JPH057797U - トンネル内の氷柱防止設備 - Google Patents

トンネル内の氷柱防止設備

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Publication number
JPH057797U
JPH057797U JP6138891U JP6138891U JPH057797U JP H057797 U JPH057797 U JP H057797U JP 6138891 U JP6138891 U JP 6138891U JP 6138891 U JP6138891 U JP 6138891U JP H057797 U JPH057797 U JP H057797U
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JP
Japan
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tunnel
groundwater
permeable layer
water
heat
Prior art date
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Pending
Application number
JP6138891U
Other languages
English (en)
Inventor
雅彦 伊藤
昭太郎 吉田
正孝 望月
秀一 松本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujikura Ltd
Original Assignee
Fujikura Ltd
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Filing date
Publication date
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Publication of JPH057797U publication Critical patent/JPH057797U/ja
Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 トンネル内の氷柱の発生を防止する。 【構成】 コンクリート躯体1の内部に透水性シート材
などからなる透水層2をサイドウィッチ状に形成し、そ
の下端部を排水溝4の内部に露出させる。地下水はこの
透水層2を流路として排水溝4に排出されるので、トン
ネル内面に地下水が洩れ出たり、これが凍結して氷柱と
なったりすることがない。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
この考案はトンネル内壁面側に地下水が漏洩することを防止して氷柱が発生す ることを未然に防ぐ設備に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
トンネル内に生じる氷柱は、交通の障害や躯体の損傷などの原因になるので、 従来、様々な氷柱防止手段が試みられている。すなわちトンネル内の氷柱は、ト ンネルの内壁面にしみ出した地下水が、トンネルに吹き込む冷気によって冷され て生じるので、地下水の漏洩を防止し、あるいはトンネルの内壁を保温もしくは 加熱し、さらには冷気の吹き込みを防止するなどの手段によって氷柱が生じるこ とを防止しようとしている。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
前述したようにトンネル内壁の氷柱は、しみ出した地下水が冷却されることを 直接的な原因として生じるから、地下水がしみ出すことを完全に阻止できれば、 氷柱が生じることを防止できるが、トンネル内壁を構成しているコンクリート躯 体のみによって地下水の漏洩を阻止することは困難であり、またその漏洩箇所を 事前に特定することもできないので、実用のうえでは地下水がしみ出すことを完 全には阻止できない場合が多く、氷柱の発生を防止できない。
【0004】 またトンネル内壁の全面を氷点以上に保温もしくは加熱することができれば、 しみ出した地下水が氷結することを防止することができるが、トンネルの内壁面 全体を保温もしくは加熱するためには多大の設備コストおよびランニングコスト 、メンテナンスコストがかかり、現在では実用に供し得る設備がない。
【0005】 さらにトンネル内への冷気の吹き込みを阻止すれば、氷柱の発生を防止できる が、そのためには抗口を閉じなければならないので、冬季にはトンネを使用でき なくなってしまう。
【0006】 この考案は上記の事情を背景としてなされたもので、特別な加熱設備を必要と したり、交通を阻害することなくトンネル内の氷柱の発生を防止することのでき る設備を提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この考案は、上記の目的を達成するために、トンネル内壁を構成するコンクリ ート躯体中に、透水層をサンドウィッチ状に形成するとともに、トンネル内壁面 の下部に排水溝を形成し、前記透水層の下端部をその排水溝内に露出させたこと を特徴とするものである。
【0008】 またこの考案では、透水層を、透水性シート材によって形成することができる 。
【0009】 さらにこの考案では、吸熱部を加熱源に配置したヒートパイプの放熱部を、前 記排水溝内に配置した構成とすることができる。
【0010】
【作用】
この考案においては、コンクリート躯体の内部に透水層が形成されているため に、コンクリート躯体のひび割れ部分などの隙間を通ってしみ込んだ地下水は、 透水層まで到達すると透水層の内部に浸透してその下端側に流れる。すなわち透 水層はコンクリート躯体の他の部分に比較して地下水の流動抵抗が低く、かつ透 水性シート材であれば、毛細管作用が生じ、さらにその下端部は排水溝内に露出 しているから、透水層は地下水のための流路を形成していることになり、その結 果、地下水はコンクリート躯体の内壁面に洩れ出ずに、透水層の内部を通って排 水溝に排出される。したがってトンネル内に冷気が吹き込んでも氷柱が発生する ことはない。
【0011】 また排水溝の内部をヒートパイプを介して保温もしくは加熱しておけば、ここ に流出した地下水が氷結したり、透水層の露出部分が凍結することがない。
【0012】
【実施例】
つぎにこの考案の実施例を図面を参照して説明すると、トンネルの内壁部は所 定の厚みをもったコンクリート躯体1によって形成されており、その暑さ方向の 中間部には透水層2がコンクリートに挟まれてサンドウィット状に形成されてい る。この透水層2は微細な連通孔をもったものであって、その一例として透水性 シート材をコンクリート内に埋め込んで形成されている。またコンクリート躯体 1の内周面側の下端部すなわちトンネル内の道路3の両側縁部に、トンネルの長 手方向に沿って排水溝4が形成されており、この排水溝4の内部に加熱用ヒート パイプ5の一端部が布設されている。すなわち排水溝3は抗口側に下り勾配とな っており、ヒートパイプ5の一端部はその勾配に沿って布設され、かつ他方の端 部は地中の高温部等の加熱源6に配置されている。なお、ヒートパイプ5として は、真空脱気した密閉管の内部に水やフロンなどの凝縮性の作動流体を封入した 熱サイフォン型のものや、これに加えて金属メッシュなどのウイックを内装した ものを使用することができる。また加熱源6としては地中の高温部以外に太陽熱 集熱器などの自然エネルギを熱源とするものを使用することができる。
【0013】 氷柱の原因となる地下水はコンクリート躯体1の周囲からひび割れ部分などの 隙間を通ってコンクリート躯体1内にしみ込んでくるが、上述した構造では透水 層2における地下水の流動抵抗が小さいので、ここまで浸透した地下水はこの透 水層2の内部を通って、その下端部から排水溝4に流れ出る。すなわち地下水は トンネルの天井部分に洩れ出てくるがことがないから、トンネル内に冷気が吹き 込んでも氷柱が生じることはない。
【0014】 また排水溝4の内部は冷気にさらされにくいうえに、ここに洩れ出た地下水は 常時流れているから、直ちに凍結することはない。さらに排水溝4の内部に一端 部を配置したヒートパイプ5は、この端部を放熱部としかつ加熱源6側の端部を 吸熱部として動作する。すなわち吸熱部において加熱源6の熱により作動流体が 蒸発し、その蒸気が温度および圧力の低い放熱部に流れてここで外部に放熱して 凝縮する。そして凝縮した作動流体は吸熱部に還流する。このように作動流体が その蒸発潜熱として加熱源6から排水溝4の内部に熱を輸送して排水溝4の内部 を保温・加熱するから、その内部での地下水の凍結が防止される。
【0015】
【考案の効果】
以上説明したようにこの考案によれば、コンクリート躯体の内部に形成した透 水層がコンクリート躯体にしみ込んだ地下水の流路となるため、トンネル内面、 特に天井部分に地下水が洩れ出てくることがなく、したがってトンネルを開放状 態にしておいて冷気が吹き抜けるとしても、氷柱が発生することがなく、そのた めこの考案によれば、トンネル内の交通を阻害せずに氷柱の発生を防止すること ができる。
【0016】 また排水溝の内部をヒートパイプを介して自然熱源の熱によって保温・加熱す るよう構成すれば、排水溝内で水の流れが滞っても水の凍結を防止することがで きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この考案の一実施例を示す部分断面斜視図。
【符号の説明】
1…コンクリート躯体、 2…透水層、 4…排水溝、
5…ヒートパイプ、6…加熱源。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 松本 秀一 東京都江東区木場一丁目5番1号 藤倉電 線株式会社内

Claims (3)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トンネル内壁を構成するコンクリート躯
    体中に、透水層がサンドウィッチ状に形成されるととも
    に、トンネル内壁面の下部に排水溝が形成され、前記透
    水層の下端部がその排水溝内に露出していることを特徴
    とするトンネル内の氷柱防止設備。
  2. 【請求項2】 前記透水層が、透水性シート材によって
    形成されていることを特徴とする請求項1に記載のトン
    ネル内の氷柱防止設備。
  3. 【請求項3】 吸熱部を加熱源に配置したヒートパイプ
    の放熱部が、前記排水溝内に配置されていることを特徴
    とする請求項1に記載のトンネル内の氷柱防止設備。
JP6138891U 1991-07-09 1991-07-09 トンネル内の氷柱防止設備 Pending JPH057797U (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018204249A (ja) * 2017-06-01 2018-12-27 大成建設株式会社 トンネル内での清濁分離排水構造

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5469230A (en) * 1977-11-11 1979-06-04 Japan National Railway Method of preventing icicle in tunnel
JPS5754700A (en) * 1980-09-17 1982-04-01 Tsuuken Sangyo Kk Subsoil water running equipment for tunnel installation
JPS60247000A (ja) * 1984-05-19 1985-12-06 株式会社ブリヂストン 起伏形状遮水シ−トを用いた地下構造物施工方法

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