JPH0578183A - 酸化物超電導体複合材料及びその製造法 - Google Patents

酸化物超電導体複合材料及びその製造法

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JPH0578183A
JPH0578183A JP3215262A JP21526291A JPH0578183A JP H0578183 A JPH0578183 A JP H0578183A JP 3215262 A JP3215262 A JP 3215262A JP 21526291 A JP21526291 A JP 21526291A JP H0578183 A JPH0578183 A JP H0578183A
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JP
Japan
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oxide superconductor
composite material
oxide
superconductor
hour
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JP3215262A
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English (en)
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秀次 ▲くわ▼島
Hideji Kuwajima
Keiji Sumiya
圭二 住谷
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Showa Denko Materials Co Ltd
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Hitachi Chemical Co Ltd
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E40/00Technologies for an efficient electrical power generation, transmission or distribution
    • Y02E40/60Superconducting electric elements or equipment; Power systems integrating superconducting elements or equipment

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  • Compositions Of Oxide Ceramics (AREA)
  • Inorganic Compounds Of Heavy Metals (AREA)
  • Superconductors And Manufacturing Methods Therefor (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 耐湿性に優れ、超電導体結晶の一部が分解す
ることがなく、かつ耐温度サイクル性に優れた酸化物超
電導体複合材料を提供する。 【構成】 酸化物超電導体の表面に熱膨張係数が20×
10-6/℃以下の合成樹脂を被覆する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、酸化物超電導体複合材
料及びその製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】酸化物超電導体は、焼結体あるいは金
属、セラミックス等の基材と複合化されて磁気シールド
材料、磁気浮上体等として用いられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながらアルカリ
土類元素を含む酸化物超電導体は耐湿性が悪いという欠
点があった。なかでもBa(バリウム)を含むY(イッ
トリア)系超電導体やTl(タリウム)系超電導体は、
空気中に放置すると超電導体結晶中のBaが空気中の水
分によって活性化され、炭酸ガスと反応して炭酸バリウ
ムに変化し、超電導体結晶の一部が分解する欠点があっ
た。液体窒素冷却〜室温の温度サイクルを受けるとさら
に顕著であり、冷却後室温にさらされる間に表面が結霜
あるいは結露し、この分解がさらに促進される。
【0004】本発明はかかる欠点のない酸化物超電導体
複合材料及びその製造法を提供することを目的とするも
のである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記の欠点
について種々検討した結果、酸化物超電導体の表面に合
成樹脂(以下樹脂とする)を被覆すれば、耐湿性が改善
でき、また被覆する樹脂として熱膨張係数が20×10
-6/℃以下の樹脂を用いれば熱膨張係数の差によるクラ
ック、はく離等の不具合も回避できることを見い出し本
発明を完成するに至った。
【0006】本発明は表面を熱膨張係数が20×10-6
/℃以下の熱膨張係数を有する合成樹脂で被覆してなる
酸化物超電導体複合材料及び酸化物超電導体の表面に熱
膨張係数が20×10-6/℃以下の合成樹脂を被覆した
後、硬化する酸化物超電導体複合材料の製造法に関す
る。
【0007】本発明における酸化物超電導体としては、
アルカリ土類元素を含む酸化物超電導体が対象であり、
例えば、イットリウム又は希土類元素、バリウム、銅の
複合酸化物、ビスマス、アルカリ土類金属、銅、鉛の複
合酸化物、タリウム、アルカリ土類金属、銅、鉛の複合
酸化物等が用いられる。
【0008】酸化物超電導体の表面を被覆する樹脂とし
は、熱膨張係数が20×10-6/℃以下の合成樹脂であ
れば特に制限はないが、本発明においてはポリイミド樹
脂を用いることが好ましい。なお熱膨張係数が20×1
-6/℃を越える樹脂を用いると熱膨張係数の差により
超電導体にクラック、剥離等の欠損が生じるという欠点
が生じる。
【0009】被覆する樹脂の厚さは薄いほど好ましく、
例えば0.1mm以下であることが好ましく、0.05
mm以下であれば熱歪が小さくなるのでさらに好まし
い。樹脂の被覆方法については特に制限はなく従来公知
の方法で被覆することができる。
【0010】
【実施例】以下本発明の実施例を説明する。 実施例1 イットリウム、バリウム及び銅の比率が原子比で1:
2:3となるように純度99.9%以上の酸化イットリ
ウム(信越化学工業製)112.91g、炭酸バリウム
(高純度化学研究所製)394.68g及び酸化銅(高
純度化学研究所製)238.64g秤量し、超電導体用
原料粉とした。
【0011】次に上記の超電導体用原料粉をプラスチッ
ク製ポット内にジルコニアボール及びメタノールと共に
充てんし、毎分60回転の条件で100時間湿式混合し
た。乾燥後混合物をアルミナ製焼成板の上にのせて大気
中で920℃まで200℃/時間の速度で昇温し、92
0℃で10時間保持した後、100℃/時間の速度で降
温し、ついで乳鉢で粗粉砕した後、上記と同様の条件で
再焼成し、冷却後再度乳鉢で粗粉砕し、さらに粉砕物を
ジルコニア製ポット内にジルコニア製ボールと共に充て
んし、粉砕して平均粒径が3.7μmのイットリウム系
超電導体粉末を得た。
【0012】該超電導体粉末100gにポリビニルブチ
ラール樹脂(和光純薬製、試薬1級)7g、フタル酸エ
ステル(和光純薬製、試薬1級)3.5g及びブタノー
ル(和光純薬製、試薬1級)45gを添加して混合した
後脱溶媒して粘度を20℃で10Pa・s(100ポア
ズ)に調整したスラリーを得た。この後スラリーを厚さ
100μmのポリエステル製フィルム(東レ製)上に供
給し、ドクターブレード法でテープキャスティングし、
乾燥して幅が500mmで、厚さが0.8mmの超電導
体粉末シートaを得た。
【0013】ついでシートaを幅250mmに切断した
後、直径が30mmで長さが350mmの鉄製の芯金に
9mmの厚さに巻きつけた。この後ゴム管をかぶせて真
空中で密閉し、さらに100MPaの静水圧を加えて一
体化させた。
【0014】次にゴム管及び芯金を取り除いた後、ジル
コニア製の焼板に立て、酸素5体積%と窒素95体積%
の混合気流中で500℃まで20℃/時間の速度で昇温
し、ついで930℃まで100℃/時間の速度で昇温
し、930℃で10時間保持した後500℃まで50℃
/時間の速度で降温し、さらに500℃で雰囲気を酸素
に切り替え、500℃で20時間保持した後再び50℃
/時間の速度で降温し、室温まで冷却して酸化物超電導
体を得た。この後該酸化物超電導体をポリイミドワニス
(日立化成工業製、商品名PIQ−L100)に浸漬
し、さらに250℃の温風を2時間吹きつけてポリイミ
ドワニスを乾燥、硬化させ、厚さ6μmのポリイミド樹
脂を被覆した酸化物超電導体複合材料を得た。
【0015】得られた酸化物超電導体複合材料をイオン
交換水に浸漬したが、酸化物超電導体複合材料表面の変
色は認められなかった。また別途該酸化物超電導体複合
材料を65℃、95%相対湿度中に1時間放置したが酸
化物超電導体複合材料表面の変色は認められなかった。
【0016】実施例2 実施例1で得た超電導体粉末100gにポリビニルブチ
ラール樹脂(和光純薬製、試薬1級)7g、フタル酸エ
ステル(和光純薬製、試薬1級)3.5g及びブタノー
ル(和光純薬製、試薬1級)45gを添加して混合した
後脱溶媒して粘度を20℃で10Pa・s(100ポア
ズ)に調整したスラリーを得た。この後スラリーを厚さ
100μmのポリエステル製フィルム(東レ製)上に供
給し、ドクターブレード法でテープキャスティングし、
乾燥して厚さが0.8mmの超電導体粉末シートaを得
た。
【0017】一方上記と同様に実施例1で得た超電導体
粉末75g(75体積%)及び銀粒子(純度99.9
%、粒径2.5μm)40g(25体積%)に上記と同
様のポリビニルブチラール樹脂7.0g及びフタル酸エ
ステル3.5gを添加し、以下上記と同様の方法で厚さ
0.4mmの混合シートb並びに超電導体粉末75gと
鉄合金(日立金属製、商品名YEF50、粒径8.5μ
m)の粒子40gに上記と同様のポリビニルブチラール
樹脂7.0g及びフタル酸エステル3.5gを添加し、
以下上記と同様の方法で厚さ0.5mmの混合シートc
を得た。
【0018】次に上記で得た各シートを双ロールを用い
てシートaは厚さ0.2mmに、混合シートb及び混合
シートcは共に厚さ0.1mmに圧延加工した。ついで
各シートを30cm角に切断した後、寸法が30cm角
で厚さが1mmの鉄合金(日立金属製、商品名YEF5
0)基材上にシートc1枚、シートb1枚及びシートa
5枚の順に積層し、さらにこれらを80℃に加温した
後、10MPaの圧力で貼り合わせた。
【0019】この後貼り合わせたものをジルコニア製の
焼板にのせ、酸素5体積%と窒素9体積%の混合気流中
で500℃まで20℃/時間の速度で昇温し、ついで9
30℃まで50℃/時間の速度で昇温し、930℃で1
0時間保持した後500℃まで50℃/時間の速度で降
温し、さらに500℃で雰囲気を酸素に切り替え、50
0℃で20時間保持した後再び50℃/時間の速度で降
温し、室温まで冷却して一体化した酸化物超電導体を得
た。以下実施例1と同様の工程を経て厚さ6μmのポリ
イミド樹脂を被覆した酸化物超電導体複合材料を得た。
【0020】次に上記で得た酸化物超電導体複合材料を
実施例1と同様にイオン交換水及び65℃、95%相対
湿度中に1時間放置したが、いずれも酸化物超電導体複
合材料表面の変色は認められなかった。また液体窒素温
度〜20℃の温度サイクル試験を10サイクル行った
が、クラックの発生は認められなかった。
【0021】実施例3 ビスマス、ストロンチウム、カルシウム及び銅の比率が
原子比で2:2:1:2となるように純度99.9%以
上の酸化ビスマス(高純度化学研究所製)685.0
g、炭酸ストロンチウム(高純度化学研究所製)43
4.0g、炭酸カルシウム(高純度化学研究所製)14
7.1g及び酸化第二銅(高純度化学研究所製)23
3.9gを秤量し、以下実施例1と同様の方法で混合、
乾燥した。
【0022】ついでこれをアルミナ製焼成板の上にのせ
て大気中で820℃まで200℃/時間の速度で昇温
し、820℃で10時間保持した後、200℃/時間の
速度で降温し、これをアルミナ製乳鉢で粗粉砕し、さら
にプラスチック製ポット内にジルコニアボール及び酢酸
エステルと共に充てんし微粉砕した。乾燥後、820℃
で10時間再焼成し、ついでアルミナ製乳鉢で粗粉砕
し、さらにジルコニア製ポット内にジルコニア製ボール
と共に充てんし、粉砕して平均粒径が5.2μmのビス
マス系超電導体粉末を得た。
【0023】以下実施例1と同様の工程を経て厚さ0.
8mmの超電導体粉末シートa、厚さ0.4mmの混合
シートb及び厚さ0.8mmの混合シートcを得た。こ
れらの各シートを実施例1と同様に双ロールを用いてシ
ートa及びシートcは厚さ0.2mmに、シートbは厚
さ0.1mmに圧延加工後、各シートを30cm角に切
断し、ついで実施例1と同様の鉄合金基材上に実施例1
と同様の方法で積層し、さらに実施例1と同様の条件及
び工程を経て貼り合わせた。
【0024】この後貼り合わせたものをジルコニア製の
焼板にのせ、酸素5体積%と窒素95体積%の混合気流
中で500℃まで20℃/時間の速度で昇温し、ついで
850℃まで100℃/時間の温度で昇温し、850℃
で1時間保持し、さらに880℃まで15分間で昇温
し、880℃で10分間保持した後、850℃まで降温
し、850℃で10時間保持した後200℃まで50℃
/時間の速度で降温し、ついで室温まで冷却して一体化
した酸化物超電導体を得た。以下実施例1と同様の工程
を経て厚さ6μmのポリイミド樹脂を被覆した酸化物超
電導体複合材料を得た。
【0025】次に上記で得た酸化物超電導体複合材料を
実施例1と同様にイオン交換水及び65℃、95%相対
湿度中に1時間放置したが、いずれも酸化物超電導体複
合材料表面の変色は認められなかった。また実施例2と
同様の温度サイクル試験を行ったが、クラックの発生は
認められなかった。
【0026】比較例1 実施例1と同様の工程を経て酸化物超電導体を得た。得
られた酸化物超電導体にポリイミド樹脂を被覆せず、実
施例1と同様の耐湿試験を行ったところ酸化物超電導体
の表面が白化した。
【0027】比較例2 実施例2と同様の工程を経て酸化物超電導体を得た。得
られた酸化物超電導体にポリイミド樹脂を被覆せず、実
施例2と同様の温度サイクル試験を行ったところ酸化物
超電導体の表面に微細なクラックが発生した。
【0028】比較例3 実施例3と同様の工程を経て酸化物超電導体を得た。得
られた酸化物超電導体にポリイミド樹脂を被覆せず、実
施例2と同様の温度サイクル試験を行ったところ酸化物
超電導体の表面に微細なクラックが発生した。
【0029】
【発明の効果】本発明になる酸化物超電導体複合材料
は、耐湿性に優れるため超電導体結晶の一部が分解する
ことがなく、耐温度サイクル性にも優れ、工業的に極め
て好適な酸化物超電導体複合材料である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面を熱膨張係数が20×10-6/℃以
    下の合成樹脂で被覆してなる酸化物超電導体複合材料。
  2. 【請求項2】 酸化物超電導体の表面に熱膨張係数が2
    0×10-6/℃以下の合成樹脂を被覆した後、硬化する
    ことを特徴とする酸化物超電導体複合材料の製造法。
JP3215262A 1991-08-27 1991-08-27 酸化物超電導体複合材料及びその製造法 Pending JPH0578183A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5751062A (en) * 1994-12-15 1998-05-12 Hitachi, Ltd. Cooling device of multi-chip module
EP1035593A2 (en) * 1999-03-09 2000-09-13 International Superconductivity Technology Center Resin impregnated oxide superconductor and process for producing same
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