JPH0355657Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、主として建物の屋外に設けられる、
屋根やベランダなどの排水管の、凍結を防止する
ために設けられる凍結防止管に関するものであ
る。

（従来の技術） 寒冷地において、屋根やベランダなどの排水管
は、屋外に取付けられ、雪などの場合殆んど春ま
で解けないので、排水管中で多少凍結しても問題
を生ずることは少なかつた。

然し乍ら、近時建築物において、屋根裏に室内
の暖気を流入させることにより、屋根に積つた雪
を解かしたり、屋上に散水して雪を解かすなどの
方法がとられるようになつて来た。

（考案が解決しようとする問題点） 以上、述べた如く、寒冷地において、屋根の上
の雪などを解かす方法が進むに従がい、外気の温
度が氷点下の場合、解けた水が排水管中で凍結し
てしまい、排水管の効果が無くなる恐れが生じ、
排水管内における凍結防止の対等が望まれるよう
になつてきた。

本考案は、かゝる要望に答えるべくなされたも
ので、燃料や電気を用いて加熱することなく、問
題点を解決することを目的とするものである。

（問題点を解決するための手段） 本考案は、寒冷地においても、外気が氷点下に
なつても、地中の温度は下らず、かつ、屋根から
の排水管は建物に接して設けられているので、建
物に近い地中の温度は室内の温度に影響され、氷
点下に下らず温かいことに着目し、この地熱を利
用し排水管内部を暖め、凍結を防止しようとする
もので、地中に開口する筒状体を埋設し、これに
連結する煙突状の通気筒を排水管中に挿入開口せ
しめたもので、雨水や雪解水などの排水が通気筒
内に入らないようにし、地中における暖かい空気
を対流現象を利用することにより排水管中に導
き、雨水や雪解け水の排水管内での凍結を防止す
るものである。

（実施例） 本考案を、図面に示す実施例に従つて説明する
に、凍結防止管１は、第１図に示す如く下端にお
いてラツパ状に拡開した筒状の集熱部４に連結す
る煙突状の通気筒３をＬ字形の導水本管２の屈曲
下部より導水本管２内に挿通開口せしめたもの
で、通気円筒３内に排水がなるべく流入しないよ
うにキヤツプ５などを設けるとよい。なお、通気
筒３が連結する集熱部４は、内部の空気が周囲の
地熱により暖められればよいので、第２図に示す
如く円筒状とするも差支えなく、また通気筒３も
頂部を密閉し側部に通気孔を穿設するも差支えな
い。

凍結防止管１は、第１図に示す如く地面を堀
り、コンクリート製の据付台６などの上に置くな
どして、凍結防止管１の沈下防止を考慮し、排水
管７の下端に凍結し、排水溝などに連結される。

（考案の効果） 本考案に係る、凍結防止管１は以上の如く構成
され、施工されるので、外気の温度が氷点下に下
がり、排水管７が冷却され、排水管７内の空気が
冷却されると、対流現象が生じ、凍結防止管１の
集熱部４内の空気は通気筒３を通り、排水管７内
の空気と入れ替わり、排水管７内の温度を地温近
くに保つような作用が生じ、排水管７内で、雨水
や、雪解水が凍結する恐れがなくなるものであ
る。なお、生活排水などの排水は、雨水とは別に
汚水として処理されるよう配管されるが、凍結防
止管１の下側や、近設して配管するなどを考慮す
れば、更に効果は期待できるが、地温を利用する
ので、熱源費用が不要である利点を有するもので
ある。

【図面の簡単な説明】

図面は、本考案の実施例を示すもので、第１図
は縦断面図、第２図は他の実施例の縦断面図であ
る。 １……凍結防止筒、２……導水本管、３……通
気筒、４……集熱部、５……キヤツプ、６……据
付台、７……排水管。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 下端が開口する筒状の集熱部４に煙突状に連結
   する通気筒３を、導水本管２内に挿通開口せしめ
   たことを特徴とする排水管の凍結防止管。