JPH058025U - エンジンのクランクシヤフト軸受構造 - Google Patents
エンジンのクランクシヤフト軸受構造Info
- Publication number
- JPH058025U JPH058025U JP6436291U JP6436291U JPH058025U JP H058025 U JPH058025 U JP H058025U JP 6436291 U JP6436291 U JP 6436291U JP 6436291 U JP6436291 U JP 6436291U JP H058025 U JPH058025 U JP H058025U
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- crankshaft
- bearing
- flywheel
- vibration
- engine
- Prior art date
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- Pending
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- Cylinder Crankcases Of Internal Combustion Engines (AREA)
- Shafts, Cranks, Connecting Bars, And Related Bearings (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】クランクシャフトの曲げ振動を防いでクランク
シャフト及びフライホイールにより構成される回転系の
共振を防止し、エンジンの振動や該振動に起因する騒音
を防ぐことのできるエンジンのクランクシャフト軸受構
造。 【構成】クランクシャフト20をジャーナル軸受12に
回転自在に支持するフライホイール40の最も近くに位
置する軸受キャップ30が、シリンダブロックの出力側
である後壁13に、ダンパブッシュ50によって結合さ
れて構成されている。
シャフト及びフライホイールにより構成される回転系の
共振を防止し、エンジンの振動や該振動に起因する騒音
を防ぐことのできるエンジンのクランクシャフト軸受構
造。 【構成】クランクシャフト20をジャーナル軸受12に
回転自在に支持するフライホイール40の最も近くに位
置する軸受キャップ30が、シリンダブロックの出力側
である後壁13に、ダンパブッシュ50によって結合さ
れて構成されている。
Description
【0001】
本考案は、振動低減を図ることのできるエンジンのクランクシャフト軸受構造
に関する。
【0002】
エンジンのクランクシャフトには、ピストンの往復運動による加振力が作用す
るが、この加振力の振動数と、クランクシャフト及びその出力側の端部に備えら
れたフライホイールとで構成される回転系の有する固有振動数とが合致すると、
該回転系は共振を生じ、クランクシャフトの曲げ振動及び該クランクシャフトの
曲げに起因するフライホイールの面振れが増大し、強度低下や騒音等の問題を生
ずる。
共振によってフライホイールの面振れが増大すると、この増大した面振れが更
にクランクシャフトに曲げ振動を増大させるという悪循環となる。
このような問題を回避するものとして、クランクシャフトのジャーナル軸受の
軸受キャップを、連結部材(ベアリングビーム)で連結補強してクランクシャフ
トの支持剛性を向上させて振動を抑制するもの(実開昭59−88241号公報
等参照)や、フライホイールに弾性材を介して質量部材を装着してダイナミック
ダンパを構成し、共振を防止するもの(実開昭60−152855号公報等参照
)等が提案されている。
【0003】
しかし乍ら、クランクシャフトのジャーナル軸受の軸受キャップを連結部材で
連結補強してクランクシャフトの支持剛性を向上させるものでは、重量増加や大
型化は免れず、特に近時の高出力,高回転化によってクランクシャフト系への作
用応力が大きいものではデメリットの方が大きくなる。
又、フライホイールに弾性材を介して質量部材を装着してダイナミッックダン
パを構成するものでは、弾性材の加わる熱による劣化や経時変化によって共振振
動数が変化し、長期に亙って有効に機能し得ないという問題があった。
【0004】
本考案は、上記の如き事情に鑑み、重量増加や大型化を招くことなく小型軽量
に且つ経時変化も少なく構成でき、クランクシャフトの曲げ振動を防いでクラン
クシャフト及びフライホイールにより構成される回転系の共振を防止し、エンジ
ンの振動や該振動に起因する騒音を防ぐことのできるエンジンのクランクシャフ
ト軸受構造の提供、を目的とする。
【0005】
このため、本考案に係るエンジンのクランクシャフト軸受構造は、フライホイ
ールの最も近くに位置する軸受キャップが、軸受キャップのクランクシャフト軸
方向の振動を吸収減衰させる振動吸収部材を介してエンジンブロックに結合され
て構成されている。
本構成によれば、振動吸収弾性部材が、フライホイールの最も近くに位置する
軸受キャップのクランクシャフト軸方向の振動を減衰させるように作用し、これ
は即ちフライホイールの面振れに最も影響するフライホイールに最も近いシリン
ダの爆発荷重によるクランクシャフトの曲げ振動が減衰されることとなり、その
結果、フライホイールの面振れも防がれるものである。
又、上記振動吸収部材が、上記軸受キャップと上記エンジンブロックの上記フ
ライホイール側の端壁とを結合するよう配設されているものであり、これにより
、該振動吸収部材によってより効果的に軸受キャップのクランクシャフト軸方向
の振動を減衰させることができる。
【0006】
以下、本考案の実施例を図面に基いて説明する。
図1は、本考案に係るエンジンのクランクシャフト軸受構造を適用したエンジ
ンの、フライホイール側(即ち出力側)のクランクシャフト軸端部部分の部分断
面図を示す。
図示エンジンは、シリンダブロック10の図示しない各シリンダ間と対応する
クランク室内に、バルクヘッド11が、クランク室を仕切るように後述するクラ
ンクピン23の回転平面と平行に立設され、該バルクヘッド11にジャーナル軸
受部12が形成されている。
クランクシャフト20は、回転中心であるジャーナル部21から、図示しない
シリンダと対応する位置にアーム22を介してクランクピン23が偏心状態に突
設形成されており、そのジャーナル部21で、シリンダブロック10のジャーナ
ル軸受部12に支持されている。
【0007】
ジャーナル部21とジャーナル軸受部12との間にはアッパメタル61が介装
されると共に、ジャーナル軸受部12の下側からロアメタル62が介装されて軸
受キャップ30が装着され、これによってクランクシャフト20は、シリンダブ
ロック10に回転自在に装着されているものである。
クランクシャフト20の出力側軸端部24は、シリンダブロック10の後壁1
3に開口形成された貫通孔14から外側に突出し、この突出した軸端部24にフ
ライホイール40が締着されている。尚、貫通孔14の内周面には、オイルの漏
洩を防ぐべくオイルシール63が装着されており、又、フライホイール40の出
力側(図中左側)には図示しないがクラッチが備えられるものである。
【0008】
ここで、フライホイール40の最も近くに位置する(即ち出力側端の)ジャー
ナル軸受部12に装着された軸受キャップ30の反シリンダ側である外端(図中
下端)と、シリンダブロック10の後壁13とが、振動吸収部材としてのダンパ
ブッシュ50によって結合されている。
ダンパブッシュ50は、耐油性を有するゴム等の弾性体により形成された円柱
状の弾性部51の両端部に、該弾性部51に接合された連接板を介して夫々軸部
52,53が突設され、更に、これら軸部52,53の先端に夫々ネジ部52A
,53Aが形成されて構成されている。弾性部51は、当該ダンパブッシュ50
装着部位に於る軸受キャップ30の側面とシリンダブロック10の後壁14の内
面の間に所定公差で嵌入し得る長さであって、又、夫々の軸部52,53の長さ
はシリンダブロック10の後壁の厚さ及び軸受キャップ30の厚さから後述する
座グリ深さを除いた厚さと略等しくなっている。
【0009】
シリンダブロック10の後壁13のダンパブッシュ50装着部位には、ダンパ
ブッシュ50の軸部52が所定公差で嵌合可能な装着孔13Aが貫通形成されて
おり、又、軸受キャップ30のダンパブッシュ50装着部位には、ダンパブッシ
ュ50の軸部53が所定公差で嵌合可能な装着孔31が貫通形成されると共に、
ダンパブッシュ50装着側と反対側の側面の装着孔31の周囲に、固定ナット6
4が嵌入して隠蔽可能な穴グリ32が穿設されている。
そして、ダンパブッシュ50は、軸部52,53が軸受キャップ30とシリン
ダブロック10の後壁13の装着孔13A,31に夫々嵌合して弾性部51が軸
受キャップ30の出力側側面とシリンダブロック10後壁13の内面との間に位
置し、夫々反対側面側に突出するネジ部52A,53Aに夫々ナット64,65
が螺合されることによって軸受キャップ30とシリンダブロック10の後壁13
とを結合するように装着されている。即ち、フライホイール40に最も近いジャ
ーナル軸受部12がシリンダブロック10にダンパブッシュ50の弾性部51を
介して連結されているものである。
【0010】
而して、上記の如き構成によれば、クランクシャフト20の曲げ振動に伴う軸
受キャップ30のクランクシャフト20の軸方向(図中左右方向)に作用する振
動が、ダンパブッシュ50によって減衰され、クランクシャフト20の曲げ振動
を抑制し、その結果、フライホイール40の面振れを抑制することができる。
即ち、フライホイール40に最も近いシリンダの爆発荷重によって生ずるクラ
ンクシャフト20の曲げ振動がフライホイール40の面振れに最も影響するもの
であるが、このクランクシャフト20の曲げ振動に伴うフライホイール40に最
も近い軸受キャップ30のクランクシャフト20軸方向の振動(ジャーナル軸受
部12への装着部位を中心とする軸受キャップ30の反シリンダ側である外端の
揺動振動)をダンパブッシュ50が吸収し、これによってクランクシャフト20
の曲げ振動及びそれに起因するフライホイール40の面振れが防止されるもので
ある。
尚、ダンパブッシュ50は振動を吸収するよう作用するのみであってその固有
振動数によって共振点をずらすように作用するものではない為、熱による劣化や
経時変化によって弾性が変化しても、効果が低下するものではない。
【0011】
上記の如き、本考案に係るエンジンのクランクシャフト軸受構造によれば、重
量増加や大型化を招くことなく小型軽量に且つ経時変化も少なく構成でき、クラ
ンクシャフトの曲げ振動を防いでクランクシャフト及びフライホイールにより構
成される回転系の共振を防止し、エンジンの振動や該振動に起因する騒音を防ぐ
ことができる。
【図1】本考案に係るエンジンのクランクシャフト軸受
構造を適用したエンジンの、フライホイール側(即ち出
力側)のクランクシャフト軸端部部分の部分断面図。
構造を適用したエンジンの、フライホイール側(即ち出
力側)のクランクシャフト軸端部部分の部分断面図。
10…シリンダブロック(エンジンブロック)
12…ジャーナル軸受部(ジャーナル軸受)
20…クランクシャフト
30…軸受キャップ
40…フライホイール
50…ダンパブッシュ(振動吸収部材)
Claims (2)
- 【請求項1】クランクシャフトをシリンダブロックのジ
ャーナル軸受に軸受キャップで回転自在に保持する軸受
構造であって、 フライホイールの最も近くに位置する軸受キャップが、
前記軸受キャップの前記クランクシャフト軸方向の振動
を吸収減衰させる振動吸収部材を介してエンジンブロッ
クに結合されて構成されていること、を特徴とするエン
ジンのクランクシャフト軸受構造。 - 【請求項2】上記振動吸収部材が、上記軸受キャップと
上記エンジンブロックの上記フライホイール側の端壁と
を結合するよう配設されていること、を特徴とする請求
項1記載のエンジンのクランクシャフト軸受構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6436291U JPH058025U (ja) | 1991-07-18 | 1991-07-18 | エンジンのクランクシヤフト軸受構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6436291U JPH058025U (ja) | 1991-07-18 | 1991-07-18 | エンジンのクランクシヤフト軸受構造 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH058025U true JPH058025U (ja) | 1993-02-02 |
Family
ID=13256080
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6436291U Pending JPH058025U (ja) | 1991-07-18 | 1991-07-18 | エンジンのクランクシヤフト軸受構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH058025U (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH01132492U (ja) * | 1988-03-07 | 1989-09-08 | ||
KR101636984B1 (ko) * | 2015-11-27 | 2016-07-07 | (주)에이씨아이케미칼아시아 | 완충커넥터가 구비된 발리스틱 선별유닛, 이를 포함하는 폐기물 비중 선별장치 |
EP3499059A1 (en) * | 2017-12-15 | 2019-06-19 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Crank cap assembly and internal combustion engine |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6096526A (ja) * | 1983-10-31 | 1985-05-30 | Asahi Chem Ind Co Ltd | セリウムの分離法 |
-
1991
- 1991-07-18 JP JP6436291U patent/JPH058025U/ja active Pending
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6096526A (ja) * | 1983-10-31 | 1985-05-30 | Asahi Chem Ind Co Ltd | セリウムの分離法 |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH01132492U (ja) * | 1988-03-07 | 1989-09-08 | ||
KR101636984B1 (ko) * | 2015-11-27 | 2016-07-07 | (주)에이씨아이케미칼아시아 | 완충커넥터가 구비된 발리스틱 선별유닛, 이를 포함하는 폐기물 비중 선별장치 |
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