JPH0577015U - 微生物分解性を有する組合せ包装袋 - Google Patents

微生物分解性を有する組合せ包装袋

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JPH0577015U
JPH0577015U JP1777292U JP1777292U JPH0577015U JP H0577015 U JPH0577015 U JP H0577015U JP 1777292 U JP1777292 U JP 1777292U JP 1777292 U JP1777292 U JP 1777292U JP H0577015 U JPH0577015 U JP H0577015U
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JP
Japan
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packaging bag
plants
biodegradability
synthetic resin
microbial degradability
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JP1777292U
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Inventor
郁乃 示野
由佳 高井
迅一 宇佐美
Original Assignee
凸版印刷株式会社
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】生活にゆとりと情緒を与える家庭菜園や家庭園
芸においては、各人の専門的知識と経験が乏しいため
に、植物への給水や肥料,農薬などの補給の量と間隔と
の把握が難しいものであって、給水が過多で植物の根腐
れを起したり、また生活が多忙で貴重な植物を枯死させ
たり、とかく残念な結果に終ることが多かった。 【構成】本考案は、微生物分解性を有する合成樹脂フィ
ルムで構成した、肥料や農薬などの水溶液を収納する包
装袋であって、微生物分解性が異なる包装袋の2袋以上
を組合せしたことによって、植物への給水や肥料,農薬
などの補給の量と間隔とを安定させて、長期間に亘って
効果が持続する微生物分解性を有する組合せ包装袋を提
供するものである。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、長期間に亘って効果が持続する、肥料や農薬などの水溶液を収納す る微生物分解性を有する組合せ包装袋に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
最近の廃棄物処理問題に関連して、微生物分解性を有する合成樹脂フィルムが 各種市販実用化されているものであって、黴,酵母,細菌などの微生物によって分 解して、そのまま土壌に帰化する包装材料として、特に農業用や園芸用などの各 種の用途が注目されるものである。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
一方、生活にゆとりと情緒を与える家庭菜園や家庭園芸においては、各人の専 門的知識と経験が乏しいために、植物への給水や肥料,農薬などの補給の量と間 隔との把握が難しいものであって、給水が過多で植物の根腐れを起したり、また 生活が多忙で貴重な植物を枯死させたり、とかく残念な結果に終ることが多いも のである。
【0004】 本考案は、微生物分解性を有する合成樹脂フィルムの分解経時性を利用して、 前記の問題を解決したものであって、植物への給水や肥料,農薬などの補給の量 と間隔とを安定させて、長期間に亘って効果が持続する、肥料や農薬などの水溶 液を収納する微生物分解性を有する組合せ包装袋を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本考案は、微生物分解性を有する合成樹脂フィルムで構成した、肥料や農薬な どの水溶液を収納する包装袋であって、微生物分解性が異なる包装袋の2袋以上 を組合せしたことを特徴とする、家庭菜園用や家庭園芸用などの微生物分解性を 有する組合せ包装袋である。
【0006】 本考案の、微生物分解性が異なる包装袋については、包装袋を厚さが異なる同 一銘柄の微生物分解性を有する合成樹脂フィルムで構成することによって、その 目的が達成されるものであって、一般的に包装袋の厚さが2倍になれば、その包 装袋の分解経時日数は2倍になるものである。
【0007】 また本考案の、微生物分解性が異なる包装袋については、一般的に微生物分解 性を有する合成樹脂に、少量(5〜30重量%)の微生物分解性を有しない他の熱 融着性などの合成樹脂を含有させてフィルム成形して用いるものであって、包装 袋を他の合成樹脂の含有量が異なる同一銘柄の微生物分解性を有する合成樹脂フ ィルムで構成することによって、その目的が達成されるものである。なお、包装 袋を微生物分解性が異なる異種銘柄の微生物分解性を有する合成樹脂フィルムで 構成することによっても、その目的が達成されることは言うまでもない。
【0008】 本考案の、微生物分解性が異なる包装袋の2袋以上を組合せする方法について は、特に制約はなくて、肥料や農薬などの水溶液を収納して熱封着などした適宜 の形状の微生物分解性が異なる包装袋の2〜5袋を、横に連続して接続する方法 や熱封着部分をホッチキスで止める方法や紙紐などで縛る方法などの、適宜の方 法で組合せするものであって、植物の根の附近の土壌中に単に埋め込むだけで、 家庭菜園や家庭園芸などの植物への給水や肥料,農薬などの補給の量と間隔とを 安定できるものである。
【0009】 また本考案の、微生物分解性が異なる包装袋の2袋以上を、他の微生物分解性 を有する合成樹脂フィルムで構成した包装袋に一緒に収納することについては、 肥料や農薬などの水溶液を収納して熱封着などした前述の包装袋の2〜5袋を、 さらに他の微生物分解性を有する包装袋に収納して熱封着などをすることによっ て、例えば1ケ月後からの、家庭菜園や家庭園芸などの植物への給水や肥料,農 薬などの補給の量と間隔とを安定できるものである。
【0010】
【実施例】
<実施例1> 図1は、本考案の実施例1における、微生物分解性を有する組合せ包装袋の平 面図である。すなわち、微生物分解性を有する合成樹脂(10)として、市販のバイ オポール(商品名;イギリスICI社製,HV分率(ポリヒドロキシ酪酸(PHB)ほか に対するヒドロキシ吉草酸(HV)の含有率)27%)を用いて、通常のインフレーシ ョン法で、各々厚さ15μm,30μm,45μm及び60μmのフィルム(10)を成形 して、各々内寸法32×48mmの、厚さが異なる4種類の3方シール包装袋を熱 融着(11,ヒートシール)して作成した状態を示したものである。
【0011】 次に、市販の硫安肥料((NH4)2SO4)を1.0重量%溶解して充分に殺菌した 水5.0mlを、厚さが異なる4種類の3方シール包装袋の各10袋に収納して熱融 着(11)して密封した後に、研究室前の菜園の土壌中(深さ5cm)に埋め込んで、4 種類の3方シール包装袋の各10袋が土壌中の微生物によって分解されて破袋す る迄の日数を測定したところ、厚さ15μmの包装袋が平均6.2日で、厚さ30 μmの包装袋が平均13.7日で、厚さ45μmの包装袋が平均20.3日で、厚さ6 0μmの包装袋が平均25.8日であって、包装袋を構成する微生物分解性を有す る合成樹脂フィルム(10)の厚さと、土壌中の微生物によって分解されて破袋する 迄の日数とに、略比例関係が認められた。なお、破袋した3方シール包装袋は完 全に分解されて、その残滓は土壌中に認められなかった。
【0012】 <実施例2> 図2及び図3は、本考案の実施例2における、微生物分解性を有する組合せ包 装袋の平面図及び断面図である。すなわち、微生物分解性を有する合成樹脂(10) として、補強のために線状低密度ポリエチレンを5重量%含有させた市販のバイ オポール(商品名;イギリスICI社製,HV分率27%)を用いて、通常のインフ レーション法で、厚さ12μmのフィルム(10)を成形して、各々1枚重ね,2枚重 ね,3枚重ね,4枚重ね及び5枚重ねして、各々内寸法24×48mmの、フィルム (10)を重ねた枚数が異なる連続した5袋の4方シール包装袋を、熱融着(11,ヒー トシール)して作成した状態を示したものである。
【0013】 次に、実施例1と同様に、市販の硫安肥料((NH4)2SO4)を1.0重量%溶解 して充分に殺菌した水3.0mlを、フィルム(10)を重ねた枚数が異なる連続した5 袋の4方シール包装袋に収納して、各々を熱融着(11)して密封した後に、鉢植の 朝顔の根の附近の土壌中に埋め込んで観察したところ、連続した5袋の4方シー ル包装袋がほぼ6日間隔で破袋して、約1ケ月間に亘って、給水などの手間を全 くかけないで綺麗な開花を楽しむことが出来た。
【0014】 <実施例3> 実施例2と同様に、補強のための線状低密度ポリエチレンを、各々5重量%, 10重量%,20重量%及び30重量%含有させた市販のバイオポール(商品名; イギリスICI社製,HV分率27%)を用いて、通常のインフレーション法で、 厚さ12μmのフィルム(10)を成形して、実施例1と同様に、各々内寸法32× 48mmの、他の合成樹脂の含有量が異なる4種類の3方シール包装袋を熱融着(1 1,ヒートシール)して作成した。
【0015】 次に、実施例1と同一の、市販の硫安肥料((NH4)2SO4)を1.0重量%溶解 して充分に殺菌した水5.0mlを、他の合成樹脂の含有量が異なる4種類の3方シ ール包装袋の各10袋に収納して熱融着(11)して密封した後に、実施例1と同様 に、研究室前の菜園の土壌中(深さ5cm)に埋め込んで、4種類の3方シール包装 袋の各10袋が土壌中の微生物によって分解されて破袋する迄の日数を測定した ところ、5重量%含有の包装袋が平均4.7日で、10重量%含有の包装袋が平均 5.8日で、20重量%含有の包装袋が平均8.1日で、30重量%含有の包装袋が 平均10.8日であって、包装袋を構成する微生物分解性を有する合成樹脂フィル ム(10)の他の合成樹脂の含有量と、土壌中の微生物によって分解されて破袋する 迄の日数とに、略比例関係が認められた。
【0016】 <実施例4> 実施例1で作成した、図1に示す厚さが異なる4種類(15μm,30μm,45 μm,60μm)の3方シール包装袋の各々2袋に、実施例1と同様に、市販の硫安 肥料((NH4)2SO4)を1.0重量%と防黴性農薬スミチオン(住友化学工業(株)製 )を0.1重量%とを溶解して、充分に殺菌した水5.0mlを収納して熱融着(11)し て密封して、4種類の3方シール包装袋の1組については、熱融着部分(11)を単 にホッチキスで止めて組合せした後に、また4種類の3方シール包装袋のもう1 組につては、実施例1で作成した厚さ60μmのバイオポールフィルム(10)で密 封包装して組合せした後に、大型鉢植の観葉植物(ゴムの木)の根の附近の土壌中 に埋め込んで観察したところ、2組の各々4種類の3方シール包装袋がほぼ6日 間隔で破袋して、約2ケ月間に亘って、給水などの手間を全くかけないで艶のあ るゴムの木を楽しむことが出来た。
【0017】
【考案の効果】
以上、実施例に示すとおり、本考案の微生物分解性を有する組合せ包装袋につ いては、肥料や農薬などの水溶液を収納して熱封着などした、微生物分解性が異 なる包装袋の2袋以上を組合せしたことによって、組合せした包装袋がほぼ一定 間隔でつぎつぎと破袋して、給水などの手間を全くかけないで、長期間に亘って 、植物への給水や肥料,農薬などの補給の量と間隔とを安定させることが出来る ものである。
【0018】 また、本考案の微生物分解性を有する組合せ包装袋については、破袋した包装 袋が土壌中の細菌などの微生物によって完全に分解されて、そのまま土壌に帰化 するために、包装袋の残滓の廃棄物処理の必要がないものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の実施例1における、微生物分解性を有
する組合せ包装袋の平面図である。
【図2】本考案の実施例2における、微生物分解性を有
する組合せ包装袋の平面図である。
【図3】本考案の実施例2における、微生物分解性を有
する組合せ包装袋の断面図である。
【符号の説明】
10 …微生物分解性を有する合成樹脂フィルム 11 …熱融着(ヒートシール)部分

Claims (4)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】微生物分解性を有する合成樹脂フィルムで
    構成した、肥料や農薬などの水溶液を収納する包装袋で
    あって、微生物分解性が異なる包装袋の2袋以上を組合
    せしたことを特徴とする微生物分解性を有する組合せ包
    装袋。
  2. 【請求項2】前記の微生物分解性が異なる包装袋が、厚
    さが異なる微生物分解性を有する合成樹脂フィルムで構
    成した包装袋であることを特徴とする、請求項1に記載
    の微生物分解性を有する組合せ包装袋。
  3. 【請求項3】前記の微生物分解性が異なる包装袋が、他
    の合成樹脂の含有量が異なる微生物分解性を有する合成
    樹脂フィルムで構成した包装袋であることを特徴とす
    る、請求項1に記載の微生物分解性を有する組合せ包装
    袋。
  4. 【請求項4】前記の微生物分解性が異なる包装袋の2袋
    以上を、他の微生物分解性を有する合成樹脂フィルムで
    構成した包装袋に一緒に収納したことを特徴とする、請
    求項1から請求項3のいずれかに記載の微生物分解性を
    有する組合せ包装袋。
JP1777292U 1992-03-30 1992-03-30 微生物分解性を有する組合せ包装袋 Pending JPH0577015U (ja)

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