端に印加される電圧値が、記
録に用いられる光変調材層部材の印加電圧対光透過率特
性曲線における所定の略々直線的な部分を使用している
状態となるように2つの電極間に設けられた光導電層部
材と光変調材層部材とを含んで構成されている構成部分
における前記の電極間に供給する電圧値を自動的に設定
するために使用される参照光として、記録光の最大強度
の部分から最小強度の部分までの範囲と対応して、光変
調材層部材に印加されるべき印加電圧における最大値に
比べて大きな印加電圧を光変調材層部材に印加させうる
ような光強度を有するものとしたり、参照光を大きな光
強度のパルス光としたり、光導電層部材が不感であるよ
うな波長域の参照光を用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電磁放射線情報記録装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】被写体の光学像を撮像装置により撮像し
て得た映像信号は、編集、トリミング、その他の画像信
号処理が容易であるとともに、既記録信号を消去できる
可逆性を有する記録部材を使用して記録再生が容易に行
えるという特徴を有しているが、映像信号を発生するた
めに従来から一般的に使用されて来ている撮像装置は、
撮像レンズによって撮像素子における光電変換部に結像
された被写体の光学像を、撮像素子の光電変換部で被写
体の光学像に対応する電気的な画像情報に変換し、その
電気的な画像情報を時間軸上で直列的な映像信号として
出力させうるような構成形態のものであって、撮像装置
の構成に当っては前記した撮像素子として従来から各種
の撮像管や各種の固体撮像素子が使用されていることは
周知のとおりである。
【0003】そして、高画質・高解像度の再生画像を得
るようにするためには、高画質・高解像度の再生画像を
再生させうるような映像信号を発生させることのできる
撮像装置が必要とされるが、撮像素子として撮像管が使
用されている撮像装置においては、撮像管における電子
ビーム径の微小化に限界があるために、電子ビーム径の
微小化による高解像度化が望めないこと、及び、撮像管
のターゲット容量はターゲット面積と対応して増大する
ものであるために、ターゲット面積の増大による高解像
度化も実現することができないこと、また、例えば動画
の撮像装置の場合には高解像度化に伴って映像信号の周
波数帯域が数十MHz〜数百MHz以上にもなるために
S/Nの点で問題になる、等の理由によって、撮像装置
により高画質・高解像度の再生画像を再生させうるよう
な映像信号を発生させることは困難である。
【0004】また、従来の撮像装置で使用されている撮
像素子は、記録の対象にされる光情報を光電変換して発
生させた電気信号が映像信号として送出された後に、被
写体の新らたな光学像と対応する映像信号が発生されう
るような構成のものであって、順次の被写体像と対応し
て発生された電気信号を記憶しておく機能は撮像装置自
体には有していなかったから、従来、撮像によって得た
電気的な情報信号を記録しておくことが必要とされる場
合には、撮像装置によって発生された映像信号を例えば
磁気録画装置を用いるなどして記録しておくようにされ
ていたが、撮像内容が記録されていることは種々の点で
有益なために、撮像装置自体に記憶機能を有するような
装置の出現が要望された。それで、本出願人会社では前
記のような要望を満たすことができるような装置の一つ
として、第1の電極と第2の電極との間に少なくとも光
導電層部材と光変調材層部材( 例えば、液晶、PLZ
T、ニオブ酸リチウム、その他の光変調材料 )とを含ん
で構成されている構成部分と、前記した第1,第2の電
極間に所定の電圧を供給する手段とを備えており、光導
電層部材に記録の対象にされている電磁放射線束を入射
させて、前記した光変調材層部材に記録の対象にされて
いる電磁放射線情報を記録させるようにした電磁放射線
情報記録装置についての多くの提案を行なっている。
【0005】ところで、記録の対象にされている電磁放
射線情報を光変調材層部材に記録させるようにしている
電磁放射線情報記録装置において、電磁放射線情報の記
録のために使用されている光変調材層部材における印加
電圧の変化に対する光透過率の変化特性を示す特性曲線
は、それの全体が直線的なものではなく曲りを有してい
るものになっているから、光変調材層部材に対して例え
ば良好な状態でカラー画像の記録再生が行なわれ得るよ
うにするためには、前記した光変調材層部材における印
加電圧の変化に対する光透過率の変化特性を示す特性曲
線における略々直線部分だけが記録に使用されるように
なされることが必要である。しかし記録の対象にされて
いる電磁放射線情報の記録に用いられる光変調材層部材
における印加電圧の変化に対する光透過率の変化特性
は、光変調材層部材の製作時に生じた特性のばらつき、
周囲温度の変化、などの色々な原因によって変化してい
るから、電磁放射線情報記録装置が常に電磁放射線情報
の記録のために使用されている光変調材層部材における
印加電圧の変化に対する光透過率の変化特性を示す特性
曲線の略々直線的な部分を使用している状態での記録動
作により記録の対象にされている電磁放射線情報の記録
を行なっているとは限らない。
【0006】それで、本出願人会社では前記の問題点が
解決できるような電磁放射線情報記録装置として、先
に、特願平2ー41529号の明細書において、第1の
電極と第2の電極との間に少なくとも光導電層部材と光
変調材層部材とを含んで構成されている構成部分と、前
記した第1,第2の電極間に所定の電圧を供給する手段
とを備えており、光導電層部材に記録の対象にされてい
る電磁放射線を与えるとともに、参照光を光導電層部材
と光変調材層部材とに与えたときに光変調材層部材に印
加される電圧値の範囲が、被写体の白から黒までの間の
領域の光が前記した光導電層部材と光変調材層部材とに
与えられた状態のときに光変調材層部材に印加される電
圧の範囲内になるような光強度を有する参照光を光導電
層部材と光変調材層部材とに与えるようにし、前記した
光導電層部材と光変調材層部材とを含む構成部分におけ
る光変調材層部材を透過した参照光の光強度の検出結果
に応じて、記録の対象にされている電磁放射線による露
光量の自動制御を行うようにした電磁放射線情報記録装
置を提案した。前記した特願平2ー41529号による
既提案の電磁放射線情報記録装置の概略構成について図
1を参照して説明すると次のとおりである(後述のよう
に図1のブロック図は本発明の電磁放射線情報記録装置
を示しているブロック図なのであるが、既提案の電磁放
射線情報記録装置と本発明の電磁放射線情報記録装置と
は、ブロック図上では同様なものとして表現されるか
ら、本発明の電磁放射線情報記録装置を示している図1
のブロック図は既提案の電磁放射線情報記録装置の説明
のためにも使用されるのである。なお図2に示されてい
る本発明の電磁放射線情報記録装置のブロック図も、既
提案の電磁放射線情報記録装置の説明のために使用でき
ることは図1のブロック図の場合と同様であるが、図2
に示すブロック図は既提案の電磁放射線情報記録装置の
説明のためには使用していない)。
【0007】さて、図1においてOは被写体、Lは撮像
レンズ、Et1,Et2は透明電極、PCLは光導電層部
材、PMLは光変調材層部材、RLSは参照光の光源、
PDは光検出器、VCは供給電圧制御回路である。図1
に示されている電磁放射線情報記録装置において被写体
Oからの画像情報を含む光は撮像レンズLによって光導
電層部材PCLに結像されるようになされており、ま
た、参照光の光源RLSから放射された予め定められた
光強度の参照光が透明電極Et1→光導電層部材PCL→
光変調材層部材PML→透明電極Et2→光検出器PDの
光路を介して光検出器PDに与えられている。前記した
光検出器PDでは、それに入射した参照光の光量に応じ
た出力信号を制御信号として供給電圧制御回路VCに与
えて、前記した光検出器PDから出力された制御信号に
応じて供給電圧制御回路VCから出力された電圧が、前
記した2つの透明電極Et1,Et2間に供給されるように
する。そして、前記のように2つの透明電極Et1,Et2
間に供給電圧制御回路VCから電圧が供給されている状
態において、前記した2つの透明電極Et1,Et2間に設
けられている光導電層部材PCLと光変調材層部材PM
Lとは、前記した供給電圧制御回路VCから電圧が供給
されている2つの透明電極Et1,Et2間に供給された電
圧によって2つの透明電極Et1,Et2間に生じた電界中
におかれている状態になされる。
【0008】前記のように被写体Oの光学像が撮像レン
ズLによって結像されている光導電層部材PCLのイン
ピーダンスは、被写体Oの光学像と対応して変化してい
る状態になっているから、光導電層部材PCLと直列的
に設けられている光変調材層部材PMLには前記した被
写体Oの光学像と対応して電界強度が変化している状態
の電界が加わる。それにより光変調材層部材PMLの光
学的な状態はそれに加えられた電界強度と対応して光学
的な性質が変化している状態になされることになる。前
記した光変調材層部材PMLとして、例えば高分子材料
における多数の微細な孔中にネマティック液晶またはス
メクテイック液晶を封入した構成態様の高分子ー液晶複
合膜が使用されていた場合には、前記した高分子ー液晶
複合膜における多数の微細な孔中における液晶の配向の
状態が被写体Oの光学像と対応して変化した状態になさ
れるために、高分子ー液晶複合膜は被写体Oの光学像と
対応して光の透過率が変化している状態になされる。
【0009】図3は高分子ー液晶複合膜を用いた光変調
材層部材PMLにおける印加電圧の変化に対する光透過
率の変化特性を示す光変調材層部材PMLの特性曲線を
例示したものであって、この図3において横軸は電圧、
縦軸は光の透過率である。図3の横軸の電圧は、光変調
材層部材PMLの両端に印加される電圧、すなわち、図
1に例示されているように透明電極Et1と光導電層部材
PCLと光変調材層部材PMLと透明電極Et2とが直列
的に配列されている構成態様のものにおける光変調材層
部材PMLの両端の電圧であり、前記の電圧値は供給電
圧制御回路VCから2つの透明電極Et1,Et2間に供給
された電圧値から光導電層部材PCLの両端間の電圧値
を差引いた電圧値であるから、図3の横軸の電圧は光導
電層部材PCLに与えられた露光量に応じて光変調材層
部材PMLに印加される電圧値を示していることにな
る。そして、図3における横軸のVbで示す電圧値は、
被写体Oの黒の部分と対応している光導電層部材PCL
の部分における変調材層部材PMLの両端間に印加され
る電圧値を示しており、前記した電圧Vbが印加された
状態の光変調材層部材PMLの光透過率はTbとなり、
また、図3における横軸のVwで示す電圧値は、被写体
Oの白の部分と対応している光導電層部材PCLの部分
における光変調材層部材PMLの両端間に印加される電
圧値を示していて、前記した電圧Vwが印加された状態
の光変調材層部材PMLの光透過率はTwとなるのであ
るが、前記した電圧値Vbと電圧値Vwとの間の特性曲
線の部分は既述のように略々直線的であることが必要と
される。
【0010】ところが、記録の対象にされている電磁放
射線情報の記録に用いられる光変調材層部材PMLにお
ける印加電圧の変化に対する光透過率の変化特性は、既
述もしたように光変調材層部材PMLの製作時に生じた
特性のばらつき、周囲温度の変化、などの色々な原因に
よって変化しているから、被写体Oからの光学像におけ
る黒の部分から白の部分までと対応して変調材層部材P
MLの両端間に印加される電圧値の範囲が、図3におけ
る横軸のVbからVwで示す電圧値の範囲に保たれてい
る訳ではない。それで特願平2ー41529号の既提案
の電磁放射線情報記録装置では、参照光の光源RLSか
ら放射させた参照光を光導電層部材PCLと光変調材層
部材PMLとに与えたときに、光変調材層部材PMLに
印加される電圧値の範囲が、被写体Oの白から黒までの
間の領域の光が前記した光導電層部材PCLと光変調材
層部材PMLとに与えられた状態のときに光変調材層部
材PMLに印加される電圧の範囲内になるような光強度
を有する参照光を光導電層部材PCLと光変調材層部材
PMLとに与え、前記した光導電層部材PCLと光変調
材層部材PMLとを含む構成部分における光変調材層部
材PMLを透過した参照光の光強度の検出結果に応じ
て、被写体Oからの光学像における黒の部分から白の部
分までに対応して変調材層部材PMLの両端間に印加さ
れる電圧値の範囲が、図3における横軸のVbからVw
で示す電圧値の範囲に保たれる状態になされるように、
記録の対象にされている電磁放射線による露光量の自動
制御を行なって常に良好な記録を行なうことができるよ
うにした。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】前記した既提案の電磁
放射線情報記録装置によれば、既述した問題点を良好に
解決できる電磁放射線情報記録装置を容易に提供するこ
とができたが、前記した既提案の電磁放射線情報記録装
置では、光導電層部材PCLと光変調材層部材PMLと
に参照光の光源RLSから放射させる参照光として、被
写体Oの白から黒までの間の領域の光強度の光となるよ
うに選定されていたから、参照光の光源RLSから放射
された参照光が透明電極Et1→光導電層部材PCL→光
変調材層部材PML→透明電極Et2→光検出器PDの光
路を介して光検出器PDに与えられたときに、参照光の
光量に応じて光検出器PDで発生される出力信号の大き
さが比較的に小さいものであるために、前記した光検出
器PDからの出力信号が制御信号として供給される電圧
制御回路VCの制御動作を高精度の状態にすることが困
難であり、それの改善策が求められた。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は第1の電極と第
2の電極との間に少なくとも光導電層部材と光変調材層
部材とを含んで構成されている構成部分と、前記した第
1,第2の電極間に所定の電圧を供給する手段とを備え
ており、光導電層部材に記録の対象にされている電磁放
射線束を入射させて、前記した光変調材層部材に記録の
対象にされている電磁放射線情報を記録させる場合に、
記録の対象にされている電磁放射線の最大強度の部分か
ら最小強度の部分までの範囲と対応して前記した光変調
材層部材に印加される印加電圧の範囲が、前記した光変
調材層部材に関してそれの印加電圧と光透過率との関係
を示している特性曲線上における予め定められた部分へ
設定されている状態となされるように、予め定められた
強度の参照光が与えられた光導電層部材と光変調材層部
材とを含む構成部分における光変調材層部材を透過した
参照光の光強度の検出結果に応じて、記録の対象にされ
ている電磁放射線による露光量の自動制御を行うように
した電磁放射線情報記録装置であって、前記した記録の
対象にされている電磁放射線の最大強度の部分から最小
強度の部分までの範囲と対応して前記した光変調材層部
材に印加されるべき印加電圧における最大値に比べて大
きな印加電圧を光変調材層部材に印加させうるような光
強度の参照光を光導電層部材と光変調材層部材とを含む
構成部分に与えるようにする手段を備えてなる電磁放射
線情報記録装置、及び第1の電極と第2の電極との間に
少なくとも光導電層部材と光変調材層部材とを含んで構
成されている構成部分と、前記した第1,第2の電極間
に所定の電圧を供給する手段とを備えており、光導電層
部材に記録の対象にされている電磁放射線束を入射させ
て、前記した光変調材層部材に記録の対象にされている
電磁放射線情報を記録させる場合に、記録の対象にされ
ている電磁放射線の最大強度の部分から最小強度の部分
までの範囲と対応して前記した光変調材層部材に印加さ
れる印加電圧の範囲が、前記した光変調材層部材に関し
てそれの印加電圧と光透過率との関係を示している特性
曲線上における予め定められた部分へ設定されている状
態となされるように、予め定められた強度の参照光が与
えられた光導電層部材と光変調材層部材とを含む構成部
分における光変調材層部材を透過した参照光の光強度の
検出結果に応じて、記録の対象にされている電磁放射線
による露光量の自動制御を行うようにした電磁放射線情
報記録装置であって、前記した記録の対象にされている
電磁放射線の最大強度の部分から最小強度の部分までの
範囲内の電圧値が前記した光変調材層部材に印加される
状態にさせることができる露光量と同じ露光量の参照光
を光導電層部材と光変調材層部材とを含む構成部分に与
えた場合と略々同じ結果が得られるように、大きな光強
度のパルス光を参照光として光導電層部材と光変調材層
部材とを含む構成部分に与えるようにする手段を備えて
なる電磁放射線情報記録装置、ならびに第1の電極と第
2の電極との間に少なくとも光導電層部材と光変調材層
部材とを含んで構成されている構成部分と、前記した第
1,第2の電極間に所定の電圧を供給する手段とを備え
ており、光導電層部材に記録の対象にされている電磁放
射線束を入射させて、前記した光変調材層部材に記録の
対象にされている電磁放射線情報を記録させる場合に、
記録の対象にされている電磁放射線の最大強度の部分か
ら最小強度の部分までの範囲と対応して前記した光変調
材層部材に印加される印加電圧の範囲が、前記した光変
調材層部材に関してそれの印加電圧と光透過率との関係
を示している特性曲線上における予め定められた部分へ
設定されている状態となされるように、予め定められた
強度の参照光が与えられた光導電層部材と光変調材層部
材とを含む構成部分における光変調材層部材を透過した
参照光の光強度の検出結果に応じて、記録の対象にされ
ている電磁放射線による露光量の自動制御を行うように
した電磁放射線情報記録装置であって、前記した光導電
層部材が感度を有している波長域の電磁放射線による記
録の対象にされている電磁放射線の最大強度の部分から
最小強度の部分までの範囲と対応して前記した光変調材
層部材に印加されるべき印加電圧における最大値に比べ
て大きな印加電圧を光変調材層部材に印加させうるよう
な光強度を有しているとともに、前記した光導電層部材
が不感であるような波長域の参照光を光導電層部材と光
変調材層部材とを含む構成部分に与えるようにする手段
を備えてなる電磁放射線情報記録装置を提供する。
【0013】
【作用】被写体Oの黒から白までの光量の変化範囲と対
応して光変調材層部材PMLの両端に印加される電圧値
が電磁放射線情報の記録のために使用されている光変調
材層部材における印加電圧の変化に対する光透過率の変
化特性を示す特性曲線の所定の略々直線的な部分を使用
している状態となるように、第1の電極Et1と第2の電
極Et2との間に少なくとも光導電層部材PCLと光変調
材層部PML材とを含んで構成されている構成部分にお
ける前記した第1,第2の電極Et1,Et2間に供給電圧制
御回路VCから供給される電圧値を自動的に設定するた
めに使用される参照光が、記録の対象にされている電磁
放射線の最大強度の部分から最小強度の部分までの範囲
と対応して前記した光変調材層部材PMLに印加される
べき印加電圧における最大値に比べて大きな印加電圧を
光変調材層部材PMLに印加させうるような光強度を有
するものとされたことにより、光導電層部材PCLと光
変調材層部材PMLとを含む構成部分における光変調材
層部材PMLを透過した参照光が与えられる光検出器P
Dによる光強度の検出結果は大きな値になり、したがっ
て光変調材層部材PMLを透過した参照光は高い検出精
度で検出されることになり、また、記録の対象にされて
いる電磁放射線の最大強度の部分から最小強度の部分ま
での範囲内の電圧値が前記した光変調材層部材PMLに
印加される状態にさせることができる露光量と同じ露光
量の参照光を光導電層部材PCLと光変調材層部材PM
Lとを含む構成部分に与えた場合と略々同じ結果が得ら
れるように、大きな光強度のパルス光を参照光として光
導電層部材PCLと光変調材層部材PMLとを含む構成
部分に与えることにより、光変調材層部材PMLを透過
した参照光は高い検出精度で検出されることになり、さ
らに、光導電層部材が感度を有している波長域の電磁放
射線による記録の対象にされている電磁放射線の最大強
度の部分から最小強度の部分までの範囲と対応して前記
した光変調材層部材PMLに印加されるべき印加電圧に
おける最大値に比べて大きな印加電圧を光変調材層部材
PMLに印加させうるような光強度を有しているととも
に、前記した光導電層部材PCLが不感であるような波
長域の参照光を光導電層部材PCLと光変調材層部材P
MLとを含む構成部分に与えることにより、光導電層部
材PCLと光変調材層部材PMLとを含む構成部分にお
ける光変調材層部材PMLを透過した参照光が与えられ
る光検出器PDによって検出される黒レベルの検出結果
が大きな値となり、したがって光変調材層部材PMLを
透過した参照光の黒レベルが高い検出精度で検出できる
ことになる。
【0014】
【実施例】以下、添付図面を参照して本発明の電磁放射
線情報記録装置の具体的な内容を詳細に説明する。図
1,図2,図5,図8乃至図10は本発明の電磁放射線
情報記録装置のそれぞれ異なる実施例のブロック図であ
り、また、図3は光変調材層部材の印加電圧対光透過率
の特性曲線図、図4は本発明の電磁放射線情報記録装置
の動作説明用の特性例図、図6は本発明の電磁放射線情
報記録装置の動作説明用図、図7は光導電層部材の波長
に対するレスポンス特性曲線例図である。既述のように
図1においてOは被写体、Lは撮像レンズ、Et1,Et2
は透明電極、PCLは光導電層部材、PMLは光変調材
層部材、RLSは参照光の光源、PDは光検出器、VC
は供給電圧制御回路であり、被写体Oからの画像情報を
含む光は撮像レンズLによって光導電層部材PCLに結
像されるようになされている。なお、電磁放射線情報記
録装置が光学的シャッタを備えているものとして構成さ
れていてもよいことは勿論である。
【0015】図1において参照光の光源RLSから放射
された予め定められた光強度を有する参照光、すなわ
ち、被写体Oにおける白と対応する光の強度に比べて大
きな一定の光強度を有している参照光は、透明電極Et1
→光導電層部材PCL→光変調材層部材PML→透明電
極Et2→光検出器PDの光路を介して光検出器PDに与
えられている。そして前記した光検出器PDでは、それ
に入射した参照光の光量に応じた出力信号を制御信号と
して供給電圧制御回路VCに与え、前記した供給電圧制
御回路VCでは光検出器PDから出力された制御信号に
応じて大きさが制御されている出力電圧を前記した2つ
の透明電極Et1,Et2間に供給するようにしているので
ある。
【0016】前記のように供給電圧制御回路VCから電
圧が供給されている2つの透明電極Et1,Et2間に設け
られている光導電層部材PCLと光変調材層部材PML
には前記した供給電圧制御回路VCから2つの透明電極
Et1,Et2間に供給された電圧によって2つの透明電極
Et1,Et2間に生じた電界が印加されている状態になさ
れている。そして、被写体Oの光学像が撮像レンズLに
よって結像されている光導電層部材PCLのインピーダ
ンスは、被写体Oの光学像と対応して変化している状態
になっているから、光導電層部材PCLと直列的に設け
られている光変調材層部材PMLに対して、前記した被
写体Oの光学像と対応して電界強度が変化している状態
の電界が加わることにより、前記した光変調材層部材P
MLの光学的な状態はそれに加えられた電界強度の変化
パターンと対応して光学的な性質が変化しているパター
ンを示すものになる。それで、前記した光変調材層部材
PMLとして、例えば高分子材料における多数の微細な
孔中にネマティック液晶またはスメクティック液晶を封
入した構成態様の高分子ー液晶複合膜が使用されていた
場合には、前記した高分子ー液晶複合膜における多数の
微細な孔中における液晶の配向の状態が被写体Oの光学
像と対応して変化した状態になされるために、高分子ー
液晶複合膜は被写体Oの光学像と対応して光の透過率が
変化している状態のものになされている。
【0017】高分子ー液晶複合膜を用いた光変調材層部
材PMLにおける印加電圧の変化に対する光透過率の変
化特性を示す光変調材層部材PMLの特性曲線を例示し
ている図3における横軸に示されている電圧は、既述の
ように光変調材層部材PMLの両端に印加される電圧、
すなわち、図1に例示されているように透明電極Et1と
光導電層部材PCLと光変調材層部材PMLと透明電極
Et2とが直列的に配列されている構成態様のものにおけ
る光変調材層部材PMLの両端の電圧であり、前記の電
圧値は供給電圧制御回路VCから2つの透明電極Et1,
Et2間に供給された電圧値から光導電層部材PCLの両
端間の電圧値を差引いた電圧値であってそれは光導電層
部材PCLに与えられた露光量に応じて光変調材層部材
PMLに印加される電圧値を示していることになるが、
図3において横軸のVbで示す電圧値は、被写体Oの黒
の部分と対応している光導電層部材PCLの部分におけ
る変調材層部材PMLの両端間に印加される電圧値を示
しており、前記した電圧Vbが印加された状態における
光変調材層部材PMLの光透過率はTbとなり、また、
図3における横軸のVwで示す電圧値は、被写体Oの白
の部分と対応している光導電層部材PCLの部分におけ
る光変調材層部材PMLの両端間に印加される電圧値を
示していて、前記した電圧Vwが印加された状態の光変
調材層部材PMLの光透過率はTwとなる。
【0018】前記した図3における横軸に示されている
電圧Vrは、図1に例示されている本発明の電磁放射線
情報記録装置において参照光の光源RLSから放射され
た参照光によって、透明電極Et1と光導電層部材PCL
と光変調材層部材PMLと透明電極Et2とが直列的に配
列されている構成態様のものにおける光変調材層部材P
MLの両端に生じた電圧を示しているのであるが、前記
した電圧Vrが両端に印加された状態の光変調材層部材
PMLの光透過率は図3に示されているようにTrであ
る。そして既述のように図3の横軸に示されている電圧
値は、供給電圧制御回路VCから2つの透明電極Et1,
Et2間に供給された電圧値から光導電層部材PCLの両
端間の電圧値を差引いた電圧値であることから、前記の
ように参照光の照射時に光変調材層部材PMLに印加さ
れる電圧値が図3中の横軸にVrで示されている電圧値
のように、被写体Oにおける白と対応する光が導電層部
材PCLに入射した際に、その導電層部材PCLの部分
における変調材層部材PMLの両端間に印加される電圧
値Vwに比べて高い電圧値を示すということは、使用さ
れている参照光が被写体Oにおける白と対応する光の強
度に比べて大きな光強度を有している光であることを示
している。
【0019】前記のように被写体Oからの光学像におけ
る黒の部分から白の部分までに対応して変調材層部材P
MLの両端間へ印加される電圧値の範囲が、図3におけ
る横軸のVbからVwまでの電圧値の範囲として示され
るような場合に、参照光の光源RLSから予め定められ
た光強度を有する参照光を放射して、それを光導電層部
材PCLと光変調材層部材PMLとに与えたときに、光
変調材層部材PMLに印加される電圧値が例えば図3中
に示されている電圧値Vrのように、被写体Oの白から
黒までの間の領域と対応して光変調材層部材PMLに印
加される電圧値の範囲Vb〜Vwからからはみ出すよう
な電圧値であったとしても、前記した電圧値Vrが被写
体Oの白から黒までの間の領域と対応して光変調材層部
材PMLに印加される電圧値Vb〜Vwに対して相関々
係を有しているような電圧値の場合には、前記した電圧
値Vrと電圧値Vb〜Vwとの相関々係を用いることに
より、前記した参照光の光源RLSから放射させた参照
光を光導電層部材PCLと光変調材層部材PMLとに与
えている状態における光検出器PDの検出結果に基づい
て、供給電圧制御回路VCから2つの透明電極Et1,E
t2間に供給させるべき電圧値として、被写体Oの白から
黒までの間の領域と対応して光変調材層部材PMLに印
加される電圧値が図3中のVb〜Vwと対応する電圧値
となされるようにすることは容易である。
【0020】そして、参照光として被写体Oにおける白
と対応する光の強度に比べて大きな光強度を有している
参照光を光導電層部材PCLと光変調材層部材PMLと
に与えた場合に、前記した光導電層部材PCLと光変調
材層部材PMLとを含む構成部分における光変調材層部
材PMLを透過して光検出器PDに入射される参照光の
光量は、既提案の電磁放射線情報記録装置において光検
出器PDに入射されていた参照光の光量に比べて大であ
るから、図1に示す本発明の電磁放射線情報記録装置に
おける光検出器PDから出力される大きな出力信号を用
いることにより参照光の光強度の検出結果に応じて、被
写体Oからの光学像における黒の部分から白の部分まで
に対応して変調材層部材PMLの両端間に印加される電
圧値の範囲が、例えば図3における横軸のVbからVw
で示す電圧値の範囲に高い精度で保たれている状態とな
されるように、記録の対象にされている電磁放射線によ
る露光量の自動制御が行なわれるようにすることが容易
に実現できるのである。
【0021】図4は供給電圧制御回路VCから2つの透
明電極Et1,Et2への時間軸上での電圧供給の態様{図
4の(a),(c)}と、光検出器PDでの検出結果{図4の
(b),(d)}とを例示している図である。まず、供給電
圧制御回路VCから2つの透明電極Et1,Et2への時間
軸上での電圧供給態様例の内で図4の(a)に示してある
例の場合は、被写体Oにおける白と対応する光の強度に
比べて大きな一定の光強度を有している参照光を、撮像
開始の時点t1以降に参照光の光源RLSから光導電層
部材PCLと光変調材層部材PMLとに与えるととも
に、供給電圧制御回路VCから2つの透明電極Et1,E
t2に対して前記した時刻t1から一定の大きさの電圧の
供給を開始すると、前記した光導電層部材PCLと光変
調材層部材PMLとを含む構成部分を透過して光検出器
PDに入射した参照光の光量に応じて検出器PDの出力
信号が図4の(b)に例示してあるように時刻t1から次
第に増大して行くので、光検出器PDからの出力信号の
大きさが所定の大きさに到達した時刻t2において、供
給電圧制御回路VCから2つの透明電極Et1,Et2に供
給している電圧の供給を停止すると、前記した時刻t2
の時点における光変調材層部材PMLにおける被写体像
の記録の状態は、光変調材層部材における印加電圧の変
化に対する光透過率の変化特性を示す特性曲線の略々直
線的な部分を使用している状態での記録動作により記録
されたものになされている。
【0022】次に、供給電圧制御回路VCから2つの透
明電極Et1,Et2への時間軸上での電圧供給態様例の内
で図4の(c)に示してある例の場合は、被写体Oにおけ
る白と対応する光の強度に比べて大きな一定の光強度を
有している参照光を、撮像開始の時点t1以降に参照光
の光源RLSから光導電層部材PCLと光変調材層部材
PMLとに与えるとともに、供給電圧制御回路VCから
2つの透明電極Et1,Et2に対して前記した時刻t2か
ら時間軸上で次第に大きさが増加する電圧の供給を開始
すると、前記した光導電層部材PCLと光変調材層部材
PMLとを含む構成部分を透過して光検出器PDに入射
した参照光の光量に応じて、検出器PDの出力信号が図
4の(d)に例示してあるように時刻t2から次第に増大
して行くので、光検出器PDからの出力信号の大きさが
所定の大きさに到達した時刻t3において、供給電圧制
御回路VCから2つの透明電極Et1,Et2に供給してい
る電圧の供給を停止すると、前記した時刻t3の時点に
おける光変調材層部材PMLにおける被写体像の記録の
状態は、光変調材層部材における印加電圧の変化に対す
る光透過率の変化特性を示す特性曲線の略々直線的な部
分を使用している状態での記録動作により記録されたも
のになされている。
【0023】これまでの説明は図1に示されているよう
に、光導電層部材PCLと光変調材層部材PMLとが密
着状態になされている構成態様を有する電磁放射線情報
記録装置に関するものであったが、次に図2に例示され
ているように光導電層部材PCLと光変調材層部材PM
Lとの間にスペーサS,Sを設けて光導電層部材PCL
と光変調材層部材PMLとの間に空隙Gが構成されてい
るような構成態様を有する電磁放射線情報記録装置につ
いて説明する。図2に示されている電磁放射線情報記録
装置において被写体Oからの画像情報を含む光は撮像レ
ンズLによって光導電層部材PCLに結像され、また、
参照光の光源RLSから放射された予め定められた光強
度を有する参照光、すなわち、被写体Oにおける白と対
応する光の強度に比べて大きな一定の光強度を有してい
る参照光は、透明電極Et1→光導電層部材PCL→光変
調材層部材PML→透明電極Et2→光検出器PDの光路
を介して光検出器PDに与えられている。そして前記し
た光検出器PDでは、それに入射した参照光の光量に応
じた出力信号を制御信号として供給電圧制御回路VCに
与え、前記した供給電圧制御回路VCでは光検出器PD
から出力された制御信号に応じて大きさが制御されてい
る出力電圧を前記した2つの透明電極Et1,Et2間に供
給する。
【0024】前記したように供給電圧制御回路VCから
電圧が供給されている2つの透明電極Et1,Et2間に設
けられている光導電層部材PCLと光変調材層部材PM
Lには、前記した2つの透明電極Et1,Et2間に供給電
圧制御回路VCから供給された電圧による電界が印加さ
れている状態になされているから、光導電層部材PCL
と光変調材層部材PMLとの間に設けられているスペー
サS,Sによって形成された光導電層部材PCLと光変
調材層部材PMLとの間の空隙Gにも電界が生じる。そ
して、撮像レンズLによって被写体Oの光学像が結像さ
れている光導電層部材PCLのインピーダンスは、被写
体Oの光学像と対応して変化している状態になっている
から、前記した光導電層部材PCLと光変調材層部材P
MLとの間に形成されている空隙Gに生じる電界は、前
記した被写体Oの光学像と対応して変化している光導電
層部材PCLのインピーダンスの変化状態と対応して電
界強度が変化しているものになる。それで、前記の光導
電層部材PCLと光変調材層部材PMLとの間に形成さ
れている空隙Gには、空隙中の電界強度パターンと対応
しているような状態の気中放電が起こり、それにより光
変調材層部材PMLの表面には被写体Oの光学像と対応
している電荷像が形成されるから、光変調材層部材PM
Lには前記した被写体Oの光学像と対応して電界強度が
変化している状態の電界が加わることになり、前記した
光変調材層部材PMLの光学的な状態はそれに加えられ
た電界強度の変化パターンと対応して光学的な性質が変
化しているパターンを示すものになるから、前記した光
変調材層部材PMLとして、例えば高分子材料における
多数の微細な孔中にネマティック液晶またはスメクティ
ック液晶を封入した構成態様の高分子ー液晶複合膜が使
用されていた場合には、前記した高分子ー液晶複合膜に
おける多数の微細な孔中における液晶の配向の状態が被
写体Oの光学像と対応して変化した状態になされるため
に、高分子ー液晶複合膜は被写体Oの光学像と対応して
光の透過率が変化している状態のものになされている。
【0025】被写体Oからの光学像における黒の部分か
ら白の部分までに対応して変調材層部材PMLの両端間
へ印加される電圧値の範囲が、図3における横軸のVb
からVwまでの電圧値の範囲として示されるような場合
に、図2中の参照光の光源RLSから予め定められた光
強度を有する参照光を放射して、それが光導電層部材P
CLと光変調材層部材PMLとに与えられると、前記の
光導電層部材PCLと光変調材層部材PMLとの間に形
成されている空隙Gの電界強度と対応して空隙G中に生
じた気中放電によって光変調材層部材PMLの表面に形
成された電荷像の電界による電圧Vrが光変調材層部材
PMLに印加されることにより、光変調材層部材PML
の光学的な状態はそれに加えられた電界強度と対応して
光学的な性質が変化している状態になされる。前記のよ
うに光導電層部材PCLと光変調材層部材PMLとの間
に形成されている空隙G中に生じた気中放電によって光
変調材層部材PMLの表面に形成された電荷像の電界に
よって光変調材層部材PMLに印加された電圧値が例え
ば図3中に示されている電圧値Vrのように、被写体O
の白から黒までの間の領域と対応して光変調材層部材P
MLに印加される電圧値の範囲Vb〜Vwからからはみ
出すような電圧値であったとしても、前記した電圧値V
rが被写体Oの白から黒までの間の領域と対応して光変
調材層部材PMLに印加される電圧値Vb〜Vwに対し
て相関々係を有しているような電圧値の場合には、前記
した電圧値Vrと電圧値Vb〜Vwとの相関々係を用い
ることにより、前記した参照光の光源RLSから放射さ
せた参照光を光導電層部材PCLと光変調材層部材PM
Lとに与えている状態における光検出器PDの検出結果
に基づいて、供給電圧制御回路VCから2つの透明電極
Et1,Et2間に供給させるべき電圧値として、被写体O
の白から黒までの間の領域と対応して光変調材層部材P
MLに印加される電圧値が図3中のVb〜Vwと対応す
る電圧値となされるようにすることは容易である。
【0026】そして、参照光として被写体Oにおける白
と対応する光の強度に比べて大きな光強度を有している
参照光を光導電層部材PCLと光変調材層部材PMLと
に与えた場合に、前記した光導電層部材PCLと光変調
材層部材PMLとを含む構成部分における光変調材層部
材PMLを透過して光検出器PDに入射される参照光の
光量は、既提案の電磁放射線情報記録装置において光検
出器PDに入射されていた参照光の光量に比べて大であ
るから、図2に示す本発明の電磁放射線情報記録装置に
おける光検出器PDから出力される大きな出力信号を用
いることにより参照光の光強度の検出結果に応じて、被
写体Oからの光学像における黒の部分から白の部分まで
に対応して変調材層部材PMLの両端間に印加される電
圧値の範囲が、例えば図3における横軸のVbからVw
で示す電圧値の範囲に高い精度で保たれている状態とな
されるように、記録の対象にされている電磁放射線によ
る露光量の自動制御をすること{図1に示されている本
発明の電磁放射線情報記録装置について図4を参照して
既述された説明を参照のこと}が容易に実現できるので
ある。
【0027】このように図1について既述した本発明の
電磁放射線情報記録装置のように、光導電層部材PCL
と光変調材層部材PMLとが密着された構成態様の場合
であっても、あるいは図2について既述した本発明の電
磁放射線情報記録装置のように、光導電層部材PCLと
光変調材層部材PMLとの間に空隙Gが設けられている
ような構成態様の場合であっても、光変調材層部材PM
Lに印加された電圧値が例えば図3中に示されている電
圧値Vrのように、被写体Oの白から黒までの間の領域
と対応して光変調材層部材PMLに印加される電圧値の
範囲Vb〜Vwからからはみ出すような電圧値Vrとさ
れても、前記した電圧値Vrが被写体Oの白から黒まで
の間の領域と対応して光変調材層部材PMLに印加され
る電圧値Vb〜Vwに対して相関々係を有しているよう
な電圧値の場合には、前記した電圧値Vrと電圧値Vb
〜Vwとの相関々係を用いることにより、前記した参照
光の光源RLSから放射させた参照光を光導電層部材P
CLと光変調材層部材PMLとに与えている状態におけ
る光検出器PDの検出結果に基づいて、供給電圧制御回
路VCから2つの透明電極Et1,Et2間に供給させるべ
き電圧値として、被写体Oの白から黒までの間の領域と
対応して光変調材層部材PMLに印加される電圧値が図
3中のVb〜Vwと対応する電圧値となされるようにす
ることは容易なのであり、前記のように被写体Oにおけ
る白と対応する光の強度に比べて大きな光強度を有して
いる参照光を光導電層部材PCLと光変調材層部材PM
Lとに与えた場合には、前記した光導電層部材PCLと
光変調材層部材PMLとを含む構成部分における光変調
材層部材PMLを透過して光検出器PDに入射される参
照光の光量が、既提案の電磁放射線情報記録装置におい
て光検出器PDに入射されていた参照光の光量に比べて
大となることから、図1及び図2に示す本発明の電磁放
射線情報記録装置における光検出器PDから出力される
大きな出力信号を用いることにより参照光の光強度の検
出結果に応じて、被写体Oからの光学像における黒の部
分から白の部分までに対応して変調材層部材PMLの両
端間に印加される電圧値の範囲が、例えば図3における
横軸のVbからVwで示す電圧値の範囲に高い精度で保
たれている状態となされるように、記録の対象にされて
いる電磁放射線による露光量の自動制御が行なわれるよ
うにすることが容易に実現できるのである。
【0028】図1乃至図4を参照してなされて来た本発
明の電磁放射線情報記録装置の実施例に関するこれまで
の説明は、参照光の光源RLSから放射される参照光の
放射の状態が図4に例示されているように、参照光の放
射が時間軸上で連続的な状態で行なわれるようになされ
ている場合における例であったが、図5以降に示す本発
明の電磁放射線情報記録装置の実施例は、参照光の光源
RLSから放射される参照光の放射の状態が図6中のB
1,B2,B3…の各領域で例示されているように時間軸
上でパルス列的に行なわれるようになされている場合の
ものである。図6において横軸は時間、縦軸は光量であ
り、また、図6中のAで示されている領域はシャッタ期
間中に被写体Oから電磁放射線情報記録装置に与えられ
る露光量(被写体の光量と時間との積)を示し、さらに
図6中のB1,B2,B3…の各領域は、参照光の光源R
LSから放射されたパルス光による露光量を示してい
る。すなわち露光量は、露光量=(光量)×(時間)のよ
うに示されるから、図6のように時間を横軸にとり、縦
軸に光量をとった場合には、露光量は図中の領域A,B
1,B2…で示すような領域の面積によって表わされるの
である。そして前記のように露光量が、露光量=(光量)
×(時間)として示されるということは、同一の露光量
は(光量)と(時間)との無限の組合わせ態様によって得ら
れるということを意味しているから、例えば、図6にお
ける被写体Oからの記録光による露光量と同じ露光量を
参照光によって光変調層部材PMLに与えようとする場
合には、参照光の光強度を記録光の光強度のM倍にする
とともに、参照光による照射時間を記録光による照射時
間の1/Mにすればよいのであり、そのようにすれば記
録光による露光量を示す領域Aの面積と、参照光による
露光量を示す各領域B1,B2,B3,B4,B5の面積の和
とが等しい状態になる。
【0029】図5においてOは被写体、Lは撮像レン
ズ、Et1,Et2は透明電極、PCLは光導電層部材、P
MLは光変調材層部材、RLSは参照光の光源(例えば
発光ダイオード)、PGは参照光の光源RLSを駆動す
るパルス電源、PDは光検出器、VCは供給電圧制御回
路であり、被写体Oからの画像情報を含む光は撮像レン
ズLによって光導電層部材PCLに結像されるようにな
されている。図5においてパルス電源PGはシャッタの
開放期間(シャッタ期間)中に所定の周期のパルスを発
生して、それを参照光の光源RLSに供給する。参照光
の光源RLSから所定の周期で放射された予め定められ
た光強度を有する参照光、すなわち、被写体Oにおける
白と対応する光の強度に比べて著しく大きな一定の光強
度を有しているパルス状の参照光が、透明電極Et1→光
導電層部材PCL→光変調材層部材PML→透明電極E
t2→光検出器PDの光路を介して光検出器PDに与えら
れている。そして前記した光検出器PDでは、それに入
射した参照光の光量に応じた出力信号を制御信号として
供給電圧制御回路VCに与え、前記した供給電圧制御回
路VCでは光検出器PDから出力された制御信号に応じ
て大きさが制御されている出力電圧を前記した2つの透
明電極Et1,Et2間に供給するようにしているのであ
る。
【0030】前記のようにパルス電源PGによる駆動に
より参照光の光源RLSから被写体Oにおける白と対応
する光の強度に比べて著しく大きな光強度を有するパル
ス状の参照光が放射されるようにして、参照光の光源R
LS→透明電極Et1→光導電層部材PCL→光変調材層
部材PML→透明電極Et2→光検出器PDの光路を介し
て前記したパルス状の参照光が与えられた光検出器PD
から、前記したパルス状の参照光の放射期間と対応する
期間に大きな出力信号を出力させるようにすると、前記
した光検出器PDの出力信号を用いて記録の対象にされ
ている電磁放射線による露光量の自動制御を高い精度で
行なうようにすることが容易となる。またパルス状の参
照光による全露光量は、既述のように各パルス状の参照
光の光量と時間との積の総和として求められるから、パ
ルス状の参照光による全露光量が、被写体Oからの記録
光による露光量に等しくなるように、参照光の光源RL
Sを駆動するパルス電源PGの出力パルスのパルス幅と
パルスの個数(来返し周期)とを定めることにより、光
検出器PDから出力される大きな出力信号を用いて行な
われる参照光の光強度の検出結果に応じて、被写体Oか
らの光学像における黒の部分から白の部分までに対応し
て変調材層部材PMLの両端間に印加される電圧値の範
囲が、例えば図3における横軸のVbからVwで示す電
圧値の範囲に高い精度で保たれている状態となされるよ
うに、記録の対象にされている電磁放射線による露光量
の自動制御が行なわれるようにすることも容易である。
【0031】すなわち、図5に示されている電磁放射線
情報記録装置のようにパルス電源PGによって駆動され
る参照光の光源RLSから放射させたパルス状の参照光
を用いることにより、記録の対象にされている電磁放射
線の最大強度の部分から最小強度の部分までの範囲内の
電圧値が前記した光変調材層部材PMLに印加される状
態にさせることができる露光量と同じ露光量の参照光を
光導電層部材PCLと光変調材層部材PMLとを含む構
成部分に与えた場合と略々同じ結果を得ることができる
とともに、大きな光強度のパルス光を参照光として光導
電層部材PCLと光変調材層部材PMLとを含む構成部
分に与えることにより、光変調材層部材PMLを透過し
た参照光は高い検出精度で検出されるのである(この点
は図8乃至図10を参照して後述されている電磁放射線
情報記録装置についても同様である)。
【0032】図5に示されている電磁放射線情報記録装
置において供給電圧制御回路VCから電圧が供給されて
いる2つの透明電極Et1,Et2間に設けられている光導
電層部材PCLと光変調材層部材PMLには前記した供
給電圧制御回路VCから2つの透明電極Et1,Et2間に
供給された電圧によって2つの透明電極Et1,Et2間に
生じた電界が印加されている状態になされていて、被写
体Oの光学像が撮像レンズLによって結像されている光
導電層部材PCLのインピーダンスは、被写体Oの光学
像と対応して変化している状態になっているから、光導
電層部材PCLと直列的に設けられている光変調材層部
材PMLに対して、前記した被写体Oの光学像と対応し
て電界強度が変化している状態の電界が加わることによ
り、前記した光変調材層部材PMLの光学的な状態はそ
れに加えられた電界強度の変化パターンと対応して光学
的な性質が変化しているパターンを示すものになるが、
前記した光変調材層部材PMLとして、例えば高分子材
料における多数の微細な孔中にネマティック液晶または
スメクティック液晶を封入した構成態様の高分子ー液晶
複合膜が使用されていた場合には、前記した高分子ー液
晶複合膜における多数の微細な孔中における液晶の配向
の状態が被写体Oの光学像と対応して変化した状態にな
されるために、高分子ー液晶複合膜は被写体Oの光学像
と対応して光の透過率を変化させた状態として被写体の
光学像情報が光変調材層部材PMLに記録される。
【0033】これまでに説明された本発明の電磁放射線
情報記録装置では、光導電層部材PCLが感度を有して
いるような波長域の光を参照光として使用しているもの
とされていたが、本発明の電磁放射線情報記録装置にお
いて参照光として光導電層部材PCLが感度を有しない
波長域の光を用いるようにすれば、光強度の大きな参照
光が光導電層部材PCLと光変調材層部材PMLとに与
えられて、光導電層部材PCLと光変調材層部材PML
とに光強度の大きな参照光が通過している状態において
も、光導電層部材PCLは参照光に対して感度を有して
いないから、光導電層部材PCLのインピーダンスは参
照光の通過によっても低下することがなく、したがっ
て、光変調材層部材PMLに印加される電圧は光導電層
部材PCLと光変調材層部材PMLとに光が照射されて
いない状態、すなわち、黒レベルの状態のときに光変調
材層部材PMLに印加される電圧と同じになり、しかも
光変調材層部材PMLには光強度の大きな参照光が通過
するから、黒レベルにおける光検出器PDの出力信号を
高い検出精度で検出して既述したように記録の対象にさ
れている電磁放射線による露光量の自動制御を高い精度
で行なうことができるようにすることができる。
【0034】すなわち、本発明の電磁放射線情報記録装
置において、光導電層部材PCLが感度を有している波
長域の電磁放射線による記録の対象にされている電磁放
射線の最大強度の部分から最小強度の部分までの範囲と
対応して前記した光変調材層部材PMLに印加されるべ
き印加電圧における最大値に比べて大きな印加電圧を光
変調材層部材PMLに印加させうるような光強度を有し
ているとともに、前記した光導電層部材PCLが不感で
あるような波長域の参照光を光導電層部材PCLと光変
調材層部材PMLとを含む構成部分に与えることによ
り、光導電層部材PCLと光変調材層部材PMLとを含
む構成部分における光変調材層部材PMLを透過した光
強度の大きな参照光が与えられる光検出器PDによって
検出される黒レベルの検出結果が大きな値となり、した
がって光変調材層部材PMLを透過した参照光の黒レベ
ルが高い検出精度で検出できることになるのである。図
7は参照光として光導電層部材PCLが感度を有しない
波長域の光を用いるようにした本発明の電磁放射線情報
記録装置で使用される光導電層部材PCLの分光感度特
性Z1、参照光の分光スペクトルZ2、被写体からの光の
波長域D、及び光導電層部材PCLが感度を有する波長
域C等の関連を図示説明するための図である。
【0035】次に、図8乃至図10に示されている本発
明の電磁放射線情報記録装置について説明する。図8乃
至図10に例示している本発明の電磁放射線情報記録装
置は参照光を光導電層部材PCL側から入射させるので
はなく、光変調材層部材PML側から入射させた参照光
が光変調材層部材PMLと光導電層部材PCLとの境界
で反射して生じた反射光を光変調材層部材PML側に設
けた光検出器PDに入射させ、光検出器PDの出力信号
を用いて光変調材層部材PMLの光学的な性質の変化状
態の検出を行なうようにしている実施例を示している。
図8乃至図10においてOは被写体、PSは光学的シャ
ッタ、Lは撮像レンズ、Et1,Et2は透明電極、PCL
は光導電層部材、PMLは光変調材層部材、RLSは参
照光の光源(例えば発光ダイオード)、PGは参照光の
光源RLSを駆動するパルス電源、PDは光検出器、V
Cは供給電圧制御回路であり、被写体Oからの画像情報
を含む光は光学的シャッタPSが開放状態になされてい
る期間に、撮像レンズLによって光導電層部材PCLに
結像されるようになされており、また、パルス電源PG
は光学的シャッタPSの開放期間(シャッタ期間)中に
所定の周期のパルスを発生して、それを参照光の光源R
LSに供給する。参照光の光源RLSから所定の周期で
放射された予め定められた光強度を有する参照光、すな
わち、被写体Oにおける白と対応する光の強度に比べて
著しく大きな一定の光強度を有しているパルス状の参照
光を、透明電極Et2→光変調材層部材PML→光導電層
部材PCLと光変調材層部材PMLとの境界→光変調材
層部材PML→透明電極Et2→光検出器PDの光路を介
して光検出器PDに与えられている。そして前記した光
検出器PDでは、それに入射した参照光の光量に応じた
出力信号を制御信号として供給電圧制御回路VCに与
え、前記した供給電圧制御回路VCでは光検出器PDか
ら出力された制御信号に応じて大きさが制御されている
出力電圧を前記した2つの透明電極Et1,Et2間に供給
するようにしているのである。
【0036】前記のようにパルス電源PGによる駆動に
より参照光の光源RLSから放射された被写体Oにおけ
る白と対応する光の強度に比べて著しく大きな光強度を
有するパルス状の参照光は、参照光の光源RLS→透明
電極Et2→光導電層部材PCLと光変調材層部材PML
との境界→光変調材層部材PML→透明電極Et2→光検
出器PDの光路を介して前記したパルス状の参照光が与
えられた光検出器PDから、前記したパルス状の参照光
の放射期間と対応する期間に大きな出力信号を出力させ
るようにすると、前記した光検出器PDの出力信号を用
いて記録の対象にされている電磁放射線による露光量の
自動制御を高い精度で行なうようにすることが容易とな
ることは既述のとおりであり、また、パルス状の参照光
による全露光量は、既述のように各パルス状の参照光の
光量と時間との積の総和として求められるから、パルス
状の参照光による全露光量が、被写体Oからの記録光に
よる露光量に等しくなるように、参照光の光源RLSを
駆動するパルス電源PGの出力パルスのパルス幅とパル
スの個数(繰返し周期)とを定めることにより、光検出
器PDから出力される大きな出力信号を用いて行なわれ
る参照光の光強度の検出結果に応じて、被写体Oからの
光学像における黒の部分から白の部分までに対応して変
調材層部材PMLの両端間に印加される電圧値の範囲
が、例えば図3における横軸のVbからVwで示す電圧
値の範囲に高い精度で保たれている状態となされるよう
に、記録の対象にされている電磁放射線による露光量の
自動制御が行なわれるようにすることも容易であるこ
と、ならびに、パルス電源PGによって駆動される参照
光の光源RLSから放射させたパルス状の参照光を用い
ることにより、記録の対象にされている電磁放射線の最
大強度の部分から最小強度の部分までの範囲内の電圧値
が前記した光変調材層部材PMLに印加される状態にさ
せることができる露光量と同じ露光量の参照光を光導電
層部材PCLと光変調材層部材PMLとを含む構成部分
に与えた場合と略々同じ結果を得ることができるととも
に、大きな光強度のパルス光を参照光として光導電層部
材PCLと光変調材層部材PMLとを含む構成部分に与
えることにより、光変調材層部材PMLを透過した参照
光は高い検出精度で検出されることも既述のとおりであ
る。
【0037】なお、図9に示されている本発明の電磁放
射線情報記録装置は、光変調材層部材PML側から入射
させた参照光が光変調材層部材PMLと光導電層部材P
CLとの境界で反射して生じた反射光を光変調材層部材
PML側に設けた光検出器PDに入射させ、前記の光検
出器PDの出力信号により光変調材層部材PMLの光学
的な性質の変化状態の検出が行なわれるようにするとと
もに、光導電層部材PCL側に対しても光導電層部材P
CL側に設けた別の光源LSから光を照射させるように
した構成態様のものであり、この図9に例示されている
本発明の電磁放射線情報記録装置では光導電層部材PC
L側に設けた別の光源LSから光導電層部材PCLに光
が照射できるから、被写体Oによる露光量と検出部の露
光量とが所定の相関々係となるようにすることにより動
作点を安定に制御できる。また、図10に示されている
本発明の電磁放射線情報記録装置は、光変調材層部材P
ML側から入射させた参照光が光変調材層部材PMLと
光導電層部材PCLとの境界で反射して生じた反射光を
光変調材層部材PML側に設けた光検出器PDに入射さ
せ、前記の光検出器PDの出力信号により光変調材層部
材PMLの光学的な性質の変化状態の検出が行なわれる
ようにするとともに、光導電層部材PCL側に遮光マス
クBMを設けることにより、黒レベルと対応する光変調
材層部材PMLの光学的な性質の変化状態が一定になる
ように制御でき、したがって暗部つぶれが生じないよう
にできるという利点が得られる。図9に示されている電
磁放射線情報記録装置のように別の光源LSを設けた
り、図10に示されている電磁放射線情報記録装置のよ
うに遮光マスクBMを設けたりせずに、その部分の光導
電層部材PCLに被写体からの記録光の一部を入射させ
るようにして光変調材層部材PMLの光学的な性質の変
化状態が所定のようになるように制御させてもよい。
【0038】
【発明の効果】以上、詳細に説明したところから明らか
なように本発明の電磁放射線情報記録装置は、被写体O
の黒から白までの光量の変化範囲と対応して光変調材層
部材PMLの両端に印加される電圧値が、電磁放射線情
報の記録のために使用されている光変調材層部材におけ
る印加電圧の変化に対する光透過率の変化特性を示す特
性曲線の所定の略々直線的な部分を使用している状態と
なるように、第1の電極Et1と第2の電極Et2との間に
少なくとも光導電層部材PCLと光変調材層部PML材
とを含んで構成されている構成部分における前記した第
1,第2の電極Et1,Et2間に供給電圧制御回路VCか
ら供給される電圧値を自動的に設定するために使用され
る参照光が、記録の対象にされている電磁放射線の最大
強度の部分から最小強度の部分までの範囲と対応して前
記した光変調材層部材PMLに印加されるべき印加電圧
における最大値に比べて大きな印加電圧を光変調材層部
材PMLに印加させうるような光強度を有するものとさ
れたことにより、光導電層部材PCLと光変調材層部材
PMLとを含む構成部分における光変調材層部材PML
を透過した参照光が与えられる光検出器PDによる光強
度の検出結果は大きな値になり、したがって光変調材層
部材PMLを透過した参照光は高い検出精度で検出され
ることになり、また、記録の対象にされている電磁放射
線の最大強度の部分から最小強度の部分までの範囲内の
電圧値が前記した光変調材層部材PMLに印加される状
態にさせることができる露光量と同じ露光量の参照光を
光導電層部材PCLと光変調材層部材PMLとを含む構
成部分に与えた場合と略々同じ結果が得られるように、
大きな光強度のパルス光を参照光として光導電層部材P
CLと光変調材層部材PMLとを含む構成部分に与える
ことにより、光変調材層部材PMLを透過した参照光は
高い検出精度で検出されることになり、さらに、光導電
層部材が感度を有している波長域の電磁放射線による記
録の対象にされている電磁放射線の最大強度の部分から
最小強度の部分までの範囲と対応して前記した光変調材
層部材PMLに印加されるべき印加電圧における最大値
に比べて大きな印加電圧を光変調材層部材PMLに印加
させうるような光強度を有しているとともに、前記した
光導電層部材PCLが不感であるような波長域の参照光
を光導電層部材PCLと光変調材層部材PMLとを含む
構成部分に与えることにより、光導電層部材PCLと光
変調材層部材PMLとを含む構成部分における光変調材
層部材PMLを透過した参照光が与えられる光検出器P
Dによって検出される黒レベルの検出結果が大きな値と
なり、したがって光変調材層部材PMLを透過した参照
光の黒レベルが高い検出精度で検出できるのであり、本
発明によれば既述した従来の問題点は良好に解決でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】図8乃至図10は本発明の電磁放射線情報記録
装置のブロック図である。
【図2】本発明の電磁放射線情報記録装置のブロック図
である。
【図3】光変調材層部材の印加電圧対光透過率の特性曲
線図である。
【図4】本発明の電磁放射線情報記録装置の動作説明用
の特性例図である。
【図5】本発明の電磁放射線情報記録装置のブロック図
である。
【図6】本発明の電磁放射線情報記録装置の動作説明用
図である。
【図7】光導電層部材の波長に対するレスポンス特性曲
線例図である。
【図8】図10は本発明の電磁放射線情報記録装置のブ
ロック図である。
【図9】本発明の電磁放射線情報記録装置のブロック図
である。
【図10】本発明の電磁放射線情報記録装置のブロック
図である。
【符号の説明】
O…被写体、L…撮像レンズ、Et1,Et2…透明電極、
PCL…光導電層部材、PML…光変調材層部材、RL
S…参照光の光源、PD…光検出器、VC…供給電圧制
御回路、PG…パルス電源、PS…光学的シャッタ、
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 浅倉 伝 神奈川県横浜市神奈川区守屋町3丁目12番 地日本ビクター株式会社内 (72)発明者 古屋 正人 神奈川県横浜市神奈川区守屋町3丁目12番 地日本ビクター株式会社内 (72)発明者 小山 剛久 神奈川県横浜市神奈川区守屋町3丁目12番 地日本ビクター株式会社内 (72)発明者 内山 裕治 神奈川県横浜市神奈川区守屋町3丁目12番 地日本ビクター株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の電極と第2の電極との間に少なく
    とも光導電層部材と光変調材層部材とを含んで構成され
    ている構成部分と、前記した第1,第2の電極間に所定
    の電圧を供給する手段とを備えており、光導電層部材に
    記録の対象にされている電磁放射線束を入射させて、前
    記した光変調材層部材に記録の対象にされている電磁放
    射線情報を記録させる場合に、記録の対象にされている
    電磁放射線の最大強度の部分から最小強度の部分までの
    範囲と対応して前記した光変調材層部材に印加される印
    加電圧の範囲が、前記した光変調材層部材に関してそれ
    の印加電圧と光透過率との関係を示している特性曲線上
    における予め定められた部分へ設定されている状態とな
    されるように、予め定められた強度の参照光が与えられ
    た光導電層部材と光変調材層部材とを含む構成部分にお
    ける光変調材層部材を透過した参照光の光強度の検出結
    果に応じて、記録の対象にされている電磁放射線による
    露光量の自動制御を行うようにした電磁放射線情報記録
    装置であって、前記した記録の対象にされている電磁放
    射線の最大強度の部分から最小強度の部分までの範囲と
    対応して前記した光変調材層部材に印加されるべき印加
    電圧における最大値に比べて大きな印加電圧を光変調材
    層部材に印加させうるような光強度の参照光を光導電層
    部材と光変調材層部材とを含む構成部分に与えるように
    する手段を備えてなる電磁放射線情報記録装置。
  2. 【請求項2】 第1の電極と第2の電極との間に少なく
    とも光導電層部材と光変調材層部材とを含んで構成され
    ている構成部分と、前記した第1,第2の電極間に所定
    の電圧を供給する手段とを備えており、光導電層部材に
    記録の対象にされている電磁放射線束を入射させて、前
    記した光変調材層部材に記録の対象にされている電磁放
    射線情報を記録させる場合に、記録の対象にされている
    電磁放射線の最大強度の部分から最小強度の部分までの
    範囲と対応して前記した光変調材層部材に印加される印
    加電圧の範囲が、前記した光変調材層部材に関してそれ
    の印加電圧と光透過率との関係を示している特性曲線上
    における予め定められた部分へ設定されている状態とな
    されるように、予め定められた強度の参照光が与えられ
    た光導電層部材と光変調材層部材とを含む構成部分にお
    ける光変調材層部材を透過した参照光の光強度の検出結
    果に応じて、記録の対象にされている電磁放射線による
    露光量の自動制御を行うようにした電磁放射線情報記録
    装置であって、前記した記録の対象にされている電磁放
    射線の最大強度の部分から最小強度の部分までの範囲内
    の電圧値が前記した光変調材層部材に印加される状態に
    させることができる露光量と同じ露光量の参照光を光導
    電層部材と光変調材層部材とを含む構成部分に与えた場
    合と略々同じ結果が得られるように、大きな光強度のパ
    ルス光を参照光として光導電層部材と光変調材層部材と
    を含む構成部分に与えるようにする手段を備えてなる電
    磁放射線情報記録装置。
  3. 【請求項3】 第1の電極と第2の電極との間に少なく
    とも光導電層部材と光変調材層部材とを含んで構成され
    ている構成部分と、前記した第1,第2の電極間に所定
    の電圧を供給する手段とを備えており、光導電層部材に
    記録の対象にされている電磁放射線束を入射させて、前
    記した光変調材層部材に記録の対象にされている電磁放
    射線情報を記録させる場合に、記録の対象にされている
    電磁放射線の最大強度の部分から最小強度の部分までの
    範囲と対応して前記した光変調材層部材に印加される印
    加電圧の範囲が、前記した光変調材層部材に関してそれ
    の印加電圧と光透過率との関係を示している特性曲線上
    における予め定められた部分へ設定されている状態とな
    されるように、予め定められた強度の参照光が与えられ
    た光導電層部材と光変調材層部材とを含む構成部分にお
    ける光変調材層部材を透過した参照光の光強度の検出結
    果に応じて、記録の対象にされている電磁放射線による
    露光量の自動制御を行うようにした電磁放射線情報記録
    装置であって、前記した光導電層部材が感度を有してい
    る波長域の電磁放射線による記録の対象にされている電
    磁放射線の最大強度の部分から最小強度の部分までの範
    囲と対応して前記した光変調材層部材に印加されるべき
    印加電圧における最大値に比べて大きな印加電圧を光変
    調材層部材に印加させうるような光強度を有していると
    ともに、前記した光導電層部材が不感であるような波長
    域の参照光を光導電層部材と光変調材層部材とを含む構
    成部分に与えるようにする手段を備えてなる電磁放射線
    情報記録装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS59195627A (ja) * 1983-04-21 1984-11-06 Olympus Optical Co Ltd 液晶表示装置
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