JPH0577437A - インクジエツト記録装置のクリーニング機構 - Google Patents

インクジエツト記録装置のクリーニング機構

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JPH0577437A
JPH0577437A JP7572092A JP7572092A JPH0577437A JP H0577437 A JPH0577437 A JP H0577437A JP 7572092 A JP7572092 A JP 7572092A JP 7572092 A JP7572092 A JP 7572092A JP H0577437 A JPH0577437 A JP H0577437A
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JP
Japan
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ink
air
nozzle surface
cleaning
slit
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Application number
JP7572092A
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English (en)
Inventor
Makoto Misawa
誠 三澤
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Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 インクジェット記録ヘッドのノズル面を、非
接触な状態でクリーニングする機構を提供する。 【構成】 エアポンプ10のピストン23を作動させ、
低圧空気をアウトレット弁26から連結チューブ27を
通して、エアスリット20より、高速にして吹き出す。
エアスリット20は、ノズルの並び方向に平行に延びる
細長いスリット状の開口を有しており、帯状の噴流を印
字ヘッド2のノズル面2aに向けて吹き付ける。噴流の
吹き付けにより、ノズル面2aから吹き落とされたイン
ク等は、インク吸収体29に吸収され、ノズル面2aの
クリーニングができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、インクジェット記録装
置、特に、記録ヘッドのノズル吐出面を最適な状態に保
持し、インク飛翔特性を向上させることができるインク
ジェット記録装置のクリーニング機構に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】インクジェット記録装置においては、記
録ヘッドのインク吐出部にインクの吐出不良が発生する
か、あるいは、発生するおそれのあるような場合、イン
ク吐出部にキャップ部材を圧接して、その間に密閉空間
を形成し、インク吐出部からキャップ部材側にインクを
強制的に吸引するようにして、周辺のゴミや粘着インク
を除去し、吐出口の目詰まりの回復を図るようにしてい
る。
【0003】また、印字ヘッドのインク吐出部の表面物
性は記録インクの安定吐出に多大な影響を与える。イン
ク吐出部の周辺にインクが付着しにくくして、印字時の
吐出安定性を図るために、インク吐出部の表面物性に撥
液性を与える処理を行なうことを提案した。
【0004】ところで、このような吐出回復動作を行な
っても、印字直後にはインクがインク吐出面に付着して
いることがある。このような場合、付着したインクの表
面張力により、吐出部からのインク吐出力が弱いような
ことがあると、付着インクの量が増加し、その後、イン
クの不吐出現象が発生するので、付着したインクを拭き
取る必要がある。特開平2−95862号公報には、イ
ンク吐出面をワイパでクリーニングする方法が記載され
ている。図17は、上記公報に記載されたワイパの説明
図である。図中、2は印字ヘッド、2aはノズル面、4
はキャリッジ、5はキャップ部材、14は摺動軸、41
はワイパである。印字ヘッド2を搭載し、摺動軸14に
沿って往復移動するキャリッジ4に対し、メンテナンス
ステーションのキャップ部材5よりわずか右側(印字領
域側)の位置に可撓性のワイパ41を保持させている。
ワイパ41によりノズル面2aのワイピングを行なうに
は、メンテナンスステーションに導かれてきた印字ヘッ
ド2のノズル面2aに、キャップ部材5を圧接させ、図
示しない吸引手段によりノズル面2aからインク吸引動
作を行なった後や、印字終了後に、キャリッジ4を右方
向に往行させて、ワイパ41によって印字ヘッド2のノ
ズル面2aを掃拭し、付着しているインクを拭い去る。
【0005】しかしながら、このような従来の回復系の
ワイパ41では、ワイパ41によって拭われたインク
が、図18に示すように、ワイパの下端近傍にインクが
溜まり、大きいインク溜滴42となる。この状態で、ワ
イパ41によって掃拭すると、ワイパ41が弾性変形し
ながらワイピングを行なうので、ワイピング直後に、ワ
イパが元の状態に復帰しようとしてはね返り、このとき
にインク溜滴42が周囲に飛散する。飛散したインク
は、記録紙を汚したり、再度、印字ヘッド2のノズル面
2aに付着したりして、充分なクリーニングが行なえな
いという問題があった。また、ワイパ41は、ノズル面
2aを機械的にワイピングするものであるから、インク
の吐出安定性を図るためにノズル面に設けた撥液処理膜
等の撥液性部材の摩耗を招いたり、剥離を生じさせてし
まうという好ましくない問題もあった。
【0006】特開平2−78562号公報においては、
エア吹き付けによって、ノズル面を清掃する方法が開示
されている。図19は、その概略図であり、2は印字ヘ
ッド、2aはノズル面、4はキャリッジ、14は摺動
軸、29はインク吸収体、43はエア吹き付けノズルで
ある。印字ヘッド2は、摺動軸14に沿って往復移動す
るが、メンテナンスステーションに、空気を噴射するエ
ア吹き付けノズル43が設けられている。印字ヘッド2
のノズル面2aの周りは、エアが有効にノズル面2aに
吹き付けられるように湾曲した形状に形成されている。
したがって、エア吹き付けノズル43が、正確にノズル
面2aに対向していなくとも、エアをノズル面2aに吹
き付けることができる。吹き付けたエアにより、ノズル
面2aに付着したインクを吹き落とすようにしている。
【0007】しかしながら、このようなエア吹き付けノ
ズルを用いた回復系では、エア吹き付けノズルの近傍の
インクは吹き飛ばすことができるが、エア吹き付けノズ
ルから離れた下端のノズル部近傍のインクを吹き飛ばす
ことがなかなか容易にできなかったり、ヘッド周辺の構
造を湾曲させているため、ヘッド構造を複雑にする必要
もあった。また、インク吸収体29が変形するという問
題もあった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述した事
情に鑑みてなされたもので、記録ヘッドのノズル面に非
接触な状態で記録ヘッドから確実にインクを払い落とす
ことができ、しかも、ヘッド構造が簡単で、かつ、ノズ
ル表面の撥液性部材の摩耗、剥離を生じさせない、クリ
ーニング機構を備えたインクジェット記録装置を提供す
ることを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、印字ヘッドを
搭載したキャリッジを移動させながら印字ヘッドのノズ
ルからインクを吐出させて記録を行ない、記録領域外に
おけるキャリッジの移動時にノズル面に付着したインク
等のクリーニングが可能なインクジェット記録装置にお
いて、ノズル面の対向位置に、ノズルの並び方向に直角
な方向に噴流を発生させるためのスリット状の開口部を
設けたことを特徴とするものである。
【0010】スリット状の開口部に噴流を発生させるの
に、加圧空気の供給手段を設けることができる。
【0011】スリット状の開口部に噴流を発生させるの
に、負圧発生手段を設けることができる。この場合、負
圧発生手段として、メンテナンスステーションにおける
吐出回復のための負圧発生手段を用いるようにしてもよ
い。
【0012】
【作用】本発明によれば、ノズル面の対向位置に、ノズ
ルの並び方向に対して直角な方向に噴流を発生させるた
めのスリット状の開口部を設け、帯状の噴流を発生さ
せ、ノズルの並び方向と直角に噴流をノズル面に吹き付
けて、ノズル面に付着したインクを非接触状態で除去す
ることができるので、ノズル面の全般にわたって噴流を
吹き付けることができる。また、特別なヘッド構造を必
要とすることもなく、ノズル面に撥液性部材が設けられ
ている場合には、その摩耗や剥離を起こすこともない。
【0013】
【実施例】図3は、本発明にかかるインクジェット記録
装置の印字部の概略を示す平面図である。図中、1はメ
ンテナンスステーション、4はキャリッジ、11はドラ
ム、12,13はドラムフレーム、14は摺動軸、15
はモータ、16はシンクロベルト、17,18はキャリ
ッジフレーム、19はホームポジションである。ドラム
11は、ドラムフレーム12,13に支持されている。
キャリッジフレーム17と18の間には、2本の摺動軸
14,14が、ドラム11と平行に取り付けられてい
る。キャリッジ4が、この摺動軸14,14に摺動自在
に取り付けられる。キャリッジ4には、モータ15の回
転軸に連結するシンクロベルト16が取り付けられてい
る。モータ15の回転により、キャリッジ4は、印字時
には、ホームポジション19より右側の記録領域を往復
移動し、また、非印字時には、ホームポジション19に
位置する。ホームポジション19の位置に、インク滴の
吐出を安定させるためのメンテナンスステーション1を
備えている。
【0014】メンテナンスステーション1によるクリー
ニング動作は、例えば、下記の状況で行なわれるもので
ある。 電源オン時のクリーニング:インクの増粘等による
不吐出防止を行なうために電源オン時にノズルのクリー
ニングを行なう。 マニュアルクリーニング:長期放置時の目詰まり時
における吐出回復を行なう。 ページメンテナンス:用紙1枚の印字について、1
回のクリーニングを行なう。
【0015】この〜の一連のクリーニング動作時
に、本発明のエアスリットにより、エアをノズル面に吹
き付けて、ノズル面に付着したインク、ゴミ等を吹き落
とす。吹き落としたインク等は、インク吸収体に吸収さ
せることができる。
【0016】図4は、本発明に用いられるメンテナンス
機構の一例の基本的な構成図である。この図は、ヘッド
を搭載したキャリッジが、メンテナンスステーションに
対抗したホームポジションまで移動した状態を示し、メ
ンテナンスステーションが、解除位置にある図である。
図中、1はメンテナンスステーション、2は印字ヘッ
ド、3はインク供給チューブ、4はキャリッジ、5はキ
ャップ部材、6はキャップラバー、7は大気圧開放電磁
弁、8はポンプ、9は廃液タンク、10はエアポンプで
ある。
【0017】印字ヘッド2は、キャリッジ4に搭載され
ている。印字ヘッド2のオリフィス部には複数のオリフ
ィスが形成され、キャリッジ4に配設されたインク供給
チューブ3からインクが供給されている。メンテナンス
ステーション1には、印字ヘッド2のノズル部分を覆う
キャップラバー6、ノズルからインクを吸引するポンプ
8、および、ノズル面に付着したインク滴をエアポンプ
10を利用して後述するエアスリットからエアを噴射さ
せてクリーニングする構成を有している。キャップ部材
5が、図示した位置よりさらに前進して、キャップラバ
ー6がノズル面に密着した状態が、キャッピング状態で
ある。
【0018】図4で示す解除状態において、エアスリッ
トにより、エアをノズル面に吹き付けて、ノズル面に付
着したインク、ゴミ等を吹き落とすクリーニングが行な
われる。
【0019】図1,図2を参照してエアスリットについ
て、詳細に説明する。図1は、クリーニング機構の概略
構成図であり、図2は、キャップ部材の斜視図である。
図中、2は印字ヘッド、2aはノズル面、5はキャップ
部材、6はキャップラバー、10はエアポンプ、20は
エアスリット、21はキャップ室、22はシリンダ、2
3はピストン、24はエア室、25はインレット弁、2
6はアウトレット弁、27は連結チューブ、28はエア
吸入口、29はインク吸収体である。エアスリット20
は、印字ヘッド2のノズルの配列方向と同一方向に開口
している。エアポンプ10は、シリンダ22とピストン
23とで形成され、エア室24は、外気より密封された
状態に保持される。エアポンプ10には、2つの弁、す
なわち、インレット弁25とアウトレット弁26が接続
されている。インレット弁25は、エア吸入口28によ
り外気と通じ、アウトレット弁26は、連結チューブ2
7を介して、キャップ部材5に接続されている。連結チ
ューブ27からキャップ部材5に導入された空気は、エ
アスリット20に供給され、エアを噴射する。エアスリ
ット20は、ノズルの並び方向に平行に延びる細長いス
リット状の開口を有しており、噴射角度θを保って印字
ヘッド2のノズル面2aに対向している。このエア噴射
角度θは、0゜〜90゜の範囲の適当な角度とされてい
る。エアポンプ10のピストン23は、図示しないモー
タ等の駆動源により作動される。
【0020】動作について説明する。エアポンプ10の
ピストン23を矢印A方向に動作させると、インレット
弁25を介してエア吸入口28から、エア室24にエア
が吸入される。つぎに、ピストン23を矢印B方向に移
動させると、エア室24に貯蔵された空気は、アウトレ
ット弁26、連結チューブ27を通り、エアスリット2
0より、印字ヘッド2のノズル面2aに向けて高速で吹
き付けられる。エアの吹き付けにより、ノズル面2aか
ら吹き落とされたインク等は、インク吸収体29に吸収
され、ノズル面2aのクリーニングができる。
【0021】この印字ヘッド2のノズル面2aのクリー
ニング動作は、上述したように、電源オン時、マニュア
ル、および、ページメンテナンスの際に行なわれるよう
になっている。
【0022】ここで、図1乃至図4を参照しながら、メ
ンテナンスステーションにおけるクリーニング動作のタ
イミングの一例について説明する。各動作のタイミング
は、図6乃至図8に示したが、図6が電源オン時のクリ
ーニングのタイムチャート、図7がマニュアルクリーニ
ングのタイムチャート、図8がページメンテナンスのタ
イムチャートである。図中の数字は、秒を単位とした時
間である。
【0023】 電源オン時のクリーニング(図6) プリンタの電源をオンすると、大気開放電磁弁7を大気
圧に開放にしてメンテナンスモータを回転させ、キャッ
プ部材5の解除を行ない、ホームポジション19の検出
をする。ホームポジション19の確認後、再びキャップ
部材5をノズル面2aに密着させて、大気開放電磁弁7
を閉じてノズル2のインクをポンプ8により吸引して、
ノズル内の増粘したインクを吸い取り、さらに、キャッ
プ21内のインクを、ポンプ8により廃液タンク9に排
出する。そして、キャップ部材5を解除状態にして、ポ
ンプ10のピストン23を1往復させて、エアスリット
20より、ノズル面2aに向けてエアを吹き付けて、ノ
ズル部に付着しているインク、ゴミ等を吹き飛ばしてイ
ンク吸収体29に吸収させ回収させる。 マニュアルクリーニング(図7) 上述した電源オン時のクリーニングで不吐出が回復され
ないときなどに行なわれる。まず、プリンタに装備され
ているマニュアルクリーニングボタンを押すと、まず、
プライミングを行ない、増粘したインク、ゴミ等の除去
を行なう。ついで、上述した電源オン時のクリーニング
と同様のタイミングで吐出回復を2回行なって吐出回復
をさせていく。詳細は、で説明した動作と同じである
ので説明は省略する。 ページメンテナンス(図8) 印字スタート時に、50発の空吐出を行ない、印字終了
後のキャップする直前に、エアスリット20により、記
録ヘッド2のノズル面2aに向けてエアを吹きつける。
【0024】以上のように、印字ヘッドのメンテナンス
動作として、電源オン時のクリーニング、マニュア
ルクリーニング、ページメンテナンスについて説明し
たが、これに限られるものではなく、適宜のクリーニン
グ動作を、適当な時期、例えば、エアスリット28によ
るクリーニング動作を所定ライン数の印字ごとに行なう
など、印字ヘッドに応じて、適宜に行なうようにしても
よい。
【0025】図9は、エアスリットの種々の実施例を説
明するための断面図である。エアスリットのノズル部の
形状は、エアの分散を減少させた流れとするようにし
て、効率的にインク、ゴミを吹き飛ばすことができるよ
うに設計するのがよい。
【0026】図9(A)は、エアスリットの入口30、
出口31を、直角あるいは鋭利にして、入口で急縮小に
よる噴流を発生させ、かつ出口で急拡大による噴流を発
生させることにより、速度の大きい噴流を発生させるこ
とができ、効率よくインクを吹き飛ばすことができる。
【0027】図9(B)は、エアスリットの入口30
を、直角あるいは鋭利の状態にして、出口31で、面取
りあるいは断面が円弧状の曲面をつけたものである。こ
のエアスリットでは、入口30が直角あるいは鋭利の状
態になっているので、そこで縮流が発生し、スリット間
で流速を増加させることができる。出口31は、面取り
で断面積が拡大していくから、縮流が壁に廻り込むこと
がないので、エアスリットの出口近傍での流れの分散を
防ぐことができ、効率よくインクを吹き飛ばすことがで
きる。
【0028】図9(C)は、エアスリットの入口30
に、面取りあるいは断面が円弧状の曲面をつけ、出口3
1の壁部を削り取ったり、面取りあるいは断面が円弧状
の曲面をつけたものである。入り口30で断面が円弧状
あるいは面取りになっているので、流線の流れをスムー
ズにでき、出口31で壁部を削り取っているので、流線
の壁への廻り込みを防げるので、一様な流れにして平行
流を発生させることができ、流線を分散させないで効率
よくインクを吹き飛ばすことができる。
【0029】図9(D)は、ブレード32とブレード3
3が平行になるように組み合わせて、噴出する空気を平
行流にすることにより、流線を分散させないでインクを
吹き飛ばすことができるようにしたものである。
【0030】なお、エア噴射角度θは、図1の実施例で
は、40゜としたが、0゜〜90゜の範囲内でも、イン
ク、ゴミ等の吹き落とし効果を損なうことはなかった。
【0031】上述したように、ノズル面に向けて吹き付
けられたエアにより、ノズル部に付着しているインク、
ゴミ等が吹き飛ばされてインク吸収体に吸収されて回収
され、インクの飛散を防止できる。しかしながら、イン
ク吸収体が適当な材質のものでないと、インク吸収体に
変形が生じることが分かった。図5はインク吸収体の変
形状態の説明図である。図中、図1と同様な部分には同
じ符号を付して説明を省略する。インク吸収体29の変
形は、(A)図に示すような反り29aや(B)図に示
すような膨潤29bが発生する。変形が生じると、キャ
ップ時にキャップ5が反り29a,膨潤29bに当たっ
て、キャップができなくなったり、キャリッジのホーム
ポジションへの移動時に、ヘッドが反り29a,膨潤2
9bに当たり、ホームポジションに戻ることが妨げられ
たりする。インク吸収体29の反り29aがさらに大き
くなると、インク吸収体29がキャリッジ4から脱落し
て、インクの飛散防止機能を果たさなくなるという問題
も発生する。
【0032】したがって、図1の実施例で用いるインク
吸収体29は、インクを吸収しても、反りや膨潤等の変
形を生じない多孔質体を選択する必要がある。材質的に
は、インクによって化学的に腐食されない材料、例え
ば、ポリオレフィン,ポリビニルホルマール(PVF)
等の材料を用いる。また、物性としては、親インク性の
多孔性材料がよい。
【0033】種々の多孔性材料についてした試験結果を
説明する。試験に用いた材料は、旭化成工業株式会社製
の「サンファイン」(登録商標)のAQ−100,AQ
−800と、鐘紡株式会社製の品名「ベルイーター」の
BA,CA,DA,EA,EB,FA,FB,GA,G
B,FC,HAである。前者は、ポリオレフィンの親水
性多孔質プラスチック、後者は、ポリビニルアルコール
とホルムアルデヒドを酸触媒と共に反応させて生成され
た、水に不溶の立体網状構造のPVF樹脂であり、いず
れも連続気孔の多孔質材料である。
【0034】図10は、試験結果を示すものである。◎
印は結果の非常によいもの、○印はやや劣るが使用上は
特に問題のないもの、△印は使用上問題があるものであ
る。この結果から、AQ−100,AQ−800と、C
A,DA,EA,EB,FA,FB,GA,GB,FC
では、反り、膨潤の発生が殆どなく、キャップ不能、ホ
ームポジションへの復帰不能、反りによる吸収部材の脱
落はなく、非常に好ましい材料であった。BA,HAに
ついては、材料的には他のPVFと同じであるが、BA
は平均孔径が8μmであり、他のPVFの平均孔径の3
0〜700μmに比して、小さいことが影響したと考え
られる。したがって、多孔性材料の選択には、平均孔径
を考慮する必要があることを示している。また、HA
は、低ホルマール化物であることにより、膨潤が大き
く、不適当であるという試験結果を示したと考えられ
る。
【0035】上述した実施例では、加圧手段を用いてエ
アスリットによりエアを噴射したものであるが、負圧手
段を用いて噴流を発生させるようにすることもできる。
【0036】図11乃至図16は、負圧手段を用いた本
発明の一実施例を説明するためのもである。インクジェ
ット記録装置の印字部については、図3で説明したもの
と同様の構成であるので説明を省略する。
【0037】図13は、本発明に用いられるメンテナン
ス機構の一例の基本的な構成図である。図中、図4と同
様な部分には同じ符号を付して説明を省略する。この実
施例におけるメンテナンス機構は、図4におけるエアポ
ンプ10を用いていない。後述するように、エアスリッ
トに負圧を作用させるための、ポンプ機構として、ポン
プ8を利用するからである。もちろん、図4で説明した
と同様に、別途のポンプを用いてもよいが、吸引ポンプ
として用いられるものであることが必要である。
【0038】また、エアスリットによるメンテナンス動
作を行なうときは、図示のように、ヘッド2を搭載した
キャリッジ4が、メンテナンスステーション1に対抗し
たホームポジションまで移動し、メンテナンスステーシ
ョン1が、キャッピング状態となるよう、キャップ部材
5が前進し、キャップラバー6がノズル面に密着した状
態となる。
【0039】図11,図12を参照してエアスリットに
ついて、詳細に説明する。図11は、クリーニング機構
の概略構成図であり、図12は、キャップ部材の斜視図
である。図中、2は印字ヘッド、2aはノズル面、5は
キャップ部材、6はキャップラバー、7は大気開放電磁
弁、8はポンプ、9は廃液タンク、9aは大気開放口、
20はエアスリット、21はキャップ室、34はシリン
ダ、35はピストン、36はエア室、37はインレット
弁、38はアウトレット弁、39,40は連結チューブ
である。この実施例においても、エアスリット20は、
印字ヘッド2のノズルの配列方向と同一方向に開口して
いる。ポンプ8は、シリンダ34とピストン35とで形
成され、エア室36は、外気より密封された状態に保持
される。ポンプ8には、2つの弁、すなわち、インレッ
ト弁37とアウトレット弁38が接続されている。イン
レット弁37は、連結チューブ39を介してキャップ室
21に接続され、アウトレット弁38は、連結チューブ
40を介して、廃液タンク9に接続されている。廃液タ
ンク9は大気開放口9aを備え、大気圧に開放されてい
る。エアスリット20の一端側は、その開放口近傍で、
キャップ室21に開口し、他端側は、大気開放電磁弁7
に接続されている。エアスリット20は、噴射角度θを
保って印字ヘッド2のノズル面2aに対向するが、噴射
角度θは、0゜〜90゜の範囲の適当な角度とされてい
る。ポンプ8のピストン35は、図示しないメンテナン
スモータにより作動される。
【0040】動作について説明する。大気開放電磁弁7
を開放した状態で、ポンプ8のピストン35を矢印A方
向に動作させると、インレット弁37を介してキャップ
室21内のエアが吸入されると、エアスリット出口部に
噴流が発生し、印字ヘッド2のノズル面2aに向けて高
速噴流が吹き付けられる。エアの吹き付けにより、ノズ
ル面2aから吹き落とされたインク等は、噴流とともに
霧状となりエア室36に送り込まれ、ノズル面2aのク
リーニングができる。つぎに、ピストン35を矢印B方
向に移動させると、エア室36に貯蔵された空気は、ア
ウトレット弁38、連結チューブ40を通り、廃液タン
ク9に導かれ、インク等が回収される。
【0041】大気開放電磁弁7を閉じて、ポンプ8を作
動させると、ノズル2のインクをポンプ8により吸引し
て、ノズル内の増粘したインクを吸い取り、さらに、キ
ャップ21内のインクを、ポンプ8により廃液タンク9
に排出することができる。
【0042】この実施例においても、印字ヘッド2のノ
ズル面2aのクリーニング動作は、電源オン時、マ
ニュアル、および、ページメンテナンスの際に行なう
ことができる。
【0043】ここで、図11乃至図13および図3を参
照しながら、メンテナンスステーションにおけるクリー
ニング動作のタイミングの一例について説明する。各動
作のタイミングは、図14乃至図16に示したが、図1
4が電源オン時のクリーニングのタイムチャート、図1
5がマニュアルクリーニングのタイムチャート、図16
がページメンテナンスのタイムチャートである。図中の
数字は、秒を単位とした時間である。
【0044】 電源オン時のクリーニング(図14) プリンタの電源をオンすると、大気開放電磁弁7を大気
圧に開放にしてメンテナンスモータを回転させ、キャッ
プ部材5の解除を行ない、ホームポジション19の検出
をする。ホームポジション19の確認後、再びキャップ
部材5をノズル面2aに密着させて、大気開放電磁弁7
を閉じてノズル2のインクをポンプ8により吸引して、
ノズル内の増粘したインクを吸い取る。ここで、大気開
放電磁弁7を開放して、キャップ21内の残留インクを
ポンプ8により廃液タンク9に排出する。そして、この
キャップ状態で、ポンプ8のピストン35を矢印A方向
に移動させることにより、キャップ室21内が負圧にな
り、エアスリット20よりノズル面2aに向けて噴流を
吹き付けてノズル部に付着しているインク、ゴミ等を吹
き落としてキャップ内に回収し、ピストン35を矢印B
方向に移動させて廃液タンク39にインク、ゴミ等を送
り込む。 マニュアルクリーニング(図15) 上述した電源オン時のクリーニングで不吐出が回復され
ないときなどに行なわれる。まず、プリンタに装備され
ているマニュアルクリーニングボタンを押すと、まず、
プライミングを行ない、増粘したインク、ゴミ等の除去
を行なう。ついで、上述した電源オン時のクリーニング
と同様のタイミングで吐出回復が2回行なって吐出回復
をさせていく。詳細は、で説明した動作と同じである
ので説明は省略する。 ページメンテナンス(図16) 印字スタート時に、50発の空吐出を行ない、印字終了
後にキャップ室21を負圧にして、エアスリット20に
より、記録ヘッド2のノズル面2aに向けて噴流を吹き
つける。このとき大気開放電磁弁7は、開放状態であ
る。
【0045】以上のように、印字ヘッドのメンテナンス
動作として、電源オン時のクリーニング、マニュア
ルクリーニング、ページメンテナンスについて説明し
たが、これに限られるものではなく、適宜のクリーニン
グ動作を、適当な時期、例えば、エアスリット28によ
るクリーニング動作を所定ライン数の印字ごとに行なう
など、印字ヘッドに応じて、適宜に行なうようにしても
よい。
【0046】この実施例に用いられるエアスリットのノ
ズル部の形状も、エアの分散を減少させた流れとするよ
うにして、効率的にインク、ゴミを吹き飛ばすことがで
きるように設計するのがよく、図9で説明した実施例の
ものを用いることができる。
【0047】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、エアスリットの開口部で噴流を発生させ、こ
の噴流をノズルの並び方向と直角にノズル面に吹き付け
てノズル面に付着したインクやゴミを非接触状態で除去
することができるので、インクがワイパの復元時に飛散
して記録シートを汚したり、除去したインクが再付着す
ることもなく、また、ノズル面に撥液性部材が設けられ
ている場合には、その摩耗や剥離を生じさせることがな
いという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例のクリーニング機構の概略
構成図である。
【図2】 図1におけるキャップ部材の斜視図である。
【図3】 本発明にかかるインクジェット記録装置の印
字部の概略を示す平面図である。
【図4】 本発明の一実施例のメンテナンス機構の基本
的な構成図である。
【図5】 図1におけるインク吸収体の変形状態の説明
図である。本発明の他の実施例のクリーニング機構の概
略構成図である。
【図6】 図4における電源オン時のクリーニング動作
のタイムチャートである。
【図7】 図4におけるマニュアルクリーニング動作の
タイムチャートである。
【図8】 図4におけるページメンテナンス動作のタイ
ムチャートである。
【図9】 本発明のエアスリットの種々の実施例の断面
図である。
【図10】 インク吸収体の試験結果の説明図である。
【図11】 本発明の他の実施例のクリーニング機構の
概略構成図である。
【図12】 図11におけるキャップ部材の斜視図であ
る。
【図13】 本発明の他の実施例のメンテナンス機構の
基本的な構成図である。
【図14】 図13における電源オン時のクリーニング
動作のタイムチャートである。
【図15】 図13におけるマニュアルクリーニング動
作のタイムチャートである。
【図16】 図13におけるページメンテナンス動作の
タイムチャートである。
【図17】 従来のワイパを用いたクリーニング機構の
説明図である。
【図18】 図17のワイパによりクリーニング状態の
説明図である。
【図19】 従来のエア吹き付けによるクリーニング機
構の説明図である。
【符号の説明】
1 メンテナンスステーション、2 印字ヘッド、2a
ノズル面、4 キャリッジ、5 キャップ部材、6
キャップラバー、7 大気圧開放電磁弁、8 ポンプ、
9 廃液タンク、10 エアポンプ、20 エアスリッ
ト、21 キャップ室、29 インク吸収体。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 印字ヘッドを搭載したキャリッジを移動
    させながら印字ヘッドのノズルからインクを吐出させて
    記録を行ない、記録領域外におけるキャリッジの移動時
    にノズル面に付着したインク等のクリーニングが可能な
    インクジェット記録装置のクリーニング機構において、
    ノズル面の対向位置に、ノズルの並び方向に直角な方向
    に噴流を発生させるためのスリット状の開口部を設けた
    ことを特徴とするインクジェット記録装置のクリーニン
    グ機構。
JP7572092A 1991-07-17 1992-02-27 インクジエツト記録装置のクリーニング機構 Pending JPH0577437A (ja)

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JP7572092A JPH0577437A (ja) 1991-07-17 1992-02-27 インクジエツト記録装置のクリーニング機構

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JP20235291 1991-07-17
JP3-202352 1991-07-17
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