JPH0579440U - 点滴報知装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 点滴液の色によらず点滴液の終了および点滴
ボトルの交換時期を正確に検知することが出来、取り付
けが容易な点滴報知装置を実現する。 【構成】 点滴ボトル内の点滴液の残量を検出して報知
する点滴報知装置において、点滴ボトルの側面に配置さ
れ点滴液の液面の変化を静電容量の変化として検出する
静電容量型センサ１２と、静電容量型センサ１２の出力
を受けて点滴ボトルの液面の低下を検出する液面検出手
段１３ａ，１３ｂ，１３ｃと、液面検出手段１３ａ，１
３ｂ，１３ｃの検出出力を受けて報知信号を生成する報
知信号生成手段１３ｄとを備えたことを特徴とする点滴
報知装置。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は点滴報知装置に関し、更に詳しくは点滴ボトル内の点滴液の終了およ び点滴ボトルの交換時期を確実に報知できる点滴報知装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

図６は従来からの一般的な点滴報知装置の構成を示す構成図である。この図に 示す構成では、図外の点滴ボトルの下方に取り付けられた滴下部１の側面であっ て液面の検出を行なおうとする箇所に発光ダイオード２を配置してある。そして 、滴下部１の側面の液面の検出を行なおうとする箇所であって発光ダイオード２ の対面にフォトダイオード３が配置してある。そして、フォトダイオード３の出 力は制御部４に導かれると共にこの制御部４により発光ダイオード２が発光制御 されるようになっている。

【０００３】 このような構成において、発光ダイオード２およびフォトダイオード３がフォ トカプラを構成している。そして、点滴液がフォトカプラ中間に存在するときの 透過率と液面が低下して点滴液がフォトカプラ中間に存在しないときの透過率と の違いを制御部４が検知する。このようにして液面の変化から得た検知結果によ り、制御部４は点滴液の終了および点滴ボトルの交換時期を示す報知信号を出力 する。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

上記のようなシステムでは、看護婦が点滴の際に滴下部１に発光ダイオード１ とフォトダイオード３とを正確にセットする必要がある。すなわち、液面位置を 正確に位置決めする必要があり、かつ発光ダイオード２とフォトダイオード３と の光軸合わせを正確にする必要がある。このセットが正確に行われないと、誤動 作することになる。このため、セットに時間がかかる問題がある。

【０００５】 また、滴下部１内の液面変化を光量の変化として検出しているので、例えば透 明な液体に合わせて制御部４の定数を設定すると、血液のような不透明な液体で は動作しないといった問題も発生する。更に、不透明な樹脂製ボトルや容易に変 形するビニール製のボトルの場合、センサを取り付けることができない問題があ った。

【０００６】 本考案は上記従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、点 滴液の色によらず点滴液の終了および点滴ボトルの交換時期を正確に検知するこ とが出来、取り付けが容易な点滴報知装置を実現することにある。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

上記した課題を解決する手段は、 点滴ボトル内の点滴液の残量を検出して報知する点滴報知装置において、 点滴ボトルの側面に配置され点滴液の液面の変化を静電容量の変化として検出 する静電容量型センサと、 静電容量型センサの出力を受けて点滴ボトルの液面の低下を検出する液面検出 手段と、 液面検出手段の検出出力を受けて報知信号を生成する報知信号生成手段とを備 えたことを特徴とするものである。

【０００８】

【作用】

本考案において、点滴液の液面の変化が静電容量型センサの静電容量の変化と して検出され、この静電容量の変化から点滴液の液面の変化が確実に検出される 。

【０００９】

【実施例】

以下図面を参照して、本考案の実施例を詳細に説明する。 図１は本考案の一実施例の主要部の構成を示す構成図、図２は電気的構成を示 す構成図、図３は全体の取り付け状況を示す説明図、図４はセンサの構造を示す 説明図、図５はセンサの取付状況を示す説明図である。

【００１０】 これらの図において、ガラス若しくは樹脂で構成されて点滴液を蓄える点滴ボ トル１１の側面に静電容量型センサ（以下、単にセンサと呼ぶ）１２が取り付け られている。このセンサ１２は点滴ボトル１１内の点滴液の液面１１ａの変化を 静電容量の変化として検出するもので、粘着性電極１２ａとフレキシブルなポリ ウレタン基材１２ｂで構成されており、検出すべき液面位置に貼付されている。 そして、このセンサ１２の出力は制御回路１３に供給されている。制御回路１３ は、発進回路１３ａ，検波回路１３ｂ，比較回路１３ｃ，報知回路１３ｄで構成 されている。

【００１１】 まず、点滴ボトルを使用する際に、交換が必要となる液面位置にセンサ１２を 貼付する。このセンサ１２はフレキシブルな材質で構成されており、センシング 方向の面は粘着性の電極で構成されている。従って、点滴ボトル１１の下部のよ うな平坦でない面にも容易に取り付けることが出来る。

【００１２】 点滴液が十分残っているとき（図５ａに示す状態）のセンサ１２が検出した静 電容量により発振回路１３ａは所定の周波数で発振をしており、この発振出力は 検波回路１３ｂで検波され、電圧信号に変換される。この電圧信号は、比較回路 １３ｃで所定の基準電圧と比較される。この場合は、点滴液が十分残っているの で、比較回路１３ｃの出力は非アクティブ状態であり、報知回路１３ｄからは報 知信号が出力されない。

【００１３】 点滴液がセンサ１２の位置まで低下した場合（図５ｂに示す状態）、センサ１ ２の静電容量が変化して発振回路１３ａの発振は停止する。従って、検波回路１ ３ｂの出力である電圧信号は比較回路１３ｃで所定の基準電圧と比較されるが、 所定の基準電圧未満になっており、比較回路１３ｃの出力がアクティブ状態に変 化する。これを受けた報知回路１３ｄから報知信号が出力される。例えば、報知 信号出力とは、報知回路１３ｃ内のトランジスタが作動してスイッチがオン状態 になることや、メロディ音が発生することである。

【００１４】 そして、この報知回路１３ｄは病室のナースコールに接続されており、報知信 号が生成される（スイッチがオン状態になる）と、ナースステーションで点滴液 交換時期を示すランプが点灯する。尚、上記の発振回路１３ａでの発振と発振停 止の状態は逆になるようにしても問題はない。

【００１５】 以上のように、静電容量の変化を検出するセンサ１２を用いているので、点滴 液の色（無色か有色か）に関係なく正確に液面１１ａの変化を検出することが可 能になる。また、ボトルの材質，色，形状等の影響を一切受けずに、検出が行な えるようになる。

【００１６】 更に、光学式のセンサとは異なり、面でセンシングしているので、位置ずれに よる誤動作も発生しない。そして、従来のように、発光と受光の２つのセンサを 取り付ける必要もなくなり、設定操作が容易になる。

【００１７】 これに加え、従来は滴下部もしくは点滴パイプで検知を行なっていたため気泡 の影響を避けられなかったが、点滴ボトルで検知を行なうため、気泡が入る前に 検知できる。更に、多数本の点滴を交換して使用する際にも、センサ部分の交換 が容易になる。

【００１８】 以上詳細に説明したように、点滴液の色によらず点滴液の終了および点滴ボト ルの交換時期を正確に検知することが出来、取り付けが容易な点滴報知装置を実 現できる。

【００１９】

【考案の効果】

以上実施例とともに詳細に説明したように、点滴液の液面の変化が静電容量の 変化として検出され、この静電容量の変化から点滴液の液面の変化を検出するよ うにしたことで、点滴液の色によらず点滴液の終了および点滴ボトルの交換時期 を正確に検知することが出来、取り付けが容易な点滴報知装置を実現することで きる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例の主要部の構成を示す構成図
である。

【図２】本考案の一実施例の電気的構成を示す構成図で
ある。

【図３】本考案の一実施例の全体の取り付け状況を示す
説明図である。

【図４】本考案の一実施例で使用するセンサの構造を示
す説明図である。

【図５】本考案の一実施例でのセンサの取付状況を示す
説明図である。

【図６】従来装置の様子を示す説明図である。

【符号の説明】

１１ 点滴ボトル １２ 静電容量型センサ １３ 制御回路 １３ａ 発振回路 １３ｂ 検波回路 １３ｃ 比較回路 １３ｄ 報知回路

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 点滴ボトル内の点滴液の残量を検出して
   報知する点滴報知装置において、 点滴ボトルの側面に配置され点滴液の液面の変化を静電
   容量の変化として検出する静電容量型センサ（１２）
   と、 静電容量型センサ（１２）の出力を受けて点滴ボトルの
   液面の低下を検出する液面検出手段（１３ａ，１３ｂ，
   １３ｃ）と、 液面検出手段（１３ａ，１３ｂ，１３ｃ）の検出出力を
   受けて報知信号を生成する報知信号生成手段（１３ｄ）
   とを備えたことを特徴とする点滴報知装置。