JPH0578489A - ジルコノシロキサン重合体及びその製造方法 - Google Patents

ジルコノシロキサン重合体及びその製造方法

Info

Publication number
JPH0578489A
JPH0578489A JP3037685A JP3768591A JPH0578489A JP H0578489 A JPH0578489 A JP H0578489A JP 3037685 A JP3037685 A JP 3037685A JP 3768591 A JP3768591 A JP 3768591A JP H0578489 A JPH0578489 A JP H0578489A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
zirconium
starting material
zirconosiloxane
polymer
silicon
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP3037685A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshisaki Abe
芳首 阿部
Atsushi Yamazawa
淳 山澤
Amahiro Gunji
天博 郡司
Takahisa Misonoo
▲たか▼久 御薗生
Kozo Shioura
康三 塩浦
Hiroaki Shono
弘晃 庄野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nitto Boseki Co Ltd
Original Assignee
Nitto Boseki Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nitto Boseki Co Ltd filed Critical Nitto Boseki Co Ltd
Priority to JP3037685A priority Critical patent/JPH0578489A/ja
Publication of JPH0578489A publication Critical patent/JPH0578489A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Silicon Polymers (AREA)
  • Inorganic Fibers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】常温での安定性が高く、使用が容易で、不純物
の含有量が少なく、加熱により容易に完全無機化する、
溶媒に可溶なジルコノシロキサン重合体およびその製造
方法を提供する。 【構成】ケイ素含有出発物質として、アルコキシ基の炭
素数が1〜4個のテトラアルコキシシランの部分加分解
物を含む溶液と、ジルコニウム含有出発物質として、ビ
スアセチルアセトネ−トジルコニウムジイソプロポキシ
ドイド及び/又はビスエチルアセトアセテ−トジルコニ
ウムジイソプロポキシドを含む溶液とを、SiとZrの
原子の数の比が0.5以上20.0以下となるような割
合で配合して、反応させることを特徴とするジルコノシ
ロキサン重合体の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ジルコノシロキサン重
合体の製造方法に関する。本発明により得られるジルコ
ノシロキサン重合体は、更に加水分解及び熱分解反応さ
せることによりジルコニウム原子、ケイ素原子、および
酸素原子からなる無機酸化物硬体になり得るので、耐熱
性、耐アルカリ性に優れた無機繊維をはじめ、無機コ−
ティング剤、無機接着剤、無機結合剤などの原料として
用いられる。
【0002】
【従来の技術】ジルコノシロキサン重合体を前駆体とす
るZrO2 −SiO2 系無機酸化物硬化体の製造方法と
しては、テトラヒドロフラン(以下、THFという。)
中に抽出したケイ酸とビスアセチルアセトネ−トジルコ
ニウムジイソプロポキシドとの反応により得られたジル
コノシロキサン重合体を前駆体とする方法が知られてい
る。しかしながら、上記の方法ではケイ酸のTHFへの
抽出過程を経るために工業的生産には適していない。即
ち、ケイ酸をTHFに抽出してケイ酸のTHF溶液を調
製するためには、メタケイ酸ナトリウムの中和、THF
による抽出、塩析、分液、乾燥、濾過などの過程を経ね
ばならず、更にこの過程でジルコノシロキサン重合体の
性能を低下させる塩素イオンやナトリウムイオンの混入
が避けられず、これらがZrO2 −SiO2 系無機酸化
物硬化体の製造の工業化を困難にしている。またこの従
来方法では原料溶液成分中のSiとZrの原子の数の比
(以下Si/Zr比という。)を4以上にすると容易に
自己縮合反応が進行して30分以内にゲル化するという
欠点がある。その他の製造方法として、テトラアルコキ
シシラン(以下、TAOSという。)とジルコニウムテ
トライソプロポキシドの共加水分解によるものがある。
この方法ではジルコニウムテトライソプロポキシドの単
独重合あるいは極めてブロック性の高いポリジルコノシ
ロキサンが生成しやすく、これらは極めて不安定であっ
て、容易に縮合反応が進行しゲル化しやすく曵糸性を示
す期間は約30分程度と前述のケイ酸のTHF溶液を使
用した場合と同様の欠点がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の方法で製造した
ジルコノシロキサン重合体溶液は可使時間が短すぎるた
め無機繊維、塗料、接着剤、結合剤などを作る工業用原
料として用いることが出来なかった。 従って、本発明
の目的は、常温での安定性が高く、使用が容易で、不純
物の含有量が少なく、加熱により容易に完全無機化す
る、溶媒に可溶なジルコノシロキサン重合体およびその
製造方法を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】ケイ素含有出発物質とし
てアルコキシ基の炭素数が1〜4個のテトラアルコキシ
シランの部分加水分解物を含む溶液と、ジルコニウム含
有出発物質としてビスアセチルアセトネ−トジルコニウ
ムジイソプロポキシド及び/又はビスエチルアセトアセ
テ−トジルコニウムジイソプロポキシドを含む溶液と
を、上記2種の出発物質におけるSi/Tiの原子比が
0.5以上20.0以下となるような割合で配合し、反
応させることによって本発明者らは上記目的を達成する
するジルコノシロキサン重合体の製造に成功したもので
ある。
【0005】以下本発明を詳細に説明する。本発明のジ
ルコノシロキサン重合体の製造方法においては、ケイ素
含有出発物質としてアルコキシ基の炭素数が1〜4個の
TAOSの部分加水分解物を、ジルコニウム含有出発物
質としてビスアセチルアセトネ−トジルコニウムジイソ
プロポキシド及び/又はビスエチルアセトアセテ−トジ
ルコニウムジイソプロポキシドを使用する。前者のTA
OSの部分加水分解物は、一般式(1) Si(OR)4 …(1) (式中、Rは炭素数が1〜4個のアルキル基である。)
で示されるTAOSをメタノ−ル、エタノ−ルなどの有
機溶媒と水との混合溶媒中で水/TAOSのモル比が
1.5以上4.0未満となるような条件下に部分的に加
水分解することにより得るのが好ましい。この加水分解
時の反応液の温度は−50〜+50℃、特に−20〜+
25℃の範囲に設定するのが好ましい。また加水分解時
にTAOSにたいして0.01〜0.1倍モル程度の塩
酸、酢酸又は硝酸を添加すると効果的に加水分解が行わ
れる。
【0006】TAOSの部分加水分解物は一般式(2) Si(OH)m (OR)4-m …(2) (式中、Rは一般式(1)における定義と同一であり、
m は1、2又は3の整数である。)で示される。後に詳
述するジルコニウム含有出発物質との反応を円滑に行い
所望の性質(組成、分子量、溶媒溶解性、自己縮合安定
性、曳糸性)を有するジルコノシロキサン重合体を効率
良く生成させるためには、反応条件を反応温度が0〜+
20℃で水/TAOSのモル比を約2.5〜3.5にし
て、一般式(3)に示すTAOSの部分加水分解物を多
量に含む溶液とするのが特に好ましい。一般式(3)
【0007】
【化1】 (式中、Rは一般式(1)における定義と同一であり、
n は1又は2以上の整数である。)
【0008】で示されるTAOSの部分加水分解物(n
=1)またはその低重合体(n≧2)を後述のビスアセ
チルアセトネ−トジルコニウムジイソプロポキシドある
いはビスエチルアセトアセテ−トジルコニウムジイソプ
ロポキシドと反応させるのが好ましい。 すなはち一般
式(3)で示される化合物においては、2個の水酸基の
それぞれが、後述のジルコニウム含有出発物質の2個の
反応部位と反応して鎖状物質を形成すると共に、残りの
1個の水酸基が、たとえば他の鎖状物質と水素結合を形
成することにより所望の物性(溶媒溶解性、自己縮合安
定性、溶液中の安定性、曳糸性)を有するジルコノシロ
キサン重合体が得られる。
【0009】本発明のジルコノシロキサン重合体の製造
においてはケイ素含有出発物質として前記TAOSの部
分加水分解物を使用するが、ジルコニウム含有出発物質
はビスアセチルアセトネ−トジルコニウムジイソプロポ
キシドあるいはビスエチルアセトアセテ−トジルコニウ
ムジイソプロポキシドに限定される。これらのジルコニ
ウム含有出発物質はあらかじめ調製済みのものを用いて
もよいが、ジルコニウムテトライソプロポキシドを約2
倍モルのアセチルアセトンあるいはアセト酢酸エチル
と、2−プロパノ−ルなどの溶媒中で反応させて得られ
たものを単離することなくそのままケイ素含有出発物質
との反応に用いてもよい。 ケイ素含有出発物質とジル
コン含有出発物質との反応においては両出発物質におけ
るSi/Zr比が0.5以上20.0以下となるように
両者を配合する必要がある。その理由はSi/Zr比が
0.5以下未満であると重縮合反応が十分に進まないた
め紡糸可能な高粘度溶液の調整が困難となり、Si/Z
r比が20.0を越えると、溶媒中の安定性の良好なジ
ルコノシロキサン重合体が得にくいのに対し、0.5以
上20.0以下の範囲であると曵糸性を示すジルコノシ
ロキサン重合体が得られ、しかも最終的に得られる無機
繊維をはじめとする無機酸化物硬化体が強度、耐熱度、
耐アルカリ性ともに優れたものとなるからである。上記
従来技術の方法では、Si/Zr比を4以上にすると、
ゲル化を起こすという問題があったが、本発明の方法で
はSi/Zr比が4以上20.0以下にしても所望のジ
ルコノシロキサン重合体が得られるという利点がある。
【0010】反応は室温から溶媒の還流温度で0.5〜
3時間、特に1時間程度行うのが好ましい。本発明の方
法によれば、アセチルアセトネ−トあるいはエチルアセ
トアセテ−ト基がジルコン原子に側鎖基として結合し、
主鎖がジルコノシロキサン結合(Zr−O−Si)から
なる重合体が生成する。アセチルアセトネ−トジルコノ
シロキサン重合体のNMRスペクトルでは約2.0ppm
と約5.2ppm にアセチルアセトナ−ト基に基ずくピ−
クが約3.5ppm にシラノ−ル基に基ずくピ−クが観察
され、一方エチルアセトアセテ−トジルコノシロキサン
重合体のNMRスペクトルでは約1.2ppm 、約1.8
ppm 、約4.4ppm および約4.7ppm にエチルアセト
アセテ−ト基に基ずくピ−クが約3.5ppm にシラノ−
ル基に基ずくピ−クが観察される。得られたジルコノシ
ロキサン重合体は反応混合物の溶液を濃縮することによ
って高粘性溶液は曵糸性を示し、通常の乾式紡糸により
ZrO2 −SiO2 系無機繊維の前駆体繊維とすること
ができる。この前駆体繊維は600℃以上の温度で焼成
することにより容易にZrO2 −SiO2 繊維にするこ
とが出来る。また焼成前に繊維を水蒸気処理すると前駆
体繊維中の有機官能基の脱離除去が効率よく行われるた
め、従来のものに比べ有機物の除去のための時間が少な
く焼成後高純度で高強度なZrO2 −SiO2 繊維を製
造することができる。
【0011】また上記高粘性溶液を少量アセトンに溶解
後、大量のヘキサンを加えて得られる沈澱を分離回収し
て粉末状物質とすることもできる。この粉末状物質はメ
タノ−ル、エタノ−ル、アセトン、クロロホルム等の有
機溶媒に可溶で、溶解したものは曵糸性を示し、これも
ZrO2 −SiO2 系無機繊維の前駆体繊維となり、保
管、運搬に便利である。本発明の方法により得られたジ
ルコノシロキサン重合体溶液は、溶液を濃縮した場合も
溶媒を溜去した場合も粉末としてから有機溶媒に溶解し
た場合も粘度の経時変化が少なく可使時間が長く長期の
保存に耐え工業的な利用に適している。また本発明の方
法によって得られたジルコノシロキサン重合体は、各種
有機溶媒に可溶であるので、例えばコ−ティング剤、接
着剤、結合剤などとして使用する場合、乾燥が早くコ−
ティングや接着、結合のための時間が短くて良いという
利点もある。
【実施例】以下実施例にもとずき本発明を更に説明す
る。 実施例1 アルコキシシランとして、テトラエトキシシラン(以
下、TEOSという。)10.4gをメタノ−ル50m
lに混合した溶液に、水1.87g及び6規定塩酸0.
83gとメタノ−ル50mlとを混合した溶液を0℃で
加えて部分加水分解反応を行った。水/テトラエトキシ
シランのモル比は3/1であった。発熱終了後にビスア
セチルアセトネ−トジルコニウムジイソプロポキシド1
0.2gをエタノ−ル10mlの混合溶液に加えた。テ
トラエトキシシランとビスアセチルアセトネ−トジルコ
ニウムジイソプロポキシドの使用量よりSi/Zi比は
1/1であった。溶媒の還流温度下で1時間反応させる
ことにより反応混合物を得た。この反応混合物から溶媒
を溜去する過程で粘稠な濃縮液が得られる。これにガラ
ス棒を接触させた後、引き上げると曵糸性を示し、Zr
2 −SiO2 系無機繊維の前駆体となりうる事が明ら
かになった。
【0012】別途上記濃縮液を1g分取し10mlのア
セトンに溶解した後、50mlのヘキサンを加えると沈
殿が生じた。この沈殿を回収し乾燥することにより0.
8gの粉末をえた。この粉末はメタノ−ル、エタノ−
ル、アセトン、クロロホルム等に可溶であり、ベンゼ
ン、ヘキサン等には不溶であった。メタノ−ルなどの可
溶性溶媒に溶解した溶液も曵糸性を示した。また溶媒に
溶解した溶液は粘度の経時変化が少なく、可使時間が長
いので、コ−ティング剤や接着剤、結合剤として好まし
く使用できることが明らかとなった。上記粉末のNMR
を測定したところ2.0ppm と5.2ppm にアセチルア
セトネ−ト基に基ずくピ−クが、3.5ppm にはシラノ
−ル基に基ずくピ−クが観察された。またこの粉末のI
Rスペクトルを測定したところ、3400cm-1にシラ
ノ−ル基、1580および1520cm-1にアセチルア
セトネ−ト基、1100〜1000cm-1にSi−O−
Si結合、1020cm-1にSi−O−Zr結合に基づ
く吸収がそれぞれ観察された。
【0013】比較例1 SiO2 /ZrO2 モル比が1となるように、SiO2
として0.85モル/lのケイ酸のテトラヒドロフラン
溶液11.8mlとビスアセチルアセトネ−トジルコニ
ウムジイソプロポキシド36grを取り、メタノ−ルに
溶解し、溶媒の還流下30分間反応させた後、この反応
液から溶媒を溜去する過程で粘稠な濃縮液が得られた。
この粘稠な液は曵糸性があり、紡糸可能であった。しか
しガラスの密閉容器にいれ室温状態に放置し1週間後状
態を観察したところゲル化しており、紡糸不能であっ
た。
【0014】実施例2、3、4 実施例1に用いられたものと同じ原料を用い、H2 O/
SiO2及びSi/Zr比を第1表のように変えて部分
加水分解反応及び重合反応を行ったほかは、実施例1と
同様にして3種の反応混合液を得た。これらの反応混合
液から溶媒を溜去し、得られた液の曵糸性の尺度として
繊維長を示した。第1表より本発明の方法により得られ
た実施例1、2、3のジルコノシロキサン重合体は曵糸
性がありZrO2 −SiO2 系無機繊維の前駆体繊維を
製造できることが判る。また安定性については紡糸可能
な高粘性溶液をガラス容器に密閉し室温中に6ケ月放置
し、外観、曵糸性の変化を調べた結果、粘度の経時変化
が少なく、容易に紡糸でき、可使時間が長いことが確認
された。
【0015】
【表1】 PZP=ビスアセチルアセトネ−トジルコニウムイソプ
ロポキシド (Zr(C5 7 2 2 (Oi 3 7 2
【0016】
【実施例】
実施例5 実施例1、2、3で作った溶媒を溜去したジルコノシロ
キサン重合体を紡糸温度35℃,ノズル径0.1mm、
吐出圧10kg/cm2 、巻取り速度100m/min
で紡糸し、前駆体繊維を得た。前駆体繊維は30分間、
100℃、95%RHの水蒸気雰囲気中で処理した後、
900℃で1時間焼成し、直径10ミクロンのZrO2
−SiO2 系無機繊維を得た。これら、繊維の耐アルカ
リ性を比較するため、比較対象として耐アルカリガラス
繊維(日東紡績(株)ガラス繊維研究所製造)を用い、
それぞれの繊維の粉砕物を合成セメント液(NaOH
0.88g/l、KOH3.45g/l、Ca(OH)
2 0.48g/l)に90℃で18時間浸漬後、取り
だし乾燥しその重量減少を比較した。その結果耐アルカ
リガラス繊維の重量減少は 0.5重量%、実施例1の
繊維は0.3重量%、実施例2の繊維は0.4重量%で
あった。
【0017】[発明の効果]以上の通り本発明によれ
ば、 (イ)TAOSとジルコニウムテトライソプロポキシド
の共加水分解による方法では反応の制御が困難である
が、本発明ではケイ素含有出発物質であるTAOSの部
分加水分解物とジルコニウム含有出発物質であるビスア
セチルアセトネ−トジルコニウムジイソプロポキシドお
よび/またはビスエチルアセトアセテ−トジルコニウム
ジイソプロポキシドを溶媒中で混合し、攪拌または加熱
還流するだけの簡単な操作で反応を制御してジルコノシ
ロキサン重合体が得られる。 (ロ)TAOSとジルコニウムテトライソプロポキシド
の共加水分解では各々のアルコキシドの加水分解速度の
違いにより単独縮合が起き、ブロックポリマ−になり不
均質な生成物になりやすいのに対し、本発明ではTAO
Sを部分加水分解した後、ビスアセチルアセトネ−トジ
ルコニウムジイソプロポキシドまたはビスエチルアセト
アセテ−トジルコニウムジイソプロポキシドとの脱アル
コ−ル反応により、ジルコノシロキサン重合体を得るた
め、比較的共重合性の高い、均質なジルコノシロキサン
のランダム共重合体が得られる。
【0018】(ハ)本発明により得られたチタノシロキ
サン重合体は主鎖のジルコノシロキサン結合のジルコニ
ウム原子に配位子が、そしてケイ素原子にはアルコキシ
基がそれぞれ側鎖として配位しているので、従来のTA
OSとジルコニウムテトライソプロポキシドの共加水分
解により得られるジルコノシロキサン重合体またはケイ
酸を用いて得られるジルコノシロキサン重合体に比べ
て、曵糸性は有しながら自己縮合に対する安定性が高
い。 (ニ)TAOSの部分加水分解時のTAOSに対する水
の添加量と加水分解温度を変えることにより、その後の
ビスアセチルアセトネ−トジルコニウムジイソプロポキ
シドまたはビスエチルアセテ−トジルコニウムジイソプ
ロポキシドとの反応で0.5以上20以下のSi/Zr
比を持った曵糸性を有するジルコノシロキサン重合体が
得られる。それを乾式紡糸し、ZrO2 −SiO2繊維
の前駆体とすることにより、広範囲な組成比を持ったZ
rO2 −SiO2 繊維が得られる。またコ−ティング剤
や接着剤、結合剤の原料としても好ましくもちいられる
等の技術的効果を有する。 (ホ)この前駆体繊維から作ったZrO2 −SiO2
維は優れた耐アルカリ性を持つ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 庄野 弘晃 福島県福島市伏拝字沼ノ上2−532

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ケイ素含有出発物質として、アルコキシ
    基の炭素数が1〜4個のテトラアルコキシシランの部分
    加分解物を含む溶液と、ジルコニウム含有出発物質とし
    て、ビスアセチルアセトネ−トジルコニウムジイソプロ
    ポキシド及び/又はビスエチルアセトアセテ−トジルコ
    ニウムジイソプロポキシドを含む溶液とを、上記2種の
    出発物質におけるSi/Zrの原子の数の比が0.5以
    上20.0以下となるような割合で配合して、上記ケイ
    素含有出発物質とジルコニウム含有出発物質とを反応さ
    せることを特徴とするジルコノシロキサン重合体の製造
    方法。
  2. 【請求項2】 ケイ素含有出発物質としてのテトラアル
    コシキシシランの部分加水分解物が、アルコキシ基の炭
    素数が1〜4個のテトラアルコキシシランを水/テトラ
    アルコキシシランのモル比が1.5以上4.0未満とな
    るような条件下で−50〜+50℃の温度で部分的に加
    水分解することにより得られたものである請求項1に記
    載のジルコノシロキサン重合体の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1、または請求項2に記載の方法
    により得られたジルコノシロキサン重合体
JP3037685A 1991-02-08 1991-02-08 ジルコノシロキサン重合体及びその製造方法 Pending JPH0578489A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3037685A JPH0578489A (ja) 1991-02-08 1991-02-08 ジルコノシロキサン重合体及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3037685A JPH0578489A (ja) 1991-02-08 1991-02-08 ジルコノシロキサン重合体及びその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0578489A true JPH0578489A (ja) 1993-03-30

Family

ID=12504440

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3037685A Pending JPH0578489A (ja) 1991-02-08 1991-02-08 ジルコノシロキサン重合体及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0578489A (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07238172A (ja) * 1994-02-25 1995-09-12 Dow Corning Kk 有機溶媒に可溶なポリチタノシロキサンの製造方法
JPH07268101A (ja) * 1994-04-01 1995-10-17 Dow Corning Kk ポリチタノシロキサンの硬化方法
JPH07286045A (ja) * 1994-02-25 1995-10-31 Dow Corning Kk ポリヘテロシロキサンの製造方法
US5563228A (en) * 1994-02-25 1996-10-08 Dow Corning Asia, Ltd. Method for the preparation of polyheterosiloxanes
JP2009235166A (ja) * 2008-03-26 2009-10-15 Dic Corp 有機−無機ハイブリッド樹脂水性分散体、硬化性樹脂組成物、塗料および塗装物
JP2009249479A (ja) * 2008-04-04 2009-10-29 Dic Corp 有機−無機ハイブリッド樹脂水性分散体、硬化性樹脂組成物、塗料および塗装物
WO2019188834A1 (ja) * 2018-03-29 2019-10-03 東レ株式会社 金属酸化物繊維の製造方法および金属酸化物繊維

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07238172A (ja) * 1994-02-25 1995-09-12 Dow Corning Kk 有機溶媒に可溶なポリチタノシロキサンの製造方法
JPH07286045A (ja) * 1994-02-25 1995-10-31 Dow Corning Kk ポリヘテロシロキサンの製造方法
US5548050A (en) * 1994-02-25 1996-08-20 Dow Cornings Asia, Ltd. Method for the preparation of organic solvent-soluble polytitanosiloxanes
US5563228A (en) * 1994-02-25 1996-10-08 Dow Corning Asia, Ltd. Method for the preparation of polyheterosiloxanes
JPH07268101A (ja) * 1994-04-01 1995-10-17 Dow Corning Kk ポリチタノシロキサンの硬化方法
JP2009235166A (ja) * 2008-03-26 2009-10-15 Dic Corp 有機−無機ハイブリッド樹脂水性分散体、硬化性樹脂組成物、塗料および塗装物
JP2009249479A (ja) * 2008-04-04 2009-10-29 Dic Corp 有機−無機ハイブリッド樹脂水性分散体、硬化性樹脂組成物、塗料および塗装物
WO2019188834A1 (ja) * 2018-03-29 2019-10-03 東レ株式会社 金属酸化物繊維の製造方法および金属酸化物繊維
CN111971425A (zh) * 2018-03-29 2020-11-20 东丽株式会社 金属氧化物纤维的制造方法和金属氧化物纤维
JPWO2019188834A1 (ja) * 2018-03-29 2021-02-12 東レ株式会社 金属酸化物繊維の製造方法および金属酸化物繊維

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR0130759B1 (ko) 피복 조성물(被覆組成物) 및 그 제조방법
US5548050A (en) Method for the preparation of organic solvent-soluble polytitanosiloxanes
EP0981570A1 (de) Organosilan-oligomere
AU3042800A (en) Cyclosiloxane-based cross-linkable monomers, production thereof and use thereof in polymerisable materials
US3821070A (en) Producing novel silicon dioxide fibers
JPH0578489A (ja) ジルコノシロキサン重合体及びその製造方法
JP3801208B2 (ja) 硬化性ポリメチルシルセスキオキサン組成物
JPH03190931A (ja) チタノシロキサン重合体の製造方法
JPH07278497A (ja) 被覆用塗料組成物
JPH0718056B2 (ja) 酸窒化物セラミックスファイバーの製造方法
US5563228A (en) Method for the preparation of polyheterosiloxanes
JP3713719B2 (ja) ポリシロキサンの製造方法
WO1993004094A1 (en) Reacted composites, organic-inorganic composites, and methods for producing composites
JP2004502007A (ja) 減少された溶剤含量および改良された貯蔵安定性を有するゾル−ゲル組成物の製造方法およびその使用
JPH0314853B2 (ja)
KR100282990B1 (ko) 실리콘 수지의 제조방법
JPH0578490A (ja) アルミノシロキサン重合体及びその製造方法
WO2007145172A1 (ja) 有機無機ハイブリッドガラス状物質
JPH01230406A (ja) 金属アルコキシドからの粘性ゾルの製造方法
Sakka Low Temperature Preparation of Oxide Glasses and Ceramics from Metal Alkoxide Solutions
JP3584482B2 (ja) 新規シリコーン化合物とその製造法
JP2008031235A (ja) 有機無機ハイブリッドガラス状物質
JPH07278307A (ja) アルコキシ基含有シリコーンレジンの製造方法
Gunji et al. Studies on the syntheses of polymetalloxanes and their properties as a precursor for amorphous oxide. V. Preparation and properties of polytitanosiloxanes from silicic acid and bis (2, 4‐pentanedionato) titanium diisopropoxide
Jones et al. Formation of glass-like materials from ethyl silicate

Legal Events

Date Code Title Description
EXPY Cancellation because of completion of term