JPH057830A - 耐候性透明着色塗膜の形成方法および該方法を用いて得られる耐候性着色製品 - Google Patents

耐候性透明着色塗膜の形成方法および該方法を用いて得られる耐候性着色製品

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JPH057830A
JPH057830A JP18831691A JP18831691A JPH057830A JP H057830 A JPH057830 A JP H057830A JP 18831691 A JP18831691 A JP 18831691A JP 18831691 A JP18831691 A JP 18831691A JP H057830 A JPH057830 A JP H057830A
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resin
pigment
coating composition
coating film
coating
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JP18831691A
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English (en)
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Hitoshi Satake
均 佐竹
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Nippon Kako Toryo Co Ltd
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Nippon Kako Toryo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、少量の顔料使用量で、基材に対し
て全面着色はもちろん部分的着色、多彩模様の形成な
ど、染料の場合と同等の透明な着色塗膜を形成し、染料
の場合と同等の美粧効果または意匠効果を得ることが可
能であり、しかも染料の場合に比べて著しく耐候性に優
れた塗膜を形成しうる耐候性透明着色塗膜の形成方法お
よび該方法を用いて得られる耐候性着色製品を提供する
ことを目的とするものである。 【構成】 本発明の耐候性透明着色塗膜の形成方法は、
顔料を熱可塑性樹脂または熱硬化性樹脂に実質上顔料の
1次粒子の状態になるまで熱溶融分散させて得られる微
細分散顔料を塗料組成物に添加・混合・分散させてなる
カラーコーチング剤を、プラスチックまたはガラスの基
材表面に、必要に応じ上塗りとして塗布し、次いで乾燥
・硬化させることを特徴としている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、耐候性透明着色塗膜の
形成方法および該方法を用いて得られる耐候性着色製品
に関する。
【0002】
【従来の技術およびその課題】従来、プラスチック、ガ
ラスなどの透明基材や金属などの基材の表面に透明着色
塗膜を形成する方法としては、一般に着色剤として染料
が用いられているが、染料は耐候性に乏しく屋外用とし
ては不適当である。
【0003】一方、屋外用メタリック塗料の着色に顔料
を、直接使用樹脂中に分散させた後、メタリック塗料と
混合する方法で用いられているが、その場合、分散顔料
粒子の粒径は10μm程度であって、顔料の一次粒子の
粒径0.1〜0.3μm程度までは分散されておらず、
染料の場合のように透明な塗膜を形成することができ
ず、染料による着色に比べてその美粧効果が劣り、満足
すべき状態にないのが現状である。
【0004】また、使用されるプラスチック材料を直接
熱溶融し、それに顔料を添加・混練して溶融着色する方
法が知られているが、一色の成型品しか得られない、1
バッチの顔料の使用量が多くなるため経済的でない、基
材に対して部分的着色、多彩模様の形成などの美粧効果
または意匠効果を得ることができないなどの欠点があ
る。
【0005】本発明は、特定の微細分散前処理を施こし
た顔料を特定の塗料組成物に添加・混合してなるカラー
コーティング剤を基材表面に塗布し、乾燥・硬化させる
方法により、少量の顔料使用量で、基材に対して全面着
色はもちろん部分的着色、多彩模様の形成など、染料の
場合と同等の透明な着色塗膜を形成し、染料の場合と同
等の美粧効果または意匠効果を得ることが可能であり、
しかも染料の場合に比べて著しく耐候性にすぐれた塗膜
を形成しうる耐候性透明着色塗膜の形成方法および該方
法を用いて得られる耐候性着色製品を提供することを目
的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、顔料を熱可塑
性樹脂または熱硬化性樹脂に実質上顔料の1次粒子の状
態になるまで熱溶融分散させ、好ましくは、冷却・粉砕
し、溶剤を添加し、混合・分散させて得られる微細分散
顔料を塗料組成物に添加・混合・分散させてなるカラー
コーチング剤を、基材表面に、必要に応じ上塗りとし
て、乾燥膜厚が0.5〜10000μmとなるように塗
布し、次いで乾燥・硬化させることよりなり、該微細分
散顔料の添加量が該塗料組成物の塗膜形成性樹脂成分
(固形分)100重量部当り0.01〜500重量部の
範囲にあることを特徴とする耐候性透明着色塗膜の形成
方法および該方法を用いて得られる耐候性着色製品を提
供するものである。
【0007】本発明において用いられる顔料としては、
一般的な有機顔料および無機顔料を適宜選定することが
できるが、例えばホスタパームレッドP2GL(ペリレ
ン系顔料、ヘキスト社製、商品名)、イルガジンイエロ
ー2RLT、同8GN(イソインドリノン系顔料、チバ
ガイギー社製、商品名)、ホスタパームブラウンHFR
(ベンゾイミダゾロン系顔料、ヘキスト社製、商品
名)、ホスタパームピンクE(キナクリドン系顔料、ヘ
キスト社製、商品名)、ファストゲンブルーGNPM−
K(フタロシアニン系顔料、大日本インキ化学工業製、
商品名)、ヘリオゲングリーンK−8730(フタロシ
アニン系顔料、BASF社製、商品名)、ファストゲン
バイオレットRVG(ジオキサジン系顔料、大日本イン
キ化学工業社製、商品名)など、およびこれらの2種以
上の混合物があげられる。
【0008】該顔料を熱溶融分散させるのに用いられる
熱可塑性樹脂としては、硝化綿、セルロースアセテート
ブチレート(CAB)などがあげられ、熱硬化性樹脂と
してはエポキシ樹脂、フェノール樹脂などがあげられる
が、硝化綿、CABなどの熱可塑性樹脂が好ましい。該
顔料の使用量は、これらの樹脂100重量部当り通常
0.01〜1000重量部、好ましくは1〜400重量
部の範囲にあり、該使用量が0.01重量部より少ない
場合には充分な着色力が得られず、また1000重量部
を超えると顔料の分散が不十分となり好ましくない。
【0009】該顔料を上記樹脂に実質上顔料の1次粒子
の状態になるまで熱溶融分散させる方法としては、熱ニ
ーダーなどを用い、80〜150℃、1〜3時間の条件
下に加熱・混練し、次いで熱2本ロール、熱3本ロール
などを用い、80〜150℃条件下に加熱溶融した樹脂
中に顔料の1次粒子の状態、すなわち顔料粒子の粒径が
0.1〜0.3μm程度となるまで分散させる方法であ
る。一般に製造直後の顔料粒子、すなわち1次粒子の粒
径は0.1〜0.3μm程度であるが、その後顔料を乾
燥する工程で1次粒子が凝集し、粒径1.0〜30μm
の2次粒子、さらには粒径50〜200μmの3次粒子
となり、市販の顔料の粒子は、2次粒子または3次粒子
であって、市販の顔料を直接塗料組成物と混合し、一般
の塗料用分散機、例えば3本ロールミル、サンドミル、
アトライター、ニーダーなどを用いて分散させただけで
は、染料による着色と同等の美粧効果は得られない。
【0010】上記の熱溶融分散完了後、冷却し、好まし
くはさらに、エステル系、ケトン系、芳香族系、セロソ
ルブ系などの有機溶剤に熱溶融分散体を溶解し、3本ロ
ールミル、サンドミル、アトライター、ニーダー等の塗
料用分散機を用いて分散させることにより、本発明の微
細分散顔料のペーストが得られる。
【0011】本発明における基材としては、透明もしく
は不透明のプラスチック、例えば透明なアクリル樹脂、
透明または不透明のガラス、金属などがあげられる。
【0012】上記基材がガラスであって、本発明の塗料
組成物が、例えばシランカップリング剤よりなるプライ
マーの上塗りとして用いられる場合、該塗料組成物の塗
膜形成性樹脂成分として、ポリオール樹脂とポリイソシ
アネートとの組合せでウレタン結合を形成するもの、ア
クリル樹脂とメラミン樹脂との組合せで熱硬化するもの
などが塗膜の付着性、耐候性、耐熱性、耐煮沸性、耐溶
剤性、耐キズつき性などの点で好適である。具体例とし
て、ヒタロイド3001、ヒタロイド3410A、など
(アクリルポリオール系樹脂、日立化成工業社製品、ヒ
タロイドは登録商標)とコロネートHL(ポリイソシア
ネート系樹脂、日本ポリウレタン工業社製、コロネート
は登録商標)との組合せなどが塗膜の基材への密着性な
どの点で好適である。
【0013】該基材がガラスであって、該塗料組成物を
基材表面に直接施用する場合、該塗料組成物の塗膜形成
性樹脂成分として、アクリルシリコーン樹脂とシランカ
ップリング剤との組合せで熱硬化型のものなどが上記し
た塗膜の諸物性の点で好適である。具体例としては、グ
ラスステインダーPCクリヤーECA−2(Glass
Stainder PC Clear ECA−2)
(アクリル系熱硬化樹脂、大日精化工業社製、Glas
s Stainderは登録商標)とグラスステインダ
ーSCA−1(シランカップリング剤、大日精化工業社
製、商品名)または、KBM503(シランカップリン
グ剤、信越化学工業社製、商品名)との組合せなどが塗
膜の基材への密着性などの点で好適である。
【0014】該基材がプラスチックの場合、該塗料組成
物の塗膜形成性樹脂成分として、ポリオール系樹脂とポ
リイソシアネートとの組合せでウレタン結合を形成する
ものなどが上記した塗膜の諸物性の点で好適である。具
体例として、ヒタロイド3001(アクリルポリオール
系樹脂、日立化成工業社製、ヒタロイドは登録商標)と
コロネートHL(ポリイソシアネート系樹脂、日本ポリ
ウレタン工業社製、コロネートは登録商標)との組合せ
などが塗膜の基材への密着性などの点で好適である。
【0015】該基材が金属の場合、該塗料組成物の塗膜
形成性樹脂成分として、エポキシ樹脂とメラミン樹脂と
の組合せ、エポキシ樹脂とフェノール樹脂との組合せ、
ポリオール樹脂とポリイソシアネート樹脂との組合せな
どが上記した塗膜の物性の点で好適である。
【0016】上記塗膜形成性樹脂成分の組合せについ
て、それらの使用量は、通常前者と後者の重量比として
2:1〜30:1の範囲にあるのが好ましい。該塗膜形
成性樹脂成分の組合せにおいて、組合せの前者の成分に
前記微細分散顔料のペーストを添加し、好ましくはさら
にエステル系、ケトン系、芳香族系、セロソルブ系、ア
ルコール系などの溶剤を塗膜形成性樹脂100重量部に
対し80重量部以下の範囲の量で添加してなる液状混合
物(以下A液と云うことがある)と後者の成分(以下B
液と云うことがある)とを混合・分散させて本発明のカ
ラーコーチング剤が得られる。
【0017】本発明の塗料組成物の塗膜形成性樹脂成分
として、さらに熱可塑性アクリル樹脂を主体とした常温
乾燥型のもの、紫外線硬化型のものなども使用すること
ができる。
【0018】本発明の塗料組成物の例として、金属用熱
硬化アクリルメラミン系塗料、ガラス用アクリルシリコ
ン系塗料、さらにプラスチック、ガラスおよび金属用と
して、アクリルウレタン系塗料、ポリエステル系塗料、
アクリル系1液ラッカー型塗料などがあげられる。
【0019】本発明の塗料組成物は、必要に応じて、添
加剤として、表面活性剤、レベリング剤、消泡剤、光安
定剤、紫外線吸収剤などを含有することができる。表面
活性剤、レベリング剤および消泡剤の使用量は、それぞ
れ塗膜形成性樹脂(固形分)100重量部当り0.01
〜2重量部の範囲にあり、光安定剤および紫外線吸収剤
の使用量は、塗膜形成性樹脂(固形分)100重量部当
り、それぞれ0.5〜5重量部の範囲にある。
【0020】本発明における微細分散顔料の使用量は、
該塗料組成物の塗膜形成性樹脂(固形分)100重量部
当り通常0.01〜500重量部、好ましくは0.1〜
200重量部の範囲にあり、該使用量が0.01重量部
未満では塗膜が充分発色せず、美粧効果が低下して好ま
しくなく、500重量部を超えると塗膜物性が低下する
ので好ましくない。
【0021】本発明のカラーコーチング剤を基材表面に
塗布するにあたっては、直接塗布することが可能である
が、基材がガラスの場合、例えばKBP−40(シラン
カップリング剤、信越化学社製)などのプライマーを施
した後、上塗りとして塗布するのが密着性の点で特に好
ましい。
【0022】本発明のカラーコーチング剤を基材表面に
塗布する方法としては、エアスプレー塗装、ハケ塗装、
グラビア塗装、ナイフコーター塗装、ロールコーター塗
装、スクリーン塗装、静電塗装などの塗料の一般的な塗
装方法をあげることができる。
【0023】本発明のカラーコーチング剤を基材表面に
塗布して形成される塗膜の膜厚は、乾燥膜厚として通常
0.1〜10000μm、好ましくは1〜2000μm
の範囲にあり、該膜厚が0.1μm未満では充分発色せ
ず物性が悪くなり好ましくなく、10000μmを超え
ると塗装作業性の点で支障をきたし、塗膜の物性が低下
するので好ましくない。
【0024】本発明のカラーコーチング剤を用いて形成
される塗膜の乾燥・硬化は、使用する塗料組成物の塗膜
形成性樹脂成分の種類により多少変動するが、例えばポ
リオール樹脂とポリイソシアネートとの組合せでウレタ
ン結合を形成する場合、60〜100℃で30〜60分
間、アクリル樹脂とメラミン樹脂との組合せで熱硬化さ
せる場合、100〜250℃、10〜30分間の条件下
に行なうことができる。
【0025】本発明の耐候性透明着色塗膜の形成方法を
用いて得られる耐候性着色製品としては、例えば自動車
のテールランプ用透明着色アクリル樹脂成型品、透明ガ
ラスに該塗膜形成方法を用いて得られるステンドグラ
ス、透明ガラスにプライマー処理することなく本発明の
塗膜形成方法にしたがって印刷を施こし、そのまま、あ
るいは合わせガラスにして、ショーウインドーや窓ガラ
スに用いるものなどがあげられる。
【0026】
【発明の効果】本発明方法によれば、従来の染料による
着色と同等の透明性を有する着色塗膜を形成することが
できると共に、染料を用いた場合に比べて耐候性が著し
く改善された透明着色塗膜を基材表面に形成することが
できる。本発明方法によれば、透明な基材の場合、屋外
用など耐候性を必要とし、光線を透過する機能的な用
途、例えば自動車のテールランプ、屋外用ステンドグラ
スなどの用途に好適な耐候性透明着色塗膜が形成される
と共に、該基材表面に少量の顔料を用いて全面着色のみ
ならず部分的着色、多彩色模様などを施こすことができ
る。本発明方法によれば、基材が金属など不透明な場
合、あるいは透明な基材に不透明な表面塗装を行なった
場合、従来の染料を用いる場合と同様に形成される塗膜
が透明性を有するため下地を生かす用途に好適な耐候性
透明着色塗膜が形成される。
【0027】
【実施例】以下実施例により本発明をさらに具体的に説
明する。以下「部」は「重量部」を意味し、「%」は
「重量%」を意味する。
【0028】製造例1 微細分散顔料レッドACペースト(1)の調製:前記顔
料ホスタパームレッドP2GLの40部と樹脂ダイヤナ
ールBR−77(アクリル樹脂、三菱レーヨン社製)の
60部を熱ニーダーで120℃、2時間の条件下に加熱
・混練し、次いで熱2本ロールで120℃の条件下に加
熱・混練して、該顔料を溶融樹脂中に1次粒子の状態で
分散させ、冷却後粉砕し、次いで酢酸エチルを添加し
て、25%酢酸エチル樹脂溶液中に該顔料を分散させ、
さらにサンドミルで28℃、液流量200cc/分の条件
下2回分散させ、冷却の際生じた顔料の粗粒を1次粒子
の状態にもどして微細分散顔料レッドACペースト
(1)を得た。
【0029】製造例2 微細分散顔料イエローACペースト(1)の調製:前記
顔料イルガジン・イエロー8GNの40部と樹脂ダイヤ
ナールBR−77(アクリル樹脂、三菱レーヨン社製)
の60部を用いる以外製造例1と同様にして微細分散顔
料イエローACペースト(1)を得た。
【0030】製造例3 微細分散顔料レッドCBペースト(1)の調製:前記顔
料ホスタパームレッドP2GLの40部と樹脂CAB5
51−0.2(セルロースアセテートブチレート、イー
ストマン社製)の60部とを用いる以外、製造例1と同
様にして微細分散顔料レッドCBペースト(1)を得
た。
【0031】製造例4 微細分散顔料レッドASペースト(1)の調製:顔料ホ
スタパームレッドP2GLの40部と樹脂グラスステイ
ンダーECA−2の60部とを、熱ニーダーを用い、8
0℃、3時間の条件下に加熱・混練し、次いで3本熱ロ
ールを用い、80℃の条件下に、該顔料を溶融樹脂中に
1次粒子の状態で分散させ、冷却後イソホロンを添加し
て、60%イソホロン樹脂溶液中に該顔料を分散させ、
ロールミルを用い、常温、2時間の条件下、3回分散さ
せ、冷却の際生じた微細分散顔料どうしの粗粒を1次粒
子の状態にもどして微細分散顔料レッドASペースト
(1)を得た。
【0032】製造例5 微細分散顔料レッドACペースト(2)の調製:サンド
ミルによる分散を行なわなかった以外、製造例1と同様
にして調製した。一次粒子となっている顔料の回りに樹
脂が固着して形成される粒径20μm程度の粗粒が数%
認められた以外、製造例1と同様の微細分散顔料が得ら
れた。
【0033】製造例6 微細分散顔料レッドAC(3)の調製:酢酸エチルを添
加せず、サンドミルによる分散を行なわなかった以外製
造例1と同様にして調製した。一次粒子となっている顔
料の回りに樹脂が固着して形成された粒径30μm程度
の粗粒を含有する微細分散顔料が得られた。
【0034】実施例1 下記組成のA液: (組成) ヒタロイド3001 50 (アクリルポリオール系樹脂 日立化成工業社製) 微細分散顔料レッドACペースト(1) 2 微細分散顔料イエローACペースト(1) 10 BYK301 0.1 (シリコン系レベリング剤 ビックケミージャパン社製) トルオール 10 MIBK 27.9 計 100.0(部) およびB液: コロネートHL 10.0(部) を撹拌・混合して得られたカラーコーチング剤を、自動
車テールランプ用アクリル成型品の表面に、乾燥膜厚が
25μmとなるようにエアスプレーにより塗布し、80
℃て30分間乾燥を行なって着色塗膜を形成させた。得
られたテールランプは、染料を用いて着色された場合と
同等の透明性を有すると共に機能性および美粧性に優れ
たものであった。形成された塗膜について透明性の試験
を行なった結果を表1に示す。
【0035】実施例2 透明ガラス板(縦120mm、横180mm、厚さ4mm)の
表面に、プライマーとして、前記シランカップリング剤
KBP−40を乾燥膜厚2〜3μmとなるようにエアー
スプレーにより塗布し、140℃で15分間焼付を行な
った。次いで、上塗りとして、下記組成のA液: (組成) ヒタロイド3410A 75 (アクリルポリオール系樹脂 日立化成工業社製) 微細分散顔料レッドCBペースト(1) 20 BYK301 0.1 スリップエイドSL−523 0.5 (ポリエチワックス、サンノプコ社製) ブチルセロソルブ 4.4 計 100.0(部) およびB液: コロネートHL 10.0(部) を混合して得られたカラーコーチング剤を乾燥膜厚が2
00〜300μmとなるようにハケ塗りし、160℃で
30分間焼付を行なって着色塗膜を形成させた。得られ
た塗膜について光透過性の試験を行なったところ、染料
を用いて着色した場合と同等の透明性を示した。得られ
た結果を表1に示す。
【0036】実施例3 下記組成のA液: (組成) グラスステインダーECA−2 85 (大日精化工業社製) 微細分散顔料レッドASペースト(1) 1.6 ブタノール 4.3 イソホロン 9.0 BYK052 0.1 計 100.0(部) およびB液: グラスステインダーSCA−1 10.0(部) を混合して得られたカラーコーチング剤を得た。透明ガ
ラス板(縦150mm、横70mm、厚さ2mm)の表面に、
乾燥膜厚が20μmとなるようにシルク印刷し、200
℃で30分間焼付を行なって着色塗膜を形成させた。そ
の結果、ガラス板上に美粧性および意匠性を有する模様
が形成され、かつ形成された塗膜のガラス板に対する密
着性および耐候性は良好であった。得られた結果を表1
に示す。
【0037】実施例4 製造例1の微細分散顔料レッドACペースト(1)に代
えて製造例5の微細分散顔料レッドACペースト(2)
を用いた以外実施例1と同様の実験を行なった。得られ
た結果を表1に示す。顔料は一次粒子の状態にあるので
透明性は、良好であるが、顔料粒子の回りに樹脂が固着
して形成される粒径20μm程度の粗粒が数%存在する
ため乾燥膜厚20μm未満の場合には、該粗粒が部分的
に塗膜表面上に突出するため外観上好ましくない。乾燥
膜厚が20μm程度を超える場合には良好な外観が得ら
れる。
【0038】実施例5 製造例1の微細分散顔料レッドACペースト(1)に代
えて製造例6の微細分散顔料レッドACペートス(3)
を用いた以外実施例1と同様の実験を行なった。得られ
た結果を表1に示す。顔料は、一次粒子の状態になって
いるので透明性は良好であるが、顔料粒子の回りに樹脂
が固着して形成される粒径30μm程度の粗粒が一部存
在するので乾燥膜厚30μm未満の場合には、該粗粒が
部分的に塗膜表面上に突出するため外観上好ましくな
い。乾燥膜厚が30μm程度を超える場合には良好な外
観が得られる。
【0039】比較例1 顔料ホスタパームレッドP2GLの30部を従来通り、
塗膜形成性樹脂および溶剤と混合し、サンドミルで分散
し、塗料とした以外、実施例1と同様の実験を行なっ
た。得られた結果を表1に示す。分散顔料の粒径分布
は、5μm程度のものが大部分であって一次粒子(0.
1〜0.3μm)の状態で分散されていなかった。
【0040】比較例2 製造例1の微細分散顔料レッドACペースト(1)に代
えて、染料としてスピロンレッドGEHS−Liq(保
土谷化学工業社製)を用いた以外実施例1と同様の実験
を行なった。得られた結果を表1に示す。
【0041】
【表1】
【0042】表1における試験項目は下記のとおりであ
る。 透明性:JKS K 7105−6,4によるヘーズ値
(曇価)(%)で示した。 密着性:JIS K 5400−8,5,2のゴバン目
テープ法により測定したもの。 外 観:JIS K 5400−7,1の塗膜外観によ
り測定した。観察項目は、つや、むら、しわ、へこみ、
はじき、つぶなどである。 ○ :標準板(実施例1のもの)と差異がない。 △ :標準板と多少差がある。 × :標準板と著しく差がある。 耐候性:JIS K 5400−9,8,1のサンシャ
インカーボンアーク灯で行ない標準板との色差(ΔE)
で示した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B05D 7/24 302 T 8616−4D Y 8616−4D 303 A 8616−4D

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 顔料を熱可塑性樹脂または熱硬化性樹脂
    に実質上、顔料の1次粒子の状態になるまで熱溶融分散
    させて得られる微細分散顔料を塗料組成物に添加・混合
    ・分散させてなるカラーコーチング剤を、基材表面に、
    必要に応じ上塗りとして、乾燥膜厚が0.5〜1000
    0μmとなるように塗布し、次いで乾燥・硬化させるこ
    とよりなり、該微細分散顔料の添加量が該塗料組成物の
    塗膜形成性樹脂成分(固形分)100重量部当り0.0
    1〜500重量部の範囲にあることを特徴とする耐候性
    透明着色塗膜の形成方法。
  2. 【請求項2】 該微細分散顔料が、熱溶融分散後、冷却
    ・粉砕し、次いで溶剤を添加・混合し、さらに機械的手
    段により微細分散させて得られる請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 該微細分散顔料が、熱溶融分散後、冷却
    ・粉砕し、次いで溶剤を添加・混合させて得られる請求
    項1記載の方法。
  4. 【請求項4】 該微細分散顔料が、熱溶融分散後、冷却
    ・粉砕して得られる請求項1記載の方法。
  5. 【請求項5】 該基材がプラスチックで構成され、該塗
    料組成物の塗膜形成性樹脂成分がポリオール系樹脂とポ
    リイソシアネートとの組合せよりなる請求項1記載の方
    法。
  6. 【請求項6】 該プラスチックが透明である請求項5記
    載の方法。
  7. 【請求項7】 該プラスチックが不透明である請求項5
    記載の方法。
  8. 【請求項8】 該基材がガラスであって、該塗料組成物
    がシランカップリング剤よりなるプライマーの上塗りと
    して用いられ、該塗料組成物の塗膜形成性樹脂成分がポ
    リオール樹脂とポリイソシアネートとの組合せよりなる
    かあるいは、該塗料組成物がプライマーを施こすことな
    く直接基材表面に施こされ、該塗料組成物の塗膜形成性
    樹脂成分がアクリルシリコーン樹脂とシランカップリン
    グ剤との組合せよりなる請求項1記載の方法。
  9. 【請求項9】 該ガラスが透明である請求項8記載の方
    法。
  10. 【請求項10】 該ガラスが不透明である請求項8記載
    の方法。
  11. 【請求項11】 該基材が金属であって、該塗料組成物
    の塗膜形成性樹脂成分が、エポキシ樹脂とメラミン樹脂
    との組合せ、エポキシ樹脂とフェノール樹脂との組合
    せ、またはポリオール樹脂とイソシアネート樹脂との組
    合せよりなる請求項1記載の方法。
  12. 【請求項12】 請求項1〜11記載の方法を用いて得
    られる耐候性着色製品。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US5494722A (en) * 1992-01-29 1996-02-27 Mitsubishi Chemical Corporation Magnetic recording medium and method for its production
WO2005100490A1 (en) * 2004-04-05 2005-10-27 Ppg Industries Ohio, Inc. Colored compositions with substrate-hiding materials

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