JPH0576653U - 電磁界鋳型装置 - Google Patents

電磁界鋳型装置

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JPH0576653U
JPH0576653U JP1573892U JP1573892U JPH0576653U JP H0576653 U JPH0576653 U JP H0576653U JP 1573892 U JP1573892 U JP 1573892U JP 1573892 U JP1573892 U JP 1573892U JP H0576653 U JPH0576653 U JP H0576653U
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JP
Japan
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mold
electromagnetic field
cooling
peripheral wall
casting
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Pending
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JP1573892U
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English (en)
Inventor
研三 綾田
等 中田
雅史 森下
清 蝦名
智 池永
政和 板敷
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Kobe Steel Ltd
Original Assignee
Kobe Steel Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 機械的強度、耐久性に優れた大型化が可能
で、電磁界鋳型部と通常の一般的な構造の鋳型部との一
体的結合化を実現することにより、連続、半連続の量産
鋳造に好適ならしめる電磁界鋳型装置を提供する。 【構成】 鋳型本体部は、高周波コイル7が外周に配設
される電磁界鋳型部21と高周波コイル7を有しない通常
の鋳型部22とを一体に連続して有し、電磁界鋳型部21の
周壁には、軸線方向に延長する複数条のスリット8を周
方向に所定の間隔を存して設けるとともに、冷却流体流
通のために、軸線方向に延長する冷却用通路9が隣合う
スリット8間に設けられている。一方、前記鋳型部22の
周壁に囲ませて、冷却流体を流す為の冷却用ジャケット
11を設け、さらに、前記冷却用ジャケット11を流れる冷
却流体の少なくとも一部量が電磁界鋳型部21の前記冷却
用通路9に導かれる如く、冷却用ジャケット11と冷却用
通路9とを連通してなる。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、初期凝固を制御しながら連続、または半連続で鋳造を行う際に用い る電磁界鋳型装置の構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
電磁界鋳造技術は、鋳造鋳片の表面性状を向上させる点で好適な技術として、 殊に鉄鋼業界等で具体化に向け開発を進めている。図5には従来の典型的な電磁 界鋳型装置が略示される。電磁界鋳型部31は独立した単体構造であって、通常 の一般的な構造の鋳型部32に隣合わせて同軸的に別体に配設される。この電磁 界鋳型部31には、図5において斜線を施している個所に、電磁誘導により生じ る渦電流の低減のために軸線方向に延長する複数条のスリット38が設けられて いる。この電磁界鋳型装置では、非鉄金属の半連続鋳造が行われる。従来は、上 記の例以外に薄い板厚からなる容器内に低融点金属を容れ、電磁気圧による初期 凝固の制御を図るもの、耐火物の鋳型の外周から高周波による電磁気圧を与えて 鋳片の表面性状を確認するもの等が提案されている。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
上述する従来の各例は、何れも実験室規模の小型であって、量産の設備に適応 し得る実装置は今なお提供されていないのが実状である。その理由は、連続、半 連続の鋳造のしかも鋼鋳片への実機化を目指そうとすると、電磁界鋳型の機械的 強度、熱変形、耐久性に関する点ならびに従来の鋳型との接合一体化技術の点等 について、未解決の諸問題点が依然として残ったままであり、大型化が困難であ るからに他ならない。
【0004】 本考案は、このような問題点の解消を図るために成されたものであり、本考案 の目的は、機械的強度、耐久性に優れた大型化が可能で、電磁界鋳型部と通常の 一般的な構造の鋳型部との一体的結合化を実現することにより、連続、半連続の 量産鋳造に好適ならしめる電磁界鋳型装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本考案は、上記の目的を達成するため以下に述べる構成としたものである。即 ち、本考案は、交流電磁場を利用して初期凝固を制御しながら連続又は半連続の 鋳造を行うための鋳型であって、鋳型本体部は銅管または銅板の組立により筒状 に形成されて、高周波コイルが外周に配設される電磁界鋳型部と高周波コイルを 有しない通常の鋳型部とを一体に連続して有し、電磁界鋳型部の周壁には、電磁 誘導により生じる渦電流の低減のために、軸線方向に延長する複数条のスリット を周方向に所定の間隔を存して設けるとともに、冷却流体流通のために、軸線方 向に延長する冷却用通路を隣合うスリット間に設け、一方、前記鋳型部の周壁に 囲ませて、冷却流体を流す為の冷却用ジャケットを設け、さらに、前記冷却用ジ ャケットを流れる冷却流体の少なくとも一部量が電磁界鋳型部の前記冷却用通路 に導かれる如く、冷却用ジャケットと冷却用通路とを連通してなることを特徴と する電磁界鋳型装置である。
【0006】 また本考案は、前記鋳型本体部の周壁と、その外側の冷却用ジャケットとが、 ボルト結合または溶接によって一体に組付けられ,鋳型振動に際しては一体とな って振動に応動する構成であることを好ましい実施態様とする。
【0007】 更に本考案は、前記鋳型本体部の周壁と、その外側の冷却用ジャケットと、電 磁界鋳型部の高周波コイルとが、ボルト結合または溶接によって一体に組付けら れ,鋳型振動に際しては一体となって振動に応動する構成であることも好ましい 実施態様とするものである。
【0008】
【作用】
上記の構成を有する本考案に従えば、鋳型本体部が銅管または銅板の組立によ って筒状に形成されて、高周波コイルが外周に配設される電磁界鋳型部と高周波 コイルを有しない通常の鋳型部とを一体に連続して有する構造の電磁界鋳型装置 であるから、接続部における段差に起因するラプチャー、冷却漏れによる破損の 危険などの問題は解消される。また、鋳型全体の一体化加工が可能であって、連 続鋳造に適する高信頼性の鋳型装置を提供し得る。
【0009】 本考案はまた、従来鋳型に相当する部位の冷却用ジャケットに使用した冷却流 体を電磁界鋳型部の周壁に直列的に流通させて、該電磁界鋳型部の冷却流体に利 用する構造としたことにより、鋳型の小型化および機械的強度の保持が果たされ る。更に、前記鋳型本体部の周壁と、その外側の冷却用ジャケットとが、また必 要に応じ電磁界鋳型部の高周波コイルが加えられて、それらがボルト結合または 溶接によって一体に組付けられ,鋳型振動に際しては一体となって振動に応動す る構成であることによって、耐震性に優れる鋳型装置を容易に提供し得る。
【0010】
【実施例】
本考案の実施例を添付図面に基づいて以下に説明する。図1は、本考案の一実 施例に係るチューブラー鋳型の概略示正面図、図2は、図1におけるA−A矢示 線に沿う断面図であり、また図3は、図1のチューブラー鋳型における鋳型本体 部の正面図、図4は、同じく平面図である。一体形構造に形成される鋳型本体部 2は、四角銅管により方形状の筒体に製作され、全長に対して約1/3程度の長 さの上部が電磁界鋳型部21に、約2/3程度の長さの下部が通常の鋳型部22 に形成されていて、電磁界鋳型部21の方が鋳型部22に比して外径寸法および 厚肉が共に大きくて、それらの間の境界部には段差が付いている。
【0011】 電磁界鋳型部21は、外周部に囲ませて高周波コイル7が配設される鋳型部分 であって、四角銅管からなる周壁には、複数条のスリット8が周方向に所定の間 隔を存し、かつ軸線方向に延長して切設されている。前記スリット8を設けたこ とにより、外周部に配設する高周波コイル7が励磁した際の電磁誘導により生じ る渦電流の低減を図ることが可能である。さらに、電磁界鋳型部21の周壁には 、軸線方向に延長する冷却用通路9が、隣合うスリット8間に設けられる。この 冷却用通路9は、冷却流体を流通するための通路であり、鋳造を行っている間、 冷却流体が流される。各冷却用管路9は、上下両端部が開放していて上端開口部 分に封止栓15を液密に嵌め着けて塞がせ、下端部を鋳型部22との境界となる 段差部に開放しているとともに、上端部寄り部分には液出口10が設けられる。
【0012】 一方、鋳型部22は、電磁界鋳型部21に続いて鋳造を行わせるところであっ て、外周には、有底状の二重筒体からなる鋳型フレーム1が液密状態で鋳型部2 2に固着されている。この鋳型フレーム1は、内部に形成される空間部分が、鋳 型部22の周壁を液密に取り巻いていて、鋳型部22を冷却するための流体が流 通される通路となっていて、この空間部分を冷却用ジャケット11に形成させて いる。
【0013】 鋳型フレーム1と鋳型本体部2との間の固定は、中間部鋳型押え3と、上部鋳 型押え4と、ボルト5と、締め付けスタッド6とを使用してネジ締めによって行 うことが可能である。中間部鋳型押え3は、銅板製の方形状厚板からなっていて 、中央部分には、鋳型部22が遊挿通可能で、かつ前記段差部の電磁界鋳型部2 1外形に比して小さい形状をなす方形状の穴が設けられ、この穴の周りの内周縁 部には、ボルト5を挿通するための複数個例えば4個のボルト用ねじ穴12が設 けられ、また、外周縁部には、締め付けスタッド6の端部を挿通するための複数 個例えば4個のスタッド用丸穴13が設けられる。一方、上部鋳型押え4は、銅 板製で中間部鋳型押え3と同じ外形の方形状厚板からなっていて、中央部分には 、電磁界鋳型部21の上面開口形状に対応する方形状の穴が設けられ、また、外 周縁部には、締め付けスタッド6の端部をを挿通するための複数個例えば4個の スタッド用丸穴13が設けられる。なお、両鋳型押え3,4は、本体内部に冷却 流体を流すための通路14が適宜の配置形態をとって設けられる。
【0014】 先ず、冷却用ジャケット11の上端面部に中間部鋳型押え3を当て合わせて、 前記各ボルト用丸穴12を利用して複数個のボルト5によりネジ締めを行い、中 間部鋳型押え3、冷却用ジャケット11を一体結合する。次いで、この一体結合 体内に鋳型本体部2を鋳型部22の下部から挿入して、中間部鋳型押え3が前記 段差部に当接する位置まで挿入する。一方、鋳型本体部2の電磁界鋳型部21外 周部に高周波コイル7を嵌め込んだ後、電磁界鋳型部21の上端面部に上部鋳型 押え4を当て合わせる。そして、この上部鋳型押え4と前記中間部鋳型押え3と 高周波コイル7の本体コア部とを、前記各スタッド用丸穴13および前記コア部 に設けられる穴に挿通した4個の締め付けスタッド6を利用してナット締めによ り締結する。このようにして、ネジ締め手段によって所要の各構成部材を容易に 一体結合することが可能であり、このように結合した状態で冷却用通路9と冷却 用ジャケット11とを連通させることが可能である。
【0015】 なお、中間部鋳型押え3と上部鋳型押え4とは、電磁界鋳型部21の下・上各 端面部に当接する部分に、凹凸の段部16を設ける構造とすることによって、ス リット8加工部位の変形を防止でき、これは好ましい手段である。
【0016】 上述の構造を有する鋳型は、電磁界鋳造を連続して行うことが可能であり、鋳 造を行っている間、鋳型周壁の冷却を行わせる。冷却流体たとえば冷却水は、鋳 型フレーム1内の冷却用ジャケット11を図1における矢示線の如く流通して、 鋳型部22の周壁に沿って流れ、次いで、電磁界鋳型部21の冷却用通路9に流 入して液出口10から排出され、かくして冷却水による連続的な強制冷却が成さ れる。この場合、冷却用ジャケット11に流れる冷却流体の全量を冷却用通路9 に流入させても良く、あるいは一部量を冷却用通路9に流入するようにしても良 い。なお、中間部鋳型押え3と上部鋳型押え4に関しても同時に冷却水による連 続的な強制冷却が成される。
【0017】 図1に示す実施例は、チューブラー鋳型の内で鋳型内電磁攪拌装置(M−EM S)を有しないものであるが、本考案は、M−EMS付のものであっても良く、 また、銅管製でなく、銅板の組立によって筒状に形成する組立型鋳型にも当然適 用することが可能である。
【0018】
【考案の効果】 以上述べた通り、本考案によれば、スリット加工鋳型である電磁界鋳型部と、 通常の鋳型である鋳型部とを、銅管または銅板の組立により一体に形成したこと により、接続部を有する従来の鋳型における鋳造トラブル、即ち、接続部の加工 誤差、熱変形で生じる段差にによるラプチャー、鋳片表面性状の不良、鋳型冷却 洩れを起こす危険要因などを排除して、高品質の鋳造が行える。また、鋳型部の 冷却用ジャケットに流した冷却流体を電磁界鋳型部の冷却用通路に流し得る構造 としたことにより、鋳型のスリム化、コンパクト化が実現され、さらに、一体加 工による鋳型の強度及び耐久性が増大して信頼性の向上を図ることができる。
【0019】 また、本考案によれば、鋳型本体部と冷却用ジャケットと高周波コイルとを簡 単に耐震一体化することが可能であって、振動に対して強い長寿命の鋳型装置を 提供し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例に係るチューブラー鋳型の概
略示正面図である。
【図2】図1におけるA−A矢示線に沿う断面図であ
る。
【図3】図1のチューブラー鋳型における鋳型本体部の
正面図である。
【図4】図1のチューブラー鋳型における鋳型本体部の
平面図である。
【図5】従来の典型的な電磁界鋳型装置の概略示正面図
である。
【符号の説明】
1:鋳型フレーム 2:鋳型本体部
3:中間部鋳型押え 4:上部鋳型押え 5:ボルト
6:締め付けスタッド 7:高周波コイル 8:スリット
9:冷却用通路 10:液出口 11:冷却用ジャケット 2
1:電磁界鋳型部 22:鋳型部
フロントページの続き (72)考案者 池永 智 神戸市垂水区桃山台3丁目9−1 (72)考案者 板敷 政和 神戸市西区桜が丘中町2−417

Claims (3)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 交流電磁場を利用して初期凝固を制御し
    ながら連続又は半連続の鋳造を行うための鋳型であっ
    て、鋳型本体部は銅管または銅板の組立により筒状に形
    成されて、高周波コイルが外周に配設される電磁界鋳型
    部と高周波コイルを有しない通常の鋳型部とを一体に連
    続して有し、電磁界鋳型部の周壁には、電磁誘導により
    生じる渦電流の低減のために、軸線方向に延長する複数
    条のスリットを周方向に所定の間隔を存して設けるとと
    もに、冷却流体流通のために、軸線方向に延長する冷却
    用通路を隣合うスリット間に設け、一方、前記鋳型部の
    周壁に囲ませて、冷却流体を流す為の冷却用ジャケット
    を設け、さらに、前記冷却用ジャケットを流れる冷却流
    体の少なくとも一部量が電磁界鋳型部の前記冷却用通路
    に導かれる如く、冷却用ジャケットと冷却用通路とを連
    通してなることを特徴とする電磁界鋳型装置。
  2. 【請求項2】 前記鋳型本体部の周壁と、その外側の冷
    却用ジャケットとが、ボルト結合または溶接によって一
    体に組付けられ,鋳型振動に際しては一体となって振動
    に応動することを特徴とする請求項1記載の電磁界鋳型
    装置。
  3. 【請求項3】 前記鋳型本体部の周壁と、その外側の冷
    却用ジャケットと、電磁界鋳型部の高周波コイルとが、
    ボルト結合または溶接によって一体に組付けられ,鋳型
    振動に際しては一体となって振動に応動することを特徴
    とする請求項1記載の電磁界鋳型装置。
JP1573892U 1992-03-25 1992-03-25 電磁界鋳型装置 Pending JPH0576653U (ja)

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Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 19990112