JPH0580114B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ［技術分野］ 本発明は複数の絶縁導体を結線する電気コネク
タに関し、詳細には複数の導体を結線し、正規の
導体結線を可視表示する電気コネクタに関する。

［解決すべき課題］ 複数の導体をハウジングに結線する電気コネク
タは既に知られている。この種のコネクタは、一
つの構成部品を他の一つに接続することが必要と
されるデータ通信装置においても用いられる。さ
らに、全く同一の他のコネクタとの接続が可能な
雌雄同体型コネクタが有用であることも判明して
いる。この種のコネクタの一例は1987年７月28日
に本出願人に付与された米国特許第4682836号に
開示されている。

概略すると、この種のコネクタは多導体ケーブ
ルの導体を一本づつ結線する複数の電気接点を支
持する絶縁導線ハウジングを有する。適切に用い
るためには、多導体ケーブルの各導体を正確に対
応するコネクタ接点に結線する必要がある。不良
結線を行なうと、後にデータ通信装置における接
続が不良となり、装置の機能を妨げ、構成部品に
損傷を与えることにもなりかねない。

不良結線に伴う確実性の低下は、ユーザが多導
体ケーブルをコネクタに結線しない場合になお著
しくなる。ハウジングが、複数のコネクタを有す
る電気パネルに固着されるように設計されている
コネクタはパネル取付コネクタとして知られてい
るが、特にこれらパネル取付コネクタの場合は、
導体が工場内で頻繁にハウジング内に結線される
ので、接続が不良になる危険性が高い。ほとんど
の場合、ユーザはフアクトリーオートメーシヨン
に依存して適切な導体結線を行なうよう努めてい
る。多くの場合、ユーザは接続を完了しデータ通
信装置を用いるまで工場での製造欠陥に気付かな
いであろう。この点において、ハウジング内の接
点にする導体の不良結線により既に生じた問題を
解決しようとしても時既に遅すぎることは明らか
である。

特にパネル取付け用に設計される電気コネクタ
において、ハウジング内に支持される接点に対す
る個々の導体の適切な接続状態を瞬時に可視表示
する機能を有するコネクタを提供することが望ま
しい。

［発明の目的］ 本発明の目的は、複数の導体の適切な結線状態
を可視表示することができる電気コネクタハウジ
ングを提供することである。

本発明の別の目的は、個々の導体をコネクタ接
点への結線用の位置に支持し、導体の適切な位置
合わせを可視表示するコネクタブロツクを有する
電気コネクタを提供することである。

［課題解決するための手段］ 本発明のこれらの目的、及び他の目的はそれぞ
れ別個に絶縁され、各絶縁材上に識別表示を有す
る複数の導体を含む電気コネクタ組立体において
達成される。組立体はさらに複数の電気接点を収
容するコネクタハウジングを含む。これらの接点
は絶縁導体の端部を個々に結線するための第１端
部と、外部との電気接続を果たすための第２端部
とを含む。コネクタハウジングは支持チヤネル群
を有する導体支持ブロツクを支持し、これらの支
持チヤネル群は導体を並列にしてその端部を支持
する。支持ブロツクは、導体端部が接点端部と電
気接続されるようハウジング内に保持される。支
持ブロツクはさらに、導体を支持する各チヤネル
に隣接する識別用表示を含む。この識別用表示は
導体絶縁材上の識別用表示と対応する。接点と支
持ブロツクを包摂するためにハウジング上にカバ
ーを支持することができる。カバーは可視アクセ
ス手段を有し、これにより支持ブロツク上の識別
用表示を視認して、コネクタから外延する導体上
の識別用表示との対応を確認し、もつて接点に対
して導体が適切に結線されているかどうかを確認
することができる。

好適な実施例に記述してあるように、本発明は
複数の導体を入れる絶縁ハウジングを含む。各導
体は周囲にカラーコード付き絶縁材を有する。導
体端部は支持ブロツク内に支持され、支持ブロツ
クは、導体端部がこれもハウジング内に支持され
る複数の接点に結線されるようにして、ハウジン
グ内に挿入され吸収される。支持ブロツクは導体
のうちの一つをそれぞれ収容する複数のチヤネル
を含む。各チヤネルに隣接してカラーコード付き
表示が備えられており、導体絶縁材のカラーコー
ドと対応する。コネクタを包摂するため支持ブロ
ツク上にカバーを支持することができる。カバー
は開口を有し、これを通じて支持ブロツク上のカ
ラーコード付き表示を視認することができる。こ
のように、支持ブロツク上の色表示と導体上のカ
ラーコード付き絶縁材との対応関係を視覚的に検
査することにより、接点と導体の適切な関係を確
保することができる。

本発明の好適実施例には接点を囲む金属部材が
さらに含まれる。この金属部材は電磁障害及び無
線周波障害からコネクタをシールドする。本発明
の支持ブロツクはハウジングの接点対を同電位に
する導電性短絡素子をさらに支持することもでき
る。

［実施例の説明］ 図面、特に第１図に、本発明の電気コネクタ１
０とその組み立てを示す。コネクタ１０は雄及び
雌相互固定化機能を有する雌雄同体型であり、実
質的に同様な相互接続機能を有する他のコネクタ
と電気的に接続することができる。コネクタ１０
はカバー１２とベース１４とを有する絶縁性ハウ
ジングを含む。ベース１４上に導電性シールド１
６が配置されている。さらに、複数の導体２１ａ
−２１ｄ（まとめて２１で示す）を結線する導体
支持体２０が示されている。導体２１は従来技術
による銅線素子とそれを囲む絶縁プラステイツク
から成る。本発明においては導体２１はその周囲
にカラーコード付き絶縁材を有しており、各導体
２１ａ−２１ｄはそれぞれ別の色で区別される。
説明のために、導体２１ａ−２１ｄはそれぞれ
赤、緑、オレンジ、及び黒の絶縁材を有するよう
示してある。ベース１４はさらに、導体２１と１
対１の関係をもつて配備された複数の接点１８を
支持する。コネクタ１０は1987年７月28日に本出
願人に付与された上記米国特許第4682836号に開
示されたものと実質的に類似している。

第２図、第３図をも参照すると、カバー１２は
既ね平坦で細長い第１部分２４と階上部分２６と
を含む。階上部分２６は中央付近に配置された凹
部２８を含み、凹部２８は他の雌雄同体型コネク
タとの取外し可能な相互接続を果たす。他のコネ
クタというのは特に上記米国特許に記載された型
のものであり、その使用法は該特許に詳述されて
いる。さらに階上部分２６は離間した一対のラツ
チ２７を含む。ラツチ２７はカバー１２をベース
１４に固着するよう配置されている。平坦部分２
４はさらに横方向に離間された丸穴２９ａ−２９
ｄ（まとめて２９で示す）を含む。各丸穴２９の
機能は以下に詳述する。平坦部分２４はまた中央
付近に配置された後方ラツチ２５（第２図参照）
を含む。後方ラツチ２５もカバー１２をベース１
４に固着して支持するように機能する。柱２５ａ
はベース１４の穴２５ｂ内に収容され、ベース１
４に対してカバー１２を正確に位置決めする。

ベース１４は既ね方形の部材であり、他の雌雄
同体型コネクタを収容するための前面３０、通路
３２ａを介して導体２１を入れる後面３２、及び
導体２１を結線する中央部３４を有する。中央部
３４はベース１４の上面３５に向けて開口してい
る。中央付近の水平棚３６は中央部３４からベー
ス１４の前面３０に向けて延びている。水平棚３
６は接点１８はベース１４内に並列に並べて支持
するよう機能する。

接点１８は銅合金のような適切な材料で形成さ
れた導電部材である。各接点は細長いベース部１
９ａ、絶縁除去型端子１９ｂ、曲折舌部１９ｃ、
及び曲折舌部１９ｃから延びる平坦部１９ｄを有
する。

第３図に示すように、絶縁除去型端子部１９ｂ
は従来型の平坦な刃状構造をしており、歯の間に
挿入された導体２１との電気接続を行なう。曲折
舌部１９ｃは他の雌雄同体型コネクタに支持され
た同様の接点との雌雄同体型電気接続を行なうよ
う設計されている。

ベース１４はさらに反対方向に延びる一対の取
付耳部４２を含む。コネクタ１０は電気パネルに
取付けられるのが典型であり、取付耳部４２はパ
ネルに対するコネクタ１０のネジ止め面を与え
る。その目的でネジ穴４２ａが中央付近に設けら
れている。

ベース１４はまた前面３０の近傍に配置された
導電シールド１６を含む。シールド１６は打抜き
による平坦な金属を用いて形成するのが好まし
く、既ね接点１８をとり囲む。当業者にあつては
周知であるが、シールド１６は無線周波障害及び
電磁障害から接点をシールドする。一対の下部突
起３９がシールド１６から延びており、シールド
１６をベース１４に固着する。下部突起３９はベ
ース１４を形成するプラステイツク材に埋め込ま
れる。シールド１６はまたベース１４の取付耳部
４２に近接して配置され、外側に向けて延びる一
対のシールド耳部１７を含む。多くの場合、コネ
クタ１０が取付けられる電気パネル（不図示）は
金属部材である。本例ではシールド耳部１７はパ
ネルと直接に接触しており、そのためシールド１
６とパネルは同一電位（通常は設置電位）に置か
れる。

さらにベース１４は中央付近に配置され、前面
３０から外側に向けて延びる固定素子４０を含
む。コネクタ１０の固定素子４０は、同様な雌雄
同体型のコネクタ、特に前述の米国特許に開示さ
れる型のコネクタの中央付近に配置される凹部２
８に固定されるようにして挿入可能である。

第１図及び第５図に示すように、導体２１ａ−
２１ｄは導体支持体２０内に間隔を置いて並列に
支持され、接点１８上に配置される。

導体支持体２０は絶縁部材であり、透明な成型
プラクテイツクで形成すると好ましい。導体支持
体２０は上面４５と、両側に離れた側壁４６とを
含む。上面４５と側壁４６とにより、第５図によ
り詳細に示される内部導体収容部４８が規定され
る。内部導体収容部４８には間隔を置いて平行に
配置した複数の支持チヤネル４９ａ−４９ｄ（ま
とめて４９で示す）が設けられ、導体２１ａ−２
１ｄの端部の摩擦力により保持するようにして収
容する。導体支持体２０の両側には側壁４６に隣
接して一対のキー５０が設けられ、ベース１４の
両側にある対応するキー路５１に挿入される。各
側壁上の戻止め５１ａにより導体支持体２０がベ
ース１４に固く保持される。ベース１４内に適切
に配置されると、並列チヤネル４９ａ−４９ｄは
接点１８の各絶縁除去型端子部１９ｂと整列し、
これにより導体２１ａ−２１ｄの端部は接点１８
と絶縁除去型接続を行なう。

第１図に示すように、導体支持体２０は一対の
短絡棒５５，５７をその内部に保持している。こ
れらの短絡棒５５，５７は上述の米国特許にさら
に詳細に記述されている。概略を述べると、これ
らの短絡棒５５，５７は接点１８の平坦部１９ｄ
と接触し、コネクタ１０が非接続状態にある時に
特定の接点を共通電位にするよう機能する。

第１図、第４図に示すように、導体支持体２０
は複数の色表示素子６１ａ−６１ｄ（まとめて６
１で示す）を含む。色表示素子６１は導体支持体
２０の上面４５上に配備されている。各色表示素
子６１ａ−６１ｄはそれぞれ隣接する導体支持チ
ヤネル４９ａ−４９ｄの上に支持される。色表示
素子６１は導体２１ａ−２１ｄのカラーコード付
き絶縁材と直接に対応する。こうして、色表示素
子６１の色と導体２１のカラーコード付き絶縁材
とを比較することにより、導体２１がチヤネル４
９に適切に配置されているかどうかが視覚的に確
認できる。

第４図に組立てた状態のコネクタ１０を示す。
カバー１２がベース１４の上に置かれ、導体支持
体２０が包摂している。色表示素子６１はカバー
の丸穴２９と位置ぞろえしており、丸穴２９を介
して色表示を視覚的に把握することができる。コ
ネクタ１０を用いるユーザは第４図に示すよう
に、カラーコード付き絶縁材と色表示素子６１と
の正規の位置関係を確認することにより、各導体
が正規の接点１８に結線されたかどうかを確認で
きることは明らかである。不良結線の場合、例え
ば縁導体２１ｂをチヤネル４９ａに結線すると、
縁導体２１ｂが赤表示素子６１ａと対応してしま
うので、容易に異常が判明する。

本発明に従つて、他の色の組合せも可能である
ことを理解されたい。さらに、適切な表示を与え
るためには色以外のコード化技術を用いることも
できる。そのような構成も本発明の範囲に含まれ
ることを理解されたい。

【図面の簡単な説明】

第１図は導体支持体に支持された複数の導体を
含む本発明の電気コネクタとその組立てを示す斜
視図、第２図は第１図のコネクタの側面図、第３
図はハウジング上にカバーを持ち上げた状態で第
１図のコネクタを示す正面図、第４図は組立てた
状態の第１図のコネクタを示す頂面図、及び第５
図は第１図の導体支持体の底面図である。 ［主要部分の符号の説明］、識別用表示……２
１ａ−２１ｄ、絶縁導体……２１、第１の端部…
…３２、第２の開口端部……３０、絶縁ハウジン
グ……１４、絶縁除去部……１９ｂ、端子部……
１９ｃ、接点……１８、支持素子……４９、絶縁
性支持体……２０、カバー……１２、識別用素子
……６１ａ−６１ｄ、視覚アクセス手段……２９
ａ−２９。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 識別用表示２１ａ−２１ｄを有する複数の絶
   縁導体２１と、 該導体を収容する第１の端部３２と、電気コネ
   クタとの協動電気係合を果たすための第２の開口
   端部３０とを有する絶縁ハウジング１４と、 該ハウジング内に支持され、該第１端部３２近
   傍の絶縁除去部１９ｂと該第２端部３０近傍の端
   子部１９ｃとを各々が有する複数の接点１８と、 並列に配置され、各々が該導体のうちの一つを
   別個に支持する支持素子４９を有する絶縁性導体
   支持体２０とを含み、 該支持体２０は該ハウジング１４内に支持され
   て該導体２１を該接点の該絶縁除去部１９ｂと電
   気的に係合させ、さらに該支持体は該導体の識別
   用表示２１ａ−２１ｄと対応する識別用素子６１
   ａ−６１ｄを該支持素子４９の近傍に有し、 さらに、該支持体２０の上側に配置されるよう
   にして該ハウジング１４に支持されるカバー１２
   を有し、 該カバーは該導体の識別用表示２１ａ−２１ｄ
   と該支持体の識別用素子６１ａ−６１ｄとの対応
   関係が確認できるように該支持体の識別用素子６
   １ａ−６１ｄを視覚的に検査できるようにする視
   覚アクセス手段２９ａ−２９ｄを含むことを特徴
   とする導体結線組立体。 ２ 請求項第１記載の組立体において、該導体の
   識別用表示はカラーコード付き絶縁材を含むこと
   を特徴とする導体結線組立体。 ３ 請求項第２記載の組立体において、該支持体
   の識別用素子はカラーコード付き表示素子を含む
   ことを特徴とする導体結線組立体。 ４ 請求項第３記載の組立体において、該視覚ア
   クセス手段は該指示体のカラーコード付き表示素
   子に対する視覚的アクセスを与えるために少なく
   とも一つの穴を持つ表面を有するカバーを含むこ
   とを特徴とする導体結線組立体。 ５ 請求項第３記載の組立体において、該視覚ア
   クセス手段は該指示体のカラーコード付き表示素
   子に対する個々の視覚的アクセスを与えるために
   複数の穴を持つ表面を有するカバーを含むことを
   特徴とする導体結線組立体。 ６ 他の導体との区別のためのカラーコード付き
   絶縁材を各々が有する複数の導体２１の端部を結
   線する電気コネクタ１０であつて、 ハウジング１４と、 該ハウジング内に支持され、導体結線端部１９
   ｂと、他のコネクタとの外部電気接続を行なう係
   合端部１９ｃとを各々が有する複数の接点１８
   と、 該接点の結線端部１９ｂ近傍で該ハウジング内
   に挿入されて収容される絶縁性導体支持体２０と
   を含み、 該支持体２０は各々が該導体のうちの一つを
   個々に支持する複数の並列チヤネル４９ａ−４９
   ｄを有し、該支持体は該導体が該接点の結線端部
   １９ｂと電気接続されるようにして該ハウジング
   内に挿入可能であり、さらに該支持体は挿入され
   た該導体のカラーコード付き絶縁材とが色が対応
   するカラーコード付き素子６１ａ−６１ｄを各チ
   ヤネル近傍に有し、 さらに該コネクタは該ハウジング１４上に配置
   されて該支持体２０と該接点１８とを包摂するカ
   バー１２を有し、 該カバーは該導体のカラーコード付き絶縁材２
   １ａ−２１ｄと該カラーコード付き素子６１ａ−
   ６１ｄとの視覚的比較を可能とするために、該支
   持体のカラーコード付き素子と位置合せした視覚
   的アクセス穴を含むことを特徴とする電気コネク
   タ。 ７ 請求項第６記載のコネクタにおいて、該支持
   体は該カラーコード付き素子を含む上面と、該並
   列チヤネルを含む下面とを有し、該カラーコード
   付き素子は該チヤネルと位置合せされていること
   を特徴とする電気コネクタ。 ８ 請求項第７記載のコネクタにおいて、該並列
   チヤネルは該導体の端部を収容するために開口し
   ていることを特徴とする電気コネクタ。 ９ 請求項第８記載のコネクタにおいて、該視覚
   的アクセス穴を含むカバーは該導体の数に対応す
   る複数の開口を有し、各開口は該素子への個々の
   視覚的アクセスを与えるために該素子と位置合せ
   されていることを特徴とする電気コネクタ。 １０ 請求項第９記載のコネクタにおいて、該ハ
   ウジングは該導体の通過を可能とする通過手段を
   含むことを特徴とする電気コネクタ。