JPH057918U - パーテイキユレートトラツプフイルタ装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】外部電源利用のフィルタ再生システムにおいて
フィルタ再生時に長時間停車させなくて済むようにする
ことを目的とする。 【構成】パーティキュレートトラップフィルタ装置にお
いて、排気通路１途中に外部からフィルタ本体10を挿入
可能な開口部３を形成したチャンバ２を設け、該チャン
バ２に、フィルタ部材12及び両側に排気流通用の孔11Ａ
と開口部11Ｂを形成したケーシング11からなるフィルタ
本体10を、前記チャンバ２の開口部３を介して着脱自由
とした。これにより、フィルタ再生時には、フィルタ本
体10をチャンバ２から取り外し、既に再生済みのフィル
タ本体と交換すれば、フィルタ本体の交換作業だけで再
び走行が可能となり、長時間停車する必要がない。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、ディーゼルエンジン搭載車等に装備されるパーティキュレートトラ ップフィルタ装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、ディーゼルエンジンでは、排気中に含まれる排気微粒子（以下、パーテ ィキュレートとする）を捕集するため、排気通路にパーティキュレートトラップ フィルタ装置が介装されている（例えば特開平１−９６４１２号公報及び実願平 ２−９８０６６号等参照）。

【０００３】 このようなパーティキュレートトラップフィルタ装置において、捕集されたパ ーティキュレートが増加すると、フィルタの目詰まりによって排気圧力が上昇し エンジン性能が低下する。このため、バーナや外部電源利用の加熱装置等によっ てフィルタに捕集されたパーティキュレートを燃焼除去し、フィルタの再生を図 るようにしている。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、従来のパーティキュレートトラップフィルタ装置は、フィルタ の取り外しができない構造のため、外部電源を利用してフィルタの再生を行うも のでは、フィルタ再生時は長時間車両を停車させざるを得なかった。 本考案は上記の事情に鑑みなされたもので、車両を長時間停車させなくとも外 部電源利用のフィルタ再生が可能なパーティキュレートトラップフィルタ装置を 提供することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

このため本考案は、排気通路に介装されて排気中のパーティキュレートを捕集 するパーティキュレートトラップフィルタ装置において、排気通路途中に外部か らフィルタ本体を挿入可能な開口部を形成したチャンバを設ける一方、前記フィ ルタ本体を、フィルタ部材及び該フィルタ部材を内蔵し当該フィルタ部材の両側 に排気流通用の開口部を形成したケーシングとで構成し、前記開口部を介して外 部からチャンバ内にフィルタ本体を取り付け自由な構成とした。

【０００６】

【作用】

かかる構成によれば、フィルタ再生時には、フィルタ本体をチャンバから取り 外し、代わりに既に再生済みのフィルタ本体をチャンバに取り付ければ、フィル タ本体の交換作業だけで再び走行が可能となる。取り外したフィルタ本体は、外 部の電気炉等を利用して再生すればよい。

【０００７】

【実施例】

以下、本考案の一実施例を図面に基づいて説明する。 実施例を示す図１において、排気通路１の途中に形成されたフィルタ本体収納 用のチャンバ２は、大径部２Ａと小径部２Ｂからなる段付円筒状に形成され、大 径部２Ａの外周部にエンジン側に接続する排気通路１が接続し、小径部２Ｂの端 面に外部に連通する排気通路１が接続されている。また、大径部２Ａの端面には 、後述するフィルタ本体10を外部から挿入可能な開口部３が形成され、該開口部 ３の外側周縁部にフィルタ本体10を固定するための固定金具４が複数設けられて いる。チャンバ２の小径部２Ｂ側内部には、フィルタ本体10を支持する略円筒状 に形成された支持部材５が設けられている。該支持部材５は、両端周縁部が互い に反対方向に略直角に折曲形成されており、一端側が小径部２Ｂの端面内壁に例 えば金属製ベローズ６を介して連結され、他端側が小径部２Ｂと大径部２Ａとの 接続部である段付部内壁に同じく金属製ベローズ７を介して連結されている。ま た、ベローズ６の外側に、支持部材５を前記開口部３側に弾性付勢するコイルス プリング８が介装され、両ベローズ６，７と共に支持部材５をチャンバ２の軸方 向に移動可能に支持している。小径部２Ｂ外周部には、空気孔９が設けられ、両 ベローズ６，７と小径部２Ｂ内壁及び支持部材５外壁とで囲まれた空間を大気に 連通させている。

【０００８】 一方、前記チャンバ２内に開口部３を介して取り付け自由な前記フィルタ本体 10は、筒状のケーシング11内にパーティキュレート捕集用の例えばセラミック製 のフィルタ部材12が断熱材13及びシール材14を介して収納されている。ケーシン グ11の挿入側端部には排気流出口となる開口部11Ｂが形成され、該開口部11Ｂ周 縁外面には、チャンバ取り付け時に支持部材５との間を密着させるパッキン15が 固着されている。また、前記挿入側端面と反対側端部の外周には、排気流入口と なる複数の孔11Ａが形成されており、その端面は閉塞されその閉塞部11Ｃの外周 突出部には、チャンバ取り付け時にチャンバ２の開口部３外周面との間を密着さ せるパッキン16が固着されている。

【０００９】 次に動作について説明する。 フィルタ本体10は、開口部３からチャンバ２内に挿入し、支持部材５に沿って 支持部材５の端面に当接するまで押し込む。その後更に、フィルタ本体10をコイ ルスプリング８の弾性力に抗してフィルタ本体10の閉塞部11Ｃ外周突出部が開口 部３の周縁に当たるまで押し込み、この状態で固定金具４によってフィルタ本体 10をチャンバ２に固定する。尚、フィルタ本体10の挿入時に支持部材５の移動に よって両ベローズ６，７と小径部２Ｂ内壁及び支持部材５外壁とで囲まれた空間 の容積が縮小するが空気孔９を介して内部の空気が逃げるので、フィルタ本体10 をスムーズに挿入できる。

【００１０】 これにより、フィルタ本体10の閉塞部11Ｃ外周突出部とチャンバ２の開口部３ 周縁との間はパッキン16によって密着され、フィルタ本体10と支持部材５との間 は、コイルスプリング８の弾性付勢力によってパッキン15によって密着され、更 に、チャンバ２の大径部２Ａと空気孔９との間はベローズ７で遮断されているの で、排気の流通部分は完全に外部とシールされ排気が外部に洩れる心配はない。

【００１１】 かかるフィルタ本体10の挿入状態において、エンジンからの排気は、排気通路 １を介してチャンバ２の大径部２Ａに流入し、ケーシング11の複数の孔11Ａを介 してフィルタ本体10内に流入する。更に、フィルタ部材12を通過して開口部11Ｂ からチャンバ２の小径部２Ｂを介して排気通路１に流出して外部に排出される。 そして、フィルタ部材12を通過する際にパーティキュレートが捕集される。

【００１２】 フィルタ部材12が目詰まり状態になった時は、既にフィルタ部材の再生が完了 しているフィルタ本体と交換すればよい。この際に、チャンバ２内に挿入されて いるフィルタ本体10を取り外す場合は、固定金具４を外せばコイルスプリング８ の弾性付勢力でフィルタ本体10の一部がチャンバ２の外に押し出されるので、フ ィルタ本体10の取り外しが容易にできる。取り外したフィルタ本体10は、後で外 部の電気炉等で再生すればよい。尚、コイルスプリング８は、排気とは接触しな いので、高熱，腐食雰囲気から保護される。

【００１３】 かかる構成によれば、フィルタ部材12が目詰まりになった場合は、予備の再生 済みのフィルタ本体と交換することができ、外部電源を利用してフィルタ部材の 再生を行うシステムであってもフィルタ部材の再生のために車両を長時間停車さ せる必要がなくなる。また、フィルタ本体10の取り外し時には、チャンバ２内の フィルタ本体10がコイルスプリング８の弾性付勢力で押し出されるので作業が容 易である。

【００１４】

【考案の効果】

以上説明したように本考案によれば、フィルタ本体が交換可能な構成としたの で、フィルタ部材の目詰まり時でも再生済みのフィルタ本体と容易に交換でき、 外部電源を利用してフィルタ部材の再生を行うシステムにおいても車両を長時間 停車させる必要がない。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例を示すフィルタ本体装着状態
の構成図

【符号の説明】

１ 排気通路 ２ チャン
バ ３ 開口部 ４ 固定金
具 ５ 支持部材 10 フィル
タ本体 11 ケーシング 11Ａ 孔 11Ｂ 開口部 12 フィル
タ部材

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 【請求項１】排気通路に介装されて排気中のパーティキ
   ュレートを捕集するパーティキュレートトラップフィル
   タ装置において、排気通路途中に外部からフィルタ本体
   を挿入可能な開口部を形成したチャンバを設ける一方、
   前記フィルタ本体を、フィルタ部材及び該フィルタ部材
   を内蔵し当該フィルタ部材の両側に排気流通用の開口部
   を形成したケーシングとで構成し、前記開口部を介して
   外部からチャンバ内にフィルタ本体を取り付け自由な構
   成としたことを特徴とするパーティキュレートトラップ
   フィルタ装置。