JPH0579541B2 - - Google Patents

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JPH0579541B2
JPH0579541B2 JP1094078A JP9407889A JPH0579541B2 JP H0579541 B2 JPH0579541 B2 JP H0579541B2 JP 1094078 A JP1094078 A JP 1094078A JP 9407889 A JP9407889 A JP 9407889A JP H0579541 B2 JPH0579541 B2 JP H0579541B2
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Japan
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negative pressure
port
booster
piston
chamber
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Yoshiharu Nagafuji
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Nissin Kogyo Co Ltd
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Nissin Kogyo Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 A 発明の目的 (1) 産業上の利用分野 本発明は、自動車のブレーキマスタシリンダ等
の作動のために用いられるタンデム型負圧ブース
タに関し、特に、ブースタシエルに、その内部を
前部シエル室と後部シエル室とに仕切る隔壁板を
固設し、前部シエル室を負圧源に連なる前側の前
部負圧室と後側の前部作動室とに区画する前部ブ
ースタピストンと、後部シエル室を前側の後部負
圧室と後側の後部作動室とに区画する後部ブース
タピストンとを、前記隔壁板に摺動自在に支承さ
れて出力杆に連なるピストンボスを介して連結
し、このピストンボスに、その後端から突出して
ブースタシエルの後壁に摺動自在に支承される弁
筒を一体に連設すると共に、この弁筒内を両負圧
室に連通する第1連通手段と、同弁筒内を両作動
室に連通する第2連通手段とを設け、弁筒内には
前後動可能の入力杆と、この入力杆の前後動に応
じて第2連通手段を第1連通手段と大気とに連通
切換えする制御弁とを配設したものの改良に関す
る。
(2) 従来の技術 従来この種負圧ブースタでは、第9図に示すよ
うに、第1連通手段30を、弁筒25内及び前部
負圧室2a間を接続する軸方向ポート30Aと、
この軸方向ポート30Aの中間部及び後部負圧室
3b間を接続する半径方向ポート30Rとにより
構成している(例えば特開昭62−121160号公報参
照)。
(3) 発明が解決しようとする課題 一般に、この種負圧ブースタでは、これを作動
状態から不作動状態に戻すために、入力杆の後退
操作により第1及び第2連通手段を介して前、後
部両負圧室と前、後部両作動室とを連通させる
と、それまで両作動室を占めていた空気は、前部
負圧室に接続された負圧源の強い吸引作用によ
り、第2連通手段から第1連通手段の軸方向ポー
ト30Aを経て前部負圧室へ急速に吸入されてい
く。このとき、空気が軸方向ポート30Aを弁筒
側から前部負圧室2a側へ高速で流れるが、従来
のものでは、第9図に示すように、軸方向ポート
30Aを流れる空気の一部が半径方向ポート30
R側へ回り込んで該ポート30Rの開口部付近に
渦cを起こし、これが作動音(風切音)の一因と
なつている。
そこで、本発明は、上記のような作動音(風切
音)を生じないようにした前記負圧ブースタを提
供することを目的とする。
B 発明の構成 (1) 課題を解決するための手段 本発明の第1の特徴によれば、第1連通手段
は、弁筒及び前部負圧室間を接続する直線状の第
1ポートと、この第1ポートと平行な水平部分を
有する鉤形に形成されて前部及び後部両負圧室間
を接続する第2ポートとより構成され、その第2
ポートの水平部分と第1ポート間は、ピストンボ
スとは別体に形成されて該ボスに嵌着される仕切
板で仕切られ、また本発明の第2の特徴によれ
ば、第1連通手段は、弁筒及び前部負圧室間を接
続する直線状の第1ポートと、この第1ポートと
平行な水平部分を有する鉤形に形成されて前部及
び後部両負圧室間を接続する第2ポートとより構
成され、その第2ポートの水平部分と第1ポート
間は、ピストンボスと一体でその半径方向に延び
る仕切壁で仕切られる。
(2) 作 用 上記構成によれば、弁筒内及び前部負圧室間
は、第2ポートと分離した直線状の第1ポートを
介して連通されるので、弁筒側から前部負圧室側
へ空気が高速で流れる際には、その空気流は第2
ポートに干渉されず、スムーズである。
また特に上記第1の特徴によれば、第2ポート
の水平部分と第1ポート間は、ピストンボスとは
別体に形成されて該ボスに嵌着される仕切板で仕
切られるので、ピストンボスの成型時、第1ポー
トと第2ポート水平部とを同一型で容易に形成で
き、そればかりか、第1ポートと第2ポート水平
部との間の仕切壁を、上記仕切板のピストンボス
への単なる嵌込みによつて、成形型各部の剛性を
損なうことなく極力薄肉に形成することができる
から、それだけ該第1及び第2ポート水平部の各
通路断面積が広く確保される。
一方、上記第2の特徴によれば、第2ポートの
水平部分と第1ポート間は、ピストンボスと一体
でその半径方向に延びる仕切壁で仕切られるの
で、ピストンボスにおける第1ポート及び第2ポ
ート水平部の各半径方向内方側の壁部分と、同外
方側の壁部分とが上記仕切壁を介して相互に効果
的に補強し合い、従つてそれら壁部分は、半径方
向に比較的薄肉に形成されても、それらに加わる
半径方向の荷重に十分に耐えることができる。
(3) 実施例 以下、図面により本発明の一実施例について説
明する。
第1図において、タンデム型負圧ブースタBの
ブースタシエル1の前面には、該ブースタBによ
り作動されるブレーキマスタシリンダMが取付け
られる。
ブースタシエル1は、対向端を相互に結合する
前後一対のシエル半体1a,1bと、両シエル半
体1a,1b間に挟止されてブースタシエル1内
部を前部シエル室2と後部シエル室3とに仕切る
隔壁板1cとから構成され、後部シエル半体1b
が図示しない車体に支持される。
前部シエル室2は、それに前後往復動可能に収
容される前部ブースタピストン4と、その後面に
重合結着されると共に前部シエル半体1aと隔壁
板1c間に挟着される前部ダイヤフラム5とによ
り、前側の前部負圧室2aと後側の前部作動室2
bとに区画される。また後部シエル室3は、それ
に前後往復動可能に収容される後部ブースタピス
トン6と、その後面に重合結着され、且つ隔壁板
1cと共に両シエル半体1a,1b間に固着され
る後部ダイヤフラム7とにより、前側の後部負圧
室3aと後側の後部作動室3bとに区画される。
前、後部ブースタピストン4,6はそれぞれ鋼
板により環状に成形され、これらは、隔壁板1c
にブツシユ8及びシール部材9を介して摺動自在
に支承される合成樹脂製ピストンボス10の両端
に次のように結着される。
即ち、ピストンボス10には、深さが該ボス1
0の長さの略半分に達する円形凹部11が前端面
に形成され、またその外周面の後端からやや前方
に寄つた個所にフランジ12が突設されており、
上記円形凹部11には、前部ブースタピストン4
の内周端に連設された端壁板13aの連結筒13
が嵌合され、また前記フランジ12と協働して後
部ブースタピストン6を挟持する押え板14がピ
ストンボス10の後端面に重ねられる。そして、
この押え板14、ピストンボス10及び端壁板1
3aの三者は、ピストンボス10の軸線を囲む複
数本(図示では三本)の通しボルト15と、これ
らに螺合するナツト16により相互に固着され
る。
その際、前部ブースタピストン4とピストンボ
ス10の前端面との間に、前部ダイヤフラム5の
内周ビード5aと、この内周ビード5aの外周面
及び後面を覆う環状のリテーナ17が挟入され、
またフランジ12と押え板14との間に、後部ブ
ースタピストン6の内周端を包む後部ダイヤフラ
ム7の内周ビード7aが挟入される。したがつ
て、前、後部ブースタピストン4,6及びピスト
ンボス10の三者が相互に結着されると同時に、
各ダイヤフラム5,7の内周ビード5a,7aが
対応するブースタピストン4,6に固着される。
さらに、通しボルト15の挿通のためにピスト
ンボス10に設けられたボルト孔18にはシール
部材19が装着され、これによつてボルト孔18
による前部負圧室2a及び後部作動室3b間の連
通が阻止される。また前記端壁板13a及びピス
トンボス10間には、複数本の通しボルト15を
囲繞するシール部材20が介装され、これによつ
て、端壁板13a及びピストンボス10の当接面
間隙による後述の第1及び第2連通手段30,3
1間の連通が阻止される。
各通しボルト15は、角形頭部15aを後部作
動室3b側に向けて配置され、その角形頭部15
aが回転不能に嵌合する同形の凹部21(第2図
参照)が前記押え板14に形成される。したがつ
て、前部負圧室2a側でナツト16を通しボルト
15に螺合する際、該ボルト15の回転が防止さ
れるので、ナツト16の締付けを確実に行うこと
ができる。
上記通しボルト15及びナツト16を利用し
て、連結筒13の端壁板13aに座板22が重合
結着される。この座板22は、複数のナツト16
間でナツト16の高さよりも高く隆起した複数の
座部22a(第3図参照)を備えており、この座
部22aと前部シエル半体1aとの間に戻しばね
23が縮設される。この戻しばね23のばね力に
よりピストンボス10、したがつて両ブースタピ
ストン4,6は常に後退方向へ付勢される。両ブ
ースタピストン4,6の後退限は、後部ダイヤフ
ラム7の後面に多数隆起した突起24がブースタ
シエル1の後壁に当接することにより規制され
る。
前部負圧室2aは、負圧導入管29を介して負
圧源V(例えば内燃機関の吸気マニホールド内部)
と接続される。また前、後部両負圧室2a,3a
は、ピストンボス10に設けられた第1連通手段
30を介して弁筒25内に連通し、また前、後部
両作動室2b,3bは同じくピストンボス10に
設けられた第2連通手段31を介して弁筒25内
に麗通する。
第1連通手段30は、弁筒25内及び前部負圧
室2a間を接続する直線状の第1ポートP1と、
この第1ポートP1と平行な水平部を有して前部
負圧室2a及び後部負圧室3a間を接続する鉤形
の第2ポートP2とから構成される。互いに隣接
する第1ポートP1と第2ポートP2の水平部とは、
ピストンボス10とは別体の仕切板39により仕
切られ、この仕切板39は、第3図に示すよう
に、両ポートP1,P2の境界に沿つてピストンボ
ス10に形成された一対の溝54,54に圧入さ
れる。
他方、第2連通手段31は、弁筒25内及び後
部作動室3b間を接続する第3ポートP3と、前、
後部両作動室2a,3a間を接続する第4ポート
P4とから構成される。
そして、第3ポートP3は制御弁32により第
1ポートP1と、前記後方延長筒26の端壁26
aに開口する大気導入口33と交互に連通切換え
される。
弁筒25内には、ブレーキペダル34に連なる
入力杆35と、これにより制御される前記制御弁
32が次のように設けられる。即ち、弁筒25内
の前部には弁ピストン38が摺合され、この弁ピ
ストン38中心部には、前記大気導入口33を貫
通した入力杆35の球状前端部35aが嵌合され
る。弁ピストン38の中間部外周には、前記第3
ポートP3の開口端が臨む環状溝38aが形成さ
れており、この環状溝38aの底壁を数個所でか
しめることにより、弁ピストン38に入力杆35
の球状前端部35aが首振り可能に結合される。
また、弁筒25の内周面には環状の第1弁座4
1が突設され、これに囲繞される環状の第2弁
座402が弁ピストン38の後端面に形成され、
これら弁座401,402と協働する弁体41が弁
筒25内に配設される。弁体41はゴム製であつ
て、前後両端を開放した筒状をなしており、その
後端部即ち基端部41aは、弁筒25の内周面に
嵌着された保持筒42により、弁筒25内周面と
の密着状態に保持される。この弁体41は、上記
基端部41aから半径方向内方へ屈曲した薄肉の
可撓部41b、及びこの可撓部41bの前端に連
なる肉厚の弁部41cを備えており、その弁部4
1cは前記第1及び第2弁体401,402に対向
して配置される。
而して、弁部41cは可撓部41bの変形によ
り前後移動が可能であつて、前進時には第1及び
第2弁座401,402に着座し、後退時には保持
筒42の前端が受止められる。
弁部41cには環状の補強板43が埋設され、
これと入力杆35との間には、弁部41cを両弁
座401,402に向つて付勢する弁ばね44が縮
設される。
弁筒25の内面には、第1弁座401の外側で
前記第1ポートP1が、また同弁座401の内側で
前記第3ポートP3がそれぞれ開口する。
また第2弁座402の内側は弁体41及び保持
筒42の中空部を通して大気導入口33と連通す
る。
而して、弁体41、弁ばね44、第1弁座40
及び第2弁座402により制御弁32が構成され
る。
再び第1図において、入力杆35及び保持筒4
2間には、入力杆35をその後退限に向つて付勢
する戻しばね45が縮設される。
入力杆35の後退限は、入力杆35に進退調節
に螺合したストツパ板46が後方延長筒26の端
壁26a内面に当接することにより規制される。
したがつて、ストツパ板46を回せば、ストツパ
板46と入力杆35との螺合位置が変わるので、
入力杆35の後退限を前後に調節することができ
る。この調節後のストツパ板46の固定は、同じ
く入力杆35に螺合したロツクナツト47の緊締
により行われる。上記ストツパ板46には、これ
が大気導入口33を閉塞しないように通気孔48
が穿設されている。
弁筒25には、大気導入口33から弁筒25内
に取入れる空気を濾過するためのエアフイルタ4
9が入力杆35を取巻いて装着される。このエア
フイルタ49は入力杆35と弁筒25との相対変
位を妨げないように適度な柔軟性を有する。
ピストンボス10には、その前面中心部に開口
する大シリンダ孔37と、この大シリンダ孔37
及び弁筒25内に両端が開口する小シリンダ孔3
6とが設けられる。そして小シリンダ孔36に
は、前記弁ピストン38と一体または弁ピストン
38に当接する反力ピストン52が摺合され、大
シリンダ孔37には、反力ピストン52に対向す
る弾性ピストン50、及びこの弾性ピストン50
の前面に重合される出力ピストン51が摺合され
る。この出力ピストン51の大シリンダ孔37か
らの抜出防止のために、前記端壁板13aの内周
縁が大シリンダ孔37の開口部まで張出されてい
る。
出力ピストン51の前面には出力杆53が突設
され、この出力杆53は前記ブレーキマスタシリ
ンダMのピストン55に連設される。
次にこの実施例の作用を説明する。先ず負圧ブ
ースタBの休止状態では、第1図に示すように、
入力杆35は後退限に位置し、制御弁32は、弁
部41cを第1及び第2弁座401,402に着座
させて前、後部両作動室2b,3bを両負圧室2
a,3a及び大気導入口33のいずれとも不通に
した中立状態にあり、このような制御弁32によ
り、両負圧室2a,3aには、負圧導入管29を
通して供給される負圧室源の負圧が蓄えられ、両
作動室2b,3bには、大気により適当に希釈さ
れた負圧が保持される。こうして前、後部ブース
タピストン4,6には、前部の負圧室2aと作動
室2b、後部の負圧室3aと作動室3bの各間に
生じる気圧差により僅かな前進力が与えられる
が、これらの前進力と戻しばね23の弾発力とが
釣合つて、両ブースタピストン4,6は後退源か
ら僅かに前進したところで停止している。
いま、車両を制動すべくブレーキペダル34を
踏込み、入力杆35及び弁ピストン38を前進さ
せれば、当初、両ブースタピストン4,6は不動
であるから、第2弁座402が弁部41cから直
ちに離れて両作動室2b,3bを第2連通手段3
1を介して大気導入口33に連通させる。その結
果、大気導入口33から弁体41内に流入した大
気は第2弁座402を通過してから、環状溝38
aを経て第3及び第4ポートP3,P4へ移り、両
作動室2b,3bに素早く導入され、該室2b,
3bを両負圧室2a,3aより高圧にするので、
それら気圧差に基づく大きな前方推力を得て両ブ
ースタピストン4,6は戻しばね23の力に抗し
て応答良く前進し、出力杆53を介してブレーキ
マスタシリンダMのピストン55を前方へ駆動す
る。こうして、ブレーキマスタシリンダMをブレ
ーキペダル34の踏込みに遅れなく作動させ、車
両に制動をかけることができる。
このような制動中、入力杆35と共に、弁ピス
トン38も前進して反力ピストン52を介し弾性
ピストン50に当接するが、その弾性ピストン5
0は、両ブースタピストン4,6の作動反力を受
けて小シリンダ孔36側へ膨出変形し、反力ピス
トン52に上記反力の一部を作用させるので、そ
の力は弁ピストン38及び入力杆35を介してブ
レーキペダル34側にフイードバツクされる。こ
のような反力作用により操縦者は出力杆53の出
力、即ち制動力の大きさを感知することができ
る。
ブレーキペダル34に対する踏力、即ち入力杆
35の入力の増加により出力杆53の出力が倍力
限界点を超えると、弁ピストン38は前面をピス
トンボス10に当接させるので、前記入力全体が
弁ピストン38、ピストンボス10、弾性ピスト
ン50及び出力ピストン51を介して出力杆53
に伝達することになり、結局、各ブースタピスト
ン4,6の気圧差による推力と入力による推力と
の和が出力杆53から出力される。
次に、ブレーキペダル34に対する踏力を解放
すると、まず入力杆35が戻しばね45の弾発力
により弁ピストン38と共に後退し、第2弁座4
2を弁体41の弁部41cに着座させると共に
弁部41cを第1弁座部401から大きく離間さ
せるので、両作動室2b,3bが第1及び第2連
通手段30,31を介して両負圧室2a,3aと
連通する。
すると、前部負圧室2aに接続された負圧源V
の強い吸引作用により、これまで両作動室2b,
3bを占めていた空気は第3及び第4ポートP3
P4から第1ポートP1を経て前部負圧室2aへ急
速に吸入されていき、各ブースタピストン4,6
前後の気圧差が無くなり、その結果、ブースタピ
ストン4,6は戻しばね23の弾発力をもつて後
退し、ブレーキマスタシリンダMの作動を解除し
ていく。
ところで、弁筒25内及び前部負圧室2a間を
接続する第1ポートP1は、前、後部両負圧室2
a,3a間を接続する第2ポートP2と仕切板3
9により仕切られているので、前述のように第1
ポートP1を高速で流れる空気は、鉤形に屈曲し
た第2ポートP2に全く干渉されず、したがつて
特に直線状の第1ポートP1では空気の流れがス
ムーズで、風切音の原因となるような渦が発生し
ない。そして、第1ポートP1から前部負圧室2
に流入した空気は、負圧導入管29を経て負圧源
Vへと移行するので、この間、第2ポートP2
は大きな空気流は生じない。したがつて該ポート
P2が鉤形に屈曲していても風切音は発生しない。
入力杆35がストツパ板46を延長筒26の隔
壁26aに当接させる後退限まで戻ると、後部ブ
ースタピストン6は、第4図に示すように、一旦
後部ダイヤフラム7の突起24をブースタシエル
1の後壁に当接させる後退限まで戻り、今度は第
1弁座401を弁部41cに着座させると共に弁
部41cを第2弁座402から僅かに離間させる
ので、再び両作動室2b,3bに大気が導入され
るが、それにより生じる気圧差により両ブースタ
ピストン4,6が僅かに前進すれば第2弁座40
及び弁部41c間の小間隙は無くなり、制御弁
32を当初の中立状態にする。こうして両作動室
2b,3bには大気に希釈された負圧が保持さ
れ、負圧ブースタBは第1図の休止状態となる。
この実施例において、直線状の第1ポートP1
と鉤形の第2ポートP2の水平部とを、ピストン
ボス10に装着した仕切板39で仕切るようにし
たので、ピストンボス10の成型時、第1ポート
P1と第2ポートP2の水平部とを同一型で形成す
ることが可能であり、成型が容易である。その
上、第1ポートP1と第2ポートP2水平部との間
の仕切壁を、上記仕切板39のピストンボス10
への単なる嵌込みによつて、成型型各部の剛性を
損なうことなく極力薄肉に形成することができる
から、それだけ該第1ポートP1及び第2ポート
P2水平部の各通路断面積を広く確保することが
でき、負圧ブースタの作動特性が向上する。
第5図及び第6図は本発明の第2実施例を示す
もので、仕切板39を戻しばね23を支承する座
板22に一体化した点を除けば前実施例と同様構
成であり、図中、前実施例と対応する部分にはそ
れと同一の符号を付す。
この実施例によれば、座板22と仕切板39と
の一体化により部分手数の削減を図ることができ
ると共に、仕切板39の装着溝54からの離脱を
戻しばね23の弾発力により防止することができ
る。
第7図及び第8図は本発明の第3実施例を示す
もので、第1ポート1と第2ポートP2の水平部と
を、ピストンボス10と一体でその半径方向に延
びる仕切壁139により仕切つた点を除けば前記
第1実施例と同様構成であり、図中、第1実施例
と対応する部分にはそれと同一の符号を付す。
この実施例によれば、仕切壁139によつて、
弾性ピストン50の嵌合する大シリンダ孔37と
第1、第2ポートP1,P2との間の境界壁を補強
することができ、したがつてその間の境界壁は薄
肉であつても、出力杆53からの反力による弾性
ピストン50の膨脹力に充分耐えることができ
る。
C 発明の効果 以上のように本発明によれば、第1連通手段
を、弁筒内及び前部負圧室間を接続する直線状の
第1ポートと、この第1ポートと仕切られて前部
及び後部両負圧室間を接続する第2ポートとから
構成したので、第1ポートを空気が高速で流れる
とき、その流れは第2ポートに干渉されずスムー
ズであり、従つて風切音の発生を防止することが
できる。
また特に本発明の第1の特徴によれば、第2ポ
ートの水平部分と第1ポート間は、ピストンボス
とは別体に形成されて該ボスに嵌着される仕切板
で仕切られるので、ピストンボスの成型時、第1
ポートと第2ポート水平部とを同一型で形成する
ことができて製造が容易であり、その上、第1ポ
ートと第2ポート水平部との間の仕切壁を、上記
仕切板のピストンボスへの単なる嵌込みによつ
て、成形型各部の剛性を損なうことなく極力薄肉
に形成することができるから、それだけ該第1ポ
ート及び第2ポート水平部の各通路断面積を広く
確保することができて、負圧ブースタの作動特性
の向上に寄与することができる。
一方、本発明の第2の特徴によれば、第2ポー
トの水平部分と第1ポート間は、ピストンボスと
一体でその半径方向に延びる仕切壁で仕切られる
ので、ピストンボスにおける第1ポート及び第2
ポート水平部の各半径内方側の壁部分と、同外方
側の壁部分とが上記仕切壁を介して相互に効果的
に補強し合うこととなり、従つてそれら壁部分
が、第1ポート及び第2ポート水平部の各通路断
面積を広く確保するために半径方向に比較的薄肉
に形成されても、それら壁部分に加わる半径方向
の荷重に十分に耐えることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図ないし第4図は本発明の第1実施例を示
すもので、第1図はタンデム型負圧ブースタの休
止状態での縦断側面図、第2図及び第3図は第1
図の−線及び−線断面図、第4図は同負
圧ブースタが作動を終えて休止状態に戻る直前の
状態を示す部分縦断側面図、第5図及び第6図は
本発明の第2実施例を示すもので、第5図は第1
図と対応する縦断側面図、第6図は第5図の−
線断面図、第7図及び第8図は本発明の第3実
施例を示すもので、第7図は第1図に対応した縦
断側面図、第8図は第7図の−線断面図、第
9図は従来のタンデム型負圧ブースタの要部を示
す断面図である。 1…ブースタシエル、2a,3a…負圧室、2
b,3b…作動室、4,6…前部ブースタピスト
ン、10…ピストンボス、25…弁筒、30…第
1連通手段、31…第2連通手段、22…制御
弁、33…大気導入口、35…入力杆、39…仕
切板、139…仕切壁、B…タンデム型負圧ブー
スタ、P1,P2…第1、第2ポート。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 ブースタシエル1に、その内部を前部シエル
    室2と後部シエル室3とに仕切る隔壁板1cを固
    設し、前部シエル室2を負圧源に連なる前側の前
    部負圧室2aと後側の前部作動室2bとに区画す
    る前部ブースタピストン4と、後部シエル室3を
    前側の後部負圧室3aと後側の後部作動室3bと
    に区画する後部ブースタピストン6とを、前記隔
    壁板1cに摺動自在に支承されて出力杆53に連
    なるピストンボス10を介して連結し、このピス
    トンボス10に、その後端から突出してブースタ
    シエル1の後壁に摺動自在に支承される弁筒25
    を一体に連設すると共に、この弁筒25内を両負
    圧室2a,3aに連通する第1連通手段30と、
    同弁筒25内を両作動室2b,3bに連通する第
    2連通手段31とを設け、弁筒25内には前後動
    可能の入力杆35と、この入力杆35の前後動に
    応じて第2連通手段31を第1連通手段30と大
    気とに連通切換えする制御弁32とを配設したタ
    ンデム極負圧ブースタにおいて、第1連通手段3
    0は、弁筒25内及び前部負圧室2a間を接続す
    る直線状の第1ポートP1と、この第1ポートP1
    と平行な水平部分を有する鉤形に形成されて前部
    及び後部両負圧室2a,3a間を接続する第2ポ
    ートP2とより構成され、その第2ポートP2の水
    平部分と第1ポートP2間は、ピストンボス10
    とは別体に形成されて該ボス10に嵌着される仕
    切板39で仕切られたことを特徴とする、タンデ
    ム型負圧ブースタ。 2 ブースタシエル1に、その内部を前部シエル
    室2と後部シエル室3とに仕切る隔壁板1cを固
    設し、前部シエル室2を負圧源に連なる前側の前
    部負圧室2aと後側の前部作動室2bとに区画す
    る前部ブースタピストン4と、後部シエル室3を
    前側の後部負圧室3aと後側の後部作動室3bと
    に区画する後部ブースタピストン6とを、前記隔
    壁板1cに摺動自在に支承されて出力杆53に連
    なるピストンボス10を介して連結し、このピス
    トンボス10に、その後端から突出してブースタ
    シエル1の後壁に摺動自在に支承される弁筒25
    を一体に連設すると共に、この弁筒25内を両負
    圧室2a,3aに連通する第1連通手段30と、
    同弁筒25内を両作動室2b,3bに連通する第
    2連通手段31とを設け、弁筒25内には前後動
    可能の入力杆35と、この入力杆35の前後動に
    応じて第2連通手段31を第1連通手段30と大
    気とに連通切換えする制御弁32とを配設したタ
    ンデム型負圧ブースタにおいて、第1連通手段3
    0は、弁筒25内及び前部負圧室2a間を接続す
    る直線状の第1ポートP1と、この第1ポートP1
    と平行な水平部分を有する鉤形に形成されて前部
    及び後部両負圧室2a,3a間を接続する第2ポ
    ートP2とより構成され、その第2ポートP2の水
    平部分と第1ポートP2間は、ピストンボス10
    と一体でその半径方向に延びる仕切壁139で仕
    切られたことを特徴とする、タンデム型負圧ブー
    スタ。
JP1094078A 1989-04-13 1989-04-13 タンデム型負圧ブースタ Granted JPH02274651A (ja)

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JPH02274651A JPH02274651A (ja) 1990-11-08
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Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH02114056A (ja) * 1988-10-24 1990-04-26 Jidosha Kiki Co Ltd ブレーキ倍力装置

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPH02114056A (ja) * 1988-10-24 1990-04-26 Jidosha Kiki Co Ltd ブレーキ倍力装置

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