JPH0577721A - 鉄道車両の車体 - Google Patents
鉄道車両の車体Info
- Publication number
- JPH0577721A JPH0577721A JP23933391A JP23933391A JPH0577721A JP H0577721 A JPH0577721 A JP H0577721A JP 23933391 A JP23933391 A JP 23933391A JP 23933391 A JP23933391 A JP 23933391A JP H0577721 A JPH0577721 A JP H0577721A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- rafter
- strength
- vehicle body
- roof structure
- girder
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- Pending
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- Body Structure For Vehicles (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】本発明の目的は、高速化に伴う十分な耐圧構造
を有し、強度的信頼性の高い屋根構体を実現することに
ある。 【構成】本発明では、垂木の下フランジ33fと長桁32の
ウェブ36が接合する位置において長桁ウェブ36に切欠き
穴39を設け、垂木側からの溶接38と上記の切欠き穴39を
通して長桁側からの溶接ができる構造とした。これによ
り、該接合部の溶接が片側溶接より両側溶接構造とな
る。 【効果】本発明によれば、強度的な弱点である屋根構体
の長桁と垂木の溶接結合部の強度向上が図られ、十分な
耐圧性能を有する軽量な屋根構体を提供できる効果があ
る。
を有し、強度的信頼性の高い屋根構体を実現することに
ある。 【構成】本発明では、垂木の下フランジ33fと長桁32の
ウェブ36が接合する位置において長桁ウェブ36に切欠き
穴39を設け、垂木側からの溶接38と上記の切欠き穴39を
通して長桁側からの溶接ができる構造とした。これによ
り、該接合部の溶接が片側溶接より両側溶接構造とな
る。 【効果】本発明によれば、強度的な弱点である屋根構体
の長桁と垂木の溶接結合部の強度向上が図られ、十分な
耐圧性能を有する軽量な屋根構体を提供できる効果があ
る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、鉄道車両の車体に係
り、特に高速で走行する鉄道車両に好適な車体に関する
ものである。
り、特に高速で走行する鉄道車両に好適な車体に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】屋根構体は、車体の両側面を構成する側
構体をその上部において連結するもので、車体としての
六面体を構成する部材の一つである。従来の屋根構体
は、左右の側構体の幕部上端に位置する長桁間に垂木を
わたし、車体の長手方向にはしご状に多数配設し、この
上面に外板を抵抗スポット溶接あるいはアーク溶接など
により結合した構造としている。この構造例としては、
例えば機械工学便覧、第15編、79頁から80頁(日本機械
学会編(1977))に論じられている。
構体をその上部において連結するもので、車体としての
六面体を構成する部材の一つである。従来の屋根構体
は、左右の側構体の幕部上端に位置する長桁間に垂木を
わたし、車体の長手方向にはしご状に多数配設し、この
上面に外板を抵抗スポット溶接あるいはアーク溶接など
により結合した構造としている。この構造例としては、
例えば機械工学便覧、第15編、79頁から80頁(日本機械
学会編(1977))に論じられている。
【0003】しかし、最近の車両では高速化の傾向が著
しく、それに伴い、車体に加わる荷重条件がますます厳
しくなってきている。特に、高い気密性能を要求される
車両においては、耐圧強度の高い車体としなければなら
ず、従来の屋根構造では強度的に不十分である。さら
に、高速化に対応して、軽量構造のものが要求される。
しく、それに伴い、車体に加わる荷重条件がますます厳
しくなってきている。特に、高い気密性能を要求される
車両においては、耐圧強度の高い車体としなければなら
ず、従来の屋根構造では強度的に不十分である。さら
に、高速化に対応して、軽量構造のものが要求される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】車両の高速化に伴い、
車体の内外における気圧の変動差が大きくなる。従来、
屋根構体は台枠,側構体に比較して、強度的に余裕のあ
る部位の一つであった。しかし、上記の耐圧性能が要求
される車体においては、十分な強度を確保しなければな
らず、応力低減を図るために垂木と外板の寸法が大きく
なり、車体の軽量化を阻むという問題が生じる。特に、
垂木と長桁の結合部に大きな局部応力が発生し、この部
分の構造設計が重要な課題の一つとなる。これらの課題
の解決手段として、垂木の本数を増加することが考えら
れるが、そのようにすると垂木と外板の結合に多大の製
作工数が必要になる。
車体の内外における気圧の変動差が大きくなる。従来、
屋根構体は台枠,側構体に比較して、強度的に余裕のあ
る部位の一つであった。しかし、上記の耐圧性能が要求
される車体においては、十分な強度を確保しなければな
らず、応力低減を図るために垂木と外板の寸法が大きく
なり、車体の軽量化を阻むという問題が生じる。特に、
垂木と長桁の結合部に大きな局部応力が発生し、この部
分の構造設計が重要な課題の一つとなる。これらの課題
の解決手段として、垂木の本数を増加することが考えら
れるが、そのようにすると垂木と外板の結合に多大の製
作工数が必要になる。
【0005】本発明の目的とするところは、十分な耐圧
構造を有し、強度的信頼性の高い屋根構体を提供するこ
とにある。
構造を有し、強度的信頼性の高い屋根構体を提供するこ
とにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的は、屋根構体の
長手方向部材(長桁)と周方向部材(垂木あるいは側
柱)の結合部の溶接構造を片側溶接から両側溶接構造に
することにより、達成される。
長手方向部材(長桁)と周方向部材(垂木あるいは側
柱)の結合部の溶接構造を片側溶接から両側溶接構造に
することにより、達成される。
【0007】
【作用】屋根構体に圧力荷重が作用した場合、各部の応
力は下記の式に示す通りとなる。したがって、構成部材
の曲率半径R,板厚tを大きくとり、しかも、R/tが
小さくなるように設定すれば、前記応力を低減できる。
力は下記の式に示す通りとなる。したがって、構成部材
の曲率半径R,板厚tを大きくとり、しかも、R/tが
小さくなるように設定すれば、前記応力を低減できる。
【0008】σ=P×R/t ここで、σ:応力、P:作用応力 一方、屋根構体の構造決定を支配している長桁周辺の局
部応力についてみると、車体と長手方向部材と周方向部
材が交差する溶接部の応力が問題となる。
部応力についてみると、車体と長手方向部材と周方向部
材が交差する溶接部の応力が問題となる。
【0009】本発明では、長手方向部材と周方向部材と
の溶接を長桁の左右、すなわち、垂木側および垂木と反
対側の両側から溶接する構造とする。これにより、当該
溶接部の強度が片側溶接構造の場合よりも断然有利とな
る。
の溶接を長桁の左右、すなわち、垂木側および垂木と反
対側の両側から溶接する構造とする。これにより、当該
溶接部の強度が片側溶接構造の場合よりも断然有利とな
る。
【0010】これより、屋根部材の最適化、すなわち、
軽量化を図ることができる。
軽量化を図ることができる。
【0011】
【実施例】以下、本発明の実施例を図により説明する。
図3は本発明による車体の一実施例を示す。同図におい
て、1は側構体、2は台枠、30は屋根構体である。該屋
根構体30は側構体1と軒R部31、長桁32を介して結合さ
れる。本実施例では、屋根構体30および軒R部31は車体
の長手方向に並べたリブ付きの板を一体で押出した型材
で構成したものである。側構体1の周方向に設けた側柱
11は屋根構体30との境界に位置する長桁32と結合され
る。屋根構体30には一定間隔ごとに垂木33が周方向に設
けられ、その両端で長桁32と結合される。
図3は本発明による車体の一実施例を示す。同図におい
て、1は側構体、2は台枠、30は屋根構体である。該屋
根構体30は側構体1と軒R部31、長桁32を介して結合さ
れる。本実施例では、屋根構体30および軒R部31は車体
の長手方向に並べたリブ付きの板を一体で押出した型材
で構成したものである。側構体1の周方向に設けた側柱
11は屋根構体30との境界に位置する長桁32と結合され
る。屋根構体30には一定間隔ごとに垂木33が周方向に設
けられ、その両端で長桁32と結合される。
【0012】次に、長桁32と垂木33および側柱11との結
合構造について述べる。図2は当該結合部の構造例を示
したものである。長桁32はその端部において外板と一体
に押出された型材で構成され、この型材の屋根構体30側
ではウェブ36、軒R部31側ではウェブ37を持ち、この両
方の型材を組合わすことにより形成される。垂木33は外
板とリブ34が一体で押出された型材と該リブ34の位置で
溶接結合され、その端部において長桁32のウェブ36と溶
接結合される。同様に、側柱11もリブ35の位置で溶接結
合されるとともに、その端部において長桁32のウェブ37
と溶接結合される。
合構造について述べる。図2は当該結合部の構造例を示
したものである。長桁32はその端部において外板と一体
に押出された型材で構成され、この型材の屋根構体30側
ではウェブ36、軒R部31側ではウェブ37を持ち、この両
方の型材を組合わすことにより形成される。垂木33は外
板とリブ34が一体で押出された型材と該リブ34の位置で
溶接結合され、その端部において長桁32のウェブ36と溶
接結合される。同様に、側柱11もリブ35の位置で溶接結
合されるとともに、その端部において長桁32のウェブ37
と溶接結合される。
【0013】図1は屋根構体30側の長桁32の一部とリブ
付き外板および垂木33の結合状態を立体的に描いたもの
である。本実施例では垂木33の断面がZ形の場合を示し
ているが、強度的には垂木33の下フランジ33fと長桁32
のウェブ36が接合する溶接部38が厳しくなる。
付き外板および垂木33の結合状態を立体的に描いたもの
である。本実施例では垂木33の断面がZ形の場合を示し
ているが、強度的には垂木33の下フランジ33fと長桁32
のウェブ36が接合する溶接部38が厳しくなる。
【0014】そこで、垂木33の下フランジ33fと長桁の
ウェブ36が接合する位置において長桁のウェブ36に切欠
き穴39を設け、垂木33側からの溶接(溶接部38)と共に
上記の切欠き穴39を通して長桁側からも溶接できる構造
とした。本構造を採ることにより、該接合部の溶接が片
側溶接より両側溶接構造となる。
ウェブ36が接合する位置において長桁のウェブ36に切欠
き穴39を設け、垂木33側からの溶接(溶接部38)と共に
上記の切欠き穴39を通して長桁側からも溶接できる構造
とした。本構造を採ることにより、該接合部の溶接が片
側溶接より両側溶接構造となる。
【0015】次に、当該結合部の動作について説明す
る。車体に作用する荷重のうち、屋根構体30には車体の
内外圧における気圧の変動差に伴う圧力荷重が強度的に
最も厳しい荷重となる。
る。車体に作用する荷重のうち、屋根構体30には車体の
内外圧における気圧の変動差に伴う圧力荷重が強度的に
最も厳しい荷重となる。
【0016】いま、屋根構体30に内圧が作用した場合を
考える。外板に加わる荷重の垂木1ピッチ当りの荷重を
前記溶接接合部で負担する。図4は車体幅方向の屋根構
体に内圧が作用した場合、本構体に発生する曲げモーメ
ント分布を示したものである。この曲げモーメントは、
軒R部31および長桁32の拘束度(構造)により異なる
が、車体幅の中央部(M1)および両端部(M2)で大き
くなる。強度的には垂木33のうち、母材強度を有する中
央部(M1)よりも、長桁32と交わる溶接部(M2)の強
度が厳しくなる。この溶接結合部のうち、垂木33の上フ
ランジ部は、上記の曲げモーメントに対して中立軸に近
い位置にある。そのため、垂木33の下フランジ33fが長
桁32のウェブ36と交差する溶接部38の強度が最も厳しく
なる。
考える。外板に加わる荷重の垂木1ピッチ当りの荷重を
前記溶接接合部で負担する。図4は車体幅方向の屋根構
体に内圧が作用した場合、本構体に発生する曲げモーメ
ント分布を示したものである。この曲げモーメントは、
軒R部31および長桁32の拘束度(構造)により異なる
が、車体幅の中央部(M1)および両端部(M2)で大き
くなる。強度的には垂木33のうち、母材強度を有する中
央部(M1)よりも、長桁32と交わる溶接部(M2)の強
度が厳しくなる。この溶接結合部のうち、垂木33の上フ
ランジ部は、上記の曲げモーメントに対して中立軸に近
い位置にある。そのため、垂木33の下フランジ33fが長
桁32のウェブ36と交差する溶接部38の強度が最も厳しく
なる。
【0017】本発明では、上述した通り、垂木33と長桁
32との接合部を切欠き穴39を通して両側溶接構造とした
ため、当該部の強度が従来の片側溶接構造のものに比較
して大幅に向上する。
32との接合部を切欠き穴39を通して両側溶接構造とした
ため、当該部の強度が従来の片側溶接構造のものに比較
して大幅に向上する。
【0018】
【発明の効果】本発明によれば、屋根構体の強度的な弱
点である長桁と垂木の溶接結合部の強度を向上させるこ
とができるため、十分な耐圧性能を有する軽量な屋根構
体を提供できる効果がある。
点である長桁と垂木の溶接結合部の強度を向上させるこ
とができるため、十分な耐圧性能を有する軽量な屋根構
体を提供できる効果がある。
【図1】本発明による垂木と長桁の溶接接合構造を示し
た斜視図である。
た斜視図である。
【図2】長桁と垂木および側柱との結合構造を示す車体
の横断面図である。
の横断面図である。
【図3】本発明による構体全体の斜視図である。
【図4】屋根構体の横断面に内圧が作用した場合の曲げ
モーメント分布図である。
モーメント分布図である。
30…屋根構体、32…長桁、33…垂木、38…溶接
部、39…切欠き穴。
部、39…切欠き穴。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鶴田 仁 山口県下松市大字東豊井794番地 株式会 社日立製作所笠戸工場内 (72)発明者 大原 守 山口県下松市大字東豊井794番地 株式会 社日立製作所笠戸工場内
Claims (2)
- 【請求項1】車体上部をなす鉄道車両の屋根構体の長桁
と垂木あるいは側柱との結合部において、少くとも垂木
の室内側フランジとの結合位置で両側溶接構造としたこ
とを特徴とする鉄道車両の車体。 - 【請求項2】請求項1記載の鉄道車両の車体において、
少くとも長桁と垂木の室内側フランジとの結合位置に、
長桁に切欠き穴を設けたことを特徴とする鉄道車両の車
体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23933391A JPH0577721A (ja) | 1991-09-19 | 1991-09-19 | 鉄道車両の車体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23933391A JPH0577721A (ja) | 1991-09-19 | 1991-09-19 | 鉄道車両の車体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0577721A true JPH0577721A (ja) | 1993-03-30 |
Family
ID=17043173
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP23933391A Pending JPH0577721A (ja) | 1991-09-19 | 1991-09-19 | 鉄道車両の車体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0577721A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009179318A (ja) * | 2009-05-18 | 2009-08-13 | Kawasaki Heavy Ind Ltd | 鉄道車両用構体 |
CN104085411A (zh) * | 2014-07-15 | 2014-10-08 | 南车南京浦镇车辆有限公司 | 轨道车辆端顶镶嵌式弯梁 |
-
1991
- 1991-09-19 JP JP23933391A patent/JPH0577721A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009179318A (ja) * | 2009-05-18 | 2009-08-13 | Kawasaki Heavy Ind Ltd | 鉄道車両用構体 |
JP4703743B2 (ja) * | 2009-05-18 | 2011-06-15 | 川崎重工業株式会社 | 鉄道車両用構体 |
CN104085411A (zh) * | 2014-07-15 | 2014-10-08 | 南车南京浦镇车辆有限公司 | 轨道车辆端顶镶嵌式弯梁 |
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